JPH08219155A - 磁気軸受装置 - Google Patents

磁気軸受装置

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JPH08219155A
JPH08219155A JP7026730A JP2673095A JPH08219155A JP H08219155 A JPH08219155 A JP H08219155A JP 7026730 A JP7026730 A JP 7026730A JP 2673095 A JP2673095 A JP 2673095A JP H08219155 A JPH08219155 A JP H08219155A
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JP
Japan
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magnetic bearing
rotary shaft
electromagnet
gain
pid
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JP7026730A
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Junichiro Ozaki
純一郎 小崎
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/04Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
    • F16C32/0406Magnetic bearings
    • F16C32/044Active magnetic bearings
    • F16C32/0442Active magnetic bearings with devices affected by abnormal, undesired or non-standard conditions such as shock-load, power outage, start-up or touchdown
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転軸の減速期間においても、良好な制御を
行なうことができる磁気軸受装置を提供する。 【構成】 回転軸を半径方向に支持する少なくとも2つ
の磁気軸受部と回転軸の回転加減速を行なう駆動部とを
備えた磁気軸受装置において、回転軸の半径方向の変位
変動量を比例要素,積分要素,微分要素を含むPID制
御を行なって得られるPID制御値を磁気軸受部にフィ
ードバックするPIDフィードバック制御回路を備え、
そのPIDフィードバック制御回路は、駆動部を直流ブ
レーキとして作用させて回転軸を減速させる期間におい
て、PID制御中の比例要素のゲインを変更することに
よって、減速期間においても非減速期間と同様の応答特
性を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気軸受装置に関し、
特に、真空ポンプ等の高速回転機器に用いる磁気軸受装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ターボ分子ポンプをはじめとする真空ポ
ンプ等の高速回転機器においては、良好な真空を得るた
めにオイルフリーであることが要求される。そこで、従
来形の油潤滑を利用した軸受に代えて磁気軸受が開発さ
れている。この磁気軸受は、真空空間に完全に無接触で
浮上し回転するため、発生する振動が非常に小さいとい
う特徴がある。そのため、電子顕微鏡やX線描画装置の
ように極度に振動を嫌う装置に最適なポンプである。
【0003】従来、この磁気軸受として、回転軸回りの
自由度を除く5自由度の運動(3自由度の重心の並進運
動,2自由度の重心回りの回転運動)を能動的に制御す
る5軸制御形磁気軸受が知られている。この5軸制御形
磁気軸受では、ラジアル磁気軸受として回転体の半径方
向に8個の電磁石を備え、アキシャル磁気軸受として軸
方向に2個の電磁石を備えている。そして、この電磁石
とほぼ同位置に回転体の状態を検出する変位センサを設
置してフィードバック制御系を構成し、各電磁石に流れ
る電流を調節して電磁石の吸引力を調節し、回転体を中
心位置に支持している。
