JPH0819343A - 植物組織片の分割植え込み方法及び装置、該装置を用いた植物植え込みユニット - Google Patents

植物組織片の分割植え込み方法及び装置、該装置を用いた植物植え込みユニット

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JPH0819343A
JPH0819343A JP15562594A JP15562594A JPH0819343A JP H0819343 A JPH0819343 A JP H0819343A JP 15562594 A JP15562594 A JP 15562594A JP 15562594 A JP15562594 A JP 15562594A JP H0819343 A JPH0819343 A JP H0819343A
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implanting
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pieces
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JP15562594A
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Susumu Hirai
進 平井
Toshikazu Nagai
利和 永井
Hiroshi Hane
浩 羽根
Yasuyuki Shimizu
康之 清水
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Dainippon Seito KK
Original Assignee
Dainippon Seito KK
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 植物組織片の取り出し、分割、及び植え込み
の各作業を一連の操作として行うことのできる植え込み
装置と方法を得る。 【構成】 上下方向の移動と水平方向の回動が可能とな
った刃物CBと、刃物CBの周囲に配置された上下方向
及び放射方向の移動が可能である複数の保持アーム13
0と、刃物CBを上下方向に移動させる駆動手段52、
60と、刃物をCB水平方向に回動させる駆動手段7
7、76と、保持アーム130を上下方向及び放射方向
に移動させる駆動手段55、100、110、とを有す
る分割植え込み装置を用いて、植物組織片の取り出し、
分割、及び植え込みの各作業を連続処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物組織培養において
植物組織の自動的な分割及び植え込みを行うための方法
と装置、及びその装置を用いた植物組織片の分割植え込
みユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】植物組織培養によって多芽体、カルス、
プロトコームをはじめとする不定形の植物体を増殖する
ために、不定形の植物組織を分割し、分割した小片を培
地に移植し個体数の増大を図ることが種々行われてい
る。当初は、培養容器内で十分に生育した植物体をクリ
ーンベンチ等の無菌条件下で、人手によりメス、ピンセ
ット等を用い分割、植え込みを行っていた。しかし、人
手による分割移植作業には、処理量に限界があり、高度
な処理技術も必要とするなど多くの問題があった。
【0003】このようなことから、植物組織の分割及び
植え込みを機械的手段により行うことがいくつか提案さ
れており、一例として、培地上で増殖・成長した植物が
入っている蓋付き植物入り容器の供給系と、培地を内有
する蓋付き空容器の供給系と、これら供給系を通じて供
給される各容器の蓋を開閉する蓋開閉ヘッドと、植物入
り容器内の植物を所定個数に裁断する舛目状のカッタ、
およびこのカッタにより裁断された植物細片をカッタの
舛目部分から空容器内の培地上へ移植させる移植手段を
備えた移植ヘッドとを有し、この移植手段は、前記カッ
タの舛目部分に対応して設けられた舛目内に進入自在な
複数本の押出しロッドと、これら押出しロッドの所定本
数を1組として各組を各別に一括昇降させる昇降装置と
を具備してなり、前記移植ヘッドのカッタで植物入り容
器内の植物を裁断したのち該移植ヘッドを空容器側へ移
行させ、前記移植手段を作動して一つの空容器の培地上
に1組の植物細片を移植させるようにした植物裁断移植
装置が知られている(特開平4−79877号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多量の植物体の供給、
生産を手作業による無菌的な分割及び移植で行った場合
多大な労力及び時間が必要であり、このことが植物組織
培養法による植物体の供給を実用化する上で大きな障害
となっていた。さらに、手作業による無菌的な分割、植
え込みには、雑菌汚染の危険及び切断時に生じる組織の
損傷をできるかぎり回避するために、高度な熟練技術を
必要とする問題もあった。
【0005】この問題を解決するものとして提供された
上記植物裁断移植装置(特開平4−79877号公報)
では、舛目状の特殊なカッタが必要であり、また、培養
容器内にカッタを直接嵌入し植物体を切断する方式であ
るため、柔らかい培地に置床された植物片を完全に分割
することは難しく、分割した植物片も古い培地と供に移
植してしまう問題があった。さらに、植物体を分割する
