JPH08224467A - 吸油材及び可燃性吸油シート - Google Patents
吸油材及び可燃性吸油シートInfo
- Publication number
- JPH08224467A JPH08224467A JP3485095A JP3485095A JPH08224467A JP H08224467 A JPH08224467 A JP H08224467A JP 3485095 A JP3485095 A JP 3485095A JP 3485095 A JP3485095 A JP 3485095A JP H08224467 A JPH08224467 A JP H08224467A
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- Japan
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- oil
- absorbing
- layer
- flammable
- barrier layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 油分を十分に吸収し、且つ吸収した油分を周
囲環境に漏出しにくい吸油材及び可燃性吸油シートを提
供する。 【構成】 吸油材は、油分障壁層1に吸油層2を積層し
て成る吸油・障壁領域3を備える。可燃性吸油シート
は、紙製の油分障壁層1とセルロース製の吸油層2とを
積層して構成される。 【効果】 油分は吸油層2で十分に吸収され、且つ油分
障壁層2により遮られるので周囲に漏れない。油分障壁
層1が紙製で、吸油層2がセルロース製の場合には、比
較的低い温度で、吸収した油分ごと完全燃焼させること
ができる。
囲環境に漏出しにくい吸油材及び可燃性吸油シートを提
供する。 【構成】 吸油材は、油分障壁層1に吸油層2を積層し
て成る吸油・障壁領域3を備える。可燃性吸油シート
は、紙製の油分障壁層1とセルロース製の吸油層2とを
積層して構成される。 【効果】 油分は吸油層2で十分に吸収され、且つ油分
障壁層2により遮られるので周囲に漏れない。油分障壁
層1が紙製で、吸油層2がセルロース製の場合には、比
較的低い温度で、吸収した油分ごと完全燃焼させること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸油材に係り、更に詳
細には、機械作業などにより生ずる油汚れを十分に吸収
し、且つ吸収後に油を周囲環境に漏らしにくい吸油材及
び可燃性吸油シートに関する。
細には、機械作業などにより生ずる油汚れを十分に吸収
し、且つ吸収後に油を周囲環境に漏らしにくい吸油材及
び可燃性吸油シートに関する。
【0002】
【従来の技術】現代の産業界において石油資源の果たす
役割は著しく大きく、かかる石油資源の用途は、船舶、
自動車及び種々の機械の燃料や潤滑剤など広範な範囲に
亘る。このように石油資源が種々の産業と関連している
ことから、種々の作業を行うに当っては、燃料油や潤滑
油が漏出して周囲環境を汚染する可能性があり、従来か
ら、このような漏油・流油を防止することに注意が払わ
れていた。例えば、船舶では「ピストン抜き」と称する
エンジンのメンテナンスを定期的に行うが、この場合、
床(甲板)に古毛布などを敷き、その上に分解したピス
トンなどの部材を載せて洗浄作業を行い、スラッジなど
の油汚れが床などに飛び散らないようにしていた。
役割は著しく大きく、かかる石油資源の用途は、船舶、
自動車及び種々の機械の燃料や潤滑剤など広範な範囲に
亘る。このように石油資源が種々の産業と関連している
ことから、種々の作業を行うに当っては、燃料油や潤滑
油が漏出して周囲環境を汚染する可能性があり、従来か
ら、このような漏油・流油を防止することに注意が払わ
れていた。例えば、船舶では「ピストン抜き」と称する
エンジンのメンテナンスを定期的に行うが、この場合、
床(甲板)に古毛布などを敷き、その上に分解したピス
トンなどの部材を載せて洗浄作業を行い、スラッジなど
の油汚れが床などに飛び散らないようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来法においては、油分が古毛布を浸透してしまう
ことが多く、床などを汚染してしまうという課題があっ
た。これに対して、古毛布の代わりに合成樹脂製のシー
トを使用するとすれば、このような樹脂シートは油分を
ほとんど吸収しないため、船舶の揺れなどにより油分が
樹脂シートから流出して床に漏れてしまうという課題が
