JPH08223869A - 回転電機用ブラシ - Google Patents

回転電機用ブラシ

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JPH08223869A
JPH08223869A JP1913395A JP1913395A JPH08223869A JP H08223869 A JPH08223869 A JP H08223869A JP 1913395 A JP1913395 A JP 1913395A JP 1913395 A JP1913395 A JP 1913395A JP H08223869 A JPH08223869 A JP H08223869A
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JP
Japan
Prior art keywords
brush
thin film
low resistance
electric machine
rotating electric
Prior art date
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Pending
Application number
JP1913395A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Yamashita
信行 山下
Katsunori Nogi
勝徳 野木
Yuji Saito
雄次 斉藤
Noboru Baba
馬場  昇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラシ側面から保持器へ流れる電流を抑制す
るとともにブラシに損傷が発生しないようにし、かつ交
流整流子電動機を高効率でしかも整流性能を安定に保持
しながらブラシ寿命を向上できるようにした回転電機用
ブラシを提供する。 【構成】 摺動面を除く5面に金属質低抵抗薄膜層7を
設けたブラシ6において、前記金属質低抵抗薄膜層7の
露出面を酸化させて高抵抗層8を形成してなる回転電機
用ブラシ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、整流子と回転電機用ブ
ラシの摺動接触を行って、回転子への授受を行うことが
できる電動機、特に電動工具、電気掃除機等の交流整流
子電動機に用いられる回転電機用ブラシ(以下ブラシと
する)に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の省エネルギー化に対応して電動工
具、電気掃除機等に用いられる交流整流子電動機(以下
電動機とする)は高効率、高出力化が要求されている。
電動機は一般に整流作用をコントロールする補極を有し
ていないため整流が悪い。そこで、これらの電動機に
は、主原料に黒鉛、結合材に樹脂を用いた樹脂質ブラシ
や黒鉛炭素質ブラシが用いられており、抵抗整流を行う
ため比抵抗は10,000μΩ−cm以上と高抵抗のも
のがほとんどである。そのため、電動機に供給される電
流がこのブラシを通過するときに発生する電圧降下が大
きくなり、これによって、ブラシの電気損失も大きくな
り電動機効率が低い要因の一つになっている。
【0003】この解決策としてブラシの電気損失を低減
するブラシが特開昭62−171434号公報で提案さ
れている。この公報に示されるブラシは、高抵抗のブラ
シの摺動面を除く5面に銅、銀等のペイントを塗布、乾
燥して低抵抗導電層を形成し、リード線とブラシとの間
及びブラシの電圧降下を、ブラシと整流子との接触部分
の電圧降下の25%以下にしたものである。従って、ブ
ラシの電圧降下は当然小さく電動機の電気損失が低減す
るので、電動機の効率は向上する。
【0004】しかしながら、上記に示されるブラシは、
ブラシの側面とブラシ保持器とが接触し、その部分にあ
い路電流が流れるためブラシが損傷して最後には固渋す
るなどの弊害がでて問題になっている。また、ブラシの
周囲に低抵抗層を設ける具体的な手法については特開平
5−182733号公報で提案されている。この公報に
示されるブラシは、ブラシの摺動面を除く5面に無電解
メッキ法により電気良導電性金属被覆を施したもので、
ブラシ全体の電気抵抗(電圧降下)を減じ前記の特開昭
62−171434号公報に示すものと同じく電気損失
を小さくして電動機効率を向上するものである。しか
し、この場合も、前記と同様の問題点が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記技術では、ブラシ
の表面に低抵抗層を形成してブラシの損失を低減してい
る。しかし、低抵抗層のブラシ側面から保持器に電流が
流れることによって、ブラシが固渋するため整流子との
接触が悪くなり、著しい火花を発生して整流不良、整流
子表面の黒化、損傷などが進み最終的にはブラシ寿命が
悪くなり、ときには一晩でブラシが無くなる場合があ
る。
【0006】本発明はブラシ側面から保持器へ流れる電
