JPH0819243A - 電磁誘導駆動の方法及びその方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方法 - Google Patents

電磁誘導駆動の方法及びその方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方法

Info

Publication number
JPH0819243A
JPH0819243A JP6150760A JP15076094A JPH0819243A JP H0819243 A JPH0819243 A JP H0819243A JP 6150760 A JP6150760 A JP 6150760A JP 15076094 A JP15076094 A JP 15076094A JP H0819243 A JPH0819243 A JP H0819243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron core
drive
electric circuit
magnetic
holding means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6150760A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomomi Arimoto
智美 有本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP6150760A priority Critical patent/JPH0819243A/ja
Priority to US08/497,469 priority patent/US5696417A/en
Publication of JPH0819243A publication Critical patent/JPH0819243A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K41/00Propulsion systems in which a rigid body is moved along a path due to dynamo-electric interaction between the body and a magnetic field travelling along the path
    • H02K41/02Linear motors; Sectional motors
    • H02K41/025Asynchronous motors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K17/00Asynchronous induction motors; Asynchronous induction generators
    • H02K17/02Asynchronous induction motors
    • H02K17/04Asynchronous induction motors for single phase current
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K17/00Asynchronous induction motors; Asynchronous induction generators
    • H02K17/02Asynchronous induction motors
    • H02K17/04Asynchronous induction motors for single phase current
    • H02K17/08Motors with auxiliary phase obtained by externally fed auxiliary windings, e.g. capacitor motors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/10Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters
    • H02K7/116Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with gears
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/14Structural association with mechanical loads, e.g. with hand-held machine tools or fans
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K17/00Asynchronous induction motors; Asynchronous induction generators
    • H02K17/02Asynchronous induction motors
    • H02K17/12Asynchronous induction motors for multi-phase current
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K17/00Asynchronous induction motors; Asynchronous induction generators
    • H02K17/02Asynchronous induction motors
    • H02K17/16Asynchronous induction motors having rotors with internally short-circuited windings, e.g. cage rotors

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイル数が少ない、再生が容易、移動部の慣
性能率が小さく起動・停止時間が短かい、起動用コンデ
ンサ−が不要、起動電流が小さい、巻数変換による速度
制御、50・60Hz併用、正・逆運転、省エネ制動、並列運
転などができる低騒音の「電磁誘導駆動の方法及びその
方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方
法」を得ること。 【構成】 帯状であって、位相の異なる交番磁束(φ)が
通過すると、内部で磁束(φ)の周囲に誘導電流(i3)が流
れる三次側電気回路(E3)を形成するとともに、磁束(φ)
と電流(i3)との間に電磁力(F)を発生し、所定方向に移
動する駆動手段(I)、双E字形磁気回路を形成する外鉄
芯(IIa)及び内鉄芯(IIb)、電源(V1)・一次側コイル(3a)
及び電源(V2)・二次側コイル(3b)・補助電気回路手段(I
IIx)からなる一次側及び二次側電気回路手段(IIIa,III
b)、駆動保持及び支持手段(IV,V)、外鉄芯保持及び支持
手段(VIa,VIIa)、内鉄芯保持及び支持手段(VIb,VIIb)を
備えたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体・液体・固体、そ
れらの複合体、生物などの、自然の物質・物体や人工の
物質・物体などを重力下又は無重力下において、上下・
水平・斜めの直線、円・周回などの運動方向に連続又は
断続して移動させる装置・機器などに必要な駆動源とし
て、電圧波形が正規又は疑似正弦波の交流電源を供給す
ることで、電磁誘導による駆動力を発生させる「電磁誘
導駆動の方法」に関するものである。また、この方法を
利用し、所定の装置・機器などと直接又は間接に連結・
合体させるようにして、電磁誘導駆動力を発生・伝達さ
せるようにした「電磁誘導駆動装置」、またこのような
機能に加えて、所定の装置・機器などの構成部と一体化
するように、前記構成部の機能を持たせるような、例え
ば別個の電動部とファン部とが連結・合体して構成され
ている従来の「送風装置」において、電動部にファン部
の機能を持たせて、電動部とファン部とが結合・一体化
できるようにした「電磁誘導駆動装置の使用方法」に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでは、気体・液体・固体、それら
の複合体、生物などの、自然の物質・物体や人工の物質
・物体などを重力下において、上下・水平・斜めの直
線、円・周回などの運動方向に連続又は断続して移動さ
せる装置・機器などに必要な駆動源として、例えば図2
8に示すような三相誘導電動機(以下三相電動機と呼
ぶ)や、図29に示すような単相誘導電動機(以下単相
電動機と呼ぶ)が広く使用されていた。図28aは、三
相電動機の構造を示す一部断面・斜視図、図28bは図
28aの外鉄芯(IIa)・内鉄芯(IIb)の一部断面拡大図、
図28cは駆動手段(I)の斜視図である。図29aは単
相電動機の構造を示す一部断面・平面図、図29bは図
29aの外鉄芯(IIa)・内鉄芯(IIb)の一部断面拡大図、
図29cは駆動手段(I)の斜視図、図29dは電気回路
図である。
【0003】まず、三相電動機について、図28に基づ
き説明する。 [1.1構造] (IIa)は、外鉄芯(固定子)で、内側に所定
数の溝部(27a)・円弧部(28a)を等間隔に形成し、外側に
円を形成して打ち抜いた電磁鋼板を積層して構成されて
いる。(IIb)は、内鉄芯(回転子)で、外側に所定数の
溝部(27b)・円弧部(28b)を等間隔に形成し、中心部に穴
を形成して打ち抜いた電磁鋼板を積層して構成されてい
る。(3a1,3a2,3a3)は、一次側コイルで、電源の各相に
対応して溝部(27a)に巻回されて、回転磁界を発生す
る。(I)は、駆動手段(かご形回転子)で、溝部(27b)に
差し込まれた棒状の導電体が両側をエンドリングで短絡
されて、かご形に形成されている。(IIIa)は、一次側電
気回路手段で、三相電源が供給されることによって一次
側電流の流れる一次側電気回路を形成するように、一次
側コイル(3a1,3a2,3a3)が電源の各相に接続されてい
る。(IV)は、駆動保持手段で、駆動手段(I)を保持する
保持部材(41)と、大地に対して力学的につながって支持
される披支持部材(42)とを備えている。(V)は、駆動支
持手段で、披支持部材(42)を支持する支持部材(51)と、
大地に対して力学的につながって支持される披支持部材
(52)とを備えている。(VIa)は、外鉄芯保持手段で、外
鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、大地に対して力
学的につながって支持される披支持部材(62a)とを備え
ている。(VIIa)は、外鉄芯支持手段で、披支持部材(62
a)を支持する支持部材(71a)と、大地に対して力学的に
つながって支持される披支持部材(72a)とを備えてい
る。(VIb)は、内鉄芯保持手段で、内鉄芯(IIb)を保持す
る保持部材(61b)と、大地に対して力学的につながって
支持される披支持部材(62b)とを備えている。(VIIb)
は、内鉄芯支持手段で、披支持部材(62b)を支持する支
持部材(71b)と、大地に対して力学的につながって支持
される披支持部材(72b)とを備えている。
【0004】[1.2動作] 電源各相に対応して接続され
た一次側コイル(3a1,3a2,3a3)に120度の位相差を持った
電流が流れると、それぞれのコイルには、この電流とコ
イル巻数に乗じて比例した磁界が、外鉄芯(IIa)の内周
上に対して垂直方向に生じ、空隙(G)を介して外鉄芯(II
a)と内鉄芯(IIb)とが形成する磁路に磁束が通る。上記
の磁界は合成されて、あたかも磁石が外鉄芯(IIa)の内
周上に沿って移動して回転するように、回転磁界が発生
する。この回転磁界は、コイル配置の仕方によって定ま
る極数を持ち、その速度は極数に反比例する。かご形の
駆動手段(I)の回転速度が回転磁界の速度よりも遅い間
は、駆動手段(I)は多くの磁束を切ることになり、した
がって発生する誘導起電力が大きくなり、誘導電流も多
く流れ、磁束と誘導電流との間に、誘導電流が磁束の方
向に対し直角成分の方向に強い電磁力を発生して回転速
度を増すようになる。駆動手段(I)の総合の電磁力は、
回転速度が増すとともに増大して最大となり、しだいに
減少して、回転速度が回転磁界の速度(同期速度)と同じ
になったときに、ゼロになる。また、駆動手段(I)の総
合の電磁力は、駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VI
b)を介して回転駆動力として外部に伝達される。
【0005】つぎに、単相電動機について、図29に基
づき説明する。 [2.1構造] (I)は駆動手段(かご形回転子)、(IIa)は外
鉄芯(固定子)、(27a)は溝部、(28a)は円弧部、(IIb)
は内鉄芯(回転子)、(27b)は溝部、(28b)は円弧部、(I
V)は駆動保持手段、(41)は保持部材、(42)は披支持部
材、(V)は駆動支持手段、(51)は保持部材、(52)は披支
持部材、(VIa)は外鉄芯保持手段、(61a)は保持部材、(6
2a)は披支持部材、(VIIa)は外鉄芯支持手段、(71a)は保
持部材、(72a)は披支持部材、(VIb)は内鉄芯保持手段、
(61b)は保持部材、(62b)は披支持部材、(VIIb)は内鉄芯
支持手段、(71b)は保持部材、(72b)は披支持部材、(G)
は空隙で、図28の三相電動機の場合と同じである。(3
a)は主巻線の一次側コイル、(3c)は補助巻線の一次側コ
イル、(C1)は一次側コイル(3c)と接続され、一次側コイ
ル(3a)と一次側コイル(3c)との間に位相差を生じさせて
回転磁界を発生させるコンデンサ−である。(IIIa)は一
次側電気回路手段で、単相電源が供給されることによっ
て一次側電流(I1,Im,Ic)の流れる一次側電気回路を形成
するように、一次側コイル(3a,3c)が電源(V1)と並列に
接続されている。
【0006】[2.2動作] 電源(V1)と並列に接続された
一次側コイル(3a,3c)に、コンデンサ−(C1)によって位
相差を持った電流(Im,Ic)が流れると、それぞれのコイ
ル(3a,3c)には、この電流とコイル巻数に乗じて比例し
た磁界が、外鉄芯(IIa)の内周上に対して垂直方向に生
じ、空隙(G)を介して外鉄芯(IIa)と内鉄芯(IIb)とが形
成する磁路に磁束が通る。上記の磁界は合成されて、発
生の状態は「ひずみ波形」の成分が多くて、三相電動機
の場合に比べて良くないが、回転磁界が発生する。この
回転磁界は、コイル配置の仕方によって定まる極数を持
ち、その速度は極数に反比例する。かご形の駆動手段
(I)の回転速度が回転磁界の速度よりも遅い間は、駆動
手段(I)は多くの磁束を切ることになり、したがって発
生する誘導起電力が大きくなり、誘導電流も多く流れ、
磁束と誘導電流との間に、誘導電流が磁束の方向に対し
直角成分の方向に強い電磁力を発生して回転速度を増す
ようになる。駆動手段(I)の総合の電磁力は、回転速度
が増すとともに増大して最大となり、しだいに減少し
て、回転速度が回転磁界の速度(同期速度)と同じになっ
たときに、ゼロになる。また、駆動手段(I)の総合の電
磁力は、駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を介
して回転駆動力として外部に伝達される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図28及び図29に示
した従来の三相及び単相電動機において、次のような欠
点があった。 [1].製造に関して。 三相電動機では、 〔1.1〕.固定子(外鉄芯:IIa)内周に一次側電気回路を形
成するために、三相電源の各相に対応して所定の極数だ
け、それぞれ鉄芯の溝部(27a)に所定巻数のコイル(一次
側コイル:3a1,3a2,3a3)を配置する構造になっていた。
そして、コイルの配置作業は、小形電動機では自動機械
化されているが、大形電動機では自動機械化と手作業と
で行なわれていた。このため、「三相×極数」倍個のコ
イルを固定子内周の溝部(27a)に配置し、そして各コイ
ル間を接続しなければならないので、自動機械化されて
いても、部品点数が多く、また作業時間と設備その他の
経費とが寡かるために、製造コストが高くなっていた。 〔1.2〕.回転子(内鉄芯:IIb)外周に二次側電気回路を形
成するために、鉄芯の溝部(27b)にコイル(駆動手段:I)
を配置したり、あるいはアルミを溶融、流し込んで成形
したりしていた。このため、配置・成形などの作業時間
と設備その他の経費とが寡かるために、製造コストが高
くなっていた。
【0008】小形汎用電動機として使用されることの多
い単相電動機では、 〔1.3〕.電源電線が2線であるので、三相電動機のよう
に各相に対応したコイルを配置する必要はないが、固定
子(外鉄芯:IIa)内周に一次側電気回路を形成するため
に、極数だけ、それぞれ鉄芯の溝部(27a)に所定巻数の
コイル(一次側コイル:3a)を配置する構造になってい
た。そして、コイルの配置作業は自動機械化されている
が、コイル(3a)を固定子内周の溝部(27a)に配置し、そ
して各コイル間を接続しなければならないので、自動機
械化されても、部品点数が多く、材料費と作業時間と設
備その他の経費とが寡かるために、製造コストが高くな
っていた。 〔1.4〕.回転子(内鉄芯:IIb)外周に二次側電気回路を形
成するために、鉄芯の溝部(27b)にコイル(駆動手段:I)
を配置したり、あるいはアルミを溶融し、流し込んで成
形したりしていた。このため、配置・成形などの作業時
間と設備その他の経費とが寡かるために、製造コストが
高くなっていた。
【0009】[2].製品寿命後又は使用されなくなった
ときにおける、鉄・非鉄・導電部材などの分離・選別と
部材の再使用・再生利用に関して。 三相及び単相電動
機において、 〔2.1〕.大形電動機では、固定子(IIa)は構造が大きい
ため、解体・選別作業が可能で、また部材使用量が大き
いので、手間をかけても部材の再使用・再生利用の価値
があった。小形電動機では、構造が小さいため、固定子
内周の溝部(27a)からコイル(3a1,3a2,3a3,3a)を取外し
て選別するのに手間が寡って、部材の再使用・再生利用
に価値がないことで、そのまま廃棄されることが多かっ
た。 〔2.2〕.大形電動機では、回転子(IIb)は構造が大きい
ため、解体・選別作業が可能で、また部材使用量が大き
いので、手間をかけても部材の再使用・再生利用の価値
があった。小形電動機では、構造が小さいため、回転子
外周の溝部(27b)からコイル(I)を取外して選別するのに
或はアルミを溶融・分離して選別するのに手間が寡っ
て、部材の再使用・再生利用に価値がないことで、その
まま廃棄されることが多かった。
【0010】[3].電磁力の伝達方法に関して。 三相
及び単相電動機において、 〔3.1〕.電磁力の回転駆動力としての外部伝達は、固定
子(外鉄芯:IIa)及び回転子(内鉄芯:IIb)の同心軸延長線
上に位置する回転軸(内鉄芯保持手段:VIb)を介して行わ
なければならない。このため、回転駆動力を必要とする
装置や装置の機構部が回転軸(VIb)と直に連結できない
場合、また外鉄芯保持手段(VIa)や外鉄芯支持手段(VII
a)が障害になるような場合には、回転軸(VIb)と、回転
駆動力を必要とする装置や装置の機構部との間に、電磁
力を中継して伝達するための「中継装置」が必要になる
ために、装置や装置機構部が複雑・大形化するととも
に、製造コストが高くなっていた。 〔3.2〕.視点を回転軸(VIb)に置いて、従来とは逆に、
回転子(IIb)側を固定し、固定子(IIa)側を回転させて固
定子(IIa)側から回転駆動力を外部に伝達するようにす
るためには、固定子(IIa)に配置されて一次側電気回路
を形成しているコイル(3a1,3a2,3a3,3a)も回転させなけ
ればならない。このため、回転するコイルに電力を大地
側から供給するには整流子を使用する方法があるが、こ
の方法は構造が複雑・大形化するとともに、製造コスト
が高くなっていた。また、性能面において、固定子の鉄
芯とコイルとが回転するために、慣性モ−メントが大き
くなって起動・停止時間が長くかかっていた。
【0011】[4].起動方法と起動電流に関して。 〔4.1〕.三相電動機では、起動時・起動後にかかわら
ず、基本正弦波と高調正弦波との成分をもちながら回転
磁界が発生しているので、起動するための補助手段を必
要としない。単相電動機では、起動時においては、基本
正弦波と高調正弦波がそれぞれに正と逆両方向成分を同
時に含んでいて、回転磁界が発生しないので、回転駆動
力は発生しない。このため、三相電動機に比べて、コイ
ルが一相の極数だけで済み、またコイルの配置・接続作
業が容易ではあるが、起動後は必要なくなるが、起動時
にコイルの一部に位相差の違った磁束を発生させて回転
磁界を発生させるために、起動用コンデンサ−を備えた
「補助手段」をコイルの一部に接続する必要があった。 〔4.2〕.三相及び単相電動機において、一次側電気回路
の電源からみたインピ−ダンスは、電動機固有の同期速
度(回転磁界の速度)と、回転子の回転速度との「差」に
影響を受け、その「差」に反比例する。このため、回転
子の回転速度が同期速度に比べて小さい、すなわち
「差」の大きい起動時は、インピ−ダンスが小さいの
で、定常時に比べて大きい電流が流れる。このとき、電
気及び磁気回路諸元の値において条件によっては、電源
に瞬時の電圧降下を生じさせて他の電気装置に悪影響を
与えていた。
【0012】[5].速度の制御方法に関して。 三相及
び単相電動機において、速度の制御方法には、電源の周
波数又は電圧を変化させる方法は考慮から除外すると、
「極数変換法」・「コイル巻数変換法」・「電子制御
法」などがある。 〔5.1〕.「極数変換法」では、極数の切替・変換の範囲
を広げるには「磁極数」を増やす必要が生じるので、コ
イルも増やさなければならない。このため、部品点数が
多くなり、また固定子・回転子・コイルの構造とコイル
間接続とが複雑になって作業時間が寡かるために、製造
コストが高くなっていた。 〔5.2〕.「コイル巻数変換法」では、コイルの巻数を切
替えるようにするために、各相磁極部のコイル毎にタッ
プを設置して、各コイル間を接続しなければならないの
で、構造・作業性が複雑になって、製造コストが高くな
っていた。このため、製造コストを優先すると、例えば
空調装置においては、送風の強さ調整が強・中・弱に留
まって、強・弱のなかにも、更に強・弱の調整ができる
というような、多段速度のキメ細かい制御ができなかっ
た。 〔5.3〕.「電子制御法」では、電源の電圧波形をサイリ
スタなどの半導体素子でカットオフして、入力を調整す
ることで速度の制御している。このため、入力の電圧波
形が不連続になるので、鉄芯を通る磁束も不連続にな
り、鉄芯内の電磁吸引力も時間的に不連続になるため
に、電圧波形を余りカットしすぎると、すなわち低回転
速度になると、電気回路・磁気回路・構造・その他の設
計条件によっては、磁気振動音が顕著化して、騒音を発
生していた。
【0013】[6].電源周波数の50Hz・60Hz地域使用に
関して。 三相及び単相電動機において、トルク(回転
駆動力)は電源周波数に比例するので、同一の電動機を5
0Hz・60Hz地域に使用する場合、60Hz地域は50Hz地域よ
りもトルクが大になる。そのため、50Hz・60Hz地域を共
に同一のトルクにする方法として次の及びの事項の
方法がある。 .50又は60Hz専用の電動機を製造する。 .コイルにタップを設けて50Hz・60Hzの使い分けをす
る。 については、50又は60Hz専用の電動機を製造するた
め、出力の種類に対して全体の種類が倍となり、調達・
在庫・販売などに管理費がかかために、製造コストが高
くなっていた。については、「コイル巻数変換法」の
場合と同様に、コイルの巻数を切替えるようにするため
に、各相磁極部のコイル毎にタップを設置して、各コイ
ル間を接続しなければならないので、構造・作業性が複
雑になって製造コストが高くなっていた。
【0014】[7].正・逆回転の運転に関して。 三相
電動機では、電源の3相の内、2相を入れ替えるだけで
回転磁界の方向が逆になり、逆回転の運転ができる。単
相電動機では、正方向の回転磁界を発生させるための正
方向用のコイルと、逆方向の回転磁界を発生させるため
に正方向用のコイルと同個数で逆方向に巻回したコイル
とを併設しなければならないので、コイルの個数が多く
なり、巻回・配置・接続などの作業が複雑になり、また
装置の構造が大きくなるとともに、材料費と作業時間と
が寡かるために、製造コストが高くなっていた。
【0015】[8].停止の制動方法に関して。 三相及
び単相電動機において、回転子(IIa)は、電磁力を発生
する導電体と、磁束を通す鉄芯と、電磁力を回転駆動力
として披回転体に伝達する回転軸とで構成されているた
めに、回転子の部材重量が装置全体の重量を大きく占め
ている。したがって、装置の慣性モ−メントが大きくな
り、起動・停止時間が長くなる。このため、停止時間を
短縮するためには、例えば、エア−・電磁ブレ−キなど
によって、機械的又は電気的制動エネルギを注入した
り、発電機の働きをさせることによって機械的エネルギ
を電気的エネルギに変換させたりして制動する必要があ
った。
【0016】[9].並列運転に関して。 三相及び単相
電動機において、電動機を並列に配置し、回転軸を直列
に連結・接続又は共通・一体化して運転すれば、台数分
の出力・トルクを得ることができ、出力・トルクに対し
て電動機の種類を少なくすることができる。このとき、
次の及びの事項の方法がある。 .電動機を複数台並列に配置して、それぞれの回転軸
を直列に連結・接続して運転する。 .電動機を複数台並列に配置して、それぞれの回転軸
を共通・一体化して運転する。 については、それぞれの回転軸を同心にして、「回転
振れ」を生じないように、それぞれの固定子を調整・固
定するとともに、回転軸を直列に連結・接続する必要が
あった。については、各電動機部の同心回転軸に「歪
応力」が生じないように、それぞれの固定子を調整・固
定する必要があった。
【0017】[10].騒音に関して。 交番磁束が通る
磁気回路においては、電源周波数の二倍の周波数で振動
する電磁力が発生し、鉄芯内部においては歪応力とし
て、空隙部においては吸引力として作用し、これらが騒
音発生の原因となる。三相電動機では、三つの交番磁束
が120度の位相差をもって変動しているので、各相の磁
気回路構造が相似の場合、三つの交番磁束それぞれの電
磁力の和は時間的に無関係で一定となり、騒音はゼロと
なる。単相電動機では、一つの交番磁束のみで位相差を
もった交番磁束が無いので、騒音発生の要因をもってい
た。本発明の発明者は、上記のような欠点に着目し、そ
れらの解決を思索するために、変圧器・誘導電動機・交
流電磁石・その他の電磁誘導機器の原理・理論の見直し
と整理を行なうとともに、それらに関する特許文献(例
えば、特許公報・昭59-17965,17966,48523,昭60-40683,
昭62-51485,昭63-34615,平2-24097,24098,公開公報・昭
56-141767)・発表論文・その他資料の調査及び検討を重
ねた。
【0018】本発明が解決しようとする課題は、次の
[1]〜[10]の事項の点にある。 [ 1].一次及び二次側電気回路それぞれを形成するコイ
ルの個数を減少させるとともに、巻回・配置・接続など
の工作が簡単・容易になるようにして、製造コストを低
減すること。 [ 2].製品寿命後又は使用されなくなったとき、鉄・非
鉄・導電部材などの分離・選別が容易で、部材の再使用
・再生利用が容易にできるようにすること。 [ 3].広範囲の外観部から電磁力を外部に伝達できるよ
うにすることにより、「駆動力中継装置」を省略して、
機器・装置の駆動力発生機構部を単純化・小形化すると
ともに、移動部・回転部の慣性モ−メントを小さくする
こと。 [ 4].単相電源を供給して電磁誘導による回転駆動力を
発生する場合、従来の単相電動機のように、起動時に起
動用コンデンサ−を使用しなくても済むようにするこ
と。また、従来の三相及び単相電動機におけるような、
始動時に大きな起動電流を発生して電源に瞬時の電圧降
下を生じて、他の機器・装置に悪影響を与える特性を持
たせないようにすること。 [ 5].電源電圧の波形はサイリスタなどでカットオフす
るようなことをしないで、そのままの正弦波形を保持し
てコイルの巻数を変換することで速度を制御する「コイ
ル巻数変換法」でも、多段階速度のキメ細かな制御がで
きること。 [ 6].50又は60Hz専用の電動機を製造しないで、また構
造・作業性が複雑にならなく、かつ製造コストが高くな
らないでコイルの巻数を切替えることによって、同一の
電動機で50Hz・60Hz地域使用ができること。 [ 7].電源が単相であっても正回転・逆回転の運転がで
きるとともに、コイルの個数が少なく、コイルの巻回・
接続などの作業が容易で製造コストが寡からなく、また
装置の構造が大きくならないこと。 [ 8].回転部の部材重量を軽く、かつ慣性モ−メントを
小さくなるようにして、起動・停止の時間短縮と、停止
時の機械又は電気的制動の省エネルギ−化ができるよう
にすること。 [ 9].回転軸の振れ・歪応力などの防止の調整をしなく
ても、回転軸を直列に連結・接続した複数台の並列運転
ができること。 [10].電源が単相であっても、局部的には騒音を発生し
ているが、従来の三相電動機のように全体的には騒音発
生がゼロになるようにすること。
【0019】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記の課題を
解決するにはどうすればよいか、電気及び磁気回路の理
論式の検討、パ−ソナルコンピュ−タによる設計諸元の
計算及び電気・磁気・機械特性のシュミレ−ション、そ
して試作・実験などを重ねた結果、ようやく本発明を完
成させることができた。まず、本発明に係る「電磁誘導
駆動の方法」は、次の[1. 1]〜[1.21]の事項の結合から
なるようにしたものである。 [1. 1].帯状であって、面に沿った所定の方向に移動が
容易にでき、この移動方向に対して直角方向の外側面か
ら内側面に、位相差(θ)を有する三つ以上の交番磁束
(φ)が通過すると、内部において交番磁束(φ)の周囲に
誘導電流(i3)が流れる三次側電気回路(E3)を形成すると
ともに、交番磁束(φ)と誘導電流(i3)との間に、交番磁
束(φ)の方向に対して直角成分の方向に電磁力(F)を発
生し、電磁力(F)が合成した総合の電磁力(Ft)が外部反
抗力以上になることによって所定の方向に移動する、一
種類以上の導電部材(1)で形成した駆動手段(I)を備えた
こと。 [1. 2].一端に外磁極頭部(21a)を、反対側に脚部(22a)
を有した、T字形磁気回路を形成して、交番磁束(φ)を
通す三つ以上の外磁極鉄芯(2a)。 [1. 3].外磁極頭部(21a)の面は、外磁極頭部(21a)の面
から出た交番磁束(φ)が駆動手段(I)の外側面から内側
面に通過するときに、駆動手段(I)内において、交番磁
束(φ)を囲むような三次側電気回路(E3)を形成するよう
