JPH08186706A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

画像処理装置およびその方法

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JPH08186706A
JPH08186706A JP6329111A JP32911194A JPH08186706A JP H08186706 A JPH08186706 A JP H08186706A JP 6329111 A JP6329111 A JP 6329111A JP 32911194 A JP32911194 A JP 32911194A JP H08186706 A JPH08186706 A JP H08186706A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特性の異なる像域が混在したカラー画像に対
して、良好な処理を施すことができる画像処理装置およ
びその方法を提供する。 【構成】 カラー画像入力工程1で処理を施すディジタ
ルカラー画像を入力し、像域抽出工程2で入力したカラ
ー画像から像域を抽出して、抽出した像域のデータを作
成する。次に、像域判定工程3で抽出した各像域の像域
成分を判定し、適応的変倍工程4で、抽出した各像域に
対して、判定した像域成分に応じた変倍処理を施し、入
力画像の変倍画像を作成する。そして、カラー画像出力
工程5で、作成した変倍画像を表示したり、ハードコピ
ー出力したり、または、通信路へ出力したりする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像処理装置およびその
方法に関し、例えば、入力されたカラー画像から特性の
異なる像域を抽出して、その像域それぞれの特性を判定
する画像処理装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー画像の入出力を行う装置が
OA分野に普及し始め、これに伴い、主に文章で構成さ
れ、白黒部分や色数が限定された部分が大半を占めるカ
ラー画像(以下この画像を「文章画像」と呼ぶ)の原稿
を、スキャナなどの入力装置で読込んだカラー画像を扱
う機会が増加している。しかし、他の画像に比べて、文
章画像は性質の異なる像域(文字の像域や写真の像域な
ど)が混在しているという特徴があり、他の分野で利用
されている変倍やデータ量削減などの処理手法をそのま
ま用いても、画質の良好な画像が得られない場合があ
る。また、原稿のカラー画像を構造化したディジタルデ
ータ、つまり原稿中の文字は文字コードとして、写真は
画像データとして計算機へ入力し、DTP(Desk Top Publi
shing)装置などで再利用する要求も高まっている。
【0003】次に、画像の変倍処理技術、データ量を削
減する技術、像域を分離する(文書画像の構造化も含
む)技術について、それぞれ説明する。
【0004】[変倍処理]画像を変倍(画素密度変換も
含む)する方法としては、その変倍率に応じて原画の各
画素を周期的に間引く(縮小)、その倍率に応じて各画
素を繰返す(拡大)、ことによって変倍するSPC(Select
ive Processing Conversion)法(松本、小林: ファクシ
ミリ解像度変換における画質評価の一検討、画像電子学
会誌、Vol.12, No.5, pp.354-356, 1983)や、座標変換
(アフィン変換など)を施した後、近傍の値を補間して
画素値を求める方法などがある。
【0005】また、二値画像を変倍する方法としては、
本出願人が提案している方法がある。この方法は、二値
画像の輪郭線情報を抽出して、平滑・変倍を行う装置に
関するもので、二値画像からアウトラインベクトルを抽
出し、抽出したアウトラインベクトル表現の状態で、所
望の倍率(任意)に、滑らかに変倍されたアウトライン
ベクトルを作成し、その滑らかに変倍されたアウトライ
ンベクトルから二値画像を再生することによって、所望
の倍率(任意)で変倍した高画質のディジタル画像を得
るものである。
【0006】[データ量削減]画像を蓄積したり、通信
したりする際に、そのデータ量を削減する方法として
は、JPEG(Joint Photographic Expert Group)による離
散コサイン変換(DCT)を用いた符号化方式などのデータ
量削減方法がある。また、カラー画像を均等色空間へ変
換した後、色差を用いて領域分割を行い、領域の形状は
チェーン符号化し、色相は領域ごとに記憶色を用いた粗
量子化し、彩度は領域ごとに多項式近似し、明度は適応
型離散コサイン変換符号化することにより、符号化する
方法(電子情報通信学会論文誌B-I、Vol.75-B-I, No.6,
pp422-430, 1992年6月)が提案されている。
【0007】また、二値画像のデータ量を削減する方法
としては、MR/MMR符号化やJBIG(Joint Bi-level Image
Group)による符号化方法などがある。
【0008】[像域分離(文書画像の構造化も含む)]
カラー画像の像域を分離する方法としては、再帰的閾値
法(領域分割処理によるカラー画像情報の構造化、情報
処理、Vol.19, No.12, pp.1130-1136, Dec. 1987)があ
る。この方法は、カラー画像に対して、RGB,HSI,TIQの
カラー特徴におけるヒストグラムの谷から領域分割の閾
値を決定して、領域を取出すという処理を、切出したそ
れぞれの領域に対して再帰的に繰返す。また、限定色表
現法、つまり人間の視覚では色誤差を識別できない色数
に達するまで、色分布を繰返し分割する色量子化手法を
利用する方法(1990年電子情報通信学会春期全国大会 D
146 7-168)などの報告もある。
【0009】文書画像を対象とする像域分離法として
は、近傍画素の情報を用いて画素毎に像域を判定する方
法(鉄谷、赤田: 二値画像と濃淡画像の混在する原稿の
二値化処理法、電子通信学会論文誌、Vol.J65-D, No.1,
pp.307-314, 1982)や、像域は背景によって区切られ
ているという性質に基づいて、文章画像の背景を利用し
て像域を分離した後、像域を判定する方法(伊藤等: フ
リーフォーマット文書の並列フィールドセグメンテーシ
ョン手法、昭和54年度情報処理学会第20回全国大会、p
p.453-454)などがある。これら提案の一部には、像域
を分離した結果を文書画像の構造化へ応用する提案もあ
る(例えば、山田等: マルチメディア文書構造処理シス
テム、画像電子学会誌、Vol.19, No.5, pp.286-295, 19
90)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、次のような問題点があった。
【0011】[変倍処理]SPC変倍法は、簡易に変倍画
像を作成できるものの、斜線部分が階段状になるなど画
質に問題がある。
【0012】また、座標変換を用いた変倍方法は、風景
などの自然画像には有効であるが、文書画像に適用した
場合は、文字やグラフなどの文字線画部分のエッジが補
間処理によってぼけるという欠点がある。
【0013】また、本出願人が提案している二値画像の
変倍方法は、二値画像の輪郭線情報を抽出し平滑・変倍
する方法としては極めて有効であるが、カラー画像や濃
淡画像の変倍に直接適用することはできない。
【0014】[データ量削減]離散コサイン変換(DCT)
を用いた符号化方式によるデータ量の削減方法は、自然
画像には有効であるが、文書画像を圧縮し再生した場合
は、文字やグラフなどの文字線画部分における画質劣化
が大きいという問題がある。
【0015】領域を分割して符号化する方法も、自然画
像を対象としているため、明度を適応型離散コサイン変
換符号化するので、明度情報が全情報量の大半を占める
ことになる。このため、カラー画像の連続調の部分に対
しては有効であるが、白黒部分や限定色部分が大半を占
め、明度情報の重要度が低い文書においては、符号化効
率が悪い。
【0016】MR/MMR符号化やJBIGによる符号化方法は、
二値画像のデータ量を削減する場合には有効であるが、
カラー画像や濃淡画像のデータ量を削減する場合は、直
接適用することができない。
【0017】[像域分離]再帰的閾値法や限定色表現法
を用いた像域分離方法は、自然画像の領域分割に適用す
ることはできるが、自然画像とは性質の異なる像域(像
域の定義が異なるので)が混在する文書画像に対して
は、直接適用することができない。
【0018】また、上述した文書画像を対象とした像域
分離方法(文章の構造化も含む)は、二値画像や濃淡画
像を対象とするもので、像域が重畳することが多いなど
の特徴をもつカラー画像への適用は難しい。
【0019】このように、提案されている変倍方法,デ
ータ削減方法,像域分離方法は、自然画像を対象とした
ものが多く、文書画像へ適用しても充分な効果を期待す
ることができない。また、提案されている文書画像を対
象とするそれらの方法は、二値画像や濃淡画像を対象と
するもので、カラー画像に対して直接適用することがで
きるものはない。
【0020】本発明は、上述の問題を解決するためのも
のであり、特性の異なる像域が混在したカラー画像に対
して、良好な処理を施すことができる画像処理装置およ
びその方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】および
【作用】本発明は、前記の目的を達成する一手段とし
て、以下の構成を備える。
【0022】本発明にかかる画像処理方法は、カラー画
像を入力する入力ステップと、前記入力ステップで入力
したカラー画像の背景像域に注目して、そのカラー画像
から特性の異なる像域を抽出する抽出ステップと、前記
抽出ステップで抽出した像域それぞれの特性を判定する
判定ステップとを有することを特徴とする。
【0023】また、本発明にかかる画像処理装置は、カ
ラー画像を入力する入力手段と、前記入力手段により入
力されたカラー画像の背景像域に注目して、そのカラー
画像から特性の異なる像域を抽出する抽出手段と、前記
抽出手段により抽出された像域それぞれの特性を判定す
る判定手段とを有することを特徴とする。
【0024】
【実施例】本発明の概要は、異なる成分をもつ像域が混
在するカラー文書画像に対して、各像域の抽出および成
分の判定を行い、背景(下地)になる像域に注目するこ
とにより、画像中の像域を抽出し、各像域の成分(以下
「像域成分」と呼ぶ)を判定する。
【0025】ここで、像域成分とは、像域が文字や線画
からなるのか、写真からなるのか、あるいは、カラーの
像域なのかなど、像域の性質を示すものである。以下で
は、像域成分の一例として、文書画像の像域が「カラー
連続調」「限定色文字線画」「限定色擬似中間調」「モ
ノクロ連続調」「限定値文字線画」「限定値擬似中間
調」の何れかの像域成分をもつものとして説明する。こ
れらの像域成分の詳細は次のようになるが、勿論、より
簡単な、または、より詳しい分類による像域成分を用い
