JPH08227176A - 乾式粒状静電写真用トナー - Google Patents

乾式粒状静電写真用トナー

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JPH08227176A
JPH08227176A JP7316895A JP31689595A JPH08227176A JP H08227176 A JPH08227176 A JP H08227176A JP 7316895 A JP7316895 A JP 7316895A JP 31689595 A JP31689595 A JP 31689595A JP H08227176 A JPH08227176 A JP H08227176A
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JP
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toner
carbon atoms
charge control
developer
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JP7316895A
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English (en)
Inventor
John C Wilson
シー.ウィルソン ジョン
Dinesh Tyagi
ティアギ ディネッシュ
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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    • G03G9/08Developers with toner particles
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    • G03G9/09733Organic compounds
    • G03G9/09741Organic compounds cationic
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電荷制御機能を果たすアンモニウム塩類を含
有する新規な乾式静電写真用トナー及び現像剤を提供す
る。 【解決手段】 ポリマーバインダー及び次式のアンモニ
ウムトリハロ亜鉛酸塩を含む電荷制御剤を含んで成る乾
式粒状静電写真用トナー組成物: (式中、R、R1 、R2 、R3 及びXは、明細書中に定
義するものである。例 ベンジルトリエチルアンモニウ
ムトリクロロ亜鉛酸塩。)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電荷制御剤として
ある種のアンモニウムトリハロ亜鉛酸塩を含有する、あ
る種の新規な静電写真用トナー及び現像剤に関する。よ
り具体的には、前記塩類は、熱安定性であり、一般的な
トナーバインダー材料に十分に分散して良好な帯電特性
を有する本発明のトナーを製造することができる。
【0002】
【従来の技術】静電写真では、通常不均一な強度の静電
界パターン(静電潜像とも呼ばれる)を、種々の方法に
よって、静電写真要素の絶縁面上に形成する。例えば、
静電潜像を、光電導性層及び電導性基体を含んでなる電
子写真要素の表面に予め形成される均一強度の静電界の
一部分の電気量を像様に光誘導消失させて、電子写真的
に形成することができる。あるいは、静電潜像を、誘電
性材料の表面上に静電界パターンを直接電気的に形成す
ることによる、誘電記録によって形成することができ
る。そして一般的に、この静電潜像を静電写真用現像剤
と接触させることによって潜像をトナー画像に現像す
る。必要ならば、潜像を現像前に別の表面に転写するこ
とができる。
【0003】良く知られた静電写真現像剤の一つのタイ
プは、トナー粒子とキャリア粒子との乾式混合物を含
む。このタイプの現像剤は、カスケード現像及び磁気ブ
ラシ現像のような周知の静電写真現像プロセスに一般的
に用いられる。そのような現像剤の粒子は、トナー粒子
及びキャリア粒子が摩擦電気の連続において異なる位置
を占めるように調合されており、その結果、現像剤を形