に、駆動手段(I)の外側面に対向させるとともに、駆動
手段(I)の駆動方向に整列して配置したこと。 [1. 4].I字形磁気回路を形成して、交番磁束(φ)を集
合する継鉄部(23a)。 [1. 5].外磁極鉄芯(2a)と継鉄部(23a)とを、脚部(22a)
を介して磁気的に接続して、E字形磁気回路を形成する
外鉄芯(IIa)を備えたこと。 [1. 6].一端に内磁極頭部(21b)を、反対側に脚部(22b)
を有した、T字形磁気回路を形成して、交番磁束(φ)を
通す三つ以上の内磁極鉄芯(2b)。 [1. 7].内磁極頭部(21b)の面は、駆動手段(I)を通過し
た磁束(φ)を受けるように、駆動手段(I)を介して外磁
極頭部(21a)の面と対向し、また駆動手段(I)の内側面に
対向させるとともに、駆動手段(I)の駆動方向に整列し
て配置したこと。 [1. 8].I字形磁気回路を形成して、交番磁束(φ)を集
合する継鉄部(23a)。 [1. 9].内磁極鉄芯(2b)と継鉄部(23b)とを、脚部(22b)
を介して磁気的に接続して、E字形磁気回路を形成する
内鉄芯(IIb)を備えたこと。 [1.10].駆動手段(I)を含めた外磁極頭部(21a)と内磁極
頭部(21b)との間の空隙(G)と、外磁極鉄芯(2a)と、内磁
極鉄芯(2b)とを磁気的に接続して形成した磁気回路部
(M)。 [1.11].交番磁束(φ)により誘起起電力を、また一次側
電流(i1)により起磁力を発生させるために、磁気回路部
(M)に巻回したゼロ個以上の一次側コイル(3a)を備えた
こと。 [1.12].交流電源(V1,V2)によって一次側電流(i1)が流れ
る一次側電気回路(E1)を形成するように、交流電源(V1)
と一次側コイル(3a)とを直列に接続した一次側電気回路
手段(IIIa)を備えたこと。 [1.13].交番磁束(φ)により誘起起電力を、また二次側
電流(i2)により起磁力を発生させるために、磁気回路部
(M)に巻回したゼロ個以上の二次側コイル(3b)を備えた
こと。 [1.14].一次側コイル(3a)の巻数(N1)と、二次側コイル
(3b)の巻数(N2)と、磁気回路部(M)の磁気抵抗値(R)と、
一次側電気回路(E1)・二次側電気回路(E2)・三次側電気
回路(E3)それぞれの電気抵抗値(r1,r2,r3)とともに、交
番磁束(φ)に位相差(θ)を生じさせる電気回路及び磁気
回路諸元の条件を補充させるために、抵抗値がゼロ以上
の抵抗(r2)と、容量がゼロ以上のコンデンサ(c2)とで成
るようにした補助電気回路手段(IIIx)を備えたこと。 [1.15].交流電源(V1,V2)によって二次側電流(i2)が流れ
る二次側電気回路(E2)を形成するように、交流電源(V2)
と二次側コイル(3b)と補助電気回路手段(IIIx)とを直列
に接続した二次側電気回路手段(IIIb)を備えたこと。 [1.16].駆動手段(I)を保持する保持部材(41)と、大地に
対して力学的につながって支持される披支持部材(42)と
を有し、電磁駆動力(F)を機械的に外部へ伝達する駆動
保持手段(IV)を備えたこと。 [1.17].披支持部材(42)を支持する駆動支持手段(V)を備
えたこと。 [1.18].外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、大地
に対して力学的につながって支持される披支持部材(62
a)とを有した外鉄芯保持手段(VIa)を備えたこと。 [1.19].披支持部材(62a)を支持する支持部材(71a)と、
大地に対して力学的につながって支持される披支持部材
(72a)とを有した外鉄芯支持手段(VIIa)を備えたこと。 [1.20].内鉄芯(IIb)を保持する保持部材(61b)と、大地
に対して力学的につながって支持される披支持部材(62
b)とを有した内鉄芯保持手段(VIb)を備えたこと。 [1.21].披支持部材(62b)を支持する支持部材(71b)と、
大地に対して力学的につながって支持される披支持部材
(72b)とを有した内鉄芯支持手段(VIIb)を備えたこと。
【0020】つぎに、本発明に係る「電磁誘導駆動装
置」は、前記「電磁誘導駆動の方法」を基にして、次の
[2.1]〜[2.3]の事項と、[2.4a]又は[2.4b]の事項とを備
えるようにして具現化したものである。 [2. 1].磁気回路部(M)の数が少なくとも三つであるこ
と。 [2. 2].駆動手段(I)において、少なくとも交番磁束(φ)
が通過する内側及び外側の端面が、また外磁極頭部(21
a)及び内磁極頭部(21b)の端面が同心円上にあるように
形成したこと。 [2. 3].第一の磁気回路部(M1)には一次側コイル(3a1)
を、また第二の磁気回路部(M2)には二次側コイル(3b2)
を配置したこと。 [2.4a].第三の磁気回路部(M3)には一次側コイル(3a)・
二次側コイル(3b)を共に配置しないようにしたこと。 [2.4b].第三の磁気回路部(M3)には巻方向が二次側コイ
ル(3b2)とは逆になるように巻回した逆方向駆動用の二
次側コイル(3c3)を配置して、補助電気回路手段(IIIx)
を、正方向駆動のときには二次側コイル(3b2)と、逆方
向駆動のときには二次側コイル(3c3)と電気的に接続す
るようにしたこと。
【0021】更に、本発明に係る「電磁誘導駆動装置」
の別のものは、前記「電磁誘導駆動装置」に次の[3. 1]
〜[3.10]の事項を備えるようにしたものである。 [3. 1].磁気回路部(M)において、次の〔イ〕〜〔ハ〕の
事項のいずれか一つの事項を備えたこと。 〔イ〕.脚部(22a)・脚部(22b)を共に除去していないこ
と。 〔ロ〕.脚部(22a)・脚部(22b)のいずれか一方を除去し
て、外磁極頭部(21a)・継鉄部(23a)を、又は内磁極頭部
(21b)・継鉄部(23b)を一体にしたこと。 〔ハ〕.脚部(22a)・脚部(22b)のいずれも除去して、外
磁極頭部(21a)・継鉄部(23a)を、また内磁極頭部(21b)
・継鉄部(23b)を一体にしたこと。 [3. 2].隣合っている磁気回路部(M)の間において、次の
〔イ〕〜〔ニ〕の事項のいずれか一つの事項を備えたこ
と。 〔イ〕.外磁極頭部(21a)どうし、内磁極頭部(21b)どう
しのいずれも磁気的に接続していないこと。 〔ロ〕.外磁極頭部(21a)どうし、内磁極頭部(21b)どう
しのいずれかを磁気的に接続したこと。 〔ハ〕.脚部(22a)どうし、脚部(22b)どうしのいずれか
を磁気的に接続・一体にしたこと。 〔ニ〕.外磁極頭部(21a)どうし及び脚部(22a)どうしを
磁気的に接続・一体にしたこと。又は、内磁極頭部(21
b)どうし及び脚部(22b)どうしを磁気的に接続・一体に
したこと。 [3. 3].駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・駆動支持手段
(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内
鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)の間におい
て、次の〔イ〕〜〔ヌ〕の事項のいずれか一つの事項を
備えたこと。 〔イ〕.駆動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄
芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持
手段(VIIb)を一体にしたこと。 〔ロ〕.駆動保持手段(IV)を駆動手段(I)に包含させ、駆
動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持手段
(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)
を一体にしたこと。 〔ハ〕.駆動保持手段(IV)・外鉄芯支持手段(VIIa)を一
体にし、また駆動支持手段(V)・内鉄芯保持手段(VIb)・
内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にしたこと。 〔ニ〕.駆動保持手段(IV)を外鉄芯(IIa)に包含させ、ま
た駆動支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保
持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にして、駆
動手段(I)とともに外鉄芯(IIa)も移動するようにしたこ
と。 〔ホ〕.駆動保持手段(IV)・外鉄芯支持手段(VIIa)を外
鉄芯(IIa)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯支
持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段
(VIIb)を一体にして、駆動手段(I)とともに外鉄芯(IIa)
も移動するようにしたこと。 〔ヘ〕.駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)を駆動
手段(I)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯支持
手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VI
Ib)を一体にして、駆動手段(I)とともに外鉄芯(IIa)も
移動するようにしたこと。 〔ト〕.駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を一体
にし、また駆動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外
鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にし
たこと。 〔チ〕.駆動保持手段(IV)を内鉄芯(IIb)に包含させ、ま
た駆動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持
手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にして、駆動
手段(I)とともに内鉄芯(IIb)も移動するようにしたこ
と。 〔リ〕.駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を内鉄
芯(IIb)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯保持
手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VI
Ib)を一体にして、駆動手段(I)とともに内鉄芯(IIb)も
移動するようにしたこと。 〔ヌ〕.駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を駆動
手段(I)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯保持
手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VI
Ib)を一体にして、駆動手段(I)とともに内鉄芯(IIb)も
移動するようにしたこと。 [3. 4].駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手
段(VIb)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれかにおいて、次
の〔イ〕又は〔ロ〕の事項を備えたこと。 〔イ〕.駆動手段(I)・一次側コイル(3a)・二次側コイル
(3b)から発生する熱を強制放熱させるための放熱フィン
(11)を形成しないで、自然放熱させるようにしたこと。 〔ロ〕.駆動手段(I)・一次側コイル(3a)・二次側コイル
(3b)から発生する熱を強制放熱させるための放熱フィン
(11)を形成したこと。 [3. 5].駆動支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄
芯支持手段(VIIb)において、次の〔イ〕又は〔ロ〕の事
項を備えたこと。 〔イ〕.一次側電気回路手段(IIIa)・二次側電気回路手
段(IIIb)のリ−ド線(La,Lb)が貫通できる、溝部又は穴
(73a,73b)を形成したこと。 〔ロ〕.一次側電気回路手段(IIIa)・二次側電気回路手
段(IIIb)のリ−ド線(La,Lb)が貫通できる、溝部又は穴
(73a,73b)を形成しないこと。 [3. 6].一次側コイル(3a)又は二次側コイル(3b)におい
て、次の〔イ〕〜〔ハ〕の事項のいずれか一つの事項を
備えたこと。 〔イ〕.巻数を変えることで交番磁束(φ)の量を調整で
きる中間端子(T)を設けていないこと。 〔ロ〕.電磁力(F)の強さを変えることで、駆動手段(I)
の駆動速度を変えることができるように、巻数を変える
ことで交番磁束(φ)の量を可変調整できる中間端子(T)
を設けたこと。 〔ハ〕.電源の周波数(f)が変っても、電磁力(F)の強さ
を一定にすることで、駆動手段(I)の駆動速度を一定に
することができるように、巻数を変えることで交番磁束
(φ)の量を一定調整できる中間端子(T)を設けたこと。 [3. 7].補助電気回路手段(IIIx)において、次の〔イ〕
〜〔ハ〕の事項のいずれか一つの事項を備えたこと。 〔イ〕.コンデンサ−(c2)を容量が無限大の短絡回路と
して、抵抗(r2)だけを備えたこと。 〔ロ〕.コンデンサ−(c2)を容量が無限大の短絡回路と
して、抵抗(r2)の抵抗値を二次側コイル(3b)の抵抗値に
含ませて、抵抗(r2)・コンデンサ−(c2)を備えないよう
にしたこと。 〔ハ〕.抵抗(r2)の抵抗値を二次側コイル(3b)の抵抗値
に含ませて、コンデンサ−(c2)だけを備えたこと。 [3. 8].二次側電気回路手段(IIIb)において、次の
〔イ〕〜〔ハ〕の事項のいずれか一つの事項を備えたこ
と。 〔イ〕.補助電気回路手段(IIIx)・二次側コイル(3b)を
別々に分けたこと。 〔ロ〕.補助電気回路手段(IIIx)・二次側コイル(3b)を
一体にしたこと。 〔ハ〕.補助電気回路手段(IIIx)・二次側コイル(3b)を
電気的に接続・切離しができるように、補助電気回路手
段(IIIx)・二次側コイル(3b)の間に端子(Tb)を配置した
こと。 [3. 9].空隙(G)において、次の〔イ〕又は〔ロ〕の事項
を備えたこと。 〔イ〕.空隙(G)の空隙長を同じにしたこと。 〔ロ〕.交番磁束(φ)に位相差(θ)を生じさせる、電気
回路及び磁気回路諸元の条件を充足させる手段として、
磁気回路部(M)の磁気抵抗(R)に大きさの「差」を持たせ
るために、空隙(G)の長さに「差」を持たせたこと。 [3.10].駆動手段(I)において、次の〔イ〕〜〔ハ〕の事
項のいずれか一つの事項と、〔ニ〕の事項とを備えたこ
と。 〔イ〕.導電部材(1)を一種類の材料で形成したこと。 〔ロ〕.導電部材(1)を導電率の異なる二種類以上の材料
で、断面が層をなすように形成したこと。 〔ハ〕.交番磁束(φ)それぞれに位相差(θ)を生じさせ
る電気回路・磁気回路の諸元の条件を補充させ、かつ空
隙(G)の長さを小さくして一次側電流(i1)・二次側電流
(i2)を小さくするための手段として、三次側電気回路(E
3)の抵抗(r3)を最適設定するために、第一の導電部材
(1)として、外磁極頭部(21a)・内磁極頭部(21b)が対向
する内側部分を導電率の大きい材料で形成し、第二の導
電部材(1)として、外磁極頭部(21a)・内磁極頭部(21b)
が対向する外側部分を導電率の小さい導電材料で形成し
たこと。 〔ニ〕 移動する方向に電磁力(F)を効率良く発生させる
ため、交番磁束(φ)と鎖交する誘導電流(i3)が移動方向
に対して直角方向に流れるように、移動方向に対して直
角成分方向の溝(10)を導電部材(1)に形成したこと。
【0022】また更に、本発明に係る「電磁誘導駆動装
置」の別のものは、次の[4.1]〜[4.4]の事項を備えるよ
うにして具現化したものである。 [4. 1].磁気回路部(M)の数が少なくとも三つであるこ
と。 [4. 2].駆動手段(I)において、少なくとも交番磁束(Φ)
が通過する内側及び外側の端面が、また外磁極頭部(21
a)及び内磁極頭部(21b)の端面が同心円上にあるように
形成したこと。 [4. 3].第一の磁気回路部(M1)には一次側コイル(3a1)
を、第二の磁気回路部(M2)には二次側コイル(3b2)を、
第三の磁気回路部(M3)には二次側コイル(3b3)を配置し
たこと。 [4. 3].第一の磁気回路部(M1)には一次側コイル(3a1)
を、第二の磁気回路部(M2)には二次側コイル(3b2)を、
第三の磁気回路部(M3)には二次側コイル(3b3)を配置し
たこと。 [4. 4].一次側コイル(3a1)・二次側コイル(3b2)・二次
側コイル(3b3)に、Y(スタ−)結線法又はΔ(デルタ)結
線法によって、三相交流電源を接続したこと。
【0023】また更に、本発明に係る「電磁誘導駆動装
置」の別のものは、次の[5.1a]又は [5.1b]の事項と、[5.2]及び[5.3]の事項とを備えるよう
にしたものである。 [5.1a].請求項2・請求項3のいずれか1項に記載の
「電磁誘導駆動装置」を一組として、複数個、駆動手段
(I)の移動方向に対して直角の方向に、内鉄芯支持手段
(VIIb)を直列に連結したこと。 [5.1b].請求項2・請求項3のいずれか1項に記載の
「電磁誘導駆動装置」を一組として、複数個、駆動手段
(I)の移動方向に対して直角の方向に、並列に配置し、
各組の駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・駆動支持手段
(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内
鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)・一次側電
気回路手段(IIIa)を並列に連結したこと。 [5. 2].各組の一次側電気回路手段(IIIa)を直列又は並
列に接続したこと。 [5. 3].各組の二次側電気回路手段(IIIb)をそれぞれ独
立させていること、又は各組の補助電気回路手段(IIIx)
を並列に接続していること、又は各組の補助電気回路手
段(IIIx)を合体していること。
【0024】つぎに、本発明に係る「電磁誘導駆動装置
の方法」は、前記「電磁誘導駆動装置」を基にして、こ
の装置の駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯(IIa)
・外鉄芯保持手段(VIa)・内鉄芯(IIb)・内鉄芯保持手段
(VIb)のいずれかと、次の[6.1]〜[6.20]のいずれか一つ
の事項とを結合又は一体化して、電磁力(F)を駆動力と
して外部に伝達するように具現化したものである。 [6. 1].自然の物質・物体や人工の物質・物体などを、
直に又は筐体を介して、積載・支持しながら回転させる
台手段(#1)。 [6. 2].自然の物質・物体や人工の物質・物体などに遠
心力を与えるために、所定量を収納して回転させる籠手
段(#21)。 [6. 3].自然の物質・物体や人工の物質・物体などを、
攪拌又は混合するために、所定量を収納して回転させる
筺体手段(#22)。 [6. 4].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを所定の方向に移動させるプロ
ペラ形羽根手段(#31)の保持部材。 [6. 6].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを直角に方向変換して移動させ
るシロッコ形羽根手段(#32)の保持部材。 [6. 6].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを所定の方向に移動させるプロ
ペラ形羽根手段(#33)の外周保持部材。 [6. 7].筐体に搭載され、回転駆動力を受けることで、
自然の物質・物体や人工の物質・物体などを所定方向に
移動させ、その反動力で筐体を反対方向に移動・推進さ
せる、プロペラ形羽根手段(#34)又はスクリュゥ形羽根
手段(#35)の保持部材。 [6. 8].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを攪拌、混練、又は粉砕する、
羽根手段(#41)又は突起手段(#42)の保持部材。 [6. 9].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などをすくい取り・移動する容器手
段(#43)の保持部材。 [6.10].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを混練・移動するスクリュゥ形
羽根手段(#44)の保持部材。 [6.11].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを切断、又は裁断する、鋸歯手
段(#51)又は刃手段(#52)の保持部材。 [6.12].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを、研磨する環状の研磨手段(#
61)又は艶をだすを環状の艶だし手段(#62)。 [6.13].所定のトルクと回転数とを所定装置に、ベルト
(♭11)・チェ−ン(♭12)・ロ−プ(♭13)のいずれかで中
継するための、プ−リ手段(#71、歯車手段(#72)又は巻
取りロ−ラ手段(#73)。 [6.14].所定のトルクと回転数とを所定装置に、歯車(♭
21)・歯付きレ−ル(♭22)・笠歯車(♭23)のいずれかで
中継して伝達するための、歯車手段(#81)又は笠歯車手
段(#82)。 [6.16].所定のトルクと回転数とを所定装置に、摩擦抵
抗・弾力性を持つロ−ラ(♭3)で中継して伝達するため
の、環状の弾性手段(#91)又は凹凸手段(#92)。 [6.16].自然の物質・物体や人工の物質・物体などを積
載した筐体(♭41,♭42)を支えるとともに、所定の位置
・方向に転がりながら移動する、車輪手段(#101,#103)
又はタイヤ手段(#102,#104)。 [6.17].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭5)
を、圧延・導入・送出のいずれかさせるロ−ラ手段(#1
1)。 [6.18].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭5)
を、直に又は筐体を介し、乗せるとともに所定位置に移
動するベルト(♭61)・チェ−ン(♭62)のいずれかを周回
させる、プ−リ手段(#121)又は歯車手段(#122)。 [6.19].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭7)
を、直に線接触して支持しながら移動させるロ−ラ手段
(#123)。 [6.20].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭8)
を、正又は逆の直線方向に牽引又は押圧する連結竿手段
(#13)。
【0025】
【作用】本発明に係る「電磁誘導駆動の方法」及び「電
磁誘導駆動装置」並びに「電磁誘導駆動装置の使用方
法」においては、駆動手段(I)・外鉄芯(IIa)・内鉄芯(I
Ib)と一次及び二次側電気回路手段(IIIa,IIIb)と補助電
気回路手段(IIIc)で構成し、抵抗・コンデンサの電気的
諸元(r,c)と、磁気抵抗の磁気的諸元(R)と、コイル巻数
の構造的諸元(N)と、一次及び二次側電源の電圧比及び
位相差の電源仕様諸元(γ,θ)との間に所定の条件を満
たすことで、外鉄芯(IIa)・内鉄芯(IIb)の磁気回路部
(M)を通る交番磁束(φ)の間には位相差(θ)を生じる。
そして、駆動手段(I)は帯状であって、面に沿った所定
の方向に移動が容易にでき、この移動方向に対して直角
方向の外側面から内側面に、位相差(θ)の異なる交番磁
束(φ)が通過すると、内部において交番磁束(φ)の周囲
に誘導電流(i3)が流れる三次側電気回路(E3)を形成する
とともに、交番磁束(φ)と誘導電流(i3)との間に、交番
磁束(φ)の方向に対して直角成分の方向に電磁力(F)を
発生し、電磁力(F)の合成された総合の電磁力(Ft)が外
部反抗力以上になることによって所定の方向に移動する
ことを基本原理にして、次の[1]〜[10]の事項のように
作用する。
【0026】[ 1].鉄芯は、外磁極頭部(21a)・脚部(22
a)・継鉄部(23a)を備えて外鉄芯(IIa)を形成するE字形
磁気回路と、内磁極頭部(21b)・脚部(22b)・継鉄部(23
b)を備えて内鉄芯(IIb)を形成するE字形磁気回路とで
双E字形磁気回路を構成し、コイルは外磁極鉄芯(2a)・
内磁極鉄芯(2b)・空隙(G)で形成する磁気回路部(M)に巻
回した一次側コイル(3a)と二次側コイル(3b)とで構成し
ているので、また後述の〔5.動作、及び諸元間の条
件〕のように、磁気回路部(M)は3個で済み、鉄芯形状
は双E字形磁気回路を形成して、単純である。また、一
次及び二次側コイル(3a,3b)が共に1個で、コイルは合
計2個という小部品点数で済み、磁気回路部(M)の部位
に予め巻回したものを中心部位に集中して挿入・配置す
ることも、又は直接に巻回することも容易にできること
が、コイルの巻回・配置・接続などの工作・作業を容易
にするとともに、製造コストを低減するように作用す
る。
【0027】[ 2].一次及び二次側コイル(3a,3b)それぞ
れは、磁気回路部(M)の部位に予め巻回したものを集中
して挿入・装着することも、又は直接に巻回することも
容易にできるので、生産のときの工作・作業性を容易に
するように作用する。また、製品寿命がきたとき、又は
使用されなくなったとき、解体・回収及び鉄・非鉄・導
電・その他部材の分離・選別・再生・再使用などの再生
産性と、マクロ的には地球資源のリサイクル化とを容易
にするように作用する。
【0028】[ 3].帯状であって、面に沿った所定の方
向に移動が容易にでき、電磁力(F)を発生し、この電磁
力(F)によって所定の方向に移動する、一種類以上の導
電部材(1)で形成した駆動手段(I)から直接に、又は駆動
手段(I)を保持する駆動保持手段(IV)を介して、電磁力
(F)を駆動力として機械的に外部へ伝達することができ
る。実施例2・実施例7・実施例8は駆動保持手段(IV)
を外鉄芯保持手段(VIa)に包含させ、また駆動支持手段
(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内
鉄芯支持手段(VIIb)を一体にすることによって、駆動手
段(I)とともに外鉄芯(IIa)・外鉄芯保持手段(VIa)も回
転・移動させることができるので、駆動手段(I)・外鉄
芯(IIa)・外鉄芯保持手段(VIa)などの広範囲の外観部か
ら電磁力(F)を駆動力として外部に伝達できることが、
駆動力伝達の「中継装置」を省略化し、また装置・機器
の「駆動力発生機構部」を単純化・小型化するととも
に、回転部の慣性モ−メントを小さくするように作用す
る。
【0029】[ 4].一次側コイル(3a)・二次側コイル(3
b)の巻数(N)と、磁気回路部(M)の磁気抵抗(R)と、一次
側電気回路(E1)・二次側電気回路(E2)・三次側電気回路
(E3)の電気抵抗(r)とともに、磁気回路部(M)を通る磁束
(φ)に位相差(θ)を生じさせる電気及び磁気回路諸元の
条件を補充させるために、抵抗値がゼロ以上の抵抗(r2)
と、容量がゼロ以上のコンデンサ(c2)とでなるようにし
た補助電気回路手段(IIIx)を備えて、位相差(θ)の異な
る三つ以上の交番磁束(φ)が外磁極頭部(21a)・内磁極
頭部(21b)の間で駆動手段(I)の外側面から内側面に通過
するときに、駆動手段(I)の内部において交番磁束(φ)
の周囲に誘導電流(i3)が流れる三次側電気回路(E3)を形
成するとともに、交番磁束(φ)と誘導電流(i3)との間
に、交番磁束(φ)の方向に対して直角成分の方向に「フ
レミング左手の法則」に従った電磁力(F)が発生し、電
磁力(F)が合成して総合の電磁力(Ft)となることが、 .電源が単相であっても、従来の単相電動機において
起動用コンデンサを使用していたことはせずに、起動す
ることができるように作用する。また、磁束(φ1,φ2,
φ3)による導電部材(1)内の誘導電流(i1,i2,i3)は、導
電部材(1)の移動速度に即して光の速度で追従して移動
するので、すなわち、磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i
1,i2,i3)との間の導電部材(1)の移動による位相の「ず
れ」が生じないので、導電部材(1)の移動速度に対し
て、電源からみた一次側電気回路(E1)のインピ−ダンス
に変化のないことが、 .起動時の過渡特性において始動電流の発生を抑制
し、ゼロからイクスポ−ネンシャル的に上昇して「被接
続装置」の負荷と平衡する定常状態の電流値となるよう
に作用するとともに、また電源に瞬時の電圧降下を生ぜ
しめて、他の「電気装置」などに悪影響を与えるような
ことがないように作用する。
【0030】[ 5].磁気回路部(M)は3個で済み、鉄芯の
形状は双E字形磁気回路を形成して単純である。また、
一次及び二次側コイル(3a,3b)が共に1個で、コイルの
使用は合計2個という小部品点数で済み、磁気回路部
(M)の部位に予め巻回したものを中心部位に集中して挿
入・装着することも、又は直接に巻回することも容易に
でき、そして構造及び施工的に無理なく巻線の中間にタ
ップを設けることのできることが、電源電圧の波形は、
サイリスタなどでカットオフするようなことをしない
で、そのままの正弦波形を保持して、コイル巻数を変え
ることで速度を制御する「巻線数変換法」でも、多段階
速度のキメ細かな制御ができるように作用する。
【0031】[ 6].磁気回路部(M)は3個で済み、鉄芯の
形状は双E字形磁気回路を形成して単純である。また、
一次側コイル(3a)が1個で、コイルの使用は二次側コイ
ル(3b)が1個で、合計2個という小部品点数で済み、磁
気回路部(M)の部位に予め巻回したものを中心部位に集
中して挿入・装着することも、又は直接に巻回すること
も容易にでき、そして構造及び施工的に無理なく巻線の
中間にタップを設けることのできることが、構造と作業
性を複雑にすることなく、また同一の電動機で50Hz・60
Hzの使い分けて使用ができることが、出力の種類に対し
て全体の種類を半分にするとともに調達・在庫・販売な
どに管理費を寡けないようにするため、製造コストが低
減するように作用する。
【0032】[ 7].磁気回路部(M)は3個を備え、二個の
内、一方には一次側コイル(3a)を、他方には通常一方向
だけの移動に使用する二次側コイル(3b)を、残りの磁気
回路部(M)には二次側コイル(3b)とは逆方向に巻回した
逆方向移動用の二次側コイル(3c)を備えて、二次側コイ
ル(3b)を補助電気回路手段(IIIx)と電気的に切り離し
て、逆方向移動用の二次側コイル(3c)と電気的に接続す
ることが、電源が単相であっても正方向移動から逆方向
移動、又は正回転から逆回転の運転をすることができる
