JPH0820249B2 - 表面粗さ測定装置 - Google Patents

表面粗さ測定装置

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JPH0820249B2
JPH0820249B2 JP3258455A JP25845591A JPH0820249B2 JP H0820249 B2 JPH0820249 B2 JP H0820249B2 JP 3258455 A JP3258455 A JP 3258455A JP 25845591 A JP25845591 A JP 25845591A JP H0820249 B2 JPH0820249 B2 JP H0820249B2
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surface roughness
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面粗さ測定装置、特に
粗さパラメータの演算機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】被測定物の表面粗さを評価する装置とし
て表面粗さ測定装置が周知であり、該表面粗さ測定装置
は被測定物表面よりその凹凸を検出する検出手段と、該
検出手段より得られた凹凸情報に基づき表面粗さを適切
に表現するパラメータを出力するパラメータ演算手段と
を備えている。
【0003】すなわち、検出手段より得られた凹凸情報
をそのまま表示するのみでは、単に表面状態を示す粗さ
曲線が得られるのみであり、その表面粗さを適切に把握
することができない。
【0004】そこで、従来より粗さパラメータとして、
粗さ曲線とその中心線までの偏差の絶対値の平均である
中心線平均値、最も高い山頂から最も深い谷底までの高
さ方向の距離である最大高さなどを用い、被測定物の表
面粗さを適切に表現することが試みられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の表面
粗さ測定装置は、検出した断面曲線もしくは粗さ曲線を
二次元データとして処理することを原則としており、し
かも粗さパラメータの演算に際しては曲線全区間を対象
とした唯一の値を出力するものである。しかし、現実の
測定対象面における粗さパラメータ値の分布は、直線区
間内で通常かなりのバラツキを示すことが知られてお
り、実際的な粗さ測定を行なうためには、このバラツキ
を考慮したデータ処理を併用することが必要である。
【0006】 これに対し、近年三次元粗さ測定装置と
して断面曲線もしくは粗さ曲線をそれらの抽出断面に垂
直な方向の配列として検出し得るものも見受けられ、そ
の粗さパラメータの演算機能は、配列曲線群を構成する
各々を個別的に扱って前記同様の処理を行なうものと、
全曲線を一群の三次元データとして統計的に処理するも
のがある。しかしながら、一個の測定対象面に於ける粗
さの異方性は甚だしく、その異方性を必然的に排除する
後者のパラメータ演算機能には課題が多々残されてい
た。
【0007】 発明は前記従来技術の課題に鑑みなさ
れたものであり、その目的は断面曲線もしくは粗さ曲
線、更にはそれらの集合に対し、全体を唯一の値として
評価するだけであった粗さパラメータの演算処理機能
を、二次元粗さパラメータによる局部的評価の連続、
は/及び断続的分布を求め得る表面粗さ測定装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明にかかる表面粗さ測定装置は、表面粗さ検出手
段と、検出位置制御手段と、検出信号記憶手段と、パラ
メータ演算表示手段とを備える。そして、表面粗さ検出
手段は、被測定物の表面粗さを検出する。また、検出位
置制御手段は、該表面粗さ検出手段の検出位置を被測定
面の基準点に位置させ、該基準点より表面粗さ検出手段
を所定範囲で走査する。検出信号記憶手段は、被測定面
の特定部位とその特定部位に対応する表面粗さの検出デ
ータを対応づけて記憶する。
【0009】 パラメータ演算表示手段は、前記検出信
号記憶手段に記憶された表面粗さデータ及びその座標値
に基づき、前記表面粗さ検出手段が検出走査する全区間
よりも短く設定された評価区間を、表面粗さ検出手段の
走査方向に所望長さずつスライドさせながら、前記表面
粗さの検出データ及び必要に応じて該位置の座標値を演
算し、評価区間毎のパラメータ値を算出して表示する。
【0010】
【作用】本発明にかかる表面粗さ測定装置は、前述した
ように表面粗さデータ一時的にその座標値と対応させ
て検出信号記憶手段に記憶される。そして、パラメータ
演算表示手段により、粗さ曲線上に設定された複数の評
価区間毎にパラメータ値を求めるので、被測定物の局部
的な粗さパラメータの連続・断続分布を求めることが可
能となる。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例を
説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。図1には本発明の一実施例にかかる表面粗さ測定
装置の概略構成が示されている。
【0012】同図に示す表面粗さ測定装置10は、プロ
ーブを被測定物表面に接触・移動させ、その表面粗さを
検出する接触式表面粗さ測定装置であり、ベース12上
