JPH08190639A - 雲状現象可視化装置 - Google Patents

雲状現象可視化装置

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JPH08190639A
JPH08190639A JP29395A JP29395A JPH08190639A JP H08190639 A JPH08190639 A JP H08190639A JP 29395 A JP29395 A JP 29395A JP 29395 A JP29395 A JP 29395A JP H08190639 A JPH08190639 A JP H08190639A
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dimensional
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夏子 松田
Naoaki Kuratate
尚明 倉立
Kaoru Suzuki
薫 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンピュータグラフィクスにより雲状現象を
可視化する際に、時間変化と視点変化の両方に対応でき
る雲状現象の可視化装置を提供すること。 【構成】 所望の雲状現象の外形を表すための複数の立
体物夫々の大きさおよび配置の初期状態を決定する手段
と、複数の立体物夫々の大きさおよび配置、ならびに複
数の立体物からなる立体集合物の代表点の位置のうち少
なくとも1つを時間的に変化させるための所定の関数を
設定する手段と、所定の関数を用いて、各時刻における
複数の立体物夫々の大きさおよび配置、ならびに代表点
の位置を求める手段と、求められた複数の立体物夫々の
大きさおよび配置、代表点の位置、ならびに予め指定さ
れた当該時刻における視点の位置に基づき、該視点から
見た雲状現象を表示するために複数の立体物の表示情報
を求める手段と、求められた表示情報に基づいて雲状現
象を表示する手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CAD、CGのモデリ
ング、景観シミュレーション、アニメーション作成等の
3次元ボリュームを持った映像の可視化装置に係り、特
に雲、霧、もや、雨、水蒸気、煙、炎などのような雲状
現象を可視化するための可視化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータグラフィクス(以
下、CG)にて雲、霧、もや、雨、水蒸気、煙、炎など
のような雲状現象を生成する技術として、クラウドボー
ル、フラクタル、テクスチャマッピング等が知られてい
る。
【0003】クラウドボールを用いて雲状現象を生成す
る方法は、クラウドボールと呼ばれる発光球体の集合に
より雲状物体を表現するものであり、該集合体の表面に
シェーディング処理を施して雲等に見せる技術である。
また、フラクタルによる方法では、フラクタル関数を用
いて雲状物体を疑似的に生成している。
【0004】これら方法では、いずれも静止した状態で
の雲状現象の表現は可能であり、視点変化にも対応でき
るものの、形状、位置などの時間変化をともなった雲状
現象の記述への対応は困難であった。
【0005】テクスチャマッピングを用いて雲状現象を
生成する方法には2通りあり、簡単な手法としては透明
板に雲等の画像をマッピングする方法が挙げられ、別の
手法としては雲状物体の外部形状を2次曲面で近似し、
表面に画像をマッピングする方法が挙げられる。
【0006】これら方法では、時間とともにテクスチャ
を移動させれば、位置の時間変化を表現することは可能
であるが、雲状物体の形状を変化させることはできず、
不自然な表現しか得られなかった。また、テクスチャマ
ッピング法では、雲状物体は2次元的なものであり、視
点変化には対応できなかった。
【0007】一方、他の技術としては、雲等の物理現象
を忠実に扱ったシミュレーションの技術が挙げられる
が、計算コストが非常に高いため、現実的とは言えなか
った。また、物理シミュレーションの流れを汲んで、よ
り簡単にした物理モデルを用いた例もあるが、この場合
でも、視点変化および時間変化の両方への対応は困難で