ように作用する。また、コイルの個数が少なく、コイル
の巻回・接続などの作業が容易で製造コストが寡からな
く、また構造が大きくならなくて済むように作用する。
【0033】[ 8].帯状であって、面に沿った所定の方
向に移動が容易にでき、電磁力(F)を発生し、電磁力(F)
の合成された総合の電磁力(F)が外部反抗力以上になる
ことによって所定の方向に移動する駆動手段(I)だけで
も、総合の電磁力(Ft)を駆動力として直接に外部へ伝達
することができ、このとき、鉄芯部材を含まないこと
が、回転部の部材重量を軽くし、かつ慣性モ−メントを
従来より小さくするとともに、起動・停止の時間短縮と
電気及び機械的制動の省エネルギ−化ができるように作
用する。
【0034】[ 9].実施例8で示すように、複数台の駆
動手段(I)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)を
結合又は一体化して共通化でき、また駆動支持手段(V)
・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄
芯支持手段(VIIb)を一体化・共通化して、複数台を並列
に配置して運転することにより、台数分の出力・トルク
を得ることができ、出力・トルクに対して電動機の種類
を少なくすることができる。また、駆動支持手段(V)・
外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯
支持手段(VIIb)を一体化・共通化しているので、それぞ
れの回転軸が同心になり「回転振れ」や「歪応力」が生
じなく、それぞれの固定子を調整・固定して、回転軸を
直列に連結・接続することの必要がなくなり、製造コス
トを低減するように作用する。
【0035】[10].磁気回路は、外磁極頭部(21a)・脚部
(22a)・継鉄部(23a)を備えて外鉄芯(IIa)を形成するE
字形磁気回路と、内磁頭極部(21b)・脚部(22b)・継鉄部
(23b)を備えて内鉄芯(IIb)を形成するE字形磁気回路と
で構成し、外磁極鉄芯(2a)・内磁極鉄芯(2b)・空隙(G)
で形成する磁気回路部(M)に位相差(θ)の異なる交番磁
束(φ)が通ることが、磁路鉄芯の嵌合・接合・空隙の各
部における電磁吸着力が空気を振動して騒音の音波を局
部的には発生するが、磁路総合の電磁吸着力の合成振動
振幅を小さくして、電源が単相であっても、局部的には
騒音を発生しているが、全体的には騒音(音波)の振幅を
縮小して騒音発生を抑制するように作用する。
【0036】
【実施例】
〔1.基本原理〕 本発明に係る「電磁誘導駆動の方
法」の基本原理を、図1〜図3に基づいて説明する。図
1aは基本原理の構造を示す斜視図、図1bは図1aの
駆動手段(I)において交番磁束によって発生する誘導電
流及び電磁力の様子を示す説明図、図2は基本原理の電
気回路図、図3は説明のために用いる図面である。 〔イ〕.(I)は、銅・アルミニュ−ムなどの導電部材で形
成し、帯状であって面に沿った所定の方向に移動が容易
にできる駆動手段で、この移動方向に対して直角方向の
外側面から内側面に、位相差(θ12,θ23,θ31)の異なる
交番磁束(φ1,φ2,φ3)が通過すると、内部において交
番磁束(φ1,φ2,φ3)の周囲に発生する誘導電流(i31,i3
2,i33)が流れる三次側電気回路(E31,E32,E33)を形成す
るとともに、交番磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i3
2,i33)との間に、交番磁束(φ)の方向に対して直角成分
の方向に電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)を発生し、
これらの電磁力(F)の合成された総合の電磁力(Ft)が外
部反抗力以上になることによって所定の方向に移動す
る。なお、駆動手段(I)の、移動方向に見た断面形状の
例として、H・I・L・U字形などがある。 〔ロ〕.(2a1,2a2,2a3)は、外磁極鉄芯で、一端に外磁極
頭部(21a1,21a2,21a3)と、他端に脚部(22a1,22a2,22a3)
とを備えて、T字形磁気回路を形成する。なお、外磁極
頭部(21a1,21a2,21a3)は駆動手段(I)の外側に配置し、
外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)の端面から出た交番磁束
(φ1,φ2,φ3)が駆動手段(I)の外側から内側に通過する
とき、駆動手段(I)において三次側電気回路(E31,E32,E3
3)を形成するように、それぞれの端面を駆動手段(I)の
外側面に対面させる。 〔ハ〕.(23a)は、継鉄部で、I字形磁気回路を形成す
る。 〔ニ〕.(IIa)は、外鉄芯で、外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)
と継鉄部(23a)とで構成し、脚部(22a1,22a2,22a3)と継
鉄部(23a)とを磁気的に接続して、E字形磁気回路を形
成する。 〔ホ〕.(2b1,2b2,2b3)は、内磁極鉄芯で、一端に内磁極
頭部(21b1,21b2,21b3)と、他端に脚部(22b1,22b2,22b3)
とを備えて、T字形磁気回路を形成する。なお、内磁極
頭部(21b1,21b2,21b3)は、駆動手段(I)の内側に配置
し、内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)の端面は、駆動手段
(I)を通過した交番磁束(φ1,φ2,φ3)を受けるように、
駆動手段(I)を介して外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)の端
面と対面するようにするとともに、駆動手段(I)の内側
面に対面させる。 〔ヘ〕.(23b)は、継鉄部で、I字形磁気回路を形成す
る。 〔ト〕.(IIb)は、内鉄芯で、内磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)
と継鉄部(23a)とで構成し、脚部(22b1,22b2,22b3)と継
鉄部(23a)とを磁気的に接続して、E字形磁気回路を形
成する。 〔チ〕.(M1,M2,M3)は、磁気回路部で、駆動手段(I)を含
めた、外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,
21b2,21b3)との間の空隙(G1,G2,G3)と、外磁極鉄芯(2a
1,2a2,2a3)と、内磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)とを磁気的に
接続して磁気回路を形成する。 〔リ〕.(3a1,3a2,3a3)は、一次側コイルで、交番磁束
(φ1,φ2,φ3)により誘起起電力を、また一次側電流(i
1)により起磁力を発生させるため、磁気回路部(M1,M2,M
3)に巻回している。 〔ヌ〕.(IIIa)は、一次側電気回路手段で、一次側電流
(i1)が流れる一次側電気回路(E1)を形成するように、一
次側コイル(3a1,3a2,3a3)を直列に接続している。 〔ル〕.(3b1,3b2,3b3)は、二次側コイルで、交番磁束
(φ1,φ2,φ3)により誘起起電力を、また二次側電流(i
2)により起磁力を発生させるため、磁気回路部(M1,M2,M
3)に巻回している。 〔オ〕.(IIIx)は、補助電気回路手段で、一次側コイル
(3a1,3a2,3a3)の巻数と、二次側コイル(3b1,3b2,3b3)の
巻数と、磁気回路部(M1,M2,M3)の磁気抵抗値と、一次側
電気回路(E1)・三次側電気回路(E3)・二次側コイル(3b
1,3b2,3b3)の電気抵抗値とともに、交番磁束(φ1,φ2,
φ3)に位相差(θ12,θ23,θ31)を生じさせる電気回路・
磁気回路の諸元の条件を補充させるために、抵抗値がゼ
ロ以上の抵抗(r2)と、容量がゼロ以上のコンデンサ(c2)
とで構成している。 〔ワ〕.(IIIb)は、二次側電気回路手段で、二次側電流
(i2)が流れる二次側電気回路(E2)を形成するように、二
次側コイル(3b1,3b2,3b3)及び補助電気回路手段(IIIx)
を直列に接続している。
【0037】なお、図1において、制約事項は下記〜
の事項の三つである。 .外及び内磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3,2b1,2b2,2b3)及び
継鉄部(23a,23b)の磁気抵抗が、空隙(G1,G2,G3)の磁気
抵抗に比べて充分小さいならば、磁気回路部(M1,M2,M3)
の磁気抵抗は空隙(G1,G2,G3)の磁気抵抗で代表できる。 .事項のうえに、図3において、図3a〜図3fで示
すように、隣合っている磁気回路部(M1,M2,M3)の間にお
いて、外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)どうしと内磁極頭部
(21b1,21b2,21b3)どうしの、少なくともいずれか一方を
磁気的に接続せずに、また外又は内磁極頭部(21a,21b)
どうしの間を漏洩する磁束が磁束(φ1,φ2,φ3)に比し
て無視できるならば、外鉄芯(IIa)・内鉄芯(IIb)におい
てE字形磁気回路を形成・保持する。したがって、隣合
っている磁気回路部(M1,M2,M3)の間において、次の事項
〔イ〕〜〔ハ〕のいずれか一つを備えることができる。 〔イ〕.外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)どうし又は内磁極
頭部(21b1,21b2,21b3)どうしを磁気的に接続したこと。 〔ロ〕.脚部(22a1,22a2,22a3)どうし又は脚部(22b1,22b
2,22b3)どうしを磁気的に接続したこと。 〔ハ〕.外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)どうし及び脚部(22
a1,22a2,22a3)どうし、又は内磁極頭部(21b1,21b2,21b
3)どうし及び脚部(22b1,22b2,22b3)どうしを磁気的に接
続したこと。 .磁気回路部(M1,M2,M3)において、外磁極頭部(21a1,
21a2,21a3)の両端が隣の外磁極頭部と接続しているとき
は、外鉄芯(IIa)の側には一次側コイル(3a1,3a2,3a3)と
二次側コイル(3b1,3b2,3b3)とは共に配置しないこと。
また、内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)の両端が隣の内磁極
頭部と接続しているときは、内鉄芯(IIb)の側には一次
側コイル(3a1,3a2,3a3)と二次側コイル(3b1,3b2,3b3)と
は共に配置しないこと。
【0038】〔2.基本原理の応用例〕 基本原理の図
1と図3とから変形・発展させた応用例1〜応用例3を
図4〜図6に基づいて説明する。なお、図4〜図6は図
1における駆動手段(I)・外鉄芯(IIa)・内鉄芯(IIb)だ
けの、それら以外は省略した断面図を示す。 [応用例1] 応用例1を図4に基づいて説明する。な
お、図4b〜図4eは図4aの変形過程及び変形例を示し
ている。 〔イ〕.図4cは、継鉄部(23a)・駆動手段(I)が、それぞ
れ外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)・駆動手段(I)・内鉄芯(II
b)を囲むようにそれぞれを円弧状に伸ばして、それぞれ
の両端を合致させるとともに継鉄部(23b)を円弧状に収
縮させてその両端を合致させ、また外磁極鉄芯(2a1,2a
2,2a3)と内磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)との対(2a1・2b1,2a2
・2b2,2a3・2b3)を三つ120度の間隔で配置して、外磁極
頭部(21a1,21a2,21a3)・内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)の
端面、及び駆動手段(I)の内及び外側端面が同心円筒状
となるように変形・発展させた例である。 〔ロ〕.図4dは、図4cを基に、外磁極頭部(21a1,21a2,
21a3)を磁気的に接続して、脚部(22a1,21a2,21a3)と継
鉄部(23a)とを吸収・一体化し、かつ外鉄芯(IIa)と駆動
手段(I)とを合体するように変形・発展させた例であ
る。 〔ハ〕.図4eは、図4cを基に、内磁極頭部(21b1,21b2,
21b3)を磁気的に接続して、脚部(22b1,22b2,22b3)と継
鉄部(23b)を吸収・一体化し、かつ内鉄芯(IIb)と駆動手
段(I)とを合体するように変形・発展させた例である。
【0039】[応用例2] 応用例2を図5に基づいて説
明する。なお、図5b〜図5eは図5aの変形過程及び変
形例を示している。 〔イ〕.図5cは、継鉄部(23a)が駆動手段(I)・内鉄芯(I
Ib)を囲むように矩形状に伸ばし、また駆動手段(I)が内
鉄芯(IIa)を囲むようにその両端を円弧状に伸ばして合
致させるとともに継鉄部(23b)を円弧状に収縮させその
両端を合致させ、また外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)と内磁
極鉄芯(2b1,2b2,2b3)との対(2a1・2b1,2a2・2b2,2a3・2
b3)を三つ120度の間隔で配置して、外磁極頭部(21a1,21
a2,21a3)・内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)の端面、及び駆
動手段(I)の内及び外側端面が同心円筒状となるように
変形・発展させた例である。 〔ロ〕.図5dは、図5cを基に、内磁極頭部(21b1,21b2,
21b3)を磁気的に接続して、脚部(22b1,21b2,21b3)と継
鉄部(23b)とを吸収・一体化し、かつ内鉄芯(IIb)と駆動
手段(I)とを合体し、また内磁極頭部(21b1,21b3)と脚部
(22b1,22b3)との一部を磁気的に接続して一体化するよ
うに変形・発展させた例である。 〔ハ〕.図5eは、図5cを基に、外磁極頭部(21a1,21a2)
・内磁極頭部(21b2,21b3)それぞれの対(21a1・21a2,21b
2・21b3)を磁気的に接続して、脚部(22a1,22a2)を一体
化かつ脚部(22a3)と継鉄部(23a)とを吸収・一体化する
とともに脚部(22b2,22b3)を一体化かつ脚部(22b1)と継
鉄部(23b)とを吸収・一体化するように変形・発展させ
た例である。
【0040】[応用例3] 応用例3を図6に基づいて説
明する。なお、図6b〜図6dは図6aの変形過程及び変
形例を示している。 〔イ〕.図6b2は、外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)を磁気
的に接続して、脚部(22a1,22a2,22a3)と継鉄部(23a)と
を吸収・一体化するように外鉄芯(IIa)をI字形にし、
駆動手段(I)を外鉄芯(IIa)と合体するように変形・発展
させた例である。なお、駆動手段(I)・外鉄芯(IIa)・内
鉄芯(IIb)を∈‖∋状に配置して、外鉄芯(IIa)を合体す
るように変形・発展させることもできる。 〔ロ〕.図6cは、駆動手段(I)が外鉄芯(IIa)を囲むよう
に、その両端を伸ばして合致させるとともに、外磁極頭
部(21a1,21a2,21a3)を磁気的に接続して、脚部(22a1,22
a2,22a3)・継鉄部(23a)を吸収・一体化するように変形
・発展させた例である。 〔ハ〕.図6dは、図6cを基に、一体化した外磁極頭部
(21a1,21a2,21a3)の両端を円弧状に収縮・合致させると
ともに、継鉄部(23b)の両端が円弧状に伸び、内磁極鉄
芯(2b1,2b2,2b3)を60度の間隔で配置し、外磁極頭部(21
a1,21a2,21a3)・内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)の端面、
及び駆動手段(I)の内側・外側の端面が同心円筒状とな
るように変形・発展させた例である。
【0041】〔3.装置の実施例〕 本発明に係る「電
磁誘導駆動装置」の実施例1〜実施例13を、図7〜図
17に基づいて説明する。 [実施例1] 実施例1は、本発明による基本原理の応用
例1として示した図4cを基に具体化したもので、図7
aは実施例1のものの構造を示す断面図、図7bは図7
aを(A-A')方向から見た断面図、図8は実施例1のもの
の電気回路図である。(IIa)は、本装置の外部位に配置
して一方のE字形磁気回路を形成する外鉄芯で、積層し
た電磁鋼板からなり、円形の外周内側部に継鉄部(23a)
を、中央部位に穴部(24a)を、中間部位に継鉄部(23a)か
ら中心に向って逆T字形に突出した外磁極鉄芯(2a1,2a
2,2a3)を形成している。外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)は外
磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と脚部(22a1,22a2,22a3)とを
備えている。外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)は、U字形
で、中心部に向う側の端面を共に同心円上にあるように
形成し、また一部を脚部(22a1,22a2,22a3)とともに継鉄
部(23a)に融合・一体化している。(IIb)は、本装置の内
部位に配置するとともに、外鉄芯(IIa)の穴部(24a)に設
置して他方のE字形磁気回路を形成する内鉄芯で、積層
した電磁鋼板からなり、中央部位に穴部(24b)を、穴部
(24b)の外周外側部位に継鉄部(23b)を、外部位に継鉄部
(23b)から外側に向かって放射状・Y字形に突出した内
磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)を形成している。内磁極鉄芯(2b
1,2b2,2b3)は内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)と脚部(22b1,
22b2,22b3)とを備え、内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)は逆
U字形で外部位に向う側の端面を共に同心円上にあるよ
うに形成し、また中心部位に向う側の端面に凹部(25b1,
25b2,25b3)を形成して、凹部(25b1,25b2,25b3)に脚部(2
2b1,22b2,22b3)の端部を嵌合・接続している。外磁極頭
部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)とを
合い対向させて、それぞれの間に同心円状の空隙(G1,G
2,G3)を形成するとともに、空隙(G1,G2,G3)を介して、
外鉄芯(IIa)のE字形磁気回路と、内鉄芯(IIb)のE字形
磁気回路とを磁気的に結合させることにより双E字形磁
気回路を形成している。
【0042】(3a1)は、本装置の内部位に配置するとと
もに内鉄芯(IIb)に設置して、一次側電気回路(E1)の一
部を形成する一次側コイルで、電流による起磁力と、磁
束による誘起起電力とを発生させるために、絶縁した銅
電線を脚部(22b1)に囲尭するように所定巻数だけ巻回し
ている。(IIIa)は、一次側コイル(3a1)の端子部(Ta)を
リ−ド電線(La)で電源(V1)に接続して、一次側電気回路
(E1)を形成する一次側電気回路手段である。(3b2)は、
本装置の内部位に配置するとともに内鉄芯(IIb)に設置
して、二次側電気回路(E2)の一部を形成する二次側コイ
ルで、電流による起磁力と、磁束による誘起起電力とを
発生させるために、絶縁した銅電線を脚部(22b2)に囲尭
するように所定巻数だけ巻回している。(3c3)は、本装
置の内部位に配置するとともに内鉄芯(IIb)に設置し
て、逆回転運転するときに二次側電気回路(E2)の一部を
形成する逆回転用の二次側コイルで、電流による起磁力
と、磁束による誘起起電力とを発生させるために、絶縁
した銅電線を脚部(22b3)に囲尭するように、二次側コイ
ル(3b2)とは逆方向に所定巻数だけ巻回している。
【0043】(IIIx)は、本装置の外部に配置して、二次
側電気回路(E2)の一部を形成する補助電気回路手段で、
二次側電気回路(E2)の回路定数を調整して、磁気回路部
(M1,M2,M3)を通る交番磁束(φ1,φ2,φ3)の量(Ф1,Ф2,
Ф3)及び位相差(θ12,θ23,θ31)を制御するための、抵
抗(r2)とコンデンサ(c2)とで構成し、抵抗(r2)とコンデ
ンサ(c2)を直列に接続している。(IIIb)は、二次側コイ
ル(3b2)の端子部(Tb)をリ−ド電線(La)で補助電気回路
手段(IIIx)と並列に接続して、二次側電気回路(E2)を形
成する二次側電気回路手段である。(SW1)は、「コイル
巻数変換法」による多段階速度の制御をするときに、ま
た電源周波数の50Hz・60Hzの使い分けをするときに、一
次側コイル(3a1)のタップ(Ta)を切替えるスイッチであ
る。(SW2)は、逆回転の運転をするときに、正回転用の
二次側コイル(3b2)を切り離して、逆回転用の二次側コ
イル(3c3)を補助電気回路手段(IIIx)に接続して二次側
電気回路(E2)を形成するスイッチである。
【0044】(I)は、本装置の中間部位に配置して、外
磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,21b2,21b
3)との間の空隙(G1,G2,G3)に設置することによって三次
側電気回路(E31,E32,E33)を形成させ、交番磁束(φ1,φ
2,φ3)が貫通することにより誘導電流(i31,i32,i33)を
発生させ、交番磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i32,
i33)との間に電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)を発生
させて回転移動させる駆動手段である。駆動手段(I)
は、銅の導電部材からなり、円筒状で、断面の内外周が
直線を軸にした同心円を形成し、外鉄芯(IIa)内周と内
鉄芯(IIb)外周と同中心軸にして回転するようにしてい
る。
【0045】(VIa)は、本装置の外部位に配置して、大
地と力学的につながって外鉄芯(IIa)を保持する外鉄芯
保持手段で、外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、
大地と力学的につながって支持される被支持部材(62a)
とで構成している。保持部材(61a)は、非磁性材のアル
ミニウム軽合金からなり、直線を中心軸にした円筒状で
断面内径の、大きな大円筒部(61a1)と小さな小円筒部(6
1a2)とを形成している。被支持部材(62a)は、非磁性材
のアルミニウム軽合金からなり、全体断面がE字形で、
外部位に直線を中心軸にした円筒蓋状の部分を形成して
外周径の大きな蓋部(62a1)と、小さな円筒部(62a2)と
を、そして中央部位に、直線を中心軸にして円柱状の部
分を形成した突起部(62a3)と、軸穴部(62a4)とを備えて
いる。そして、外鉄芯(IIa)を大円筒部(61a1)に強制嵌
入して、嵌入方向の一部分を小円筒部(61a2)に当接して
いる。更に、小円筒部(62a2)を大円筒部(61a1)に強制嵌
入して、外鉄芯(IIa)を小円筒部(62a2)と小円筒部(61a
2)との端部により両側から押圧することによって固定
し、保持部材(61a)を介して被支持部材(62a)によって外
鉄芯(IIa)を支持している。(VIb)は、本装置の中心部位
に配置して、大地と力学的につながって内鉄芯(IIb)を
保持する内鉄芯保持手段で、内鉄芯(IIb)を保持する保
持部材(61b)と、大地に対して力学的につながって支持
される支持部材(62b)とで構成している。保持部材(61b)
は、構造鋼材の炭素鋼からなり、直線を中心軸にした棒
状を形成して、一方の側に断面外径が円形の丸棒部(61b
1)を、他方の側に丸棒部(61b1)外径より大きな断面の突
起部(61b2)を備えている。被支持部材(62b)は、構造鋼
材の炭素鋼からなり、直線を中心軸にした棒状を形成し
ている。そして、丸棒部(61b1)を内鉄芯(IIb)の穴部(24
b)に強制嵌入して、内鉄芯(IIb)の嵌入方向一部分を突
起部(61b2)に当接・押圧することによって、内鉄芯(II
b)を固定し、保持部材(61b)を介して被支持部材(62b)に
より内鉄芯(IIb)を支持している。
【0046】(IV)は、本装置の外部位に配置して、大地
と力学的につながって駆動手段(I)を保持するととも
に、駆動手段(I)で発生した電磁力を外部接続の装置・
機器・その他に伝達する駆動保持手段で、駆動手段(I)
を保持する保持部材(41)と、大地に対して力学的につな
がって支持される被支持部材(42)とで構成している。保
持部材(41)は、非磁性材のアルミニウム軽合金からな
り、断面がコ字形で、直線を中心軸にした円筒蓋状を形
成して、外部位に外周径の小さな小円筒部(41c1)と、大
きな大円筒部(41c2)とを、中央部位に蓋部(41c3)を備え
ている。被支持部材(42)は、非磁性材で耐摩耗性に優れ
た硬合金からなり、断面中心部を同心軸にして、軸突起
部(42c1)と、円筒突起部(42c2)とを形成している。そし
て、小円筒部(41c1)を駆動手段(I)の片側端部の内側に
強制嵌入して、大円筒部(41c2)の端面に駆動手段(I)を
当接・押圧することによって、駆動手段(I)を固定し、
保持部材(41)を介して被支持部材(42)により駆動手段
(I)を支持している。
【0047】(V)は、本装置の中央部位に配置して、大
地と力学的につながって駆動保持手段(IV)を支持する駆
動支持手段で、駆動保持手段(IV)を支持する支持部材(5
1)と、大地に対して力学的につながって支持される被支
持部材(52)とで構成している。支持部材(51)は、非磁性
材で耐摩耗性に優れた硬合金からなり、断面が直線を中
心軸にした軸状を形成している。被支持部材(52)は、構
造鋼材の炭素鋼からなり、直線を中心軸にした棒状を形
成している。そして、支持部材(51)を円筒突起部(42c2)
に装着し、支持部材(51)と円筒突起部(42c2)との間に潤
滑部材を施して、駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)が支
持部材(51)を軸として滑らかに回転できるようにし、ま
た支持部材(51)を介して被支持部材(52)により駆動手段
(I)・駆動保持手段(IV)・駆動支持手段(V)を支持するよ
うにしている。
【0048】(VIIa)は、本装置の中心部位に配置して、
大地と力学的につながって外鉄芯(IIa)を保持する外鉄
芯支持手段で、外鉄芯保持手段(VIa)を支持する支持部
材(71a)と、大地に対して力学的につながって支持され
る披支持部材(72a)とで構成している。支持部材(71a)・
被支持部材(72a)は、共に構造鋼材の炭素鋼からなり、
直線を中心軸にした棒状を形成して一体化している。ま
た、中心軸方向に沿った溝部(73a)を備えている。そし
て、支持部材(71a)を外鉄芯保持手段(VIa)の軸穴部(62a
4)に強制嵌入して、突起部(61b2)と円筒部(62a3)との端
部により両側から内鉄芯(IIb)を押圧することによって
内鉄芯(IIb)を固定し、また支持部材(71a)を介して被支
持部材(72a)により外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯(IIa)
を支持している。(VIIb)は、本装置の中心部位に配置し
て、大地と力学的につながって内鉄芯(IIb)を支持する
内鉄芯保持手段で、内鉄芯保持手段(VIb)を支持する支
持部材(71b)と、大地に対して力学的につながって支持
される披支持部材(72b)とで構成している。支持部材(71
b)・被支持部材(72b)は、共に構造鋼材の炭素鋼からな
り、直線を中心軸にした棒状を形成して一体化してい
る。また、中心軸方向に沿った溝部(73b)を備えてい
る。そして、支持部材(71b)を外鉄芯保持手段(VIa)の軸
穴部(62a4)に強制嵌入して、突起部(61b2)と円筒部(62a
3)との端部により両側から内鉄芯(IIb)を押圧すること
によって内鉄芯(IIb)を固定し、また支持部材(71b)を介
して被支持部材(72b)により外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄
芯(IIa)を支持している。駆動支持手段(V)・外鉄芯支持
手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体化して、また
溝部(73a,73b)も一体化して、そこにリ−ド電線(La,Lb)
を通している。
【0049】(VIIIb)は、内鉄芯(IIb)の両側に配置し
て、脚部(22b1,22b2,22b3)・内磁極頭部(21b1,21b2,21b
3)の積層が広がるのを防止するとともに、脚部(22b1,22
b2,22b3)と内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)との離脱防止の
補助機能をする内鉄芯側板で、非磁性材のアルミニウム
軽合金からなり、円板状で、外周が円形で、中央部に三
角状の穴部(81b)と、内鉄芯の鋲穴部(26b1,26b2,26b3)
と同位置に鋲穴部(82b)とを形成している。そして、鋲
(83b)を、鋲穴部(82b)と内鉄芯(IIb)の鋲穴部(26b1,26b
2,26b3)に嵌入し、端部をカシメることにより、内鉄芯
側板(VIIIb)を介して内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)・脚
部(22b1,22b2,22b3)を挾持・固着するとともに内磁極頭
部(21b1,21b2,21b3)と脚部(22b1,22b2,22b3)との離脱を
防止している。
【0050】なお、外鉄芯(IIa)・内鉄芯(IIb)に積層の
電磁鋼板を使用しているのは、従来の電動機と同じよう
に、交流電力による渦電流損を防ぐためで、加工方法と
しては、多量生産のときは金型パンチプレスによる長尺
帯状鋼板の連続打抜方法、また少量生産のときは、レ−
ダパンチプレスによる短又は長尺帯状鋼板の切断方法を
採る。
【0051】[実施例2] 実施例2は、本発明による基
本原理の応用例1として示した図4dと、実施例1とし
て示した図7とを基に具体化したもので、図9aは実施
例2のものの構造を示す断面図、図9bは図9aを(A-
A')方向から見た断面図である。なお、実施例2の電気
回路図は、実施例1のときの図8と同じである。(I)は
駆動手段、(IIa)は外鉄芯、(IIb)は内鉄芯、(G1,G2,G
3)は空隙、(IIIa)は一次側電気回路手段、(3a1)は一次
側コイル、(IIIb)は二次側電気回路手段、(3b2)は二次
側コイル、(3c3)は逆回転用の二次側コイル、(IIIx)は
補助電気回路手段、(SW1・SW2)はスイッチ、(VIb)は内
鉄芯保持手段、(73a,73b)は溝、(La,Lb)はリ−ド線で、