【0004】このフィードバック制御系として、例え
ば、1入力,1出力の古典的PID調節系、多入力、多
出力である最適レギュレータ系、あるいは拡大最適レギ
ュレータ系の3つの制御系が知られている。古典的PI
D調節系は、各自由度ごとに比例、積分,微分のゲイン
定数を独立して設定するものであり、比較的簡単な制御
系を得ることができるが、回転運動系において歳差運動
の制御を積極的に行なえないという短所がある。最適レ
ギュレータ系は、回転運動系に対して、対称な主制御項
を持つPD制御と逆対称交差結合を持つ比例及び位相進
み要素を備え、この歳差運動を積極的に減衰させる構造
を備えた制御系であるが、PD制御であるため定常偏差
の問題がある。この問題を解決する方法として拡大最適
レギュレータ系があり、比例,微分,積分要素によるP
ID制御をおこなうことによって、定常外乱に対する定
常偏差を減衰させている。
【0005】図4は、従来の磁気軸受における拡大最適
レギュレータ系の制御系を説明するブロック図である。
図4の制御系は、回転軸の半径方向の変位を検出する4
つの変位センサSxf,Sxr,Syf,Syr、及び軸方向の
変位を検出する1つの変位センサSz から検出される変
位変動量をPID制御し、回転体の半径方向に設けた8
個の電磁石と軸方向に設けた2個の電磁石を駆動する制
御系である。
【0006】電磁石は、回転軸を挟んで対向して配置さ
れており、各電磁石に前記PID制御により定められる
励磁電流を励磁アンプを介して流すことによって、対向
する電磁石どうしで回転軸を吸引しあい、回転軸を適当
な位置に制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記磁気軸受によって
浮上した回転軸を高速回転速度に加速したり、その回転
速度を維持したり、あるいは、高速回転中の回転軸を減
速したり、回転停止を行なう駆動装置として、一般に、
誘導モータが用いられている。
【0008】この誘導モータにおいて、加速動作時に
は、回転軸の回転周波数より高い周波数の回転磁界を電
気的に発生させ、この回転磁界と回転軸とのすべりによ
って発生するうず電流と、回転磁界との電磁気的作用に
よって加速トルクを得ている。一方、減速動作において
は、回路構成が比較的簡単となる直流ブレーキ方式が用
いられている。この直流ブレーキ方式では、回転軸のロ
ータ部に対して一定の方向に磁界を発生させ、回転ロー
タがこの磁界を横切るときに発生するうず電流をによっ
て、回転軸の回転エネルギーを熱に変換して減速を行な
うものである。
【0009】一般に、誘導モータのロータ部には、回転
トルク発生のためのうず電流を流す導体部と、漏れ磁束
を逓減させるための強磁性体部とを備えている。そのた
め、直流ブレーキ方式により直流磁界を印加すると、こ
の強磁性体部に対して磁気力が発生し、直流磁界の方向
の吸引力がロータ部に作用することになる。この吸引力
は、バネ定数を減少させるため、回転軸の半径方向の浮
上制御性能は一般に悪化する。
【0010】そのため、従来の磁気軸受では、例えば、
加速期間や減速期間にかかわらず、前記図4に示すよう
に各PID要素の制御ゲインを一定にして制御を行なっ
ているため、減速期間において回転軸の半径方向の浮上
制御が極端に悪化してタッチダウン等の現象が生じる虞
があり、前記直流磁界を大きくすることができず、その
結果、減速時間を短くすることができない。
【0011】したがって、従来の磁気軸受は、減速期間
において良好な制御を行なうことができないという問題
点を有している。
【0012】そこで、本発明は前記した従来の磁気軸受
の問題点を解決し、回転軸の減速期間においても、良好
な制御を行なうことができる磁気軸受装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転軸を半径
方向に支持する少なくとも2つの磁気軸受部と回転軸の
回転加減速を行なう駆動部とを備えた磁気軸受装置にお
いて、回転軸の半径方向の変位変動量を比例要素,積分
要素,微分要素を含むPID制御を行なって得られるP
ID制御値を磁気軸受部にフィードバックするPIDフ
ィードバック制御回路を備え、そのPIDフィードバッ
ク制御回路は、駆動部を直流ブレーキとして作用させて
回転軸を減速させる期間において、PID制御中の比例
要素のゲインを変更することによって、前記目的を達成
する。本発明の磁気軸受装置は、回転軸を少なくとも2