あった。本発明は、このような従来技術の有する課題に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
油分を十分に吸収し、且つ吸収した油分を周囲環境に漏
出しにくい吸油材及び可燃性吸油シートを提供すること
にある。
うな従来法においては、油分が古毛布を浸透してしまう
ことが多く、床などを汚染してしまうという課題があっ
た。これに対して、古毛布の代わりに合成樹脂製のシー
トを使用するとすれば、このような樹脂シートは油分を
ほとんど吸収しないため、船舶の揺れなどにより油分が
樹脂シートから流出して床に漏れてしまうという課題が
あった。本発明は、このような従来技術の有する課題に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
油分を十分に吸収し、且つ吸収した油分を周囲環境に漏
出しにくい吸油材及び可燃性吸油シートを提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究した結果、特定の油分障壁層と吸油
層とを積層することにより、上記目的が達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の
吸油材は、液剤難透過性の油分障壁層と、天然又は合成
繊維製の吸油層とを積層して成る吸油・障壁領域を備え
た吸油材であって、上記吸油・障壁領域における最外層
の少なくとも一方が、上記吸油層から成ることを特徴と
する。また、本発明の可燃性吸油シートは、物品の油汚
れを除去する際に使用する吸油シートであって、該物品
を載置するに十分な大きさを有し、紙類から成る油分障
壁層と、セルロースから成る吸油層とを積層して成り、
上記物品から除去した油分を吸収し又は包み込んだま
ま、ほぼ完全燃焼させることができる、ことを特徴とす
る。
達成すべく鋭意研究した結果、特定の油分障壁層と吸油
層とを積層することにより、上記目的が達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の
吸油材は、液剤難透過性の油分障壁層と、天然又は合成
繊維製の吸油層とを積層して成る吸油・障壁領域を備え
た吸油材であって、上記吸油・障壁領域における最外層
の少なくとも一方が、上記吸油層から成ることを特徴と
する。また、本発明の可燃性吸油シートは、物品の油汚
れを除去する際に使用する吸油シートであって、該物品
を載置するに十分な大きさを有し、紙類から成る油分障
壁層と、セルロースから成る吸油層とを積層して成り、
上記物品から除去した油分を吸収し又は包み込んだま
ま、ほぼ完全燃焼させることができる、ことを特徴とす
る。
【0005】
【作用】本発明の吸油材においては、液剤難透過性の油
分障壁層と天然又は合成繊維製の吸油層とを積層して、
吸油・障壁領域を形成することにした。従って、油分は
上記吸油層に吸収されるが、この吸油層と連結している
上記油分障壁層により遮られるため、ほとんど周囲に漏
出することがない。また、本発明の可燃性吸油シートで
は、油分障壁層を紙類で形成し、且つ吸油層をセルロー
スで形成し、これらを積層することにより吸油シートを
構成した。従って、油分が上述の吸油材と同様に吸収さ
れ漏出しにくいのみならず、油分を吸収させた後、その
まま焼却することが可能である。これは、紙類及びセル
ロースの燃焼発熱量が小さいため、比較的低温で完全燃
焼させることができ、焼却炉等を傷めることが極めて少
ないからである。また、合成繊維等と異なり燃焼により
有毒性ガスを排出することもない。
分障壁層と天然又は合成繊維製の吸油層とを積層して、
吸油・障壁領域を形成することにした。従って、油分は
上記吸油層に吸収されるが、この吸油層と連結している
上記油分障壁層により遮られるため、ほとんど周囲に漏
出することがない。また、本発明の可燃性吸油シートで
は、油分障壁層を紙類で形成し、且つ吸油層をセルロー
スで形成し、これらを積層することにより吸油シートを
構成した。従って、油分が上述の吸油材と同様に吸収さ
れ漏出しにくいのみならず、油分を吸収させた後、その
まま焼却することが可能である。これは、紙類及びセル
ロースの燃焼発熱量が小さいため、比較的低温で完全燃
焼させることができ、焼却炉等を傷めることが極めて少
ないからである。また、合成繊維等と異なり燃焼により
有毒性ガスを排出することもない。
【0006】以下、本発明の吸油材について詳細に説明
する。本発明の吸油材は、液剤難透過性の油分障壁層
と、天然又は合成繊維製の吸油層とを備える。上記油分
障壁層は、液剤、例えば水、油及びアルコール等を透過
させ難い性質を有する材料から形成され、具体的には、