構造・機能は実施例1の場合と同じであるので、説明を
省く。
【0052】(VIa)は、本装置の外部位に配置して、大
地と力学的につながって外鉄芯(IIa)を保持する外鉄芯
保持手段で、外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、
大地と力学的につながって支持される被支持部材(62a)
とで構成している。保持部材(61a)は、駆動手段(I)に融
合・包含させている。換言すると、駆動手段(I)は保持
部材(61a)と共用させている。被支持部材(62a)は、非磁
性材のアルミニウム軽合金からなり、全体断面がコ字形
で、外部位の両側に合い対向するように配置している。
被支持部材(62a)は、直線を中心軸にした円筒蓋状の部
分を形成する、内周径の小さな蓋部(62a1)と大きな円筒
部(62a2)とを、そして中央部位に、直線を中心軸にして
円柱状の部分を形成した突起部(62a3)と、軸穴部(62a4)
とを備えている。そして、外鉄芯(IIa)を保持部材(61a)
すなわち駆動手段(I)の外周に強制嵌入して、更に駆動
手段(I)の両端外周部を円筒部(62a2)に強制嵌入して、
外鉄芯(IIa)を円筒部(62a2)の端部により両側から押圧
することによって固定し、保持部材(61a)すなわち駆動
手段(I)を介して、被支持部材(62a)により外鉄芯(IIa)
を支持している。
【0053】(IV)は、本装置の外部位に配置して、大地
と力学的につながって駆動手段(I)を保持するととも
に、駆動手段(I)で発生した電磁力を回転駆動力として
外部接続の装置・機器・その他に伝達する駆動保持手段
で、駆動手段(I)を保持する保持部材(41)と、大地に対
して力学的につながって支持される被支持部材(42)とで
構成している。保持部材(41)・被支持部材(42)は、外鉄
芯保持手段(VIa)に融合・包含させている。換言する
と、外鉄芯保持手段(VIa)は駆動保持手段(IV)と共用さ
せている。 (V)は、本装置の中央部位に配置して、大
地と力学的につながって駆動保持手段(IV)を支持する駆
動支持手段で、駆動手段(I)を支持する支持部材(51)
と、大地に対して力学的につながって支持される被支持
部材(52)とで構成している。支持部材(51)は、非磁性材
で耐摩耗性に優れた硬合金からなり、断面が直線を中心
軸にした軸状を形成し、外部位の両側に配置している。
被支持部材(52)は、構造鋼材の炭素鋼からなり、直線を
中心軸にした棒状を形成している。そして、まず被支持
部材(52)を軸穴部(62a4)に貫通させてから、軸穴部(62a
4)に支持部材(51)を装着し、支持部材(51)と軸穴部(62a
4)との間に潤滑部材を施して、駆動手段(I)・駆動保持
手段(IV)が外鉄芯(IIa)を共にして支持部材(51)を軸と
して滑らかに回転できるようにし、また支持部材(51)を
介して被支持部材(52)により外鉄芯(IIa)を共にして駆
動手段(I)・駆動保持手段(IV)を支持するようにしてい
る。
【0054】(VIIa)は、本装置の中心部位に配置して、
大地と力学的につながって外鉄芯保持手段(VIa)を支持
する外鉄芯支持手段で、図7aで示すように、外鉄芯保
持手段(VIa)を支持する支持部材(71a)と、大地に対して
力学的につながって支持される披支持部材(72a)とで構
成している。支持部材(71a)・被支持部材(72a)は、駆動
支持手段(V)に融合・包含させている。換言すると、駆
動支持手段(V)は外鉄芯支持手段(VIIa)と共用させてい
る。(VIIb)は、本装置の中心部位に配置して、大地と力
学的につながって内鉄芯保持手段(VIb)を支持する内鉄
芯支持手段で、図7aで示すように、内鉄芯保持手段(V
Ib)を支持する支持部材(71b)と、大地に対して力学的に
つながって支持される披支持部材(72b)とで構成してい
る。支持部材(71b)・被支持部材(72b)は、駆動支持手段
(V)に融合・包含させている。換言すると、駆動支持手
段(V)は内鉄芯支持手段(VIIb)と共用させている。駆動
支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段
(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体化し、左・右に溝
部(73a,73b)を形成して、そこにリ−ド電線(La,Lb)を通
している。
【0055】[実施例3] 実施例3は、本発明による基
本原理の応用例1として示した図4eと、実施例2とし
て示した図9を基に具体化したもので、図10aは実施
例3のものの構造を示す断面図、図10bは図10aを
(A-A')方向から見た断面図である。なお、実施例3の電
気回路図は、実施例2のときの図8と同じである。(III
x)は補助電気回路手段、(SW1,SW2)はスイッチで、構造
・機能は実施例1の場合と同じであるので、説明を省略
する。
【0056】(IIa)は、本装置の外部位に配置して一方
のE字形磁気回路を形成する外鉄芯で、積層した電磁鋼
板からなり、外周部位に円筒形の継鉄部(23a)を、中央
部位に穴部(24a)を、中間部位に継鉄部(23a)から中央部
位に向ってY字形に突出した外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)
を形成している。外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)は外磁極頭
部(21a1,21a2,21a3)と脚部(22a1,22a2,22a3)とを備えて
いる。外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)は、U字形で、中心
部に向う側の端面を共に同心円上にあるように形成して
いる。(IIb)は、本装置の内部位に配置するとともに、
外鉄芯(IIa)の穴部(24a)に設置して他方のE字形磁気回
路を形成する内鉄芯で、積層した電磁鋼板からなり、中
央部位に穴部(24b)を、穴部(24b)の外周外側部位に継鉄
部(23b)を、外部位に継鉄部(23b)から外側に向かって放
射状・Y字形に突出した内磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)を形
成している。内磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)は内磁極頭部(21
b1,21b2,21b3)と脚部(22b1,22b2,22b3)とを備えてい
る。内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)は、逆U字形で、外部
位に向う側の端面を共に同心円上にあるように形成し、
また一部を脚部(22b1,22b2,22b3)とともに継鉄部(23b)
に融合・一体化している。外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)
と内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)とを合い対向させて、そ
れぞれの間に同心円状の空隙(G1,G2,G3)を形成するとと
もに、空隙(G1,G2,G3)を介して、外鉄芯(IIa)のE字形
磁気回路と、内鉄芯(IIb)のE字形磁気回路とを磁気的
に結合させることにより双E字形磁気回路を形成してい
る。
【0057】(3a1)は、本装置の外部位に配置するとと
もに外鉄芯(IIa)に設置して、一次側電気回路(E1)の一
部を形成する一次側コイルで、電流による起磁力と、磁
束による誘起起電力とを発生させるために、絶縁した銅
電線を脚部(22a1)に囲尭するように所定巻数だけ巻回し
ている。(IIIa)は、一次側コイル(3a1)の端子部(Ta)を
リ−ド電線(La)で電源(V1)に接続して、一次側電気回路
(E1)を形成する一次側電気回路手段である。(3b2)は、
本装置の外部位に配置するとともに外鉄芯(IIa)に設置
して、二次側電気回路(E2)の一部を形成する二次側コイ
ルで、電流による起磁力と、磁束による誘起起電力とを
発生させるために、絶縁した銅電線を脚部(22a2)に囲尭
するように所定巻数だけ巻回している。(3c3)は、本装
置の外部位に配置するとともに外鉄芯(IIa)に設置し
て、逆回転運転するときに二次側電気回路(E2)の一部を
形成する逆回転用の二次側コイルで、電流による起磁力
と、磁束による誘起起電力とを発生させるために、絶縁
した銅電線を脚部(22a3)に囲尭するように、二次側コイ
ル(3b2)とは逆方向に所定巻数だけ巻回している。な
お、逆回転用の二次側コイル(3c3)は、二次側コイル(3b
2)と同方向に巻回して、端子の接続方法を二次側コイル
(3b2)と逆にしてもよい。(IIIb)は、二次側コイル(3b2)
の端子部(Tb)をリ−ド電線(La)で補助電気回路手段(III
x)と並列に接続して、二次側電気回路(E2)を形成する二
次側電気回路手段である。
【0058】(I)は、本装置の中間部位に配置して、外
磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,21b2,21b
3)との間の空隙(G1,G2,G3)に設置することによって三次
側電気回路(E31,E32,E33)を形成させ、交番磁束(φ1,φ
2,φ3)が貫通することにより誘導電流(i31,i32,i33)を
発生させ、交番磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i32,
i33)との間に電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)を発生
させ回転移動させる駆動手段である。駆動手段(I)は、
銅の導電部材からなり、円筒状で、断面の内外周が直線
を軸にした同心円を形成し、外鉄芯(IIa)内周と内鉄芯
(IIb)外周と同中心軸にして回転するようにしている。
【0059】(VIa)は、本装置の中心部位で、外鉄芯(II
a)の両側に対向するように配置して、大地と力学的につ
ながって外鉄芯(IIa)を保持する外鉄芯保持手段で、外
鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、大地と力学的に
つながって支持される被支持部材(62a)とで構成してい
る。保持部材(61a)は、非磁性材のアルミニウム軽合金
からなり、直線を中心軸にした円筒状で断面内径の、大
きな大円筒部(61a1)と小さな小円筒部(61a2)とを形成し
ている。被支持部材(62a)は、保持部材(61a)に融合・包
含させている。換言すると、保持部材(61a)は被支持部
材(62a)と共用させている。そして、両側から外鉄芯(II
a)を大円筒部(61a1)に強制嵌入して、嵌入方向の一部分
を小円筒部(61a2)に当接し、押圧することにより外鉄芯
(IIa)を固定し、また保持部材(61a)を介して被支持部材
(62a)により外鉄芯(IIa)を支持している。(VIb)は、本
装置の中心部位に配置して、大地と力学的につながって
内鉄芯(IIb)を保持する内鉄芯保持手段で、内鉄芯(IIb)
を保持する保持部材(61b)と、大地に対して力学的につ
ながって支持される支持部材(62b)とで構成している。
保持部材(61b)は、駆動手段(I)に融合・包含させてい
る。換言すると、駆動手段(I)は保持部材(61b)と共用さ
せている 被支持部材(62b)は、保持部材(61b)に融合・
包含させている。換言すると、保持部材(61b)は被支持
部材(62b)と共用させている。そして、内鉄芯(IIb)を駆
動手段(I)の内側筒内部に強制嵌入して、内鉄芯(IIb)を
固定し、保持部材(61b)を介して被支持部材(62b)により
内鉄芯(IIb)を支持している。
【0060】(IV)は、本装置の外部位に配置して、大地
と力学的につながって駆動手段(I)を保持するととも
に、駆動手段(I)で発生した電磁力を回転駆動力として
外部接続の装置・機器・その他に伝達する駆動保持手段
で、駆動手段(I)を保持する保持部材(41)と、大地に対
して力学的につながって支持される被支持部材(42)とで
構成している。保持部材(41)・被支持部材(42)は、共に
非磁性材のアルミニウム軽合金からなり一体化して直線
を中心軸にした円筒状を形成して、駆動手段(I)に融合
・包含させている。換言すると、駆動手段(I)は保持部
材(41)と被支持部材(42)とを共用させている。
【0061】(V)は、本装置の中央部位の両側に配置し
て、大地と力学的につながって駆動保持手段(IV)を支持
する駆動支持手段で、駆動保持手段(IV)を支持する支持
部材(51)と、大地に対して力学的につながって支持され
る被支持部材(52)とで構成している。支持部材(51)は、
非磁性材で耐摩耗性に優れたアルミダイキャスト軽合金
からなり、一部に、断面がコ字形の円筒蓋部(51c1)と直
線を中心軸にした軸穴部(51c2)とを形成している。そし
て、駆動保持手段(IV)の被支持部材(42)を軸穴部(51c2)
に装着し、被支持部材(42)と軸穴部(51c2)との間に潤滑
部材を施して、駆動手段(I)が被支持部材(42)を軸とし
て滑らかに回転できるようにし、また支持部材(51c)を
介して被支持部材(52c)により駆動手段(I)・駆動保持手
段(IV)を支持するようにしている。駆動支持手段(V)
は、外鉄芯保持手段(VIa)と結合・一体化している。
【0062】(VIIa)は、本装置の中心部位に配置して、
大地と力学的につながって外鉄芯保持手段(VIa)を支持
する外鉄芯支持手段で、外鉄芯保持手段(VIa)を支持す
る支持部材(71a)と、大地に対して力学的につながって
支持される披支持部材(72a)とで構成している。外鉄芯
支持手段(VIIa)は、外鉄芯保持手段(VIb)に融合・包含
させている。換言すると、外鉄芯保持手段(VIa)は外鉄
芯支持手段(VIIa)と共用させている。(VIIb)は、本装置
の外部位に配置して、大地と力学的につながって内鉄芯
保持手段(VIb)を支持する内鉄芯支持手段で、内鉄芯保
持手段(VIb)を支持する支持部材(71b)と、大地に対して
力学的につながって支持される披支持部材(72b)とで構
成している。内鉄芯支持手段(VIIb)は、駆動支持手段
(V)に融合・包含させている。換言すると、駆動支持手
段(V)は内鉄芯支持手段(VIIb)と共用させている。そし
て、内鉄芯保持手段(VIb)の被支持部材(62b)を支持部材
(71b)に装着し、被支持部材(62b)と支持部材(71b)との
間に潤滑部材を施して、内鉄芯(IIb)が被支持部材(62b)
を軸として滑らかに回転できるようにし、また支持部材
(71b)を介して被支持部材(72b)により内鉄芯(IIb)を支
持するようにしている。
【0063】[実施例4] 実施例4は、本発明による基
本原理の応用例2として示した図5dを基に具体化した
もので、図11aは実施例4のものの構造を示す断面
図、図11bは図11aを(A-A')方向から見た断面図、
図12は実施例4のものの電気回路図である。(IIa)
は、本装置の外部位に配置して一方のE字形磁気回路を
形成する外鉄芯で、積層した電磁鋼板からなり、外周部
位にコ字形の継鉄部(23a)を、中央部位に穴部(24a)を、
中間部位に継鉄部(23a)から中央部位に向ってT字形に
突出した外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)を形成している。外
磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)は外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)
と脚部(22a1,22a2,22a3)とを備えている。外磁極頭部(2
1a1,21a2,21a3)は、U字形で、中心部に向う側の端面を
共に同心円上にあるように形成している。(IIb)は、本
装置の内部位に配置するとともに、外鉄芯(IIa)の穴部
(24a)に設置して他方のE字形磁気回路を形成する内鉄
芯で、積層した電磁鋼板からなり、中央部位に穴部(24
b)を、穴部(24b)の外周外側部位に継鉄部(23b)を、外部
位に継鉄部(23b)から外側に向かって放射状・Y字形に
突出した内磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)を形成している。内
磁極鉄芯(2b1,2b2,2b3)は内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)
と脚部(22b1,22b2,22b3)とを備えている。内磁極頭部(2
1b1,21b2,21b3)は、逆U字形で、外部位に向う側の端面
を共に同心円上にあるように形成し、また一部を脚部(2
2b1,22b2,22b3)とともに継鉄部(23b)に融合・一体化し
ている。外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b
1,21b2,21b3)とを合い対向させて、それぞれの間に同心
円状の空隙(G1,G2,G3)を形成するとともに、空隙(G1,G
2,G3)を介して、外鉄芯(IIa)のE字形磁気回路と、内鉄
芯(IIb)のE字形磁気回路とを磁気的に結合させること
により双E字形磁気回路を形成している。
【0064】(3a1)は、本装置の外部位に配置するとと
もに外鉄芯(IIa)に設置して、一次側電気回路(E1)の一
部を形成する一次側コイルで、電流による起磁力と、磁
束による誘起起電力とを発生させるために、絶縁した銅
電線を脚部(22a1)に囲堯するように所定巻数だけ巻回し
ている。(IIIa)は、一次側コイル(3a1)の端子部(Ta)を
リ−ド電線(La)で電源(V1)に接続して、一次側電気回路
(E1)を形成する一次側電気回路手段である。(3b3)は、
本装置の外部位に配置するとともに外鉄芯(IIa)に設置
して、二次側電気回路(E2)の一部を形成する二次側コイ
ルで、電流による起磁力と、磁束による誘起起電力とを
発生させるために、絶縁した銅電線を脚部(22a3)に囲尭
するように所定巻数だけ巻回している。(IIIx)は、本装
置の外部に配置して、二次側電気回路(E2)の一部を形成
する補助電気回路手段で、二次側電気回路(E2)の回路定
数を調整して、磁気回路部(M1,M2,M3)を通る交番磁束
(φ1,φ2,φ3)の量(Φ1,Φ2,Φ3)及び位相差(θ12,θ2
3,θ31)を制御するための、抵抗(r2)とコンデンサ(c2)
とで構成し、抵抗(r2)とコンデンサ(c2)を直列に接続し
ている。(IIIb)は、二次側コイル(3b3)の端子部(Tb)を
リ−ド電線(Lb)で補助電気回路手段(IIIx)と並列に接続
して、二次側電気回路(E2)を形成する二次側電気回路手
段である。
【0065】(I)は、本装置の中間部位に配置して、外
磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,21b2,21b
3)との間の空隙(G1,G2,G3)に設置することによって三次
側電気回路(E31,E32,E33)を形成させ、交番磁束(φ1,φ
2,φ3)が貫通することにより誘導電流(i31,i32,i33)を
発生させ、交番磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i32,
i33)との間に電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)を発生
させて、回転移動させる駆動手段である。駆動手段(I)
は、銅の導電部材からなり、円筒状で、断面の内外周が
直線を軸にした同心円を形成し、外鉄芯(IIa)内周と内
鉄芯(IIb)外周と同中心軸にして回転するようにしてい
る。
【0066】(VIa)は、外鉄芯(IIa)の両側に配置して、
外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)・脚部(22a1,22a2,22a3)の
積層が広がるのを防止し、また脚部(22a1,22a2,22a3)と
継鉄部(23a)との離脱防止の補助機能をするとともに大
地と力学的につながって外鉄芯(IIa)を保持する外鉄芯
保持手段で、外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、
大地と力学的につながって支持される被支持部材(62a)
とで構成している。保持部材(61a)は、非磁性材のアル
ミダイカスト軽合金からなり、一部に、コ字形で、直線
を中心軸にした大円筒部(61a1)を、外鉄芯(IIa)の鋲穴
部(26a1,26a2,26a3)と同位置に鋲穴部(66a1,66a2,66a3)
を形成している。被支持部材(62a)は、保持部材(61a)に
融合・包含させている。換言すると、保持部材(61a)を
被支持部材(62a)と共用している。そして、鋲(83a)を、
鋲穴部(66a1,66a2,66a3)と外鉄芯(IIa)の鋲穴部(26a1,2
6a2,26a3)とに嵌入し、両端部をカシメることにより、
外鉄芯保持手段(VIa)を介して外磁極頭部(21a1,21a2,21
a3)・脚部(22a1,22a2,22a3)・継鉄部(23a)を挾持・固着
するとともに、脚部(22a1,22a2,22a3)と継鉄部(23a)と
の離脱防止の補助機能を持たせている。(VIb)は、本装
置の中心部位に配置して、大地と力学的につながって内
鉄芯(IIb)を保持する内鉄芯保持手段で、内鉄芯(IIb)を
保持する保持部材(61b)と、大地に対して力学的につな
がって支持される支持部材(62b)とで構成している。保
持部材(61b)は、構造鋼材の炭素鋼からなり、直線を中
心軸にした棒状を形成して、一方の側に断面外径が円形
の丸棒部(61b1)を、他方の側に丸棒部(61b1)外径より大
きな断面の突起部(61b2)を備えている。被支持部材(62
b)は、構造鋼材の炭素鋼からなり、直線を中心軸にした
棒状を形成している。そして、まず被支持部材(62b)を
内鉄芯(IIb)の穴部(24b)に貫通させ、丸棒部(61b1)を内
鉄芯(IIb)の穴部(24b)に強制嵌入して、内鉄芯(IIb)の
嵌入方向の一部分を突起部(61b2)に当接・押圧すること
によって、内鉄芯(IIb)を固定し、保持部材(61b)を介し
て被支持部材(62b)により内鉄芯(IIb)を支持している。
【0067】(IV)は、本装置の中間部位に配置して、大
地と力学的につながって駆動手段(I)を保持するととも
に、駆動手段(I)で発生した電磁力を回転駆動力として
外部接続の装置・機器・その他に伝達する駆動保持手段
で、駆動手段(I)を保持する保持部材(41)と、大地に対
して力学的につながって支持される被支持部材(42)とで
構成している。保持部材(41)は、内鉄芯(IIb)に融合・
包含させている。換言すると、内鉄芯(IIb)を保持部材
(41)と共用している。被支持部材(42)は、内鉄芯保持手
段(VIb)に融合・包含させている。換言すると、内鉄芯
保持手段(VIb)を被支持部材(42)と共用している。そし
て、内鉄芯(IIb)を駆動手段(I)の内側中央部に強制嵌入
することで、駆動手段(I)を内鉄芯(IIb)に固定し、内鉄
芯(IIb)を介して内鉄芯保持手段(VIb)により駆動手段
(I)を保持している。
【0068】(V)は、本装置の外部位に配置して、大地
と力学的につながって駆動保持手段(IV)を支持する駆動
支持手段で、駆動保持手段(IV)すなわち内鉄芯(IIb)を
保持する保持部材(51)と、大地に対して力学的につなが
って支持される被支持部材(52)とで構成している。保持
部材(51)は、非磁性材で耐摩耗性に優れたアルミダイカ
スト軽合金からなり、一部に、断面がコ字形の円筒蓋部
(51c1)と直線を中心軸にした軸穴部(51c2)とを形成して
いる。被支持部材(52)は、保持部材(51)に融合・包含さ
せている。換言すると、保持部材(51)を被支持部材(52)
と共用している。そして、内鉄芯保持手段(VIb)を軸穴
部(51c2)に嵌入し、内鉄芯保持手段(VIb)の被支持部材
(62b)と軸穴部(51c2)との間に潤滑部材を施して、駆動
手段(I)・内鉄芯(IIb)・駆動保持手段(IV)が被支持部材
(62b)を軸として滑らかに回転できるようにし、また支
持部材(51)を介して被支持部材(52)により駆動手段(I)
・内鉄芯(IIb)・駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VI
b)を支持するようにしている。
【0069】(VIIa)は、本装置の中心部位に配置して、
大地と力学的につながって外鉄芯保持手段(VIa)を支持
する外鉄芯保持手段で、外鉄芯保持手段(VIa)を支持す
る支持部材(71a)と、大地に対して力学的につながって
支持される披支持部材(72a)とで構成している。支持部
材(71a)・被支持部材(72a)は、共に外鉄芯保持手段(VI
a)に融合・包含させている。換言すると、外鉄芯保持手
段(VIa)を支持部材(71a)・被支持部材(72a)と共用して
いる。(VIIb)は、本装置の中心部位に配置して、大地と
力学的につながって内鉄芯保持手段(VIb)を支持する内
鉄芯支持手段で、内鉄芯保持手段(VIb)を支持する支持
部材(71b)と、大地に対して力学的につながって支持さ
れる披支持部材(72b)とで構成している。支持部材(71b)
は、非磁性材で耐摩耗性に優れたアルミダイカスト軽合
金からなり、一部に、断面がコ字形の円筒蓋部(71b1)と
直線を中心軸にした軸穴部(71b2)とを形成している。被
支持部材(72b)は、保持部材(71b)に融合・包含させてい
る。換言すると、保持部材(51)を被支持部材(52)と共用
している。そして、内鉄芯保持手段(VIb)を軸穴部(71b
2)に嵌入し、内鉄芯保持手段(VIb)の被支持部材(62b)と
軸穴部(71b2)との間に潤滑部材を施して、駆動手段(I)
・内鉄芯(IIb)・駆動保持手段(IV)が被支持部材(62b)を
軸として滑らかに回転できるようにし、また支持部材(7
1b)を介して被支持部材(72b)により駆動手段(I)・内鉄
芯(IIb)・駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を支
持するようにしている。
【0070】(VIIIa)は、外鉄芯(IIa)の両側に配置し
て、脚部(22a1,22a2,22a3)・外磁極頭部(21a1,21a2,21a
3)の積層が広がるのを防止するとともに、脚部(22a1,22
a2,22a3)と外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)との離脱防止の
補助機能をする外鉄芯側板で、非磁性材のアルミニウム
軽合金からなり、外鉄芯保持手段(VIa)の一部と一体化
して中央部に穴部(81a)と、外鉄芯(IIa)の鋲穴部(26a1,
26a2,26a3)と同位置に鋲穴部(82a)を形成している。そ
して、鋲(83a)を、鋲穴部(82a)と外鉄芯(IIa)の鋲穴部
(26a1,26a2,26a3)に嵌入し、端部をカシメることによ
り、鉄芯側板(VIIIa)を介して外磁極頭部(21a1,21a2,21
a3)・脚部(22a1,22a2,22a3)を挾持・固着するとともに
外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と脚部(22a1,22a2,22a3)と
の離脱を防止している。(83b)は鋲で、内鉄芯(IIb)の鋲
穴部(26b)に嵌入し、端部をカシメることにより、内鉄
芯(IIb)の積層が広がるのを防止している。
【0071】なお、外鉄芯(IIa)・内鉄芯(IIb)に積層の
電磁鋼板を使用しているのは、従来の電動機と同じよう
に、交流電力による渦電流損を防ぐためで、加工方法と
しては、多量生産のときは金型パンチプレスによる長尺
帯状鋼板の連続打抜方法、また少量生産のときはレ−ダ
パンチプレスによる短又は長尺帯状鋼板の切断方法を採
る。
【0072】[実施例5] 実施例5は、実施例1として
示した図7を基に、部品点数の縮小化・構造の単純化を
計ったもので、図13aは実施例5のものの構造を示す
断面図である。なお、実施例5の電気回路図は、実施例
1のときの図8と同じである。 (I)は駆動手段、(IIa)
は外鉄芯、(IIb)は内鉄芯、(G1,G2,G3)は空隙、(IIIa)
は一次側電気回路手段、(3a1)は一次側コイル、(IIIb)
は二次側電気回路手段、(3b2)は二次側コイル、(3c3)は
逆回転用の二次側コイル、(IIIx)は補助電気回路手段、
(SW1,SW2)はスイッチ、(73a,73b)は溝、(Ta,Tb)は端
子、(La,Lb)はリ−ド線で、構造及び機能は実施例1の
場合と同じである。(I)は、本装置の中間部位に配置し
て、外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,21
b2,21b3)との間の空隙(G1,G2,G3)に設置することによっ
て三次側電気回路(E31,E32,E33)を形成させ、交番磁束
(φ1,φ2,φ3)が貫通することにより誘導電流(i31,i32,
i33)を発生させ、交番磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i3
1,i32,i33)との間に電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)
を発生させ回転移動させる駆動手段で、実施例1におい
ては、銅の導電部材からなり、円筒状で、断面の内外周
が直線を軸にした同心円を形成し、外鉄芯(IIa)内周と
内鉄芯(IIb)外周と同中心軸にして回転するようにして
いる。(IV)は、本装置の外部位に配置して、大地と力学
的につながって駆動手段(I)を保持するとともに、駆動
手段(I)で発生した電磁力を回転駆動力として外部接続
の装置・機器・その他に伝達する駆動保持手段で、実施
例1においては、駆動手段(I)を保持する保持部材(41)
と、大地に対して力学的につながって支持される被支持
部材(42)とで構成している。実施例1における駆動手段
(I)・駆動保持手段(IV)を同一の材質として、かつ合体
・一体化している。
【0073】(V)は、本装置の中央部位に配置して、大
地と力学的につながって駆動保持手段(IV)を支持する駆
動支持手段で、実施例1においては、駆動手段(I)を支
持する支持部材(51)と、大地に対して力学的につながっ
て支持される被支持部材(52)とで構成している。(VIa)
は、本装置の外部位に配置して、大地と力学的につなが
って外鉄芯(IIa)を保持する外鉄芯保持手段で、実施例
1においては、外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)
と、大地と力学的につながって支持される被支持部材(6
2a)とで構成している。(VIIa)は、本装置の中心部位に
配置して、大地と力学的につながって外鉄芯保持手段(V
Ia)を支持する外鉄芯支持手段で、実施例1において
は、外鉄芯保持手段(VIa)を支持する支持部材(71a)と、
大地に対して力学的につながって支持される披支持部材
(72a)とで構成している。(VIb)は、本装置の外部位に配
