JPH0821693A - 液相流動床熱交換器 - Google Patents

液相流動床熱交換器

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JPH0821693A
JPH0821693A JP15620394A JP15620394A JPH0821693A JP H0821693 A JPH0821693 A JP H0821693A JP 15620394 A JP15620394 A JP 15620394A JP 15620394 A JP15620394 A JP 15620394A JP H0821693 A JPH0821693 A JP H0821693A
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JP
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liquid
bed
fluidized bed
particles
dispersion
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Application number
JP15620394A
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English (en)
Inventor
Norimitsu Abe
法光 阿部
Kenichi Hashizume
健一 橋詰
Osamu Watabe
攻 渡部
Hidenori Ibe
英紀 伊部
Eiji Sekiya
英士 関矢
Kyozo Kawachi
恭三 河内
Minoru Takemura
稔 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃油、スケール成分、水棲生物等の汚れ物質
を含む液を流動化流体とする熱交換器においても、液の
良好な分散状態を維持した上で、液分散を行う部位の洗
浄操作が不要となることによって、高信頼性の下での連
続運転を可能にした液相流動床熱交換器を提供する。 【構成】 本発明の液相流動床熱交換器は、流動床部4
と、ここに保持された多数の微細粒子8、流動床部4よ
り上流側の分散床部3に保持された多数の粗粒子9およ
び粗粒子9の床内に埋設するように設置された液導入管
10から構成されており、運転時には、液流体aは、分
散床部3内で粗粒子9を流動させ分散床を形成すると共
に、流動床部4内で微細粒子8を激しく流動させ、流動
床を形成する。この際、液流体aは、液導入管10およ
び分散床部3によって均一に分散され、さらに微細粒子
8と粗粒子9が共存する流動床では、粗粒子9が上流側
に微細粒子8が下流側に分離して流動する特性を有して
おり、微細粒子8が沈下することなく流動床部内に保持
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体を流動化流体とし
て熱交換操作を行う液相流動床熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】液相流動床熱交換器は、伝熱管が配置さ
れた熱交換部内に流動粒子を保持し、この流動粒子を熱
交換部内を流れる液流体により流動化状態とする(流動
床の形成)ことによって、熱交換効率の向上を図った熱
交換器である。
【0003】このような液相流動床熱交換器において、
安定した熱交換性能を得るためには、流動粒子の均一な
流動化状態を保つことが不可欠であり、機械的な攪拌を
用いる場合を除いては、流体流を均一に分散させるため
に、流動床の上流側に多孔板、金網、あるいはそれらを
組み合せた液分散板が設置される。このような液分散板
においては、一般的にはその整流効果を増加させるため
に開孔率を低くし、また孔径を小さくして液流通抵抗を
増加させる必要がある。さらに、床内の流動粒子を保持
する目的から、分散板の開孔径は流動粒子径よりも小径
のものが使用される。
【0004】ところで、上記したような液相流動床熱交
換器によれば、伝熱管への汚れ物質の付着、堆積による
熱交換効率の低下を抑止できることから、海水、工場排
水、あるいは下水等からの熱回収に応用することが考え
られている。しかしながら、上記したような開孔部の径
が小さい液分散板を有する液相流動床熱交換器におい
て、液流体に含まれた廃油、スケール成分、水棲生物等
は、液分散板に容易に付着、堆積し、ついには液分散板
の閉塞を引き起こし、熱交換器の運転に重大な支障を来
すという問題がある。
【0005】このため、液分散板の洗浄装置として、ブ
ラシによる掻き落とし、ハンマーによる衝撃等が考えら
れているが、これらは熱交換器の運転を定期的に停止す
る必要があり、頻繁な洗浄操作による運転費用の高騰を
まねく等といった難点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、液相
流動床熱交換器において、廃油、スケール成分、水棲生
