JPH08222143A - 陰極線管、陰極線管の製造方法およびレーザディスプレイ - Google Patents

陰極線管、陰極線管の製造方法およびレーザディスプレイ

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JPH08222143A
JPH08222143A JP2708195A JP2708195A JPH08222143A JP H08222143 A JPH08222143 A JP H08222143A JP 2708195 A JP2708195 A JP 2708195A JP 2708195 A JP2708195 A JP 2708195A JP H08222143 A JPH08222143 A JP H08222143A
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JP
Japan
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light
ray tube
layer
laser
cathode ray
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Application number
JP2708195A
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English (en)
Inventor
Teru Nishitani
輝 西谷
Takao Toda
隆夫 任田
Michio Okajima
道生 岡嶋
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンズ系を用いないレーザディスプレイを提
供することにより、レンズ系における効率の低下及びレ
ンズ系を通過するために起こる収差等による精細度の低
下を防止する。 【構成】 曲面形状の発光層5が活性層4と活性層4の
表裏に形成された反射鏡層2および3より構成された光
共振器を備え、電子ビーム9により励起された活性層4
からレーザ光を発する陰極線管と、レーザ光により可視
光を発する蛍光体層とを有する発光層5側面に沿って電
子ビームを照射して走査することにより出射レーザ光の
光束を扇状に走査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発光装置あるいはディス
プレイに用いられる陰極線管及びそれを用いた投射型デ
ィスプレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】CRTに替わる大画面ディスプレイとし
て、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、液晶デ
ィスプレイ、カラーフラットパネル(エス・アイ・ディ
−85年ダイジェスト第185〜第186頁((SID'85
Digest 185p-186p、Apr.1985)などで発表)などのフ
ラットパネルディスプレイや、CRT投射型、あるいは
液晶投射型などの投射型ディスプレイが開発されてい
る。
【0003】しかしこれらの大画面ディスプレイには、
それぞれ、効率が低い(プラズマディスプレイ)、ある
いは青色の効率が低い(ELディスプレイ)、あるいは
コストが高い(液晶ディスプレイ、カラーフラットパネ
ル)、あるいは輝度が低い(CRT投射型ディスプレ
イ)、あるいは消費電力が高い(液晶投射型ディスプレ
イ)、あるいは表示品位が低い(両投射型ディスプレ
イ)などの課題があった。
【0004】そこでこれらの課題を解決する大画面高品
位ディスプレイとして、紫外線面発光レーザ投射管を利
用した自発光型レーザディスプレイが考案されてきた
(特願平04−240317、特願平05−09118
8)。
【0005】図6は従来のディスプレイの構成を示す断
面図、図7は従来のディスプレイに用いられている陰極
線管の構成を示す断面図である。
【0006】従来のディスプレイは、紫外レーザ光を面
状に発する陰極線管51、52、53と、この陰極線か
