JPH08227949A - 高周波端子付メタルパッケージ - Google Patents

高周波端子付メタルパッケージ

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JPH08227949A
JPH08227949A JP7032270A JP3227095A JPH08227949A JP H08227949 A JPH08227949 A JP H08227949A JP 7032270 A JP7032270 A JP 7032270A JP 3227095 A JP3227095 A JP 3227095A JP H08227949 A JPH08227949 A JP H08227949A
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JP
Japan
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base
high frequency
frequency terminal
metal package
conductor
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7032270A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoji Goto
智司 後藤
Seisaku Yamanaka
正策 山中
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波端子およびそれを有するメタルパッケ
ージの組立を容易にするとともに、加工上のばらつきに
起因する損失を低減する。 【構成】 基台1上には、半導体素子を搭載可能であ
る。この搭載された半導体素子の側面と所定の距離を隔
てて対向するように枠体13が基板11に取付けられて
いる。枠体13を貫通するように、高周波端子10が設
けられている。高周波端子10は基台1と導体3と駒体
5とを有している。基台1は、主表面を有し、その主表
面の一端が内側面から、他端が外側面から各々突出する
ように設けられている。導体3は、基台1の主表面の一
端から他端へ延在するように形成されている。駒体5は
導体3の中央部3b上に形成されている。この基台1と
駒体5とは、セラミックス多孔体を含み、3.5以下の
比誘電率を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波端子付メタルパ
ッケージに関し、より特定的には、ミリ波、マイクロ波
などの高い周波数の導波路を形成するために用いられる
高周波端子付メタルパッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、従来の高周波端子付メタルパッケ
ージの構成について説明する。
【0003】図8は、従来の高周波端子付メタルパッケ
ージの構成を概略的に示す斜視図である。図8を参照し
て、高周波端子付メタルパッケージ120は、高周波端
子110と、基板111と、枠体113とを有してい
る。基板111の表面上には、IC(Integrated Circu
it)(図示せず)を搭載することができる。この搭載さ
れたICの側壁を取囲むように枠体113が基板111
に取付けられている。この枠体113の内壁面から外壁
面に貫通するように複数個の貫通孔113aが設けられ
ている。この貫通孔113aの各々に高周波端子110
が嵌合固着されている。具体的には、枠体113の対向
する2辺に、各数個ずつ高周波端子110が設けられて
いる。
【0004】高周波端子110は、基台101と、導体
103と、駒体105とを有している。基台101は、
その一方端が枠体113の内壁面から、また他方端が外
壁面から各々突出するように枠体113に取付けられて
いる。この基台101の一方端から他方端へ延びるよう
に導体103が薄膜配線パターンとして形成されてい
る。この導体103の両端部に挟まれる中央部上を覆う
ように駒体105が基台101に取付けられている。こ
の駒体105の両側面は、枠体113の内壁面および外
壁面と実質的に同一平面をなすように配置されている。
【0005】従来の高周波端子付メタルパッケージ12
0においては、この高周波端子110を構成する基板1
01と駒体105とが、アルミナ(Al2 3 )よりな
っている。このような高周波端子付メタルパッケージに
ついては、たとえば特公昭63−25710号公報およ
び特開昭61−89651号公報に示されている。
【0006】次に、従来の高周波端子付メタルパッケー
ジの各部の寸法について詳細に説明する。
【0007】図9は、図8に示す従来の高周波端子付メ
タルパッケージの構成を概略的に示す平面図である。ま
た図10は、図9のX−X線に沿う概略断面図である。
【0008】図9と図10とを参照して、これらの図
は、IC30が搭載された状態を示している。このIC
30の各パッド電極(図示せず)は、Au(金)ワイヤ
31によって、高周波端子110の導体103に電気的
に接続されている。