つの磁気軸受部によって支持し、駆動部によって回転の
加減速を行なう装置であり、この磁気軸受部はPIDフ
ィードバック制御回路によって制御される。また、PI
Dフィードバック制御回路は、回転軸の半径方向の変位
変動量を比例要素,積分要素,微分要素を備えたPID
補償器を含み、PID制御により求めた制御値を磁気軸
受部にフィードバックする回路であり、比例要素のゲイ
ンは変更可能であって、駆動部を直流ブレーキとして作
用させることによる回転軸の減速期間においてゲイン変
更を行なうものである。また、本発明における直流ブレ
ーキは、駆動部に印加する直流磁界により形成されるも
のである。
【0014】本発明の実施態様は、直流ブレーキ作用に
より発生するバネ定数の減少を相殺するように比例要素
のゲイン変更を行なうものであり、これによって、回転
軸の半径方向の変位変動量の過渡応答特性を不変とする
ことができる。
【0015】本発明の他の実施態様は、比例要素のゲイ
ン定数に、直流ブレーキ作用により発生するバネ定数の
減少に対応するゲイン定数の符号を逆にした値を付加す
ることによってゲイン変更を行なうものであり、これに
よって、回転軸の半径方向の変位変動量の過渡応答特性
を不変とすることができる。
【0016】本発明の別の実施態様は、回転軸を半径方
向に支持する少なくとも2つの磁気軸受部と回転軸の回
転加減速を行なう駆動部とを備えた磁気軸受装置におい
て、前記磁気軸受部における回転軸の半径方向の変位変
動量を検出する検出部と、前記変位変動量を比例要素,
積分要素,微分要素を含むPID制御を行なって得られ
るPID制御値を、検出部と同じ座標軸側の磁気軸受部
にフィードバックするPIDフィードバック制御回路系
と、検出部と異なる座標軸側の磁気軸受部にフィードバ
ックするPIDフィードバック制御回路系とを備え、該
PIDフィードバック制御回路系は、駆動部を直流ブレ
ーキとして作用させて回転軸を減速させる期間におい
て、駆動部と同じ座標軸側にある検出部と接続している
PIDフィードバック制御回路系の比例要素のゲイン
を、直流ブレーキ作用により発生するバネ定数の減少を
相殺するように変更を行なうものであり、これによっ
て、良好な制御を行なうことができる。
【0017】本発明の更に別の実施態様は、比例要素の
ゲインの変更を、駆動部の励磁電流に関する電磁石係
数,回転軸の重心と電磁石との軸方向の距離,回転軸の
重心と駆動部との軸方向の距離,及び回転軸の重心と検
出部との軸方向の距離により求めるものであり、これに
よって、比例要素の各ゲインの変更値を求めることがで
きる。
【0018】
【作用】本発明の磁気軸受装置において、回転軸を加速
する期間,回転軸を一定速度に維持する期間において
は、回転軸の半径方向の変位変動量を検出し、その変位
変動量に比例要素,積分要素,微分要素を含むPID制
御を施してPID制御値を求める。そして、この求めた
PID制御値を磁気軸受部にフィードバックして、回転
軸の浮上を制御する。このPID制御における各要素の
ゲインはあらかじめ定めた値に設定しておく。
【0019】一方、回転軸を減速する期間においては、
回転軸を駆動する駆動部において直流磁界を印加し、駆
動部を直流ブレーキとして作用させる。このとき、印加
する直流磁界は、回転軸の制御系においてバネ定数を減
少するように作用する。本発明の磁気軸受装置において
は、この回転軸の減速期間において、PID制御中の比
例要素についてゲイン変更を行なう。この比例要素のゲ
イン変更は、減少するバネ定数を相殺するよう行なうも
のであり、このゲイン変更によって、回転軸の制御系に
おけるバネ定数を、回転軸の加速あるいは定速期間と同
じ値に保持することができる。
【0020】また、より詳細には、磁気軸受部における
回転軸の半径方向の変位変動量を検出する検出部と、そ
の変位変動量を比例要素,積分要素,微分要素を含むP
ID補償器によってPID制御を行なう。そして、求め
たPID制御値を、検出部と同じ座標軸側の磁気軸受部
にフィードバックするPIDフィードバック制御回路系
と、検出部と異なる座標軸側の磁気軸受部にフィードバ
ックするPIDフィードバック制御回路系とを備えてお
り、駆動部を直流ブレーキとして作用させて回転軸を減
速させる期間において、駆動部と同じ座標軸側にある検
出部と接続されるPIDフィードバック制御回路系のP
ID制御中の比例要素のゲインを変更する。
【0021】この比例要素のゲインの変更値は、駆動部
