JPH08217779A - ヘキサヒドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類の製造法 - Google Patents
ヘキサヒドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類の製造法Info
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- JPH08217779A JPH08217779A JP2901895A JP2901895A JPH08217779A JP H08217779 A JPH08217779 A JP H08217779A JP 2901895 A JP2901895 A JP 2901895A JP 2901895 A JP2901895 A JP 2901895A JP H08217779 A JPH08217779 A JP H08217779A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 工業的に入手が容易で安価な原料を用い、し
かも特殊な設備を用いないヘキサヒドロチエノ〔3,4
−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類の製造法を提供
する。 【構成】 一般式1で示されるヘキサヒドロフロ〔3,
4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類と一般式2で
示されるキサントゲン酸アルカリ金属塩とを反応させて
一般式3で示されるヘキサヒドロチエノ〔3,4−d〕
イミダゾール−2,4−ジオン類を製造する。 〔式中、R1はアルキル基、アリール基もしくはアラル
キル基を;R2はアルキル基を;Mはアルカリ金属を;
それぞれ示す〕
かも特殊な設備を用いないヘキサヒドロチエノ〔3,4
−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類の製造法を提供
する。 【構成】 一般式1で示されるヘキサヒドロフロ〔3,
4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類と一般式2で
示されるキサントゲン酸アルカリ金属塩とを反応させて
一般式3で示されるヘキサヒドロチエノ〔3,4−d〕
イミダゾール−2,4−ジオン類を製造する。 〔式中、R1はアルキル基、アリール基もしくはアラル
キル基を;R2はアルキル基を;Mはアルカリ金属を;
それぞれ示す〕
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘキサヒドロチエノ
〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類(以
下、チオラクトンとする)の製造法に関する。
〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類(以
下、チオラクトンとする)の製造法に関する。
【0002】チオラクトンは、それ自身が抗菌作用を持
つ生理活性物質であるばかりでなく、成長促進や皮膚疾
患予防治療効果を持つビオチン(別名:ビタミンH)、
抗菌作用を持つα−デヒドロビオチン、神経節遮断剤で
あるトリメタファン・カンシレート、その他の医薬品の
合成中間体としても工業的に重要な化合物である。
つ生理活性物質であるばかりでなく、成長促進や皮膚疾
患予防治療効果を持つビオチン(別名:ビタミンH)、
抗菌作用を持つα−デヒドロビオチン、神経節遮断剤で
あるトリメタファン・カンシレート、その他の医薬品の
合成中間体としても工業的に重要な化合物である。
【0003】このようなチオラクトンの製造法として
は、これまでヘキヒドロフロ〔3,4−d〕イミダゾー
ル−2,4−ジオン類(以下、ラクトンとする)をチオ
酢酸アルカリ金属塩と反応させる方法(Helveti
ca Chemica Acta,53,991−99
9(1970))、チオアミド類と反応させる方法(特
公昭62−7196号公報)、および硫化水素アルカリ
金属塩と反応させる方法(特公昭51−17557号公
報)等が公知である。
は、これまでヘキヒドロフロ〔3,4−d〕イミダゾー
ル−2,4−ジオン類(以下、ラクトンとする)をチオ
酢酸アルカリ金属塩と反応させる方法(Helveti
ca Chemica Acta,53,991−99
9(1970))、チオアミド類と反応させる方法(特
公昭62−7196号公報)、および硫化水素アルカリ
金属塩と反応させる方法(特公昭51−17557号公
報)等が公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの従来技
術において、前2者の方法で使用されている原料のチオ
酢酸アルカリ金属塩やチオアミド類は入手が困難でかつ
高価であり、また後者の方法では金属に対する腐食性を
有する硫化水素を120℃で飽和させて取り扱うための
特殊な設備(ガラス・ライニング、等)が必要であり、
いずれも工業的実施には不利である。そこで、これらの