流を抑制するとともにブラシに損傷が発生しないように
したものであり、交流整流子電動機を高効率でしかも整
流性能を安定に保持しながらブラシ寿命を向上できるよ
うにしたブラシを提供するものである。
【0007】本発明は摺動面を除く5面に金属質低抵抗
薄膜層を設けたブラシにおいて、前記金属質低抵抗薄膜
層の露出面を酸化させて高抵抗層を形成してなるブラシ
に関する。
【0008】本発明において金属質低抵抗薄膜層を形成
する手段については特に制限はなく、例えば低抵抗物質
を塗布するか、メタリコン又はメッキを施して形成する
ことが好ましい。金属質低抵抗薄膜層の厚さは20〜5
00μmの範囲が好ましい。低抵抗物質としては、銅、
鉄、銀、金等の金属を用いることが好ましい。
【0009】高抵抗層を形成する手段については特に制
限はないが、例えば200℃以上に保持した発熱灯で直
接加熱するか又は200℃以上の温度に加熱したトンネ
ル式の電気炉の中を通過させて金属質低抵抗薄膜層の露
出面を酸化させて形成することができる。酸化時間は1
0分以上あれば十分である。なお高抵抗層の抵抗は、ブ
ラシ素材と同等か又はそれ以上の抵抗とすることが好ま
しい。
【0010】高抵抗層の厚みは金属質低抵抗薄膜層の1
/3以下であれば金属質低抵抗薄膜層の電流通過を妨げ
ない値であり、例えば5〜200μmの範囲であること
が好ましい。高抵抗層は必ずしも全面に形成する必要は
なく、ブラシの入口側面と出口側面だけに設ければコス
トの面で好ましい。なお本発明において、ブラシの入口
側面と出口側面とは整流子の回転方向に対して前後の部
分の面のことを意味する。
【0011】
【実施例】以下図面により本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例になるブラシの使用例を示す断
面側面図であり、1は整流子片、2は絶縁層、3は整流
子、4はリード線、5はリード線4を固定する銅粉を用
いた詰め粉、6は黒鉛炭素質のブラシ及び7はブラシ6
の摺動面を除く5面に無電解銅メッキを100μmの厚
さに施した低抵抗薄膜層である。このように構成された
ブラシ6は加圧バネ9で加圧され、これらはブラシ保持
器10に挿入され、整流子面3の表面を摺動して電流の
授受を行う。
【0012】本発明は、摺動面を除く5面に低抵抗薄膜
層7を設けたブラシ6を、200℃に加熱したトンネル
式の電気炉の中を10分間通過させて図2に示すよう
に、低抵抗薄膜層7の露出面を酸化させて厚さが10μ
mの高抵抗層8を形成したものである。高抵抗層の比抵
抗は50,000μΩ−cmであり、ブラシの素材とほぼ
同等の比抵抗であった。
【0013】本発明の実施例になるブラシ6をブラシ保
持器10に挿入し、電動機(図示せず)に電流を流して
電動機を回転すると、ブラシ電流はブラシ6のリード線
4から低抵抗薄膜層7を介して整流子3へ流れる。即ち
低抵抗薄膜層7の露出面を酸化させて高抵抗層8を形成
したことにより、ブラシ側面とブラシ保持器10との接
触部分にあい路電流が流れるのを抑制することができ
る。
【0014】次に図3に示すように、表面に全く低抵抗
薄膜層を形成しない従来のブラシを(a)、整流子と接
触する摺動面側を除く5面に低抵抗薄膜層7を形成した
従来のブラシを(b)及び低抵抗薄膜層7の露出面を酸
化させて高抵抗層8を形成した本発明の実施例になるブ
ラシを(c)として、これら3種類のブラシ6について
電圧降下を測定した。図3において矢印はブラシ6の摺
動方向を示す。測定は上記の(a)、(b)及び(c)
のブラシ(いずれも比抵抗が50,000μΩ−cm、電
気掃除機電動機用のブラシを使用)6を回転数30,0
00min-1で回転している整流子面上を摺動させ、かつ
ブラシ6に10Aの電流を流し、図4に示す試験回路で
ブラシ2個(図4では1個のみ図示)の電圧降下を測定
した。図4において、リード線4とブラシ6の抵抗値に
依存する電圧降下をVh、ブラシ6の下端と整流子3と
の接触電圧降下をVcとし、VhとVcとの合計を全電
圧降下Vで表わした。全電圧降下Vの測定結果を図5に
示す。図5において(b1)は(b)のブラシの運転初
期の全電圧降下を測定したもの、(b2)は(b)のブ
ラシを100時間運転した後の全電圧降下を測定したも
のを示す。また(c1)は(c)のブラシの運転初期の
全電圧降下を測定したもの、(c2)は(c)のブラシ
を100時間運転した後の全電圧降下を測定したものを
示す。
【0015】図5に示されるようにブラシの全電圧降下
は、(a)が最も高く(b1)と(c1)及び(b2)
と(c2)とがほぼ同じ位の値となっていることが確認
された。さらに詳しくは(b)及び(c)のブラシは運
転初期の全電圧降下が高く、100時間運転後に若干そ
の値が小さくなっている。これは運転初期、整流子への
ブラシの接触が不十分であるためブラシ側面の低抵抗薄
膜層が接触しないため若干高い値になったものと考えら
れる。
【0016】さらに(a)のブラシのVhに比較して本
発明の実施例になる(c1)及び(c2)のブラシのV