物等を含む液を流動化流体とした場合、それらが液分散
板に容易に付着、堆積して、熱交換器の性能を低下させ
るため、付着、堆積物を定期的に液分散板から除去しな
ければならない。そして、従来の液相流動床熱交換器に
おける洗浄操作は、熱交換器の運転を停止して行わなけ
ればならないため、実運転時間が減少することによっ
て、運転コストが高くなるという問題を有していた。
【0007】このようなことから、運転時における流動
粒子の均一な流動化状態を保つことができ、かつ洗浄操
作が不要な、運転効率に優れた液相流動床熱交換器が強
く求められている。
【0008】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、廃油、スケール成分、水棲生物等の
汚れ物質を含む液を流動化流体とする熱交換器において
も、液の良好な分散状態を維持した上で、液分散を行う
部位の洗浄操作が不要となることによって、高信頼性の
下での連続運転を可能にした液相流動床熱交換を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の液相流
動床熱交換器は、液体流により流動せしめられる第1の
粒子群を保持した流動床と、この流動床内に配設され、
前記液体流との間で熱交換を行う媒体が流動する熱交換
部と、前記流動床の上流側に設けられ、前記第1の粒子
群よりも流動化流速が大きい粒子を含んだ第2の粒子群
を保持し、流路断面積が前記流動床のそれよりも小さい
分散床と、この分散床に前記液体流を導入する液導入管
と、を具備することを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の液相流動床熱交換器は、
請求項1記載の液相流動床熱交換器において、分散床は
独立した複数の分散室により構成され、かつそれぞれの
分散室内に液導入管を設置することを特徴としている。
【0011】請求項3に記載の液相流動床熱交換器は、
請求項1記載の液相流動床熱交換器において、分散床内
に仕切格子を設置することを特徴としている。
【0012】請求項4に記載の液相流動床熱交換器は、
液体流により流動せしめられる第1の粒子群を保持した
流動床と、この流動床内に配設され、前記液体流との間
で熱交換を行う媒体が流動する熱交換部と、前記流動床
の上流側に設けられ、前記第1の粒子群よりも流動化流
速が大きい粒子を含んだ第2の粒子群を保持し、流路断
面積が前記流動床のそれよりも小さい分散床と、この分
散床の床高さと実質的に等しい高さを有し、該分散内に
前記液体流を導入する液導入管とを具備することを特徴
としている。
【0013】請求項5に記載の液相流動床熱交換器は、
液体流により流動せしめられる第1の粒子群を保持した
流動床と、この流動床内に配設され、前記液体流との間
で熱交換を行う媒体が流動する熱交換部と、前記流動床
の上流側に設けられ、前記の第1粒子より粒子径が大き
く、かつ密度が小さい粒子を含む第2の粒子群を保持し
た分散床と、この分散床に前記液体流を導入する液導入
管と、を具備することを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1,2,3および4に記載の液相流動床
熱交換器においては、流路断面積が流動床よりも狭い分
散床内に、流動化状態形成流速が第1の粒子(以下、微
細粒子と略称する)より大きい第2の粒子(以下、粗粒
子と略称する)を保持し、この分散床内に埋設するよう
に設置された液導入管によって、微細粒子の均一な流動
化状態を保つことができ、さらに前記微細粒子を流動床
内に保持することができる。すなわち、1本ないし複数
本の液導入管を分散床内に液が均一に分散するように配
置することにより、十分な液分散機能が発揮される。
【0015】また、分散床の流路断面積を流動床のそれ
よりも狭くすることにより分散床内での液体流の流速を
局所的に高め第2粒子(粗粒子)を流動化状態とするこ
とによって、熱交換部および分散床への廃油、スケール
成分、水棲生物等の付着、堆積を、粒子相互間の摩擦
力、液体流の搬送力、粒子自身の運動によって防止する
ことが可能になるとともに、第1粒子(微細粒子)と第
2粒子(粗粒子)とが共存する場合には上流側に粗粒
子、下流側に微細粒子が分離して流動する特性を有する
ため、微細粒子が分散床のほうまで沈下せず、微細粒子
を流動床内にて対流させることができる。
【0016】さらに、請求項5に記載の液相流動床熱交
換器においては、第1粒子(微細粒子)より粒子径が大
きく、かつ密度の小さい第2粒子(粗粒子)を保持した
分散床と、この分散床内に埋設するように設置された液
導入管によって、微細粒子の均一な流動化状態を保つこ
とができ、さらに前記微細粒子を流動床内に保持するこ
とができる。すなわち、粗粒子の粒子径が微細粒子より
も大きいことにより、上流側に粗粒子、下流側に微細粒
子が分離して流動する特性を有するため、微細粒子が分
散床のほうまで沈下せず、微細粒子を流動床内にて対流
させることができる。