置して、大地と力学的につながって内鉄芯(IIb)を保持
する内鉄芯保持手段で、実施例1においては、内鉄芯(I
Ib)を保持する保持部材(61b)と、大地と力学的につなが
って支持される被支持部材(62b)とで構成している。(VI
Ib)は、本装置の中心部位に配置して、大地と力学的に
つながって内鉄芯保持手段(VIb)を支持する内鉄芯支持
手段で、実施例1においては、内鉄芯保持手段(VIb)を
支持する支持部材(71b)と、大地に対して力学的につな
がって支持される披支持部材(72b)とで構成している。
実施例1における、駆動支持手段(V)・外鉄芯保持手段
(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・
内鉄芯支持手段(VIIb)をアルミダイキャストで合体・一
体成形化し、駆動保持手段(IV)と駆動支持手段(V)との
間に潤滑部材を施こして、駆動手段(I)・駆動保持手段
(IV)を円滑に回転できるようにしている。なお、アルミ
ダイキャストなどの金属系の材料の替わりに、プラスチ
ックなどの有機系又はセラミックなどの無機系の材料も
使用できる。
【0074】[実施例6] 実施例6は、実施例5として
示した図13aを基に、更に構造の単純化を計ったもの
で、図13bは実施例6のものの構造を示す断面図であ
る。なお、実施例6の電気回路図は、実施例5のときの
図8と同じである。(I)は駆動手段、(IIa)は外鉄芯、(I
Ib)は内鉄芯、(G1,G2,G3)は空隙、(IIIa)は一次側電気
回路手段、(3a1)は一次側コイル、(IIIb)は二次側電気
回路手段、(3b2)は二次側コイル、(3c3)は逆回転用の二
次側コイル、(IIIx)は補助電気回路手段、(SW1,SW2)は
スイッチ、(IV)は駆動保持手段、(VIa)は外鉄芯保持手
段、(VIIa)は外鉄芯支持手段、(VIb)は内鉄芯保持手
段、(VIIb)は内鉄芯支持手段、(Ta,Tb)は端子、(La,Lb)
はリ−ド線で、構造及び機能は実施例5の場合と同じで
ある。 (V)は、本装置の中央部位に配置して、大地と
力学的につながって駆動保持手段(IV)を支持する駆動支
持手段で、実施例5においては、駆動支持手段(V)は外
鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保
持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)をアルミダイキャ
ストで合体・一体成形化している。実施例5における駆
動支持手段(V)を、外鉄芯(IIa)若しくは内鉄芯(IIb)に
又は外鉄芯(IIa)及び内鉄芯(IIb)に共用させ、駆動保持
手段(IV)と、外鉄芯(IIa)若しくは内鉄芯(IIb)、又は外
鉄芯(IIa)及び内鉄芯(IIb)との間に潤滑部材を施して、
駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)を円滑に回転できるよ
うにしている。なお、アルミダイキャストなどの金属系
の材料の替わりに、プラスチックなどの有機系又はセラ
ミックなどの無機系の材料も使用できる。
【0075】[実施例7] 実施例7は、実施例2として
示した図9を基に、部品点数の縮小化・構造の単純化を
計ったもので、図14aは実施例7のものの構造を示す
断面図である。なお、実施例7の電気回路図は、実施例
2のときの図8と同じである。 (IIb)は内鉄芯、(G1,G
2,G3)は空隙、(IIIa)は一次側電気回路手段、(3a1)は一
次側コイル、(IIIb)は二次側電気回路手段、(3b2)は二
次側コイル、(3c3)は逆回転用の二次側コイル、(IIIx)
は補助電気回路手段、(SW1,SW2)はスイッチ、(73a,73b)
は溝、(V)は駆動支持手段、(VIb)は内鉄芯保持手段、(V
IIa)は外鉄芯支持手段、(VIIb)は内鉄芯支持手段、(Ta,
Tb)は端子、(La,Lb)はリ−ド線で、構造及び機能は実施
例2の場合と同じである。(IIa)は、本装置の外部位に
配置して一方のE字形磁気回路を形成する外鉄芯で、実
施例2においては、積層した電磁鋼板からなり、円形の
外周部位に継鉄部(23a)を、中央部位に穴部(24a)を、中
間部位に継鉄部(23a)から中央部位に向ってT字形に突
出した外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)を形成している。外磁
極鉄芯(2a1,2a2,2a3)は外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と
脚部(22a1,22a2,22a3)とを備えている。外磁極頭部(21a
1,21a2,21a3)は、U字形で、中心部に向う側の端面を共
に同心円上にあるように形成し、また一部を脚部(22a1,
22a2,22a3)とともに継鉄部(23a)に融合・一体化してい
る。(I)は、本装置の中間部位に配置して、外磁極頭部
(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)との間
の空隙(G1,G2,G3)に設置することによって三次側電気回
路(E31,E32,E33)を形成させ、交番磁束(φ1,φ2,φ3)が
貫通することにより誘導電流(i31,i32,i33)を発生さ
せ、交番磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i32,i33)と
の間に電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)を発生させ回
転移動させる駆動手段で、実施例2においては、銅の導
電部材より成り、円筒状で、断面の内外周が直線を軸に
した同心円を形成し、外鉄芯(IIa)内周と内鉄芯(IIb)外
周と同中心軸にして回転するようにしている。
【0076】(IV)は、本装置の外部位に配置して、大地
と力学的につながって駆動手段(I)を保持するととも
に、駆動手段(I)で発生した電磁力を回転駆動力として
外部接続の装置・機器・その他に伝達する駆動保持手段
で、実施例2においては、駆動手段(I)を保持する保持
部材(41)と、大地に対して力学的につながって支持され
る被支持部材(42)とで構成している。(VIa)は、本装置
の外部位に配置して、大地と力学的につながって外鉄芯
(IIa)を保持する外鉄芯保持手段で、実施例2において
は、外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、大地と力
学的につながって支持される被支持部材(62a)とで構成
している。実施例2における駆動手段(I)・外鉄芯(IIa)
を共に左右に分割して配置している。そして、実施例2
における、駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)を
駆動手段(I)と同一の材質として合体・一体化し、駆動
保持手段(IV)と駆動支持手段(V)との間に潤滑部材を施
こして、駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯(IIa)
・外鉄芯保持手段(VIa)を円滑に回転できるようにして
いる。
【0077】[実施例8] 実施例8は、実施例7として
示した図14aを基に、実施例7を並列運転して倍の出
力を得るために、部品種類の縮小化と構造の単純化を計
ったもので、図14bは実施例8のものの構造を示す断
面図である。なお、実施例8の電気回路図は、基本的に
実施例7のときの図8と同じである。(IIb)は内鉄芯、
(G1,G2,G3)は空隙、(IIIa)は一次側電気回路手段、(3a
1)は一次側コイル、(IIIb)は二次側電気回路手段、(3b
2)は二次側コイル、(3c3)は逆回転用の二次側コイル、
(IIIx)は補助電気回路手段、(SW1,SW2)はスイッチ、(73
a,73b)は溝、(VIIb)は内鉄芯支持手段、(Ta,Tb)は端
子、(La,Lb)はリ−ド線で、構造及び機能は実施例7の
場合と同じで、二台並列に配置している。(IIa)は、本
装置の外部位に配置して一方のE字形磁気回路を形成す
る外鉄芯で、実施例2においては、積層した電磁鋼板か
らなり、円形の外周部位に継鉄部(23a)を、中央部位に
穴部(24a)を、中間部位に継鉄部(23a)から中央部位に向
ってT字形に突出した外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)を形成
している。外磁極鉄芯(2a1,2a2,2a3)は外磁極頭部(21a
1,21a2,21a3)と脚部(22a1,22a2,22a3)とを備えている。
外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)は、U字形で、中心部に向
う側の端面を共に同心円上にあるように形成し、また一
部を脚部(22a1,22a2,22a3)とともに継鉄部(23a)に融合
・一体化している。(I)は、本装置の中間部位に配置し
て、外磁極頭部(21a1,21a2,21a3)と内磁極頭部(21b1,21
b2,21b3)との間の空隙(G1,G2,G3)に設置することによっ
て三次側電気回路(E31,E32,E33)を形成させ、交番磁束
(φ1,φ2,φ3)が貫通することにより誘導電流(i31,i32,
i33)を発生させ、交番磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i3
1,i32,i33)との間に電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)
を発生させ回転移動させる駆動手段で、実施例2におい
ては、銅の導電部材より成り、円筒状で、断面の内外周
が直線を軸にした同心円を形成し、外鉄芯(IIa)内周と
内鉄芯(IIb)外周と同中心軸にして回転するようにして
いる。
【0078】(IV)は、本装置の外部位に配置して、大地
と力学的につながって駆動手段(I)を保持するととも
に、駆動手段(I)で発生した電磁力を回転駆動力として
外部接続の装置・機器・その他に伝達する駆動保持手段
で、実施例2においては、駆動手段(I)を保持する保持
部材(41)と、大地に対して力学的につながって支持され
る被支持部材(42)とで構成している。(VIa)は、本装置
の外部位に配置して、大地と力学的につながって外鉄芯
(IIa)を保持する外鉄芯保持手段で、実施例2において
は、外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、大地と力
学的につながって支持される被支持部材(62a)とで構成
している。実施例2における駆動手段(I)・外鉄芯(IIa)
を共に左右に分割して配置している。そして、実施例2
における、駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)を
駆動手段(I)と同一の材質として合体・一体化し、かつ
左右に合い対向するように配置して駆動保持手段(IV)と
駆動支持手段(V)との間に潤滑部材を介在させて、駆動
手段(I)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯(IIa)を円滑に回転
できるようにしている。
【0079】[実施例9] 実施例9は、実施例1〜実施
例8として示した図7〜図14を基に、(X-XX)方向に回
転移動する方向に電磁力(F)を効率良く発生させるた
め、交番磁束(φ)と鎖交する誘導電流(i3)が移動方向(X
-XX)に対して直角方向に流れるように、回転移動方向(X
-XX)に対して直角成分方向の溝(10)を駆動手段(I)の導
電部材(1)に形成したもので、図15aは実施例9のも
のの構造を示す斜視図である。
【0080】[実施例10] 実施例10は、実施例9と
して示した図15aを基に、磁束(φ)それぞれに位相差
(θ)を生じさせる電気回路・磁気回路の諸元の条件を補
充させる手段として、三次側電気回路(E3)の抵抗(r3)を
最適設定するために、第一の導電部材(1)として、外磁
極頭部(21a)・内磁極頭部(21b)が対向する外側部分を導
電率の大きい導電材料(1c1)で、第二の導電部材(1)とし
て、外磁極頭部(21a)・内磁極頭部(21b)が対向する内側
部分を導電率の小さい導電材料(1c2)で、断面が層をな
すように形成したもので、図15bは実施例10のもの
の構造を示す斜視図である。
【0081】[実施例11] 実施例11は、実施例7と
して示した図14aに、実施例9を適用させるととも
に、駆動手段(I)・一次側コイル(3a)・二次側コイル(3
b)から発生する熱を強制放熱させるために放熱フィン(1
1)を駆動保持手段(IV)に形成したもので、図15cは実
施例11のものの構造を示す斜視図である。
【0082】[実施例12] 実施例12は、実施例1・
実施例2として示した図7・図9を基に、内磁極頭部(2
1b1,21b2,21b3)の積層組立てにおける散乱を防ぎ、組立
て作業の効率を良くするため、磁気回路部(M1,M2,M3)を
通る磁束(φ1,φ2,φ3)に余り影響を与えないように、
すなわち漏洩磁束(φL1,φL2,φL3)を磁束(φ1,φ2,φ
3)に比して小さくして、また打ち抜き作業で磁極頭部(2
1b1,21b2,21b3)が切離しない最低限の強度をもつ短絡部
(M0)を形成したもので、図16aは実施例12のものの
構造を示す断面図である。また、外鉄芯(IIa)・内鉄芯
(IIb)積層の電磁鋼板の打ち抜きにおいて、材料の歩留
まりを良くするために、すなわち、一枚の電磁鋼板で図
16aの断面図になるように磁極頭部(21b1,21b2,21b3)
と脚部(22b1,22b2,22b3)の接合の空隙が小さくなるよう
に、組立の配置(図16a)に対して、部材の打ち抜きの
配置方法を脚部(22b1,22b2,22b3)と継鉄部(23b)とを磁
極頭部(21b1,21b2,21b3)に対して60度ずらして打ち抜く
ようにしたもので、図16bは実施例12のものの部材
の配置を示す平面図である。なお、短絡部(M0)は、内鉄
芯(IIb)・一次側コイル(3a1)・二次側コイル(3b2,3c3)
の組立後に切断しても良い。
【0083】[実施例13] 実施例13は、単相の電源
で使用する実施例1〜実施例3、実施例5〜実施例8
を、三相の電源で使用するようにしたもので、図17は
実施例13のものの電気回路図である。磁気回路部(M1,
M2,M3)は図7b・図9b・図10bに示すように同一形
状で、かつ120度間隔の配置を保たせ、一次側コイル(3a
1)、二次側コイル(3b2)及び逆回転用の二次側コイル(3c
3)は同一の巻方向・巻数、同一の電線材料として、コイ
ル(3a1,3b2,3c3)に対して、120度の位相差を持つ三相電
源の電圧(V1,V2,V3)を接続したものである。なお、コイ
ル(3a1,3b2,3c3)と、三相電源の電圧(V1,V2,V3)との接
続の仕方は従来の、「Y(スタ−)結線法」又は「Δ(デ
ルタ)結線法」を採る。
【0084】〔4.使用方法の実施例〕 本発明に係る
「電磁誘導駆動装置の使用方法」の実施例14〜実施例
36を、図18〜図27に基づいて説明する。 [実施例14] 図18aは、実施例14のものの構造を
示す斜視図である。なお、実施例14の電気回路図は、
実施例1のときの図8と同じである。実施例14は、実
施例1として示した図7を基に、駆動保持手段(IV)と、
自然の物質・物体や人工の物質・物体などを直に又は筐
体を介して積載・支持しながら回転させる、台手段(#1)
とを結合又は一体化して、駆動力を伝達するようにした
ものである。なお、この方法は、実施例2として示した
図9を基にしたものにも同様に適用できる。実施例14
に係る技術分野の例として、回転表示灯・回転展示台・
タ−ンテ−ブルなどがある。
【0085】[実施例15] 図18bは、実施例15の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例15の電
気回路図は、実施例1のときの図8と同じである。実施
例15は、実施例1として示した図7を基に、駆動保持
手段(IV)と、自然の物質・物体や人工の物質・物体など
に遠心力を与えるために所定量を収納して回転させる、
籠手段(#21)とを結合又は一体化して、駆動力を伝達す
るようにしたものである。なお、この方法は、実施例2
として示した図9を基にしたものにも同様に適用でき
る。実施例15に係る技術分野の例として、遠心分離装
置・脱水装置・洗濯機・洗浄装置・乾燥装置などがあ
る。
【0086】[実施例16] 図18cは、実施例16の
ものの構造を示す斜視図、図18dは実施例16の組立
方法を示す組立図である。なお、実施例16の電気回路
図は、実施例2のときの図8と同じである。実施例16
は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(IIa)・
駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれか
と、自然の物質・物体や人工の物質・物体などを攪拌又
は混合するために所定量を収納して回転させる、筺体手
段(#22)とを結合又は一体化して、駆動力を伝達するよ
うにしたものである。実施例16に係る技術分野の例と
して、攪拌装置・混合装置・回転鍋装置などがある。
【0087】[実施例17] 図19a・図19bは、実
施例17のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例17の電気回路図は、実施例1・実施例2のときの図
8と同じである。実施例17は、実施例1として示した
図7を基に、駆動保持手段(IV)と、又は実施例2として
示した図9を基に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・
外鉄芯保持手段(VIa)のいずれかと、回転駆動力を受け
ることで自然の物質・物体や人工の物質・物体などを所
定の方向に移動させる、プロペラ形羽根手段(#31)の保
持部とを結合又は一体化して、駆動力を伝達するように
したものである。実施例17に係る技術分野の例とし
て、空調装置・送風装置・風道装置・換気装置・扇風機
・対流発生装置・冷凍冷蔵装置などがある。
【0088】[実施例18] 図19cは、実施例18の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例18の電
気回路図は、実施例2のときの図8と同じである。実施
例18は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、回転駆動力を受けることで自然の物質・物体や人
工の物質・物体などを直角に方向変換して移動させる、
シロッコ形羽根手段(#32)の保持部とを結合又は一体化
して、駆動力を伝達するようにしたものである。実施例
18に係る技術分野の例として、空調装置・送風装置・
風道装置・換気装置などがある。
【0089】[実施例19] 図19dは、実施例19の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例19の電
気回路図は、実施例1のときの図8と同じである。実施
例19は、実施例3として示した図10を基に、内鉄芯
(IIb)・駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)のいず
れかと、回転駆動力を受けることで自然の物質・物体や
人工の物質・物体などを所定の方向に移動させる、プロ
ペラ形羽根手段(#33)の外周保持部とを結合又は一体化
して、駆動力を伝達するようにしたものである。実施例
19に係る技術分野の例として、空調装置・送風装置・
風道装置・換気装置・扇風機・対流発生装置・集塵装置
などがある。
【0090】[実施例20] 図19eは、実施例20の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例20の電
気回路図は、実施例1のときの図8と同じである。実施
例20は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、筐体に搭載されて回転駆動力を受けることで、自
然の物質・物体や人工の物質・物体などを所定方向に移
動させ、その反動力で筐体を反対方向に移動・推進させ
る、プロペラ形羽根手段(#34)又はスクリュゥ形羽根手
段(#35)の保持部材とを結合又は一体化して、駆動力を
伝達するようにしたものである。実施例20に係る技術
分野の例として、陸上・陸中・海上・海中・空中の移動
・推進装置などがある。
【0091】[実施例21] 図20a・図20bは、実
施例21のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例21の電気回路図は、実施例1のときの図8と同じで
ある。 実施例21は、実施例2として示した図9を基
に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段
(VIa)のいずれかと、回転駆動力を受けることで自然の
物質・物体や人工の物質・物体などを攪拌、混練、又は
粉砕する、羽根手段(#41)又は突起手段(#42)の保持部と
を結合又は一体化して、駆動力を伝達するようにしたも
のである。実施例21に係る技術分野の例として、攪拌
装置・混練装置・粉砕装置・耕運装置・脱穀装置・ゴミ
処理装置などがある。
【0092】[実施例22] 図20cは、実施例22の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例23の電
気回路図は、実施例1のときの図8と同じである。実施
例22は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、回転駆動力を受けることで自然の物質・物体や人
工の物質・物体などをすくい取り・移動する、容器手段
(#43)の保持部とを結合又は一体化して、駆動力を伝達
するようにしたものである。実施例22に係る技術分野
の例として、水車装置・収集装置・ゴミ処理装置・種蒔
装置・泥採取装置などがある。
【0093】[実施例23] 図20dは、実施例23の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例23の電
気回路図は、実施例3のときの図8と同じである。実施
例23は、実施例3として示した図10を基に、内鉄芯
(IIb)・駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)のいず
れかと、回転駆動力を受けることで自然の物質・物体や
人工の物質・物体などを攪拌、混練、又は粉砕する、羽
根手段(#41)又は突起手段(#42)の保持部とを結合又は一
体化して、駆動力を伝達するようにしたものである。実
施例23に係る技術分野の例として、攪拌装置・混練装
置・粉砕装置などがある。
【0094】[実施例24] 図20e・図20fは、実
施例24のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例24の電気回路図は、実施例2のときの図8と同じで
ある。 実施例24は、実施例2として示した図9を基
に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段
(VIa)のいずれかと、又は実施例3として示した図10
を基に、内鉄芯(IIb)・駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持
手段(VIb)のいずれかと、回転駆動力を受けることで自
然の物質・物体や人工の物質・物体などを混練・移動す
る、スクリュゥ形羽根手段(#44)の保持部とを結合又は
一体化して、駆動力を伝達するようにしたものである。
実施例24に係る技術分野の例として、混練装置・混合
装置・脱穀装置・圧縮装置(コンプレッサー)などがあ
る。
【0095】[実施例25] 図21aは、実施例25の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例25の電
気回路図は、実施例2のときの図8と同じである。実施
例25は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、回転駆動力を受けることで自然の物質・物体や人
工の物質・物体などを切断、又は裁断する、鋸歯手段(#
51)又は刃手段(#52)の保持部とを結合又は一体化して、
駆動力を伝達するようにしたものである。実施例25に
係る技術分野の例として、切断装置・裁断装置・切削装
置などがある。
【0096】[実施例26] 図21bは、実施例26の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例26の電
気回路図は、実施例2のときの図8と同じである。実施
例26は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、回転駆動力を受けることで自然の物質・物体や人
工の物質・物体などを研磨する環状の研磨手段(#61)又
は艶をだす環状の艶だし手段(#62)とを結合又は一体化
して、駆動力を伝達するようにしたものである。実施例
26に係る技術分野の例として、研磨装置・艶だし装置
・研削装置などがある。
【0097】[実施例27] 図22a・図22bは、実
施例27のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例27の電気回路図は、実施例2のときの図8と同じで
ある。 実施例27は、実施例2として示した図9を基
に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段
(VIa)のいずれかと、所定のトルク・回転数を所定装置
に、ベルト(♭11)・チェ−ン(♭12)のいずれかで中継す
るための、プ−リ手段(#71)又は歯車手段(#72)とを結合
又は一体化して、駆動力を伝達するようにしたものであ
る。実施例27に係る技術分野の例として、工作機械・
精密機械・昇降装置・搬送装置などがある。
【0098】[実施例28] 図22cは、実施例28の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例28の電
気回路図は、実施例2のときの図8と同じである。実施
例28は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、所定のトルク・回転数を所定装置に、ロ−プ(♭1
3)で中継するための、巻とりロ−ラ手段(#73)とを結合
又は一体化して、駆動力を伝達するようにしたものであ
る。実施例28に係る技術分野の例として、巻上げ装置
・巻取り装置・クレ−ンなどがある。
【0099】[実施例29] 図23a・図23bは、実
施例29のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例29の電気回路図は、実施例2のときの図8と同じで
ある。 実施例29は、実施例2として示した図9を基
に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段
(VIa)のいずれかと、所定のトルク・回転数を所定装置
に、歯車(♭21)・歯付きレ−ル(♭22)のいずれかと中継
して伝達するための、歯車手段(#81)とを結合又は一体
化して、駆動力を伝達するようにしたものである。実施
例29に係る技術分野の例として、工作機械・精密機械
・搬送装置・昇降装置・スライド装置などがある。
【0100】[実施例30] 図23cは、実施例30の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例30の電
気回路図は、実施例1のときの図8と同じである。実施
例30は、実施例1として示した図7を基に、駆動保持
手段(IV)と、所定のトルク・回転数を所定装置に、笠歯
車(♭23)と中継して伝達するための笠歯車手段(#82)と
を結合又は一体化して、駆動力を伝達するようにしたも
のである。実施例30に係る技術分野の例として、工作
機械・精密機械・機械装置などがある。
【0101】[実施例31] 図24a・図24bは、実
施例31のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例31の電気回路図は、実施例1・実施例2のときの図
8と同じである。実施例31は、実施例2として示した
図9を基に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯
保持手段(VIa)のいずれかと、又は実施例1として示し
た図7を基に、駆動保持手段(IV)と、所定のトルク・回
転数を所定装置に摩擦・弾力性を持つロ−ラ(♭3)で中
継して伝達するための、環状の弾性手段(#91)又は凹凸
手段(#92)とを結合又は一体化して、駆動力を伝達する
ようにしたものである。実施例31に係る技術分野の例
として、工作機械・精密機械・機械装置などがある。
【0102】[実施例32] 図25a・図25bは、実
施例32のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例32の電気回路図は、実施例1・実施例2のときの図
8と同じである。実施例32は、実施例2として示した
図9を基に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯
保持手段(VIa)のいずれかと、又は実施例1として示し
た図7を基に、駆動保持手段(IV)と、自然の物質・物体
や人工の物質・物体などを積載した筐体(♭41,♭42)を
支えるとともに、所定の位置・方向に転がりながら移動
する、車輪手段(#101,#103)又はタイヤ手段(#102,#104)
とを結合又は一体化して、駆動力を伝達するようにした
ものである。実施例32に係る技術分野の例として、車
両装置・搬送装置・移動ロボットなどがある。
【0103】[実施例33] 図26a・図26bは、実
施例33のものの構造を示す斜視図である。なお、実施
例33の電気回路図は、実施例2のときの図8と同じで
ある。 実施例33は、実施例2として示した図9を基
に、外鉄芯(IIa)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段
(VIa)のいずれかと、自然の物質・物体や人工の物質・
物体など(♭5)を圧延・導入・送出のいずれかをさせる
ロ−ル手段(#11)とを結合又は一体化して、駆動力を伝
達するようにしたものである。実施例33に係る技術分
野の例として、圧延装置・ロ−ル装置・輪転機などがあ
る。
【0104】[実施例34] 図26cは、実施例34の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例34の電
気回路図は、実施例2のときの図8と同じである。実施
例34は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、自然の物質・物体や人工の物質・物体などを直に
又は筐体を介して乗せるとともに所定の位置・方向に移
動する、ベルト(♭61)・チェ−ン(♭62)のいずれかを周