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のクラウドボールやフラクタル関数を用いて雲状現
象を可視化する手法では、静止した状態での雲状現象の
表現しかできず、形状、位置などの時間変化をともなっ
た雲状現象の生成はできなかった。
【0009】テクスチャマッピングを用いて雲状現象を
生成する手法では、雲状物体の形状を変化させることは
できず、また、視点変化にも対応できなかった。物理シ
ミュレーションや物理モデルを用いた手法では、計算コ
ストの問題で、現実的には、視点変化および時間変化の
両方への対応はできなかった。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、コンピュータグラフィクスにより雲状現象を可
視化する際に、時間変化と視点変化の両方に対応できる
雲状現象可視化装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、コンピュータ
グラフィックス処理にて雲状現象を可視化する雲状現象
可視化装置において、所望の雲状現象の外形を表すため
の複数の立体物夫々の大きさおよび配置の初期状態を決
定する手段と、前記複数の立体物夫々の大きさおよび配
置、ならびに前記複数の立体物からなる立体集合物の代
表点の位置のうち少なくとも1つを時間的に変化させる
ための所定の関数を設定する手段と、前記所定の関数を
用いて、各時刻における前記複数の立体物夫々の大きさ
および配置、ならびに前記代表点の位置を求める手段
と、求められた前記複数の立体物夫々の大きさおよび配
置、前記代表点の位置、ならびに予め指定された当該時
刻における視点の位置に基づき、該視点から見た前記雲
状現象を表示するために前記複数の立体物の表示情報を
求める手段と、求められた前記表示情報に基づいて前記
雲状現象を表示する手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】また、本発明は、時間変化と視点変化に対
応できるように、光の透過や減衰等の効果源となる分
布、例えば密度分布を有する立体物を3次元的に配置
し、該3次元形状および位置を、初期位置と、時間的に
変化する大局的および局所的な気流等の情報に依存させ
るようにしたものである。
【0013】すなわち、本発明は、コンピュータグラフ
ィックス処理にて雲状現象を可視化する雲状現象可視化
装置において、所望の雲状現象の外形を与えるための複
数の立体物夫々の大きさおよび配置の初期状態を決定す
る手段と、前記複数の立体物夫々の大きさおよび配置、
ならびに前記複数の立体物からなる立体集合物の代表点
の位置のうち少なくとも1つを時間的に変化させるため
の所定の関数を設定する手段と、各時刻における前記立
体集合物の各部の光に対する応答特性を示すパラメータ
の分布を求める手段と、前記所定の関数を用いて、各時
刻における前記複数の立体物夫々の大きさおよび配置、
ならびに前記代表点の位置を更新する手段と、更新され
た前記複数の立体物夫々の大きさおよび配置、前記代表
点の位置、予め指定された前記時刻における視点の位
置、予め設定された前記時刻における光源、ならびに前
記時刻における前記パラメータの分布に基づき、該視点
から見た前記雲状現象を表示するために、前記複数の立
体物に対して、該光源からの光線追跡および該視点から
の視線追跡を逐次行って、該視点から見た前記立体物の
各部分に対応する位置における光の累積効果を求めるこ
とによって、前記複数の立体物の表示情報を求める手段
と、求められた前記表示情報に基づいて前記雲状現象を
表示する手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】好ましくは、前記初期状態を決定する手段
は、確定的または確率的に定義される自己相似的関数を
用いて前記立体物を配置することを特徴とする。また、
好ましくは、前記初期状態を決定する手段は、前記立体
物夫々に属性データを付加し、該属性データによって該
立体物夫々の大きさを制御することを特徴とする。
【0015】また、好ましくは、前記属性データによっ
て前記立体物夫々の可視または非可視の制御を行うこと
を特徴とする。また、好ましくは、前記関数を設定する
手段は、前記立体物集合の内部に、前記立体物相互の位
置関係によって決定される条件を定義することによって