に立設された支柱14と、該支柱14に支持された表面
粗さ検出手段16とを備える。そして、前記支柱14に
はアーム18が上下動可能に支持され、更にアーム18
には移動部材20がX軸方向に移動可能に支持されてい
る。前記表面粗さ検出手段16は移動部材20に固定さ
れ、モータ22を駆動させて移動部材20をX方向に移
動させることにより、該表面粗さ検出手段16のX方向
への移動を可能としている。
【0013】また、アーム18は支柱に平行に設置され
たボールネジ24に螺合されており、モータ26により
ボールネジ24を回転駆動することにより、該アーム1
8(すなわち表面粗さ検出手段16)をZ軸方向に移動
させることができる。一方、ベース12上にはY軸方向
に移動可能なテーブル28が載置されており、該テーブ
ル28はモータ30の回転駆動によりY軸方向に移動す
る。この結果、表面粗さ検出手段16をXないしZ方向
に移動し、テーブル28をY方向に移動させることで、
テーブル28上に載置された被測定物32と表面粗さ検
出手段16との相対位置を三軸方向で設定することがで
きる。
【0014】前記各モータ22,26,30は、それぞ
れドライバー40,42,44を介して各軸方向駆動制
御部34,36,38により駆動制御されている。ま
た、各モータ22,26,30は、その駆動量を検出す
るロータリーエンコーダ23,27,31を備えてお
り、各エンコーダ23,27,31の出力は各軸方向駆
動制御部34,36,38にフィードバックされる。従
って、検出位置制御手段46が各駆動制御部34,3
6,38に指示することで、表面粗さ検出手段16を所
望の位置に位置決めする。そして、例えばY位置及びZ
位置を基準位置に設定し、X方向に表面粗さ検出手段1
6をスライド移動することで、該Y座標における表面粗
さを測定し、更にY軸方向位置をずらして同様の操作を
繰返すことで、被測定物32の測定面の表面粗さ信号を
得ることができる。
【0015】この表面粗さ検出結果はA/D変換器48
によりデジタル信号に変換され、その検出座標に対応し
て検出信号記憶手段50に記憶される。ここで、記憶手
段50はRAMからなり、図2に模式的に示されるよう
に各デジタル信号はその信号の得られた座標(x,y)
に対応してZxyの形態でマトリックス状に記憶される。
なお、測定範囲が広い場合等データ量が著しく多い場合
には、記憶手段50としてフロッピーディスク或いはハ
ードディスク等の外部記憶装置を用いることも可能であ
る。そして、検出信号記憶手段50からの表面粗さ情報
に基づき、パラメータ演算手段52がパラメータ演算を
行ない、表示手段54へ所望の表示形式で表面粗さパラ
メータの表示を行なう。
【0016】 次に本発明において特徴的なパラメータ
演算方式について説明する。図3に示すように、表面粗
さ検出手段16の触針56は、所定Y軸座標上でX軸方
向に一単位測定当たり被測定物32の表面をLだけ走査
する。従って、表面粗さデータとしては図4に示すよう
な断面曲線が得られる。次にY軸座標を一単位移動し、
更に同様に被測定物32の表面をX軸方向にLだけ走査
する操作を繰返す。この結果、表面粗さデータとしては
図5に示すように、X−Y面に対応した被測定面につい
複数の断面曲線を得ることができる。
【0017】次に、測定者が任意に設定した評価区間L
v毎に表面粗さパラメータを算出する。すなわち、図4
において、n番目の評価区間、n+1番目の評価区間…
というように走査距離L内で複数個の評価区間が設定さ
れ、この各評価区間毎に所望の表面粗さパラメータRを
算出している。このようにして、パラメータ演算手段5
2で算出されたパラメータRも、それぞれ対応する被測
定物32の座標区域毎に得られることとなり、これらの
パラメータRは図6に示すようにその得られた座標に応
じてRx,yの形態でパラメータ記憶手段58に記憶され
る。
【0018】そして、被測定物の座標に応じて表示手段
54上に例えば一単位走査の結果であれば、図7に示す
ように、又被測定面全体であれば図8に示すようにそれ
ぞれの評価区間のパラメータの連続的ないし断続的な表
示が可能となる。図9には本実施例にかかる表面粗さ測
定装置の作動状態を示すフローチャート図が示されてい
る。同図に示すように、まず触針56のX軸方向測定距
離Lを設定し、更に所定Y軸座標値でのX軸方向への走
査が終了した後にY軸方向へ移動させる駆動ピッチP及
びY軸方向への駆動回数N(被測定面上で何本の断面曲
線を得るか)を設定する。
【0019】 そして測定開始スイッチをONすると、
検出手段16の触針56がZ軸方向に降下し、点位置
合せを行なった後、第一回目のX軸方向走査が行なわれ
る。そして、検出手段16からの信号Zijをピッチp
毎に採取して検出信号記憶手段50に記憶し、距離Lの
走査が終了すると、検出手段16をX方向原点位置に復
帰させる。
【0020】 次に検出手段16をY軸方向にピッチP
だけ移動させ、同様の走査を繰返し、走査回数がNとな
ったらば測定走査を終了する。ここで必要により測定手
段16の上昇、検出信号の表示を行なう。
【0021】 次に所望パラメータの演算を行なうた
め、X軸方向評価範囲X、Y軸方向評価範囲j、評価区
間L移動長さLの設定をおこなう。そして、X軸方
向評価範囲の算出パラメータ数Sを演算し、更に求める
べきパラメータRの選択を行なった後、パラメータ演算