ときに分割する刃物が鋭利でなければ、植物組織を押し
潰してしまい、分割移植後の増殖速度の低下や、脱分化
への移行等の増殖形態における変化が生じる問題があ
る。従って、植物組織の分割用刃物には、頻繁に容易に
新しい物と交換できる安価な刃物が使用でき、そして組
織を押し潰すこと無く確実に切断できる分割植え込み装
置が望ましい。
【0006】一方、植物片の取り出し、分割、及び植え
込みの各作業を、それぞれ別個の装置で行えば大型の装
置となる。大型の装置では、装置を収納する無菌空間は
大規模なものが必要で、費用の増大と雑菌汚染の危険の
増大という問題がある。一連の作業を一つのユニットで
操作できる、より小型の分割植え込み装置が望ましい。
【0007】本発明はこれに鑑み、従来の手作業では多
大な労力と高度な熟練を必要とする分割植え込み工程を
小型の装置で自動化し、通常よく市販されている刃物を
分割用の刃物とし、分割台上にて完全に分割し、適度な
植え込み間隔で植え込むことができる植物組織片の分割
植え込み装置を提供することを目的としてなされたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明による植物組織片の分割植え込み方法は、1つ
の不定形植物片を複数に分割する工程と、該複数の分割
片を同時に揚上しかつ植え込み箇所に搬送する工程と、
該複数の分割片の間隔を所定の植え込み間隔に同時に拡
開する工程と、該拡開された複数の分割片を分割を行う
場所とは異なる場所において同時に植え込む工程とから
少なくとも構成する。
【0009】また、本発明による植物組織片の分割植え
込み装置は、上下方向の移動と水平方向の回動が可能で
ある刃物と、該刃物の周囲に配置された上下方向及び放
射方向の移動が可能である複数の保持アームと、該刃物
を上下方向に移動させる駆動手段と、該刃物を水平方向
に回動させる駆動手段と、該保持アームを上下方向及び
放射方向に移動させる駆動手段とから少なくとも構成さ
れる。
【0010】上記装置において、前記複数の保持アーム
が通過するスリットを持つ植え込みヘッドをさらに有
し、該植え込みヘッドは機枠に対して固定されており、
かつ、前記保持アームの下端部はその上昇位置において
前記植え込みヘッドの下端位置よりも上方位置で前記ス
リット内に位置するように構成されるようにしてもよ
く、また、前記保持アームの下方先端部に好ましくは弾
性を持つ細線のような植物片を保持する手段を取り付け
るようにしてもよく、さらに、前記刃物が植物片を分割
するときの反力を吸収する分割反力吸収装置をさらに設
けるようにしてもよい。
【0011】本発明はさらに、前記した植物組織片の分
割植え込み装置と、前記植物組織片の分割植え込み装置
を水平方向及び上下方向に移動させる移動装置と、予め
開蓋された内部に培地を有する空容器を前記植物組織片
の分割植え込み装置の植え込み位置に移送する培地供給
用の移送装置とを少なくとも有していて、各装置は一つ
の基台上にまとめて配置されていることを特徴とする植
物組織片の分割植え込みユニットも開示している。
【0012】さらに、該ユニットにおいて、不定形の複
数の植物片を固定する固定台部分と、前記植物組織片の
分割植え込み装置の刃物が植物片を分割するとき台とな
る分割台部分とからなる植物片供給台と、複数の前記植
物片供給台を前記植物組織片の分割植え込み装置の植物
片取り出し位置に移動させる植物片供給支持手段、さら
には、殺菌及び洗浄するための手段とを有するようにし
てもよい。
【0013】より具体的には、本発明による植物組織片
の分割植え込み装置は、不定形植物片の取り出し、該植
物片の所定数分割、及び植物分割小片の適度な間隔での
植え込み操作が一括して行える多機能の装置であって、
放射状に配置された所定分割数と同数のスリットを有
し、このスリットに対応した保持アームを収納できる植
え込みヘッドと、該植え込みヘッドの個々のスリット内
に配置され、一定の反力により上方に撓む保持反力吸収
機構を備えた植物片の分割小片を保持するための弾力性
のある細いワイヤーを下端に有した保持アームと、該保
持アームを植物片の取り出しから分割小片植え込み直前
まで植え込みヘッドの中心部に集め、植え込み時には適
度な植え込み間隔まで水平放射状に開き、前記植え込み
ヘッド内に収納移動する保持アーム開閉昇降駆動装置
と、直線状の刃先を持つ1枚の植物片分割用刃物を有
し、該刃物を前記保持アーム間の任意の切断位置に水平
回転移動し、該刃物を垂直に昇降することを繰り返す装
置を有した分割装置からなる分割植え込み装置と、
【0014】該分割用刃物が植物片を分割し植物片分割
用の台に達したとき、該分割台より受ける反力に応じ前
記分割植え込み装置全体を僅か上昇させることにより、
分割用刃物が分割台に圧着させる分割反力吸収装置と、
該分割植え込み装置を植物片の取り出し、分割、植え込
み、及び殺菌洗浄位置に、水平移動及び昇降させる一軸
ロボットと、
【0015】予め開蓋された内部に培地を有する空容器
を前記分割植え込み装置の植え込み所定位置に移送する
培地供給移送装置と、不定形の複数の植物片を固定する
固定台と、前記分割植え込み装置の植物片切断用刃物が
植物片を分割するとき台となる分割台からなる植物片供
給台と、複数の前記植物片供給台を前記分割植え込み装
置の植物片取り出し所定位置に回転移動させる植物片供
給支持手段と、
【0016】前記分割植え込み装置の、植物片分割用刃
物、保持アーム及び、植え込みヘッドを一括して殺菌、
洗浄する殺菌洗浄槽から構成され、植物片の取り出し位