雲の広がりを制御することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、複数の立体物の集合にて所望
の雲状現象の外形を与えることとし、前記複数の立体物
夫々の可視または非可視、大きさ、配置、あるいは複数
の立体物からなる立体集合物の代表点の位置を、初期位
置と、時間的変化を定義した所定の関数にて更新する。
また、更新された複数の立体物夫々の大きさ、配置、代
表点の位置を元にして、任意の視点から見た雲状現象の
外形を求め、これに応じて描画を行う。
【0017】従って、本発明によれば、雲状現象を可視
化する際に、時間変化および視点変化の両方に対応する
ことが可能となる。また、本発明によれば、光に対する
応答特性を示すパラメータの分布(例えば光の透過や減
衰等の効果源となる密度などの分布)を与えた立体物を
3次元的に配し、立体物の状態に大局的および局所的な
所定の関数(例えば気流等の環境情報)を考慮にいれて
雲状現象のモデルを構築するようにしたので、雲状現象
を可視化する際に、時間変化および視点変化の両方に対
応することが可能となるとともに、雲状現象を光の効果
を考慮して可視化することができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。本実施例の雲状現象可視化装置(以下、可視
化装置)は、例えば、雲、霧、もや、雨、水蒸気、煙、
炎などのような雲状現象を可視化するものである。以下
では、雲状現象の可視化の代表例として、雲の可視化に
ついて説明する。
【0019】(第1の実施例)図1に、本発明の第1の
実施例に係る可視化装置の構成を示す。図のように、本
実施例の可視化装置は、立体物集合生成部1、環境設定
部2、時間的変化算出部3、パラメータ分布発生部4、
光線追跡部5、交差判定部6、交点計算部7、ソート部
8、累積効果計算部9、輝度値算出部10、精密描画部
11、入力部12、出力部13を備えている。なお、入
力部12は必要なデータをシステムに入力するためのも
のであり、キーボードや磁気記録媒体の読取り装置など
を用いることができる。出力部13は処理結果を表示す
るためのものであり、グラフィックス用ディスプレイ装
置などを用いることができる。
【0020】次に、本実施例による雲状現象の可視化処
理について説明する。図2は、本実施例の処理の流れを
示すフローチャートである。時刻の単位は任意スケール
とする。
【0021】本実施例では、予め、入力部12から、例
えば各時刻における視点の位置、光源の位置、光源の特
性、後述する処理で任意に設定できる変数、あるいはこ
の可視化処理で生成する雲状物体と同時に表示したい他
の物体あるいは背景のデータなどが必要に応じて入力さ
れているものとする。ただし、データを必要時に入力す
ることも可能である。
【0022】まず、ステップS1では、立体物属性設定
・集合生成処理が行われる。初期状態つまり時刻T=0
において、立体物集合生成部1は、雲の塊を表現するた
めの立体物、例えば、球、楕円体、立法体、直方体、あ
るいは平面、曲面などを適宜組み合わせて定義される立
体物を定義する。
【0023】立体物の3次元的な配置は、例えば、設定
された高度の範囲内において、フラクタルまたはブラウ
ン運動等のように確定的または確率的に定義される自己
相似的な手順あるいは関数を用いて行う。
【0024】立体物の大きさを制御する因子としては、
雲の種類、湿度、高度などが考えられる。大きさの制御
因子は、適宜組み合わせて用いることができる。雲の種
類で立体物の大きさを制御する場合、生成すべき雲の種
類に対応して、立体物の大きさを決定する。例えば、う
ろこ雲を表現する場合には小さな立体物の集合を用意
し、積乱雲を表現する場合には比較的大きい立体物の集
合を用意する。湿度で立体物の大きさを制御する場合、
立体物の属性として、その塊内部の湿度を持たせ、湿度
の高低によって大きさを設定する。湿度を用いる方法の
場合、湿度が非常に小さくなった場合には立体物そのも
のを表示しない、可視または非可視の制御を行う。な
お、これらの制御は、上記の因子に限定されるものでは
なく、例えば、高度、時刻、速度などの他の因子単独、
あるいは相互作用に関連して行われることも可能であ
り、雲の生成、消滅を表現することができる(図7参
照)。
【0025】ステップS2では、環境設定処理が行われ