成する混合時に相互に接触するとき、摩擦帯電し、トナ
ー粒子が一方の極性の電荷を獲得し、キャリア粒子が反
対の極性を獲得する。
【0004】この相反する電荷は、トナー粒子をキャリ
ア粒子の表面にぴったりとくっつかせるようにお互いに
引きつける。現像剤を静電潜像に接触させるときに、潜
像の静電気力(時に追加してかけた電界と組み合せて)
が、トナー粒子を引き寄せ、トナー粒子はキャリア粒子
から引き離され、潜像を帯びている表面に像様に静電気
的に結合する。そして、生じるトナー画像を、熱もしく
はその他公知の方法(表面の性質及びトナー画像の性質
に従う)を適用して定着することができ、もしくは別の
表面に転写することができる(その後同様に定着するこ
とができる)。
【0005】そのような現像機構には多くの要件が内在
する。即ち、トナー粒子及びキャリア粒子間の静電引力
は、現像剤が運ばれて潜像と接触する間、キャリア粒子
の表面にトナー粒子を保持したままにするのに十分強く
なければならないが、接触が生じるときは、トナー粒子
及び潜像間の静電引力がより一層強くなければならず、
それにより、トナー粒子がキャリア粒子から引き離され
潜像を有する表面に付着する。これらの適切な現像要件
に合致するには、トナー粒子の静電帯電のレベルを十分
な範囲に維持する方がよい。
【0006】乾式現像剤のトナー粒子は、容認できる範
囲にトナーの電荷を確立し維持するのに有用な電荷剤も
しくは電荷制御剤と呼ばれる物質を含有することが多
い。多くのタイプの電荷制御剤が用いられ、それ等は公
開された特許文献に記載されている。公知の電荷制御剤
の一般的なタイプの一つは、第四級アンモニウム塩を含
んでいる。そのような塩類は多くは公知であるが、いく
つかは任意のタイプの現像剤で十分な電荷制御作用を行
わず、いくつかはある種類の現像剤においてのみ良好な
作用を果たし、そしていくつか良好に電荷を制御するが
良くない副作用を生じる。
【0007】多くの第四級アンモニウム塩電荷制御剤
が、例えば、米国特許第4,684,596号、同4,
394,430号、同4,338,390号、同4,4
90,45号、及び同4,139,483号に記載され
ている。例えば、公知のアンモニウムエン電荷制御剤
は、熱安定性を欠いているので、添加剤を溶融トナーバ
インダーと混合することによる周知のトナー調製プロセ
スにおいて、前記塩を公知のトナーバインダー材料と混
合するとき、その塩が、全体的にもしくは部分的に分解
する。そのようなプロセスは、しばしば、溶融混合もし
くは溶融配合プロセスと呼ばれ、一般的に、約120℃
〜約150℃の温度で実施される。従って、150℃以
下の温度で熱的に不安定な電荷剤は前記の分解の問題点
を表す。
【0008】第四級アンモニウム塩電荷制御剤が有して
いるもう一つの重要な特性は、前述したように、現像さ
れる画像の品質が理想的になるように、最適なトナー現
像に必要な容認できる範囲内にトナーの電荷を確立する
能力である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、十分に電荷制
御機能を果たすことができ、上記欠点を回避するかもし
くは最小にするアンモニウム塩類を含有する新規な乾式
静電写真用トナー及び現像剤を提供することが望まし
い。本発明はそのようなトナー及び現像剤を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式のアンモ
ニウムトリハロ亜鉛酸塩類を含む電荷制御剤を含んで成
る乾式粒状静電写真用トナー及び現像剤を提供する:
【0011】
【化2】
【0012】[式中、R、R1 、R2 及びR3 は、同一
であっても異なっていてもよく、独立して、水素;炭素
数1〜24の非置換のアルキル基;一種以上の、ヒドロ
キシ基、カルボキシ基、アルコキシ基、カルボアルコキ
シ基、アシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ケト基も
しくはハロ基で置換された、炭素数1〜24の置換アル
キル基;炭素数3〜7のシクロアルキル基;炭素数6〜
14の非置換のアリール基;一種以上の、ヒドロキシ
基、カルボキシ基、アルコキシ基、カルボアルコキシ
基、アシルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、