置で所定分割数と同数の前記分割植え込み装置の保持ア
ームにより、前記植物片供給台により供給された植物片
を取り出し、分割台上に移動し、保持アーム間の複数の
分割位置で分割装置により植物片上部より垂直に分割す
ることを繰り返すことにより所定数の植物分割小片を
得、該分割植え込み装置を植え込み位置に移動後保持ア
ームを放射状に開き植え込みヘッド内に一斉に収納する
ことで、予め開蓋された空容器の培地上に植物分割小片
を適度な植え込み間隔に植え込むことを特徴とする植物
組織片の分割植え込み方法及び装置、さらに該装置を持
つ植物組織片の分割植え込みユニットである。
【0017】
【作 用】本発明によれば、不定形植物片供給台上に固
定された十分に生育した無菌的な複数の不定形植物片
は、植物片供給支持手段により一括して取り出し位置へ
移動し、分割植え込み装置の所定分割数と同数の保持ア
ームにより該植物片のうち1個が取り出される。植物片
は保持アームの保持反力吸収機構により、一定の保持力
で確実に保持される。
【0018】取り出された植物片は不定形植物片供給台
の分割台上に移動され、分割手段により保持アーム間の
すべての間隙位置で所定数に分割される。このとき、分
割手段の刃物は、保持アーム間の分割位置に水平回転後
押し下げられる動作を所定分割数になるまで反復する機
構のため、通常市販されている安価な1枚の直線状の刃
先の刃物が使用でき、常に鋭利な刃物に交換できる。植
物片の組織を押し潰すこと無く分割できる。また、刃物
は分割反力吸収装置により分割台上に圧着でき、該植物
片を切り残し無く完全に切断できる。
【0019】分割された分割小片は、植え込み位置に移
動し、個々の分割小片を保持した保持アームが水平放射
状に開くことにより、適度な植え込み間隔に拡げられ
る。適度な植え込み間隔を得た分割小片は、培地供給装
置により供給される開蓋された内部に培地を有する空培
地上で、分割小片を保持していた保持アームが植え込み
ヘッド内に収納されて一括して培地中に植え込まれる。
【0020】植え込みの終了した分割植え込み装置は不
定形植物片供給台上に固定された次の不定形植物片を取
り上げ、同様に分割植え込みが行われる。不定形植物片
を1個以上分割植え込みを行った分割植え込み装置は、
殺菌洗浄槽に移動し殺菌洗浄され、常に無菌的な分割植
え込みが行われる。植物片の取り出し、分割、植え込み
及び殺菌作業が、一軸のロボットに取り付けられた分割
植え込み装置だけで操作されるため、装置が簡略化で
き、小型化が可能である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照しつ
つより詳細に説明する。図1は、本発明の植物組織片の
分割植え込みユニットの一実施例を示した斜視図であ
る。この実施例における分割植え込みユニットは大別し
て、処理の対象となる不定形植物片(以下これを植物片
という)の供給支持手段A、該供給支持手段A上の植物
片を複数の小片に分割しかつ分割後の植物片を別容器に
植え込むための分割植え込み装置B、該分割植え込み装
置Bからの分割植物片が植え込まれる培地供給移送手段
C、該分割植え込み装置Bを前記供給支持手段Aと培地
供給移送手段Cの間に移動させるための移送手段D、及
び、該分割植え込み装置Bのための殺菌・洗浄手段Eと
から構成され、全体が一つの基台1上に配置されてい
る。
【0022】先ず、植物片の供給支持手段Aについて説
明する。該供給支持手段Aは、基台1に対して回動自在
に設けられた支持テーブル10及び該支持テーブル10
に配置される植物片供給台20とを有する。図2は植物
片供給台20を示しており、図2Aはその平面図であ
り、図2Bは同側面図であり、図2Cは1個の植物片P
を植物片供給台20に固定した模式図である。図示され
るように、植物片供給台20は、硬質な平板から構成さ
れ、植物片Pを固定するための固定針21が所定数、所
定間隔で配置された固定台部分22、及び後記するよう
に分割手段の刃物が植物片を分割するとき、台となる分
割台部分23とからなる。また、前記分割台部分23の
一部には凹部24が設けられる。硬質板の材質は特に限
定されないが、植物片の分割時に刃物が分割台部分23
に圧着されるので、該圧着により刃物の刃先を傷めない
ようにかつ加熱殺菌が可能である耐熱性の樹脂板が好ま
しい。特に、ポリカーボネート製のものは好適である。
【0023】前記固定針21は処理すべき植物片Pを後
記する分割植え込み装置Bの取り出し位置に安定して供
給するためのものであるが、植物片Pに適合する凹部、
あるいは植物片Pに適合する凹部を有した容器、又は植
物片Pを把持する爪のような他の手段によってもよく、
また、植物片Pの形状によっては不要となる場合もあ
る。
【0024】前記凹部24は植物片供給台20の方向性
を容易に識別するために設けられる。すなわち、後記す
るように、植物片供給台20の固定台部分22と分割台
部分23とは、支持テーブル10上で分割植え込み装置
Bに対向配置されたとき、それぞれ植物片Pの取り出し
位置及び分割位置となることから、予め定めた方向で支
持テーブル10上に配置することが必要となるが、前記
凹部24はその方向決めを容易とする。
【0025】上下を区別する必要のある植物片は、図2
Cに例示したように、植物片Pの下部を固定針21に固
定する。所定数の植物片Pを固定した植物片供給台20
は、後記する支持テーブル10上の固定枠25にセット
される。
【0026】次に、支持テーブル10について説明す