回させる、ロ−ラ手段(#121)又は歯車手段(#122)とを結
合又は一体化して、駆動力を伝達するようにしたもので
ある。実施例34に係る技術分野の例として、コンベヤ
−装置・搬送装置・動く舗道・動く階段などがある。
【0105】[実施例35] 図26dは、実施例35の
ものの構造を示す斜視図である。なお、実施例35の電
気回路図は、実施例2のときの図8と同じである。実施
例35は、実施例2として示した図9を基に、外鉄芯(I
Ia)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれ
かと、自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭7)
を直に線接触して支持しながら移動させるロ−ラ手段(#
123)とを結合又は一体化して、駆動力を伝達するように
したものである。実施例35に係る技術分野の例とし
て、ロ−ラ装置・コンベヤ−装置・搬送装置などがあ
る。
【0106】[実施例36] 図27a・図27b・図2
7cは、実施例36のものの構造を示す斜視図である。
なお、実施例36の電気回路図は、実施例1・実施例2
のときの図8と同じである。実施例36は、本発明に係
る[電磁誘導駆動の方法」の基本原理の応用例3として
示した図6b2を基に、駆動手段(I)・外鉄芯(IIa)のい
ずれかと、自然の物質・物体や人工の物質・物体などを
正・負いずれかの直線方向に牽引又は押圧する連結竿手
段(#13)とを結合又は一体化して、駆動力を伝達するよ
うにしたものである。実施例36に係る技術分野の例と
して、工作機械・精密機械・自動販売機・機械装置など
のスライド機構部・位置決め機構部(♭81)、窓・ドア・
電気回路・バルブ(弁)などの開閉機構部(♭82)、工作機
械・輸送機械などのクラッチ機構部(b83)、往復式圧縮
装置、ロケット発射装置などがある。
【0107】〔5.動作、及び諸元間の条件〕 動作、
及び諸元間の条件について、図1・図2に基づき説明す
る。一次側コイル(3a1,3a2,3a3)・抵抗(r1)・コンデン
サ−(c1)を直列に接続して形成している一次側電気回路
(E1)において、周波数(f)の単相の電源電圧(V1)を印加
すると、「ファラデ−の法則」に従い、磁束(φ1,φ2,
φ3)によって一次側コイル(3a1,3a2,3a3)に誘起する誘
起起電力と、抵抗(r1)・コンデンサ−(c1)に生じる電圧
降下との和が常に電源電圧(V1)と平衡を保つように、一
次側電流(i1)が流れる。二次側コイル(3b1,3b2,3b3)
と、補助電気回路手段(IIIc)の抵抗(r2)・コンデンサ−
(c2)を直列に接続して形成している二次側電気回路(E2)
において、周波数(f)の単相の電源電圧(V2)を印加する
と、「ファラデ−の法則」に従い、磁束(φ1,φ2,φ3)
によって二次側コイル(3b1,3b2,3b3)に誘起する誘起起
電力と、抵抗(r2)・コンデンサ−(c2)に生じる電圧降下
との和が常に電源電圧(V2)と平衡を保つように、二次側
電流(i2)が流れる。一次側・二次側電流(i1,i2)によっ
て一次側・二次側コイル(3a1,3a2,3a3,3b1,3b2,3b3)に
発生する磁束は、巻回する磁路を源にして他の磁路に分
流して、元に戻る。
【0108】双E字形磁気回路において、一次側電流(i
1)によって一次側コイル(3a1,3a2,3a3)に発生する磁束
と、二次側電流(i2)によって二次側コイル(3b1,3b2,3b
3)に発生する磁束とが合成して、磁気回路部(M1,M2,M3)
それぞれには、途中、一方の外磁極頭部(21a1,21a2,21a
3)から駆動手段(I)の導電部材(1)を貫通して他方の内磁
極頭部(21b1,21b2,21b3)に向かって、磁束(φ1,φ2,φ
3)が通る。磁束(φ1,φ2,φ3)の間には、後に詳述する
ように、磁気回路部(M1,M2,M3)における磁気抵抗(R1,R
2,R3)の磁気的諸量と、一次側・二次側電気回路(E1,E2)
におけるコイル巻数(N11,N12,N13,N21,N22,N23)・抵抗
(r1,r2)・コンデンサ−(c1,c2)の電気的諸量と、三次側
電気回路(E31,E32,E33)における抵抗(r31,r32,r33)の電
気的諸量とによって、時間的な位相差(θ12,θ23,θ31)
が生じている。同時に導電部材(1)に形成する三次側電
気回路(E31,E32,E33)おいて、位相差(θ12,θ23,θ31)
を生じている磁束(φ1,φ2,φ3)が導電部材(1)を貫通す
るとともに磁束量が変化することで発生する誘導起電力
によって、誘導電流(i31,i32,i33)が発生している。
【0109】磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i32,i3
3)との間には、後に詳述するように、「フレミングの左
手法則」に従って電磁力(F12,F13,F21,F23,F31,F32)が
発生する。双E字形磁気回路が導電部材(1)の内側又は
外側の少なくとも一方の側において大地と直接又は間接
的に固定されているとき、磁束(φ1,φ2,φ3)側の電磁
力(F)を基準にして固定すると、誘導電流(i31,i32,i33)
側の電磁力(F)が機械的エネルギ−として駆動保持手段
(VI)を経由して、被接続装置に駆動力を伝達する。つぎ
に、磁気回路部(M1,M2,M3)の磁束(φ1,φ2,φ3)の間に
位相差(θ12,θ23,θ31)が生じることについて、電気及
び磁気回路図と回路理論式とを用いて説明する。なお、
理論において電気及び磁気回路(E1,E2,E3,M1,M2,M3)は
歪のない線形回路であり、印加する電源電圧(V1,V2)は
正弦波形を備えて変化するものとし、電気及び磁気的諸
量の理論式は複素数表記で扱うものとする。理論式は、
多くの諸元を代表させるために種々の記号・添字を使用
している。したがって、式の複雑化を防止するために、
数式の「加減乗除」表記において、加・減は従来と同じ
であるが、乗・除は累乗表記とし、例えば式(01)のよう
に表わすものとする。また、表記範囲の識別を容易にす
るために、括弧記号を式(02)のようなカテゴリ−の範囲
で使うものとする。更にまた、「オイラ−の式」によ
り、複素数は式(03)のように表わすものとする。
【数1】
【数2】
【数3】
【0110】図2は、図1に示す本発明に係る「電磁誘
導駆動の方法」の基本原理の等価的な電気及び磁気回路
図を示し、次の〜の事項を前提条件とする。 .双E字形磁気回路において、磁気回路部(M1,M2,M3)
の磁気抵抗は、合い対向する外磁極頭部(21a1,21a2,21a
3)と内磁極頭部(21b1,21b2,21b3)との間の空隙(G1,G2,G
3)に集中した、磁極間空隙の磁気抵抗「R1,R2,R3」とし
て、鉄芯内部・嵌合部・接合部などの磁気抵抗は無視で
きるものとする。 .双E字形磁気回路において、磁気回路部(M1,M2,M3)
の磁束をそれぞれ「φ1,φ2,φ3」、それぞれの実効値
を「Φ1,Φ2,Φ3」とする。 .一次側電気回路(E1)において、それぞれを直列に接
続し、磁気回路部(M1,M2,M3)に巻回する一次側コイル(3
a1,3a2,3a3)の巻数をそれぞれ「N11,N12,N13」とし、ま
た一次側コイル(3a1,3a2,3a3)と直列に接続している抵
抗・コンデンサ−の諸元をそれぞれ「抵抗,容量」とし
て、「r1,c1」とする。 .二次側電気回路(E2)において、それぞれを直列に接
続し磁気回路(M1,M2,M3)に巻回する二次側コイル(3b1,3
b2,3b3)の巻数をそれぞれ「N21,N22,N23」とし、また二
次側コイル(3b1,3b2,3b3)と直列に接続している抵抗・
コンデンサ−の諸元をそれぞれ「抵抗,容量」として「r
2,c2」とする。 .一次及び二次側電気回路(E1,E2)に印加する電源にお
いて、それぞれの電圧を「V1,V2」とし、それぞれの周
波数は、前述のように、共に同一で「f」とする。 .一次及び二次側電気回路(E1,E2)に流れる電流をそれ
ぞれ「i1,i2」、それぞれの実効値を「I1,I2」とする。
【0111】電気及び磁気回路諸元を以上のように前提
すると、一次及び二次側電気回路(E1,E2)それぞれにお
いて、「キルヒホッフの第二法則」により式(04)が、ま
た双E字形磁気回路において、磁束(φ1,φ2,φ3)の間
に「キルヒホッフの第一法則」により式(05)が成立す
る。また、導電部材(1)に形成する三次側電気回路(E31,
E32,E33)おいて、磁束(φ1,φ2,φ3)によって発生する
誘導電流を「i31,i32,i33」、電流路の抵抗を「r31,r3
2,r33」とすると、「キルヒホッフの第二法則」により
誘導電流(i31,i32,i33)よる電圧降下と、磁束(φ1,φ2,
φ3)による誘起電圧とがゼロになるように平衡を保つの
で、式(06)が成立する。そして、一次及び二次側電気回
路(E1,E2)と、導電部材(1)と、双E字形磁気回路とにお
いて、一次及び二次側電流(i1,i2)によって巻数(N11,N1
2,N13,N21,N22,N23)の一次及び二次側コイル(3a1,3a2,3
a3,3b1,3b2,3b3)に発生する起磁力「i1・N11,i1・N12,i
1・N13,i2・N21,i2・N22,i2・N23」と、誘導電流(i31,i
32,i33)によって導電部材(1)に発生する起磁力「1・i3
1,1・i32,1・i33」と、磁気回路部(M1,M2,M3)の磁気抵
抗(R1,R2,R3)と、磁束(φ1,φ2,φ3)との間に「キルヒ
ホッフの第二法則」を適用すると、式(07)が成立する。
【数4】
【数5】
【数6】
【数7】
【0112】ここで、式の複雑化を避けるために、一次
及び二次側コイルの巻数(N11,N12,N13,N21,N22,N23)の
間において、式(08)のように置くと、式(04)は、式(05)
から「φ3」を消去することにより、式(09)のようにな
る。また、式(07)は、式(05,06)から「φ3,i31,i32,i3
3」を消去することにより式(10)のようになる。そし
て、式(10)から電流(i1,i2)について求めると、式(11)
を得る。
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】
【0113】式(09)は、式(11)から「i1,i2」を消去す
ると式(12)のようになり、磁束(φ1,φ2)と電源電圧(v
1,v2)との間の関係式となる。ここで、また、式の複雑
化を避けるために、磁気的諸元(R1,R2,R3)と電気的諸元
(ω,r1,r2,c1,c2,r31,r32,r33)との間において式(13)の
ように置くと、式(12)は式(14)のようになる。
【数12】
【数13】
【数14】
【0114】一次及び二次側電源の電圧(v1,v2)の間の
位相差・電圧比をそれぞれ「ψ12,ν12」とすると、式
(03)を参照して、〔v2/v1〕は式(15)のようになる。そ
して、式(14,15)から、式(16)を得る。更に式(16)か
ら、磁束(φ1,φ2)の間の関係「φ2/φ1」を求めると式
(17)を得る。
【数15】
【数16】
【数17】 ここで、更に式の複雑化を避けるために、式(17)におけ
る実数部及び虚数部を式(18)のように置くと、式(17)は
式(19)のようになる。
【数18】
【数19】
【0115】磁束(φ1,φ2)の間の実効値比及び位相差
をそれぞれ「κ12,θ12」とすると、式(03)を参照し
て、〔φ2/φ1〕は式(20)のようになる。そして、式(1
9,20)から、実効値比(κ12)及び位相差(θ12)は式(21,2
2)のようになる。
【数20】
【数21】
【数22】 磁束(φ1,φ3)の間の実効値比及び位相差をそれぞれ
「κ13,θ13」とすると、式(03)を参照して〔φ3/φ1〕
は式(23)のようになる。そして、式(05,20,23)から、実
効値比(κ13)及び位相差(θ13)は式(24,25)のようにな
る。因に、「κ12=κ13=1」、すなわち「Φ1=Φ2=Φ3」
となるための条件を求めると、式(24,25)から、「cos
(θ12)=-1/2,sin(θ12)=√3/2,θ12=120°,θ13=240
°」又は「cos(θ12)=-1/2,sin(θ12)=-√3/2,θ12=-12
0°,θ13=-240°」となる。
【数23】
【数24】
【数25】 以上、式(04)〜式(25)で示すように、磁束(φ1,φ2,φ
3)の間において、抵抗(r1,r2,r31,r32,r33)・コンデン
サ容量(c1,c2)・電源電圧比(ν12)・電源位相差(ψ12)
の電気的諸元と、磁気抵抗(R1,R2,R3)・磁束実効値比
(κ12,κ13)の磁気的諸元と、コイルの巻数(N11,N12,N1
3,N21,N22,N23)の構造的諸元とから、任意の位相差(θ1
2,θ13)を生じさせることができる。
【0116】つぎに、「γ12=0」、すなわち、一次側電
気回路(E1)は電源(V1)と接続し,二次側電気回路(E2)は
無電源(V2=0)で短絡している場合について詳述する。式
(17)に「γ12=0」を代入すると、式(26)を得る。また、
このとき式(13)は式(27)のようになるから、式(26)は式
(28)のようになる。
【数26】
【数27】
【数28】 磁束(φ1,φ2)の間に位相差(θ12)が生じているとき、
式(20)から、式(29)が成立する。そして、式(28,29)か
ら式(30)を得る。式(30)が成立するためには、実数部と
虚数部とが共にゼロでなければならないことから、式(3
1)を得る。
【数29】
【数30】
【数31】
【0117】式(31)は、本発明に係る「電磁誘導駆動の
方法」及び「電磁誘導駆動装置」において、一次側電気
回路(E1)だけを電源(V1)に接続して、二次側電気回路(E
2)を無電源(V2=0)で短絡している場合における、構造的
諸元(N11,N12,N13,N21,N22,N23)・電気的諸元(ω,r2,c
2,r31,r32,r33)・磁気的諸元(R1,R2,R3,κ12,θ12)の間
の関係を示し、一次側電気回路(E1)の諸元(r1,c1)とは
無関係である。また、式(31)は、二次側電気回路(E2)の
電気的諸元(r2,c2)を変数とし他の諸元を定数として式
(32)のように置くと、式(33)のように、諸元「r2,c2」
についての連立方程式となる。
【数32】
【数33】 式(33)から、諸元「r2,c2」についての連立方程式を解
くと、式(34)のようになる。式(34)は、電源角周波数
(ω)と、導電部材(1)の誘導電流路抵抗(r31,r32,r33)と
の電気的諸元、一次及び二次側コイルの巻数(N11,N12,N
13,N21,N22,N23)の構造的諸元、及び磁気抵抗(R1,R2,R
3)の磁気的諸元が決められているとき、磁束(φ1,φ2)
の間に磁束比(κ12)及び位相差(θ12)を生じさせるため
の、電気的諸元(r2,c2)の条件式となる。
【数34】
【0118】一次及び二次側電気回路(E1,E2)において
磁束を発生する一次及び二次側コイル(3a,3b)それぞれ
の最大個数は、双E字形磁気回路の対数(m)が「1」で
あるとき、磁気回路部(M1,M2,M3)に配置かつ直列に接続
している場合の3個で、また最小個数は、磁気回路部(M
1,M2,M3)のいずれかに配置している場合の1個である。
なお、後者の場合は、一次及び二次側コイル(3a,3b)が
共に同一の磁気回路部(M)に配置するときは除く。この
ことから、本発明に係る「電磁誘導駆動の方法」及び
「電磁誘導駆動装置」並びに「電磁誘導駆動装置の使用
方法」において、コイルは一次及び二次側電気回路(E1,
E2)それぞれに一個で、合計が「二個」の使用で済む。
機械・装置・設備全般に言えるように、従来と同一機能
を保持して部品の種類・点数を削減することは、資源・
エネルギを節減して製造コストを低減し、また構造を単
純化して小形軽量化と取扱及び信頼性とを向上し、リサ
イクル生産を容易するなどにつながる。また、材料の特
性を均等・均一になるように設計することも、資源・エ
ネルギを節減することにつながる。そこで、上記の式(0
4)〜式(34)から省略・統一できる諸元を検討すると、下
記のような事項が可能である。
【0119】まず、省略できる諸元に関しては次の項
〜項である。 .二次側電気回路(E2)を電源電圧(v2)と接続しないで
短絡する。すなわち、理論式では、「γ12=0」のときで
ある。 .コンデンサ−(c1)を使用しない。すなわち、理論式
では、「c1=∞」のときである。 .一次側コイルの巻数(N11,N12,N13)のいずれかを、ま
た二次側コイルの巻数(N21,N22,N23)のいずれかを一つ
にする。理論式では、例えば「N11≠0,N12=N13=0,N21=N
22=0,N23≠0」のときである つぎに、統一できる諸元に関しては次の項〜項であ
る。 .磁気回路部(M1,M2,M3)において、磁束(φ1,φ2,φ3)
の磁路それぞれの断面積および磁束密度を同一にする。
すなわち、理論式では、式(24,25)から、「κ12=1,cos
(θ12)=-1/2,sin(θ12)=±√3/2,θ12=±120°,θ13=±
240°」のときである .導電部材(1)において、誘導電流(i31,i32,i33)の電
流路それぞれの断面積及び電流密度を同一にする。すな
わち、理論式では、「r31=r32=r33」のときである。
上記の検討を満足するための補助電気回路手段(IIIx)の
諸元(r2,c2)の条件を、次の〔1a〕〜〔1c〕、〔2a〕〜
〔2d〕の事項で例として示す。
【0120】〔1a〕.「N11≠0,N12=N13=0,N21=0,N22≠
0,N23≠0」のとき。式(08)は式(35)のようになる。式(2
8)は、式(35)から式(36)のようになり、式(34)の部分項
は、式(36)から式(37)のようになる。そして、式(34,3
5,36,37)から、諸元(r2,c2)は、式(38)のようになり、
一次側コイルの巻数(N11)、磁気抵抗(R1)とは無関係で
ある。
【数35】
【数36】
【数37】
【数38】
【0121】〔1b〕.「N11≠0,N12=N13=0,N21=N22=0,N2
3≠0,r31=r32=r33=r3,κ12=1,cos(θ12)=-1/2,sin(θ1
2)=√3/2,R3=ε・R2」のとき。式(38)から、式(39)を得
る。 〔1c〕.「N11≠0,N12=N13=0,N21=N22=0,N23≠0,r31=r32
=r33=r3,κ12=1,cos(θ12)=-1/2,sin(θ12)=√3/2,R3=R
2(ε=1)」のとき。式(39)から、式(40)を得る。 コストを低減するために部品点数を最小にする条件の例
を〔1b〕.〔1c〕.に挙げたが、本装置の内部又は外部に
配置する補助電気回路手段(IIIx)の抵抗(r2)とコンデン
サ−(c2)は、同時に省略できないとしても、いずれか一
方を省略することができれば、更にコストの低減や装置
外形寸法の縮小化に繋ぐことができる。すなわち、「r2
=0,c2≠∞」又は「r2≠0,c2=∞」のときで、式(39,40)
から、この条件は「ω/r3=(1/√3)・(2・ε+1)・R2,ε>
0,ε≠1」又は「ω/r3=√3・R2,ε>0,ε≠1」とするこ
と、すなわち、磁気回路部(M2,M3)の磁気抵抗(R2,R3)に
大きさの「差」を持たせることは、空隙(G1,G2)の長さ
に「差」に持たせることで満足させることができる。又
は、磁気回路部(M2,M3)の磁路中に空隙を設けて、磁気
抵抗(R2,R3)に大きさの「差」を持たせても良い。な
お、「r2=0」であることは、抵抗がゼロ、すなわち導体
回路になったことを、また「c2=∞」であることは、コ
ンデンサ−の容量が無限大、すなわち導体回路になった
ことを意味する。
【数39】
【数40】
【0122】〔2a〕.N11=-N12=N10,N13=0,N21=N22=0,N2
3≠0」のとき。式(08)は、式(41)のようになる。式(28)
は、式(41)から式(42)のようになり、式(34)の部分項
は、式(42)から式(43)のようになる。そして、式(34,3
5,36,37)から、諸元(r2,c2)は、式(44)のようになり、
一次側コイルの巻数(N11,N12)とは無関係である。
【数41】
【数42】
【数43】
【数44】
【0123】〔2b〕.「N11=-N12=N10,N13=0,N21=N22=0,
N23≠0,r31=r32=r33=r3,κ12=1のとき。式(44)から、式
(45)を得る。 〔2c〕.「N11=-N12=N10,N13=0,N21=N22=0,N23≠0,r31=r
32=r33=r3,κ12=1,R3=R2=η・R1,cosθ12=-1/2,sin(θ1
2)=-√3/2」のとき。式(45)から、式(46)を得る。そし
て、「ω/r3=(√3/2)・(1-η)・R1」のときに、「r2≠
0,c2=∞」、「0<η<1」となる。 〔2d〕.「N11=-N12=N10,N13=0,N21=N22=0,N23≠0,r31=r
32=r33=r3,κ12=1,R3=R2=η・R1,cosθ12=-1/2,sin(θ1
2)=+√3/2」のとき。式(45)から、式(47)を得る。そし
て、「ω/r3=(√3/2)・(η-1)・R1」のときに、「c2=
∞」、「η>1」となるが、「r2<0」となって、このとき
は具体化できない。
【数45】
【数46】
【数47】
【0124】磁気回路部(M1,M2,M3)の磁束(φ1,φ2,φ
3)の間に120度の位相差(θ12,θ23,θ31)を生じさせる
ことは、二次側電気回路(E2)の電源電圧(V2)がゼロでな
いとき、すなわち二相の電源使用であるときには、前述
の式(04)〜式(25)から、また二次側電気回路(E2)の電源
電圧(V2)がゼロであるとき、すなわち一次側電気回路(E
2)のみに単相電源を接続したときには、前述の式(26)〜
式(34)から可能である。磁束(φ1,φ2,φ3)が120度の位
相差(θ12,θ23,θ31)をもって正弦波形で時間的に変化
し、かつ磁気回路部(M1,M2,M3)の構造が同じであるとき
は、前述のように、磁気回路部(M1,M2,M3)の磁束密度が
均一になるとともに、磁束(φ1,φ2,φ3)の和は、時間
に関係なく常にゼロとなる。このことは、巻数・巻方向
・電線材料などの構造仕様が同一のコイル(3a1,3b2,3c
3)を磁気回路部(M1,M2,M3)に配置して、各コイルに、12
0度の位相差をもって正弦波形で時間的に変化し、かつ
同一の電圧を持つ、三相電源の各相に接続しても同じ
で、このことを具体化したのが、「実施例」で詳述した
「実施例13」である。
【0125】6.〔電磁力及びその他の諸特性〕 磁束
(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i32,i33)との間に発生す
る電磁力及びその他の諸特性について説明する。いま、
磁気回路部(M1,M2,M3)において、外磁極頭部(21a1,21a
2,21a3)から導電部材(1)を貫通して内磁極頭部(21b1,21
b2,21b3)を通る磁束(φ1,φ2,φ3)は、電源電圧(V1,V2)
と同一の角周波数(ω)の正弦波形をもって時間(t)とと
もにに変化するとして、式(48)のように置くと、磁束
(φ1,φ2,φ3)によって発生する誘導電流(i31,i32,i33)
は、それら誘導電流の電流路の抵抗を「r31,r32,r33」
とすると、「ファラデ−の法則」により、式(49)のよう
になる。
【数48】
【数49】
【0126】磁束(φ1,φ2,φ3)が導電部材(1)面に垂直
に貫通する面積を「S1,S2,S3」、電磁力の発生する電流
路の長さをそれぞれ「L1,L2,L3」とすると、磁束(φ1)
・誘導電流(i32,i33)の間に発生する電磁力(F1)、磁束
(φ2)・誘導電流(i31,i33)の間に発生する電磁力(F2)、
磁束(φ3)・誘導電流(i31,i32)の間に発生する電磁力(F
3)、電磁力(F1,F2,F3)の合成の電磁力(F0)は、式(50)の
ようになる。そして、式(50)は、式(48,49)から式(51)
となり、更に式(51)から式(52)のようになる。式(52)か
ら分かるように、合成の電磁力(F0)は、角周波数が電源
の角周波数(ω)の二倍の振動成分と、時間(t)に無関係
の一定の非振動成分とからなる。
【数50】
【数51】
【数52】
【0127】電流路長(L1,L2,L3)・断面積(S1,S2,S3)・
抵抗(r31,r32,r33)の間に,式(53)の関係を満たすとき、
合成の電磁力(F0)は位相差(θ12,θ23,θ31)・磁束実効
値(Φ1,Φ2,Φ3)に関係なく振動成分がゼロとなり、無
振動成分だけが残って、時間(t)に無関係な無振動の一
定電磁力となる。合成の電磁力(F0)は、磁気回路部(M1,
M2,M3)で構成される磁気回路一個当たりの電磁力であっ
て、本発明に係る「電磁誘導駆動の方法」及び「電磁誘
導駆動装置」の総合の電磁力(Ft)は、合成の電磁力(F0)
に双E字形磁気回路の個数(m)を乗じた値になり、式(5
4)のようになる。
【数53】
【数54】
【0128】〔1a〕.「L1=L2=L3=L0,S1=S2=S3=S0,r33=r
32=r31=r0,Φ1=Φ2=Φ2=Φ0」のとき。式(51,54)から、
式(55)を得る。但し、式(48)から、「θ12+θ23+θ31=2
・π」である。〔1b〕.「L1=L2=L3=L0,S1=S2=S3=S0,r33
=r32=r31=r0,Φ1=Φ2=Φ2=Φ0,θ12=θ23=θ31=120°」
のとき。式(55)から、式(56)を得る。
【数55】
【数56】
【0129】つぎに、電源が単相であっても、鉄芯磁路
に発生する磁気振動による騒音が抑制されることをにつ
いて説明する。磁気回路部(M1,M2,M3)内の鉄芯の嵌合部
・接合部・空間部に発生するそれぞれの電磁吸引力の総
和(Π)は、それぞれの部位の断面積を「Δ1,Δ2,Δ3」
とすると、式(57)のようになる。そして、式(48)から、
式(57)は式(58)のように与えられる。
【数57】
【数58】 式(58)に示すように、電磁吸引力の総和(Π)は、角周波
数が電源の角周波数(ω)の2倍の振動項と、時間(t)に
無関係の一定項とでなり、振動項の振幅(Υ)は磁束(φ
1,φ2,φ3)の位相差(θ12,θ23,θ31)の影響を受ける。
一定電磁吸引力は騒音を発生しないが、振動電磁吸引力
は振動音として騒音の発生源となる。すなわち、鉄芯の
嵌合部・接合部・空間部は、磁気回路部(M1,M2,M3)それ
ぞれにおいて、電源角周波数(ω)の2倍の振動電磁吸引
力が空気を振動して騒音の音波を局部的に発生する。そ
のなかで、磁束(φ1,φ2,φ3)の位相差(θ12,θ23,θ3
1)は、第一・第二・第三磁路の総合的な合成の振動電磁
吸引力の振幅(Υ)を最小にし、磁気回路部(M1,M2,M3)そ
れぞれの騒音(音波)の合成振幅を最小にして騒音の発生
を最小にする最適条件の存在の可能性を持っている。す
なわち、磁路断面積(Δ1,Δ2,Δ3)・磁束実効値(Φ1,Φ
2,Φ3)・位相差(θ12,θ23,θ31)に式(59)の関係が成立
するときは、振幅(Υ)はゼロとなる。因に、「Δ1=Δ2=
Δ3,Φ1=Φ2=Φ3,θ12=θ23=θ31=±120°」のときに
は、振幅(Υ)はゼロとなり、総合的には無騒音状態を得
ることができる。
【数59】
【0130】つぎに、本装置において「コイル巻数変換
法」でキメ細かい速度の制御が可能であることのについ
て詳述する。速度の制御は、発生する総合の電磁力(Ft)
を強くしたり弱くしたり制御することで可能である。式
(51,54)から、電源の電圧実効値(V)・角周波数(ω)、磁
路気回路部(M1,M2,M3)及び導電部材(1)の構造的諸元(m,
S1,S2,S3,r31,r32,r33,L1,L2,L3)を固定しておくとき、
総合の電磁力(Ft)を変えることのできる諸元は、 .磁束(φ1,φ2,φ3)の実効値(Φ1,Φ2,Φ3) .磁束(φ1,φ2,φ3)の間の位相差(θ12,θ23,θ31) であり、項もしくは項のみ、又は項と項との組
合せによって、発生する総合の電磁力(Ft)を制御するこ
とが可能である。一方、磁気回路部(M1,M2,M3)の外及び
内磁極頭部(21a,21b)・脚部(22a,22b)の形状・断面積な
どを同一にして、磁路鉄芯中のそれぞれの磁束(φ)の実
効値(Φ)又は磁束密度を、また導電部材(1)中の誘導電
流(i3)の実効値(I3)又は電流密度を均等・均一にするこ
とは、製造・使用の経済性の面からも重要なことであ
り、地球的視野での資源・エネルギの節減に繋がる。ま
た、磁気回路部(M1,M2,M3)・導電部材(1)の内部に発生
する電磁吸引力・誘導電磁力が均等になり、その結果、
機械的な振動・歪応力の発生を抑制して騒音・局部的機
械疲労などの発生を防止するという特性・性能の面から
も重要なことである。したがって、理想的速度の制御を
得るには、磁束(φ1,φ2,φ3)の間の位相差(θ12,θ23,
θ31)・磁束比(κ12,κ13)は共に一定値を保つようにし
て、磁束磁束(φ1,φ2,φ3)の実効値(Φ1,Φ2,Φ3)は変
化するようにする必要がある。
【0131】本発明は、一次側コイル(3a)の巻線タップ
(Ta)を変えることにより、磁束(φ1,φ2,φ3)の実効値
(Φ1,Φ2,Φ3)を同一比率で変化させるとともに総合の
電磁力(Ft)を変えることで、速度を制御することが可能
であることについて説明する。いま、二次側電気回路(E
2)の電源電圧(V2)がゼロで、一次側コイル(3a1,3a2,3a
3)それぞれに主巻線部と補助巻線部を構成して、主巻線
部の終端タップと初端タップとの間の巻数を式(60)と
し、また巻数比率「η(>1)」を共に等しく補助巻線部の
終端タップと主巻線部の初端タップとの間の巻数を式(6
1)とすると、磁束(φ1,φ2)の関係は、式(26)から式(6
0,61)のいずれの場合に対しても、式(62)のようにな
り、巻数比率(η)に無関係となる。このことから、磁束
(φ1,φ2,φ3)の間の関係も、巻数比率(η)に無関係と
なる。
【数60】
【数61】
【数62】 したがって、磁気回路部(M1,M2,M3)それぞれのコイル(3
a1,3a2,3a3)において巻数比率(η)の等しい補助巻線部
のタップ同志を接続するようにすれば、磁束(φ1,φ2,
φ3)の間において、実効値比(κ12,κ13)と位相差(θ1
2,θ23,θ31)とを一定に保たさせることができる。そし
て、一次側電気回路(E1)において、インピ−ダンスによ
る電圧降下分が磁束による誘起起電力分に比して小さ
く、電圧降下分を無視できるものとすると、式(04)は式
(63)のようになる。そして、前述のように、磁気回路部
(M1,M2,M3)それぞれの構造寸法を、共に同一にすること
は、装置の経済性・性能性の面において望ましいので、
磁束実効値(Φ1,Φ2,Φ3)が共に等しく、かつ磁束(φ1,
φ2,φ3)の間の位相差が「θ12,θ23,θ31」であるよう
にするとき、このときは「κ12=κ13=1」であり、磁束
(φ1,φ2,φ3)の間の関係は、式(19)から、式(64)のよ
うになる。
【数63】
【数64】 式(63,64)から、磁束実効値(Φ1,Φ2,Φ3)を求めると、