問題点を解決するために本発明者らは入手が容易でかつ
安価な原料を用い、しかも特殊な設備を必要としないチ
オラクトンの製造法について鋭意検討を進めた結果、本
発明に至った。
術において、前2者の方法で使用されている原料のチオ
酢酸アルカリ金属塩やチオアミド類は入手が困難でかつ
高価であり、また後者の方法では金属に対する腐食性を
有する硫化水素を120℃で飽和させて取り扱うための
特殊な設備(ガラス・ライニング、等)が必要であり、
いずれも工業的実施には不利である。そこで、これらの
問題点を解決するために本発明者らは入手が容易でかつ
安価な原料を用い、しかも特殊な設備を必要としないチ
オラクトンの製造法について鋭意検討を進めた結果、本
発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は一般
式1 (式中、R1 はそれぞれ独立にアルキル基、アリ─ル
基、またはアラルキル基を示す。)で示されるラクトン
と一般式2 (式中、R2 はアルキル基を、またMはアルカリ金属を
それぞれ示す。)で示されるキサントゲン酸アルカリ金
属塩とを反応させることを特徴とする一般式3 (式中、R1 はそれぞれ独立にアルキル基、アリ─ル
基、またはアラルキル基を示す。)で示されるチオラク
トンの製造法を提供するものである。
式1 (式中、R1 はそれぞれ独立にアルキル基、アリ─ル
基、またはアラルキル基を示す。)で示されるラクトン
と一般式2 (式中、R2 はアルキル基を、またMはアルカリ金属を
それぞれ示す。)で示されるキサントゲン酸アルカリ金
属塩とを反応させることを特徴とする一般式3 (式中、R1 はそれぞれ独立にアルキル基、アリ─ル
基、またはアラルキル基を示す。)で示されるチオラク
トンの製造法を提供するものである。
【0006】一般式1で示されるラクトンの置換基R1
としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、t−ブチル基、アリル基等のアル
キル基、あるいはフェニル基、メトキシフェニル基、ニ
トロフェニル基、トルイル基等のアリール基、あるいは
ベンジル基、メトキシベンジル基、ニトロベンジル基、
メチルベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が
挙げられる。この中でもアリル基、ベンジル基、メトキ
シベンジル基が好ましい。このようなラクトンとして、
具体的にはシス−1,3−ジアリルヘキサヒドロフロ
〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン、シス−
1,3−ジベンジルヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イ
ミダゾール−2,4−ジオン、シス−1,3−ジメトキ
シベンジルヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イミダゾー
ル−2,4−ジオン等が例示される。また、一般式1で
示されるラクトンはラセミ体であっても光学活性体であ
ってもよく、ラクトンとして光学活性体を用いたときに
はその光学活性を保持したままの一般式3で示されるチ
オラクトンを得ることができる。
としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、t−ブチル基、アリル基等のアル
キル基、あるいはフェニル基、メトキシフェニル基、ニ
トロフェニル基、トルイル基等のアリール基、あるいは
ベンジル基、メトキシベンジル基、ニトロベンジル基、
メチルベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が
挙げられる。この中でもアリル基、ベンジル基、メトキ
シベンジル基が好ましい。このようなラクトンとして、
具体的にはシス−1,3−ジアリルヘキサヒドロフロ
〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン、シス−
1,3−ジベンジルヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イ
ミダゾール−2,4−ジオン、シス−1,3−ジメトキ
シベンジルヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イミダゾー
ル−2,4−ジオン等が例示される。また、一般式1で
示されるラクトンはラセミ体であっても光学活性体であ
ってもよく、ラクトンとして光学活性体を用いたときに
はその光学活性を保持したままの一般式3で示されるチ
オラクトンを得ることができる。
【0007】一般式化2で示されるキサントゲン酸アル
カリ金属塩の置換基であるR2 としてはエチル基、n−
プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチ
ル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、i
−アミル基、s−アミル基、ヘキシル基、t−ヘキシル
基等のアルキル基が挙げられ、アルカリ金属Mとしては
リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。具体
的な化合物としては、エチルキサントゲン酸カリウム、
i−プロピルキサントゲン酸カリウム、t−ブチルキサ
ントゲン酸カリウム、t−アミルキサントゲン酸カリウ
ムおよびこれらのナトリウム塩等が例示される。
カリ金属塩の置換基であるR2 としてはエチル基、n−
プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチ
ル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、i
−アミル基、s−アミル基、ヘキシル基、t−ヘキシル
基等のアルキル基が挙げられ、アルカリ金属Mとしては
リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。具体
的な化合物としては、エチルキサントゲン酸カリウム、
i−プロピルキサントゲン酸カリウム、t−ブチルキサ
ントゲン酸カリウム、t−アミルキサントゲン酸カリウ
ムおよびこれらのナトリウム塩等が例示される。
【0008】ここに挙げたようなキサントゲン酸アルカ
リ金属塩は、例えばSynthesis,873(19
77)に記載されているような方法で、一般式4 (式中、R2 はアルキル基を、またMはアルカリ金属を
それぞれ示す。)で示されるアルカリ金属アルコキシド
と二硫化炭素とを好ましくは溶媒中で反応させることに
より容易に得ることができる。ここで、一般式4で示さ
れるアルカリ金属アルコキシドの置換基であるR2 とし
てはエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル
基、n−アミル基、i−アミル基、s−アミル基、ヘキ
シル基、t−ヘキシル基等のアルキル基が、またアルカ
リ金属Mとしてはリチウム、ナトリウム、カリウム等が
それぞれ挙げられ、このようなアルカリ金属アルコキシ
ドとして具体的にはカリウムエトキシド、カリウムi−
プロポキシド、カリウムt−ブトキシド、カリウムt−
ペントキシドおよびこれらのナトリウム塩等が例示され
る。これらのアルカリ金属アルコキシドや二硫化炭素は
いずれも入手が容易でかつ安価であるばかりでなく、次
に述べるチオラクトン化反応に用いるのと同じ溶媒中で
調製を行う場合には、生成したキサントゲン酸アルカリ
金属塩を単離することなく反応溶液のままで本発明に使
用することができる。もちろん、キサントゲン酸アルカ
リ金属塩はかかる反応溶液から単離して使用することも
できるし、さらに前記の方法によって得られるものに限
らず市販品をそのまま使用することもできる。
リ金属塩は、例えばSynthesis,873(19
77)に記載されているような方法で、一般式4 (式中、R2 はアルキル基を、またMはアルカリ金属を
それぞれ示す。)で示されるアルカリ金属アルコキシド
と二硫化炭素とを好ましくは溶媒中で反応させることに
より容易に得ることができる。ここで、一般式4で示さ
れるアルカリ金属アルコキシドの置換基であるR2 とし
てはエチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル
基、n−アミル基、i−アミル基、s−アミル基、ヘキ
シル基、t−ヘキシル基等のアルキル基が、またアルカ
リ金属Mとしてはリチウム、ナトリウム、カリウム等が
それぞれ挙げられ、このようなアルカリ金属アルコキシ
ドとして具体的にはカリウムエトキシド、カリウムi−
プロポキシド、カリウムt−ブトキシド、カリウムt−
ペントキシドおよびこれらのナトリウム塩等が例示され
る。これらのアルカリ金属アルコキシドや二硫化炭素は
いずれも入手が容易でかつ安価であるばかりでなく、次
に述べるチオラクトン化反応に用いるのと同じ溶媒中で
調製を行う場合には、生成したキサントゲン酸アルカリ
金属塩を単離することなく反応溶液のままで本発明に使
用することができる。もちろん、キサントゲン酸アルカ
リ金属塩はかかる反応溶液から単離して使用することも
できるし、さらに前記の方法によって得られるものに限
らず市販品をそのまま使用することもできる。
【0009】ラクトンとキサントゲン酸アルカリ金属塩
との反応は通常溶媒中で行われ、反応温度は80〜15
0℃、好ましくは100〜130℃である。この反応に
おけるキサントゲン酸アルカリ金属塩の使用量はラクト
ンに対して1〜3モル倍、好ましくは1〜2モル倍であ
る。この反応に使用される溶媒としては通常ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、スルホラン等の極
性溶媒が使用され、その使用量は特に制限されないが、
好ましくはラクトンの5〜100重量倍である。反応時
間は通常2〜15時間であるが、反応温度や原料化合物
の種類等の影響を受けるため、必ずしも前記の範囲に限
定されるものではない。
との反応は通常溶媒中で行われ、反応温度は80〜15
0℃、好ましくは100〜130℃である。この反応に
おけるキサントゲン酸アルカリ金属塩の使用量はラクト
ンに対して1〜3モル倍、好ましくは1〜2モル倍であ