る。図3Aは支持テーブル10の平面図であり、図3B
は同側面図である。支持テーブル10は、基台1に配置
された適宜の駆動源(例えば、インダクションモータ
ー)11に対して、基台1に水平にかつ一定の角度毎に
回転可能に取り付けられており、その上部には、前記し
た植物片供給台20を固定するための2個の固定枠25
が180°対向した位置において支持テーブル10の回
動中心点Oに点対称の状態で設けられている。各固定枠
25は、植物片供給台20の両側片位置を規制する部材
26、27、その先端位置を規制する部材28、植物片
供給台20に形成される前記凹部24に係合する固定枠
部材29とから構成されており、植物片供給台20は固
定枠25内において方向性を維持した状態で支持テーブ
ル10上に保持される。
【0027】支持テーブル10上の植物片供給台20が
後記する分割植え込み装置Bによる植物片Pの取り出し
時に持ち上がるのを防ぐように、基台1に棒状の爪部材
12が立設されており(図3)、該爪部材12と植物片
供給台20とが衝接することにより、植物片供給台20
を上方から固定する。好ましくは、特に図示しないが、
先端位置を規制する部材28の上面に枠内部にはみ出し
た凸部を構成し、該凸部により植物片供給台20の先端
を上方から固定するようにしてもよい。
【0028】植物片供給台20を支持テーブル10上の
一方の固定枠25にセットした後、インダクションモー
ター11を作動させ、支持テーブル10を180度回転
することにより、植物片供給台20は分割植え込み装置
Bの植物片取り出し位置まで移送される。なお、本発明
において、上記の支持テーブル10の構成は必ずしも必
須のものではなく、後記するように、分割植え込み装置
Bに対して植物片供給台20を正確に供給できるもので
あれば、任意の形状のものを用いることができまた省略
も可能である。
【0029】移送手段Dは、基台1上に配置された水平
方向に移動可能な一軸のロボット2と該ロボット2に取
り付けられた上下に可動するスライドユニット3とから
なり、該スライドユニット3の先端に後に詳述する分割
植え込み装置Bが取り付けられる。培地供給移送手段C
は、図1に示すように、培地供給シリンダー4を有し、
該培地供給シリンダー4は、開蓋された内部に培地を有
する空容器5を搭載する空容器台6と、空容器台6を植
え込み操作位置まで移送するシリンダー7とからなる。
また、該培地供給シリンダー4は基台1への取り付け高
さを高さ調整ネジ8で調整できるようになっている。こ
れにより、植物片の種類や培地量によって空容器内の培
地上面と分割植え込み装置Bの植え込みヘッドの間隔を
微調整し植物片を最適な深さで植え込むことができる。
前記植え込みヘッドの下降位置でも調整できるが、操作
の簡便さから、培地供給シリンダー4の空容器台6の高
さを調整するほうが望ましい。
【0030】分割植え込み装置Bのための殺菌・洗浄手
段Eは、任意であるが、この実施例では、基台1に取り
付けた殺菌槽30及び洗浄槽40などからなる。次に、
支持テーブル10上に保持された植物片Pを複数の小片
に分割しかつ分割後の植物片を別容器である空容器5に
植え込むための分割植え込み装置Bについて図4〜図1
1を参照しつつ説明する。
【0031】図4は前記移送手段Dに取り付けられた状
態の分割植え込み装置Bを示す要部断面図である。分割
植え込み装置Bは、植物片Pの取り出し、該植物片Pの
所定数分割、及び植物分割小片の適度な間隔での植え込
み操作を一括して行う機能を持つ。分割植え込み装置B
は、移送手段Dである水平方向に移動可能な一軸のロボ
ット2に取り付けられた上下に可動するスライドユニッ
ト3に、分割植え込み装置Bに上方への力が加わったと
き上方へ僅かスライドできる反力吸収用の係合手段Ba
を介して取り付けられている。ロボット2及びスライド
ユニット3は、分割植え込み装置Bを、所定のプログラ
ムに従いあるいは手動操作により左右方向及び上下方向
に移動させて、予め設定された植物片Pの取り出し位
置、分割位置、植え込み位置及び殺菌洗浄位置のそれぞ
れへ移動させる。
【0032】この実施例において、前記反力吸収用の係
合手段Baは、前記スライドユニット3先端部に固定し
た縦方向案内レール31と該案内レール31に摺動自在
に嵌合するL字状支持台50とを有し、L字状支持台5
0に固定されたピンシリンダー32で案内レール31を
一定の圧力で押している。そして、前記L字状支持台5
0には分割植え込み装置Bが載置固定される。それによ
り、分割植え込み装置Bに上方への力が掛かったときに
は、分割植え込み装置Bは上方にスライドすることかで
き、また、持ち上がった分割植え込み装置Bはゆっくり
定位置に復帰することができるようになっている。これ
は、前記した植物片供給台20の分割台部分23に後記
するように分割手段の刃物CBが押し付けられたときに
分割植え込み装置Bに加わる上方への反力を逃がすため
のもので、この反力吸収用の係合手段Baにより、刃物
CBの刃先は分割台23に垂直に圧着され、植物片Pは
切り残し無く完全に分割できることになる。
【0033】次に、分割植え込み装置Bの詳細について
説明する。前記したL字状支持板50にはほぼ円板状の
第1の支持板51が取り付けられ、該第1の支持板51
には第1の空圧シリンダー52が、前記スライドユニッ
ト3のロボット2に対する移動方向と同方向、すなわち
上下方向にそのピストンロッド53を往復動させる状態
で固定されている。ピストンロッド53の先端には横ロ
ッド54が取り付けられ、該横ロッド54の先端には後