ることもできる。 カラー連続調: 原稿がカラー写真である像域 限定色文字線画: 原稿が黒以外の色の文字または線画
である像域 限定色擬似中間調: 原稿が擬似中間調処理し着色された
写真である像域 モノクロ連続調: 原稿が白黒の濃淡(グレイ)の写真
である像域 限定値文字線画: 原稿が白黒の文字もしくは線画であ
る像域 限定値擬似中間調: 原稿が白黒の擬似中間調に処理され
た写真である像域
【0026】次に、本発明の中心になるカラー文書画像
の像域分離について簡単に説明する。
【0027】文書画像において前述した像域成分をもつ
像域は、背景(下地)により区切られていると考えられ
る。つまり、入力画像を背景によって区切られる部分で
分離することにより、像域を抽出することができる。し
かし、白黒原稿は、一般に、その背景色は「白」である
が、カラー原稿の場合は背景色が「白」とは限らない。
また、カラー原稿の場合は、ある背景の上に他の色をも
つ背景が重なったものも多い。そこで、本発明において
は、背景の抽出および背景に基づく像域分割を、像域
(最初は入力画像)に対して再帰的に繰返すことによ
り、像域分離を行う。
【0028】図1は本発明における像域分離手順の一例
を示す図である。
【0029】まず、入力画像5001から背景5002を抽出
し、次に、背景5002を用いて分離することができる像域
5003と5004を抽出する。像域5003については、さらに背
景を抽出することはできないので、像域分離を終了す
る。一方、像域5004については、さらに背景5005を抽出
することができるので、像域分離を継続する。このよう
にして分離した各像域に対して像域成分を判定する。
【0030】なお、以下では、背景を示す像域を「背景
像域」、背景以外を示す像域を「一般像域」と呼ぶ。ま
た、便宜上、処理途中の像域、つまり背景を含むか含ま
ないかの判定が未了の像域および複数の像域を含む像域
を「中間像域」と呼び、分割処理が終了した像域(背景
像域を含む)を「終端像域」と呼ぶ。なお、入力画像も
中間像域である。
【0031】以下、本発明にかかる一実施例の画像処理
装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0032】以下で説明する画像処理装置およびその方
法は、カラーの文章画像を扱う機器、例えば、カラープ
リンタの画素密度変換や変倍出力、DTP装置の拡大・縮
小や出力時の画素密度変換、カラーファクシミリ装置の
画素密度変換や変倍出力、などに利用することができ
る。また、カラーファクシミリや、LANなどのネットワ
ーク機器における画像通信時、および、磁気ディスク装
置などの記憶装置へカラー画像を蓄積する際のデータ量
削減に利用することができる。また、DTP装置などにお
いて紙面原稿を入力する際のデータ構造化に利用するこ
とができる。
【0033】
【第1実施例】 [処理手順]図2は本発明を画像処理装置のカラー画像
変倍処理に適用する場合の処理手順の一例を示す図であ
る。
【0034】同図において、カラー画像入力工程1で処
理を施すディジタルカラー画像を入力し、像域抽出工程
2で入力したカラー画像から像域を抽出して、抽出した
像域のデータを作成する。次に、像域判定工程3で抽出
した各像域の像域成分を判定し、適応的変倍工程4で、
抽出した各像域に対して、判定した像域成分に応じた変
倍処理を施し、入力画像の変倍画像を作成する。そし
て、カラー画像出力工程5で、作成した変倍画像を表示
したり、ハードコピー出力したり、または、通信路へ出
力したりする。
【0035】[装置の構成]図3は図2に示した処理を行
う画像処理装置の構成例を示すブロック図で、図4は図3
に示す構成を実現するハードウェアの一例を示すブロッ
ク図である。
【0036】まず、図4から説明すると、2001はCPU、20
07はCPU2001と以下の構成とを相互に接続するバス、200
4はCPUが実行するプログラムやデータなどが予め格納さ
れたROM、2006はCPU2001のワークとして利用されるRA
M、2002はプログラムや画像などを記憶するハードディ
スクや光磁気ディスクなどの記憶装置、2003は記憶装置
2002のデータ入出力を行うディスクI/O、2008はカラー
画像入力装置、2009はカラー画像出力装置、2005はカラ
ー画像入出力装置2008,2009のデータ入出力を行うI/Oポ
ートである。
【0037】CPU2001は、ROM2004や記憶装置2002などに
予め格納されたプログラムに従い、バス2007を介して各
構成を制御するとともに、RAM2006をワーク領域とし
て、カラー画像入力装置2008から入力されたカラー画像
や記憶装置2002に記憶されたカラー画像に処理を施した
結果を、カラー画像出力装置2009へ出力する。
【0038】図3において、カラー画像入力部1001は、
処理を施すディジタルカラー画像を入力して、入力画像
記憶部1006に格納する。このカラー画像入力部1001は、
例えば、ROM2004または記憶装置2002に格納されたプロ
グラムに従って動作するCPU2001の制御により、カラー
画像入力装置2009でカラー画像を入力して、RAM2006ま
たは記憶装置2002に格納することで構成することができ
る。なお、カラー画像入力部1001は、カラーイメージス
キャナで画像を読込む入力部でも、通信路からカラー画
像を受信する入力部でも、画像蓄積装置に格納されたカ
ラー画像を読込む入力部であっても構わないし、これら
を複数組合わせたものでも構わない。
【0039】像域抽出部1002は、入力画像記憶部1006に
記憶された画像から像域を抽出し、抽出した像域データ
を像域データ記憶部1007に格納する。像域判定部1003
は、像域抽出部1002により抽出された各像域の像域成分
を判定し、像域データ記憶部1007に格納する。適応的変
倍部1004は、像域抽出部1002により抽出され各像域に対
して、像域判定部1003で判定された像域成分に応じた変
倍処理を施して、入力画像を変倍した画像を作成し、そ
の変倍画像を変倍画像記憶部1008に格納する。なお、像
域データ記憶部1007には各像域の属性を示す情報が格納
される。
【0040】この像域抽出部1002,像域判定部1003,適
応的変倍部1004は、例えば、ROM2004または記憶装置200
2に格納されたプログラムに従って動作するCPU2001とワ
ークメモリとして使用するRAM2004または記憶装置2002
で構成することができる。勿論、それぞれ専用のCPU,R
AM,記憶装置で構成したり、専用のハードウェアにより
構成しても構わない。
【0041】カラー画像出力部1005は、適応的変倍部10
04により作成され、変倍画像記憶部1008に格納された変
倍画像を出力する。なお、その出力先は、ディスプレ
イ、ハードコピーを行うプリンタや複写機、通信路、ま
たは、画像蓄積装置などである。このカラー画像出力部
1005は、例えば、ROM2004または記憶装置2002に格納さ
れたプログラムに従って動作するCPU2001の制御によ
り、RAM2006または記憶装置2002に格納された変倍画像
を、カラー画像出力装置2009により出力することで構成
することができる。
【0042】また、入力画像記憶部1006,像域データ記
憶部1007,変倍画像記憶部1008は、例えば、RAM2006ま
たは記憶装置2002で構成することができる。勿論、それ
ぞれの記憶部を、専用の記憶装置で構成しても構わな
い。
【0043】[処理の詳細]次に、図2に示した主な工
程について、図3の構成を用いながら詳細に説明する。
【0044】●像域抽出工程 像域抽出工程2では、カラー画像入力工程1で入力画像記
憶部1006に格納したカラー画像から像域を抽出し、抽出
した像域のデータを作成し、そのデータを像域データ記
憶部1007に格納する。
【0045】ここで、像域のデータ(以下「像域デー
タ」と呼ぶ)について説明する。
【0046】図5Aは像域データの概略を示す図である。
像域データは、各像域をノードとするツリー構造により
入力画像の像域群を表現する。ツリー構造の親子関係は
像域の包含関係を表し、中間像域を示すノードは、中間
像域内にある一つの背景像域と幾つかの中間像域もしく
は一般像域を表す子ノードをもつ。
【0047】図5Bは各ノード、つまり個々の像域を表す
データの一例を示す図である。各像域データは「像域種
類」「像域位置」「像域形状」「像域成分」「像域色」
「親ノード」および「子ノード」から構成され、これら
の詳細は次のようになる。 像域種類: その像域の種類(背景像域,一般像域,中間
像域)を示す 像域位置: 像域を囲む外接矩形の座標位置(左上xy座
標,幅,高)を示す 像域形状: 像域の形状を二値画像で表現したもの 像域成分: その像域がどの像域成分として判定されたか
を示す 像域色: 限定色か限定値の像域成分の場合に像域の平
均RGB値を格納する 親ノード: 親ノードを示すポインタ 子ノード: 子ノードを示す複数個のポインタ
【0048】なお、像域形状を表す二値画像の黒画素
(画素値=‘1’)が像域を示し、二値画像の大きさおよ
び入力画像上での位置は、像域位置に示した矩形位置に
対応する。
【0049】図6は像域抽出工程2の詳細な手順の一例を
示す図である。像域抽出工程2は、前述したように、未
分離像域探索工程21により像域分離工程20が終了したと
判断されるまで、画像中の中間像域(入力画像を含む)
を背景像域および中間像域へと、さらに分離する像域分
離工程20を再帰的に繰返して、像域を抽出する。
【0050】未分離像域探索工程21は、像域データ記憶
部1007に格納された像域データを探索し、分離が未了の
中間像域、つまり子ノードをもたない中間像域を探す。
像域データに分離が未了の中間像域がある場合は、その
中間像域を入力中間像域として像域分離工程20を行う。
像域データに分離が未了の中間像域がない場合は、像域
抽出工程2を終了する。
【0051】像域分離工程20は、中間像域(入力画像を
含む)を入力し、入力された中間像域が、さらに背景像
域と幾つかの中間像域を分離できるかを判断する。分離
できないと判断した場合は、入力された中間像域を終端
像域と判定し、その情報を像域データ記憶部1007に格納
されたその像域の像域データに登録する。分離できると
判断した場合は、入力された中間像域から背景像域と幾
つかの中間像域を分離し、その情報を像域データ記憶部
1007に格納されたその像域の像域データに登録する。
【0052】具体的に説明すると、例えば、図1に示し
た像域5003を入力中間像域とし、像域5003から中間像域
を分離できないと判断した場合は、像域5003を終端像域
と判定する。また、図1に示す像域5004を入力中間像域
とし、像域5004から中間像域を分離できると判断した場
合は、像域5004から背景像域5005と中間像域5006を分離
する。
【0053】背景像域分離工程22は、入力された中間像
域に背景像域があるかを判定し、背景像域があると判定
した場合は背景像域を分離する。中間像域分離工程23