ら発する紫外レーザ光の通過方向に配置した投射レンズ
54,55,56と、この投射レンズを通過した紫外レ
ーザ光の照射で可視光を発する可視発光蛍光体が塗布さ
れた蛍光体層を備えた蛍光スクリーン57を具備したデ
ィスプレイである。そして、陰極線管のフェースプレー
ト58の内面に発光層59が配置されており、発光層5
9が、電子銃60からの電子ビームの照射によって励起
され、紫外レーザ光を前面に発する。
【0007】ここで、発光層59は、膜厚が100nm
〜100μm程度の活性層61とその両側に形成された
反射鏡層62、63より構成される光共振器64からな
り、活性層61には、1.8eV以上のバンドギャップ
を有する、ZnSなどのIIb-VI族化合物半導体、あるい
はMgSなどのIIa-VI族化合物半導体、あるいはMnS
などのマンガンカルコゲナイド化合物、もしくはこれら
の混晶などが主に用いられる。
【0008】また、電子銃側に設けられた反射鏡層62
には、膜厚が100〜500nm程度のAl、Ag等の
金属反射鏡が用いられ、フェースプレート側に設けられ
た反射鏡63には、膜厚が20〜100nm程度のA
l、Ag等の金属反射鏡、あるいはSiO2とTiO
2や、屈折率の違う2種類の化合物半導体などの組合せ
の多層膜反射鏡などが用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】大画面投射型ディスプ
レイには、高輝度、高精細であることが求められるが、
従来の紫外線面発光レーザ投射管を利用した自発光型レ
ーザディスプレイでは、走査されたレーザ光の光束が平
行に出射されるため、レンズ系を用いて、レーザ光をス
クリーンへ拡大投影する必要があった。即ち、レンズ系
を必然的に設置する必要性が生じ、レンズ系における効
率の低下及びレンズ系を通過するために起こる収差等に
よる精細度の低下が避けられなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】電子ビーム励起でレーザ
光を発する発光層を面状に具備した陰極線管であって、
発光層が活性層とその両側に形成された反射鏡層より構
成された光共振器より成り、発光層が曲面である陰極線
管を用い、また、その駆動方法として、曲面状の発光層
面の凹面から電子線を照射し、前期電子ビームを発光層
面内を走査することにより、出射レーザ光の光束が放射
状に走査される駆動方法をとることで、上記課題を解決
した。の紫外レーザ光を放射状に発する陰極線管を用
い、紫外レーザ光により可視光を発する蛍光体層を備え
たスクリーンを有するレーザディスプレイの構成をとる
ことで、上記課題を解決した。またの可視レーザ光を放
射状に発する陰極線管を用い、投射スクリーンを有する
レーザディスプレイの構成をとることで、上記課題を解
決した。また陰極線管が赤色、緑色および青色のレーザ
光を放射状に発するレーザディスプレイの構成をとるこ
とで、上記課題を解決した。
【0011】あるいは、活性層とその両側に形成された
反射鏡層よりなる発光層を有し、発光層の側面方向から
電子線を入射し、レーザ光の出射方向が発光層面に対す
る法線方向である構成の陰極線管であって、発光層が曲
面である陰極線管を用い、入射する電子線を発光層側面
に沿って走査することにより、出射レーザ光の光束が扇
状に走査される陰極線管の駆動方法をとることで、上記
課題を解決した。の紫外レーザ光を扇状に発する陰極線
管および紫外レーザ光の光束を紫外レーザ光の光束によ
り構成される放射面に対して垂直に走査するための可動
ミラーまたは光路偏向装置および紫外レーザ光により可
視光を発する蛍光体層を備えたスクリーンを有するレー
ザディスプレイの構成をとることにより、上記課題を解
決した。また可視レーザ光を扇状に発する陰極線管およ
び可視レーザ光の光束を可視レーザ光の光束により構成
される放射面に対して垂直に走査するための可動ミラー
または光路偏向装置および投射スクリーンを有するレー
ザディスプレイの構成をとることで、上記課題を解決し
た。、また赤色、緑色および青色のレーザ光を扇状に発
する陰極線管およびレーザ光の光束をレーザ光の光束に