それぞれは、共に式(65)のようになり、巻線比(η)に反
比例する。そして、導電部材(1)に発生する総合の電磁
力(Ft)は、式(55,65)から式(66)のようになり、巻線比
(η)の二乗に反比例する。
【数65】
【数66】 因に、巻線比(η)が「η=1.12,1.20,1.41…」であると
き、すなわち、補助巻線部の巻線数が主巻線部の巻線数
の「0.12,0.20,0.41…」倍であるタップを接続使用する
とき、総合の電磁力(Ft)は、巻線比(η)が「η=1」であ
る、すなわち主巻線部のタップを接続使用したときの
「80,70,50…」%となる。磁気回路部(M1,M2,M3)の一次
側コイル(3a1,3a2,3a3)のタップ切替えは、基本的な一
例として図8に示すように、スイッチ(SW1)を「入り・
切り」することで可能である。他に、押しボタンスイッ
チ・リレ−・電磁接触器などによる「有接点制御」、半
導体制御回路・半導体スイッチなどによる「無接点電子
制御」、又はそれらの組合せの制御によっても可能であ
る。なお、上記のような、磁気回路から発生する振動・
騒音などの機械的な特性・性能の面にあまり問題が生じ
ない場合は、二次側電気回路(E2)の電気的諸元(r2,c2)
・構造的諸元(N21,N22,N23)を制御することによっても
速度の制御が可能である。
【0132】つぎに、本発明に係る「電磁誘導駆動の方
法」及び「電磁誘導駆動装置」は、起動時の始動電流特
性において、始動電流が発生しない特性を持っているの
で、電源に瞬時の電圧降下を生じることがなく、他の電
気装置などに悪影響を与えるようなことのないことを説
明する。従来の電動機においては、一次側電気回路(E1)
の電源からみたインピ−ダンスは、電動機固有の同期速
度(回転磁界)と回転子の回転速度との「差」によって影
響を受け、その「差」に反比例する。したがって、回転
子の回転速度が同期速度に比して小さい、すなわち、
「差」が大きい始動時は、インピ−ダンスが小さいの
で、定常時に比して大きい電流が流れる。このとき、条
件によって、電源に瞬時の電圧降下を生じさせて他の電
気装置などに悪影響を与える。回転子の回転速度が同期
速度に近づくと、すなわち、「差」が小さい定常時は、
インピ−ダンスが大きいので、始動時に比して小さい定
常電流が流れる。本発明においては、磁束(φ1,φ2,φ
3)による導電部材(1)内の誘導電流(i31,i32,i33)は、導
電部材(1)の移動速度に即して光の速度で追従して移動
するので、すなわち、磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i3
1,i32,i33)との間の導電部材(1)の移動による位相の
「ずれ」は無いので、導電部材(1)の移動速度に対し
て、一次側電気回路(E1)の電源からみたインピ−ダンス
の発生とその増減は無視することができる。したがっ
て、起動の過渡特性には始動電流の発生が無く、ゼロか
らイクスポ−ネンシャル的に上昇して接続の装置・機器
などの負荷と平衡する定常状態の電流値となる。したが
って、電源に瞬時の電圧降下を生じるようなことがな
く、他の電気装置・電気機器などに悪影響を与えるよう
なことがない。双E字形磁気回路の対数(m)が「1」で
あるとき、磁束を発生する一次及び二次側電気回路(E1,
E2)の一次及び二次側コイル(3a1,3a2,3a3,3b1,3b2,3b3)
は、それぞれの回路において、コイルの最大個数は磁気
回路部(M1,M2,M3)それぞれのコイルを直列に接続してい
る場合の3個で、また最小個数は、磁気回路部(M1,M2,M
3)のいずれかに配置している場合の1個である。ただ
し、後者の場合は、一次及び二次側コイルを共に同一磁
路に配置するときは除く。なお、双E字形磁気回路の対
数(m)が複数であるときは、双E字形磁気回路・一次及
び二次側電気回路(E1,E2)は複数倍になることは云うま
でもない。
【0133】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る「電磁誘導
駆動の方法」及び「電磁誘導駆動装置」並びに「電磁誘
導駆動装置の使用方法」によれば、駆動手段(I)・外鉄
芯(IIa)・内鉄芯(IIb)と一次及び二次側電気回路手段(I
IIa,IIIb)と補助電気回路手段(IIIx)で構成し、抵抗・
コンデンサの電気的諸元(r,c)と、磁気抵抗の磁気的諸
元(R)と、コイル巻数の構造的諸元(N)と、一次及び二次
側電源の電圧比及び位相差の電源仕様諸元(γ,θ)との
間に所定の条件を満たすことで、外鉄芯(IIa)・内鉄芯
(IIb)の磁気回路部(M)を通る交番磁束(φ)の間には位相
差(θ)を生じる。そして、駆動手段(I)は帯状であっ
て、面に沿った所定の方向に移動が容易にでき、この移
動方向に対して直角方向の外側面から内側面に、位相差
(θ)の異なる交番磁束(φ)が通過すると、内部において
交番磁束(φ)の周囲に誘導電流(i3)が流れる三次側電気
回路(E3)を形成するとともに、交番磁束(φ)と誘導電流
(i3)との間に、交番磁束(φ)の方向に対して直角成分の
方向に電磁力(F)を発生し、電磁力(F)の合成された総合
の電磁力(Ft)が外部反抗力以上になることによって所定
の方向に移動することを基本原理にして、次の[1]〜[1
0]の事項のような効果がある。
【0134】[ 1].鉄芯は、外磁極頭部(21a)・脚部(22
a)・継鉄部(23a)を備えて外鉄芯(IIa)を形成するE字形
磁気回路と、内磁極頭部(21b)・脚部(22b)・継鉄部(23
b)を備えて内鉄芯(2b)を形成するE字形磁気回路とで双
E字形磁気回路を構成し、コイルは、外磁極鉄芯(2a)・
内磁極鉄芯(2b)・空隙(G)で形成する磁気回路部(M)に巻
回した一次側コイル(3a)と二次側コイル(3b)とで構成し
ているので、また前述の〔5.動作、及び諸元間の条
件〕のように、磁気回路部(M)は3個で済み、鉄芯形状
は双E字形磁気回路を形成して、単純である。また、一
次及び二次側コイル(3a,3b)が共に1個で、コイルは合
計2個という小部品点数で済み、磁気回路部(M)の部位
に予め巻回したものを中心部位に集中して挿入・装着す
ることも、又は直接に巻回することも容易にできること
が、コイルの巻回・装着・接続などの工作・作業を容易
にするとともに、製造コストを低減する。
【0135】[ 2].一次及び二次側コイル(3a,3b)それぞ
れは、磁気回路部(M)の部位に予め巻回したものを集中
して挿入・装着することも、又は直接に巻回することも
容易にできるので、生産のときの工作・作業性を容易に
する。また、製品寿命がきたとき、又は使用されなくな
ったとき、解体・回収及び鉄・非鉄・導電・その他部材
の分離・選別・再生・再使用などの再生産性と、マクロ
的には地球資源のリサイクル化とを容易にする。
【0136】[ 3].帯状であって、面に沿った所定の方
向に移動が容易にでき、電磁力(F)を発生し、この電磁
力(F)によって所定の方向に移動する、一種類以上の導
電部材(1)で形成した駆動手段(I)から直接に、又は駆動
手段(I)を保持する駆動保持手段(IV)を介して、電磁力
(F)を機械的に外部へ伝達することができる。実施例2
・実施例7・実施例8は駆動保持手段(IV)を外鉄芯保持
手段(VIa)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯支
持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段
(VIIb)を一体にすることによって、駆動手段(I)ととも
に外鉄芯(IIa)・外鉄芯保持手段(VIa)も回転・移動させ
ることができるので、駆動手段(I)・外鉄芯(IIa)・外鉄
芯保持手段(VIa)などの広範囲の外観部から電磁力(F)を
駆動力として外部に伝達できることが、駆動力伝達の
「中継装置」を省略化し、また装置・機器の「駆動力発
生機構部」を単純化・小型化するとともに、回転部の慣
性モ−メントを小さくする。
【0137】[ 4].一次側コイル(3a)・二次側コイル(3
b)の巻数(N)と、磁気回路部(M)の磁気抵抗(R)と、一次
側電気回路(E1)・二次側電気回路(E2)・三次側電気回路
(E3)の電気抵抗(r)とともに、磁気回路部(M)を通る磁束
(φ)に位相差(θ)を生じさせる電気及び磁気回路諸元の
条件を補充させるために、抵抗値がゼロ以上の抵抗(r2)
と、容量がゼロ以上のコンデンサ(c2)とでなるようにし
た補助電気回路手段(IIIx)を備えて、位相差(θ)の異な
る三つ以上の交番磁束(φ)が外磁極頭部(21a)・内磁極
頭部(21b)の間で駆動手段(I)の外側面から内側面に通過
するときに、駆動手段(I)の内部において交番磁束(φ)
の周囲に誘導電流(i3)が流れる三次側電気回路(E3)を形
成するとともに、交番磁束(φ)と誘導電流(i3)との間
に、交番磁束(φ)の方向に対して直角成分の方向に「フ
レミング左手の法則」に従った電磁力(F)が発生し、電
磁力(F)が合成して総合の電磁力(Ft)となることが、 .電源が単相であっても、従来の単相電動機において
起動用コンデンサを使用していたようなことはせずに、
起動することができる。また、磁束(φ1,φ2,φ3)によ
る導電部材(1)内の誘導電流(i31,i32,i33)は、導電部材
(1)の移動速度に即して光の速度で追従して移動するの
で、すなわち、磁束(φ1,φ2,φ3)と誘導電流(i31,i32,
i33)との間の導電部材(1)の移動による位相の「ずれ」
が生じないので、導電部材(1)の移動速度に対して、電
源からみた一次側電気回路(E1)の、インピ−ダンスに変
化のないことが、 .起動時の過渡特性において始動電流の発生を抑制
し、ゼロからイクスポ−ネンシャル的に上昇して「被接
続装置」の負荷と平衡する定常状態の電流値となるとと
もに、また電源に瞬時の電圧降下を生ぜしめて、他の
「電気装置」などに悪影響を与えるようなことがない。
【0138】[ 5].磁気回路部(M)は3個で済み、鉄芯の
形状は双E字形磁気回路を形成して単純である。また、
一次及び二次側コイル(3a,3b)が共に1個で、コイルの
使用は合計2個という小部品点数で済み、磁気回路部
(M)の部位に予め巻回したものを中心部位に集中して挿
入・装着することも、又は直接に巻回することも容易に
でき、そして構造及び施工的に無理なく巻線の中間にタ
ップを設けることのできることが、電源電圧の波形は、
サイリスタなどでカットオフするようなことをしない
で、そのままの正弦波形を保持して、コイル巻数を変え
ることで速度を制御する「巻線数変換法」でも、多段階
速度のキメ細かな制御ができる。
【0139】[ 6].磁気回路部(M)は3個で済み、鉄芯の
形状は双E字形磁気回路を形成して単純である。また、
一次側コイル(3a)が1個で、コイルの使用は二次側コイ
ル(3b)が1個で、合計2個という小部品点数で済み、磁
気回路部(M)の部位に予め巻回したものを中心部位に集
中して挿入・装着することも、又は直接に巻回すること
も容易にでき、そして構造及び施工的に無理なく巻線の
中間にタップを設けることのできることが、構造と作業
性を複雑にすることなく、また同一の電動機で50Hz・60
Hzの使い分けて使用ができることが、出力の種類に対し
て全体の種類を半分にするとともに調達・在庫・販売な
どに管理費を寡けないようにするため、製造コストが低
減する。
【0140】[ 7].磁気回路部(M)は3個を備え、二個の
内、一方には一次側コイル(3a)を、他方には通常一方向
だけの移動に使用する二次側コイル(3b)を、残りの磁気
回路部(M)には二次側コイル(3b)とは逆方向に巻回した
逆方向移動用の二次側コイル(3c)を備えて、二次側コイ
ル(3b)を補助電気回路手段(IIIx)と電気的に切り離し
て、逆方向移動用の二次側コイル(3c)と電気的に接続す
ることが、電源が単相であっても正方向移動から逆方向
移動、又は正回転から逆回転の運転をすることができ
る。また、コイルの個数が少なく、コイルの巻回・接続
などの作業が容易で製造コストが寡からなく、また構造
が大きくならなくて済む。
【0141】[ 8].帯状であって、面に沿った所定の方
向に移動が容易にできて、電磁力(F)を発生し、電磁力
(F)の合成された総合の電磁力(Ft)が外部反抗力以上に
なることによって所定の方向に移動する駆動手段(I)だ
けでも、総合の電磁力(Ft)を駆動力として直接に外部へ
伝達することができ、このとき鉄芯部材を含まないこと
が、回転部の部材重量を軽くし、かつ慣性モ−メントを
従来より小さくするとともに、起動・停止の時間短縮と
電気及び機械的制動の省エネルギ−化ができる。
【0142】[ 9].実施例8のように、複数台の駆動手
段(I)・駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)を結合
又は一体化して共通化でき、また駆動支持手段(V)・外
鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体化・
共通化して、複数台を並列に配置して運転することによ
り、台数分の出力・トルクを得ることができ、出力・ト
ルクに対して電動機の種類を少なくすることができる。
また、駆動支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄
芯支持手段(VIIb)を一体化・共通化しているので、それ
ぞれの回転軸が同心になり「回転振れ」や「歪応力」が
生じなく、それぞれの固定子を調整・固定して、回転軸
を直列に連結・接続することの必要がなくなり、製造コ
ストを低減する。
【0143】[10].磁気回路は、外磁極頭部(21a)・脚部
(22a)・継鉄部(23a)を備えて外鉄芯(IIa)を形成するE
字形磁気回路と、内磁極部頭(21b)・脚部(22b)・継鉄部
(23b)を備えて内鉄芯(IIb)を形成するE字形磁気回路と
で構成し、外磁極鉄芯(2a)・内磁極鉄芯(2b)・空隙(G)
で形成する磁気回路部(M)に位相差(θ)の異なる交番磁
束(φ)の通ることが、磁路鉄芯の嵌合・接合・空隙の各
部における電磁吸着力が空気を振動して騒音の音波を局
部的には発生するが、磁路総合の電磁吸着力の合成振動
振幅を小さくし、電源が単相であっても、部分的には騒
音を発生しているが、全体的には騒音(音波)の振幅を縮
小して騒音発生を抑制する。
【0144】[その他1].駆動手段(I)に電磁力(F)を発
生させるためには磁気回路部(M)に位相差(θ)を生じさ
せる必要があり、式(18)〜式(25)を満足させなければな
らない。式から分かるように、一次及び二次側電気回路
(E1,E2)の抵抗(r1,r2)がゼロのときでも、他の諸量で満
足させることができる。しかし、駆動手段(I)の三次側
電気回路(E31,E32,E33)の抵抗(r31,r32,r33)はゼロのと
きは、他の諸量によって満足させることはできない。す
なわち、駆動手段(I)に電磁力(F)を発生させるために
は、駆動手段(I)の三次側電気回路(E31,E32,E33)の抵抗
(r31,r32,r33)に所定の抵抗値が必要である。このこと
は、人間が物を移動するときの仕事に例えると、大きな
力を持っていても、摩擦抵抗の小さい氷の上ではすべっ
て仕事をすることができないが、摩擦抵抗の大きい土の
上では移動することができるのと同じで、仕事をするに
は摩擦抵抗が必要であるように、従来の三相・単相電動
機と同じように、本発明に係る「電磁誘導駆動装置」も
仕事をさせるには前記摩擦抵抗に相当する電気抵抗(r3
1,r32,r33)が必要である。この電気抵抗(r31,r32,r33)
の抵抗値と、磁束(φ1,φ2,φ3)によって発生する誘導
電流(i31,i32,i33)とによって熱が発生する。誘導電流
(i3)と他の磁束(φ)との間で発生する電磁力(F)を増す
には誘導電流(i3)を増加させなければならず、おのずと
発熱量も増加する。強制停止(拘束運転)するときは、外
部に仕事をしない分も熱となる。実施例2・実施例4に
おいては、駆動保持手段(IV)・外鉄芯(IIa)・外鉄芯保
持手段(VIa)が、装置の外周部に位置・形成して駆動手
段(I)と構造的につながっているので、駆動手段(I)で発
生する熱を、広範囲にそれらの部材に伝達して、それら
の部材から熱を放出する。しかも、それらの部材は回転
しているので、周囲の空気に効率良く伝達して放熱す
る。
【0145】[その他2].従来の電動機では、回転軸に
片側又は両側に、例えばファンのような披駆動装置を取
付けていたが、披駆動装置の重量が大きくなると、軸の
「たわみ」により「振れ」が生じるために、披駆動装置
の近辺に回転軸を支持する軸受の支持台を設置する必要
があった。実施例2・実施例4においては、披駆動装置
を装置の駆動保持手段(IV)・外鉄芯(IIa)・外鉄芯保持
手段(VIa)に結合又は一体化して、駆動支持手段(V)・外
鉄芯支持手段(VIIb)・内鉄芯支持手段(VIIa)を一体化し
た軸の両端で装置・披駆動装置を同時に支持するので、
披駆動装置を支持する支持台の部品及び取付けの手間が
不要となり、製造コストを低減する。また、披駆動装置
を、本発明に係る装置の駆動保持手段(IV)・外鉄芯(II
a)・外鉄芯保持手段(VIa)に結合又は一体化できるの
で、駆動支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯
支持手段(VIIb)を一体化した、軸の長さを変更しないで
済ませることができる。
【0146】[その他3].従来の電動機では、回転軸に
片側又は両側に、例えばファンのような披駆動装置を連
結していたが、電動機の取付脚を介して取付台・筐体な
どに締め付けボルトで固定しているため、電動機内で発
生する電磁振動、電動機の回転子及び披駆動装置の回転
による「振れ」や「摩擦」による機械的振動が取付脚を
経由して取付台・筐体などに伝導する。条件によって
は、振動が取付台・筐体などと共振現象を起こし、振動
を増幅して騒音となるが、実施例2・実施例4において
は、披駆動装置を、本発明に係る装置の駆動保持手段(I
V)・外鉄芯(IIa)・外鉄芯保持手段(VIa)に結合又は一体
化して、駆動支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内
鉄芯支持手段(VIIb)を一体化した軸の両端で装置・披駆
動装置を同時に支持するので、軸の両端と、大地と力学
的につながっている部材との間に、防振部材・吸音部材
・制振部材などを施こすことで、局部的に集中して振動
を防止・吸収・制止することができ、騒音発生の少ない
「電磁誘導駆動装置」を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】「電磁誘導駆動の方法」基本原理の構造を示す
斜視図である。
【図2】「電磁誘導駆動の方法」基本原理の電気回路図
である。
【図3】「電磁誘導駆動の方法」基本原理の説明に使用
する図面である。
【図4】「電磁誘導駆動の方法」基本原理の応用例1の
構造を示す断面図である。
【図5】「電磁誘導駆動の方法」基本原理の応用例2の
構造を示す断面図である。
【図6】「電磁誘導駆動の方法」基本原理の応用例3の
構造を示す断面図である。
【図7】「電磁誘導駆動装置」実施例1の構造を示す断
面図である。
【図8】「電磁誘導駆動装置」実施例1の電気回路図で
ある。
【図9】「電磁誘導駆動装置」実施例2の構造を示す断
面図である。
【図10】「電磁誘導駆動装置」実施例3の構造を示す
断面図である。
【図11】「電磁誘導駆動装置」実施例4の構造を示す
断面図である。
【図12】「電磁誘導駆動装置」実施例4の電気回路図
である。
【図13】「電磁誘導駆動装置」実施例5・実施例6の
構造を示す断面図である。
【図14】「電磁誘導駆動装置」実施例7・実施例8の
構造を示す断面図である。
【図15】「電磁誘導駆動装置」実施例9〜実施例11
の構造を示す斜視図である。
【図16】「電磁誘導駆動装置」実施例12の構造を示
す断面図と平面図である。
【図17】「電磁誘導駆動装置」実施例13の電気回路
図である。
【図18】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例14
〜実施例16の構造を示す斜視図である。
【図19】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例17
〜実施例20の構造を示す斜視図である。
【図20】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例21
〜実施例24の構造を示す斜視図である。
【図21】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例25
・実施例26の構造を示す斜視図である。
【図22】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例27
・実施例28を示す斜視図である。
【図23】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例29
・実施例30を示す斜視図である。
【図24】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例31
を示す斜視図である。
【図25】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例32
を示す斜視図である。
【図26】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例33
〜実施例35を示す斜視図である。
【図27】「電磁誘導駆動装置の使用方法」実施例36
を示す斜視図である。
【図28】従来の三相電動機の構造を示す断面図・斜視
図である。
【図29】従来の単相電動機の構造を示す断面図・斜視
図・電気回路図である。
【符号の説明】
[構造部の符号] I 駆動手段 1 導電部材 10 溝部 11 放熱フィン E31,E32,E33 三次側電気回路 IIa 外鉄芯 2a1,2a2.2a3 外磁極鉄芯 21a1,21a2,21a3 外磁極頭部 22a1,22a2,22a3 脚部 23a 継鉄部 IIb 内鉄芯 2b1,2b2,2b3 内磁極鉄芯 21b1,21b2,21b3 内磁極頭部 22b1,22b2,22b3 脚部 23b 継鉄部 G1,G2,G3 空隙 M1,M2,M3 磁気回路部 IIIa 一次側電気回路手段 E1 一次側電気回路 3a1,3a2,3a3 一次側コイル Ta 端子部 IIIb 二次側電気回路手段 E2 二次側電気回路 3b1,3b2,3b3 二次側コイル(正回転用) Tb 端子部 3c3 二次側コイル(逆回転用) Tc 端子部 IIIx 補助電気回路手段 r2 抵抗 c2 コンデンサ− IV 駆動保持手段 41 保持部材 42 被支持部材 V 駆動支持手段 51 保持部材 52 被支持部材 VIa 外鉄芯保持手段 61a 保持部材 62a 被支持部材 VIIa 外鉄芯支持手段 71a 保持部材 72a 被支持部材 73a 溝部 VIb 内鉄芯保持手段 61b 保持部部材 62b 被支持部材 VIIb 内鉄芯支持手段 71b 支持部材 72b 被支持部材 73b 溝部 F12,F13 電磁力 F21,F23 電磁力 F31,F32 電磁力 F0 合成の電磁力 Ft 総合の電磁力 [電気及び磁気回路部の符号] V1,V2 一次側・二次側電気回路(E1,E2)の交
流電源の電圧 f 電源電圧(V1,V2)の周波数 I1,I2 一次側・二次側電気回路(E1,E2)の電
流 I31,I32,I33 三次側電気回路(E3)の電流 r1,r2 一次側・二次側電気回路(E1,E2)の抵
抗 r31,r32,r33 三次側電気回路(E31,E32,E33)の抵抗 c1,c2 一次側・二次側電気回路(E1,E2)のコ
ンデンサ−容量 N11,N12,N13 一次側コイル(3a1,3a2,3a3)の巻数 N21,N22,N23 二次側コイル(3b1,3b2,3b3)の巻数 R1,R2,R3 磁気回路(M1,M2,M3)の磁気抵抗 ψ1,ψ2,ψ3 磁気回路(M1,M2,M3)の磁束 Ф1,Ф2,Ф3 磁束(ψ1,ψ2,ψ3)の実効値 θ12,θ23,θ31 磁束(ψ1,ψ2,ψ3)の間の位相差 [外部装置の符号] #1 台手段 #21 籠手段 #22 匡体手段 #31 プロペラ形羽根手段 #32 シロッコ形羽根手段 #33 プロペラ形羽根手段 #34 プロペラ形羽根手段 #35 スクリュ−形羽根手段 #41 羽根手段 #42 突起手段 #43 容器手段 #44 スクリュウ形羽根手段 #51 鋸歯手段 #52 刃手段 #61 研磨手段 #62 艶だし手段 #71 プ−リ手段 #71 歯車手段 #73 巻取りロ−ラ手段 #81 歯車手段 #82 笠歯車手段 #91 弾性部材手段 #92 部材手段 #101,103 車輪手段 #102,104 タイヤ手段 #11 ロ−ル手段 #121,123 ロ−ラ手段 #122 歯車手段 #13 連結竿手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の[1. 1]〜[1.21]の事項の結合からな
    る「電磁誘導駆動の方法」。 [1. 1].帯状であって、面に沿った所定の方向に移動が
    容易にでき、この移動方向に対して直角方向の外側面か
    ら内側面に、位相差(θ)を有する三つ以上の交番磁束
    (φ)が通過すると、内部において交番磁束(φ)の周囲に
    誘導電流(i3)が流れる三次側電気回路(E3)を形成すると
    ともに、交番磁束(φ)と誘導電流(i3)との間に、交番磁
    束(φ)の方向に対して直角成分の方向に電磁力(F)発生
    し、電磁力(F)が合成した総合の電磁力(Ft)が外部反抗
    力以上になることによって所定の方向に移動する、一種
    類以上の導電部材(1)で形成した駆動手段(I)を備えたこ
    と。 [1. 2].一端に外磁極頭部(21a)を、反対側に脚部(22a)
    を有した、T字形磁気回路を形成して、交番磁束(φ)を
    通す三つ以上の外磁極鉄芯(2a)。 [1. 3].外磁極頭部(21a)の面は、外磁極頭部(21a)の面
    から出た交番磁束(φ)が駆動手段(I)の外側面から内側
    面に通過するときに、駆動手段(I)内において、交番磁
    束(φ)を囲むような三次側電気回路(E3)を形成するよう
    に、駆動手段(I)の外側面に対向させるとともに、駆動
    手段(I)の駆動方向に整列して配置したこと。 [1. 4].I字形磁気回路を形成して、交番磁束(φ)を集
    合する継鉄部(23a)。 [1. 5].外磁極鉄芯(2a)と継鉄部(23a)とを、脚部(22a)
    を介して磁気的に接続して、E字形磁気回路を形成する
    外鉄芯(IIa)を備えたこと。 [1. 6].一端に内磁極頭部(21b)を、反対側に脚部(22b)
    を有した、T字形磁気回路を形成して、交番磁束(φ)を
    通す三つ以上の内磁極鉄芯(2b)。 [1. 7].内磁極頭部(21b)の面は、駆動手段(I)を通過し
    た交番磁束(φ)を受けるように、駆動手段(I)を介して
    外磁極頭部(21a)の面と対向し、また駆動手段(I)の内側
    面に対向させるとともに、駆動手段(I)の駆動方向に整
    列して配置したこと。[1. 8].I字形磁気回路を形成し
    て、交番磁束(φ)を集合する継鉄部(23a)。 [1. 9].内磁極鉄芯(2b)と継鉄部(23b)とを、脚部(22b)
    を介して磁気的に接続して、E字形磁気回路を形成する
    内鉄芯(IIb)を備えたこと。 [1.10].駆動手段(I)を含めた外磁極頭部(21a)と内磁極
    頭部(21b)との間の空隙(G)と、外磁極鉄芯(2a)と、内磁
    極鉄芯(2b)とを磁気的に接続して形成した磁気回路部
    (M)。 [1.11].交番磁束(φ)により誘起起電力を、また一次側
    電流(i1)により起磁力を発生させるために、磁気回路部
    (M)に巻回したゼロ個以上の一次側コイル(3a)を備えた
    こと。 [1.12].交流電源(V1,V2)によって一次側電流(i1)が流れ
    る一次側電気回路(E1)を形成するように、交流電源(V1)
    と一次側コイル(3a)とを直列に接続した一次側電気回路
    手段(IIIa)を備えたこと。 [1.13].交番磁束(φ)により誘起起電力を、また二次側
    電流(i2)により起磁力を発生させるために、磁気回路部
    (M)に巻回したゼロ個以上の二次側コイル(3b)を備えた
    こと。 [1.14].一次側コイル(3a)の巻数(N1)と、二次側コイル
    (3b)の巻数(N2)と、磁気回路部(M)の磁気抵抗値(R)と、
    一次側電気回路(E1)・二次側電気回路(E2)・三次側電気
    回路(E3)それぞれの電気抵抗値(r1,r2,r3)とともに、交
    番磁束(φ)に位相差(θ)を生じさせる電気回路・磁気回
    路の諸元の条件を補充させるために、抵抗値がゼロ以上
    の抵抗(r2)と、容量がゼロ以上のコンデンサ(c2)とでな
    るようにした補助電気回路手段(IIIx)を備えたこと。 [1.15].交流電源(V1,V2)によって二次側電流(i2)が流れ
    る二次側電気回路(E2)を形成するように、交流電源(V2)
    と二次側コイル(3b)と補助電気回路手段(IIIx)とを直列
    に接続した二次側電気回路手段(IIIb)を備えたこと。 [1.16].駆動手段(I)を保持する保持部材(41)と、大地に
    対して力学的につながって支持される披支持部材(42)と
    を有し、電磁力(F)を機械的に外部へ伝達する駆動保持
    手段(IV)を備えたこと。 [1.17].披支持部材(42)を支持する支持部材(51)と、大
    地に対して力学的につながって支持される披支持部材(5
    2)とを有した駆動支持手段(V)を備えたこと。 [1.18].外鉄芯(IIa)を保持する保持部材(61a)と、大地
    に対して力学的につながって支持される披支持部材(62
    a)とを有した外鉄芯保持手段(VIa)を備えたこと。 [1.19].披支持部材(62a)を支持する支持部材(71a)と、
    大地に対して力学的につながって支持される披支持部材
    (72a)とを有した外鉄芯支持手段(VIIa)を備えたこと。 [1.20].内鉄芯(IIb)を保持する保持部材(61b)と、大地
    に対して力学的につながって支持される披支持部材(62
    b)とを有した内鉄芯保持手段(VIb)を備えたこと。 [1.21].披支持部材(62b)を支持する支持部材(71b)と、
    大地に対して力学的につながって支持される披支持部材
    (72b)とを有した内鉄芯支持手段(VIIb)を備えたこと。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の「電磁誘導駆動の方
    法」を基にして、次の[2.1]〜[2.3]の事項と、[2.4a]又
    は[2.4b]の事項とを備えるようにして具現化した「電磁
    誘導駆動装置」。 [2. 1].磁気回路部(M)の数が少なくとも三つであるこ