ポリプロピレン、防水紙及び防油紙等の紙類、ナイロ
ン、ポリエチレン並びにポリエチレンテレフタレート又
はこれらを積層したフィルム等から形成される。なお、
この油分障壁層を紙類で形成すると、吸油材全体として
の燃焼発熱量を小さくできるので好ましく、気泡を閉じ
こめた樹脂シート(いわゆるエアキャップシートやミラ
ーマット)で形成すると、吸油材にクッション性を付与
できるので好ましい。
する。本発明の吸油材は、液剤難透過性の油分障壁層
と、天然又は合成繊維製の吸油層とを備える。上記油分
障壁層は、液剤、例えば水、油及びアルコール等を透過
させ難い性質を有する材料から形成され、具体的には、
ポリプロピレン、防水紙及び防油紙等の紙類、ナイロ
ン、ポリエチレン並びにポリエチレンテレフタレート又
はこれらを積層したフィルム等から形成される。なお、
この油分障壁層を紙類で形成すると、吸油材全体として
の燃焼発熱量を小さくできるので好ましく、気泡を閉じ
こめた樹脂シート(いわゆるエアキャップシートやミラ
ーマット)で形成すると、吸油材にクッション性を付与
できるので好ましい。
【0007】一方、上記吸油層は、特に限定されるもの
ではなく、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン
等の天然又は合成繊維から形成され得るが、吸油性能の
良好さ及び燃焼発熱量が小さいという観点からはセルロ
ース系繊維で形成されるのが好ましい。また、この吸油
層に、ポリアクリル系、ポリアクリル・ブタジエン・ス
チレン系及びスルホン化ポリプロピレン等の吸油フィラ
ーを含ませることにより、吸油性能を向上させることが
できる。
ではなく、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン
等の天然又は合成繊維から形成され得るが、吸油性能の
良好さ及び燃焼発熱量が小さいという観点からはセルロ
ース系繊維で形成されるのが好ましい。また、この吸油
層に、ポリアクリル系、ポリアクリル・ブタジエン・ス
チレン系及びスルホン化ポリプロピレン等の吸油フィラ
ーを含ませることにより、吸油性能を向上させることが
できる。
【0008】次に、本発明の吸油材は、上述の油分障壁
層と吸油層とを積層して成る吸油・障壁領域を備える。
従って、この吸油材全体が吸油・障壁領域から構成され
ている必要はないが、吸油性能や油分の漏出を確実に回
避する観点からは、吸油材全体が吸油・障壁領域から構
成されているのが好ましい。なお、油分障壁層と吸油層
との積層は、ホットメルト型、エマルジョン型及び溶射
型等の各種接着剤を用いることにより行うことができ
る。この吸油材は、1つの油分障壁層と1つの吸油層と
を積層させて構成すれば十分であるが、複数個の油分障
壁層及び吸油層を積層させ、得られた積層体における最
外層の少なくとも一方が吸油層で形成されるようにして
もよい。最外層の双方が油分障壁層で形成される場合に
は、吸油性能が低下しやすく好ましくない。
層と吸油層とを積層して成る吸油・障壁領域を備える。
従って、この吸油材全体が吸油・障壁領域から構成され
ている必要はないが、吸油性能や油分の漏出を確実に回
避する観点からは、吸油材全体が吸油・障壁領域から構
成されているのが好ましい。なお、油分障壁層と吸油層
との積層は、ホットメルト型、エマルジョン型及び溶射
型等の各種接着剤を用いることにより行うことができ
る。この吸油材は、1つの油分障壁層と1つの吸油層と
を積層させて構成すれば十分であるが、複数個の油分障
壁層及び吸油層を積層させ、得られた積層体における最
外層の少なくとも一方が吸油層で形成されるようにして
もよい。最外層の双方が油分障壁層で形成される場合に
は、吸油性能が低下しやすく好ましくない。
【0009】油分障壁層及び吸油層の厚さは、特に限定
されるものではなく機械作業等の内容に応じて適宜変更
することができるが、代表的に、厚さ0.05〜1mm
の油分障壁層に対し、吸油層の厚さを4〜10mmとす
ることができる。また、この吸油材の形状も特に限定さ
れるものではなく、シート状、筒状、柱状、袋状とする
ことができる。更に、吸油層上に、網状物や油分を十分
に透過させる層を保護層として形成することも可能であ
る。更にまた、吸油層が構成する最外層以外の他方の最
外層に粘着性を付与し、シート状をなす吸油材自体を床
や壁等に貼着できるようにすることも可能である。
されるものではなく機械作業等の内容に応じて適宜変更
することができるが、代表的に、厚さ0.05〜1mm
の油分障壁層に対し、吸油層の厚さを4〜10mmとす
ることができる。また、この吸油材の形状も特に限定さ