より構成される放射面に対して垂直に走査するための可
動ミラーまたは光路偏向装置および投射スクリーンを有
するレーザディスプレイの構成をとることで、上記課題
を解決した。
【0012】また、陰極線管の製造方法として、曲面研
磨された基板表面上に反射鏡層、活性層、反射鏡層の順
に形成する製造方法をとることで容易に形成できた。
【0013】あるいは、陰極線管の製造方法として、上
下両面が曲面研磨された活性層の上下の面にそれぞれ反
射鏡層を形成する製造方法をとることで、容易に形成で
きた。
【0014】
【作用】発光層を曲面状に形成し、発光層の凹面側から
電子ビームを入射し、面内で走査することにより、出射
レーザ光を放射状に走査することが可能となり、レンズ
系をなくす、または低減でき、上記課題を解決した。
【0015】また、電子ビームを発光層の側面から入射
し、発光層側面に沿って走査することにより、出射レー
ザ光を扇状に走査することも可能である。この場合は、
出射レーザ光の光束により構成される放射面に対して垂
直に走査するための可動ミラーまたは光路偏向装置が必
要になる。
【0016】上記の効果により、レーザディスプレイの
構造を簡略化することが可能になった。
【0017】さらにこの方式は汎用性があり、様々な方
式のレーザディスプレイに応用し、効率の向上が確認で
きた。
【0018】
【実施例】図1は本発明の実施例における陰極線管の構
成を示したものである。基板1上には発光層5が配置さ
れており、曲面状の発光層5の凹面側へ電子ビーム9の
照射によって、活性層3が励起され、発光層5の曲面の
法線方向にレーザ光10が出射される。また、電子ビー
ム集束偏向用電磁石6により入射電子ビーム9を面状に
走査することにより、出射レーザ光10の光束は放射状
に走査される。
【0019】ここで、基板1としては、出射レーザ光の
エネルギーより、バンドギャップのエネルギーの高いZ
nSなどの半導体、あるいは出射レーザ光が透過するサ
ファイアなどの材料を主に用いる。
【0020】また、光共振器5は膜厚が100nm〜1
00μm程度の活性層4とその両側に形成された反射鏡
層2,3より構成され、活性層4には、従来と同様に
1.8eV以上のバンドギャップを有するZnS,Cd
SなどIIb-VI族化合物半導体、あるいはMgSなどのマ
ンガンカルコゲナイド化合物もしくはこれらの混晶など
を主に用いる。さらに基板側に設けられた反射鏡層2に
は膜厚が30〜150nm程度のAl,Ag等の金属反
射鏡あるいはSiO2 ,TiO2 や屈折率の異なる2種
類の化合物半導体などの多層膜反射鏡などを主に用い、
電子ビーム入射側に設けられた反射鏡層3には膜厚が5
0〜200nm程度のAl,Ag等の金属反射鏡あるい
はSiO2 とTiO2 や屈折率が異なる2種類の化合物
半導体などの組合せの多層膜反射鏡などを主に用いる。
【0021】次に本発明の実施例における陰極線管及び
レーザディスプレイの作成方法、構成の具体的実施例を
挙げて詳細に説明する。
【0022】(実施例1)半導体多層膜反射鏡を有する
光共振器5の作成方法および放射状に紫外レーザ光の光
束が走査される陰極線管の構成の一例を図1に基づいて
下記に示す。
【0023】まず、サファイア単結晶基板1を電子銃の
先端から基板1の表面までの距離を半径とする球面状に
研磨し、その上に、分子ビームエピタキシャル成長法に
より2種類の異なる組成比のZnMgSSe膜を交互
に、一層の膜厚がレーザ出射波長の1/4になるように
8周期積層した半導体多層膜反射鏡2を形成する。その
上に分子ビームエピタキシャル成長法を用いて、下地の
ZnMgSSe膜と格子整合する組成比のZnSSe単
結晶エピタキシャル膜よりなる活性層4を膜厚がレーザ
出射波長の整数倍になるように形成する。ここで本実施
例では活性層4の厚さは約10μmであり、半導体多層
膜反射鏡2の反射率はZnSSeのバンド端発光波長に
対して約92%で、その透過率は約5%であった。さら
にその上に、再度分子ビームエピタキシャル成長法によ
り、2種類の異なる組成比のZnMgSSe膜を交互
に、一層の膜厚がレーザ出射波長の1/4になるように
15周期積層した半導体多層膜反射鏡3を形成する。半