は、背景像域分離工程22で背景像域として分離された像
域以外の像域を、幾何学的な関係を用いて幾つかの中間
像域に分離する。具体的には、連結した画素または幾何
学的に近い連結成分を一つの中間像域とする。像域登録
工程24は、背景像域分離工程22および中間像域分離工程
23で分離された像域を、像域データ記憶部1007に登録す
る。以下、背景像域分離工程22,中間像域分離工程23,
像域登録工程24の詳細を説明する。
【0054】図7は背景像域分離工程21の詳細な手順の
一例を示す図である。背景色抽出工程211は、入力され
た中間像域の色を解析し、入力された中間像域中に背景
像域を示す色があるかを判定する。具体的には、特定範
囲の色をもつ画素が入力された中間像域の大部分を占め
るかなどにより判定を行う。二値化工程212は、背景色
抽出工程211で抽出された背景像域を示す色を用いて、
背景像域を示す二値画像を作成する。背景像域整形工程
213は、二値化工程212で作成された背景像域を表す二値
画像に対して、ノイズや小像域の除去を行い、背景像域
の整形を行うとともに、小像域などの除去処理により背
景像域がなくならないかを確認する。
【0055】図8はCPU2001の処理により背景像域分離工
程22を実現する手順の一例を示すフローチャートであ
る。
【0056】ステップS101からS103が背景色抽出工程21
1に対応する。
【0057】具体的には、ステップS101で色ヒストグラ
ムをワークメモリ(RAM2006または記憶装置2002)上に
作成する。例えば、入力画像がRGB表色系で表現されて
いる場合、この色ヒストグラムは、中間像域の各画素の
色の頻度、つまり中間像域の画素数に対するあるRGB値
をもつ画素数の割合を表すRGBの三次元データである。
なお、色ヒストグラムを作成する際に再量子化してもよ
い。例えば、RGBそれぞれ8ビットの画像が入力された場
合、RGBそれぞれを4ビットや7ビットなどに再量子化し
ながら色ヒストグラムを作成することにより、工程は複
雑になるが、色ヒストグラムを格納するメモリサイズを
小さくすることができるとともに、背景像域の色にばら
つきがあった場合にも安定に背景像域を分離することが
できる効果がある。
【0058】また、処理する画像の表色系はRGB表色系
でなくても構わない。例えば、入力画像を予め他の表色
系、例えばL*a*b*表色系,L*u*v*表色系,HSI表色系な
どに変換して、色ヒストグラムを作成する。このとき、
色ヒストグラムの次元も、変換した表色系の三成分の次
元、例えばL*a*b*表色系の場合はL*a*b*の三次元データ
を用いる。L*a*b*などの他の表色系を用いることによ
り、工程は複雑になるが、人間の視覚に近い背景像域を
分離することができる効果が期待される。なお、以下で
は、RGB表色系で色ヒストグラムを作成した場合を説明
する。
【0059】続いて、ステップS102で最大頻度の色(つ
まり背景色の候補)を得る。そして、ステップS103で、
得られた最大頻度が閾値thより大きいかを判定して、最
大頻度が閾値th以下の場合は入力された中間像域には背
景像域がないと判断し、背景像域分離工程21を終了す
る。また、最大頻度が閾値thより大きい場合は入力され
た中間像域に背景像域があると判断して、ステップS104
へ進む。ここで閾値thは、入力画像の性質を考慮して決
定するもので、例えば0.5(50%)などである。
【0060】ステップS104は、二値化工程212に対応
し、最大頻度の色をもつ画素とそれ以外の画素とに二値
化した中間像域の二値画像をワークメモリ上に作成す
る。例えば、最大頻度の色をもつ画素を‘1’、それ以
外の画素を‘0’にした二値画像を作成する。
【0061】ステップS105からS109は、背景像域整形工
程213に対応する。
【0062】具体的には、ステップS105で、例えば公知
の縮小/膨張処理を施すことにより、作成した二値画像
からノイズを除去し、ステップS106からステップS108で
ノイズを除去した二値画像から小像域を除去する。ま
ず、ステップS106で、ノイズを除去した二値画像に対し
て、例えば公知のラベリング処理により、ワークメモリ
上にラベル画像を作成して連結成分の抽出を行う。ラベ
ル画像は、各連結成分に一意の番号を付けて、その番号
を各連結成分の画素値にした画像である。次に、ステッ
プS107で各連結成分の画素数(面積)を求めてワークメ
モリに格納し、ステップS108で、画素数が閾値以下の連
結成分(小面積の連結成分)を削除、つまり、二値画像
のその連結成分に対応する画素の値を‘0’にする。
【0063】そして、ステップS109で、残った連結成分
(背景像域)があるかを判定し、残っていれば背景像域
ありと判断し、残っていなければ背景像域なしと判断す
る。なお、背景像域がある場合は、ワークメモリ上に背
景像域を示す二値画像が残る。
【0064】図9はCPU2001の処理により中間像域分離工
程23を実現する手順の一例を示すフローチャートであ
る。
【0065】ステップS201で、背景像域分離工程22で作
成した背景像域を示す二値画像を白黒反転、つまりその
値が‘1’の画素を‘0’に、‘0’の画素を‘1’にした
背景像域以外の像域、つまり入力された中間像域の中の
中間像域を示す二値画像を作成し、ワークメモリに格納
する。
【0066】次に、ステップS202で、白黒反転した二値
画像から中間像域に分離するために、近隣成分を抽出す
る。ここで近隣成分とは、二値画像において近接する
(連結している必要はなし)黒画素の集合を一つの成分
とするもので、この近隣成分を中間像域とする。例え
ば、文書画像において、連結はしていないが、近接する
文字の集まりからなるコラムなどを、近隣成分と呼ぶ。
なお、近隣成分の抽出方法としては、例えば、伊藤等の
方法(「フリーフォーマット文書の並列フィールドセグ
メンテーション手法」昭和54年度 情報処理学会第20回
全国大会 2E-1)などがある。
【0067】次に、ステップS203で、抽出した近隣成分
の位置を示す外接矩形を算出し、ワークメモリに格納す
る。
【0068】以上の手順により、入力された中間像域か
ら背景像域以外の像域を一つまたは複数の中間像域に分
離して、その位置(外接矩形)をワークメモリに格納す
ることができる。
【0069】図10はCPU2001の処理により像域登録工程2
4を実現する手順の一例を示すフローチャートで、背景
像域分離工程22で入力された中間像域に背景像域がある
と判断された場合に、分離された背景像域および中間像
域を、図5Aおよび図5Bに示した形態で登録する。また、
背景像域がないと判断された場合は、入力中間像域が一
般像域であると登録する。具体的には、ステップS200で
背景像域があるか判定して、あればステップS211へ進
み、なければステップS219へ進んで、入力された中間像
域を示すノードの像域種類を「一般像域」に変更して処
理を終了する。
【0070】背景像域がある場合は、ステップS211で新
しい像域を示すノードを作成し、ステップS212で新ノー
ドに像域種類を登録し、ステップS213で処理する像域種
類を判定して、背景像域の場合はステップS214で新ノー
ドの像域形状に背景像域を示す二値画像を登録する。ま
た、中間像域の場合はステップS215で新ノードの像域位
置に外接矩形から得た位置情報を登録し、ステップS216
で新ノードの像域形状に中間像域を示す白黒反転した二
値画像を登録する。なお、背景像域の像域位置は、親ノ
ード(入力中間像域)の像域位置と同じなので、その登
録は省略する。
【0071】続いて、ステップS217で新ノードの親ノー
ドとして入力された中間像域を登録し、ステップS218で
その入力中間像域を示すノードの子ノードとして新ノー
ドを登録して、処理を終了する。
【0072】●像域判定工程 像域判定工程3は、像域抽出工程2で抽出された各像域の
種類を判定し、その判定結果を像域データに格納する。
以下では、各像域が「カラー連続調」「限定色文字線
画」「限定色疑似中間調」「モノクロ連続調」「限定値
文字線画」「限定値擬似中間調」の何れの像域成分か判
定する一例を説明する。
【0073】図11は像域判定工程3の詳細な手順の一例
を示す図である。像域判定工程3は、カラー/モノクロ判
定工程32により、対象とする像域がカラーかモノクロ
(グレーまたは白黒)かを判定し、次に、カラー連続調
/限定色判定工程33またはモノクロ連続調/限定値判定工
程34により、像域が連続調か限定色または限定値かを判
定する。そして、限定色または限定値と判定された像域
に対しては、文字線画/擬似中間調判定工程35により、
文字線画の像域か擬似中間調の像域かを判定する。像域
判定制御工程31の制御により、未判定像域がなくなるま
で、以上の工程を繰返すことによって各像域の像域成分
を判定する。
【0074】図12は四つの像域成分におけるRGB値の分
布例を示す図で、左上から順番に「カラー連続調像域」
「モノクロ連続調像域」「限定色像域」「限定値像域」
の各RGB値分布の一例を示している。
【0075】カラー/モノクロ判定工程32は、対象とす
る像域がカラー(カラー連続調像域または限定色像域)
かモノクロ(モノクロ連続調像域または限定値像域)で
あるかを判定する。具体的には、図12に示すように、モ
ノクロ像域の場合の各画素の彩度が零(RGB表色系ではR
=G=B)近傍の値になることを利用して、像域の彩度ヒス
トグラムにおける頻度がピークを示す彩度が零の付近に
一つあり、ヒストグラムの分散が小さい像域をモノクロ
像域と判断する。
【0076】図13はCPU2001の処理によりカラー/モノク
ロ判定工程32を実現する手順の一例を示すフローチャー
トである。
【0077】ステップS301で、像域中の画素値(例えば
RGB値)から彩度を算出して、彩度ヒストグラムを作成
しワークメモリに格納する。なお、HSI表色系など、既
に彩度を含む表色系で表現されている場合は、直接、彩
度ヒストグラムを作成することができる。次に、ステッ
プS302で作成した彩度ヒストグラムの頻度がピークを示
す彩度を検出し、ステップS303で作成した彩度ヒストグ
ラムの分散を算出し、ステップS304で得られた頻度がピ
ークを示す彩度および分散を用いて像域の判定を行う。
この判定は、頻度がピークを示す彩度が零付近(つまり
所定の閾値以下)に一つあるとともに、分散が所定の閾
値以下の場合はモノクロ像域とし、それ以外の場合はカ
ラー像域とする。
【0078】図14はCPU2001の処理によりカラー/モノク
ロ判定工程32を実現する手順の他の例を示すフローチャ
ートで、図13の手順に比べて判定精度は劣るが、簡単に
判定することができる。
【0079】ステップS401で変数Eを零にリセットし、
ステップS402で変数Eに対象像域の注目画素のR値とG値
の差の絶対値(|R-G|)を加算し、ステップS403で変数Eに
その注目画素のR値とB値の差の絶対値(|R-B|)を加算す
る。そして、ステップS404の判断によりステップS402と
