JPH0821271B2 - 通信伝送ケーブルと電磁干渉を抑圧する装置を有する通信伝送システム - Google Patents
通信伝送ケーブルと電磁干渉を抑圧する装置を有する通信伝送システムInfo
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Description
磁干渉を除去する装置を有する通信伝送システムに関す
る。
は、電磁干渉(EMI)であった。送信器と受信器との
間の金属伝送媒体は、実質的にアンテナである。送信器
を受信器に接続する一対の金属導体のどんな信号も、E
MIを放射し、かつ、他の電気装置からEMIをピック
アップする可能性がある。
れ、そこで、この電流は受信信号に干渉する。固体の、
中心配置の内側導体、及び、絶縁材料によりこの内側導
体から分離された外側管状導体を有する同軸ケーブルで
は、外側管状導体は、事実上、電流を内側に保持し、か
つ、スプリアスな外部電流のピックアップを防止するシ
ールドである。
I、即ち、伝送線から放射されるEMIは望ましくな
い。それは、付近の装置の受信に悪影響を及ぼすからで
ある。米国連邦通信委員会(FCC)は、放射し得る最
大信号に対し制限を設けている。高周波では、特に、デ
ータ伝送で使用される、例えば、メガバイトのような高
周波では、より高次の高調波が、外方に向けられるEM
Iを非常に生じさせ易い。従って、有効にEMIを除去
しようとする装置を発見する試みが長くなされている。
1のステップは、平衡モード伝送である。純粋な平衡モ
ード信号とは、接地点に関して対をなす導体の一方の電
圧が、どの瞬間にも、その対をなす導体の他方の電圧に
等しく、逆極性となる信号である。平衡モードは、とき
どき、差動モードと呼ばれる。一方、純粋な長手方向モ
ード信号とは、どの瞬間にも接地点に関して、対をなす
導体の一方の電圧が、他方の導体の電圧に等しい信号で
ある。代表的な信号は、平衡モード成分と長手方向モー
ド成分を有する。
信端の回路内におけるバルーン(Balun)、即ち、
変成器を有している。平衡モードでの送信は、実際の平
衡限界が約30dB、即ち、偶然の長手方向源が残って
いるという点を除き、容認可能である。受信端では、類
似の事が起こる。EMIピックアップは、長手方向モー
ドに存在する傾向がある。即ち、対をなす2つの導体に
は等しい電圧が存在する。受信端におけけるバルーン、
即ち、変成器は平衡信号に応答して長手方向EMI電圧
を打ち消すが、また、実際の打ち消し限界は約30dB
となる。
体対の周りに個々に、または、複数対の絶縁金属導体よ
り対の周りに金属シールドを提供することであった。こ
の試みは、シールドとして外側管状導体が事実上作用す
る同軸ケーブルの使用に類似している。しかし、ケーブ
ル構造におけるシールドの使用には欠陥が存在する。シ
ールド自体及び管状形での導体の周りにおけるその形成
は、費用がかかり、ケーブルの体積を増大し、及び接続
を複雑にする。更に、シールドは、送られるべき信号の
減衰を増大させる。
ークを設けることであった。この長手方向チョークは、
対の各導体ごとに一個づつ合計2つの巻き線を有してい
る。長手方向チョークは、その2つの導体に同一方向に
流れる電流を誘導する。これらの電流は長手方向電流と
呼ばれる。その2つの巻き線は並列である。一方の巻き
線が逆の場合、得られる装置は負荷コイルとなる。負荷
コイルは、その2つの導体に互いに逆方向に流れる電流
を誘導する。これらの電流は、平衡電流、または、差動
電流と呼ばれる。長手方向チョークを有すると、流れる
長手方向電流をかなり減少させるのに有効である。
ールドを持たない非シールド状態であるケーブルで使用
されていた。従来技術においては、シールドを有するシ
ールド対と結合して長手方向チョークを使用する場合も
あった。試験によれば、チョークと共に非シールド対を
使用することにより生じるEMI抑圧度は、長手方向チ
ョークを含むシールド対での場合ほどは良好でなかっ
た。
ることにより達成されるEMI抑圧度の改善にもかかわ
らず、前述したようなシールドの使用によるいくつかの
欠点を理由として、シールドを使用せずにEMIを十分