ケト基もしくはハロ基で置換された、炭素数6〜14の
置換アリール基;アルキル基中に1〜20の炭素数及び
アリール基中に6〜14の炭素数を有するアルカリール
基;アルキル基中に1〜4の炭素数及びアリール基中に
6〜14の炭素数を有するアラルキル基(ここで、アリ
ール基は、非置換であってもよくもしくは一種以上の、
アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ
基、カルボアルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、
ニトロ基、シアノ基、ケト基もしくはハロ基で置換され
ていてもよい)から選ばれ、又はR、R1 、R2 もしく
はR3 の任意の二つ以上は、相互に連結して5〜14員
の飽和もしくは不飽和環系を形成し、そしてXは、同一
であっても異なっていてもよく、独立して、フッ素、塩
素、臭素もしくはヨウ素から選ばれる]。
【0013】本発明のトナーは、ポリマーバインダー及
び上記規定の塩類から選ばれる電荷制御剤を含んでな
る。本発明の現像剤は、キャリア粒子及び上記規定の本
発明の粒状トナーを含んでなる。これらの塩類は、本発
明のトナー及び現像剤に良好な電荷制御を与える。これ
らの塩類は、150℃よりも十分に高い分解点を有し、
適当なポリマーバインダーと前記塩類を溶融混合するこ
とによって調製される本発明のトナー中に、速く、効率
的にそして均一に分散される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のトナー及び現像剤に用い
るアンモニウムトリハロ亜鉛酸塩類は、次式によって表
される塩類である:
【0015】
【化3】
【0016】[式中、R、R1 、R2 及びR3 は、同一
であっても異なっていてもよく、独立して、水素;炭素
数1〜24の非置換のアルキル基;一種以上の、ヒドロ
キシ基、カルボキシ基、アルコキシ基、カルボアルコキ
シ基、アシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、ケト基も
しくはハロ基で置換された、炭素数1〜24の置換アル
キル基;炭素数3〜7のシクロアルキル基;炭素数6〜
14の非置換のアリール基;一種以上の、ヒドロキシ
基、カルボキシ基、アルコキシ基、カルボアルコキシ
基、アシルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、
ケト基もしくはハロ基で置換された、炭素数6〜14の
置換アリール基;アルキル基中に1〜20の炭素数及び
アリール基中に6〜14の炭素数を有するアルカリール
基;アルキル基中に1〜4の炭素数及びアリール基中に
6〜14の炭素数を有するアラルキル基(ここで、アリ
ール基は、非置換であってもよくもしくは一種以上の、
アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ
基、カルボアルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、
ニトロ基、シアノ基、ケト基もしくはハロ基で置換され
ていてもよい)から選ばれ、又はR、R1 、R2 もしく
はR3 の任意の二つ以上は、相互に連結して5〜14員
の飽和もしくは不飽和環系を形成し、そしてXは、同一
であっても異なっていてもよく、独立して、フッ素、塩
素、臭素もしくはヨウ素から選ばれる]。
【0017】ここに示される非置換アルキル基の具体的
な例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、
デシル、ドデシル、ペンタデシル、オクタデシル、ドコ
シル(docosyl )等が含まれる。
【0018】ここに示される置換されたアルキル基の具
体的な例には、2−ヒドロキシエチル、ニトロメチル、
2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−オキソ−オ
クタデシル、2−アセトキシエチル、3−クロロプロピ
ル、(4−メチルフェニルスルホニル)メチル、3−カ
ルボメトキシプロピル、2−(3−ニトロプロピオニル
オキシ)エチル等が含まれる。
【0019】ここに示されるシクロアルキル基の具体的