    と。 [2. 2].駆動手段(I)において、少なくとも交番磁束(φ)
    が通過する内側及び外側の端面が、また外磁極頭部(21
    a)及び内磁極頭部(21b)の端面が同心円上にあるように
    形成したこと。 [2. 3].第一の磁気回路部(M1)には一次側コイル(3a1)
    を、また第二の磁気回路部(M2)には二次側コイル(3b2)
    を配置したこと。 [2.4a].第三の磁気回路部(M3)には一次側コイル(3a)・
    二次側コイル(3b)を共に配置しないようにしたこと。 [2.4b].第三の磁気回路部(M3)には巻方向が二次側コイ
    ル(3b2)とは逆になるように巻回・配線した逆方向駆動
    用の二次側コイル(3c3)を配置して、補助電気回路手段
    (IIIx)を、正方向駆動のときには二次側コイル(3b2)
    と、逆方向駆動のときには二次側コイル(3c3)と電気的
    に接続するようにしたこと。
  3. 【請求項3】 次の[3. 1]〜[3.10]の事項を備えた請求
    項2に記載の「電磁誘導駆動装置」。 [3. 1].磁気回路部(M)において、次の〔イ〕〜〔ハ〕の
    事項のいずれか一つの事項を備えたこと。 〔イ〕.脚部(22a)・脚部(22b)を共に除去していないこ
    と。 〔ロ〕.脚部(22a)・脚部(22b)のいずれか一方を除去し
    て、外磁極頭部(21a)・継鉄部(23a)を、又は内磁極頭部
    (21b)・継鉄部(23b)を一体にしたこと。 〔ハ〕.脚部(22a)・脚部(22b)のいずれも除去して、外
    磁極頭部(21a)・継鉄部(23a)を、また内磁極頭部(21b)
    ・継鉄部(23b)を一体にしたこと。 [3. 2].隣合っている磁気回路部(M)の間において、次の
    〔イ〕〜〔ニ〕の事項のいずれか一つの事項を備えたこ
    と。 〔イ〕.外磁極頭部(21a)どうし、内磁極頭部(21b)どう
    しのいずれも磁気的に接続していないこと。 〔ロ〕.外磁極頭部(21a)どうし、内磁極頭部(21b)どう
    しのいずれかを磁気的に接続したこと。 〔ハ〕.脚部(22a)どうし、脚部(22b)どうしのいずれか
    を磁気的に接続・一体にしたこと。 〔ニ〕.外磁極頭部(21a)どうし及び脚部(22a)どうしを
    磁気的に接続・一体にしたこと。又は、内磁極頭部(21
    b)どうし及び脚部(22b)どうしを磁気的に接続・一体に
    したこと。 [3. 3].駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・駆動支持手段
    (V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内
    鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)の間におい
    て、次の〔イ〕〜〔ヌ〕の事項のいずれか一つの事項を
    備えたこと。 〔イ〕.駆動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄
    芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持
    手段(VIIb)を一体にしたこと。 〔ロ〕.駆動保持手段(IV)を駆動手段(I)に包含させ、駆
    動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持手段
    (VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)
    を一体にしたこと。 〔ハ〕.駆動保持手段(IV)・外鉄芯支持手段(VIIa)を一
    体にし、また駆動支持手段(V)・内鉄芯保持手段(VIb)・
    内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にしたこと。 〔ニ〕.駆動保持手段(IV)を外鉄芯(IIa)に包含させ、ま
    た駆動支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯保
    持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にして、駆
    動手段(I)とともに外鉄芯(IIa)も移動するようにしたこ
    と。 〔ホ〕.駆動保持手段(IV)・外鉄芯支持手段(VIIa)を外
    鉄芯(IIa)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯支
    持手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段
    (VIIb)を一体にして、駆動手段(I)とともに外鉄芯(IIa)
    も移動するようにしたこと。 〔ヘ〕.駆動保持手段(IV)・外鉄芯保持手段(VIa)を駆動
    手段(I)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯支持
    手段(VIIa)・内鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VI
    Ib)を一体にして、駆動手段(I)とともに外鉄芯(IIa)も
    移動するようにしたこと。 〔ト〕.駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を一体
    にし、また駆動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外
    鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にし
    たこと。 〔チ〕.駆動保持手段(IV)を内鉄芯(IIb)に包含させ、ま
    た駆動支持手段(V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持
    手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VIIb)を一体にして、駆動
    手段(I)とともに内鉄芯(IIb)も移動するようにしたこ
    と。 〔リ〕.駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を内鉄
    芯(IIb)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯保持
    手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VI
    Ib)を一体にして、駆動手段(I)とともに内鉄芯(IIb)も
    移動するようにしたこと。 〔ヌ〕.駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手段(VIb)を駆動
    手段(I)に包含させ、また駆動支持手段(V)・外鉄芯保持
    手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄芯支持手段(VI
    Ib)を一体にして、駆動手段(I)とともに内鉄芯(IIb)も
    移動するようにしたこと。 [3. 4].駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・内鉄芯保持手
    段(VIb)・外鉄芯保持手段(VIa)のいずれかにおいて、次
    の〔イ〕又は〔ロ〕の事項を備えたこと。 〔イ〕.駆動手段(I)・一次側コイル(3a)・二次側コイル
    (3b)から発生する熱を強制放熱させるための放熱フィン
    (11)を形成しないで、自然放熱させるようにしたこと。 〔ロ〕.駆動手段(I)・一次側コイル(3a)・二次側コイル
    (3b)から発生する熱を強制放熱させるための放熱フィン
    (11)を形成したこと。 [3. 5].駆動支持手段(V)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内鉄
    芯支持手段(VIIb)において、次の〔イ〕又は〔ロ〕の事
    項を備えたこと。 〔イ〕.一次側電気回路手段(IIIa)・二次側電気回路手
    段(IIIb)のリ−ド線(La,Lb)が貫通できる、溝又は穴(73
    a,73b)を形成したこと。 〔ロ〕.一次側電気回路手段(IIIa)・二次側電気回路手
    段(IIIb)のリ−ド線(La,Lb)が貫通できる、溝又は穴(73
    a,73b)を形成しないこと。 [3. 6].一次側コイル(3a)又は二次側コイル(3b)におい
    て、次の〔イ〕〜〔ハ〕の事項のいずれか一つの事項を
    備えたこと。 〔イ〕.巻数を変えることで交番磁束(φ)の量を調整で
    きる中間端子(T)を設けていないこと。 〔ロ〕.電磁力(F)の強さを変えることで、駆動手段(I)
    の駆動速度を変えることができるように、巻数を変える
    ことで交番磁束(φ)の量を可変調整できる中間端子(T)
    を設けたこと。 〔ハ〕.電源の周波数(f)が変っても、電磁力(F)の強さ
    を一定にすることで、駆動手段(I)の駆動速度を一定に
    することができるように、巻数を変えることで交番磁束
    (φ)の量を一定調整できる中間端子(T)を設けたこと。 [3. 7].補助電気回路手段(IIIx)において、次の〔イ〕
    〜〔ハ〕の事項のいずれか一つの事項を備えたこと。 〔イ〕.コンデンサ−(c2)を容量が無限大の短絡回路と
    して、抵抗(r2)だけを備えたこと。 〔ロ〕.コンデンサ−(c2)を容量が無限大の短絡回路と
    して、抵抗(r2)の抵抗値を二次側コイル(3b)の抵抗値に
    含ませて、抵抗(r2)・コンデンサ−(c2)を備えないよう
    にしたこと。 〔ハ〕.抵抗(r2)の抵抗値を二次側コイル(3b)の抵抗値
    に含ませて、コンデンサ−(c2)だけを備えたこと。 [3. 8].二次側電気回路手段(IIIb)において、次の
    〔イ〕〜〔ハ〕の事項のいずれか一つの事項を備えたこ
    と。 〔イ〕.補助電気回路手段(IIIx)・二次側コイル(3b)を
    別々に分けたこと。 〔ロ〕.補助電気回路手段(IIIx)・二次側コイル(3b)を
    一体にしたこと。 〔ハ〕.補助電気回路手段(IIIx)・二次側コイル(3b)を
    電気的に接続・切離しができるように、補助電気回路手
    段(IIIx)・二次側コイル(3b)の間に端子(Tb)を配置した
    こと。 [3. 9].空隙(G)において、次の〔イ〕又は〔ロ〕の事項
    を備えたこと。 〔イ〕.空隙(G)の空隙長を同じにしたこと。 〔ロ〕.交番磁束(φ)に位相差(θ)を生じさせる、電気
    回路及び磁気回路諸元の条件を充足させる手段として、
    磁気回路部(M)の磁気抵抗(R)に大きさの「差」を持たせ
    るために、空隙(G)の長さに「差」を持たせたこと。 [3.10].駆動手段(I)において、次の〔イ〕〜〔ハ〕の事
    項のいずれか一つの事項と、〔ニ〕の事項とを備えたこ
    と。 〔イ〕.導電部材(1)を一種類の材料で形成したこと。 〔ロ〕.導電部材(1)を導電率の異なる二種類以上の材料
    で、断面が層をなすように形成したこと。 〔ハ〕.交番磁束(φ)それぞれに位相差(θ)を生じさせ
    る電気回路・磁気回路の諸元の条件を補充させ、かつ空
    隙(G)の長さを小さくして一次側電流(i1)・二次側電流
    (i2)を小さくするための手段として、三次側電気回路(E
    3)の抵抗(r3)を最適設定するために、第一の導電部材
    (1)として、外磁極頭部(21a)・内磁極頭部(21b)が対向
    する内側部分を導電率の大きい材料で形成し、第二の導
    電部材(1)として、外磁極頭部(21a)・内磁極頭部(21b)
    が対向する外側部分を導電率の小さい導電材料で形成し
    たこと。 〔ニ〕.移動する方向に電磁力(F)を効率良く発生させる
    ため、交番磁束(φ)と鎖交する誘導電流(i3)が移動方向
    に対して直角方向に流れるように、移動方向に対して直
    角成分方向の溝(10)を導電部材(1)に形成したこと。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の「電磁誘導駆動の方
    法」を基にして、次の[4.1]〜[4.4]の事項を備えるよう
    にして具現化した「電磁誘導駆動装置」。 [4. 1].磁気回路部(M)の数が少なくとも三つであるこ
    と。 [4. 2].駆動手段(I)において、少なくとも交番磁束(φ)
    が通過する内側及び外側の端面が、また外磁極頭部(21
    a)及び内磁極頭部(21b)の端面が同心円上にあるように
    形成したこと。 [4. 3].第一の磁気回路部(M1)には一次側コイル(3a1)
    を、第二の磁気回路部(M2)には二次側コイル(3b2)を、
    第三の磁気回路部(M3)には二次側コイル(3b3)を配置し
    たこと。 [4. 4].一次側コイル(3a1)・二次側コイル(3b2)・二次
    側コイル(3b3)に、Y(スタ−)結線法又はΔ(デルタ)結
    線法によって、三相交流電源を接続したこと。
  5. 【請求項5】 次の[5.1a]又は[5.1b]の事項と、[5. 2]
    及び[5. 3]の事項とを備えた「電磁誘導駆動装置」。 [5.1a].請求項2・請求項3・請求項4のいずれか1項
    に記載の「電磁誘導駆動装置」を一組として、複数個、
    駆動手段(I)の移動方向に対して直角の方向に、内鉄芯
    支持手段(VIIb)を直列に連結したこと。 [5.1b].請求項2・請求項3のいずれか1項に記載の
    「電磁誘導駆動装置」を一組として、複数個、駆動手段
    (I)の移動方向に対して直角の方向に、並列に配置し、
    各組の駆動手段(I)・駆動保持手段(IV)・駆動支持手段
    (V)・外鉄芯保持手段(VIa)・外鉄芯支持手段(VIIa)・内
    鉄芯保持手段(VIb)・内鉄芯支持手段(VIIb)・一次側電
    気回路手段(IIIa)を並列に連結したこと。 [5. 2].各組の一次側電気回路手段(IIIa)を直列又は並
    列に接続したこと。 [5. 3].各組の二次側電気回路手段(IIIb)をそれぞれ独
    立させていること、又は各組の補助電気回路手段(IIIx)
    を並列に接続していること、又は各組の補助電気回路手
    段(IIIx)を合体していること。
  6. 【請求項6】 請求項2〜請求項5のいずれか1項に記
    載の「電磁誘導駆動装置」を、この装置の駆動手段(I)
    ・駆動保持手段(IV)・外鉄芯(IIa)・外鉄芯保持手段(VI
    a)・内鉄芯(IIb)・内鉄芯保持手段(VIb)のいずれかと、
    次の[6. 1]〜[6.20]のいずれか一つの事項とを結合又は
    一体化して、電磁力(F)を駆動力として外部に伝達する
    ようにした「電磁誘導駆動装置の使用方法」。 [6. 1].自然の物質・物体や人工の物質・物体などを、
    直に又は筐体を介して、積載・支持しながら回転させる
    台手段(#1)。 [6. 2].自然の物質・物体や人工の物質・物体などに遠
    心力を与えるために、所定量を収納して回転させる籠手
    段(#21) [6. 3].自然の物質・物体や人工の物質・物体などを、
    攪拌又は混合するために、所定量を収納して回転させる
    筺体手段(#22)。 [6. 4].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などを所定の方向に移動させるプロ
    ペラ形羽根手段(#31)の保持部材。 [6. 6].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などを直角に方向変換して移動させ
    るシロッコ形羽根手段(#32)の保持部材。 [6. 6].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などを所定の方向に移動させるプロ
    ペラ形羽根手段(#33)の外周保持部材。 [6. 7].筐体に搭載され、回転駆動力を受けることで、
    自然の物質・物体や人工の物質・物体などを所定方向に
    移動させ、その反動力で筐体を反対方向に移動・推進さ
    せる、プロペラ形羽根手段(#34)又はスクリュゥ形羽根
    手段(#35)の保持部材。 [6. 8].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などを攪拌、混練、又は粉砕する、
    羽根手段(#41)又は突起手段(#42)の保持部材。 [6. 9].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などをすくい取り・移動する容器手
    段(#43)の保持部材。 [6.10].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などを混練・移動するスクリュゥ形
    羽根手段(#44)の保持部材。 [6.11].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などを切断、又は裁断する、鋸歯手
    段(#51)又は刃手段(#52)の保持部材。 [6.12].回転駆動力を受けることで、自然の物質・物体
    や人工の物質・物体などを、研磨する環状の研磨手段(#
    61)又は艶をだすを環状の艶だし手段(#62)。 [6.13].所定のトルクと回転数とを所定装置に、ベルト
    (♭11)・チェ−ン(♭12)・ロ−プ(♭13)のいずれかで中
    継するための、プ−リ手段(#71)、歯車手段(#72)又は巻
    とりロ−ラ手段(#73)。 [6.14].所定のトルクと回転数とを所定装置に、歯車(♭
    21)・歯付きレ−ル(♭22)・笠歯車(♭23)のいずれかで
    中継して伝達するための、歯車手段(#81)又は笠歯車手
    段(#82)。 [6.16].所定のトルクと回転数とを所定装置に、摩擦抵
    抗・弾力性を持つロ−ラ(♭3)で中継して伝達するため
    の、環状の弾性手段(#91)又は凹凸手段(#92)。 [6.16].自然の物質・物体や人工の物質・物体などを積
    載した筐体(♭41,♭42)を支えるとともに、所定の位置
    ・方向に転がりながら移動する、車輪手段(#101,#103)
    又はタイヤ手段(#102,#104)。 [6.17].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭5)
    を、圧延・導入・送出のいずれかさせるロ−ラ手段(#1
    1)。 [6.18].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭5)
    を、直に又は筐体を介し、乗せるとともに所定位置に移
    動するベルト(♭61)・チェ−ン(♭62)のいずれかを周回
    させる、プ−リ手段(#121)又は歯車手段(#122)。 [6.19].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭7)
    を、直に線接触して支持しながら移動させるロ−ラ手段
    (#123)。 [6.20].自然の物質・物体や人工の物質・物体など(♭8)
    を、正又は逆の直線方向に牽引又は押圧する連結竿手段
    (#13)。
JP6150760A 1994-07-01 1994-07-01 電磁誘導駆動の方法及びその方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方法 Pending JPH0819243A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6150760A JPH0819243A (ja) 1994-07-01 1994-07-01 電磁誘導駆動の方法及びその方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方法
US08/497,469 US5696417A (en) 1994-07-01 1995-06-30 Electromagnetic induction driving method and device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6150760A JPH0819243A (ja) 1994-07-01 1994-07-01 電磁誘導駆動の方法及びその方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0819243A true JPH0819243A (ja) 1996-01-19

Family

ID=15503821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6150760A Pending JPH0819243A (ja) 1994-07-01 1994-07-01 電磁誘導駆動の方法及びその方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5696417A (ja)
JP (1) JPH0819243A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101528327B1 (ko) * 2014-10-29 2015-06-12 파스코이엔지(주) 진동발생기
JP2015213382A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 有本 智美 電磁誘導駆動方法と装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20060055046A (ko) * 2004-11-17 2006-05-23 삼성전자주식회사 단상유도전동기 및 그 소음 저감 방법
US20070095739A1 (en) * 2005-10-24 2007-05-03 Nikon Corporation Utility transfer apparatus, stage apparatus, exposure apparatus, and device manufacturing method
TW200719126A (en) * 2005-11-01 2007-05-16 Sunonwealth Electr Mach Ind Co Compact fluid pump
US8358044B2 (en) * 2006-02-14 2013-01-22 General Electric Company Electric machine apparatus with integrated, high torque density magnetic gearing
EP2161821B1 (en) * 2008-09-03 2020-06-17 General Electric Company Magnetically geared generator
DE102013108156A1 (de) * 2013-07-30 2015-02-05 BROSE SCHLIEßSYSTEME GMBH & CO. KG Antriebsanordnung

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE285723C (ja) *
US4009406A (en) * 1975-11-25 1977-02-22 Tokuzo Inariba Synchronous micromotor with a permanent magnet rotor
US4357567A (en) * 1979-10-19 1982-11-02 Barcrest Limited Reversible motor
JPS56112845A (en) * 1980-02-13 1981-09-05 Setsuo Kuroki Magnetic prime mover
JPS56141767A (en) * 1980-04-03 1981-11-05 Mitsubishi Electric Corp Linearly driving type electromagnetic device
US4409491A (en) * 1982-12-27 1983-10-11 Schott Lawrence A AC Frequency and phase synchronizer
DK536583A (da) * 1983-11-23 1985-05-24 Grundfos As Enfaset asynkronmotor
JPS60176452A (ja) * 1984-02-22 1985-09-10 Hitachi Ltd 単相誘導電動機
DE3663376D1 (de) * 1985-03-20 1989-06-22 Shinko Electric Co Ltd Door apparatus
DE3790562C2 (ja) * 1986-09-20 1992-01-23 Nippon Telegraph And Telephone Corp., Tokio/Tokyo, Jp
US5203430A (en) * 1991-10-17 1993-04-20 Otis Elevator Company Elevator flat linear motor secondary
US5283492A (en) * 1992-04-20 1994-02-01 Mason Elmer B Multiple magnetic pole DC motors
US5455473A (en) * 1992-05-11 1995-10-03 Electric Power Research Institute, Inc. Field weakening for a doubly salient motor with stator permanent magnets
FI98256C (fi) * 1992-11-25 1997-05-12 Kone Oy Lineaari-induktiomoottori ja lineaarimoottorilla toimiva hissi
US5365134A (en) * 1993-01-13 1994-11-15 Elmer B. Mason DC magnetic motor assembly
US5387818A (en) * 1993-11-05 1995-02-07 Leibowitz; Martin N. Downhill effect rotational apparatus and methods

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015213382A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 有本 智美 電磁誘導駆動方法と装置
KR101528327B1 (ko) * 2014-10-29 2015-06-12 파스코이엔지(주) 진동발생기

Also Published As

Publication number Publication date
US5696417A (en) 1997-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5334898A (en) Polyphase brushless DC and AC synchronous machines
US6727609B2 (en) Cooling of a rotor for a rotary electric machine
KR100508315B1 (ko) 개선된 고속 전기 모터
US6404097B1 (en) Rotary electrical machines
US4980595A (en) Multiple magnetic paths machine
US7420313B2 (en) Tandem type rotary generator generating two voltages
US7564158B2 (en) Three-phase synchronous machine having a permanent magnet rotor with an induction cage
US8710785B2 (en) Method of operating an electromechanical converter, a controller and a computer program product
US20080074009A1 (en) Fan system, electric motor, and claw-pole motor
JP2002262490A (ja) 電動機または発電機
JP2007228677A (ja) 発電装置及び回転電機
CN109075637A (zh) 旋转电机
KR20010076182A (ko) 고속회전용 농형 유도 전동기
JPH0819243A (ja) 電磁誘導駆動の方法及びその方法による電磁誘導駆動装置並びにその装置の使用方法
Nielsen et al. Conveyor system with a highly integrated permanent magnet gear and motor
US6710483B2 (en) Actuator capable of revolving
Qi et al. Design and research of deep slot universal motor for electric power tools
JP2007509595A (ja) 特に自動車のトランスミッション用の、機械出力を伝達する電気トランスミッション
Bernard et al. Design optimization of high-speed PMSM for electric vehicles
GB2338117A (en) Variable axial airgap rotary electric machines
US3826937A (en) Eddy current couplings
JP2004159436A (ja) ブラシレス励磁機を有する発電機およびこれを用いた発電設備
Kumashiro et al. Investigation of a Combined Electro Magnetic Structure of Bearingless Motor and Magnetic Gear
Halim et al. Flux modulated rotating pole piece magnetic gear
JPH01157251A (ja) 車両用交流発電機