に抑圧することが望まれてきた。しかしながら、この要
求は、従来技術により満足されていない。
をピックアップすることもなしに、データビットを伝送
するために使用することができるローカルエリアネット
ワークを提供するという問題に対して、従来技術の解決
方法は、完全に満足し得るものではない。
ルドを使用せずに、EMIを十分に抑圧することが可能
な非シールド形の通信伝送ケーブルと通信伝送システム
を提供することである。より具体的には、平衡モード伝
送装置と整合性があり、容易に設置可能で、建造物の構
造内に容易にはまりこみ、そして、安全かつ耐久性があ
り、EMIをほぼ抑圧する装置と非シールド形伝送媒体
を有する通信伝送ケーブルとそれを含む通信伝送システ
ムを提供することである。更に、プラスチックジャケッ
トで包被された複数の非シールド絶縁導体より対を有す
る公知のD−屋内配線(DIW)と共に使用することも
できるケーブルを提供することである。
は、本発明の通信伝送システムにより克服された。本発
明の通信伝送システムは、通信信号を伝送するために使
用され、かつ、電磁干渉を除去するのに有効である。す
なわち、本発明による通信伝送システムは、まず、通信
信号発生装置と、生成された信号の通信信号受信装置を
有している。そして、本発明の通信伝送システム内に
は、通信信号発生装置で生成された信号を通信信号受信
装置に対して平衡モードで搬送する非シールド形伝送媒
体が設けられている。
びる金属ワイヤを有する分圧装置、及び、平衡モードを
ほぼ透過させると共に、長手方向モードに対して、生成
された信号を搬送する非シールド形伝送媒体に加わる長
手方向電圧をほぼ減少させる比較的高インピーダンスを
もつ平衡モード透過装置とを有する。長手方向モードと
は、対をなす導体の一方の接地点に関する電圧と、対を
なす導体の他方に存在する接地点に関する電圧との和の
半分を意味する。
対の一方の金属導体であってもよく、あるいは、ドレイ
ン線であっても良い。分圧器については、平衡電流を透
過させる装置は、長手方向チョークを有するものでも良
い。
減衰により、未シールドの伝送媒体に対する長手方向モ
ードの入力インピーダンスの変動が十分に小さくされる
ように構成される。比較的長尺な伝送媒体の場合、この
伝送媒体は、その長手方向モードのインピーダンスの変
動を最小にするために必要とされる減衰を十分に提供す
る。しかし、比較的短尺な伝送媒体の場合、この伝送媒
体自体による長手方向モードの減衰は不十分となる可能
性がある。これらの場合には、少なくとも回路の受信端
に終端抵抗を設けるか、比較的高抵抗をもつドレイン線
を使用することが必要となる。
抑圧する通信伝送システム30の全体が示されている。
この通信伝送システム30は、インピーダンス(Zg)
を有する電圧源(Eg)32とケーブル35を備えてい
る。
ブルの設計にとって重要なのは、データ速度と、データ
信号を伝送しなければならない距離に関する要求であ
る。過去において、相互接続用のケーブルに対する要求
は、1秒間あたり20キロビットまでのデータ速度で、
約150フィートを越えない距離にわたって動作するこ
とであった。この要求は、従来技術では、例えば、コン
ピュータと周辺機器のような受信手段との間に直接接続
された複数の絶縁導体を有する単一のジャケットケーブ
ルで満足されていた。
ートにも及ぶ距離にわたって更に高いデータ速度でデー
タ伝送することが必要となっている。伝送のデータ速度
及び距離の両方は、現在使用されている何らかのローカ
ルエリアネットワーク装置のトポロジーによってかなり
影響される可能性がある。一つの例では、複数の端末ス
テーションの各々は、共通のバスに対してリング状に接
続されている。このような場合には、1つのステーショ
ンで生成されて他のステーションに送られる信号が、ま
ず配線室に送られ、送信ステーション及び受信ステーシ
ョンの中間の各ステーションに順次送られるように構成
されなければならない。この場合、共通のバスは、多数
のステーションに対して好都合な非常に高いデータ速度
を必要とし、そして、このようなリング構成では、各ス
テーションから配線室へ信号を伝達する必要のある距離
が2倍になる。