る。この反応に使用される溶媒としては通常ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、スルホラン等の極
性溶媒が使用され、その使用量は特に制限されないが、
好ましくはラクトンの5〜100重量倍である。反応時
間は通常2〜15時間であるが、反応温度や原料化合物
の種類等の影響を受けるため、必ずしも前記の範囲に限
定されるものではない。
【0010】なお、一般式4で示されるアルカリ金属ア
ルコキシドと二硫化炭素との反応によって得られるキサ
ントゲン酸アルカリ金属塩を単離することなく反応溶液
のまま使用する場合には、まずアルカリ金属アルコキシ
ドを5〜100重量倍の前記と同様の極性溶媒に溶解
し、これにアルカリ金属アルコキシドに対して1〜3モ
ル倍、好ましくは1〜2モル倍の二硫化炭素を−50〜
50℃、好ましくは−20〜20℃で加えてキサントゲ
ン酸アルカリ金属塩を生成せしめ、該金属塩を含む反応
溶液にラクトンに対するアルカリ金属アルコキシドの割
合が1〜3モル倍、好ましくは1〜2モル倍になるよう
にラクトンを加えた後に、前記と同様の反応条件で反応
させることにより目的化合物であるチオラクトンを得る
ことができる。
ルコキシドと二硫化炭素との反応によって得られるキサ
ントゲン酸アルカリ金属塩を単離することなく反応溶液
のまま使用する場合には、まずアルカリ金属アルコキシ
ドを5〜100重量倍の前記と同様の極性溶媒に溶解
し、これにアルカリ金属アルコキシドに対して1〜3モ
ル倍、好ましくは1〜2モル倍の二硫化炭素を−50〜
50℃、好ましくは−20〜20℃で加えてキサントゲ
ン酸アルカリ金属塩を生成せしめ、該金属塩を含む反応
溶液にラクトンに対するアルカリ金属アルコキシドの割
合が1〜3モル倍、好ましくは1〜2モル倍になるよう
にラクトンを加えた後に、前記と同様の反応条件で反応
させることにより目的化合物であるチオラクトンを得る
ことができる。
【0011】ラクトンとキサントゲン酸アルカリ金属塩
との反応終了は通常の方法、例えば1〜10%塩酸等の
希酸で中和し、ジクロロエタン、ジクロロメタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の水に不溶の有機溶媒で抽
出することによって目的化合物であるチオラクトンを得
ることができる。ここで使用する有機溶媒の量は特に制
限されることはないが、好ましくはラクトンに対して5
〜100重量倍である。
との反応終了は通常の方法、例えば1〜10%塩酸等の
希酸で中和し、ジクロロエタン、ジクロロメタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の水に不溶の有機溶媒で抽
出することによって目的化合物であるチオラクトンを得
ることができる。ここで使用する有機溶媒の量は特に制
限されることはないが、好ましくはラクトンに対して5
〜100重量倍である。
【0012】なお、前記の抽出処理によってチオラクト
ンの前駆体も同時に抽出されるため、ラクトンに対して
5〜100重量倍の1〜5%水酸化ナトリウム水溶液等
の希アルカリ水溶液と、ラクトン100重量部に対して
1〜10重量部の塩化ベンジルトリエチルアンモニウム
等の相間移動触媒を加えて50〜150℃で10〜20
時間反応させることにより、チオラクトンの収率をより
向上させることができる。
ンの前駆体も同時に抽出されるため、ラクトンに対して
5〜100重量倍の1〜5%水酸化ナトリウム水溶液等
の希アルカリ水溶液と、ラクトン100重量部に対して
1〜10重量部の塩化ベンジルトリエチルアンモニウム
等の相間移動触媒を加えて50〜150℃で10〜20
時間反応させることにより、チオラクトンの収率をより
向上させることができる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、その反応において腐食
性を有する化合物を使用しないため特殊な設備を用いる
こともなく、しかも入手が容易でかつ安価なアルカリ金
属アルコキシドと二硫化炭素から製造されるキサントゲ
ン酸アルカリ金属塩を原料として用いるために、ヘキサ
ヒドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾ─ル−2,4−ジ
オン類の製造法として工業的に有利である。
性を有する化合物を使用しないため特殊な設備を用いる
こともなく、しかも入手が容易でかつ安価なアルカリ金
属アルコキシドと二硫化炭素から製造されるキサントゲ
ン酸アルカリ金属塩を原料として用いるために、ヘキサ
ヒドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾ─ル−2,4−ジ
オン類の製造法として工業的に有利である。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
れらの実施例に限定されるものではない。
【0015】実施例1 t−ブチルキサントゲン酸カリウム6gをジメチルホル
ムアミド30gに溶解し、これにシス−1,3−ジベン
ジル−ヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イミダゾール−