の励磁電流に関する電磁石係数,回転軸の重心と電磁石
との軸方向の距離,回転軸の重心と駆動部との軸方向の
距離,及び回転軸の重心と検出部との軸方向の距離によ
り求める。そして、この変更値を回転軸の加速あるいは
定速期間におけるゲイン値に付加する。これによって、
回転軸の減速期間においても、回転軸の制御系における
バネ定数を、回転軸の加速あるいは定速期間と同じ値に
保持することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を5自由度制御形磁
気軸受に適応した場合について図を用いて説明する。
【0023】はじめに、磁気軸受の構成について説明す
る。図2は、本発明の磁気軸受装置の一実施例を適応す
る5自由度制御形磁気軸受の概略構造図である。図2に
示す磁気軸受は、回転軸回りの自由度を除く5自由度の
運動を能動的に制御する5軸制御形磁気軸受であり、回
転軸Rの重心Gを原点とし、Z軸を回転軸R上にとする
X,Y,Z座標を示している。この5軸制御形磁気軸受
は、重心の並進運動について3つの自由度,重心回りの
回転運動について2つの自由度の合計5つの自由度を有
している。
【0024】そして、この5軸制御形磁気軸受では、回
転体の半径方向に8個の電磁石(Mxfp ,Mxfn ,Mxr
p ,Mxrn ,Myfp ,Myfn ,Myrp ,Myrn )を備え
ており、これらの電磁石によってラジアル磁気軸受を構
成している。なお、ここで、Mは電磁石を示し、添字x
はX座標軸方向を,添字yはY座標軸方向を,添字fは
重心Gに対して回転軸Rの一方の側を,添字rは重心G
に対して回転軸Rの他方の側を,添字pは座標軸の正方
向を,添字nは座標軸の負方向を示している。したがっ
て、重心Gに対して回転軸Rの一方の側において、電磁
石Mxfp と電磁石Mxfn は回転軸Rを挟んでX軸方向に
対向して配置され、また、電磁石Myfpと電磁石Myfn
は回転軸Rを挟んでY軸方向に対向して配置されてい
る。また、電磁石Mxrp ,Mxrn ,Myrp ,Myrn につ
いても、重心Gに対して回転軸Rの他方の側において同
様に配置されている。
【0025】さらに、この5軸制御形磁気軸受は、回転
軸Rの軸方向に2個の電磁石(Mzp,Mzn)を備えてお
り、これらの電磁石によってアキシャル磁気軸受を構成
している。なお、添字zはZ座標軸方向を示している。
【0026】また、この5軸制御形磁気軸受は、これら
電磁石とほぼ同位置に回転軸Rの状態を検出する変位セ
ンサ(Sxf,Syf,Sxr,Syr,Sz )を備えている。
なお、変位センサSの添字は電磁石で用いた添字を同様
である。例えば、変位センサSxfは、重心Gに対して
回転軸Rの一方の側におけるX軸方向についての回転軸
Rの変位を検出するセンサである。
【0027】さらに、この電磁石Mと変位センサSはフ
ィードバック制御系を構成しており、変位センサSによ
って検出した変位変動量を用いて各電磁石に流れる電流
を調節することで電磁石の吸引力を調節し、これによっ
て回転軸が中心位置となるよう制御を行なっている。そ
して、この回転軸Rは回転軸に取り付けられたモータm
によって駆動される。
【0028】ここで、以下の説明に用いる変位変動量
d,軸方向距離lは、それぞれ以下の符号によって示す
ものとする。電磁石Mと回転軸Rとの変位変動量dは、
変位の対象となっている電磁石Mの添字を付すことによ
って示している。例えば、電磁石Mxfp と電磁石Mxfn
については、電磁石Mxfp と回転軸Rとの距離をdMxf
で示している。他の電磁石についても同様の符号によっ
て示すものとする。また、変位センサSと回転軸Rとの
変位変動量dは、検出を行なっている変位センサSの添
字を付すことによって示している。例えば、変位センサ
Sxfについては、変位センサSxfと回転軸Rとの距離を
dSxf で示している。また、重心Gから電磁石Mまでの
軸方向の距離lはlMf,lMrによって示し、重心Gから
変位センサSまでの軸方向の距離lはlSf,lSrによっ
て示している。さらに、モータmについては、回転軸R
との変位変動量をX軸方向ではdmx,Y軸方向ではdmy
で示し、重心Gからの軸方向距離をlm によって示して
いる。なお、前記の変位変動量,及び重心Gは平衡位置
を原点としている。
【0029】次に、前記図2の5軸制御形磁気軸受につ
いての浮上制御系について説明する。5軸制御形磁気軸
受の浮上制御系を解析する座標系として、回転軸Rの重