る。本実施例では、環境設定部2は、初期状態つまり時
刻T=0においてのみ、後の処理ステップにてある時刻
tにおける雲の塊の3次元位置を決定する上で必要とな
る気流等の環境情報の設定を行う。雲の塊自体の大局的
な流れは、この環境情報によって決定される。例えば、
環境として気流を設定する場合、該気流は以下の式
(1)のように、3次元位置および時刻に対応した3次
元ベクトル関数等を設定するものとする。
【0026】
【数1】
【0027】ここで、Xt 、Yt 、Zt は、それぞれ時
刻tにおける立体物の代表点のX座標、Y座標、Z座標
を示す。代表点とは、例えば立体物の中心である。ま
た、環境情報としては、他にも重力や加速度を考慮にい
れた気流関数あるいは空全体の環境光関数等を設定する
ことも考えられる。
【0028】時刻T=tにおける雲の塊の位置は、例え
ば、上記の気流を用いて算出できる。すなわち、雲の塊
を表現するための立体物の代表点の各座標および時刻を
式(1)に代入する処理等を行うことによって、雲の塊
の3次元位置を求めることができる。その際、うろこ雲
などのように複数の立体物によって塊を構成する雲の生
成を行っている場合には、立体物集合内に、局所的な各
立体物相互の位置関係によって決定される条件、例えば
引力あるいは最大離散距離等の条件を加えることによっ
て、雲の広がりを制御することも考えられる。
【0029】以上により本実施例における初期設定が完
了する。以下のステップS3〜ステップS11の処理
は、時刻T=tを時刻T=t+1と更新しつつ、繰り返
し行われる。
【0030】まず、ステップS3では、時間的変化算出
処理が行われる。時間的変化算出部3は、上記ステップ
S2にて設定された環境情報を用いて、雲の塊である立
体物の時間的変化を計算する。例えば、上記の式(1)
等の気流関数に、時刻tおよび当該時刻tにおける雲の
塊の代表点の座標を代入して、時刻t+1における雲の
塊の3次元位置を求める。雲の広がり等の条件が付加さ
れている場合は、その条件も考慮にいれて時間的変化を
算出するものとする。
【0031】さらに、上記ステップS1にて、立体物の
大きさ等を制御する因子として、高度など時間変化の影
響をうけるものを用いた場合には、各立体物の可視また
は非可視の別、および大きさも更新する。
【0032】ステップS4では、パラメータ分布発生処
理が行われる。パラメータ分布発生部4は、立体物の内
部に光の透過、減衰等の効果源となるパラメータの分布
を発生させる。このパラメータ分布とは、立体物内の任
意の空間位置に対して、例えば密度等の物理量などのパ
ラメータを一意に決定したものである。パラメータ分布
の発生には、フーリエ級数、正規分布関数、三角関数あ
るいはフラクタル関数等を応用して用いる方法や、さら
には実測値や他の物理シミュレーションにより得られた
データ量を基にしたテーブルを参照する方法が考えられ
る。例えば、フーリエ級数を用いたパラメータ関数を用
意し、該関数に立体物内の点の3次元座標、および立体
物に関する情報等を与えることによりパラメータを算出
する方法が挙げられる。その具体例としては、G.Y.
GardnerがComputer Graphic
s,Vol.19,No.3(July,1985)p
p.297−303で提案している以下のような式
(2)を用いて、パラメータとして密度を使った分布を
発生させることができる。
【0033】
【数2】
【0034】発生したパラメータ分布によって、雲自体
が大きく左右されるので、初期値の設定や引き数等を用
いて、発生するパラメータ分布自体を制御するものとす
る。次に、当該時刻Tにおける指定された視点に基づ
き、以下のステップS5〜ステップS9の処理ループを
実行する。
【0035】ステップS5では、光線追跡処理が行われ
る。光線追跡部5は、上記ステップS4において内部に
パラメータ分布を獲得した立体物に対して、所望の光源
からの光を当てて、光線追跡を行う。この場合、パラメ
ータ値の大きい部分では光の吸収および散乱が激しいの
で、白く浮き出てくるが、反対にパラメータ値の小さい
部分では、光の吸収および散乱も小さいので背景色が透
過して見えることとなる。ゆえに、パラメータ分布を内
部に持たせて光線を当てることによって雲の表現が可能
となる。
【0036】ステップS6では、交差判定処理が行われ
る。交差判定部6は、レイトレーシング処理と同様に、
