JPH08186135A - 圧接形半導体装置および製造方法 - Google Patents

圧接形半導体装置および製造方法

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JPH08186135A
JPH08186135A JP33883494A JP33883494A JPH08186135A JP H08186135 A JPH08186135 A JP H08186135A JP 33883494 A JP33883494 A JP 33883494A JP 33883494 A JP33883494 A JP 33883494A JP H08186135 A JPH08186135 A JP H08186135A
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JP
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cathode
semiconductor substrate
gate
electrode
shaped
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JP33883494A
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Kinji Yoshioka
忻治 吉岡
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大電力用の圧接形半導体装置の内部構造とし
て、半導体基体1、カソード応力緩衝板4、カソード熱
緩衝板5およびゲート部の構造等を巧みに構成すること
により、圧接が均一で放熱的にも有利な信頼性の高い圧
接形半導体装置およびその製造方法を提供することにあ
る。 【構成】ゲート電極のリング帯状部には、薄板で形成さ
れ底面を開口した鉢状部材の底面部を固着し、この鉢状
部材の上部を圧接形半導体装置の絶縁シール筒内側に設
けたリングゲート受に連絡固定する手段を具備し、半導
体基体の外周近傍に絶縁部材を設け、カソード熱緩衝板
をカソード電極とカソード主電極間に設け、更にカソー
ド熱緩衝板の外周と前記鉢状部材の内部間に、軟質で接
着性を有するゲート外周絶縁材を充填するなどを行った
装置並びに製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SIサイリスタ、GT
Oサイリスタなどの大電力用の圧接形半導体装置の外囲
器内部の電極構造並びに圧接形半導体装置の製造方法に
に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、この従来技術による圧接形半導体
装置の内部構造について、本願に係わる構成を図5の断
面図により説明する。一般に、大電力用の圧接形半導体
装置では、円板状の半導体基体1の一面に複数の島状に
突出させ、アルミ蒸着層などにより形成したカソード電
極1Kを設ける。その各々の谷部周囲を同様にして、ア
ルミ蒸着層などで互いに接続し形成した網の目状のゲー
ト電極1Gをそれぞれ形成する。また、半導体基体1の
他の一面には、アルミ箔またはアルミ蒸着層などを合金
接合材1Aとする、半導体基体1と熱膨張係数をぼぼ同
一とするタングステン板やモリブデン板などの導電性材
料を合金接着したアノード熱緩衝板22を設け、半導体
基体1への熱的な応力を吸収する構造を採用している。
一方、複数の島状に突出したカソード電極1K上部に
は、カソード応力緩衝板4を介して、前記のアノード熱
緩衝板22と同様に半導体基体1と熱膨張係数をほぼ同
一とするタングステン板やモリブデン板などの導電性材
料よりなるカソード熱緩衝板5を設け、複数のカソード
電極1Kを並列に接触させ、該カソード熱緩衝板4の反
対面側をカソード主電極6に圧接する。カソード応力緩
衝板4の設置目的は、複数のカソード電極1Kの各々に
対して均等な圧接を確保するためのものである。
【0003】カソード主電極6は、中心部にゲート引き
出し機構を設けるための円筒状の空間と中心から外周に
渡るキー溝状の切り欠き部を有し、外周部においてはカ
ソードシールフランジ7を介して絶縁シール筒9に、絶
縁シール筒9の反対側には、アノードシールフランジ受
10がそれぞれ固着される。絶縁シール筒9の側面に固
着されたゲート導出パイプ13には、絶縁シール筒9の
外側の端部で接合されたゲートリード部材14を介し、