【0009】IC30の寸法は、6mm×3.5mmで
あり、厚みは0.3mmである。基板111の長手方向
の寸法は11.6mmであり、短手方向の寸法は6.5
mmであり、厚みは0.5mmである。また枠体113
の外壁面の長手方向の寸法は10mmであり、外壁面の
短手方向の寸法は6.5mmである。また枠体113の
内壁面の長手方向の寸法は8mmであり、内壁面の短手
方向の寸法は4.5mmである。枠体113に取付けら
れた複数個の高周波端子110は、各々1.5mmのピ
ッチで配列されている。
【0010】高周波端子110を構成する基台101の
幅は0.45mmである。また導体103の露出部分に
おける線幅は0.15mmであり、駒体105によって
覆われた部分の線幅は0.06mmである。また基台1
01および駒体105の厚みは各々0.15mmであ
る。また基台101の内壁面からの突出した部分の寸法
は0.8mmである。また、高周波端子付メタルパッケ
ージ120の全体的な高さは1.8mmである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
高周波端子付メタルパッケージ120では、高周波端子
110を構成する基台101と駒体105とはアルミナ
よりなっている。このアルミナの比誘電率εr は9〜1
0である。
【0012】一方、図1に示す基台101の幅W1Aが、
導波させるべき電磁波の波長λ以下でないと、電磁波
(信号)を導波させることができない。
【0013】この電磁波の波長λは、λ=λ0 /√εr
で表わせる。ここで、λ0 とは真空中における波長であ
る。
【0014】上式より、基台101と駒体105との比
誘電率εr が9〜10の場合に、たとえば60GHzの
ミリ波を導波させるには、基台101の幅W1Aは0.4
5mm以下でなければならない。
【0015】このように従来の高周波端子付メタルパッ
ケージ120では、基台101と駒体105とを構成す
る材料の比誘電率が高いため、上式より高周波端子11
0の寸法(幅W1A)が0.45mm以下と小さくなって
しまう。ゆえに、高周波端子110のハンドリングが難
しくなり、メタルパッケージ120の組立が困難になる
という問題点があった。
【0016】また基台101の幅W1Aが小さくならざる
を得ないため、導体103の線幅W 0Aも小さくならざる
を得ない。この線幅W0Aが小さくなると、導体103の
加工上の精度も厳しくなる。
【0017】すなわち、導体103の加工上の精度とし
て、一般に、(導体の線幅W0 )×5%のばらつきが許
容されるが、導体の線幅W0Aが小さくなると、許容され
る加工上のばらつきも小さくなり、加工上の精度が厳し
くなる。このため、加工上のばらつきに起因する損失が
増大するという問題点があった。
【0018】また、導体103の線幅W0Aが小さくなる
ため、導体103の線幅W0Aの精度が特性インピーダン
スの変動に与える影響が大きくなるという問題点もあっ
た。
【0019】また具体的に、従来の高周波端子付メタル
パッケージ120では、導体103の線幅は0.15m
mであるため、許容されるばらつきは、0.007mm
以下となる。これだけの高精度の加工が要求される場
合、導体103のパターニングには比較的高価な手法で
あるフォトリソグラフィー法を用いなければならないと
いう問題点があった。
【0020】以上より、本発明の1の目的は、高周波端
子およびそれを有するメタルパッケージの組立を容易に
することである。
【0021】また本発明の他の目的は、加工上のばらつ
きに起因する損失を低減することである。
【0022】また本発明のさらに他の目的は、導体の線
幅の精度が特性インピーダンスの変動に与える影響を小
さくすることである。
【0023】また本発明のさらに他の目的は、比較的安
価な手法により導体のパターニングを行なうことであ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波端子付メ
タルパッケージは、基板と、枠部と、高周波端子とを備
えている。基板は、半導体素子を搭載することができ
る。枠部は、搭載された半導体素子の側面と所定の距離
を隔てて対向するように基板に取付けられている。高周
波端子は、枠部の半導体素子側の内側面からその内側面
の裏面となる外側面へ貫通して設けられている。また高
周波端子は、基台と、導電層と、駒体とを有している。
基台は、主表面を有し、その主表面の一端が内側面か
ら、他端が外側面から各々突出するように設けられてい
る。導電層は、基台の主表面の一端から他端へ延在する
ように基台の主表面上に形成されている。駒体は、導電
層の両端部を露出し、その両端部にはさまれる中央部上
を覆うように基台の主表面上に形成されている。基台と
駒体とは、セラミックス多孔体を含み、3.5以下の比
誘電率を有している。
【0025】請求項2に記載の高周波端子付メタルパッ
ケージでは、セラミックス多孔体の気孔率は50%以上
90%以下である。
【0026】請求項3に記載の高周波端子付メタルパッ
ケージでは、セラミックス多孔体はSiO2 、Si3
4 、Al2 3 、AlNおよびMgOからなる群より選