心Gの浮上平衡位置を原点とし、回転軸Rが図2に示す
ようにZ軸と一致するように空間に固定された重心座標
系を設定する。この座標系のZ方向を除く半径方向の重
心Gの変位を以下の式(1)によって表すものとする。
【0030】 dg ┴〔dx dy θx θy 〕t …(1) ここで、〔 〕t は転置行列を表す。この半径方向の重
心変位において、次式(2)の運動方程式が成り立つ。
【0031】 Ndg ’’=Gydg ’+TM t FM +Fe …(2) ここで、「’」は時間tによる微分を示し、N,Gy,
TM ,FM ,及びFeは以下で示される行列である。
【0032】
【数1】 ここで、上式において、nはロータ質量,Irは回転軸
Rの半径方向の慣性モーメント、Iaはロータの軸方向
の慣性モーメント、ωは回転軸Rの回転角速度、lMfは
重心Gから一方の電磁石Mf までのZ軸方向距離、lMr
は重心Gから他方の電磁石Mr までのZ軸方向距離、F
M は回転軸Rの半径方向の浮上制御用電磁石力、FMxf
は電磁石Mxfp と回転軸R間の吸引力と電磁石Mxfn と
回転軸R間の吸引力の合力、Fe は回転軸Rの半径方向
に作用するその他の外力の重心座標表示である。なお、
FMxr 〜FMyr についてもFMxf と同様に合力を表して
いる。
【0033】前記式(2)の右辺のFM を回転軸Rの浮
上平衡位置の近傍において線形近似すると次の式(8)
によって表される。
【0034】 FM =FMo+FMiU+KMsdM …(8) ここで、FMo,FMi,U,KMs,dM は以下の式によっ
て表される。
【0035】
【数2】 ここで、上式において、FMoは一定力、Uは電磁石の励
磁電流の浮上平衡状態時の値からの変動量、dM は電磁
石位置における回転軸Rと電磁石間のギャップの浮上平
衡状態時の値からの変動量、KMiは励磁電流に関する電
磁石係数、KMsはギャップ変動に関する電磁石係数であ
る。
【0036】前記式(2)において、右辺中のFe とし
て、減速時におけるモータの直流磁界による電磁石力及
び重力を考えると、Fe は次式(14)で表わされる。
【0037】 Fe =Tm t Fm t +Gr …(14) ここで、Tm ,Fm 及びGr は次式(15),(1
6),(17)によって表される。
【0038】
【数3】 上式において、Gr はロータに作用する重力、Fm はモ
ータ位置における直流磁界によるモータステータと回転
軸R間の吸引力であり、lm は重心Gからモータまでの
Z軸方向の距離である。この吸引力Fm についても回転
軸Rの浮上平衡位置の近傍において線形近似すると次の
式(18)によって表される。
【0039】 Fm =Fmo+Kmsdm …(18) ここで、Fmo,Kms,及びdm は次式(19)〜(2
1)によって表される。
【0040】
【数4】 上式において、Fmoは一定力であり、Kmsはギャップ変
動に関する電磁石係数であり、dm はモータ位置におけ
る回転軸Rとモータステータ間ギャップの浮上平衡位置
からの変動量である。
【0041】また、dM ,dm とdg との間には次の関
係式が成立している。
【0042】 dM =TM dg …(22) dm =Tm dg …(23) さらに、ds とdg との間には次式(24)の関係があ
る。
【0043】 dg =Ts -1ds …(24) なお、〔 〕-1は逆行列である。
【0044】ここで、Ts 及びセンサ位置における回転
軸Rとセンサ間ギャップの浮上平衡位置からの変動量d
s は次式(25),(26)によって表される。
【0045】
【数5】 前記式(1),(2),(8),(14),(18),
(22),(23),(24)から次式(27)が得ら
れる。この式(27)は、半径方向の各センサによって
観測される変動量に関する回転軸Rの運動方程式であ
る。
【0046】 ds ’’=Ts N-1Gy Ts -1ds ’ +Ts N-1(TM t KMsTM +Tm t KmsTm )Ts -1ds +Ts N-1(TM t KMiU+TM t FM0+Tm t Fm0+Gr ) …(27) ここで、浮上制御系の電磁石励磁電流の平衡状態からの
変動量Uを次式(28)によって与えるものとする。
【0047】
【数6】 ここで、KP は比例ゲイン(Pゲイン),KD は微分ゲ
イン(Dゲイン),KI は積分ゲイン(Iゲイン)であ
り、∫〔 〕dtは積分を表している。
【0048】前記式(28)を式(27)に代入して両