該視点からの視線追跡を行って、雲の塊とみなしている
立体物との交差判定を行う。直接交差していなくても、
立体物によってできている陰との交差部分があるか否か
の判定を行う。
【0037】交差していると判定された場合は次に示す
ステップS7の処理に進み、交差していないと判定され
た場合はステップS5〜ステップS9の処理ループを抜
けて後述するステップS10の処理に進む。
【0038】ステップS7では、交点計算処理が行われ
る。交点計算部7は、上記ステップ6の交差判定の結
果、交差していると判定された場合は、立体物あるいは
陰と視線との交点を算出し、交差している部分の距離の
計算を行う。また、無限遠距離の値を定義しておき、そ
の距離までに交差していない部分の距離の累積も情報と
して保持しておく。
【0039】ステップS8では、ソート処理が行われ
る。ソート部8は、複数の立体物と交差している場合に
は、上記ステップ7にて算出された交点データに基づ
き、交差している順番に立体物のソートを行い、情報と
して保持しておく。
【0040】ステップS9では、累積効果計算処理が行
われる。累積効果計算部9は、累積効果として光学的物
理量を求めることとする。立体物と交差している場合
に、交差している部分を分割して、分割部分内の代表点
を決定し、該代表点におけるパラメータ値を該パラメー
タ関数より算出し、分割部分の距離および代表点におけ
るパラメータ等より光学的物理量を離散的に計算し、そ
の情報を輝度計算部10へ逐次転送する。累積効果の例
としては、光学的距離、光学的深度、あるいは密度や距
離に依存した光の散乱等の現象に関わるもの等の物理量
を用いることも考えられる。
【0041】なお、この処理ループは、1次散乱のみを
考慮するものとして、光線追跡部5へ戻って代表点から
光線方向とは逆の方向にも光線追跡を行う(ステップS
5)。この場合も、同様に、交差判定(ステップS
6)、交点計算(ステップS7)、必要な場合のソート
(ステップS8)を行って、同様に光学的物理量を離散
的に計算し(ステップS9)、情報を輝度値算出部10
へ転送する。
【0042】さて、前述したように、上記ステップS1
0において交差していないと判定された場合は上記ステ
ップS5〜ステップS9の処理ループを抜けて次に示す
ステップS10の処理に進む。
【0043】ステップS10では、輝度値計算処理が行
われる。輝度値算出部10は、上記ステップS9にて累
積効果計算部9から転送された累積効果を用いて、各ピ
クセルの輝度値を算出する。上記処理にて求めた累積効
果あるいは陰になった部分の距離等の情報を用いて、背
景色を考慮に入れて、定義した無限遠までにおいての光
の散乱、吸収および減衰等の物理現象を踏まえた上で輝
度値を計算し、個々のピクセルにおける色を算出する。
【0044】最後に、ステップS11では、精密描画処
理が行われる。精密描画部11は、算出された輝度値を
用いて、出力部13に当該時刻Tにおける雲状物体の精
密描画を行う。
【0045】以上のようにして時刻T=tにおける描画
がなされると、時刻をT=t+1に更新し、ステップS
3の時間変化算出部3の処理へ戻って、立体物の時刻t
+1における時間変化を算出し同様の処理を繰り返す。
【0046】以上のように本実施例によれば、時々刻々
と変化する雲状物体の描画を行うことができる。その
際、視点を変化させていくことも可能である。 (第2の実施例)図3に、本発明の第2の実施例に係る
可視化装置の構成を示す。図のように、本実施例の可視
化装置は、基本構成は第1の実施例と同様であり、立体
物集合生成部101、環境設定部102、時間的変化算
出部103、パラメータ分布発生部104、光線追跡部
105、交差判定部106、交点計算部107、ソート
部108、累積効果計算部109、輝度値算出部11
0、精密描画部111、入力部112、出力部113を
備えている。
【0047】第1の実施例では、ステップS2にて述べ
たように、環境設定部2によって行われる環境設定処理
は、初期状態においてのみであり、時刻の更新があって
も、一度設定された環境設定は固定であった。これに対
して本実施例は、時刻の更新とともに気流等の環境情報
も更新可能にしたものである。
【0048】図4は、本実施例の処理の流れを示すフロ
ーチャートである。第1の実施例と異なる点は、精密描