記する刃物支持シャフト60に軸継ぎ手61を介して接
続するスプライン軸62が取り付けられる。
【0034】第1のシリンダー52の上端には第2の支
持板71が固定されており、該第2の支持板71の前方
端は支柱72により第1の支持板51に対して平行状態
に保持されている。前記スプライン軸62は軸受け73
を介して該第2の支持板71のほぼ中央部を貫通してお
り、該軸受け73のインナーレース74とスプライン軸
62との間には取り付けリング75が嵌入されていて、
該取り付けリング75には歯車76が固定されている。
一方、第2の支持板71の前記第1のシリンダー52の
取り付け位置と反対側にはステッピングモータ77が固
定されており、該ステッピングモータ77の回動軸に固
定した歯車78は前記刃物支持シャフト60に固定され
た歯車76とかみ合っている。
【0035】従って、刃物支持シャフト60は、前記ス
プライン軸62を介して、第1のシリンダー52の作動
により上下方向に往復動するとともに、ステッピングモ
ータ77の作動により任意角度にその軸心線を中心に回
動することができる。さらに、刃物支持シャフト60は
第1の支持板51を貫通して下方に延出しており、その
下端には直線状の刃先を持つ1枚の植物片分割用の刃物
CBが取り付け体63を介して取り付けられている。従
って、該刃物CBはステッピングモーター77の制御に
応じて任意の位置に水平回転でき、かつ第1のシリンダ
ー52の作動により上下方向に移動する。
【0036】図4によく示されるように、第1の支持板
51には刃物支持シャフト60の案内筒64が固定され
ており、該案内筒64の下端には植え込みヘッド80が
装着されている。植え込みヘッド80は図8に示すよう
に全体として釣鐘状の形態であり、その上端部81の中
心部において案内筒64に固着されており、さらに、そ
の胴部分82及び底部大径部分83には複数本のスリッ
ト84(図示のものにおいては6本)が放射方向にかつ
等間隔(すなわち60°間隔)で形成されている。そし
て各スリット84の上端は植え込みヘッド80の上端部
81に達している(図8参照)。
【0037】図5、図6によく示されるように、第1の
支持板51にはさらに2個の第2の空圧シリンダー5
5、55が固定されており、該第2のシリンダー55の
ピストンロッド56は第1の支持板51を通過して下方
に延出している(なお、図5においてはその一方のみが
図において左方に示される)。2本のピストンロッド5
6には、第1の支持板51とほぼ同じ大きさでありかつ
中央部に開口を持つ第3の支持板100がネジ101、
102により位置調節可能な状態で固定されている。さ
らに、図5、図9に示すように第1の支持板51には案
内杆57が刃物支持シャフト60と平行状態に、かつ前
記第3の支持板100を貫通する状態で固着されてい
る。従って、第2のシリンダー55を操作してピストン
ロッド56を上下することにより、第3の支持板100
は案内杆57をガイドとして前記案内筒64に沿って上
下に摺動できる。なお、103は第3の支持板100の
中央開口と案内筒64との間に介装された第3の支持板
100側に固定された摺動スリーブである。
【0038】第3の支持板100の裏面であって、前記
植え込みヘッド80の形成した各スリット84の位置に
対応する位置には、上下方向に延出する取り付け板11
0が放射方向に固定されており、各取り付け板110に
は中心側(すなわち案内筒64側)が高い位置となる状
態で長孔111が形成されている。該長孔111の俯角
はこの実施例では30°なっている。
【0039】該長孔111にはベアリング120が嵌め
込まれており、該ベアリング120には保持アーム13
0が垂設されている。保持アーム130はその中間部を
拡幅部131とし、かつ、下方端部が内側に向けてL字
状に折曲した部分132を持つ板状の部材であって、そ
の上端部に前記ベアリング120が取り付けられてい
る。図4、図5に示すように、各保持アーム130の前
記拡幅部131より下方の部分は前記植え込みヘッド8
0に形成した各スリット84内を通過する状態で、取り
付け板110の長孔111にベアリング120を介して
垂設されている。また、後記するように前記拡幅部13
1には外方向への摺動のための嵌合片135が固着され
ている。
【0040】前記した第3の支持板100に固設した摺
動スリーブ103の下端と前記植え込みヘッド80の上
端面との間には、同様に案内筒64に対して摺動自在の
状態で摺動スリーブ140が嵌挿されており、該摺動ス
リーブ140に対して第4の支持板150が固定されて
いる。第4の支持板150には第2のシリンダー55の
ピストンロッド56及び案内杆57が摺動可能に挿通し
ており、ピストンロッド56の下端部にはストッパー5
7が取り付けられている。ストッパー57の取り付け位
置については後述する。
【0041】また、前記第3の支持板100の下面側と
摺動スリーブ140の上端面との間にはスプリング10
5が介装されている。第3の支持板100の裏面であっ
て、前記植え込みヘッド80の形成した各スリット84
の位置に対応する位置には、放射方向に案内棒151が
固着されており、図10によく示すように、該案内棒1
51は水平方向に伸びる凸部152を有している。一
方、保持アーム130の拡幅部131には、前記のよう
に、前記案内棒151の凸部152に摺動自在に嵌合す
る凹部を持つ嵌合片135が固着されていて、両者は嵌
合状態となるように配置されている。