な例には、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル等が含まれる。
【0020】ここに示される非置換のアリール基の具体
的な例には、フェニル、2−ナフチル、2−アントリル
等が含まれる。
【0021】ここに示される置換されたアリール基の具
体的な例には、3−メトキシフェニル、4−クロロフェ
ニル、6−メトキシ−2−ナフチル等が含まれる。
【0022】ここに示されるアルカリール基の具体的な
例には、4−メチルフェニル、4−t−ブチルフェニ
ル、6−メチル−2−ナフチル、2−フルオレニル等が
含まれる。
【0023】ここに示されるアラルキル基の具体的な例
には、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプ
ロピル等が含まれる。
【0024】5〜14員の飽和環系を形成する相互に連
結した二つ以上のR、R1 、R2 もしくはR3 基には、
ピペリジン、ピロリジン、ヘキサメチレンイミン等が含
まれる。
【0025】5〜14員の不飽和環系を形成する相互に
連結した二つ以上のR、R1 、R2もしくはR3 基に
は、ピリジン、キノリン等が含まれる。本発明の実施に
有用な塩類の具体例には、これに限定するものではない
が、以下のものが含まれる。
【0026】具体的な塩類:ベンジルトリエチルアンモ
ニウムトリクロロ亜鉛酸塩、1−ヘキサデシルピリジニ
ウムトリクロロ亜鉛酸塩ヘキサデシルトリメチルアンモ
ニウムトリクロロ亜鉛酸塩N,N−ビス(オクタデシ
ル)ジメチルアンモニウムトリクロロ亜鉛酸塩、及び
N,N−ジメチル−N−オクタデシルベンジルアンモニ
ウムトリクロロ亜鉛酸塩。
【0027】本発明の実施の電荷制御剤として用いられ
るアンモニウムトリハロ亜鉛酸塩類を、ハロゲン化アン
モニウム塩を無水ハロゲン化亜鉛と無水メタノール中で
1:1のモル比で反応させることにより、塩化亜鉛、臭
化亜鉛もしくはヨウ化亜鉛等の適当な無水ハロゲン亜鉛
から都合よく調製することができる。しかし、本発明の
アンモニウムトリフルオロ亜鉛酸塩を作るために、フッ
化亜鉛を反応物として用いる場合は、フッ化亜鉛が無水
メタノールに不溶性であるので前記反応を無水メタノー
ルに換えて温水中で行う方がよい。
【0028】おそらく、無水条件下では、前記塩類の二
量体が生成される。しかし、これらの塩類が、高温で適
当なポリマートナーバインダーと溶融混合される場合、
塩類は最終トナー組成物中で単量体の形態で存在すると
信じられる。例えば、無水メタノールに適当量の塩化ベ
ンジルトリエチルアンモニウムを溶解し、無水メタノー
ルリンスと共に適当量の塩化亜鉛を加え、溶液を得るた
めにその混合物を温めルことによって、ベンジルトリエ
チルアンモニウムトリクロロ亜鉛酸塩を調製することが
できる。そしてその溶液を濃縮して、残留物を塩化メチ
レンで処理すると残留物が結晶化した。その白色固形物
を集めて、塩化メチレンで洗浄し、乾燥して固体結晶物
質としてベンジルトリエチルアンモニウムトリクロロ亜
鉛酸塩を得る。
【0029】本発明の静電写真用トナーの電荷制御剤と
して利用するためには、このアンモニウム塩を都合の良
い方法で(好ましくは、溶融混合により)適当なポリマ
ートナーバインダー材料及び他の望ましい添加物と混合
し、そしてこの混合物を所望するサイズに粉砕して電荷
剤を含有するトナー粒子のさらさらした粉末を作成す
る。他の方法には、スプレー乾燥、溶融分散及び分散重
合等の周知の方法が含まれる。
【0030】本発明のトナー粒子は、平均直径約0.1
μm〜約100μmを有し、多くの現行のマシンに用い
るために約1.0μm〜約30μmの範囲が望ましい。
しかし、より大きな粒子もしくはより小さな粒子も、特
定の現像方法もしくは現像条件では必要となることがで
きる。一般的に、本発明の改良されたトナー組成物を得
るためには、ポリマー100重量部当たり上記アンモニ
ウムトリハロ亜鉛酸塩を約0.05〜約6重量部、好ま
しくは0.25〜約2.0重量部加えることが望ましい
ことが見いだされた。もちろん、添加する電荷制御剤の
最適量は、一部は、選択される特定のアンモニウム電荷
制御剤及びそれを加える特定のポリマーに依存するであ
ろうことは認めなければならない。しかし、上記した具
体的な量は、通常の乾式トナー材料に利用する電荷制御
剤の典型的な有用な範囲である。