ゲート接触部材15に電気的に接続され、絶縁ザガネ1
6、皿バネ17、平ザガネ18により、ゲート部をカソ
ード主電極から電気的に絶縁するとともに、ゲート電極
1Gに圧接することにより、圧接形半導体装置の外部か
らゲート駆動電力を供給できる構造としている。このゲ
ート部の圧接は、所要ゲート電流実効値に見合うゲート
接触部材15のゲート電極1Gへの接触面積を確保し、
カソード主電極6とアノード主電極23の相互間が所定
の圧接力で圧接された後、カソード応力緩衝板4とカソ
ード熱緩衝板5およびカソード主電極6などが熱膨張に
より伸縮することを考慮して皿バネ17の必要撓み量と
圧接力を確保したものである。なお、ゲート絶縁リング
19はゲート接触部材15とカソード応力緩衝板4、カ
ソード熱緩衝板5、カソード主電極6のそれぞれから電
気的な絶縁を行っている。
【0004】また、絶縁コーティング材20は絶縁リン
グ21と、半導体基体1に固着させたアノード熱緩衝板
22との環状の空間を埋め、半導体基体1の円周側面の
表面絶縁を施すための保護材である。アノード主電極2
3はアノード熱緩衝板22と圧接され主電流の通路を形
成するとともに、アノードシールフランジ24と固着さ
れ、鍔先にてアノードシールフランジ受10と溶接され
圧接形半導体装置の気密封じを形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、以上の説明か
ら明らかなように、先ず第一に、従来装置の構成の場
合、半導体基体1とアノード熱緩衝板22が合金されて
いるため、例え両者の熱膨張係数の差が僅かであるにし
ても、互いに合金され一体化した後は、一般的に半導体
基体1の中心部が外周部に対して凸に反り、大口径にな
る程、この反りによって複数のカソード電極1Kが均等
に圧接されず、半導体基体1内の電流のアンバランスが
問題となる。また、半導体基体1とアノード熱緩衝板2
2を合金しない構造の場合であっても、製作上、半導体
基体の表面絶縁のうちカソード緩衝板側は、カソード主
電極との圧接ギャップが必要であり、表面絶縁の盛り上
がりや半導体基体の島状に突出形成したカソード電極表
面への表面絶縁材の被りが生じないように、製作治具や
製作方法に十分留意する必要がある。
【0006】第二番目として、合金一体化した半導体基
体1とアノード熱緩衝板22(以下これをペレットと称
する)は圧接形半導体装置の外囲器を構成するカソード
主電極6、カソードシールフランジ7、カソードシール
フランジ受8、絶縁シール筒9、アノードシールフラン
ジ受10、アノード主電極23、アノードシールフラン
ジ24に対して固定されないため、複数の島状に突出し
たカソード電極1Kは加圧圧接しない限り、半導体基体
1は常に固定されない状態にある。(図5の場合、機構
的には半導体基体1の中心部はゲート接触部材15、絶
縁ザガネ16、皿バネ17、平ザガネ18などにより圧
接される構造になっているが、カソードシールフランジ
7やアノードシールフランジ24の剛性がないため、十
分な固定力は得られない)。そのため、半導体基体1の
輸送時や半導体基体1の適用装置への実装以前の加圧圧
接前の状態では、半導体基体1の中心ゲート電極1Gや
カソード電極1Kの各部表面がゲート接触部材15やカ
ソード熱緩衝板5の各表面と互いに摩擦仕合うことによ
り、半導体基体1の中心ゲート電極1Gやカソード電極
1K表面を損傷させ、それら電極材料の摩耗屑等を発生
させる結果、半導体基体1のゲート・カソード間の各電
極間を電気的に短絡し、半導体基体1を破壊させるな
ど、信頼性を低下させる要因となっていた。
【0007】また、第三の問題点として、中心ゲート電
極1Gへのゲート電力伝達のため、ゲートリード部材1
4をカソード主電極6の一部に切り欠き部を設けて通す
必要があり、カソード応力緩衝板4、カソード熱緩衝板
5等の板厚を増し半導体基体1の該当部への熱的、ある
いは機械的な応力集中を軽減するなどの考慮が必要とな
る。同時に、カソード主電極6の一部の切り欠き部はカ
ソード主電極6側への放熱量を減少させ、半導体基体1
の接合温度の不均一化を招き、カソード応力緩衝板4、
カソード熱緩衝板5等の板厚を増すことに伴う半導体基
体1の接合〜カソード主電極6およびアノード主電極2
3間熱抵抗の増加を引き起こしていた。以上の説明から
明確なように、本発明の目的は大電力用の圧接形半導体
装置の内部構造として、半導体基体1、カソード応力緩
衝板4、カソード熱緩衝板5およびゲート部の構造等を