【0042】上記した各構成部材は次のような配置関係
に置かれる。すなわち、図4、図5に実線で示すよう
に、第2のシリンダー55を操作して第3の支持板10
0を最下降位置とした状態では、第4の支持板150は
スプリング105により下向きに付勢されその摺動スリ
ーブ140の下端が植え込みヘッド80の上端面に当接
した状態で停止している。その位置が第4の支持板15
0の最下降位置である。
【0043】また、その状態での第3の支持板100と
第4の支持板150と間隔は、図4によく示されるよう
に、保持アーム130が前記第4の支持板150の裏面
に設けた案内棒151に沿って摺動移動してその最も内
側位置に位置した状態で、保持アーム130の上端に取
り付けたベアリング120が第3の支持板100の裏面
の取り付け板110の長孔111の上方端部近傍に位置
するような間隔とされる。
【0044】また、その状態での前記保持アーム130
のL字状に折曲した下方端部132の下端レベル位置
と、前記機枠側に固定した案内筒64の下端に装着した
植え込みヘッド80の下端レベル位置とが、ほぼ同じレ
ベルとなるように保持アーム130及び植え込みヘッド
80の長さが調整され、さらに、保持アーム130のL
字状に折曲した下方端部132の長さは、各保持アーム
130が最も内側位置に位置した状態で、下方端部13
2の先端間を、少なくとも、前記した刃物支持シャフト
60の先端に取り付けた刃物CBが通過できるように設
定される。
【0045】上記の構成であるので、分割植え込み装置
Bは図4、図5に実線で示す状態で第1のシリンダー5
2を操作することにより、刃物支持シャフト60の先端
に取り付けた刃物CBを前記保持アーム130のL字状
に折曲した下方端部132の下端レベル位置を越えて下
方に延出させることが可能であると共に、ステッピング
モータ77を操作することにより、その刃物CBは水平
方向に回動可能となる。また、刃物CBの移動とは独立
に、第2のシリンダー55を操作して第3の支持板10
0を一段階上昇させる(図4の仮想線aの位置)ことに
より、第4の支持板150は固定された状態で、保持ア
ーム130を植え込みヘッド80のスリット84に沿い
放射方向外方に移動させる(図4の仮想線aの位置)こ
とができ、さらに、第2のシリンダー55を操作して第
3の支持板100を二段階上昇させる(図4の仮想線b
の位置)ことにより、第4の支持板150はピストンロ
ッド56の下端近傍に固着したストッパー57と当接し
て共に上昇し、その上昇により保持アーム130も同時
に上昇して、そのL字状に折曲した下方端部132の先
端は、植え込みヘッド80の下方の底部大径部分83に
おけるスリット84内を上方に向けて通過する(図4の
仮想線bの位置)。
【0046】図11は前記保持アーム130のL字状に
折曲した下方端部132を拡大して示している。図示の
ように、個々の各保持アーム130は弾性のある細いワ
イヤー130aを有し、該ワイヤー130aはL字状下
方端部132の先端に形成した穴133を貫通し、この
穴133の垂線上からずれた位置において保持アーム1
30に形成した凹部134に嵌め込まれている。弾性の
ある細いワイヤー130aは、植物片を保持するとき、
植物片から一定の反力を受けたときに、上部に撓み一定
以上の反力を上方へ逃がすことができる。この保持反力
吸収機構により、該ワイヤー130aで植物片を保持す
るとき、植物片の硬さに拘らず、ワイヤーが湾曲するこ
と無く上方より垂直に植物片に刺さり、前記刃物CBが
該保持アーム130間を分割するときに障害とならな
い。
【0047】また、該保持アーム130に取り付けるワ
イヤー130aはより細いワイヤーが使用可能となり、
より小さな植物片やより小さな分割小片も保持できる。
植物片の保持力の点ではワイヤーが望ましいが、特に限
定されるものではなく針も使用できる。
【0048】次に、上記の装置の作用について説明す
る。上記のように、まず、第2のシリンダー55を操作
して第3、第4の支持板100、150を最下段に位置
させ、保持アーム130を刃物支持シャフト60を中心
に放射状に近接して集合させ、かつ、保持アーム130
の下方端部に設けたワイヤー130aの先端を植え込み
ヘッド80の下端レベルからから突き出た位置にセット
する。
【0049】上記のように保持アーム130が閉じた状
態の分割植え込み装置Bを一軸のロボット2により水平
移動させ、支持テーブル10の回動により植物片取り出
し位置に移送された植物片供給台20の固定台部分22
に固定された一個の植物片P上に配置する。その位置で
スライドユニット3を操作して、分割植え込み装置Bを
降下する。
【0050】刃物支持シャフト60中心に近接して集め
られた、保持アーム130の下端の分割所定数と同数の
ワイヤー130aにより一個の植物片Pは垂直に突き刺
され保持される。植物片Pの保持後、分割植え込み装置
Bを上昇させると、植物片Pはワイヤー130aにより
突き刺された状態で一緒に上昇する。次に、分割植え込
み装置Bを植物片供給台20の分割台部分23上に水平
移動させ、植物片Pの下部が分割台部分23上面に接触
するまで下降させる。
【0051】次に、前記保持アーム130で植物片Pを
分割台部分23上面に保持したまま、第1のシリンダー
52を操作して分割用の刃物CBを個々の保持アーム1
30間の所定分割位置に下降させ、植物片Pを切断す
る。該刃物CBは分割台部分23上面に当たり、更に押
し付けられる。このとき、該刃物CBにかかる分割台部