S403を像域のすべての画素に繰返し実行する。すべての
画素の処理が終了するとステップS405で変数Eを対象像
域の画素数Nで割った値(E/N)と所定の閾値thとを比較し
て、E/N>thであればカラー像域と判定し、そうでなけれ
ばモノクロ像域と判定する。つまり、この方法は、像域
のすべての画素におけるR-GとR-Bの絶対値の和の平均値
によって、その像域がカラーかモノクロかを判定するも
のである。
【0080】次に、カラー連続調/限定色判定工程33
は、図12に示したように、限定色像域の場合はその画素
値が特定の値に集中することから、像域の色ヒストグラ
ムにおいて頻度がピークを示す色が一つあり、色ヒスト
グラムの分散が小さい像域を限定色像域と判断する。
【0081】図15はCPU2001の処理によりカラー連続調/
限定色判定工程33を実現する手順の一例を示すフローチ
ャートである。
【0082】ステップS501で、像域の画素値(例えばRG
B値)から色ヒストグラムを作成して、ワークメモリに
格納する。次に、ステップS502で作成した色ヒストグラ
ムの頻度のピーク数を検出する。なお、所定の閾値以上
の頻度をもつ色の数をピーク数とするが、ヒストグラム
上で隣合うピークは一つのピークとして数える。続い
て、ステップS503で作成した色ヒストグラムの分散を算
出し、ステップS504で得られたピーク数および分散から
像域成分を判定する。この判定は、ピーク数が一つであ
るとともに分散が所定の閾値以下の場合に限定色像域と
し、それ以外の場合はカラー連続調像域とする。
【0083】次に、モノクロ連続調/限定値判定工程34
は、図12に示したように、限定値像域の場合はその画素
値が特定の値に集中することから、像域の明度ヒストグ
ラムにおいて頻度がピークを示す明度が一つあり、明度
ヒストグラムの分散が小さい像域を限定値像域と判断す
る。
【0084】図16はCPU2001の処理によりモノクロ連続
調/限定値判定工程34を実現する手順の一例を示すフロ
ーチャートである。
【0085】ステップS601で、像域の画素値(例えばRG
B値)から明度を算出し、明度ヒストグラムを作成して
ワークメモリに格納する。なお、HSI表色系など、既に
明度を含む表色系で表現されている場合は、直接、明度
ヒストグラムを作成することができる。次に、ステップ
S602で作成した明度ヒストグラムの頻度のピーク数を検
出する。なお、所定の閾値以上の頻度をもつ明度の数を
ピーク数とするが、ヒストグラム上で隣合うピークは一
つのピークとして数える。続いて、ステップS603で作成
した明度ヒストグラムの分散を算出し、ステップS604で
得られたピーク数および分散から像域成分を判定する。
この判定は、ピーク数が一つであるとともに分散が所定
の閾値以下の場合に限定値像域とし、それ以外の場合は
モノクロ連続調像域とする。
【0086】次に、文字線画/擬似中間調判定工程35に
ついて説明する。
【0087】二値画像や多値画像を対象とした像域分離
技術として、多くの文字線画/擬似中間調像域判別技術
が提案されているが、ここでは、本出願人が提案してい
る方法を例として説明する。
【0088】本実施例においては、前述したように、入
力像域の形状を示す二値画像を中間像域分離工程3にお
いて作成し、図5Aおよび図5Bに示す形態の像域データと
して格納している。文字線画/擬似中間調判定工程35で
は、判定対象とする像域の像域形状(二値画像)を入力
として、文字線画像域か擬似中間調像域かを判別する。
【0089】図17は上述した判別処理を実現する像域分
離部3000の構成例を示すブロック図である。なお、同図
においては専用のハードウェアにより像域分離部を実現
しているが、図4に示した装置でも実現することができ
るのはいうまでもない。
【0090】図17において、3010はデータ保持部で、像
域判定処理に必要になる小領域内の各画素値を逐次更新
し保持する。このデータ保持部3010は、ラスタ走査形式
で入力されるディジタル二値画像データ3040に対して、
例えば図18に示すように、注目画素321の周囲最大8×8
画素の領域324の計64画素のデータを保持する。そし
て、注目画素321の位置が更新(ラスタ走査形式で順次
移動する)されるのに同期して、保持するデータを対応
する領域のデータに更新する。
【0091】図19はデータ保持部3010の構成例を示すブ
ロック図で、3011はFIFOメモリなどで構成されるライン
バッファ部で、現在入力されているラスタの直前の7ラ
スタ(走査線)分に相当するデータを保持する。3012は
ラッチ群で、各ラスタ当り八画素分のデータを保持し、
合計64個のデータを保持する。
【0092】再び、図17において、3020は像域判定条件
部で、データ保持部3010より出力される小領域324を形
成する注目画素321を含む画素群のデータに基づいて、
注目画素321が擬似中間調領域の画素か否かを判定する
この像域判定部3020は、孤立画素判定部3021、周期性判
定部3022および高周波成分判定部3023を含み、三つの判
定部でそれぞれ異なる条件が成立するか否かを判定し
て、それらの条件の一つでも成立すれば、ORゲート3024
から注目画素321が擬似中間調領域の画素であることを
示す信号3050が出力される。つまり、ORゲート3024は、
注目画素321が孤立点か、または、孤立画素領域,周期
性画素領域,高周波成分領域の何れかに含まれる画素と
判定された場合に、擬似中間調領域であることを示す信
号3050を出力する。
【0093】孤立画素判定部3021は、注目画素321が孤
立画素領域にあるか否かを判定するもので、具体的に
は、図20に示す4×4画素領域322内の16画素それぞれに
対して、図21に示す上下左右の四画素がすべて同値の画
素(白画素もしくは黒画素)で、かつ中央(k,l)の画素
と異なる値か否かを検出する。そして16個の検出結果を
得て、この内、例えば二つ以上が上記の条件に該当する
場合、この4×4画素領域322内の注目画素321は孤立画素
領域内にあると判定する。言い換えれば、注目画素321
の近傍画素領域322の16画素の中で、孤立画素(上下左
右の何れにも連結していない黒画素もしくは白画素)が
例えば二画素以上あるか否かを判断して、二画素以上あ
る場合、注目画素321は孤立画素領域内にあると判定す
る。
【0094】周期性判定部3022は、画素値が所定の画素
周期で繰返されているかどうかを判定するもので、具体
的には、図18に示す8×8画素領域324において、その64
画素がすべて白画素であったり、すべて黒画素である場
合を除き、お互いに主走査方向に四画素かつ/または副
走査方向に四画素離れた位置関係にある四画素、例え
ば、図18にハッチングで示す画素A,B,C,Dの各画素値が
すべて同じか否かを判定する。なお、8×8画素領域324
においては、画素A,B,C,Dのような相対位置関係にある
四画素の組を16通り定義することができる。これら16組
それぞれについて、四画素の画素値がすべて等しいか否
かを検査し、等しい場合が、例えば14組以上あれば、64
画素がすべて白画素または黒画素の場合を除いて、周期
性部分、つまりディザ部分であると判定する。
【0095】高周波成分判定部3023は、近接する画素間
において濃度変化が頻繁に生じているか否かを判定する
もので、具体的には、図22に示す6×6画素領域326にお
いて、その36画素の横(主走査)方向に隣接する二画素
間の組合わせ30通り(図に水平方向の双方向矢印で示
す)と、縦(副走査)方向に隣接する二画素間の組合わ
せ30通り(図に垂直方向の双方向矢印で示す)との、合
わせて60組の隣接二画素の画素値が互いに異なるか否か
を判定する。そして、互いに異なる組合わせが、例えば
28組以上あれば高周波成分領域にあると判定する。
【0096】なお、像域判定工程3の判定結果(各像域
の像域成分)は、像域データ記憶部1007にある像域デー
タへ、各像域の像域成分として格納する。また、限定色
文字線画、限定色擬似中間調、限定値文字線画、限定値
擬似中間調の各像域成分と判定された像域に対しては、
その像域内の平均色(例えばRGBそれぞれの平均画素
値)を算出して、像域データ記憶部1007にある像域デー
タへ、その像域の平均色として格納する。
【0097】●適応的変倍工程 適応的変倍工程4は、像域抽出工程2で抽出された各像域
に対して、像域判定工程3で判定された像域成分に応じ
た変倍処理を施し、入力画像の変倍画像を作成する。
【0098】図23は適応的変倍工程4の詳細な手順の一
例を示す図である。適応的変倍工程4は、変倍制御工程4
1により、その像域成分に応じた変倍工程を像域ごとに
適応して、それぞれの像域の変倍画像を合成することに
より、入力画像の変倍画像を作成する。具体的には、カ
ラー連続調の像域はカラー連続調像域変倍工程42で、限
定色文字線画の像域は限定色文字線画像域変倍工程43
で、限定色疑似中間調の像域は限定色疑似中間調像域変
倍工程44で、モノクロ連続調の像域はモノクロ連続調像
域変倍工程45で、限定値文字線画の像域は限定値文字線
画像域変倍工程46で、限定値疑似中間調の像域は限定値
疑似中間調像域変倍工程47で、それぞれ変倍し、それぞ
れ変倍された像域を一つの変倍画像に合成する。以下、
各工程を詳細に説明する。
【0099】変倍制御工程41は、変倍が完了していない
像域がなくなるまで、その像域成分に応じた変倍行程を
像域ごとに適応的に施す。図24は変倍を施す像域の順序
の一例を示す図で、変倍は、像域データ(ツリー構造)
に記述された像域ノードを、ルートノード(最上位ノー
ド)から辿りながら行うが、各像域の変倍は、それ自身
よりも上位階のノードの一階下にある背景像域より先に
行ってはならない。つまり、一つの中間像域の下にある
像域を変倍する場合は、背景像域から変倍しなければな
らない。
【0100】カラー連続調変倍工程42は、入力された像
域を線形補間を用いたカラー画像変倍方法などにより変
倍し、その変倍画像を変倍画像記憶部1008へ書込む。な
お、変倍画像記憶部1008への変倍画像の書込みは、他の
工程も同様であるが、入力された像域の像域位置から算
出した変倍後の像域位置に基づいて行う。
【0101】限定色文字線画変倍工程43は、入力された
像域の像域形状に格納された二値画像を、既に出願人が
出願している特願平3-345062号など、文字線画画像に適
した公知の二値画像変倍方法により変倍し、その変倍画
像を変倍画像記憶部1008へ書込む。限定色疑似中間調変
倍工程44は、入力された像域の像域形状に格納された二
値画像を、SPC変倍法などの二値画像変倍方法により変
倍し、その変倍画像を変倍画像記憶部1008へ書込む。た
だし、限定色文字線画変倍工程43および限定色疑似中間
調変倍工程44は、変倍した二値画像の画素値が‘1’の
場合は入力画像の画素値を書込み、画素値が‘0’の画
素は書込みを行わないことによって、変倍画像の書込み
を行う。なお、書込む値は、入力画像の画素値ではな
く、入力された像域の像域色でもよく、そうすれば、入