巧みに構成することにより、圧接が均一で放熱的にも有
利な信頼性の高い圧接形半導体装置およびその製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】つまり、本発明のその目
的を達成する手段は、 (1)請求項1において、円板状の半導体基体の一表面
に、複数の島状に突出形成したカソード電極と、その各
々の谷部周囲を互いに接続した網の目状部と半導体基体
の外周部に設けたリング帯状部とを連結してなるゲート
電極とを具備し、半導体基体の他の一表面をアノード電
極面とした圧接形半導体装置において、前記ゲート電極
のリング帯状部には、薄板で形成され底面を開口した鉢
状部材の底面部を固着し、この鉢状部材の上部を圧接形
半導体装置の絶縁シール筒内側に設けたリングゲート受
に連絡固定する手段を具備し、前記アノード電極面の最
外周縁付近から半導体基体の外周端面および前記鉢状部
材の底面部と該ゲート電極のリング帯状部の固着部付近
までを接着性の絶縁部材により環状に覆い、半導体基体
の表面絶縁部を形成したものである。
【0009】(2)請求項2において、前記複数の島状
に突出形成したカソード電極の最外周径より大きく、前
記鉢状部材の下部立ち上がり部直径より小さな直径の前
記半導体基体と熱膨張係数がほぼ近い導電性のカソード
熱緩衝板をカソード電極とカソード主電極間に設け、互
いに圧接するように構成したものである。 (3)請求項3において、前記カソード熱緩衝板の外周
と前記鉢状部材の内部間に、軟質で接着性を有するゲー
ト外周絶縁材を充填するよう構成したものである。 (4)請求項4において、前記底面を開口した鉢状部材
を、底面を開口した蛇腹状部材とする請求項1又は請求
項2又は請求項3記載のものである。
【0010】(5)請求項5において、前記鉢状部材ま
たは前記蛇腹状部材をアルミニュウムまたはアルミニュ
ウム合金としたことを特徴とする請求項1又は請求項2
又は請求項3又は請求項4記載のものである。 (6)請求項6において、前記半導体基体と熱膨張係数
がほぼ近い導電性のアノード熱緩衝板をアノード電極と
アノード主電極間に設け、互いに圧接するように構成し
たことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3
又は請求項4又は請求項5記載のものである。 (7)請求項7において、前記アノード熱緩衝板とアノ
ード主電極を互いに係止する手段を備えるかまたは接合
して一体化した請求項1又は請求項2又は請求項3又は
請求項4又は請求項5又は請求項6記載のものである。
【0011】(8)請求項8において、円板状の半導体
基体の一表面に、複数の島状に突出形成したカソード電
極と、その各々の谷部周囲を互いに接続した網の目状部
と半導体基体の外周部に設けたリング帯状部とを連結し
てなるゲート電極とを具備し、半導体基体の他の一表面
をアノード電極面とする圧接形半導体装置の製造方法に
おいて、 1)前記ゲート電極のリング帯状部に底面を開口した鉢
状部材の底面を固着し、更に半導体基体の外周近傍の側
面を絶縁部材により絶縁して一体化し、 2)この一体化した部材の上部に、前記複数の島状に突
出形成したカソード電極の最外周径より大きく、前記鉢
状部材の下部立ち上がり部直径より小さな直径の前記半
導体基体と熱膨張係数がほぼ近い導電性のカソード熱緩
衝板を乗せ、 3)次に一体化した部材とカソード熱緩衝板との芯だし
をし、 4)これらを治具により圧接し、 5)前記カソード熱緩衝板の外周と前記鉢状部材の内部
間に、軟質で接着性を有するゲート外周絶縁材を充填
し、 6)ゲート外周絶縁材が固化した後、これらを治具から
取り外し、 7)絶縁シール筒の内部に固着されたアノード主電極の
上部に有するアノード熱緩衝板に当接させるよう、絶縁
シール筒の内部に固着したリングゲート受に吊着し、 8)この上部にカソード主電極を備えてこれらの半導体
装置を圧接する圧接形半導体装置の製造方法である。
【0012】
【作用】次に、その作用を説明する。鉢状部材は、一度
半導体基体を圧接して実装状態と同様な加圧をすること
により、鉢状部材を形成する薄板の塑性変形によって、
半導体基体の複数の島状に突出形成したカソード電極の
表面とカソード熱緩衝板との接触摩擦を生ずることな
く、半導体基体を適当な半固定状態とすることができ
る。また、半導体基体の外周端表面の絶縁部材の形成過
程において、流動性の絶縁部材を鉢状部材によりせき止
め、複数の島状カソード電極とカソード熱緩衝板間側へ