を開始する。そして、Y軸方向の基準位置に於ける、各
(X方向)評価区間について検出データZmj〜ZMj
を検出信号記憶手段50より読み込んでRajを演算
し、パラメータ記憶手段58に記憶する。
【0022】この操作をS回繰返し、X軸方向評価範囲
についてS個の表面粗さパラメータRajを得る。このY
軸位置jでのパラメータ算出が終了したならば、次にY
軸方向にピッチPだけ離れた隣接するX軸方向評価範囲
についても同様の操作を行なう。全てのパラメータの演
算が終了したらば、各パラメータが得られた被測定物表
面上の座標と対応させて表示手段上にパラメータを三次
元的に出力する。以上説明したように本実施例の表面粗
さ測定装置によれば、被測定物のX,Y平面上の表面粗
さを、任意のX軸方向評価範囲毎に演算・表示すること
が可能となる。
【0023】なお、本発明において算出パラメータ数を
多くしたい場合には、例えば図10ないし図11に示す
ように移動長さを評価区間より短くし、評価区間が重な
るようにしてもよい。また、本発明において被測定面に
おけるX−Y面での面情報を要求されない場合、すなわ
ち一本のX軸方向断面曲線だけを対象とする場合には、
例えば図12に示すように、前記図9に示すフローチャ
ートよりY軸方向への移動を行なう工程を除去した手順
で操作を行なえばよい。この場合には前記図7に相当す
る表面粗さパラメータ情報を得ることができる。
【0024】以上説明したように本発明によれば、断面
曲線若しくは粗さ曲線における評価区間方向に沿って粗
さパラメータ値の分布情報を得るために、曲線全区間よ
りも短く設定された評価区間を、同じく設定された移動
長さずつ評価区間方向にずらしながらパラメータ値を求
め、それをグラフ化することとしたので、測定範囲内で
の粗さパラメータのバラツキを適切に拾い上げることが
可能となる。また、この操作を平行測定された複数の断
面曲線に対して行なうことにより、適切な面粗さパラメ
ータ分布を得ることができる。なお、必要に応じて得ら
れたパラメータ値の分布データに統計演算処理等を施
し、平均値、標準偏差等を求めて表示することも好適で
ある。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる表面
粗さ測定装置によれば、被測定物の表面粗さデータをそ
の座標値と対応させて記憶する検出信号記憶手段、及び
検出信号記憶手段に記憶された表面粗さデータ及びその
座標値に基づき、曲線全区間よりも短く設定された評価
区間を、所定移動長さづつ評価区間方向にずらしながら
パラメータ値を求めるパラメータ演算手段を備えたの
で、二次元粗さパラメータによる局部的評価の連続、断
続的分布を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる表面粗さ測定装置の
概略構成の説明図である。
【図2】図1に示した装置において、検出信号記憶手段
における信号記憶形態の説明図である。
【図3】図1に示した装置において、表面粗さ検出手段
の作動状態の説明図である。
【図4】,
【図5】図1に示した装置において、移動長さと評価区
間の関係の一例の説明図である。
【図6】図1に示した装置において、処理データの記憶
形態の説明図である。
【図7】図4に示したデータに基づく粗さパラメータ分
布曲線の表示例である。
【図8】図5に示したデータに基づく粗さパラメータ分
布曲線の表示例である。
【図9】図1に示した装置の作動状態を示すフローチャ
ート図である。
【図10】,
【図11】図1に示した装置において、移動長さと評価
区間の他の関係の説明図である。
【図12】本発明の他の実施例の説明図である。
【符号の説明】
10 表面粗さ測定装置 16 表面粗さ検出手段 46 検出位置制御手段 50 検出信号記憶手段 52 パラメータ演算手段 54 表示手段 58 パラメータ記憶手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物と相対移動してその被測定面の
    表面粗さを走査検出する表面粗さ検出手段と、 被測定物が与えられた際に、その被測定面上の特定の点
    を基準点として、その基準点から所望一定範囲で前記表
    面粗さ検出手段が検出走査するように、被測定物と表面
    粗さ測定手段の相対移動を制御する検出位置制御手段
    と、 被測定物の表面粗さが得られる際に、被測定面の特定部
    位とその特定部位に対応する検出データを対応付けて記
    憶する検出信号記憶手段と、 該記憶手段に対応付けられて記憶された表面粗さデータ
    及びその部位の位置に基づき、前記表面粗さ検出手段の
    検出走査する全区間よりも短く設定された所望の評価区
    間を、表面粗さ検出手段の走査方向に所望の長さずつス
    ライドさせながら、前記表面粗さの評価区間に対応する
    検出データ及び必要に応じて該部位の位置の値を演算
    し、評価区間毎のパラメータ値を算出して表示するパラ
    メータ演算表示手段と、 を備えた表面粗さ測定装置において、二次元粗さパラメータによる局部的評価の連続又は/及
    び断続的な分布を求め得ることを特徴とする表面粗さ測
    定装置
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