れるものではなく、シート状、筒状、柱状、袋状とする
ことができる。更に、吸油層上に、網状物や油分を十分
に透過させる層を保護層として形成することも可能であ
る。更にまた、吸油層が構成する最外層以外の他方の最
外層に粘着性を付与し、シート状をなす吸油材自体を床
や壁等に貼着できるようにすることも可能である。
【0010】次に、本発明の可燃性吸油シートについて
説明する。この可燃性吸油シートは、紙類から成る油分
障壁層とセルロースから成る吸油層とを積層して構成さ
れている。この吸油シートは、このような積層構造をと
ることにより、油分を十分に吸収し且つ漏出させにくい
性質を有する。また、上述の吸油材と同様の理由から、
最外層の少なくとも1つが吸油層により形成されるのが
好ましい。
説明する。この可燃性吸油シートは、紙類から成る油分
障壁層とセルロースから成る吸油層とを積層して構成さ
れている。この吸油シートは、このような積層構造をと
ることにより、油分を十分に吸収し且つ漏出させにくい
性質を有する。また、上述の吸油材と同様の理由から、
最外層の少なくとも1つが吸油層により形成されるのが
好ましい。
【0011】油分障壁層を構成する紙類としては、セル
ロース系繊維から成る紙類であれば十分であり、多少の
はっ水・はつ油処理がなされていてもよい。要するに、
燃焼発熱量が小さく、600〜800℃でほぼ完全燃焼
させることができ、且つ油分を透過させにくい性質を有
するものであれば十分である。一方、吸油層としてはセ
ルロース繊維から構成されるものであればよく、この場
合も燃焼発熱量が小さく、600〜800℃でほぼ完全
燃焼させることができれば十分である。なお、コットン
などの天然繊維を好ましく使用することができる。
ロース系繊維から成る紙類であれば十分であり、多少の
はっ水・はつ油処理がなされていてもよい。要するに、
燃焼発熱量が小さく、600〜800℃でほぼ完全燃焼
させることができ、且つ油分を透過させにくい性質を有
するものであれば十分である。一方、吸油層としてはセ
ルロース繊維から構成されるものであればよく、この場
合も燃焼発熱量が小さく、600〜800℃でほぼ完全
燃焼させることができれば十分である。なお、コットン
などの天然繊維を好ましく使用することができる。
【0012】また、この可燃性吸油シートの大きさは、
油汚れなどを除去すべき物品より大きいものとする。こ
のように構成することにより、当該物品を可燃性吸油シ
ート上に無理なく載置することができるので、油汚れが
可燃性吸油シート外に漏れることが極めて少なくなる。
更に、油汚れを除去した後においては、このシートに吸
収された油分のみならず、スラッジ等の固形分を包み込
み、そのまま焼却することができる。この場合、この可
燃性吸油シート自体が上述の如く比較的低温の600〜
800℃でほぼ完全燃焼されるので、焼却炉を傷めるこ
とがなくなるという利点がある。
油汚れなどを除去すべき物品より大きいものとする。こ
のように構成することにより、当該物品を可燃性吸油シ
ート上に無理なく載置することができるので、油汚れが
可燃性吸油シート外に漏れることが極めて少なくなる。
更に、油汚れを除去した後においては、このシートに吸
収された油分のみならず、スラッジ等の固形分を包み込
み、そのまま焼却することができる。この場合、この可
燃性吸油シート自体が上述の如く比較的低温の600〜
800℃でほぼ完全燃焼されるので、焼却炉を傷めるこ
とがなくなるという利点がある。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して実施例により
更に詳細に説明する。図1は、本発明の吸油材の一実施
例を示す部分断面図である。同図において、この吸油材
は、油分障壁層1に吸油層2を積層して成る吸油・障壁
領域3を備えている。よって、吸油材の最外層の一方
は、吸油層2により形成されており、油分はこの吸油層
2によって吸収されるが、油分障壁層1の作用により漏
出することがなくなる。
更に詳細に説明する。図1は、本発明の吸油材の一実施
例を示す部分断面図である。同図において、この吸油材
は、油分障壁層1に吸油層2を積層して成る吸油・障壁
領域3を備えている。よって、吸油材の最外層の一方
は、吸油層2により形成されており、油分はこの吸油層
2によって吸収されるが、油分障壁層1の作用により漏
出することがなくなる。
【0014】次に、図2は、本発明の吸油材の他の実施
例を示す部分断面図であり、油分障壁層1は吸油層2に
積層・挾持され吸油材を構成している。本例では、最外
層が両方とも吸油層2で形成されている。また、図3