力画像に含まれるノイズを除去する効果が期待できる。
【0102】モノクロ連続調変倍工程45は、入力された
像域を線形補間を用いたカラー画像変倍方法などにより
変倍し、その変倍画像を変倍画像記憶部1008へ書込む。
【0103】限定値文字線画変倍工程46は、入力された
像域の像域形状に格納された二値画像を、既に出願人が
出願している特願平3-345062号など、文字線画画像に適
した公知の二値画像変倍方法により変倍し、その変倍画
像を変倍画像記憶部1008へ書込む。限定値疑似中間調変
倍工程47は、入力された像域の像域形状に格納された二
値画像を、SPC法などの二値画像変倍方法により変倍
し、その変倍画像を変倍画像記憶部1008へ書込む。ただ
し、限定値文字線画変倍工程46および限定値疑似中間調
変倍工程47は、入力された像域の像域形状に格納された
二値画像を、SP変倍した二値画像の画素値が‘1’の場
合は入力画像の画素値を書込み、画素値が‘0’の画素
は書込みを行わないことによって、変倍画像の書込みを
行う。なお、書込む値は、入力画像の画素値ではなく、
入力された像域の領域色や黒(例えば出力画像がRGB各8
ビットの場合はRGBすべての画素値が255)でもよく、そ
うすれば、入力画像に含まれるノイズを除去する効果が
期待できる。
【0104】また、変倍率は、予めROM204上に格納され
た値や、キーボードやディップスイッチなどによってユ
ーザから指定された値を用いる。
【0105】以上説明したように、本実施例によれば、
カラー画像として入力した異なる成分をもつ像域が混在
する文書画像に対して、カラー文書画像の特徴に基づい
た像域分離を行うことにより、白以外の色をもつ背景
(下地)が複数ある文書画像でも良好な像域分離が可能
であり、分離した像域それぞれの特性に応じた変倍処理
を施して、良好な画質の変倍カラー画像を得ることがで
きる。
【0106】
【第2実施例】以下、本発明にかかる第2実施例の画像処
理装置を説明する。なお、第2実施例において、第1実施
例と略同様の構成については、同一符号を付して、その
詳細説明を省略する。
【0107】[処理手順]図25は本発明を画像処理装置
のカラー画像圧縮処理に適用する場合の処理手順の一例
を示す図で、カラー画像入力工程1から像域判定工程3お
よびカラー画像出力工程5は第1実施例と同様であり、そ
の詳細説明は省略する。
【0108】同図において、適応的圧縮工程6は、像域
抽出工程2で抽出された各像域に対して、像域判定工程3
で判定されたその像域の像域成分に応じた圧縮処理を施
し、入力画像の圧縮データを作成し、圧縮データ出力工
程7は、適応的圧縮工程6で作成された圧縮データを、図
示しない通信路や画像蓄積装置へ出力する。圧縮データ
入力工程8は、適応的圧縮工程6で圧縮されたデータを通
信路や画像蓄積装置から入力し、カラー画像再生工程9
は、適応的圧縮工程6で圧縮されたデータをカラー画像
に再生する。なお、カラー画像入力工程1から圧縮デー
タ出力工程7までは、カラー画像を圧縮する際に実行さ
れるものであり、圧縮データ入力工程8からカラー画像
出力工程5までは、圧縮データを再生する際に実行され
るものである。
【0109】[装置の構成]図26は図25に示した処理を
行う画像処理装置の構成例を示すブロック図で、図27は
図26に示す構成を実現するハードウェアの一例を示すブ
ロック図である。
【0110】まず、図27から説明すると、本実施例にお
いては、データ入力装置2010とデータ出力装置2011が追
加され、ともにI/Oポート2005へ接続されている。
【0111】図26において、カラー画像入力部1001は、
処理を施すディジタルカラー画像を入力して、入力画像
記憶部1006に格納する。像域抽出部1002は、入力画像記
憶部1006に記憶された画像から像域を抽出し、抽出した
像域データを像域データ記憶部1007に格納する。像域判
定部1003は、像域抽出部1002により抽出された各像域の
像域成分を判定し、像域データ記憶部1007に格納する。
適応的圧縮部1014は、像域抽出部1002により抽出された
各像域に対して、像域判定部1003で判定されたその像域
の像域成分に応じた圧縮処理を施して、入力画像の圧縮
データを作成し、その圧縮データを圧縮データ記憶部10
12に格納する。
【0112】圧縮データ出力部1009は、適応的圧縮部10
14により圧縮され、圧縮データ記憶部1012に格納された
圧縮データを出力する。なお、その出力先は通信路また
は画像蓄積装置などである。この圧縮データ出力部1009
は、例えば、ROM2004または記憶装置2002に格納された
プログラムに従って動作するCPU2001の制御により、RAM
2006または記憶装置2002に格納された圧縮データを、デ
ータ出力装置2011により出力することで構成することが
できる。
【0113】圧縮データ入力部1011は、通信路や画像蓄
積装置から圧縮データを入力し、圧縮データ記憶部1012
に格納する。この圧縮データ入力部1011は、例えば、RO
M2004または記憶装置2002に格納されたプログラムに従
って動作するCPU2001の制御により、通信路を介して送
られてきた圧縮データや、画像蓄積装置に蓄積された圧
縮データを、データ入力装置2010により入力することで
構成することができる。
【0114】カラー画像再生部1010は、圧縮データ記憶
部1012に格納された圧縮データからカラー画像を再生し
て再生画像記憶部1013に格納する。再生画像記憶部1013
に格納された再生カラー画像は、カラー画像出力部1005
により出力される。その出力先は、ディスプレイ、ハー
ドコピーを行うプリンタや複写機、通信路、または、画
像蓄積装置などである。
【0115】なお、適応的圧縮部1014とカラー画像生成
部1010は、例えば、ROM2004または記憶装置2002に格納
されたプログラムに従って動作するCPU2001とワークメ
モリとして使用するRAM2004または記憶装置2002で構成
することができる。勿論、専用のCPU,RAM,記憶装置で
構成したり、専用のハードウェアにより構成しても構わ
ない。また、圧縮データ記憶部1012と再生画像記憶部10
13は、例えば、RAM2006または記憶装置2002で構成する
ことができる。勿論、それぞれの記憶部を、専用の記憶
装置で構成しても構わない。
【0116】さらに、通信路を介して圧縮データをやり
取りするなど、データの圧縮と再生を別々の装置で行う
場合は、図28に示すように、データ圧縮を行う装置と、
圧縮データを再生する装置というように、二つの機器を
用いて実現することもできる。
【0117】[圧縮データの形態]次に、圧縮データの
形態について説明するが、入力画像を圧縮した後も、図
5Aに示した各像域をノードとするツリー構造は保持され
る。
【0118】図29は圧縮データの構造例を示す図で、圧
縮データは、画像サイズおよび各像域成分に対する圧縮
方法が格納されたヘッダ(以下「圧縮データヘッダ」と
呼ぶ)と、各像域の圧縮データ(以下「圧縮像域デー
タ」と呼ぶ)から構成され、圧縮像域データにはその像
域の像域データが含まれる。
【0119】図30は圧縮像域データに含まれる像域デー
タの形態例を示す図で、二種類の形態のうち、像域成分
に応じてどちらかの形態の像域データが保持される。具
体的には、「限定色文字線画像域」「限定色疑似中間調
像域」「限定値文字線画像域」「限定値疑似中間調像
域」の場合は、同図(a)に示す形態の像域データが保持
される。なお、図30(a)に示す各要素は図5Bに示した各
要素に対応する。ただし、第1実施例では像域の形状を
示す二値画像を「像域形状」として登録したが、第2実
施例においては、圧縮データヘッダに格納された圧縮方
法で圧縮した二値画像を「像域形状」として登録する。
【0120】一方、「カラー連続調像域」「モノクロ連
続調像域」の場合は、図30(b)に示す形態の像域データ
が保持される。なお、「像域形状」と「像域画像デー
タ」以外の各要素は図5Bに示した各要素と対応し、入力
画像の像域位置に対応する部分を圧縮データヘッダに格
納された圧縮方法で圧縮したデータを「像域画像デー
タ」として登録し、限定値文字線画像域の圧縮方法で圧
縮した二値画像を「像域形状」として登録する。
【0121】[処理の詳細]次に、図25に示した主な工
程について、図26の構成を用いながら詳細に説明する
が、カラー画像入力工程1から像域判定工程3およびカラ
ー画像出力工程5は第1実施例と同様であり、その詳細説
明は省略する。
【0122】●適応的圧縮工程 適応的圧縮工程6は、像域抽出工程2で抽出された各像域
に対して、像域判定工程3で判定された像域成分に応じ
た圧縮処理を施し、入力画像の圧縮データを作成する。
【0123】図31は適応的圧縮工程6の詳細な手順の一
例を示す図である。適応的圧縮工程6は、圧縮制御工程6
1により、その像域成分に応じた圧縮工程を像域ごとに
適応して、それぞれの像域の圧縮データを作成し、その
圧縮データを圧縮データ記憶部1012に格納する。具体的
には、カラー連続調の像域はカラー連続調像域圧縮工程
62で、限定色文字線画の像域は限定色文字線画像域圧縮
工程63で、限定色疑似中間調の像域は限定色疑似中間調
像域圧縮工程64で、モノクロ連続調の像域はモノクロ連
続調像域圧縮工程65で、限定値文字線画の像域は限定値
文字線画像域圧縮工程66で、限定値疑似中間調の像域は
限定値疑似中間調像域圧縮工程67で、それぞれ圧縮す
る。以下、各工程を詳細に説明する。
【0124】圧縮制御工程61は、圧縮されていない像域
がなくなるまで、その像域成分に応じた圧縮行程を像域
ごとに適応的に施す。
【0125】カラー連続調像域圧縮工程62は、カラー連
続調像域を圧縮し、作成した圧縮データを圧縮データ格
納部1012に格納する。具体的には、処理するノードの像
域位置に相当する画像部分を、カラー連続調に適した符
号化方式により圧縮して、図30(b)に示した「像域画像
データ」に登録する。また、像域データ記憶部1007に格
納された像域データ中の「像域形状」を、限定値文字線
画像域の圧縮方法で圧縮して、図30(b)に示した「像域
形状」に登録し、その他の要素には像域データと同じ値
を登録する。なお、カラー連続調に適した符号化方式と
しては、例えばDCTを用いるJPEG符号化方式などを利用
する。
【0126】限定色文字線画像域圧縮工程63は、限定色
文字線画像域を圧縮し、作成した圧縮データを圧縮デー
タ格納部1012に格納する。具体的には、処理するノード
の像域形状に格納された二値画像を、限定色文字線画に
適した符号化方式により圧縮して、図30(a)に示した
「像域形状」に登録し、その他の要素には像域データと
同じ値を登録する。なお、限定色文字線画に適した符号
化方式としては、例えばMR/MMR符号化方式などを利用す
る。
【0127】限定色疑似中間調像域圧縮工程64は、限定
色疑似中間調像域を圧縮し、作成した圧縮データを圧縮
データ格納部1012に格納する。具体的には、処理するノ