ばれた少なくとも1種を含むセラミックスから形成され
ている。
【0027】請求項4に記載の高周波端子付メタルパッ
ケージでは、基台の主表面は、所定の幅を維持してその
一端から他端へと延在している。その所定の幅は0.4
5mmより大きい。
【0028】
【作用】請求項1に記載の高周波端子付メタルパッケー
ジでは、基台と駒体とは3.5以下の比誘電率を有する
材料よりなっており、従来例のアルミナ(比誘電率εr
=9〜10)より低い比誘電率を有している。このた
め、基台の寸法、特に幅を大きく設定しても、ミリ波な
どの高い周波数を有する電磁波を導波させることが可能
となる。よって、基台の寸法を大きく設定できる分、高
周波端子のハンドリングが容易となり、メタルパッケー
ジの組立が容易となる。
【0029】基台の寸法(幅)を大きく設定できるた
め、その基台上に形成される導体の線幅も大きくでき
る。このため、導体の加工上の精度も緩和され、加工上
のばらつきに起因する損失を低減することができる。
【0030】また加工上の精度が緩和されるため、導体
の線幅の精度が特性インピーダンスの変動に与える影響
も小さくできる。
【0031】また基台と駒体とは3.5以下の比誘電率
を有するため、導体の具体的線幅は0.74mm以下に
できる。このため、導体の加工上、許容されるばらつき
(導体の線幅の5%)は、0.035mm以下となる。
このように従来例よりも加工上許容されるばらつきが大
きいため、従来例ほど高精度の加工は要求されない。よ
って、フォトリソグラフィー法より安価な手法であるマ
スクコーティング法により導体の加工を行なうことがで
きる。
【0032】また、基台と駒体とはセラミックス多孔体
を含んでいるため、たとえば組立時の熱処理に対しても
500℃以上の耐熱性を有している。
【0033】請求項2に記載の高周波端子付メタルパッ
ケージでは、セラミックス多孔体の気孔率が50%以上
90%以下である。50%よりも気孔率が小さいと、セ
ラミックス多孔体の材料としてアルミナを用いた場合、
その比誘電率がシリカガラス(SiO2 )本来の比誘電
率よりも大きくなり、従来のガラスからなる誘電体基板
よりも低い比誘電率を実現することができない。また、
セラミックス多孔体の気孔率が90%を超えると、誘電
体基板の表面に存在する気孔によって、その表面上に導
体としてのメタライズ層を形成することが困難になる。
つまり、上述のごとく気孔率を規定することにより、低
い比誘電率を実現するとともに、セラミックス多孔体の
表面上に導体としてのメタライズ層を形成することが可
能とされる。
【0034】なお、セラミックス多孔体の材料としてア
ルミナ(Al2 3 )、Si3 4、SiO2 を用いた
場合、以下の表1に示されるように原理的には、気孔率
に従って比誘電率を低下させることが可能である。
【0035】
【表1】
【0036】請求項3に記載の高周波端子付メタルパッ
ケージでは、基台および駒体を構成するセラミックス材
料として、Al2 3 、Si3 4 、SiO3 、Al
N、MgOの材料が選ばれる。この材料の選択は、機械
的強度、誘電正接(tan δ)、耐熱性の観点からな
される。また、基台および駒体を構成するセラミックス
は、上記の中から2種以上の材料を複合することによっ
て形成されてもよい。
【0037】なお、上記のようなセラミックス材料の種
類が選択される理由は、具体的には、導体が形成された
基台を接合する場合などを考慮して、曲げ強度または引
張り強度が2kg/mm2 以上、tan δが1%以
下、耐熱性として熱変形温度が500℃以上という条件
をすべて満足するものとされる。
【0038】また、湿度の高い場所で上記の高周波端子
付メタルパッケージを使用する場合には、セラミックス
多孔体の空孔に水分が入り込んで絶縁性の劣化が起こる
場合がある。この場合、SiO2 の膜を1〜4μmの厚
みでセラミックス多孔体(基台、駒体)の表面にコーテ
ィングすることにより、誘電率を変化させずに絶縁性の
劣化を防ぐことが可能となる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について図に基づいて
説明する。
【0040】図1、図2および図3は、本発明の一実施
例における高周波端子付メタルパッケージの構成を概略
的に示す斜視図、平面図および断面図である。なお図3
は、図2のV−V線に沿う断面を示している。
【0041】図1〜図3を参照して、本発明の高周波端
子付メタルパッケージは、従来例と比較して、主に高周
波端子の材料および寸法の点で異なる。つまり、高周波
端子10は、基台1と、導体3と、駒体5とを有してい
るが、基台1と駒体5とはセラミックス多孔体よりなっ
ている。具体的には、セラミックス多孔体として、Si
2 、Si3 4 、Al2 3 、AlNおよびMgOな
どが用いられる。またこのセラミックス多孔体の気孔率
は50%以上90%以下である。これにより、基台1と
駒体5とは、3.5以下の比誘電率を有している。
【0042】また、基台1の幅W1Bは0.9mm、厚み
B は0.3mmである。また導体3の線幅WOBは0.