画処理(図4のステップS31)を行って時刻を更新し
た後に、環境設定処理(図4のステップS22)に戻る
点が異なっている。
【0049】従って、各時刻における各ステップの処理
は、当該時刻において更新された新しい環境情報に基づ
いて行われるものとなる。このようにすれば、さらに現
実感のある雲状現象の可視化を行うことができる。
【0050】なお、時刻t+1におけるステップS23
のパラメータ分布発生処理の際、時刻tにおけるパラメ
ータ分布と気流の流れを考慮することによって、雲の塊
内部のパラメータ値の変化分を生成してパラメータ分布
を発生させても良い。
【0051】(第3の実施例)図5に、本発明の第3の
実施例に係る可視化装置の構成を示す。図のように、本
実施例の可視化装置は、立体物集合生成部201、環境
設定部202、時間的変化算出部203、簡易描画部2
20、入力部212、出力部213を備えている。
【0052】図6には、本実施例の処理のフローチャー
トを示す。第2の実施例では、精密描画を行ったが、本
実施例では、第2の実施例のパラメータ分布発生処理、
光線追跡処理、交差判定処理、交点計算処理、ソート処
理、累積効果計算処理、輝度値計算処理および精密描画
処理を簡略化し、簡易描画部220に簡易描画を行わせ
る点が異なっている。
【0053】本実施例では、第2の実施例と同様に、立
体物集合生成手段201を用いて立体物の設定を行い
(ステップS41)、環境設定手段202を用いて環境
の設定を行い(ステップS42)、時間的変化算出部2
03を用いて、それらの情報を基にして、時間にともな
って変化していく雲状物体の状態を算出する(ステップ
S43)。
【0054】次に、本実施例では、簡易描画部220を
用いて、上記ステップS43にて得られた雲状物体の状
態および当該時刻Tにおける指定された視点に基づき、
例えばグローシェーディングとZバッファ法のような光
線追跡によらない簡便なアルゴリズムにより、雲状物体
の概形形状を求めて描画を行う(ステップS44)。
【0055】そして、時刻を更新しつつ、上記ステップ
S42〜ステップS44が繰り返し実行される。この結
果、第2の実施例と同様に、時間とともに変化する雲
を、より短時間で可視化することができる。もちろん、
視点変化にも対応することができる。
【0056】なお、第1の実施例のように、環境設定処
理は初期に行うだけで、後は環境情報を固定するように
して、さらに簡略化しても良い。また、本発明は上述し
た各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、複数の立体物の集合に
て所望の雲状現象の外形を与え、立体物の状態を時間的
変化を与える関数で定義したので、雲状現象を可視化す
る際に、時間変化および視点変化の両方に対応すること
が可能となる。
【0058】本発明によれば、また、個々の粒子に対し
て表示、大きさ等の制御を行うことによって、ある空間
中に散らばっている粒子のみを見て雲の可視化を行なえ
る上、雲の生成、消滅を表現することもできる。
【0059】また、本発明によれば、光に対する応答特
性を示すパラメータの分布を与えた立体物を3次元的に
配し、立体物の状態に大局的および局所的に時間変化を
与える関数を考慮にいれて雲状現象のモデルを構築する
ようにしたので、雲状現象を可視化する際に、時間変化
および視点変化の両方に対応することが可能となるとと
もに、雲状現象を光の効果を考慮して可視化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る雲状現象の可視化
装置の全体構成図
【図2】同実施例の雲状現象の可視化処理の流れを示す
フローチャート
【図3】本発明の第2の実施例に係る雲状現象の可視化
装置の全体構成図
【図4】同実施例の雲状現象の可視化処理の流れを示す
フローチャート
【図5】本発明の第3の実施例に係る雲状現象の可視化
装置の全体構成図
【図6】同実施例の雲状現象の可視化処理の流れを示す
フローチャート
【図7】立体物に対する制御の一例を説明するための図
【符号の説明】
1…立体物集合生成部、2…環境設定部、3…時間的変
化算出部、4…パラメータ分布発生部、5…光線追跡
部、6…交差判定部、7…交点計算部、8…ソート部、
9…累積効果計算部、10…輝度値算出部、11…精密
描画部、12…入力部、13…出力部、101…立体物