【0031】本発明の実施のトナーバインダーとして有
用なポリマーは単独もしくは組み合わせて用いることが
でき、それらには静電トナーに通常用いられるポリマー
が含まれる。有用なアモルファスポリマーは、一般的に
50℃〜120℃の範囲にガラス転移温度を有する。こ
れらのポリマーから調製されるトナー粒子は、比較的高
いケーキング温度(例えば、60℃より高い温度)を有
するので、個々の粒子が一緒に固まらずそして凝集しな
いで、かなり高い温度でトナー粉末を比較的長期間保存
することができる。有用な結晶性ポリマーの融点は、ト
ナー粒子が通常の紙受容シートに容易に融着して永久画
像を形成できるように、好ましくは約65℃〜約200
℃の範囲である。特に好ましい結晶性ポリマーは、約6
5℃〜約120℃の範囲に融点を有するポリマーであ
る。もちろん、他のタイプの受容要素、例えば、印刷版
のような金属プレートの場合、上記の値より高い融点も
しくはガラス転移温度を有するポリマーを用いることが
できる。
【0032】種々のポリマーの中から、本発明のトナー
粒子に使用できるものは、ポリカーボネート類、樹脂改
質されたマレイン酸アルキドポリマー類、ポリアミド
類、フェノール−ホルムアルデヒドポリマー及びそれら
の種々の誘導体、ポリエステル縮合体、改質されたアル
キドポリマー類、米国特許第3,809,554号明細
書に記載されるような交互にメチレン及び芳香族単位を
有する芳香族ポリマー、並びに米国再発行特許第31,
072号明細書に記載されるような融合性架橋ポリマー
である。
【0033】典型的に有用なトナーポリマーには、米国
特許第3,694,359号明細書に記載されるような
ある種のポリカーボネート類が含まれ、それには反復単
位にアルキリデンジアリーレン部分を含み、アルキル部
分に炭素数1〜約10を有するポリカーボネート材料を
含む。上記物性を有するその他の有用なポリマーには、
ポリ(アルキルアクリレート)、及びポリ(アルキルメ
タクリレート)等の、アルキル部分が炭素数1〜10を
有することができる、アクリル酸及びメタクリル酸のポ
リマーエステルが含まれる。更に、上記物性を有する他
のポリエステル類もまた有用である。そのような他の有
用なポリエステル類は、テレフタル酸(置換されたテレ
フタル酸を含む)、アルコキシ基中に炭素数1〜4及び
アルカン部分に炭素数1〜10を有するビス[(ヒドロ
キシアルコキシ)フェニル]アルカン(ハロゲン置換さ
れたアルカンにもなることができる)、並びにアルキレ
ン部分に炭素数1〜4を有するアルキレングリコール、
から調製されるコポリエステルである。
【0034】他の有用なポリマーは種々のスチレン含有
ポリマー類である。そのようなポリマー類は、例えば、
スチレン約40〜約100重量%、メチル、エチル、イ
ソプロピル、ブチル等のアルキル部分に炭素数1〜4を
有する低級アルキルアクリレートもしくはメタクリレー
ト0〜約45重量%、並びにスチレン以外の別のビニル
モノマー約5〜約50%(例えば、アルキル基に炭素数
約6〜20もしくはそれ以上を有する高級アルキルアク
リレートもしくはメタクリレート)の重合配合物からな
る。
【0035】上記のような共重合配合物から調製される
典型的なスチレン含有ポリマーは、スチレンもしくはス
チレン同族体約40〜約60重量%、低級アルキルアク
リレートもしくはメタクリレート約20〜約50重量
%、及びエチルヘキシルアクリレート等の高級アルキル
アクリレートもしくはメタクリレート約5〜約30%、
のモノマー配合物から調製されるコポリマー(例えば、
スチレン−ブチルアクリレート−エチルヘキシルアクリ
レートコポリマー)である。好ましい融合性スチレンコ
ポリマーは、少量のジビニル化合物(例えば、ジビニル
ベンゼン)と共有的に架橋結合しているコポリマーであ
る。米国特許第2,917,460号、米国再発行特許
第25,316号、米国特許第2,788,288号、
同2,638,416号、同2,618,552号及び
同2,659,670号各明細書に、多くのその他の有
用なスチレン含有トナー材料が開示されている。
【0036】多種多様の周知の添加物(例えば、着色
剤、剥離剤等)も、本発明のトナーに混ぜることができ
る。染料もしくは顔料から選ばれる数々の着色剤を本発
明のトナー材料中に用いることができる。そのような物