分23面からの反力により、分割植え込み装置Bは、前
記スライドユニット3先端部に固定した縦方向案内レー
ル31に沿い僅か上昇し、刃物CBは分割台23面上に
圧着され、植物片Pは切り残し無く完全に切断される。
切断後刃物CBは元の位置まで上昇し、分割植え込み装
置Bも元の位置まで下降する。
【0052】その後、ステッピングモータ77を操作し
て刃物支持シャフト60を所定角度回動して、刃物CB
を隣接した保持アーム130間の次の分割位置に水平回
転した後、再び第1のシリンダー52により刃物CBを
下降して植物片Pを切断する。この切断位置に水平回転
後に下降し切断する動作を反復することにより、すべて
の保持アーム130間で植物片Pを切断することが可能
となり、保持アーム数と同数の植物分割小片を得ること
ができる。すなわち、この実施例におけるように、該刃
物CBで植物片を合計3回切断すれば、6個に分割され
た分割小片が得られる。なお、六分割に限定されるもの
ではなく、分割数に応じた保持アーム130と植え込み
ヘッド80と刃物CBの回転角度を変えることにより、
必要に応じた分割数を選択することができる。
【0053】所定の切断を終了した時点でスライドユニ
ット3を操作し、分割植え込み装置Bを上昇させ、次い
で、一軸のロボット2により水平移動させて、分割植え
込み装置Bを培地供給移送手段C上まで移動する。培地
供給移送手段Cの培地供給シリンダー4を操作して、開
蓋された内部に培地を有する空容器5をシリンダー7に
より植え込み位置に移送して待機させておく。
【0054】植え込み位置に移動後、第2のシリンダー
55を操作して第3の支持板100を一段階上昇させる
(図4のaの位置)。それにより、保持アーム130の
上端のベアリング120は長孔111に案内されて外側
に向けて移動し、同時に、保持アーム130の拡幅部に
設けた嵌合片135も案内棒151に沿って外側に摺動
する。それにより、各保持アーム130は水平放射状に
開き、植物片Pの分割小片は適度な植え込み間隔に拡げ
られる。
【0055】次に、スライドユニット3を操作して分割
植え込み装置Bを保持アーム130が開いた状態で下降
させ、待機している前記空容器5の培地上面に植物片の
分割小片を適度な深さで埋め込む。分割小片を埋め込ん
だ状態で、再度第2のシリンダー55を操作して第3及
び第4の支持板100、150を共に上昇させる。それ
により、各保持アーム130は植え込みヘッド80のス
リット84内に該保持アーム130のワイヤー130a
が収納されるまで上昇し(図4のbの位置)、分割小片
は該ワイヤー130aから外され、培地上に植え込まれ
る。
【0056】植え込みの終了した分割植え込み装置Bは
保持アーム130をスリット84内に収納したまま、ス
ライドユニット3により上昇させ、再度、植物片の取り
出し位置に復帰される。分割小片の植え込みが終了した
空容器5は前記シリンダー7により移送され、次の新し
い空容器5と置き換えられる。保持アーム130の復帰
後、分割植え込み装置Bは、一軸ロボット2により前記
植物片供給台20上に固定された分割するべき次の植物
片上に水平移動し、上記と同様な方法で植物片の取り出
し、分割及び植え込み操作を行う。これらの動作を植物
片供給台20上に固定された植物片が無くなるまで反復
する。その後、新たな植物片供給台20が支持テーブル
10上にセットされ、上記動作を反復し植物片の分割植
え込みが行われる。
【0057】予め指定した少なくとも1個以上の植物片
の分割植え込みを終了した前記分割植え込み装置Bは、
殺菌洗浄される。分割植え込み装置Bの、刃物CBと保
持アーム130と植え込みヘッド80を一括して殺菌、
洗浄する殺菌洗浄槽は、殺菌できる薬液の入った殺菌槽
30、及び洗浄液の入った洗浄槽40からなる。殺菌槽
30及び洗浄槽40は、通常の薬液タンクでもよいが、
殺菌洗浄効率を上げるため、液に浸漬すると同時に超音
波洗浄をかけることのできる超音波洗浄槽を使用するこ
とが望ましい。実施例では、殺菌槽30、洗浄槽40と
もに、超音波洗浄器を使用している。
【0058】分割植え込み装置Bは、予め指定した少な
くとも1個以上の植物片の分割植え込み終了後、薬液槽
30上まで一軸ロボット2により水平移動する。薬液槽
30上に達した分割植え込み装置Bはスライドユニット
3により下降し、薬液槽30内に植え込みヘッド80を
嵌入させる。これにより植え込みヘッド80と、保持ア
ーム130の先端部及び刃物CBは、殺菌用の薬液中に
浸漬され同時に超音波洗浄される。薬液槽30の殺菌剤
は、適度な濃度の次亜塩素酸ソーダあるいはエタノール
等の、通常の殺菌剤が使用できる。殺菌後、分割植え込
み装置Bは、殺菌時と同様にして洗浄槽40内の洗浄液
中で洗浄される。洗浄槽40の洗浄液として予め適当な
方法で殺菌した滅菌水が望ましい。殺菌及び洗浄時間
は、通常のタイマーで任意の時間に設定できる。また、
殺菌洗浄回数は、任意の分割植え込み回数毎に自由に設
定できる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明により、植物
組織培養による植物片の大量増殖における植物片の分割
植え込み操作を小型の装置で自動化でき、通常よく市販
されている刃物を分割用の刃物に使用し、分割台上にて
植物片組織を押し潰すこと無く完全に分割し、適度な植
え込み間隔で植え込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による植物片の分割植え込みユニットの
一実施例を示す概略の斜視図。
