JPH0819339A - ホウレン草の栽培法 - Google Patents

ホウレン草の栽培法

Info

Publication number
JPH0819339A
JPH0819339A JP6179523A JP17952394A JPH0819339A JP H0819339 A JPH0819339 A JP H0819339A JP 6179523 A JP6179523 A JP 6179523A JP 17952394 A JP17952394 A JP 17952394A JP H0819339 A JPH0819339 A JP H0819339A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spinach
film
growth
fluorescent colorant
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6179523A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takahashi
弘 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soda Co Ltd filed Critical Nippon Soda Co Ltd
Priority to JP6179523A priority Critical patent/JPH0819339A/ja
Publication of JPH0819339A publication Critical patent/JPH0819339A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Protection Of Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホウレン草の作付期間を短縮する。 【構成】 紫外線吸収剤及び発光極大が540〜700
nmにある蛍光色素を含有する資材でホウレン草を被覆
することを特徴とするホウレン草の栽培法。 【効果】 ホウレン草の成長が早まり、作付期間を短縮
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホウレン草の栽培法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、品質の高いホウレン草を短期間に
収穫するためマルチ、ベタガケ、トンネル、ハウス等の
施設栽培が盛んに行なわれている。ホウレン草は耐寒性
の優良品種があり、東北、北海道や高冷地でも多様な形
で施設栽培されているが、冬期の栽培は暖房費等、高コ
ストになるため行なわれていない。従って生産増のため
には、春〜秋期に栽培期間を延長するための農業資材に
よる保温が栽培管理の重要なキーポイントになってい
る。
【0003】ホウレン草は品種によっても異なるが生育
速度、抽だいの時期等が白長や光質によって敏感に影響
されることが「施設農業における光質利用の技術化に関
する総合研究」(1976年,2月,農林水産省)、
「ホウレンソウの補光と生育」(施設園芸,1993年
3月号,神奈川県農業総合研究所成松次郎)などに報告
されている。しかし光を補光等によりコントロールする
栽培技術は未だ実施されていない。フィルターによる光
のコントロールに関しては特定波長域除去フィルムであ
る商品名「ムラサキエース」(三菱化成ビニル(株))
が実用されているが品質向上は認められるものの光質利
用による生育促進の効果は満足すべきものではなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生長を促進
し作付期間を短縮することのできるホウレン草の栽培法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線吸収剤
及び発光極大が540〜700nmにある蛍光色素を含
有する資材でホウレン草を被覆することを特徴とするホ
ウレン草の栽培法である。
【0006】発光極大が540〜700nmにある蛍光
色素は、例えばルモゲンF Red300などのペリレ
ン系、ルミノールRed,Violet 635Pなど
のアントラキノン系、チオインジゴBright Pi
nk G、チオインジコScarlet Rなどのチオ
インジゴ系、ルミノールBright Orange5
75PT、
【化1】 などのナフタル酸系、ローダミン、アクリジンRedな
どのキサンテン系、
【化2】 などのクマリン系、
【化3】 などのナフトイレン系、WO93/09664、特願平
5−342746に記載されるシアノピラジン誘導体、
WO93/09664に記載されるベンゾプテリジン誘
導体などが挙げられる。
【0007】また、本発明に用いる資材は、WO93/
09664、特願平5−342746に示されているよ
うな、発光極大が540〜700nmにある蛍光色素に
さらに発光極大が380〜520nmにある蛍光色素を
含有している資材でもよい。
【0008】本発明において資材としては、例えばフィ
ルム、板、ネット、織布、不織布などであり、それらの
材料は、例えば、(軟質、半硬質、硬質)PVC;ポリ
エチレン;ポリプロピレン;ポリビニルアルコール;ポ
リビニルアクリレート;ポリビニルメタクリレート;ポ
リ塩化ビニリデン;ポリアクリルニトリル;ポリブタジ
エン;ポリスチレン;エチレン−酢酸ビニル共重合体;
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;PET、PBTなど
のポリエステル;ポリアリレート;ポリカーボネート;
ポリエステルカーボネート;ナイロン6、ナイロン6/
6、ナイロン11、ナイロン12、MXD6ナイロンな
どのポリアミド;ポリジメチルシロキサン;ポリトリメ
チルシリルプロピレン;ポリウレタン;アイオノマー
類;セロファン;ポリエチレンセロファン;セルロース
アセテート、セルロースプロピオネート;エチルセルロ
ース;ニトロセルロースなどの合成樹脂類;セルロース
などの天然繊維類等である。
【0009】例えば、フィルムの場合、その製造法は特
に制約はなく、樹脂の溶融特性、溶剤溶解性、蛍光色素
の熱特性などに応じて押出し成形、インフレーション成
形、カレンダー成形などによって製造するか前記樹脂を
溶解したワニスを織布、不織布、紙、樹脂ベースフィル
ムなどに含浸又はコーティングすることにより製造する
ことができる。紫外線吸収剤及び蛍光色素を含むフィル
ムの厚さは成形フィルム、コーティング層ともに10〜
300μm、好ましくは30〜150μmにするのが良
い。
【0010】また、例えばネットの場合は、紫外線吸収
剤及び蛍光色素を含む糸をネットにしたもの、ネットに
含浸又はコーティングしたものなどが挙げられる。
【0011】資材に対する蛍光色素の混合比は夫々0.
01〜2.0%、好ましくは0.05〜0.5%であ
る。0.01%より小さいと発光機能が十分でなくまた
2.0%より大きいと光の吸収割合が大きく蛍光性化合
物の特徴である濃度消光の効果が表われて発光効率が低
下する。
【0012】本発明では蛍光色素を安定化させるため