質は、トナーを着色する及び/もしくはトナーをより目
に見えるようにするのに有用である。もちろん、光学的
低濃度の現像画像を得ることを望む場合は、着色材料を
使用しないで適当な帯電特性を有する適合するトナー材
料を調製することができる。着色剤の使用が必要な場合
は、原則として、Colour Index1巻及び2巻、第2版に
記載されている任意の化合物から実質的に選択すること
ができる。
【0037】その非常に多くの有用な着色剤に含まれて
いるものは、Hansa Yellow G(C.I.11680)、Nigrosine
Spirit可溶物(C.I. 50415)、Chromogen Black ET00
(C.I. 45170)、Solvent Black 3 (C.I. 26150)、Fu
chsine N(C.I. 42510)、C.I. Basic Blue 9 (C.I. 5
2015)のような物質である。カーボンブラックも有用な
着色剤を与える。添加する着色剤の量は広範囲に渡って
変わることができ、例えば、ポリマーの約1〜約20重
量%に渡る。約1〜約10%の量が特に良好な結果をも
たらす。
【0038】本発明の静電写真現像剤のトナーとして利
用するために、本発明のトナーをキャリアベヒクルと混
合することができる。キャリアベヒクル(本発明のトナ
ーとともに用いて、新規な現像剤組成物を形成すること
ができる)を種々の材料がら選択することができる。そ
のような材料には、フィルム形成樹脂の薄層でオーバー
コートしたキャリアコア粒子及びコア粒子が含まれる。
【0039】キャリアコア材料には、電導性、非電導
性、磁性もしくは非磁性材料が含まれる。例えば、キャ
リアコアは、ガラスビーズ;塩化アルミニウムカリウム
等の無機塩の結晶;塩化アンモニウムもしくは硝酸ナト
リウム等の他の塩類;粒状ジルコン;粒状シリコン;二
酸化シリコン;ポリ(メチルメタクリレート)等の硬質
樹脂粒子;鉄、スチール、ニッケル、カーボランダム、
コバルト、酸化鉄等の金属材料;もしくは前記のものの
任意の混合物もしくは合金から成ることができる。例え
ば、米国特許第3,850,663号及び同3,97
0,571号各明細書を参照されたい。磁気ブラシ現像
機構で特に有用であるのは、酸化された表面を有する多
孔性鉄粒子、スチール粒子、及びガンマ酸化第二鉄もし
くはフェライト(例えば、バリウム、ストロンチウム、
鉛、マグネシウムもしくはアルミニウムのフェライト)
等のその他の「硬質」もしくは「軟質」強磁性物質のよ
うな鉄粒子である。例えば、米国特許第4,042,5
18号、同4,478,925号及び同4,546,0
60号各明細書を参照されたい。
【0040】上記したように、用いるトナー粒子に関し
て正確な摩擦電気関係及び帯電レベルを確立する目的の
ために、キャリア粒子をフィルム形成樹脂の薄層でオー
バーコートすることができる。適合する樹脂の例は、米
国特許第3,547,822号、同3,632,512
号、同3,795,618号、同3,898,170号
各明細書及びベルギー特許第797,132号明細書に
記載されているポリマーである。他の有用な樹脂はポリ
テトラフルオロエチレン、ポリ(フッ化ビニリデン)、
それらの混合物、並びにフッ化ビニリデン及びテトラフ
ルオロエチレンのコポリマー等のフッ化炭化水素類であ
る。例えば、米国特許第4,545,060号、同4,
478,925号、同4,076,857号及び同3,
970,571号各明細書を参照されたい。そのような
ポリマーフッ化炭素キャリー被膜は、多くの公知の目的
に有用である。
【0041】そのような目的の一つは、キャリア及びト
ナー粒子の両方の摩擦電気帯電の程度を調節するため
に、キャリア粒子を被覆していないキャリアコア材料の
ものとは異なる摩擦電気系列表の位置にシフトすること
によって、現像剤が上述の摩擦電気力要件に適合するの
を助けることである。もう一つの目的は、現像剤の流動
特性を改良するために、キャリア粒子の摩擦特性を減少
させることである。更にもう一つの目的は、キャリア粒
子が、使用時にバラバラに砕けないようにし、使用時に
それらが接触する表面(例えば、光電導性要素面)が摩
耗しないようにするために、キャリア粒子の表面硬度を
下げることである。更に別の目的は、トナー材料もしく
は他の現像剤添加物が、現像剤使用時にキャリアー表面