送は、ほぼ誤りなく、そして、比較的高速で行わなけれ
ばならない。しばしば、この要求は、公知の中心固体
と、絶縁材料により分離された外側管状導体を有する同
軸ケーブルによって満足されていたが、本質的に不平衡
伝送を提供する同軸ケーブルの使用により、いくつかの
問題が生じている。即ち、同軸コネクタは、高価で、か
さばり、そして、設置及び接続が困難であり、設計、設
置及び保全が良くなければ、電磁干渉の原因となり得
る。もちろん、同軸ケーブルを使用した場合には、各端
で変成器のような要素を必要とせずに平衡モード伝送を
提供することができるが、同軸ケーブルの大きさ及びコ
ネクタ化の問題はこの利点より重大である。
に加えられてその電界及び磁界を閉じこめる。しかし、
この電界及び磁界が閉じこめられると、抵抗、容量及び
インダクタンスの各々が、それぞれ伝送損失を増大する
ようにして全て変化する。少なくとも一つの会社では、
各対の導体がアルミニウム箔シールドを備え、ワイヤの
編み材が複数対の導体の周りに設けられたケーブルを市
販している。このケーブルでは、損失の増加を補償する
ために、導体絶縁物の厚さを増大しなければならない。
その結果、この絶縁導体は、従来のコネクタハードウェ
アで成端することができない。
の導体より対を包囲するケーブルシールドを設けること
がある。ここで、その複数の導体より対がキャビネット
内にあり、そして、高速デジタル信号にさらされる場合
を仮定する。この場合、漂遊放射(EMI)はこの複数
の導体より対の長手方向モードでピックアップされる。
仮にこの導体より対がキャビネットの外側に設けられる
と、それらは過度に放射する可能性がある。仮にこの複
数の導体より対を包被するケーブルシールドが存在する
場合、このケーブルシールドは、それ自体で外部環境へ
漂遊信号を運ばないようにキャビネットの壁に接地され
る。かくして、ケーブル内の全ての導体より対の周りに
配置されたシールドは、電磁干渉を防止するのに役立
つ。しかしながら、前述のように、シールドは、高価で
あり、ケーブル内への形成が困難であり、ケーブルの大
きさを増大させ、そして、接続をさらに困難にする。
と、本発明のデータ伝送用のケーブル35は、シールド
を持たないことが分かる。図2で分かるように、ケーブ
ル35は、少なくとも1対の絶縁導体34−34のより
対を有している。各絶縁導体34のより対は、プラスチ
ック絶縁物で包囲された金属導体を有している。これら
の金属導体は、プラスチックのジャケット33で包被さ
れている。
グ39の同一の床または別々の床において主フレームコ
ンピュータ36−36(図3参照)、多くのパーソナル
コンピュータ37−37、および周辺装置38をネット
ワークに組み入れるために使用される。周辺装置38
は、例えば、高速プリンタを有するものであってもよ
い。なるべくなら、相互接続システムは、ほぼ誤りのな
い伝送を提供するためにシステムに対する干渉を最小限
にすることが望ましい。
ぼ誤りのないデータ伝送を提供するように構成されてい
る。前述のように、平衡モード伝送システムでは、対を
なす導体とその電圧は振幅が等しいが極性が逆である。
このため、例えば、ケーブルの端点で変成器のような要
素を使用することが必要となる。平衡システムの利点の
一つは、混信が少なく、EMIが少ないということであ
る。
導体34−34を有する平衡モード伝送システムが示さ
れている。絶縁導体34−34の各より対は、デジタル
信号源にその一次巻線40を接続された変成器41の二
次巻線42に接続されている。この接続端に中心タップ
を接地してもよい。これらの絶縁導体34−34は、そ
の受信端の変成器44の巻線43に接続されている。こ
の受信端に中心タップを接地してもよい。変成器44の
巻線45は受信器47に接続されている。
たは他の放射磁界であるか否かに関係なく、電流は出力
端で相殺される。例えば、もしもシステムが電磁干渉ス
パイクを経験する場合、両導体は等しく影響され、スパ
イクは0となり、受信信号には変化は生じない。不平衡
伝送の場合、シールドは、これらの電流をそらすことが
あるが、相殺はしない。
カーは、主に価格のために、平衡モード伝送の使用を幾