2,4−ジオンを5g加えて110℃で4時間攪拌し
た。その後、室温まで冷却し5%塩酸30gを加え、ジ
クロロエタン31gで抽出した。さらに水層をジクロロ
エタン21gで抽出した後、先のジクロロエタン層と合
わせ、これに0.1N水酸化ナトリウム水溶液30gと
塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.1gを加え、
70〜75℃で10〜12時間攪拌した。室温に冷却
後、5%塩酸20gで中和し、水層とジクロロエタン層
を分液して得られるジクロロエタン層を減圧濃縮してシ
ス−1,3−ジベンジル−ヘキサヒドロチエノ〔3,4
−d〕イミダゾール−2,4−ジオンの粗結晶7.1g
を得た。液体クロマトグラフィーによる分析の結果この
粗結晶の純度は58%であった(収率78%)。
ムアミド30gに溶解し、これにシス−1,3−ジベン
ジル−ヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イミダゾール−
2,4−ジオンを5g加えて110℃で4時間攪拌し
た。その後、室温まで冷却し5%塩酸30gを加え、ジ
クロロエタン31gで抽出した。さらに水層をジクロロ
エタン21gで抽出した後、先のジクロロエタン層と合
わせ、これに0.1N水酸化ナトリウム水溶液30gと
塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.1gを加え、
70〜75℃で10〜12時間攪拌した。室温に冷却
後、5%塩酸20gで中和し、水層とジクロロエタン層
を分液して得られるジクロロエタン層を減圧濃縮してシ
ス−1,3−ジベンジル−ヘキサヒドロチエノ〔3,4
−d〕イミダゾール−2,4−ジオンの粗結晶7.1g
を得た。液体クロマトグラフィーによる分析の結果この
粗結晶の純度は58%であった(収率78%)。
【0016】実施例2 カリウムt−ブトキシド7gをジメチルホルムアミド4
0gに溶解し、これに19%二硫化炭素のジメチルホル
ムアミド溶液24gを0〜20℃で滴下した。1〜2時
間保温攪拌した後室温まで冷却し、これにシス−1,3
−ジベンジル−ヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イミダ
ゾール−2,4−ジオン10gを加え、110℃で4時
間攪拌した。その後室温まで冷却し、5%塩酸100g
を加え、ジクロロエタン60gで抽出した。さらに水層
をジクロロエタン43gで抽出して先のジクロロエタン
層と合わせ、これに1%水酸化ナトリウム水溶液61g
と塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.1gを加え
70〜75℃で10〜12時間攪拌した。室温に冷却後
35%塩酸5gを加えて中和し、水層とジクロロエタン
層を分液して得られたジクロロエタン層を水51gで水
洗後に減圧濃縮してシス−1,3−ベンジル−ヘキサヒ
ドロ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオンの粗
結晶13.5gを得た。粗結晶をさらに65%i−プロ
ピルアルコール水溶液で再結晶させたところ、7.1g
の結晶を得た。液体クロマトグラフィーによる分析の結
果、この結晶の純度は99%であった(収率67%)。
0gに溶解し、これに19%二硫化炭素のジメチルホル
ムアミド溶液24gを0〜20℃で滴下した。1〜2時
間保温攪拌した後室温まで冷却し、これにシス−1,3
−ジベンジル−ヘキサヒドロフロ〔3,4−d〕イミダ
ゾール−2,4−ジオン10gを加え、110℃で4時
間攪拌した。その後室温まで冷却し、5%塩酸100g
を加え、ジクロロエタン60gで抽出した。さらに水層
をジクロロエタン43gで抽出して先のジクロロエタン
層と合わせ、これに1%水酸化ナトリウム水溶液61g
と塩化ベンジルトリエチルアンモニウム0.1gを加え
70〜75℃で10〜12時間攪拌した。室温に冷却後
35%塩酸5gを加えて中和し、水層とジクロロエタン
層を分液して得られたジクロロエタン層を水51gで水
洗後に減圧濃縮してシス−1,3−ベンジル−ヘキサヒ
ドロ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオンの粗
結晶13.5gを得た。粗結晶をさらに65%i−プロ
ピルアルコール水溶液で再結晶させたところ、7.1g
の結晶を得た。液体クロマトグラフィーによる分析の結
果、この結晶の純度は99%であった(収率67%)。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式1 (式中、R1 はそれぞれ独立にアルキル基、アリール
基、またはアラルキル基を示す。)で示されるヘキサヒ
ドロフロ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン
類を一般式2 (式中、R2 はアルキル基を、またMはアルカリ金属を
それぞれ示す。)で示されるキサントゲン酸アルカリ金