集合生成部、102…環境設定部、103…時間的変化
算出部、104…パラメータ分布発生部、105…光線
追跡部、106…交差判定部、107…交点計算部、1
08…ソート部、109…累積効果計算部、110…輝
度値算出部、111…精密描画部、112…入力部、1
13…出力部、201…立体物集合生成部、202…環
境設定部、203…時間的変化算出部、212…入力
部、213…出力部、220…簡易描画部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピュータグラフィックス処理にて雲状
    現象を可視化する雲状現象可視化装置において、 所望の雲状現象の外形を表すための複数の立体物夫々の
    大きさおよび配置の初期状態を決定する手段と、 前記複数の立体物夫々の大きさおよび配置、ならびに前
    記複数の立体物からなる立体集合物の代表点の位置のう
    ち少なくとも1つを時間的に変化させるための所定の関
    数を設定する手段と、 前記所定の関数を用いて、各時刻における前記複数の立
    体物夫々の大きさおよび配置、ならびに前記代表点の位
    置を求める手段と、 求められた前記複数の立体物夫々の大きさおよび配置、
    前記代表点の位置、ならびに予め指定された当該時刻に
    おける視点の位置に基づき、該視点から見た前記雲状現
    象を表示するために前記複数の立体物の表示情報を求め
    る手段と、 求められた前記表示情報に基づいて前記雲状現象を表示
    する手段とを備えたことを特徴とする雲状現象可視化装
    置。
  2. 【請求項2】コンピュータグラフィックス処理にて雲状
    現象を可視化する雲状現象可視化装置において、 所望の雲状現象の外形を与えるための複数の立体物夫々
    の大きさおよび配置の初期状態を決定する手段と、 前記複数の立体物夫々の大きさおよび配置、ならびに前
    記複数の立体物からなる立体集合物の代表点の位置のう
    ち少なくとも1つを時間的に変化させるための所定の関
    数を設定する手段と、 各時刻における前記立体集合物の各部の光に対する応答
    特性を示すパラメータの分布を求める手段と、 前記所定の関数を用いて、各時刻における前記複数の立
    体物夫々の大きさおよび配置、ならびに前記代表点の位
    置を更新する手段と、 更新された前記複数の立体物夫々の大きさおよび配置、
    前記代表点の位置、予め指定された前記時刻における視
    点の位置、予め設定された前記時刻における光源、なら
    びに前記時刻における前記パラメータの分布に基づき、
    該視点から見た前記雲状現象を表示するために、前記複
    数の立体物に対して、該光源からの光線追跡および該視
    点からの視線追跡を逐次行って、該視点から見た前記立
    体物の各部分に対応する位置における光の累積効果を求
    めることによって、前記複数の立体物の表示情報を求め
    る手段と、 求められた前記表示情報に基づいて前記雲状現象を表示
    する手段とを備えたことを特徴とする雲状現象可視化装
    置。
  3. 【請求項3】前記初期状態を決定する手段は、確定的ま
    たは確率的に定義される自己相似的関数を用いて前記立
    体物を配置することを特徴とする請求項1または2に記
    載の雲状現象可視化装置。
  4. 【請求項4】前記初期状態を決定する手段は、前記立体
    物夫々に属性データを付加し、該属性データによって該
    立体物夫々の大きさを制御することを特徴とする請求項
    1または2に記載の雲状現象可視化装置。
  5. 【請求項5】前記属性データによって前記立体物夫々の
    可視または非可視の制御を行うことを特徴とする請求項
    4に記載の雲状現象可視化装置。
  6. 【請求項6】前記関数を設定する手段は、前記立体物集
    合の内部に、前記立体物相互の位置関係によって決定さ
    れる条件を定義することによって雲の広がりを制御する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の雲状現象可
    視化装置。
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