分嫌っていた。これに対して、不平衡モード伝送の場
合、変成器のような付加的な要素を各導体対の端部にあ
る回路板内へ接続することは不必要である。不平衡モー
ドの使用では、付加的な終端装置が必要ではなくなり、
本装置に対しケーブル35が整合性を与えられる。しか
し、平衡モード伝送によって、より対ケーブルがデータ
信号をほぼ誤りなしに伝送することができる距離および
(または)ビットレートを増大できるので、ケーブル端
におけるこの付加的な要素への投資の意欲は増大しつつ
ある。
えず、ケーブルを容易に設置できるようにケーブルに弾
性を持たせることが要求される。ケーブル35が、比較
的小さな外径を有し、そして、頑健かつ弾性を持つこと
によって、シールド付きケーブルを使用するときに生じ
る多くの問題が克服される。
数)は、各端部に変成器を有するケーブル35によって
互いに接続されている。ケーブル35は、プラグ50に
よって各コンピュータに接続されている。各プラグ50
は、ハウジングを有し、このハウジング内にはシールド
58が配置されている。図1で分かるように、ケーブル
35は、プラグ50を介して送信コンピュータに接続さ
れ、そして、シールド付きのプラグ52を介して受信コ
ンピュータ48に接続されている。
に、伝送システム30は分圧装置を有している。図1で
分かるように、ケーブル35の各側、先端およびリング
は、このケーブルの送信端にインダクタンスを有してい
る。特に、送信端のプラグ50におけるケーブル35の
先端側およびリング側は、長手方向チョーク56を有し
ている。この長手方向チョーク56は、シールド58で
包囲されている。
は、先端側およびリング側と組み合わされた、57とし
て1つを示した長手方向チョークをさらに有している。
ケーブル35に沿う信号の強度は距離と共に減少する。
しかし、受信器47からの異質の放射の可能性があるた
めに、受信コンピュータにおける長手方向チョーク57
の使用は当然であると考えられる。
るのは、長手方向モードで絶縁導体より対に受信装置か
らのクロック信号が結合する可能性があるためである。
受信端に長手方向チョーク57を設けた第2の理由は、
導体より対が完全でない可能性があるからである。信号
は送信端で平衡していても、この信号が導体対に沿って
移動するに従って一部不平衡となることがあり得るから
である。
に他方の導体対を使用することは常識ではあるが、送受
信に同一の導体対を使用するシステムも市販されてい
る。このような装置では、各対の各端に長手方向チョー
クを設けることが必要となる。
伝送システム30は長手方向に延びる金属ワイヤ60を
有している。図1で分かるように、長手方向に延びる金
属ワイヤ60は、送信端および受信端で接地されてい
る。長手方向に延びる金属ワイヤ60は、図ではドレイ
ン線として示されているが、これに限らず、例えば、未
使用のより対の各導体の一方であってもよい。もちろ
ん、未使用の導体の接地は新しいことではない。新しい
ことは、少なくとも1つの未シールド対および1本の他
方の導体を有する伝送線の端部での長手方向に延びる金
属ワイヤと長手方向チョークの組み合わせである。
長手方向電流であって、受信変成器では相殺される。し
かし、上述のように、この相殺度は、わずか約30dB
である。本発明の構成の場合、好都合にも、長手方向モ
ードに対しては高インピーダンスが存在する。長手方向
モードの高インピーダンスは、付加的に、長手方向電流
の量を減少させる。しかし、所望の平衡信号は通過させ
る。長手方向チョークによる平衡モードは、約0.5d
B以下である。
合わせの効果は、図4と図5のグラフを見て比較するこ
とにより明かである。図4と図5、および、その他の図
面においてグラフの形で提供されるEMIの測定全体
は、同一の信号源、ピックアップアンテナおよび受信器
を使用して同一の室内で行われたものである。測定され
たケーブル、ピックアップアンテナは1つの部屋にあっ
たものである。使用されたピックアップアンテナはエ
イ.エイチ.システムズ、インク(A.H.Syste
ms, Inc.)により製造された双円錐アンテナで
あった。信号源及び受信器は隣接室にあり、そして、ヒ
ューレットパッカード(Hewlett Packar