に永久的な望ましくない付着物(スカミングともいう)
となる傾向を減らすことである。更なる目的は、キャリ
ア粒子の電気絶縁性を変えることである。
【0042】上記のトナー及びキャリアベヒクルを有す
る典型的な現像組成物は、一般的に、粒状トナー粒子を
約1〜約20重量%、そしてキャリア粒子を約80〜約
99重量%を含んで成る。通常、キャリア粒子はトナー
粒子よりも大きい。通常のキャリア粒子は、約20〜約
1200μmの粒子サイズを有し、好ましくは、30〜
300μmである。
【0043】あるいは、本発明のトナーを、単一成分現
像剤、即ち、キャリア粒子無しで用いることができる。
本発明の電荷制御剤は、トナー組成物に正電荷を与え
る。本発明の電荷制御剤を用いる現像剤組成物の帯電の
レベルは、下記手順に従って決定されるように、現像剤
中体積平均直径約7〜15μmを有するトナー粒子の場
合、好ましくは、トナー1g当たり約15〜60マイク
ロクーロンの範囲である。
【0044】本発明のトナー及び現像剤組成物を、静電
パターンもしくは潜像を現像する種々の方法に用いるこ
とができる。そのような現像可能な帯電パターンを、多
くの手段で調製することができ、そして、例えば、感光
性光電導性要素もしくは絶縁剤コート電導性シート等の
不感光性誘電性面要素で実施される。一つの適合する現
像技法では、静電帯電パターン全体に現像剤をカスケー
ドする必要があり、別の技法では、磁気ブラシからトナ
ー粒子を塗布する必要がある。この後者の技法は、現像
組成物を構成する磁気誘因性キャリアベヒクルの使用を
必要とする。トナー粒子を像様に付着させた後、この像
を、例えば、トナーを加熱して、トナーを保持する基体
に融着させることによって定着させる。必要ならば、未
融着画像をコピー用紙のブランクシート(blank sheet
)等の受容体に転写して、融着して永久画像を形成す
ることができる。
【0045】
【実施例】以下の例により本発明を更に具体的に説明す
る。例1 この例は、本発明に有用な、ベンジルトリエチルアンモ
ニウムトリクロロ亜鉛酸塩である電荷制御剤の調製を記
載する。
【0046】13.63g(0.10モル)の塩化亜鉛
を、10mlの無水メタノールリンスとともに、無水メ
タノール200ml中22.78g(0.10モル)の
塩化ベンジルトリエチルアンモニウムの溶液を入れた2
50mlフラスコに少しづつゆっくりと加え、溶液にす
るためにこの混合物を温め、粘着性の固形分に濃縮する
ことによって、ベンジルトリエチルアンモニウムトリク
ロロ亜鉛酸塩を調製した。塩化メチレンで処理すると、
残留物が白色固形分として晶出した。そしてこの固形分
を集めて、塩化メチレンで洗浄し乾燥すると、31.5
g(収率の86.5%)の生成物(mp=122〜12
4.5℃)を得た。
【0047】C1322NCl3 Znの元素分析: 計算値:C、42.89;H、6.09;N、3.8
5;Cl、29.22;Zn、17.96、 実測値:C、42.61;H、6.04;N、3.9
3;Cl、28.34;Zn、18.5。
【0048】塩の分解点の測定 例1のベンジルトリエチルアンモニウムトリクロロ亜鉛
酸塩の分解点(温度)を、空気中でPerkin-Elmer 7 Ser
es Thermal Analysis System中で25℃から500℃に
10℃/分で上げて測定した。分解温度は252℃であ
り、本発明のトナー及び現像剤組成物の使用に適した高
温度安定性材料であることを示した。
【0049】例2 トナー及び現像剤 例1及び例2の塩を用いて、本発明のトナー及び現像剤
中で二種類の異なる濃度で電荷制御剤として評価した。
架橋したスチレンのビニル付加重合体、ブチルアクリレ
ート及びジビニルベンゼン100部(重量比:77/2
3/0.4)、カーボンブラック顔料(BlackPearls 43
0、Cabot Corporaiton, Boston, MA 製)6部、並びに
例1の電荷制御剤1及び2部を配合して、本発明のトナ
ーサンプルを調合した。この調合物を、4−インチ(1
0.24cm)ロールミル上150℃で二本ロールミル
で溶融配合して、室温まで冷却し粉砕して平均粒子サイ
ズ約12μm(クールター計数器で測定)を有する本発
明のトナー粒子を製造した。このトナー粒子8.0gを
ストロンチウムフェライトコア(230℃でフッ化ポリ