ードの像域形状に格納された二値画像を、限定色疑似中
間調に適した符号化方式により圧縮して、図30(a)に示
した「像域形状」に登録し、その他の要素は像域データ
と同じ値を登録する。なお、限定色疑似中間調に適した
符号化方式としては、例えばJBIG符号化方式などを利用
する。
【0128】モノクロ連続調像域圧縮工程65は、モノク
ロ連続調像域を圧縮し、作成した圧縮データを圧縮デー
タ格納部1012に格納する。具体的には、処理するノード
の像域位置に相当する画像部分を、モノクロ連続調に適
した符号化方式により圧縮して、図30(b)に示した「像
域画像データ」に登録する。また、像域データ記憶部10
07に格納された像域データ中の「像域形状」を、限定値
文字線画像域の圧縮方法で圧縮して、図30(b)に示した
「像域形状」に登録し、その他の要素には像域データと
同じ値を登録する。なお、モノクロ連続調に適した符号
化方式としては、例えばJPEG符号化方式などを利用す
る。
【0129】限定値文字線画像域圧縮工程66は、限定値
文字線画像域を圧縮し、作成した圧縮データを圧縮デー
タ格納部1012に格納する。具体的には、処理するノード
の像域形状に格納された二値画像を、限定値文字線画に
適した符号化方式により圧縮して、図30(a)に示した
「像域形状」に登録し、その他の要素は像域データと同
じ値を登録する。なお、限定値文字線画に適した符号化
方式としては、例えばMR/MMR符号化方式を利用する。
【0130】限定値疑似中間調像域圧縮工程67は、限定
値疑似中間調の像域データを圧縮し、作成した圧縮デー
タを圧縮データ格納部1012に格納する。具体的には、処
理するノードの像域形状に格納された二値画像を限定値
疑似中間調に適した符号化方式により圧縮して、図30
(a)に示した「像域形状」に登録し、その他の要素は像
域データと同じ値を登録する。なお、限定値疑似中間調
に適した符号化方式としては、例えばJBIG符号化方式な
どを利用する。
【0131】●カラー画像再生工程 カラー画像再生工程9は、圧縮データ記憶部1012に格納
された圧縮データからカラー画像を再生する。
【0132】図32はカラー画像再生工程9の詳細な手順
の一例を示す図である。カラー画像再生工程9は、再生
制御工程91により、圧縮像域データに含まれる像域デー
タの「像域種類」に応じた再生工程を、像域ごとに施し
てカラー画像を再生し、そのカラー画像を再生画像記憶
部1013へ格納する。具体的には、カラー連続調の場合は
カラー連続調像域再生工程92で、限定色文字線画の場合
は限定色文字線画像域再生工程93で、限定色疑似中間調
の場合は限定色疑似中間調像域再生工程94で、モノクロ
連続調の場合はモノクロ連続調再生工程95で、限定値文
字線画の場合は限定値文字線画像域再生工程96で、限定
値疑似中間調の場合は限定値疑似中間調像域再生工程97
で、それぞれ再生し、それぞれ再生された像域を一つの
再生画像に合成する。以下、各工程を詳細に説明する。
【0133】再生制御工程91は、再生されていない圧縮
像域データがなくなるまで、その像域種類に応じた再生
工程を像域ごとに適応的に施す。像域の再生は、図24に
示した順序で行う。つまり、像域データ(ツリー構造)
に記述された像域ノードを、ルートノード(最上位ノー
ド)から辿りながら行うが、各像域の再生は、それ自身
よりも上位階のノードの一階下にある背景像域より先に
行ってはならない。つまり、一つの中間像域の下にある
像域を再生する場合は、背景像域から再生しなければな
らない。
【0134】カラー連続調像域再生工程92は、カラー連
続調の圧縮像域データからその像域を再生して、再生画
像記憶部1013に格納する。図33はカラー連続調像域再生
工程92の詳細な手順の一例を示すフローチャートで、例
えばCPU2001によって実行されるものである。
【0135】まず、ステップS701で、圧縮像域データの
「像域形状」に登録されたデータを、圧縮データヘッダ
に格納された限定値文字線画像域の圧縮方法に対応する
復号方法で復号することにより、像域形状を示す二値画
像を再生してワークメモリに格納する。次に、ステップ
S702で、圧縮像域データの「像域画像データ」に登録さ
れたデータを、圧縮データヘッダに格納されたカラー連
続調像域の圧縮方法に対応する復号方法で復号すること
により、像域画像データを再生してワークメモリに格納
する。そして、ステップS703で、再生した二値画像の値
が‘1’の画素に対応する、再生した像域画像データの
画素を、再生画像記憶部1013に格納する。なお、再生画
像記憶部1013への再生画像の書込みは、他の工程も同様
であるが、圧縮像域データの「像域位置」から算出した
位置に基づいて行う。
【0136】限定色文字線画像域再生工程93は、限定色
文字線画の圧縮像域データからその像域を再生して、再
生画像記憶部1013に格納する。図34は限定色文字線画像
域再生工程93の詳細な手順の一例を示すフローチャート
で、例えばCPU2001によって実行されるものである。
【0137】まず、ステップS801で、圧縮像域データの
「像域形状」に登録されたデータを、圧縮データヘッダ
に格納された限定色文字線画像域の圧縮方法に対応する
復号方法で復号することにより、像域形状を示す二値画
像を再生してワークメモリに格納する。次に、ステップ
S802で、再生した二値画像の値が‘1’の画素に対応す
る、再生画像記憶部1013の位置へ、圧縮像域データの
「像域色」に登録された画素を格納する。
【0138】限定色疑似中間調像域再生工程94は、限定
色疑似中間調の圧縮像域データからその像域を再生し
て、生成画像記憶部1013に格納する。限定色疑似中間調
像域再生工程94は、図34に示した限定色文字線画像域再
生工程93と同様の手順で像域を再生する。
【0139】モノクロ連続調像域再生工程95は、モノク
ロ連続調の圧縮像域データからその像域を再生して、再
生画像記憶部1013に格納する。モノクロ連続調像域再生
工程95は、図33に示したカラー連続調像域再生工程92と
同様の手順で像域を再生する。
【0140】限定値文字線画像域再生工程96は、限定値
文字線画の圧縮像域データからその像域を再生して、再
生画像記憶部1013に格納する。限定値疑似中間調像域再
生工程97は、限定値疑似中間調の圧縮像域データからそ
の像域を再生して、再生画像記憶部1013に格納する。限
定色文字線画像域再生工程96および限定値疑似中間調像
域再生工程97は、図34に示した限定色文字線画像域再生
工程93と同様の手順で像域を再生する。
【0141】以上説明したように、本実施例によれば、
カラー画像として入力した異なる成分をもつ像域が混在
する文書画像に対して、カラー文書画像の特徴に基づい
た像域分離を行うことにより、白以外の色をもつ背景
(下地)が複数ある文書画像でも良好な像域分離が可能
であり、分離した像域それぞれの特性に応じた圧縮処理
を施して、良好な圧縮率の圧縮データを得ることができ
るとともに、その圧縮データに含まれる圧縮像域データ
を、その像域の特性に応じた方法で伸長して、良好な画
質で再生されたカラー画像を得ることができる。
【0142】
【第3実施例】以下、本発明にかかる第3実施例の画像処
理装置を説明する。なお、第3実施例において、第1実施
例と略同様の構成については、同一符号を付して、その
詳細説明を省略する。
【0143】次に、カラー原稿画像を構造化したデータ
としてDTP装置へ入力するために、本発明を文書画像を
編集する画像処理装置に適用する実施例を説明する。
【0144】図35は本発明を画像処理装置の文書画像編
集処理に適用する場合の処理手順の一例を示す図で、カ
ラー画像入力工程1から像域判定工程3は第1実施例と同
様であり、その詳細説明は省略する。
【0145】データ変換工程10は、像域判定工程3まで
工程で作成された像域データを、像域ごとに、DTP装置
などで文書画像を編集するのに適したデータ形式の画像
データに変換する。これにより、入力画像を、像域判定
工程3までの工程で分離した像域ごとに、文書画像編集
処理へ入力することができ、その編集も像域ごと行うこ
とが可能になる。
【0146】なお、データ変換工程10においては、限定
色文字線画または限定値文字線画像域に含まれる文字や
記号などついて、ユーザの指示に応じて、文字認識によ
り文字コードに変換することもできる。また、限定色文
字線画または限定値文字線画像域について、ユーザの指
示に応じて、ラスタベクトル変換によりベクトルデータ
に変換することもできる。
【0147】文書画像編集工程11は、ユーザの指示に従
って、文書画像を編集して、その編集結果の文書画像を
出力する。
【0148】以上の処理は、DTP装置上で実現すること
もできるし、第1実施例に示した専用の装置上で実現す
ることもできる。
【0149】以上説明したように、本実施例によれば、
カラー画像として入力した異なる成分をもつ像域が混在
する文書画像に対して、カラー文書画像の特徴に基づい
た像域分離を行うことにより、白以外の色をもつ背景
(下地)が複数ある文書画像でも良好な像域分離が可能
であり、カラー原稿画像を構造化して、DTP装置などの
文書画像編集装置へ入力することができるとともに、分
離した像域それぞれの特性に応じた編集処理を施して、
画質の良好なカラー文書画像を得ることができる。
【0150】
【第4実施例】以下、本発明にかかる第4実施例の画像処
理装置を説明する。なお、第4実施例において、第1実施
例と略同様の構成については、同一符号を付して、その
詳細説明を省略する。
【0151】前述した第1実施例においては、中間像域
に背景像域があるか否かを判定するとともに、背景像域
を分離する背景像域分離工程として、処理対象の中間像
域の大部分を占める同一色の像域を背景像域として抽出
する例を説明した。この方法は、多くのカラー文書画像
において有効であるが、明るさや色の変化が少ない部分
がある写真画像などの連続調像域を含むカラー文書画像
においては、本来は、一つの像域と判断されなくてはな
らない連続調像域に背景像域があると判断されて、連続
調像域が背景像域と中間像域へ過分割されてしまうこと
がある。
【0152】そこで、本実施例においては、抽出した背
景像域が適切か否かを判定することによって、明るさや
色変化が少ない部分がある連続調像域の過分割を防いだ
背景像域分離工程を説明する。
【0153】図36は本実施例の背景像域分離工程22の詳
細な手順の一例を示す図で、第1実施例の図7に対応する
ものである。
【0154】同図において、背景色抽出工程221は、入
力された中間像域の色を解析し、背景像域の色を抽出す
る。具体的には、入力された中間像域において、一番多
い色、または、その色に近い色をもつ画素が他の色の場
合に比べて一番多い色を抽出する。背景像域抽出工程22
2は、抽出された背景像域の色を用いて、背景像域の二
値画像を作成する。背景像域判定工程223は、作成され
た二値画像の示す像域が背景画像として適切かどうかを
判定し、適切であると判定した場合は背景像域整形工程