hは約44%程小さく、(b1)及び(b2)のブラシ
のVhと同程度であることが示される。なおブラシの接
触電圧降下Vcはブラシ表面に低抵抗薄膜層を形成した
場合も、形成しない場合も2.0〜2.2Vの範囲内で
あり、大差なく摺動状態が安定していることが示され
る。
【0017】
【発明の効果】本発明になるブラシは、ブラシ側面とブ
ラシ保持器との接触部分にあい路電流が流れるのを抑制
することができるためブラシが損傷して固渋することが
なく、さらにブラシ電流による電圧降下を小さくするこ
とができるためブラシの電気損失が大幅に低減し、電動
機効率を1〜3%向上できるばかりでなく、整流子の損
傷が小さく、ブラシの寿命も向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例になる回転電機用ブラシの使用
例を示す断面側面図である。
【図2】本発明の実施例になる回転電機用ブラシの部分
拡大図である。
【図3】電圧降下を測定するための各ブラシの構成を示
す斜視図である。
【図4】ブラシの電圧降下を測定するための回路を示す
一部省略概略図である。
【図5】電圧降下の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 整流子片 2 絶縁層 3 整流子 4 リード線 5 詰め粉 6 ブラシ 7 低抵抗薄膜層 8 高抵抗層 9 加圧バネ 10 ブラシ保持器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は摺動面を除く5
面に金属質低抵抗薄膜層を設けたブラシにおいて、前記
金属質低抵抗薄膜層の露出面を酸化させて高抵抗層を形
成してなるブラシに関する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 昇 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摺動面を除く5面に金属質低抵抗薄膜層
    を設けたブラシにおいて、前記金属質低抵抗薄膜層の露
    出面を酸化させて高抵抗層を形成してなる回転電機用ブ
    ラシ。
  2. 【請求項2】 高抵抗層が200℃以上の温度で加熱し
    て形成された請求項1記載の回転電機用ブラシ。
  3. 【請求項3】 高抵抗層がブラシの素材と同等又はそれ
    以上の抵抗を有する請求項1又は2記載の回転電機用ブ
    ラシ。
  4. 【請求項4】 高抵抗層の厚みが5〜200μmである
    請求項1、2又は3記載の回転電機用ブラシ。
  5. 【請求項5】 高抵抗層がブラシの入口側面と出口側面
    に形成された請求項1、2、3又は4記載の回転電機用
    ブラシ。
JP1913395A 1995-02-07 1995-02-07 回転電機用ブラシ Pending JPH08223869A (ja)

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JP1913395A JPH08223869A (ja) 1995-02-07 1995-02-07 回転電機用ブラシ

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JP1913395A JPH08223869A (ja) 1995-02-07 1995-02-07 回転電機用ブラシ

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JPH08223869A true JPH08223869A (ja) 1996-08-30

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ID=11990974

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JP1913395A Pending JPH08223869A (ja) 1995-02-07 1995-02-07 回転電機用ブラシ

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002001681A1 (fr) * 2000-06-28 2002-01-03 Totankako Co., Ltd. Balai de charbon pour machine electrique
JP2002291201A (ja) * 2001-03-24 2002-10-04 Katsutada Watanabe 摺動接触構造体
WO2006097236A1 (de) * 2005-03-18 2006-09-21 Schunk Kohlenstofftechnik Gmbh Kohlebürste sowie verfahren zum beschichten einer kohlebürste

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