ビニリデン(Kynar 301F、Pennwalt Corporation製)2
pphで被覆されている)を含んでなるキャリア粒子9
2.0gと混合することによって、本発明の現像剤を調
製した。
【0050】そして、トナー電荷を下記操作に従って
「MECCA」装置で、トナー1g当たりのマイクロク
ーロン量(μc/g)で測定した。4gの現像剤サンプ
ルをガラスバイアルに入れ、バイアルのキャップをし
て、約2ヘルツ及び2分間で約11cmの全体振幅で操
作する「リストアクション(wrist-action)」シェーカ
ーでこのバイアルを振り動かすことによって、現像剤を
激しく振とうもしくは「動かして」摩擦電気を起こさせ
た。帯電した現像剤のサンプル0.1〜0.2gをME
CCA装置に置き、MECCA装置に移動したトナーの
電荷及び質量を測定することにより、振とう2分後のト
ナー電荷を測定した。これには、電極プレート間に設置
したサンプル皿に帯電した現像剤のサンプルを置き、そ
して、それに同時に30秒間、現像剤攪拌を起こさせる
ための60Hz磁界及びプレート間で約2000ボルト
/cmの電界をかけることを要した。トナーがキャリア
から離れ、トナー電荷と反対極性を持つプレートに引き
寄せられ集められる。プレートに接続した電位計で、総
トナー電荷を測定し、その値をプレート上のトナーの重
量で割って、トナーの単位質量当りの電荷を1g当たり
のマイクロクーロン量(μc/g)で得る。この結果を
下記表I に示す。 表I MECCA Q/M (μc/g) 電荷制御剤 濃度(pph) 2分 例1 1 41.83 2 44.26 表Iのデータは、本発明のトナー及び現像剤の帯電特性
が良好であり、高い電荷が達成され、帯電の程度をトナ
ー組成物中に存在する塩の量を変えることによって制御
することができることを示している。
【0051】
【発明の効果】本発明は、上記の欠点を回避するか最小
にし、十分に電荷制御機能を果たすことができるアンモ
ニウム塩類を含んで成る新規な乾式粒状静電写真用トナ
ー及び現像剤を提供する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーバインダー及び次式のアンモニ
    ウムトリハロ亜鉛酸塩を含む電荷制御剤を含んで成る乾
    式粒状静電写真用トナー組成物: 【化1】 [式中、R、R1 、R2 及びR3 は、同一であっても異
    なっていてもよく、独立して、水素;炭素数1〜24の
    非置換のアルキル基;一種以上の、ヒドロキシ基、カル
    ボキシ基、アルコキシ基、カルボアルコキシ基、アシル
    オキシ基、ニトロ基、シアノ基、ケト基もしくはハロ基
    で置換された、炭素数1〜24の置換アルキル基;炭素
    数3〜7のシクロアルキル基;炭素数6〜14の非置換
    のアリール基;一種以上の、ヒドロキシ基、カルボキシ
    基、アルコキシ基、カルボアルコキシ基、アシルオキシ
    基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ケト基もしくはハ
    ロ基で置換された、炭素数6〜14の置換アリール基;
    アルキル基中に1〜20の炭素数及びアリール基中に6
    〜14の炭素数を有するアルカリール基;アルキル基中
    に1〜4の炭素数及びアリール基中に6〜14の炭素数
    を有するアラルキル基(ここで、アリール基は、非置換
    であってもよくもしくは一種以上の、アルキル基、ヒド
    ロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ基、カルボアルコ
    キシ基、アシルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ
    基、ケト基もしくはハロ基で置換されていてもよい)か
    ら選ばれ、又はR、R1 、R2 もしくはR3 の任意の二
    つ以上は、相互に連結して5〜14員の飽和もしくは不
    飽和環系を形成し、そしてXは、同一であっても異なっ
    ていてもよく、独立して、フッ素、塩素、臭素もしくは
    ヨウ素から選ばれる]。
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