導体多層膜反射鏡3の反射率はZnSSeのバンド端発
光波長に対して約96%で、その透過率は約2%であっ
た。
【0024】以上のように構成された陰極線管に対して
電子ビームを照射した結果を以下に示す。
【0025】まず、加速電圧10〜50kVに加速され
た電子ビームを反射鏡3の面に対して垂直に入射し、反
射鏡面内を走査した。この場合のレーザ発振しきい値電
流密度の最小値として20〜100A/cm2 が得られ、
出射された紫外レーザ光10の光束は電子ビームの走査
に対応して放射状に走査された。
【0026】また本実施例の発光層の作成方法を用い
て、レーザ光を扇状に走査する陰極線管を作成すること
も可能であることは言うまでもない。
【0027】(実施例2)次に紫外レーザ光が放射状に
走査される陰極線管を用いた自発光型レーザディスプレ
イの構成の一例を図2に基づいて下記に示す。
【0028】図2に示すように、上記の第1の実施例に
記載の陰極線管より紫外レーザ光10の光束がが放射状
に出射され、紫外レーザ光10を前方に設けたスクリー
ン11に照射させる。ここで、スクリーン11には蛍光
体12が塗布されており、蛍光体12は紫外レーザ光1
0により励起されて可視光を発する。
【0029】本実施例の構成をとることにより、レンズ
系を用いずに紫外レーザ光の光束をスクリーンに対し放
射状に走査することが可能となるため、レンズ系におけ
る効率の低下及びレンズ系を通過するために起こる収差
等による精細度の低下を防止することができ、従来の紫
外レーザ励起自発光型ディスプレイ(図6及び図7に示
されている)において、118fLであったスクリーン
輝度が148fLに改善された。
【0030】(実施例3)半導体多層膜反射鏡を有する
光共振器5の作成方法および放射状に可視レーザ光の光
束が走査される陰極線管、レーザディスプレイの構成の
一例を図1及び図3に基づいて下記に示す。
【0031】サファイア単結晶基板1を電子銃の先端か
ら基板1の表面までの距離を半径とする球面状に研磨
し、その上に、分子ビームエピタキシャル成長法によ
り、2種類の異なる組成比のZnCdS膜を交互に、一
層の膜厚がレーザ出射波長の1/4になるように10周
期積層した半導体多層膜反射鏡2を形成する。さらにそ
の上にCdSSe単結晶エピタキシャル膜よりなる活性
層4を膜厚がレーザ出射波長の整数倍になるように、同
じく分子ビームエピタキシャル成長法を用いて形成す
る。本実施例では活性層4の厚さは約10μmであり、
半導体多層膜反射鏡2の反射率は活性層4として用いた
CdSSeのバンド端発光波長に対して約92%で、そ
の透過率は約5%であった。
【0032】さらにその上に、再度分子ビームエピタキ
シャル成長法により、2種類の異なる組成比のZnCd
S膜を交互に、一層の膜厚がレーザ出射波長の1/4に
なるように20周期積層した半導体多層膜反射鏡3を形
成する。半導体多層膜反射鏡3の反射率はCdSSeの
バンド端発光波長に対して約96%で、その透過率は約
2%であった。
【0033】加速電圧10〜50kVに加速された電子
ビームを反射鏡3の面に対して垂直に入射し、反射鏡面
内を走査した。この場合のレーザ発振しきい値電流密度
の最小値として5〜20A/cm2 が得られた。出射され
た赤色レーザ光の光束は電子ビームの走査に対応して放
射状に走査された。
【0034】また上記の赤色レーザ光照射用の陰極線管
と同様の工程を用いて緑色レーザ光及び青色レーザ光を
発する陰極線管を作製した。
【0035】作製方法としては、球面状に研磨したサフ
ァイア単結晶基板1の上に、分子ビームエピタキシャル
成長法により、2種類の異なる組成比のZnSSe膜
(緑色レーザの場合)またはZnMgSSe膜(青色レ
ーザの場合)を交互に積層した半導体多層膜反射鏡2を
形成した。その上にCdS単結晶エピタキシャル膜(緑
色レーザの場合)またはZnSe単結晶エピタキシャル
膜(青色レーザの場合)よりなる厚さ10μm活性層4
を形成した。その上に、再度2種類の異なる組成比のZ
nSSe膜(緑色レーザの場合)またはZnMgSSe
膜(青色レーザの場合)を交互に積層し半導体多層膜反