に、紫外線吸収剤を配合してもよい。紫外線吸収剤は例
えば、バイオソーブ−910、ユビナールN−539の
ようなシアノアクリレート誘導体、Tinuvin31
5のようなジフェニルオキザルアミド系誘導体、Tin
uvin327、Tinuvin326、Tinuvi
nP、CyasorbUV−5411のようなベンゾト
リアゾール系誘導体、バイオソーブ110、バイオソー
ブ130のようなベンゾフェノン誘導体、ザロールP、
バイオソーブ90のようなサリチル酸エステル系誘導体
などが挙げられる。資材に対する紫外線吸収剤の混合比
は0.01〜5.0%、好ましくは0.1〜2.0%で
ある。0.01%より小さいと紫外線遮蔽効果が小さ
く、5.0%より大きいと資材の力学的強度を低下させ
る。
【0013】その他に、ホウレン草栽培用資材としての
他の諸条件を満たすため本発明の目的を損なわない種類
及び量の酸化防止剤、一重酸素クエンチャー、ヒンダー
ドアミン系光安定剤、その他の安定化剤、滑剤、防曇
剤、流滴剤、他の蛍光色素などの添加剤を配合しても良
い。
【0014】資材がフィルムの場合、紫外線吸収剤及び
蛍光色素を溶解した合成樹脂フィルムは合成樹脂の屈折
率によって異なるが発光光のうち60〜80%が空気と
の界面で全反射され、フィルム内に伝わって行く。閉じ
込められた光は多くの場合吸収スペクトルが発光スペク
トルと重なっているため一部の光は再び吸収、発光をく
り返す。この時発光は一定の変換効率を乗じた量で行な
われるのでエネルギーロスは無視出来ない大きさにな
る。この様なエネルギーロスを回避し発光光を有効にフ
ィルム内面から放射することが出来る様にフィルムの内
面に規則的な、又は不規則な凹凸を設ける粗面化加工を
するのが好ましい。粗面化はワイヤーブラシ、サンドブ
ラスト、エンボシングなど通常実施されている方法で行
なうことが出来る。
【0015】本発明において、資材はホウレン草のベタ
ガケ、トンネル、全面に本資材を用いたハウス、上部だ
けに本資材を用いた雨よけ等として用いる。また蛍光色
素は、本発明の効果を損わない範囲で素材の一部分に偏
在してもよい。
【0016】本発明の付加的効果として赤色光による害
虫の防除効果が挙げられる。橙色〜赤色系の光にはヨト
ウガ、モグリハナバエ類、タネバエなどの害虫がこれを
忌避する作用があるため施設内の農薬の使用を削減する
ことが出来る。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳述する。実
施例中「部」は重量部を表わす。蛍光スペクトルは
(株)日立製作所製 フルオレッセンススペクトロフォ
トメーター850型を使用して測定した。
【0018】参考例1 (無色フィルムの製造) 次の配合比で0.1mm厚、キヌ目エンボスを施した軟
質塩ビフィルムをカレンダー成形した。配合比 塩ビ SUNAR SA1000D1) 100部 DOP 2) 45 TCP(トリクレジルフォスフェート)3) 5 DPDP(ジフェニルイソデシルフォスファイト)4) 0.5 エポキシ単量体 DER33/J 5) 1 エポキシ化大豆油 ダイマックS−300K 6) 1 ステアリン酸バリウム 7) 0.5 ステアリン酸亜鉛 7) 1 ポリオキシエチレン ソルビタンモノステアレート 8) 1 メガファクス F−120 9) 0.1 ユビナールN−539 10) 3 ────────── 158.1 注)1)サンアロー化学(株) 2)積水化学工業(株) 3)大八化学工業 (株) 4)三光化学(株) 5)ダウケミカル ジャパン(株) 6)ダイセ ル化学工業(株) 7)日本油脂(株) 8)和光純薬(株) 9)大日本イン キ化学工業(株) 10)BASFジャパン(株)
【0019】参考例2 (赤色フィルムの製造) 参考例1の配合に更に、特願平5−342746に記載
される次式のシアノピラジン誘導体(色素I)を塩ビ1
00部に対し0.33部、ミカホワイトATN原体(色
素II、日本化薬(株))を0.05部添加し参考例1と
同様にしてカレンダー成形した。
【化4】 参考例2のフィルムの励起および発光スペクトルを図1
に示す。
【0020】実施例1 参考例1 (無色フィルム)、参考例2 (赤色フィルム)
および透明農ビ(ノービエース、三菱化成(株))を用
いてトンネル栽培試験を行なった。 試験地:神奈川県 供試品種:ソロモン(サカタのタネ)、NPS−901
(ナント農園) 耕種概要:10mトンネル,2反復 (1)栽培管理 1994.2.02 施肥・耕うん 2.16 マルチ3715透明 2.18 播種 約7日で発芽 3.02 トンネルのすそ上げ 3.14 間引き,1本立ち (2)栽植方法 ベッド幅80cm,通路80cm,条
間14cm,株間15cmの点播 (3)被覆資材 マルチ資材 透明ポリエチレン厚さ
0.02mm、幅95cm (4)施肥量(10a)燐加安44号107kg,タイ
ニー200kg,牛ふんおがくず堆肥2t(化成肥料の
三要素 N 15kg,P2 5 18kg,K2 O 1
4kg) 4月8日に行なった調査結果を第1表、第2表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】第1表、第2表から分る様に本発明によ
りホウレン草に橙色〜赤色光を多く照射することによ
り、生長を早め、作付期間を短縮することが出来る。ま
た、寒冷な気象条件下でも生長を早め栽培管理を容易に
し収量を確保することが出来、営農上とても有効な方法
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例2で製造した赤色フィルムの励起および
発光スペクトル。
【符号の説明】 (ハ)…色素〔II〕の420nm発光に対する励起スペ
クトル。 (ニ)…色素〔II〕の380nmの励起による発光スペ
クトル。 (x)色素〔II〕自体の発光ピーク (y)色素〔II〕の励起エネルギーが色素〔I〕にエネ
ルギー移動した結果発光するピーク (ホ)…色素〔I〕の598nm発光に対する励起スペ
クトル。 (へ)…色素〔I〕の506nmの励起による発光スペ
クトル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線吸収剤および発光極大が540〜
    700nmにある蛍光色素を含有する資材でホウレン草
    を被覆することを特徴とするホウレン草の栽培法。
JP6179523A 1994-07-07 1994-07-07 ホウレン草の栽培法 Pending JPH0819339A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6179523A JPH0819339A (ja) 1994-07-07 1994-07-07 ホウレン草の栽培法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6179523A JPH0819339A (ja) 1994-07-07 1994-07-07 ホウレン草の栽培法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0819339A true JPH0819339A (ja) 1996-01-23