d)により製造された3577A回路網解析器で実施さ
れた。
た試験では、駆動信号は、50オームの負荷を持つ導体
より対に対して1.00mWのレベルで加えられた。こ
の導体より対は、長手方向モードで駆動され、この導体
より対のチップ及びリングは共に短絡されて、この35
77A回路網解析器に接続された同軸ケーブルの中心導
体に接続された。この同軸ケーブルの外側導体は、測定
されるケーブルのシールド、ドレイン線または未使用対
の導体に種々に接続され、または、開いたままにされ
た。
の水平支持部材に緩くもたれ掛かり、このケーブルのル
ープはほとんど床に接触する状態であった。双円錐アン
テナは、測定されたケーブルから3メートルのところに
配置された。試験室は、外部の放射からシールドされた
が、無反響室ではなかった。上記の装置でなされた測定
は、無反響室でなされた測定と周期的に比較され、そし
て、同様であることが分った。
80フィートのシールド付き導体より対ケーブルの場合
の周波数範囲に対するEMIであり、この場合複数対の
内の一対が長手方向に駆動され、そして、他のすべては
浮動とされ、ドレイン線は接地点に接続されていた。ケ
ーブルの中央部で9インチのシールドが除去されてこれ
らの対をアクセスするために便利なシステムを模擬する
ようにされた。未使用であった他の3つの対を接地した
場合にもほとんど変化はなかった。図5で、曲線73
は、図4のケーブルの駆動端に長手方向チョークを付加
した場合の結果を示している。図5の装置では、少なく
とも100Mbpsまでのデジタル信号の伝送が可能と
なり、同時に、現在のEMI基準が満足される。
単一ドレイン線は、EMIに関してシールドとして有効
であるということが分った。すなわち、この単一ドレイ
ン線は、図6、図7及び図8のグラフを見て比較するこ
とによって分るように、インピーダンスを減少させる。
次に、図6を見ると、80フィートの非シールド形DI
Wケーブルの場合の周波数範囲に対するEMIを表す曲
線74が示してある。この場合、一対は長手方向に駆動
され、残りのすべての対は浮動状態にある。代表的なD
IWケーブルは、プラスチックのジャケットに包被され
た複数の絶縁導体より対を有している。
トの非シールド形DIWケーブルの場合に比較して、E
MIにほとんど、例えば約5dBしか、改良をもたらさ
ない。図7の曲線76は、駆動端に長手方向チョークを
付加した場合の図6の曲線74のケーブルを表す。この
とき、EMIは減少されるが、結果は、図5の曲線73
ほど良好ではなかった。図8の曲線77は、図7の曲線
76で示すケーブルにおいて一本の他の導体をその両端
で接地した場合を表す。この場合のEMIの抑圧性能
は、少なくとも、図5の曲線73に示すシールド付きケ
ーブルの優れたEMI抑圧性能と同程度に良好であっ
た。
は、公知ではあるが理解されてない効果を有する。すな
わち、この効果は、より対の長手方向インピーダンスを
減少させることである。以下に示すように、長手方向イ
ンピーダンスの減少は、本発明の分圧装置をより効果的
にする。長手方向インピーダンスを減少させることによ
って、ドレイン線60は、長手方向チョークの有効性を
高める。本発明のケーブルは、シールドを使用せずに低
い長手方向インピーダンスを達成する。
または出力される放射電磁波を抑圧するために長手方向
チョークを使用していた。しかし、明らかに、従来技術
に欠けているのは、長手方向チョークの分圧作用を高め
るための非シールド形ケーブル内における長手方向チョ
ークとドレイン線の組み合わせである。
な回路を考慮することによって理解できる。次に、図9
を見ると、数字80により示された基準回路が示してあ
る。長手方向電圧Vtは、Vt=Zt・Eg/(Zg+Zt)
により示される。図9の回路の場合、ZgとZtは、各々
50オームの値を有しているものとすると、Vt=1/
2Egとなる。
81が存在する場合、除数は、項ZLだけ増加される。
したがって、長手方向チョークを有することは、次の式
により与えられる長手方向電圧V´tをかなり減少させ
るのに有効である、 V´t=Zt・Eg/(Zg+Zt+ZL) 長手方向チョークは、シールドされ(図1参照)てお