の絶縁部材の流出を防止する役割としても作用する。更
に、鉢状部材をカソード主電極の外側に設けた構造とす
ることにより、カソード主電極にゲートリード部材等の
貫通用の溝等を設ける必要がなく、カソード主電極が電
気的にも機械的にも均一に圧接され易く、圧接形半導体
装置全体の熱抵抗を低くすることができる。更に付帯的
な作用として、絶縁ザガネ、皿バネ、平ザガネ等のゲー
ト電極構造部材が不要となり、ゲートとカソードの各電
極が同心状となるので、ゲート〜カソード間が同軸構造
となってゲート〜カソード間インダクタンスが低減され
るため、自己消弧形素子のターンオフの場合などでもゲ
ート負バイアスを安定に供給でき、簡易で特性良好なる
圧接形半導体装置を構成できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の圧接形半導体装置およびその
製造方法の一実施例を、請求項に基づいて、図面により
詳述する。図1は本発明の請求項1,2,5,6,7及
び8記載の圧接形半導体装置の構造を説明する断面図で
あり、図2は本発明の請求項1,2,3,4,5,6,
7及び8記載の一実施例を示す断面図、図3は請求項1
及び5記載の鉢状部材を示す断面図、図4は請求項4及
び5記載の鉢状部材を示す断面図である。図1におい
て、1はアノード熱緩衝板等を合金接合しないタイプの
半導体基体で、アルミ蒸着層等で形成される多数の島状
カソード電極1Kと、アルミ蒸着層等で電気的に接続し
てそれら島状カソード電極1K間を取り囲むように設け
た網の目状のゲート電極1Gと、同様にして、アルミ蒸
着層等で形成されるアノード電極1Aをそれぞれ設けて
ある。従って、図5に示す従来の半導体基体1とアノー
ド熱緩衝板22を合金一体化したペレットの状態でない
ため、合金時に発生するペレットの反り返りなどの問題
は発生せず、大口径の半導体基体でも複数のカソード電
極1Kが均等に圧接され、半導体基体1内の電流のアン
バランスも生じない構造としてある。
【0014】また、半導体基体1の一表面側外周部のリ
ング状帯状部1GRのゲート電極1G表面には、本願の
要部である図3に示す鉢状部材2の底部1B部が溶着し
てあり、該鉢状部材2の一面側と半導体基体1の外周部
表面を絶縁部材20により環状に絶縁層を形成する。一
方、鉢状部材2の1T部は、薄板のリング形状で一部を
舌状としたリングゲート受3に溶着する。これにより、
半導体基体1は絶縁シール筒9の内側切り欠き部に被着
されたリングゲート受3に固定される。更に、圧接形半
導体装置の外部ゲート端子を形成する手段として、ゲー
ト導出部材を形成するリングゲート受3、ゲート導出パ
イプ13およびゲートリード部材14にそれぞれ連絡接
続している。
【0015】ここで、各カソード電極1Kとアノード電
極1Aは、それぞれカソード熱緩衝板5とアノード熱緩
衝板22の各一面と圧接接触される電極であり、カソー
ド熱緩衝板5とアノード熱緩衝板22はそれぞれカソー
ド主電極6やアノード主電極23にロー付けされ、一体
化している。なお、従来の場合、半導体基体1の気密封
じはゲートリード部材14、ゲート接触部材15、絶縁
ザガネ16、皿バネ17や平ザガネ18などの実装の都
合から、一般にアノードシールフランジ受10とアノー
ドシールフランジ24とにより外囲器周囲の最終気密封
じが行われるのに対して、本願では鉢状部材2とリング
ゲート受3の溶着後に外囲器周囲の最終溶接を行う構造
である点が異なるが、カソードシールフランジ7、カソ
ードシールフランジ受8、アノードシールフランジ受1
0はほぼ従来と同様に構成される。
【0016】次に、図2により本願の構成を説明する。
本図の場合、カソード熱緩衝板5はカソード主電極6に
はロー付けせず、該カソード熱緩衝板5の外周縁付近と
鉢状部材2の下部立ち上がり部付近の相互間および半導
体基板1の外周部のリング状帯状部1GRのゲート電極
1G表面付近とを、軟質で接着性の絶縁材よりなるゲー
ト外周絶縁材12により接着している点が図1の場合と
異なり、その他の点では図1と全く同一の構成である。
従って、カソード熱緩衝板5はカソード主電極6とのロ
ー付けなしに、複数のカソード電極1Kに密着圧接し
て、半導体基板1や鉢状部材2と共に一体化され、従来
装置におけるペレット的な取扱が可能となる。次に、図
4については、同図から明白なように、図3に対して蛇
腹状の2M部を有するだけで基本的には図3と同様な構
成である。図3の場合は鉢状部材2がリングゲート受3
に溶着される際、カソード熱緩衝板5やアノード熱緩衝