74mm、駒体5の厚みHK は0.3mmである。
【0043】また、基台1および駒体5の厚みHB 、H
K が従来例と異なるため、基板11と枠体13との厚み
の和からなる高周波端子付メタルパッケージ20の全体
的高さHT は2.1mmとなり、従来例と異なる。
【0044】また高周波端子20を嵌合させるための枠
体13の貫通孔13aの寸法も、高周波端子10の寸法
に合わせて変更されることになる。
【0045】なお、これ以外の構成については、従来例
とほぼ同様であるため、その説明は省略する。
【0046】次に、高周波端子10の構成について詳細
に説明する。図4と図5とは、本発明の一実施例におけ
る高周波端子付メタルパッケージの高周波端子を拡大し
て示す斜視図と正面図である。なお、図5は、図4の矢
印III方向から見た図を示している。
【0047】図4と図5とを参照して、基台1上に形成
された導体3は、両端部3a、3cを有し、またその両
端部3a、3cに挟まれる中央部3bを有する。この導
体3の両端部3a、3cの線幅は、上述したように0.
74mmである。一方、中央部3bの線幅は、0.2m
mである。
【0048】駒体5は、この導体3の中央部3b上を覆
うように基台1上に形成されている。また駒体5の上面
および両側面と、基台1の両側面および裏面には、メタ
ライズ層7が形成されている。
【0049】なお、導体3の中央部3bの線径が両端部
3a、3cに比較して小さくなっているのは、導体3の
中央部3bとメタライズ層7との配線容量を低減するた
めである。
【0050】次に、上述した従来例と本発明例とについ
て同一の寸法を有する2つの試料を作製し、Sパラメー
タを測定した。以下、試料の作製方法について説明す
る。
【0051】 従来例の試料の作製方法 従来例の高周波端子を構成する基台と駒体とをアルミナ
により作製した。
【0052】まずアルミナ粉末と焼結の助剤となるガラ
ス成分とを溶剤とともに混合し、それをドクターブレー
ド法によりシート状にした。得られたシートを所定の大
きさに切出し、図6と図7とに示す2種類のシート1
a、5aを作製した。
【0053】図6に示すシート1aの裏面には全面W
(タングステン)ペーストをスクリーン印刷法により印
刷し、表面には導体3となる配線パターンを形成した。
図7に示すシート5aの片面には全面印刷を施し、また
シート5aがさん状になるように穴6aを複数個設け
た。
【0054】次にこの図6と図7とに示す2枚のシート
1aと5aとを重ね合せた。このとき、導体となる配線
パターンの中央部3b上にシート5aのさん部分が位置
するように、かつ導体3の両端部3a、3cの上方に穴
6aが位置するように2枚のシート1aと5aとを重ね
合せた。この重ね合せは、80℃の温度で10kg/c
2 で10分間加圧して行なった。
【0055】次に重ね合せられたシートを1600℃で
焼成し、その後、1個の大きさ(図8〜図10に示す寸
法)にダイシングで切出した。その1個の両面にW(タ
ングステン)メタライズを行ない、さらに1500℃で
焼成した。さらに銀ろう付けを施すために、Niめっき
をWメタライズ上に施した。
【0056】上述のようにして得られたアルミナよりな
る高周波端子が嵌め込まれるように、貫通孔を設けたコ
バールの枠部(フレーム)113と、11.6mm×
6.5mm×0.5mmt の基板(ベース)11とを切
削加工により作製した。これらの部品を銀ろう付けによ
り固着した後、Au−Niめっきを施して仕上げた。
【0057】 本発明例の高周波端子の試料の作製方
法 本発明例の高周波端子を構成する基台1と駒体5とを、
多孔体のアルミナにより作製した。
【0058】まず従来例と同様の方法により、図6と図
7とに示す2種類のシート1aと5aとを作製した。な
お、導体となる配線パターン3は、図1〜図3に示す寸
法となるように形成された。この後、この2種類のシー
ト1aと5aとを、従来例と同様の方法により重ね合せ
た。この重ね合せは、80℃の温度で10kg/cm 2
で10分間加圧して行なった。
【0059】次に重ね合せたシートを1400℃と、従