【0017】また、第2粒子は、その密度が第1粒子よ
りも小さいことにより、粒子径が第1粒子よりも大きい
場合であっても同一流速で流動化状態を呈する。このた
め、第2粒子間の摩擦力、液体流の搬送力、粒子自身の
運動によって分散床への廃油、スケール成分、水棲生物
等の付着及び堆積を防止することが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0019】(第1の発明:請求項1,2,3および4
に記載の発明に対応)図1は第1の発明の第1の実施例
による液相流動床熱交換器の運転時における状態を示す
図である。同図において、1は熱交換器本体である。こ
の熱交換器本体1は、液流入部2、分散床部3および流
動床部4を有しており、この熱交換器本体1内を廃油、
スケール成分、水棲生物等を含む液流体aが流通するよ
うに構成されている。また、熱交換器本体1には、液流
体aの上流側に液流入管5が、また下流側に液排出管6
がそれぞれ設けられている。
【0020】熱交換器本体1の外周中央部には液入口1
8及び液出口19を備えたジャケット17が取り付けら
れている。ジャケット17内は複数の部屋に仕切られ、
各部屋は複数本の伝熱管7に連通している。これらの伝
熱管7は、流動床部4にて液流体aの流れと直交する向
き(本実施例ではほぼ水平)に配列されている。伝熱管
7の周囲には流動化した多数の微細粒子(第1の粒子)
8が存在し、これにより流動床が形成されている。これ
らの微細粒子8は、比較的小さな液流速によって流動化
状態を呈するように、粒径および密度が所定のものに設
定されている。微細粒子8の具体例としては、ガラスビ
ーズ、アルミナボール、金属球、珪砂等が挙げられ、例
えば平均粒径が500μm〜3000μm程度のものが
好ましく用いられる。
【0021】また、この流動床部4の上流側にあたる分
散床部3の流路断面積は、流動床部4よりも狭くなって
おり、この分散床部3内には多数の粗粒子(第2の粒
子)9が保持され、粗粒子9の床内に埋設するように液
導入管10が設置されている。粗粒子9としては、微細
粒子8より流動化流速が大きい粒子を、具体的には微細
粒子8より粒径が大きいか、あるいは密度の大きい粒子
が用いられる。なお、粗粒子9には微細粒子8と粒径が
同等で密度が大きい材質の粒子や、微細粒子8と同一材
質で粒径が大きい粒子を用いることも可能である。
【0022】運転時においては、図1に示したように、
液流体aは、液流入管5から熱交換器本体1内に供給さ
れ、液導入管10を通過した後に、分散床部3内で粒粒
子9を流動させ分散床を形成すると共に、流動床部4内
で微細粒子8を激しく流動させ、流動床を形成する。こ
の流動床内で、伝熱管7中を流れる流体bとの間で熱交
換が行われる。微細粒子8による流動床は、液流体a側
の伝熱管7の外表面に形成される温度境界層を薄くして
熱交換効率を高める。しかる後に、液流体aは液排出管
6から排出される。この際、液流体aは、液導入管10
と分散床によって均一に分散される。さらに微細粒子8
と粗粒子9とが共存する場合には、粗粒子9が上流側に
微細粒子8が下流側に分離して流動する特性を有してお
り、微細粒子8は沈下することなく流動化状態にあり、
流動床部4内に保持される。したがって、微細粒子8お
よび粗粒子9の運動による摩擦力および液流体aの搬送
力等によって熱交換器1内へ液流体aに含まれている廃
油、スケール成分、水棲生物等の付着および堆積を防止
することができる。
【0023】図2は、本発明に適用可能な液導入管10
の一例を示す図である。液導入管10はパイプ11、キ
ャップ12およびパイプ11とキャップ12の隙間を均
等に保つためのスペーサーピン13により構成されてい
る。液流体aは、パイプ11内を上昇した後に、キャッ
プ12により流れが下方に向けられ、パイプ11及びキ
ャップ12の相互間隙を下降して分散床部3内に流出す
るようになっている。このように構成された液導入管1
0を用いることにより、粗粒子9が液導入管10内に侵
入しなくなり、粗粒子9が液導入管10を通って流出し
たり、液導入管10を詰まらせたりしなくなる。
【0024】なお、液導入管10内に粗粒子9が侵入し
ない機能を有する構造であれば、図2に示す構造以外の
もの、例えば液導入管の出口部分に逆止弁を設けたり、
液導入管の出口部分の上部を覆うような蓋部材を設け、
この蓋部材を常に液導入管の出口部分を塞ぐ方向に弾性
体で押し付けるようにしてもよい。
【0025】ここで、図3に微細粒子8および粗粒子9
の圧力損失と液流速との関係を示す。同図において、折
れ線Aは微細粒子8の圧力損失特性を、折れ線Bは粗粒
子の圧力損失特性をそれぞれ示す。一般に、流動床にお
いては液流速が小さい場合には粒子は動かず、静止床を
形成する。液流速が増加して最小流動化速度umfに達す
ると流動を開始し、さらに液流速を増加させると、やが
て流動終端速度ut に達し、それ以上では粒子が液流体
に同伴されて流出してしまう。すなわち、液流体流速が