射鏡3を形成した。
【0036】ここで、加速電圧10〜50kVに加速さ
れた電子ビームを反射鏡3の面に対して垂直に入射し、
反射鏡面内を走査すると、緑色レーザの場合のレーザ発
振しきい値電流密度の最小値としては10〜50A/cm
2 が得られ、一方青色レーザの場合のレーザ発振しきい
値電流密度の最小値としては20〜80A/cm2 が得ら
れた。そして、上記のように出射された緑色及び青色レ
ーザ光の光束は電子ビームの走査に対応して放射状に走
査された。
【0037】上記の赤色、緑色、青色のレーザ光を発す
る3本の陰極線管(13,14,15)より赤色、緑
色、青色のレーザ光(16,17,18)の光束が出射
され、放射状に走査される。前記赤色、緑色、青色のレ
ーザ光(16,17,18)を前方に設けたスクリーン
11に照射した。
【0038】本実施例の構成をとることにより、レンズ
系を用いずに可視レーザ光の光束をスクリーンに対し、
放射状に走査することが可能となり、従来の電子線励起
可視レーザを用いたディスプレイにおいて、225fL
であったスクリーン輝度が280fLに改善された。
【0039】(実施例4)次に金属反射鏡を有する光共
振器5の作成方法、扇状に紫外レーザ光の光束が走査さ
れる陰極線管、レーザディスプレイの構成の一例を図4
及び図5に基づいて下記に示す。
【0040】まず、活性層材料のZnS単結晶の上下両
面を半径5cm円筒面状に研磨するが、本実施例では活
性層4の厚さは約50μmとする。次に円筒面状に研磨
された活性層4の凸面に真空蒸着を用いて30nmのA
g膜反射鏡層2を形成し、次に同様に真空蒸着を用い
て、活性層4の凹面に200nmのAg膜反射鏡層3を
形成する。ここで、ZnSのバンド端発光波長に対し
て、反射鏡層2の反射率は約91%であり、反射鏡層3
の反射率は約95%であった。以上の行程により作製さ
れた発光層と曲面研磨されたガラス基板1上にポリイミ
ドなどの接着剤を用いて接着し、さらに作成された発光
層を断面が円弧になる向きに切断し、切断面に対し10
〜30nm程度のチャージアップを防止するためのAg
膜を蒸着し、接地する。
【0041】加速電圧10〜50kVに加速された電子
ビームを、発光層5側面方向から入射し、発光層側面に
沿って走査した。この場合のレーザ発振しきい値電流密
度の最小値として15〜80A/cm2 が得られた。上記
の第1の実施例と比較して、しきい値電流密度が低減さ
れた。この効果は発光層面に対し垂直に電子ビームを入
射する場合、電子ビームが活性層に到達するまでに、2
00nm程度の反射鏡を透過しなければならず、透過時
に減衰していたが、発光層の側面より入射することによ
り、減衰がほぼなくなることによる。出射された紫外レ
ーザ光10の光束は電子ビームの走査に対応して扇状に
走査された。
【0042】上記の陰極線管より扇状に出射された紫外
レーザ光を可動ミラー20を用いて、前記紫外レーザ光
の光束により構成される放射面に対して垂直に走査し
た。これによりスクリーン11に対して、紫外レーザ光
の光束を面状に走査することができた。前記スクリーン
11には蛍光体12が塗布されており、蛍光体12は前
記紫外レーザ光10により励起され、可視光を発する。
【0043】本実施例の構成をとることにより、レンズ
系を用いずに紫外レーザ光の光束をスクリーンに対し扇
状に走査することが可能となり、従来の紫外レーザ励起
自発光型ディスプレイ(図2,図6)において、118
fLであったスクリーン輝度が165fLに改善され
た。
【0044】また本実施例の発光層の作成方法を用い
て、放射状にレーザ光を走査する陰極線管を作成するこ
とも可能である。
【0045】
【発明の効果】まず第1に、発光層を球面状に形成し、
共振器の内側の面から電子ビームを入射し、面内で走査
することにより、出射レーザ光の光束を放射状に走査す
ることが可能となった。
【0046】次に第2に、発光層を円筒状に形成し、共
振器の側面から電子ビームを入射し、側面に沿って走査
することにより、出射レーザ光を扇状に走査することが
可能となった。
【0047】本願発明により、従来平行に走査されるレ