り、そして、非シールド形ケーブル対に到達する前に長
手方向電圧を減少させるように作用する。明らかに、長
手方向チョークは、Ztが一様に小さくできる場合に
は、さらに効果的である。
この形跡82は、図10に示したように、長手方向チョ
ークの図9の回路に対する付加により達成された挿入損
失と、シールドされた包被内への取り付けの効果を示
す。曲線82は、端末における応答が10MHzから2
00MHzまで約34dBだけ減少されるということを
示す。このことは、V´t/Vt=0.02を意味する。
Zg=50オームおよびZt=50オームの値を仮定する
と、V´tの場合の前の式を解くことができ、4900
オームのZLの値が得られる。
広い周波数範囲および如何なるケーブル長の場合にも動
作可能となる。比較的短いケーブル長の場合、ドレイン
線の成端を特定することが望ましい。次に図12を見る
と、長手方向入力インピーダンスZinは、図10の終端
インピーダンスZtとなる。このインピーダンスは、周
波数にしたがって荒く変化する。例えば、プラグシール
ドおよび(または)ドレイン線60が接地されている場
合、長手方向回路は受信端では事実上短絡する。
ーダンスは、非常に大きくなる。例えば、4分の1波長
λ/4の場合、入力インピーダンスZinは式Z0/(2
αL)により近似的に与えられる。ここでZ0は長手回
路の特性インピーダンスであり、αは単位距離当たりの
長手減衰であり、Lはより対の長さであり、そして、Z
inは図12の左手部分における簡単な回路の終端インピ
ーダンスである。
MHzの第3高調波は重要である。Z0が50オームの
値を有し、αが、dB/kftで示したf1/2と6の積
にほぼ等しい場合、αは約42dB/kftに等しい。
ートに等しく、4分の1波長は4フィートである。αが
約42dB/kftで、Lが4フィートの場合、α=
0.004×42=0.16dB/4フィート=約0.
02ネーファ/4フィートなる。結果として、伝送線の
場合の入力インピーダンスZinとなる終端インピーダン
スZtは、50/(2×0.02)=1250オームに
等しくなる。Ztに比較してZLの値が非常に大きいこと
が要求される。
対して重要な影響は持たない。さらに、値が1250オ
ームに比較して大きいインダクタを形成することは幾分
困難に思われ、しかも、この条件が発生する4フィート
長は、本発明の伝送システムの使用環境の場合、異常に
短いものではない。
13に示したように、抵抗90で終端することにより制
御することができる。なお、図13は、図12と同一で
あるが、好ましくは50オームである抵抗が付加され
る。抵抗が長手方向の特性インピーダンスと整合する場
合、入力インピーダンスは、あらゆる周波数およびあら
ゆるケーブル長の場合にも、長手方向の特性インピーダ
ンスと同一となる。
長手方向電流に対する入力インピーダンスである。それ
がLの場合、伝送線の長さが3倍となり、例えば、Zin
の変化範囲は3分の1となる。上記のことから、明らか
に、抵抗の必要性は、長さが増大すると消滅する。例え
ば、線路長が80フィートの場合、未終端線のZinは5
0と0.8の商に等しい。したがって、伝送線がより長
くなると、ドレイン線を終端する必要性は、ますます少
なくなる。
ると考えられる。その理由は、コンピュータを持つ送信
端のインピーダンスが、未知であるからであり、真の長
手方向源は、非本質的な源であるからである。
の有効性を決定する試験が行われた。図14に曲線91
により示したのは、長手方向チョークを有する8フィー
ト長さのDIWケーブルの場合の周波数範囲に対するE
MIである。一端を接地し、その遠いほうの端を開いた
ままにしてチョークを有する8フィート長のDIWケー
ブルの場合、応答は、ほぼ図14に示したようになる。
を接地した一本の導体を持つ長手方向チョークを備えた
8フィート長のDIWケーブルの場合の周波数範囲に対
するEMIである。最後に、図16の曲線97は、8フ
ィート長のDIWケーブルの場合の周波数範囲に対する
EMIを示す。このケーブルの近い方の端部は接地さ
れ、遠い方の端部には50オームの抵抗が接地されてい
る。EMI、特に、そのピーク値は、50オームの抵抗