mfからut の間が粒子の流動床形成範囲であり、この
間の圧力損失は液流速に関係なくほぼ一定の値となる。
【0026】運転時の流動床部4内の液流速をu1 とす
ると、u1 は微細粒子8の最小流動化速度umf1 と流動
終端速度ut1との間に設定される。また、分散床部3の
流路断面積は、液流速が同一流量で、粗粒子9の最小流
動化速度umf2 と流動終端速度ut2との間になるように
決定する。
【0027】図4は、第1の発明の第2の実施例による
液相流動床熱交換器を示す図である。同図において、分
散床部3は独立した複数の分散室14により構成されて
おり、それぞれの分散室14内には液導入管10が設置
されている。この実施例によれば、熱交換器が大型化し
ても液流体aの均一な分散が容易に実現することができ
る。
【0028】図5は、第1の発明の第3の実施例による
液相流動床熱交換器の分散床部3の一断面を示す図であ
る。同図において、分散床部3内には仕切格子15が設
置され、分散床部3の流路断面積を狭めている。本実施
例によっても前記第1実施例と同様の効果が得られる。
【0029】図6は、第1の発明の第4の実施例による
液相流動床熱交換器を示す図である。同図において、分
散床部3内には、分散床部3の床高さと同等の高さを有
する液導入管10が設置されている。この実施例によれ
ば、分散床部3のどの断面においてもその一部を液導入
管10が占めており、液体流aが流通できる流路断面積
を流動床部4の流路断面積よりも狭くすることができ
る。本実施例によっても前記第1実施例と同様の効果が
得られる。
【0030】(第2の発明:請求項5に記載の発明に対
応)図7は第2の発明の一実施例による液相流動床熱交
換器の運転時における状態を示す図である。同図におい
て、流動床部4には、流動床を構成する多数の微細粒子
8が保持されている。また、この流動床部4の上流側に
あたる分散床部3には微細粒子8よりも粒子径が大き
く、かつ密度の小さい多数の粗粒子9が保持されてい
る。
【0031】運転時においては、図7に示したように、
粗粒子9が上流側に微細粒子8が下流側に分離し共に流
動状態を呈しており、微細粒子8が落下することなく流
動床部内に保持される。したがって、微細粒子8および
粗粒子9の運動による摩擦力および液流体aの搬送力等
によって熱交換器1内へ液流体aに含まれている廃油、
スケール成分、水棲生物等の付着、堆積を防止すること
ができる。
【0032】但し、その他の構成要素および作用は分散
床部3の断面積が流動床部4と同じである点を除き、前
記第1の発明の第1実施例と同様である。
【0033】ここで、関係式を用いて本第2の発明の微
細粒子8と粗粒子9との関係を説明する。
【0034】液流開始流速umfは、流動床の流動特性に
影響を及ぼす特性値であるアルキメデス数(Ar=ρ
(ρp−ρ)gdp3 /η2 、ここでdp:粒子径、
g:重力加速度、η:液流体粘性係数、ρ:液流体密
度、ρp:粒子密度)によって決まることが実験によっ
て確認されている。したがって、粒子径の異なる2種類
の粒子群を同時に流動化状態にするには、アルキメデス
数の近い粒子を用いれば良いことになる。第2の発明で
は、微細粒子8を保持する目的から粗粒子9の粒子径は
微細粒子8の径よりも大きい方が望ましく、微細粒子8
と粗粒子9のアルキメデス数を同程度とするためには、
粗粒子9の材質を微細粒子8の密度よりも小さい密度の
ものにすれば良いことが分かる。
【0035】上記各実施例においては、伝熱管7を液流
体aと直交するように水平配列として構成したが、液流
体aと平行となるよう垂直に配列してもよく、本発明を
何等限定するものではない。
【0036】また、伝熱管7の側の流体bを冷媒として
液流体aを冷却してもよいし、流体bを熱媒として液流
体aを加熱してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本第1の発明の、
流路断面積が流動床部よりも狭い分散床部内に、流動化
状態形成流速が微細粒子より大きい粗粒子を保持する液
相流動床熱交換器、および本第2の発明の流動床部と同
一流路断面積の分散床部に、微細粒子より粒子径が大き
く且つ密度の小さい粗粒子を保持する液相流動床熱交換
器においては、分散床部と分散床部内に埋設するように
設置された液導入管によって、微細粒子の均一な流動化
状態を保つことができ、さらに前記微細粒子を流動床部
内に保持することができる。すなわち、分散床内に液導
入管を1ないし複数個を液が均一に分散するように配置
することにより、十分な液分散機能を発揮する。
【0038】また、微細粒子、粗粒子とも流動化状態と
することによって、熱交換部および分散床への廃油、ス
ケール成分、水棲生物等の付着、堆積を、粒子間の摩擦
力、流体流の搬送力、粒子自身の運動によって防止する
ことが可能となり、且つ微細粒子と粗粒子が共存する場
合には上流側に粗粒子、下流側に微細粒子が分離して流
動する特性を有しているため、微細粒子の落下を防止し
微細粒子を流動床内に保持することができる。