ーザ光の光束を拡大投影するために用いられていたレン
ズ系をなくすことができ、レーザディスプレイの効率を
20〜30%向上させ、収差等をなくすことにより精細
度を向上することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるレーザ光が放射状に走
査される陰極線管の構成図
【図2】本発明の実施例における紫外レーザ光の光束が
放射状に走査される陰極線管を用いた自発光型レーザデ
ィスプレイの構成を示す断面図
【図3】本発明の実施例における可視レーザ光の光束が
放射状に走査される陰極線管を用いたレーザディスプレ
イの構成を示す断面図
【図4】本発明の実施例におけるレーザ光の光束が扇状
に走査される陰極線管の構成図
【図5】本発明の実施例における紫外レーザ光の光束が
扇状に走査される陰極線管を用いた自発光型レーザディ
スプレイの構成を示す断面図
【図6】従来の陰極線管を用いた自発光型レーザディス
プレイの構成を示す断面図
【図7】従来の自発光型レーザディスプレイに用いられ
る陰極線管の断面図
【符号の説明】
1 基板 2、3 反射鏡層 4 活性層 5 発光層、光共振器 6 電子ビーム集束偏向用電磁石 7 電子銃 8 真空容器 9 入射電子ビーム 10 出射レーザ光 11 スクリーン 12 蛍光体 13 赤色レーザを発する陰極線管 14 緑色レーザを発する陰極線管 15 青色レーザを発する陰極線管 16 赤色レーザ光 17 緑色レーザ光 18 青色レーザ光 19 陰極線管 20 レーザ光を垂直に偏向するための可動ミラー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビーム励起でレーザ光を発する発光層
    を具備した陰極線管であって、前記発光層が活性層と前
    記活性層の表裏に形成された反射鏡層より構成された光
    共振器を備え、前記発光層が曲面であることを特徴とす
    る陰極線管。
  2. 【請求項2】発光層の側面方向から電子ビームを入射さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】発光層面の凹面から電子ビームを照射して
    前記発光層面内を走査することにより出射レーザ光の光
    束が放射状に走査されることを特徴とする請求項1に記
    載の陰極線管。
  4. 【請求項4】発光層側面に沿って電子ビームを照射して
    走査することにより出射レーザ光の光束が扇状に走査さ
    れることを特徴とする請求項2に記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】表面が曲面である基板を研磨により形成す
    る工程と、前記基板上に光を反射する第1の反射鏡層を
    形成する工程と、前記第1の反射鏡層上に活性層を形成
    する工程と、前記活性層上に光を反射する第2の反射鏡
    層を形成する工程とを有する陰極線管の製造方法。
  6. 【請求項6】表面が曲面である基板を研磨により形成す
    る工程と、前記基板の表面及び裏面に光を反射する第1
    の反射鏡層及び光を反射する第2の反射鏡層を形成する
    工程とを有する陰極線管の製造方法。
  7. 【請求項7】曲面形状の発光層が活性層と前記活性層の
    表裏に形成された反射鏡層より構成された光共振器を備
    え、電子ビームにより励起された前記活性層からレーザ
    光を発する陰極線管と、前記レーザ光により可視光を発
    する蛍光体層とを有するレーザディスプレイ。
  8. 【請求項8】陰極線管から発されるレーザ光の光束をレ
    ーザ光の光束により構成される放射面に対して垂直に走
    査するための可動ミラーまたは光路偏向手段を有するこ
    とを特徴とする請求項7に記載のレーザディスプレイ。
JP2708195A 1995-02-15 1995-02-15 陰極線管、陰極線管の製造方法およびレーザディスプレイ Pending JPH08222143A (ja)

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