224に処理を移し、不適切と判定した場合は背景像域な
しとして処理を終了するか、背景像域抽出工程222へ処
理を戻して、処理パラメータを変更して、再度、背景像
域を抽出させる。背景像域整形工程224は、背景像域と
して適切であると判定された像域を示す二値画像に対し
て、ノイズや小像域の除去を行い、背景像域の整形を行
うとともに、小像域などの除去処理により背景像域がな
くならないかを確認する。
【0155】図37は背景像域を判定する処理の概要を説
明する図で、同図(a)は背景像域を含む中間像域から背
景像域を抽出した例、同図(b)は写真などの連続調像域
の中間像域から背景像域を抽出した例、同図(c)はノイ
ズの多いカラー文書画像の中間像域から背景像域を抽出
した例である。背景像域判定工程223は、同図(a)に示す
ような抽出結果に対しては適切な背景像域であると判定
し、同図(b)(c)に示すような抽出結果に対しては不適切
な背景像域であると判定する。つまり、背景像域判定工
程223は、同図(b)に示すように、抽出された像域の外周
形状が入力された中間像域の辺部から離れている場合
は、明るさや色の変化が少ない連続調部分と判断して、
抽出された像域は背景画像として不適切であると判定す
る。また、同図(c)に示すように、新たに生成される中
間像域、つまり背景像域として抽出された像域に含まれ
ない部分に小面積の像域(中間像域として意味がない)
が多数存在する場合は、例えば背景像域として抽出する
色範囲が狭いため、背景像域が充分に抽出されていない
と判断して、抽出された像域は背景画像として不適切で
あると判定する。
【0156】図38は背景像域判定工程223の詳細な手順
の一例を示す図である。背景像域形状判定工程2231は、
前述したように、背景像域として抽出された像域の形状
が、入力された中間像域に充分広がっているかから、ど
うかを判定する。生成中間像域判定工程2232は、前述し
たように、新たに生成される中間像域に小面積の像域が
多数存在するどうかを判定する。
【0157】図39から図41はCPU2001の処理により本実
施例の背景像域分離工程22を実現する手順の一例を示す
フローチャートで、第1実施例の図8に対応するものであ
る。
【0158】ステップS901からS902が背景色抽出工程22
1に対応する。ステップS901で色ヒストグラムをワーク
メモリ上に作成し、ステップS902で最大頻度の色(つま
り背景色の候補)を得る。
【0159】ステップS903は、背景像域抽出工程222に
対応し、最大頻度の色に近い色をもつ画素とそれ以外の
画素とに二値化した中間像域の二値画像をワークメモリ
上に作成する。例えば、最大頻度の色に近い色をもつ画
素を‘1’、それ以外の画素を‘0’にした二値画像を作
成する。ここで、注目画素が最大頻度の色に近い色をも
つか否かは、例えば、次式によって距離Dを求めること
によって行う。つまり、得られた距離Dが所定の範囲
(以下「背景範囲」と呼ぶ)内にある場合に近い色をも
つと判定する。 D^2 = (R0 - R1)^2 + (G0 - G1)^2 + (B0 - B1)^2 ただし、R0,G0,B0: 最大頻度のRGB値 R1,G1,B1: 注目画素のRGB値 a^2: aの二乗を表す
【0160】なお、背景範囲の値は、その初期値にROM2
004などに格納されたデータを用いるが、背景像域判定
工程223の判定結果に応じて変更される。
【0161】ステップS904からS908は背景像域形状判定
工程2231に対応する。ステップS904で背景像域として抽
出された像域の外側の面積(以下「背景外面積」と呼
ぶ)を計測し、ステップS905で入力された中間像域の面
積を計測する。
【0162】図42は背景外面積の計測方法の一例を説明
する図で、最初に、入力された中間像域の各副走査につ
いて、左右の中間像域境界から背景像域として抽出され
た像域の辺部に達するまで(図の矢印に対応する)の、
フラグが立っていない画素数(面積)を計測するととも
に、計測した画素にはフラグを立てる。次に、各主走査
について同様の計測を行うが、副走査における計測でフ
ラグが立った画素については計測しない。
【0163】次に、ステップS906で、計測した背景外面
積と中間像域の面積との比(背景外面積/中間像域面
積、以下「背景外面積比」と呼ぶ)を求めて、その比と
所定の閾値とを比較する。そして、閾値よりも比が大き
いときは抽出された像域が背景像域として適切であると
判断してステップS909へ進み、そうでないときは背景像
域として不適切であると判断してステップS907へ進む。
【0164】ステップS907およびS908は、再度、背景像
域の抽出を行なうか判定するもので、この判定には、最
初の背景像域形状の判定かどうかを示す再抽出フラグA
と、再抽出を行う直前の背景外面積比(以下「前回抽出
比」という)を用いる。なお、これらの値はRAM2006に
格納される。ステップS907で、再抽出フラグAを判定し
て、最初の判定であればステップS903へ戻って再抽出を
実行し、そうでなければステップS908へ進んで、(背景
外面積比/前回抽出比)と所定の閾値とを比較して、閾
値の方が大きければステップS903へ戻って再抽出を実行
し、そうでなければ背景像域なしと判定して処理を終了
する。なお、再抽出を行う場合は背景色範囲を増加し、
入力された中間像域の背景像域の判定が終了すると、再
抽出フラグAと背景色範囲をリセットする。
【0165】ステップS909からS915は生成中間像域判定
工程2232に対応する。ステップS909で背景像域を示す二
値画像を白黒反転し、ステップS910で反転した二値画像
から連結成分を抽出し、ステップS911で抽出した連結成
分の面積を計測し、ステップS912でその面積が所定の閾
値以下の連結成分(以下「小連結成分」と呼ぶ)の数を
計測する。そして、ステップS913で、小連結成分の数と
所定の閾値とを比較して、その数が閾値よりも小さけれ
ば抽出された像域が背景像域として適切であると判断し
てステップS916へ進み、そうでないときは背景像域とし
て不適切であると判断してステップS914へ進む。
【0166】ステップS914およびS915は、再度、背景像
域の抽出を行なうか判定するもので、この判定には、最
初の生成中間像域の判定かどうかを示す再抽出フラグB
と、再抽出を行う直前の小連結成分の数(以下「前回抽
出数」という)を用いる。なお、これらの値はRAM2006
に格納される。ステップS914で、再抽出フラグBを判定
して、最初の判定であればステップS903へ戻って再抽出
を実行し、そうでなければステップS915へ進んで、(小
連結成分の数/前回抽出数)と所定の閾値とを比較し
て、閾値の方が大きければステップS903へ戻って再抽出
を実行し、そうでなければ背景像域なしと判定して処理
を終了する。なお、再抽出を行う場合は背景色範囲を増
加し、入力された中間像域の背景像域の判定が終了する
と、再抽出フラグBと背景色範囲をリセットする。
【0167】ステップS916からS920は背景像域整形工程
224に対応する。ステップS916で、例えば公知の縮小/膨
張処理を施すことにより、抽出された背景像域を示す二
値画像からノイズを除去し、ステップS917からステップ
S919でノイズを除去した二値画像から小像域を除去す
る。まず、ステップS917で、ノイズを除去した二値画像
に対して、例えば公知のラベリング処理により、ワーク
メモリ上にラベル画像を作成して連結成分の抽出を行
う。ラベル画像は、各連結成分に一意の番号を付けて、
その番号を各連結成分の画素値にした画像である。次
に、ステップS918で各連結成分の画素数(面積)を求め
てワークメモリに格納し、ステップS919で、画素数が閾
値以下の連結成分(小面積の連結成分)を削除、つま
り、二値画像のその連結成分に対応する画素の値を
‘0’にする。
【0168】そして、ステップS920で、残った連結成分
(背景像域)があるかを判定し、残っていれば背景像域
ありと判断し、残っていなければ背景像域なしと判断す
る。なお、背景像域がある場合は、ワークメモリ上に背
景像域を示す二値画像が残る。
【0169】以上説明したように、本実施例によれば、
抽出した背景像域が適切か否かを判定することによっ
て、明るさや色変化が少ない部分があるカラー文書画像
や、ノイズが多いカラー文書画像についても、像域を過
分割することがない背景像域分離工程を提供することが
できる。
【0170】なお、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適
用してもよい。
【0171】また、本発明は、システムあるいは装置に
プログラムを供給することによって達成される場合にも
適用できることはいうまでもない。
【0172】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特性の異なる像域が混在したカラー画像に対して、良好
な処理を施す画像処理装置およびその方法を提供するこ
とができ、例えば、カラー文書画像に良好な処理(画像
の変倍、データ量の削減、データの構造化など)を施す
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における像域分離手順の一例を示す図で
ある。
【図2】本発明を画像処理装置のカラー画像変倍処理に
適用する場合の処理手順の一例を示す図、
【図3】図2に示す処理を行う画像処理装置の構成例を
示すブロック図、
【図4】図3に示す構成を実現するハードウェアの一例
を示すブロック図、
【図5A】像域データの概略を示す図、
【図5B】図5Aに示す各ノードを表すデータの一例を示
す図、
【図6】図1に示す像域抽出工程の詳細な手順の一例を
示す図、
【図7】図6に示す背景像域分離工程の詳細な手順の一
例を示す図、
【図8】図4に示すCPUの処理により背景像域分離工程を
実現する手順の一例を示すフローチャート、
【図9】図4に示すCPUの処理により中間像域分離工程を
実現する手順の一例を示すフローチャート、
【図10】図4に示すCPUの処理により像域登録工程を実
現する手順の一例を示すフローチャート、
【図11】図1に示す像域判定工程の詳細な手順の一例
を示す図、
【図12】四つの像域成分におけるRGB値の分布例を示
す図、
【図13】図4に示すCPUの処理によりカラー/モノクロ
判定工程を実現する手順の一例を示すフローチャート、
【図14】図4に示すCPUの処理によりカラー/モノクロ
判定工程を実現する手順の他の例を示すフローチャー
ト、
【図15】図4に示すCPUの処理によりカラー連続調/限
定色判定工程を実現する手順の一例を示すフローチャー
ト、
【図16】図4に示すCPUの処理によりモノクロ連続調/
限定値判定工程を実現する手順の一例を示すフローチャ
ート、
【図17】文字線画像域か擬似中間調像域かを判別する
像域分離部の構成例を示すブロック図、
【図18】図17に示す像域分離部の処理を説明する図、
【図19】図17に示すデータ保持部の構成例を示すブロ
ック図、