【図2】植物片供給台を示す図。
【図3】支持テーブルを示す図。
【図4】スライドユニットに取り付けられた分割植え込
み装置の側面部分断面図。
【図5】分割植え込み装置の正面の要部断面図。
【図6】スライドユニットに取り付けられた分割植え込
み装置の平面図。
【図7】植え込みヘッド内の保持アームと、刃物の配置
を示した説明図。
【図8】植え込みヘッドを説明する斜視図。
【図9】図4のIX-IX 線による図。
【図10】図9のX-X 線のよる部分断面図。
【図11】保持アーム下端の拡大図。
【符号の説明】
A…不定形植物片の供給支持手段、B…分割植え込み手
段、C…培地供給移送手段、D…移送手段、E…殺菌・
洗浄手段、CD…刃物、P…植物片、1…基台、2…一
軸のロボット、3…スライドユニット、4…培地供給シ
リンダー、6…空容器台、5…空容器、10…支持テー
ブル、25…植物片供給台の固定枠、11…インダクシ
ョンモーター、20…植物片供給台、22…固定台部
分、23…分割台部分、21…固定針、30…殺菌槽、
40…洗浄槽、52…第1のシリンダー、55…第2の
シリンダー、77…ステッピングモーター、60…刃物
支持シャフト、51…第1の支持板、71…第2の支持
板、100…第3の支持板、150…第4の支持板、8
0…植え込みヘッド、110…取り付け板、130…保
持アーム、130a…ワイヤー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 康之 東京都千代田区丸の内1−5−1 大日本 製糖株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの不定形植物片を複数に分割する工
    程、 該複数の分割片を同時に揚上しかつ植え込み箇所に搬送
    する工程、 該複数の分割片の間隔を所定の植え込み間隔に同時に拡
    開する工程、及び、 該拡開された複数の分割片を分割を行う場所とは異なる
    場所において同時に植え込む工程、 とを有することを特徴とする、植物組織片の分割植え込
    み方法。
  2. 【請求項2】 上下方向の移動と水平方向の回動が可能
    である刃物と、該刃物の周囲に配置された上下方向及び
    放射方向の移動が可能である複数の保持アームと、該刃
    物を上下方向に移動させる駆動手段と、該刃物を水平方
    向に回動させる駆動手段と、該保持アームを上下方向及
    び放射方向に移動させる駆動手段とを有することを特徴
    とする植物組織片の分割植え込み装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の保持アームが通過するスリッ
    トを持つ植え込みヘッドをさらに有しており、該植え込
    みヘッドは機枠に対して固定されており、かつ、前記保
    持アームの下端部はその上昇位置において前記植え込み
    ヘッドの下端位置よりも上方位置で前記スリット内に位
    置するように構成されていることを特徴とする請求項2
    記載の植物組織片の分割植え込み装置。
  4. 【請求項4】 前記保持アームの下方先端部には植物片
    を保持する手段が取り付けられていることを特徴とする
    請求項2又は3記載の植物組織片の分割植え込み装置。
  5. 【請求項5】 前記刃物が植物片を分割するときの反力
    を吸収する分割反力吸収装置をさらに有することを特徴
    とする請求項2又は3記載の植物組織片の分割植え込み
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし5いずれか記載の植物組
    織片の分割植え込み装置と、 前記植物組織片の分割植え込み装置を水平方向及び上下
    方向に移動させる移動装置と、 予め開蓋された内部に培地を有する空容器を前記植物組
    織片の分割植え込み装置の植え込み位置に移送する培地
    供給用の移送装置とを少なくとも有し、 各装置は一つの基台上にまとめて配置されていることを
    特徴とする植物組織片の分割植え込みユニット。
  7. 【請求項7】 さらに、不定形の複数の植物片を固定す
    る固定台部分と、前記植物組織片の分割植え込み装置の
    刃物が植物片を分割するとき台となる分割台部分とから
    なる植物片供給台と、 複数の前記植物片供給台を前記植物組織片の分割植え込
    み装置の植物片取り出し位置に移動させる植物片供給支
    持手段を有することを特徴とする請求項6記載の植物組
    織片の分割植え込みユニット。
  8. 【請求項8】 さらに、殺菌及び洗浄するための手段を
    有することを特徴とする請求項6又は7記載の植物組織
    片の分割植え込みユニット。
JP15562594A 1994-07-07 1994-07-07 植物組織片の分割植え込み方法及び装置、該装置を用いた植物植え込みユニット Pending JPH0819343A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114766361A (zh) * 2022-04-23 2022-07-22 海南热作两院种业科技有限责任公司 一种百合竹组培苗培育装置及其使用方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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