来例よりも低い温度で焼成することにより、内部に空孔
が残存する多孔体のアルミナが得られた。この後、重ね
合せられたシート1a、5aを、1個の高周波端子の大
きさ(図1〜図3に示す寸法)にダイシングで切出し
た。その1個の側面両面にWメタライズを行ない、15
00℃で焼成した。これにより、気孔率50%の多孔体
のアルミナを得た。さらに銀ろう付けをするために、N
iめっきをWメタライズ上に施した。
【0060】この多孔体のアルミナよりなる高周波端子
が嵌め込まれるように、従来例と同様にして枠部(フレ
ーム)13と、基板(ベース)11とを切削加工により
作製した。これらの部品を銀ろう付けにて固着し、Au
−Niめっきをして仕上げた。
【0061】 Sパラメータの測定方法 上述の、により完成した高周波端子付メタルパッケ
ージ20、120を切断し、端子の部分をネットワーク
アナライザにて、SパラメータS21と、Sパラメータ
S11を測定した。60GHzの周波数の下での各Sパ
ラメータの測定値は以下の表のとおりであった。
【0062】
【表2】
【0063】上記の表から明らかなように、本発明例の
高周波端子付メタルパッケージにおいて、S21が低減
され、かつS11が向上されることが確認された。
【0064】以上のように、高周波端子10の基台1と
駒体5とに、低い誘電率を有する多孔体のアルミナを用
いることにより、高周波端子付メタルパッケージ20の
Sパラメータを改善できることが判明した。
【0065】なお、本実施例においては、基台1と駒体
5とに、多孔体のアルミナを用いた場合について説明し
たが、この材質に限られず、誘電率が3.5以下であ
り、耐熱性を有する材料であれば、いかなる多孔体のセ
ラミックスを用いてもよい。
【0066】また、図1〜図3に示すように、高周波端
子10の各部の寸法を規定したが、この寸法に限定され
ず、基台1の幅W1Bは0.45mmより大きい寸法であ
ればよい。
【0067】また、高周波端子10は、枠体13の四辺
に設けられていてもよく、その配置は、搭載されるIC
30によって任意に設定しうる。
【0068】
【発明の効果】請求項1に記載の高周波端子付メタルパ
ッケージでは、基台と駒体とは3.5以下の比誘電率を
有する材料よりなっている。このため、基台の寸法、特
に幅を大きく設定しても、電磁波を導波させることが可
能となる。よって、基台の寸法を大きく設定できる分、
高周波端子のハンドリングが容易となり、高周波端子お
よびそれを有するメタルパッケージの組立が容易とな
る。
【0069】また基台の寸法(幅)を大きく設定できる
ため、その基台上に形成される導体の線幅も大きくでき
る。このため、導体の加工上の精度も緩和され、加工上
のばらつきに起因する損失を低減することができる。
【0070】また加工上の精度が緩和されているため、
導体の線幅の精度が特性インピーダンスの変動に与える
影響を小さくすることもできる。
【0071】また従来例よりも加工上許容されるばらつ
きを大きくすることができるため、従来例ほど高精度の
加工は要求されない。よって、フォトリソグラフィー法
より安価な手法であるマスクコーティング法により導体
の加工を行なうことができる。
【0072】また、基台と駒体とはセラミックス多孔体
を含んでいるため、たとえば組立時の熱処理に対しても
500℃以上の耐熱性を有している。
【0073】請求項2に記載の高周波端子付メタルパッ
ケージでは、セラミックス多孔体の気孔率が50%以上
90%以下である。50%よりも気孔率が小さいと、セ
ラミックス多孔体の材料としてアルミナを用いた場合、
従来のガラスからなる誘電体基板よりも低い比誘電率を
実現することができない。また、セラミックス多孔体の
気孔率が90%を超えると、誘電体基板の表面に存在す
る気孔によって、その表面上に導体としてのメタライズ
層を形成することが困難になる。
【0074】請求項3に記載の高周波端子付メタルパッ
ケージでは、基台および駒体を構成するセラミックス材
料として、Si3 4 、SiO3 、Al2 3 、Al
N、MgOの材料が選ばれる。これは、機械的強度、誘