は、本発明の吸油材の更に他の実施例を示す部分断面図
であり、最外層の一方が吸油層2、他方が粘着層4を構
成している例である。本例のように、最外層の一方に粘
着性を付与することにより、吸油材を床、壁などの所望
部分に容易に設置することができる。
例を示す部分断面図であり、油分障壁層1は吸油層2に
積層・挾持され吸油材を構成している。本例では、最外
層が両方とも吸油層2で形成されている。また、図3
は、本発明の吸油材の更に他の実施例を示す部分断面図
であり、最外層の一方が吸油層2、他方が粘着層4を構
成している例である。本例のように、最外層の一方に粘
着性を付与することにより、吸油材を床、壁などの所望
部分に容易に設置することができる。
【0015】(実施例1)油分障壁層1をポリプロピレ
ンで厚さ1mm×縦横500×500mmに形成し、吸
油層2をポリプロピレン繊維で厚さ4mm×縦横500
×500mmに形成し、両層を積層して図1に示すよう
な吸油材を作成した。得られた吸油材の吸油層2にB重
油を吸収させたところ、吸油量は最大で1.7g/cm
2であり、3時間経過後においても重油の漏出は認めら
れなかった。また、このように重油を吸収させた吸油材
を完全燃焼させるには、補助バーナを使用する必要があ
った。
ンで厚さ1mm×縦横500×500mmに形成し、吸
油層2をポリプロピレン繊維で厚さ4mm×縦横500
×500mmに形成し、両層を積層して図1に示すよう
な吸油材を作成した。得られた吸油材の吸油層2にB重
油を吸収させたところ、吸油量は最大で1.7g/cm
2であり、3時間経過後においても重油の漏出は認めら
れなかった。また、このように重油を吸収させた吸油材
を完全燃焼させるには、補助バーナを使用する必要があ
った。
【0016】(実施例2)油分障壁層1を紙、吸油層2
をセルロースとした以外は実施例1と同一の操作を繰り
返した。得られた可燃性吸油シートの吸油量は、最大で
1.4g/cm2であり、3時間経過後においてもB重
油の漏出は認められなかった。また、吸油後の可燃性シ
ートにガスライターで点火したところ、自己完全燃焼し
た。
をセルロースとした以外は実施例1と同一の操作を繰り
返した。得られた可燃性吸油シートの吸油量は、最大で
1.4g/cm2であり、3時間経過後においてもB重
油の漏出は認められなかった。また、吸油後の可燃性シ
ートにガスライターで点火したところ、自己完全燃焼し
た。
【0017】(比較例1)厚さ10mm×縦横500×
500mmの古毛布(ポリウレタン製)を用いた以外は
実施例1と同一の操作を繰り返した。B重油吸油量は、
最大で1.0g/cm2であったが、吸油10分後から
漏出し始め、その後大部分が漏出してしまった。また、
燃焼には補助バーナを使用する必要があり、燃焼中に有
毒ガスが発生した。
500mmの古毛布(ポリウレタン製)を用いた以外は
実施例1と同一の操作を繰り返した。B重油吸油量は、
最大で1.0g/cm2であったが、吸油10分後から
漏出し始め、その後大部分が漏出してしまった。また、
燃焼には補助バーナを使用する必要があり、燃焼中に有
毒ガスが発生した。
【0018】以上、本発明を実施例により説明したが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発
明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例
えば、油分障壁層1と吸油層2との積層は、図1〜図3
に示すような態様に限定されるものではなく、複数個の
障壁層1と吸油層2とを積層してもよい。また、本発明
の吸油材又は可燃性吸油シートをロール状に作成して、
取扱いを容易にすることも可能である。
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発
明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例
えば、油分障壁層1と吸油層2との積層は、図1〜図3
に示すような態様に限定されるものではなく、複数個の
障壁層1と吸油層2とを積層してもよい。また、本発明
の吸油材又は可燃性吸油シートをロール状に作成して、
取扱いを容易にすることも可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定の油分障壁層と吸油層とを積層することとしたた
め、油分を十分に吸収し、且つ吸収した油分を周囲環境
に漏出しにくい吸油材及び可燃性吸油シートを提供する
ことができる。従って、本発明の吸油材や可燃性性シー
トを使用すれば、自然環境の汚染を防止することがで