【図20】図17に示す像域分離部の処理を説明する図、
【図21】図17に示す像域分離部の処理を説明する図、
【図22】図17に示す像域分離部の処理を説明する図、
【図23】図1に示す適応的変倍工程の詳細な手順の一
例を示す図、
【図24】変倍を施す像域の順序の一例を示す図、
【図25】本発明を画像処理装置のカラー画像圧縮処理
に適用する場合の処理手順の一例を示す図、
【図26】図25に示す処理を行う画像処理装置の構成例
を示すブロック図、
【図27】図26に示す構成を実現するハードウェアの一
例を示すブロック図、
【図28】図25に示す処理を行う画像処理装置の他の構
成例を示すブロック図、
【図29】圧縮データの構造例を示す図、
【図30】圧縮像域データに含まれる像域データの形態
例を示す図、
【図31】図25に示す適応的圧縮工程の詳細な手順の一
例を示す図、
【図32】図25に示すカラー画像再生工程の詳細な手順
の一例を示す図、
【図33】図32に示すカラー連続調像域再生工程の詳細
な手順の一例を示すフローチャート、
【図34】図32に示す限定色文字線画像域再生工程の詳
細な手順の一例を示すフローチャート、
【図35】本発明を画像処理装置の文書画像編集処理に
適用する場合の処理手順の一例を示す図、
【図36】本発明にかかる第4実施例の背景像域分離工
程の詳細な手順の一例を示す図、
【図37】背景像域を判定する処理の概要を説明する
図、
【図38】図36に示す背景像域判定工程の詳細な手順の
一例を示す図、
【図39】図38に示す背景像域分離工程を実現する手順
の一例を示すフローチャート、
【図40】図38に示す背景像域分離工程を実現する手順
の一例を示すフローチャート、
【図41】図38に示す背景像域分離工程を実現する手順
の一例を示すフローチャート、
【図42】背景外面積の計測方法の一例を説明する図で
ある。
【符号の説明】 1 カラー画像入力工程 2 像域抽出工程 3 像域判定工程 4 適応的変倍工程 5 カラー画像出力工程 6 適応的圧縮工程 7 圧縮データ出力工程 8 圧縮データ入力工程 9 カラー画像再生工程 10 データ変換工程 11 文書画像編集工程

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像を入力する入力ステップと、 前記入力ステップで入力したカラー画像の背景像域に注
    目して、そのカラー画像から特性の異なる像域を抽出す
    る抽出ステップと、 前記抽出ステップで抽出した像域それぞれの特性を判定
    する判定ステップとを有することを特徴とする画像処理
    方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記抽出ステップで抽出した像
    域それぞれに、前記判定ステップで判定したその像域の
    特性に応じた変倍処理を施すことにより、前記カラー画
    像を変倍する変倍ステップを有することを特徴とする請
    求項1に記載された画像処理方法。
  3. 【請求項3】 さらに、前記抽出ステップで抽出した像
    域それぞれに、前記判定ステップで判定したその像域の
    特性に応じた圧縮処理を施すことにより、前記カラー画
    像を圧縮する圧縮ステップを有することを特徴とする請
    求項1に記載された画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記圧縮ステップは、前記像域それぞれ
    の画像データを圧縮した像域圧縮データをひとまとめに
    して、前記カラー画像の圧縮データとすることを特徴と
    する請求項3に記載された画像処理方法。
  5. 【請求項5】 さらに、前記圧縮ステップで得た圧縮デ
    ータを、その像域圧縮データごとに伸長することによ
    り、カラー画像を再生する再生ステップを有することを
    特徴とする請求項4に記載された画像処理方法。
  6. 【請求項6】 さらに、前記抽出ステップで抽出した像
    域それぞれの画像データを、前記判定ステップで判定し
    たその像域の特性に応じたデータ形式に変換することに
    より、画像編集に適したデータ形式の像域データに変換
    する変換ステップを有することを特徴とする請求項1に
    記載された画像処理方法。
  7. 【請求項7】 さらに、前記変換ステップで得た像域デ
    ータを編集する編集ステップを有することを特徴とする
    請求項6に記載された画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記抽出ステップは、 前記カラー画像の処理対象領域から背景像域を分離する
    第一の分離ステップと、 前記第一の分離ステップで分離した背景像域以外の像域
    を少なくとも一つの像域に分離する第二の分離ステップ
    とを含み、 前記第二の分離ステップで分離した像域に、前記第一お
    よび第二の分離ステップを再帰的に繰返すことにより像
    域を抽出することを特徴とする請求項1から請求項7の何
    れかに記載された画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記第一の分離ステップは、前記処理対
    象領域の画素値分布に基づいて背景部分を検出し、その
    背景画素値近傍の値をもつ像域を分離し、分離した像域
    を整形して背景像域とすることを特徴とする請求項8に
    記載された画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記第一の分離ステップは、前記処理
    対象領域の画素値分布に基づいて背景部分を検出し、そ
    の背景画素値近傍の値をもつ像域を分離し、分離した像
    域が背景像域として適切か否かを判断し、適切と判断し
    た像域を整形して背景像域とすることを特徴とする請求
    項8に記載された画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記背景画素値は前記処理対象領域の
    最頻値であることを特徴とする請求項9または請求項10
    に記載された画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記第一の分離ステップは、前記処理
    対象領域の面積と前記分離した像域の面積とを比較した
    結果と、前記処理対象領域内で前記分離した像域外であ
    る部分の面積と、その分離した像域以外に存在する所定
    面積以下の連結成分の数とから、その分離した像域が背
    景像域として適切か否かを判断することを特徴とする請
    求項10または請求項11に記載された画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記第一の分離ステップは、前記分離
    した像域が背景像域として不適切であると判断した場
    合、前記背景画素値近傍の値を変更して、再び、像域を
    分離することを特徴とする請求項10または請求項11に記
    載された画像処理方法。
  14. 【請求項14】 前記第二の分離ステップは前記背景像
    域以外の像域で互いに近接しているものを一つ像域とし
    て分離することを特徴とする請求項8に記載された画像
    処理方法。
  15. 【請求項15】 前記判定ステップは、判定した像域の
    特性として、その種類、位置、形状を示す二値画像およ
    び包含関係を示す情報を保持することを特徴とする請求
    項8に記載された画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記判定ステップは、 前記像域の彩度ヒストグラムのピーク値および分散に基
    づいて、その像域がカラー成分からなる像域かモノクロ
    成分からなる像域かを判断する第一の判断ステップと、 前記第一の判断ステップでカラー成分像域と判断した場
    合は、その像域の色ヒストグラムのピーク値および分散
    に基づいて、そのカラー成分が連続調か限定色かを判断
    する第二の判断ステップと、 前記第一の判断ステップでモノクロ成分像域と判断した
    場合は、その像域の明度ヒストグラムのピーク値および
    分散に基づいて、そのモノクロ成分が連続調か限定値か
    を判断する第三の判断ステップと、 前記第二または第三の判断ステップで限定色または限定
    値成分と判断した場合は、注目画素とその近傍の画素の
    値から疑似中間調成分か否かを判断する第四の判断ステ
    ップと、 前記第二から第四の判断ステップの判断結果に基づいて
    前記像域の種類を判断する第五の判断ステップとを含む
    ことを特徴とする請求項15に記載された画像処理方法。
  17. 【請求項17】 前記像域の種類にはカラー連続調,限
    定色文字線画,限定色擬似中間調、モノクロ連続調、限
    定値文字線画および限定値擬似中間調が含まれることを
    特徴とする請求項16に記載された画像処理方法。
  18. 【請求項18】 前記判定ステップは、その種類が限定
    色文字線画,限定色擬似中間調,限定値文字線画および
    限定値擬似中間調の像域を判定した場合、その像域内の
    平均データを保持することを特徴とする請求項17に記載
    された画像処理方法。
  19. 【請求項19】 カラー画像を入力する入力手段と、 前記入力手段により入力されたカラー画像の背景像域に
    注目して、そのカラー画像から特性の異なる像域を抽出
    する抽出手段と、 前記抽出手段により抽出された像域それぞれの特性を判
    定する判定手段とを有することを特徴とする画像処理装
    置。
  20. 【請求項20】 さらに、前記抽出手段により抽出され
    た像域それぞれに、前記判定手段により判定されたその
    像域の特性に応じた変倍処理を施すことにより、前記カ
    ラー画像を変倍する変倍手段を有することを特徴とする
    請求項19に記載された画像処理装置。
  21. 【請求項21】 さらに、前記抽出手段により抽出され
    た像域それぞれに、前記判定ステップで判定されたその
    像域の特性に応じた圧縮処理を施すことにより、前記カ
    ラー画像を圧縮する圧縮手段を備え、 前記圧縮手段は、前記像域それぞれの画像データを圧縮
    した像域圧縮データをひとまとめにして、前記カラー画
    像の圧縮データとすることを特徴とする請求項19に記載
    された画像処理装置。
  22. 【請求項22】 さらに、前記圧縮手段から出力された
    圧縮データを、その像域圧縮データごとに伸長すること
    により、カラー画像を再生する再生手段を有することを
    特徴とする請求項19に記載された画像処理装置。
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