電正接(tan δ)、耐熱性の観点から選ばれるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における高周波端子付メタル
パッケージの構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例における高周波端子付メタル
パッケージの構成を概略的に示す平面図である。
【図3】図2のV−V線に沿う概略断面図である。
【図4】本発明の一実施例における高周波端子付メタル
パッケージの高周波端子を拡大して示す概略斜視図であ
る。
【図5】図4の矢印III方向から見た高周波端子の正
面図である。
【図6】高周波端子の基台および導体となるシートの構
成を概略的に示す平面図である。
【図7】高周波端子の駒体となるシートの構成を概略的
に示す平面図である。
【図8】従来例の高周波端子付メタルパッケージの構成
を概略的に示す斜視図である。
【図9】従来例の高周波端子付メタルパッケージの構成
を概略的に示す平面図である。
【図10】図9のX−Xに沿う概略断面図である。
【符号の説明】
1 基台 3 導体 5 駒体 10 高周波端子 11 基板 13 枠体 20 高周波端子付メタルパッケージ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子を搭載可能な基板と、 搭載された前記半導体素子の側面と所定の距離を隔てて
    対向するように前記基板に取付けられた枠部と、 前記枠部の前記半導体素子側の内側面からその内側面の
    裏面となる外側面へ貫通して設けられた高周波端子とを
    備え、 前記高周波端子は、 主表面を有し、その主表面の一端が前記内側面から、他
    端が前記外側面から各々突出するように設けられた基台
    と、 前記基台の主表面の前記一端から前記他端へ延在するよ
    うに前記主表面上に形成された導電層と、 前記導電層の両端部を露出し、その両端部にはさまれる
    中央部上を覆うように、前記基台の主表面上に形成され
    た駒体とを有し、 前記基台と前記駒体とは、セラミックス多孔体を含み、
    3.5以下の比誘電率を有している、高周波端子付メタ
    ルパッケージ。
  2. 【請求項2】 前記セラミックス多孔体の気孔率は50
    %以上90%以下である、請求項1に記載の高周波端子
    付メタルパッケージ。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス多孔体はSiO2 、S
    3 4 、Al2 3 、AlNおよびMgOからなる群
    より選ばれた少なくとも1種を含むセラミックスから形
    成される、請求項1に記載の高周波端子付メタルパッケ
    ージ。
  4. 【請求項4】 前記基台の主表面は、所定の幅を維持し
    て、前記一端から前記他端へと延在しており、 前記所定の幅は0.45mmより大きい、請求項1に記
    載の高周波端子付メタルパッケージ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8653649B2 (en) 2009-09-29 2014-02-18 Kyocera Corporation Device housing package and mounting structure
CN105140609A (zh) * 2015-07-13 2015-12-09 上海安费诺永亿通讯电子有限公司 一种低损耗扁平传输线

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CN105140609A (zh) * 2015-07-13 2015-12-09 上海安费诺永亿通讯电子有限公司 一种低损耗扁平传输线
CN105140609B (zh) * 2015-07-13 2019-05-24 上海安费诺永亿通讯电子有限公司 一种低损耗扁平传输线

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