【0039】さらに、運転中に第1の粒子群及び第2の
粒子群を常に流動状態にしているので、熱交換器本体の
内部に汚れが滞留することなく流動床を常に清浄な状態
に保つことができる。このため、汚れ除去のために流速
を一時的に増大させるなどの特別の洗浄操作が不要にな
り、定常流速で連続運転することができるので、運転の
信頼性が高く、運転効率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第1の発明の第1実施例による液相流動床熱
交換器の運転時における状態を示す断面図である。
【図2】本第1の発明の液相流動床熱交換器へ適用可能
な液導入管の一例を示す断面図である。
【図3】微細粒子および粗粒子の圧力損失と液流速との
関係を示す特性線図である。
【図4】本第1の発明による第2の実施例による液相流
動床熱交換器を示す断面図である。
【図5】本第1の発明による第3の実施例による液相流
動床熱交換器の分散床の一断面を示す図である。
【図6】本第1の発明による第4の実施例による液相流
動床熱交換器を示す断面図である。
【図7】本第2の発明の一実施例による液相流動床熱交
換器の運転時における状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1……熱交換器本体 2……液流入部 3……分散床部 4……流動床部 7……伝熱管 8……微細粒子(第1の粒子) 9……粗粒子(第2の粒子) 10…液導入管 14…分散室 15…仕切格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊部 英紀 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 関矢 英士 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 河内 恭三 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 竹村 稔 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体流により流動せしめられる第1の粒
    子群を保持した流動床と、この流動床内に配設され、前
    記液体流との間で熱交換を行う媒体が流動する熱交換部
    と、前記流動床の上流側に設けられ、前記第1の粒子群
    よりも流動化流速が大きい粒子を含んだ第2の粒子群を
    保持し、流路断面積が前記流動床のそれよりも小さい分
    散床と、この分散床に前記液体流を導入する液導入管
    と、を具備することを特徴とする液相流動床熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記分散床は、独立した複数の分散室に
    より構成され、それぞれの分散室内に前記液導入管が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の液相流動
    床熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記分散床内に仕切格子が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の液相流動床熱交換
    器。
  4. 【請求項4】 液体流により流動せしめられる第1の粒
    子群を保持した流動床と、この流動床内に配設され、前
    記液体流との間で熱交換を行う媒体が流動する熱交換部
    と、前記流動床の上流側に設けられ、前記第1の粒子群
    よりも流動化流速が大きい粒子を含んだ第2の粒子群を
    保持し、流路断面積が前記流動床のそれよりも小さい分
    散床と、この分散床の床高さと実質的に等しい高さを有
    し、該分散内に前記液体流を導入する液導入管とを具備
    することを特徴とする液相流動床熱交換器。
  5. 【請求項5】 液体流により流動せしめられる第1の粒
    子群を保持した流動床と、この流動床内に配設され、前
    記液体流との間で熱交換を行う媒体が流動する熱交換部
    と、前記流動床の上流側に設けられ、前記の第1粒子よ
    り粒子径が大きく、かつ密度が小さい粒子を含む第2の
    粒子群を保持した分散床と、この分散床に前記液体流を
    導入する液導入管と、を具備することを特徴とする液相
    流動床熱交換器。
JP15620394A 1994-07-07 1994-07-07 液相流動床熱交換器 Pending JPH0821693A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114719623A (zh) * 2022-05-18 2022-07-08 中国石油化工股份有限公司 加热炉系统、加热炉系统的燃烧及热量回收方法

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