板22との平行ずれにより、半導体基体1を圧接した
時、鉢状部材2に無理な力が加わり変形することがある
ため、予め蛇腹状の2M部を設け、鉢状部材2自体の変
形やゲート電極1Gへの溶着部に余計な応力を加えない
よう考慮したものである。この図3の鉢状部材または図
4の蛇腹状部材をアルミニュウムまたはアルミニュウム
合金とすれば、半導体基体1との接合性の良いことや柔
軟性によるリングゲート受3との接合ズレ等に起因する
半導体基体1への無理な応力の吸収を計ることができ
る。
【0017】次に、その製造方法について図2を参照し
て説明する。図2において、円板状の半導体基体1の一
表面に、複数の島状に突出形成したカソード電極1K
と、その各々の谷部周囲を互いに接続した網の目状部と
半導体基体1の外周部に設けたリング帯状部1GRとを
連結してなるゲート電極1Gとを具備し、半導体基体1
の他の一表面をアノード電極面とする圧接形半導体装置
の製造方法において、 1)ゲート電極1Gのリング帯状部1GRに底面を開口
した鉢状部材2の底面を固着し、更に半導体基体1の外
周近傍の側面を絶縁部材20により絶縁して一体化し、 2)この一体化した部材の上部に、前記複数の島状に突
出形成したカソード電極1Kの最外周径より大きく、前
記鉢状部材の下部立ち上がり部直径より小さな直径の半
導体基体1と熱膨張係数がほぼ近い導電性のカソード熱
緩衝板5を乗せ、 3)次に一体化した部材とカソード熱緩衝板5との芯だ
しをし、 4)これらを治具により圧接し、 5)カソード熱緩衝板5の外周と鉢状部材2の内部間
に、軟質で接着性を有するゲート外周絶縁材12を充填
し、 6)ゲート外周絶縁材12が固化した後、これらを治具
から取り外し、 7)絶縁シール筒9の内部に固着されたアノード主電極
23の上部に有するアノード熱緩衝板22に当接させる
よう、絶縁シール筒9の内部に固着したリングゲート受
3に吊着し、 8)この上部にカソード主電極6を備えてこれらの半導
体装置を圧接する。 このような製造方法によって、圧接形半導体装置を得る
わけであるが、鉢状部材2に関しては、図3或いは図4
のいづれを使用してもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成であるか
ら、半導体基体1が圧接されない時でも鉢状部材2によ
り半導体基体1が固定されるので、カソード熱緩衝板5
やアノード熱緩衝板22との摩擦は起こらず、ゲート電
極1Gやカソード電極1Kのアルミ蒸着部等を損傷させ
ることもなく、半導体基体1の表面絶縁部20も一体的
に形成できるため、信頼性の高い圧接形半導体装置を提
供することができる。カソード主電極6にはゲートリー
ド部材14やゲート接触部材15の貫通溝を設けること
もないので熱的に不均一性を招くことなく、機械的な応
力集中も生じにくい構造が得られ、しかも絶縁ザガネ1
6、皿バネ17、平ザガネ18およびゲート絶縁リング
19の各部品が不要となるなどの効果も奏する。また、
実用に際して、ターンオフ動作時、ゲート引き抜き電流
が半導体基体1の中心部のゲート表面積の小さな部分よ
り外周部のゲート表面積の広い部分へと放射拡大的に導
かれるため、ゲート引き抜き電流の局部集中が発生しず
らく、カソードに対してゲートが同心状なので、ゲート
電流の通路となるループのインダクタンスが小さくゲー
ト負バイアスが過渡的に浅くなりにくいため、半導体基
体1の最大限の高速性と可制御耐量を得ることができ、
安全動作域の広い圧接形半導体装置並びにその製造方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の請求項1,2,5,6,7及び
8記載の圧接形半導体装置の構造を説明する断面図であ
る。
【図2】図2は本発明の請求項1,2,3,4,5,
6,7及び8記載の一実施例を示す断面図である。
【図3】図3は請求項1及び5記載の鉢状部材を示す断
面図である。
【図4】図4は請求項4及び5記載の鉢状部材を示す断
面図である。
【図5】図5は従来の圧接形半導体装置の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 半導体基体 1G ゲート電極 1K カソード電極 1A 合金接合材 2 鉢状部材 3 リングゲート受 4 カソード応力緩衝板 5 カソード熱緩衝板 6 カソード主電極 7 カソードシールフランジ 8 カソードシールフランジ受 9 絶縁シール筒 10 アノードシールフランジ受 11 絶縁ガイド 12 ゲート外周絶縁材 13 ゲート導出パイプ 14 ゲートリード部材 15 ゲート接触部材 16 絶縁ザガネ 17 皿バネ 18 平ザガネ 19 ゲート絶縁リング 20 絶縁部材 20E ゲート・カソード絶縁部 21 絶縁リング 22 アノード熱緩衝板 23 アノード主電極 24 アノードシールフランジ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状の半導体基体の一表面に、複数の