を設けたことで減少されていることが分かる。
力インピーダンスの変動を制限するために、適当な長手
方向減衰を持つものであってもよいということである。
臨界長を一度越えると、銅導体線路自体に終端抵抗が不
要となるような十分な長手方向減衰が存在する。この長
手方向減衰とは、入力インピーダンスの変動を制限する
に十分となるようなものである。換言すれば、長手方向
モードの減衰は、伝送線が十分に長い場合にはそれ自体
で十分である。
向モードを終端することにより抑圧度が高まる。また、
銅の代わりに鋼鉄またはニクロム金属から作られた導体
ワイヤを使用することもできる。これらの金属の各々
は、銅よりもいっそう大きな単位抵抗を有し、さらに、
鋼鉄は有用な透磁率を導入する可能性がある。結果とし
て、比較的短いこのような導体でも、入力インピーダン
スの変動を制限するために長手方向インピーダンスを十
分に減少することができる。
体より対を有する8フィート長の分配フレームワイヤ
(DFW)に関する周波数範囲に対するEMIを表す曲
線101を描いたグラフが示してある。チョークおよび
ドレイン線がない場合、グラフは、強力なEMIを持
ち、図17に示すようになる。図18と図19は、それ
ぞれ、チョークを有する8フィート長のDFWの場合の
EMIを表す曲線103と104を示すが、この場合、
ドレイン線とチョークは存在せず、接地ドレイン線は鋼
鉄より構成されたものであった。
チョークを加える従来技術の利点を示す。図19は、接
地鋼鉄ドレイン線を加えると、図17の場合よりも幾分
EMIを減少させるということを示す。図20では、8
フィート長のワイヤが、チョークと、接地銅ドレイン線
を有している。図20の曲線106は、EMIが図18
の場合より幾分減少されていることを示すが、長手方向
モードの反射を示す強力なピークが現れている。
た鋼鉄ドレイン線を有している。曲線107により示さ
れたEMIは、前の図、すなわち図17〜20のどれに
も示したものよりも低くなっており、そして、図20の
反射がなく、かなりの円滑性が得られている。最後に、
図22では、8フィート長の固よりDFWの場合のEM
Iを示す曲線108を描くが、チョークと接地鋼鉄ドレ
イン線は、ドレイン線またはチョークを持たない22フ
ィートの非シールド形より対に接続された。
に述べた装置のEMI抵抗により、図17の曲線に比べ
ピークの大幅な減少がもたらされるということがわか
る。これに鑑みて、デスクトップ型のコンピュータは、
一般的には接地ワイヤを有する8フィート長のコードと
共に出荷されるので、コードは、長手方向チョークを含
むように変形することもできる。この8フィート長のコ
ードは、コンピュータに、そして、現場では、非シール
ド形のより対の導体に接続される。
−112と鋼鉄のドレイン線114を有する8フィート
のコード110を含むものであって、図23に描かれて
いる。コード110は、このコードの入力端に隣接した
長手方向チョーク116をも有する。例えば、壁の出口
115においてコード110の出力端には、非シールド
形より対の導体118−118が接続され、関連するド
レイン線は存在しない。
さらに減少させる手段を設けることは、得策である。こ
の手段は、例えば、別のドレイン線または編み材付きの
鋼鉄シールドで実現しても良い。
もので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々
の変形例が考え得るが、それらはいずれも本発明の技術
的範囲に包含される。
衡モード伝送装置と整合性があり、容易に設置可能で、
建造物の構造内に容易にはまりこみ、そして、安全かつ
耐久性があり、EMIをほぼ抑圧する装置と非シールド
形伝送媒体を有する通信伝送ケーブルとそれを含む通信
伝送システムが提供された。
ケーブルの斜視図である。
レームコンピュータおよびプリンタを示すためのビルデ
ィングの正面図である。
射されるEMI対周波数のケーブル構造のプロットであ
る。
射されるEMI対周波数のケーブル構造のプロットであ
る。
射されるEMI対周波数のケーブル構造のプロットであ
る。
射されるEMI対周波数のケーブル構造のプロットであ