属塩と反応させることを特徴とする一般式3 (式中、R1 はそれぞれ独立にアルキル基、アリ─ル
基、またはアラルキル基を示す。)で示されるヘキサヒ
ドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオ
ン類の製造法。 - 【請求項2】一般式4 (式中、R2 はアルキル基を、またMはアルカリ金属を
それぞれ示す。)で示されるアルカリ金属アルコキシド
と二硫化炭素とを溶媒中で反応させ、生成したキサント
ゲン酸アルカリ金属塩を単離することなく溶液のままヘ
キサヒドロフロ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−
ジオン類との反応に使用する請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】アルカリ金属がカリウムである請求項1ま
たは請求項2記載の製造法。 - 【請求項4】アルカリ金属アルコキシドがカリウムt−
ブトキシドである請求項2記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2901895A JPH08217779A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | ヘキサヒドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2901895A JPH08217779A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | ヘキサヒドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08217779A true JPH08217779A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12264679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2901895A Pending JPH08217779A (ja) | 1995-02-17 | 1995-02-17 | ヘキサヒドロチエノ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−ジオン類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08217779A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5969149A (en) * | 1997-09-29 | 1999-10-19 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing hexahydrothieno[3,4-D]imidazole-2,4-diones |
FR2795413A1 (fr) * | 1999-09-06 | 2000-12-29 | Sumitomo Chemical Co | Procede de production d'hexahydrothieno[3,4-d]imidazole-2,4 -diones |
US6635770B1 (en) | 1999-04-08 | 2003-10-21 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing hexahydrothieno (3,4-D)immidazole-2,4-diones |
-
1995
- 1995-02-17 JP JP2901895A patent/JPH08217779A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5969149A (en) * | 1997-09-29 | 1999-10-19 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing hexahydrothieno[3,4-D]imidazole-2,4-diones |
CN1113884C (zh) * | 1997-09-29 | 2003-07-09 | 住友化学工业株式会社 | 六氢噻吩并[3,4-d]咪唑-2,4-二酮的制造方法 |
US6635770B1 (en) | 1999-04-08 | 2003-10-21 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Process for producing hexahydrothieno (3,4-D)immidazole-2,4-diones |
FR2795413A1 (fr) * | 1999-09-06 | 2000-12-29 | Sumitomo Chemical Co | Procede de production d'hexahydrothieno[3,4-d]imidazole-2,4 -diones |
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