き、近年話題になっているエコロジー運動の促進にも資
することができる。
特定の油分障壁層と吸油層とを積層することとしたた
め、油分を十分に吸収し、且つ吸収した油分を周囲環境
に漏出しにくい吸油材及び可燃性吸油シートを提供する
ことができる。従って、本発明の吸油材や可燃性性シー
トを使用すれば、自然環境の汚染を防止することがで
き、近年話題になっているエコロジー運動の促進にも資
することができる。
【図1】本発明の吸油材の一実施例を示す部分断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明の吸油材の他の実施例を示す部分断面図
である。
である。
【図3】本発明の吸油材の更に他の実施例を示す部分断
面図である。
面図である。
1・・・油分障壁層、2・・・吸油層、3・・・吸油・障壁層、
4・・・粘着層
4・・・粘着層
Claims (4)
- 【請求項1】 液剤難透過性の油分障壁層と、天然又は
合成繊維製の吸油層とを積層して成る吸油・障壁領域を
備えた吸油材であって、 上記吸油・障壁領域における最外層の少なくとも一方
が、上記吸油層から成ることを特徴とする吸油材。 - 【請求項2】 上記吸油層が構成する最外層以外の他の
最外層が、粘着性を有することを特徴とする請求項1記
載の吸油材。 - 【請求項3】 上記油分障壁層が、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、紙類及びエアキャップシートより成る群か
ら選ばれた1又は2以上のものから構成されることを特
徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の吸油
材。 - 【請求項4】 物品の油汚れを除去する際に使用する可
燃性吸油シートであって、 該物品を載置するに十分な大きさを有し、 紙類から成る油分障壁層と、セルロースから成る吸油層
とを積層して成り、 上記物品から除去した油分を吸収し又は包み込んだま
ま、ほぼ完全燃焼させることができる、ことを特徴とす
る可燃性吸油シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3485095A JPH08224467A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 吸油材及び可燃性吸油シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3485095A JPH08224467A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 吸油材及び可燃性吸油シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08224467A true JPH08224467A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=12425666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3485095A Pending JPH08224467A (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 吸油材及び可燃性吸油シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08224467A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006153488A (ja) * | 2004-11-25 | 2006-06-15 | Canon Chemicals Inc | 光学的測定法 |
WO2006137588A1 (ja) * | 2005-06-22 | 2006-12-28 | Nitto Boseki Co., Ltd. | 油吸着マットおよび油吸着マットの処理方法 |
-
1995
- 1995-02-23 JP JP3485095A patent/JPH08224467A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006137588A1 (ja) * | 2005-06-22 | 2006-12-28 | Nitto Boseki Co., Ltd. | 油吸着マットおよび油吸着マットの処理方法 |
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