る。
射されるEMI対周波数のケーブル構造のプロットであ
る。
る。
路の略図である。
のドレイン線用の終端手段を有する回路の略図である。
れるときの放射EMI対周波数のケーブルに関するプロ
ット図である。
れるときの放射EMI対周波数のケーブルに関するプロ
ット図である。
れるときの放射EMI対周波数のケーブルに関するプロ
ット図である。
ブルを有するケーブルに関するプロット図である。
ブルを有するケーブルに関するプロット図である。
ブルを有するケーブルに関するプロット図である。
ブルを有するケーブルに関するプロット図である。
ブルを有するケーブルに関するプロット図である。
ブルを有するケーブルに関するプロット図である。
されたチョークと長手方向ドレイン線を有する比較的短
い長さのケーブルを有する混成ケーブルの略図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 電磁干渉を抑圧する手段を有し、シール
ドなしで構成されて平衡モードで信号を搬送する非シー
ルド形信号搬送手段を有する通信信号伝送用の通信伝送
ケーブルにおいて、 平衡モードをほぼ透過させると共に長手方向モードに対
し比較的高インピーダンスを有する平衡モード透過手段
と、長手方向に延びるように配置されて平衡モード透過
手段と協力して非シールド形信号搬送手段の長手方向イ
ンピーダンスを減少させる金属ワイヤとを有することを
特徴とする通信伝送ケーブル。 - 【請求項2】 前記非シールド形信号搬送手段が、複数
対の絶縁金属導体を有し、前記金属ワイヤが、非シール
ド形信号搬送手段の少なくとも一つの未使用対の絶縁金
属導体の少なくとも一本の絶縁金属導体を有することを
特徴とする請求項1記載の通信伝送ケーブル。 - 【請求項3】 前記平衡モード透過手段が、長手方向チ
ョークを有し、この長手方向チョークが、信号を発生さ
せる手段に接続される前記ケーブルの端に隣接配置さ
れ、非シールド形信号搬送手段が、この非シールド形信
号搬送手段に対し長手方向入力インピーダンスの変動を
最小にするのに十分な減衰を提供するように構成された
ことを特徴とする請求項1記載の通信伝送ケーブル。 - 【請求項4】 前記非シールド形信号搬送手段が、銅の
単位抵抗よりもほぼ大きい単位抵抗を持つ金属から作ら
れた導体を有することを特徴とする請求項3記載の通信
伝送ケーブル。 - 【請求項5】 前記導体が比較的高透磁率を有すること
を更に特徴とする請求項4記載の通信伝送ケーブル。 - 【請求項6】 通信信号発生手段、この通信信号発生手
段によって生成された通信信号を受信する通信信号受信
手段、及び請求項1記載のケーブルを有し、前記非シー
ルド形信号搬送手段が、通信信号発生手段によって生成
された信号を平衡モードで通信信号受信手段に対して搬
送するように構成された、電磁干渉を抑圧する装置を有
する通信伝送システムにおいて、 長手方向に延びる金属ワイヤを有する分圧手段、及び、
平衡モードをほぼ透過させると共に長手方向モードに対
し、生成された信号を搬送する非シールド形信号搬送手
段に加わるほぼ長手方向の電圧を減少させる比較的高イ
ンピーダンスを有する平衡モード透過手段を有すること
を特徴とする、電磁干渉を抑圧する装置を有する通信伝
送システム。 - 【請求項7】 前記金属ワイヤが、ドレイン線であるこ
とを特徴とする請求項6記載の電磁干渉を抑圧する装置
を有する通信伝送システム。 - 【請求項8】 前記非シールド形信号搬送手段が、複数
のより対の絶縁金属導体と、各対と組み合わされた長手
方向チョークを有し、そして、各対の長手方向チョーク
が、前記通信信号発生手段に隣接配置されていることを
特徴とする請求項6記載の電磁干渉を抑圧する装置を有
する通信伝送システム。 - 【請求項9】 前記非シールド形信号搬送手段が、この
非シールド形信号搬送手段に対する長手方向入力インピ
ーダンスの変動を最小にするために十分な減衰を提供す
るのに十分な長さを有することを特徴とする請求項6記
載の電磁干渉を抑圧する装置を有する通信伝送システ
ム。
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