辺を時間tで1階微分を行なうと、次式(29)とな
る。なお、式(27)の右辺の一定力は積分要素による
一定力と相殺される。
【0049】 ds ’’’=Ts N-1(Gy Ts -1−TM t KMiKD )ds ’’ +Ts N-1{(TM t KMsTM +Tm t KmsTm )Ts -1 −TM t KMiKP }ds ’ −Ts N-1TM t KMiKI ds …(29) 前記式(29)は、Kmsの大きさの減速用直流磁界が印
加されている時のPIDフィードバック制御系の運動方
程式を表している。
【0050】さて、一般に、対向して配置される各軸の
電磁石には同じ大きさの一定電流がバイアス分としてあ
らかじめ設定され、このバイアス電流を同じ大きさの制
御電流により増減するよう励磁アンプが構成されてい
る。このとき、前記式(29)中のKMsの対角要素は、
減速用直流磁界が印加された場合の方が、印加されない
場合と比較して負の方向に大きくなる。
【0051】また、前記式(29)において、減速用直
流磁界が印加されていない場合には、Kms=0とするこ
とによって表される。これらのことより、前記式(2
9)において、モータによって直流磁界が印加されると
バネ定数(ds ’の係数)が減少する。このモータによ
る直流磁界は減速期間に印加されるものであり、この減
速期間では他の期間と比較して不安定性が上昇すること
になる。
【0052】ここで、減速時におけるKMsをKMsbrk と
おき、減速時以外の時のKMsをKMsnormalとおく。さら
に、減速時におけるPIDゲインをそれぞれKPbrk,K
Ibrk,KDbrkとおき、減速時以外の時のPIDゲインを
それぞれKPnormal ,KInormal ,KDnormal とおく。
このとき、半径方向の各センサで観測される変動量ds
の過渡応答特性について、減速時と減速時以外の時で同
一となる条件は、前記式(29)から求めることがで
き、次式(30)〜(32)によって表される。
【0053】 KPbrk=KPnormal +KMi-1(TM t )-1{Tm t KmsTm +TM t (KMsbrk −KMsnormal)TM }Ts -1 …(30) KIbrk=KInormal …(31) KDbrk=KDnormal …(32) 前記式(30)は減速期間に印加される直流磁界の吸引
力によって減少するバネ定数の減少分を減速していない
期間のPゲインに加え、また、Iゲイン及びDゲインに
ついては不変とすることによって、減速期間において減
速していない期間と同じ制御応答性を得られることを示
している。
【0054】ここで、上記減速期間でのバネ定数の減少
分は次式(33)によって表すことができる。
【0055】
【数7】 すなわち、PIDフィードバック制御系において、減速
期間に上式(33)で表されるPゲイン(比例ゲイン)
を付加することによって、磁気軸受の回転軸Rの浮上制
御を減速していない期間と同様の応答特性で制御するこ
とができる。
【0056】図1は、前記式で表される本発明の磁気軸
受装置におけるPIDフィードバック制御系を説明する
ブロック図である。図1の制御系は、前記図4で示し制
御系のブロック図と同様に、回転軸の半径方向の変位を
検出する4つの変位センサSxf,Sxr,Syf,Syr、及
び軸方向の変位を検出する1つの変位センサSz から検
出される変位変動量をPID制御し、回転体の半径方向
に設けた8個の電磁石と軸方向に設けた2個の電磁石を
駆動する制御系である。
【0057】そして、図1の制御系においては、前記式
(33)で示されるPゲイン(P11,P12,P21,P2
2,P33,P34,P43,P44)を有したP補償器をスイ
ッチを介して切り換え可能に付加した構成である。
【0058】例えば、前記式(33)の対角成分である
(P11,P22,P33,P44)については、図1の変位セ
ンサSxf,Sxr,Syf,SyrからスイッチSW11,SW
22,SW33,SW44を介して電磁石Mxf,Mxr,Myf,
Myrに加えられ、一方、前記式(33)のその他の成分
である(P12,P21,P34,P43)については、図1の
変位センサSxf,Sxr,Syf,SyrからスイッチSW2
1,SW12,SW43,SW34を介して電磁石Mxr,Mx
f,Myr,Myfに加えられている。すなわち、図1の制
御系において、変位センサSxfと電磁石Mxf間,変位セ