Family

ID=16067264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6179523A Pending JPH0819339A (ja) 1994-07-07 1994-07-07 ホウレン草の栽培法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0819339A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010115193A (ja) * 2008-10-15 2010-05-27 Tokyo Univ Of Science 蛍光放射性資材を用いた農作物栽培方法およびそれに用いる資材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010115193A (ja) * 2008-10-15 2010-05-27 Tokyo Univ Of Science 蛍光放射性資材を用いた農作物栽培方法およびそれに用いる資材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5375368A (en) Plant shelter
US20060064928A1 (en) Methods and mixtures for treating distressed trees
CN106818378A (zh) 基于“推‑拉”策略的果园害虫生态调控方法及温州蜜柑栽培方法
JPH0646685A (ja) 農業用光質変換資材
JPH0638635A (ja) 波長変換資材
JPH0819339A (ja) ホウレン草の栽培法
JPH08252882A (ja) 波長変換資材
KR100248939B1 (ko) 토양 산성화 방지 및 잡초 성장억제용 부직포
CN107347392A (zh) 火龙果、凤梨与叶菜间作套种的种植结构
JP2002247919A (ja) 植物の栽培方法
JP2762825B2 (ja) 植物保育シートおよび植物の栽培方法
CN2430007Y (zh) 草坪纤维培养基
JPH1042721A (ja) 柑橘類の栽培法
JPH08140499A (ja) 茶の栽培法
CN1703143A (zh) 植物薄层及其制造方法、利用植物薄层的绿化施工方法
JPH08140501A (ja) ブドウの栽培法
JPH0641524A (ja) 農業用波長変換資材
JPH06197638A (ja) カキの栽培法
JPH0640817A (ja) 新規な農業用波長変換資材
JPH0837946A (ja) 果樹等の栽培法
Jordan The life‐history and epidemiology of American gooseberry mildew on black currants
JPH0745173Y2 (ja) べたがけ栽培用不織布
JPH0646684A (ja) 農業用資材
JPH11196685A (ja) 農業用資材
SU1724093A1 (ru) Способ выращивани полезащитных лесных насаждений