ンサSxrと電磁石Mxr間,変位センサSyfと電磁石My
f,及び変位センサSyrと電磁石Myr間の非交差要素
と、変位センサSxfと電磁石Mxr間,変位センサSxrと
電磁石Mxf間,変位センサSyfと電磁石Myr,及び変位
センサSyrと電磁石Myf間の交差要素について、切り換
えスイッチ,加算器及びP補償器を追加する構成とする
ことによって、切り換えスイッチの閉動作によって直流
磁界による影響を防止することができる。
【0059】図3は、本発明の制御系において、各電磁
石に供給される励磁電流を電磁石毎に区分して示してお
り、図1の構成を電磁石毎に区分けしたものである。
【0060】例えば、図3の(a)は、電磁石Mxfp と
電磁石Mxfn に供給される励磁電流に寄与する変位セン
サとPID制御系,及びP補償器の関係を示している。
そして、電磁石Mxfp と電磁石Mxfn には、変位センサ
Sxf,Sxr,Syf,Syrからの検出値をPID制御した
値と、変位センサSxfからの検出値についてのみP11の
Pゲインで比例制御した値と、変位センサSxrからの検
出値についてのみP12のPゲインで比例制御した値とを
加算して求められる励磁電流が励磁アンプを介して供給
されている。なお、図3の(b)〜図3の(d)につい
ても同様である。
【0061】したがって、ある座標軸方向にある電磁石
について注目すると、その電磁石と同じ方向の座標軸に
ある変位センサからの検出値についてのみ比例制御した
値を通常のPID制御に加算することによって、減速期
間についても非減速期間と同様の応答特性を得ることが
できる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回転軸の減速期間においても、良好な制御を行なうこと
ができる磁気軸受装置を提供することができる。特に、
直流ブレーキ等を採用する必要がなく、しかもタッチダ
ウン等の現象が起こることがなく、回転軸の減速時間の
短縮化を図ることができる。また、ターボ分子ポンプ等
の真空ポンプの回転軸用として使用する場合、ポンプの
作動,停止を頻繁に行なう必要がある排気系において
は、排気特性を向上できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気軸受装置におけるPIDフィード
バック制御系を説明するブロック図である。
【図2】本発明の磁気軸受装置の一実施例を適応する5
自由度制御形磁気軸受の概略構造図である。
【図3】本発明の制御系において、各電磁石に供給され
る励磁電流を電磁石毎に区分して示した図である。
【図4】従来の磁気軸受における拡大最適レギュレータ
系の制御系を説明するブロック図である。
【符号の説明】
R…回転軸、S…変位センサ、M…電磁石、m…モー
タ、PID…PID制御部、SW…スイッチ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 dg 〔dx dy θx θy 〕t …(1) ここで、〔 〕t は転置行列を表す。この半径方向の重
心変位において、次式(2)の運動方程式が成り立つ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を半径方向に支持する少なくとも
    2つの磁気軸受部と回転軸の回転加減速を行なう駆動部
    とを備えた磁気軸受装置において、前記回転軸の半径方
    向の変位変動量を比例要素,積分要素,微分要素を含む
    PID制御を行ない、該PID制御値を磁気軸受部にフ
    ィードバックするPIDフィードバック制御回路を備
    え、前記PIDフィードバック制御回路は、前記駆動部
    の直流ブレーキ作用による回転軸の減速期間において、
    比例要素のゲインを変更することを特徴とする磁気軸受
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020046138A1 (en) * 2018-08-31 2020-03-05 Equinor Energy As Combined system controller, and method for such
CN114593148A (zh) * 2022-03-11 2022-06-07 中国航空发动机研究院 一种电磁轴承转子系统控制方法及控制装置

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