    島状に突出形成したカソード電極と、その各々の谷部周
    囲を互いに接続した網の目状部と半導体基体の外周部に
    設けたリング帯状部とを連結してなるゲート電極とを具
    備し、半導体基体の他の一表面をアノード電極面とした
    圧接形半導体装置において、前記ゲート電極のリング帯
    状部には、薄板で形成され底面を開口した鉢状部材の底
    面部を固着し、この鉢状部材の上部を圧接形半導体装置
    の絶縁シール筒内側に設けたリングゲート受に連絡固定
    する手段を具備し、前記アノード電極面の最外周縁付近
    から半導体基体の外周端面および前記鉢状部材の底面部
    と該ゲート電極のリング帯状部の固着部付近までを接着
    性の絶縁部材により環状に覆い、半導体基体の表面絶縁
    部を形成してなる圧接形半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の島状に突出形成したカソード
    電極の最外周径より大きく、前記鉢状部材の下部立ち上
    がり部直径より小さな直径の前記半導体基体と熱膨張係
    数がほぼ近い導電性のカソード熱緩衝板をカソード電極
    とカソード主電極間に設け、互いに圧接するように構成
    したことを特徴とする請求項1記載の圧接形半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記カソード熱緩衝板の外周と前記鉢状
    部材の内部間に、軟質で接着性を有するゲート外周絶縁
    材を充填するよう構成したことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の圧接形半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記底面を開口した鉢状部材を、底面を
    開口した蛇腹状部材とする請求項1又は請求項2又は請
    求項3記載の圧接形半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記鉢状部材または前記蛇腹状部材をア
    ルミニュウムまたはアルミニュウム合金としたことを特
    徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項
    4記載の圧接形半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体基体と熱膨張係数がほぼ近い
    導電性のアノード熱緩衝板をアノード電極とアノード主
    電極間に設け、互いに圧接するように構成したことを特
    徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項
    4又は請求項5記載の圧接形半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記アノード熱緩衝板とアノード主電極
    を互いに係止する手段を備えるかまたは接合して一体化
    した請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又
    は請求項5又は請求項6記載の圧接形半導体装置。
  8. 【請求項8】 円板状の半導体基体の一表面に、複数の
    島状に突出形成したカソード電極と、その各々の谷部周
    囲を互いに接続した網の目状部と半導体基体の外周部に
    設けたリング帯状部とを連結してなるゲート電極とを具
    備し、半導体基体の他の一表面をアノード電極面とする
    圧接形半導体装置製造方法において、 1)前記ゲート電極のリング帯状部に底面を開口した鉢
    状部材の底面を固着し、更に半導体基体の外周近傍の側
    面を絶縁部材により絶縁して一体化し、 2)この一体化した部材の上部に、前記複数の島状に突
    出形成したカソード電極の最外周径より大きく、前記鉢
    状部材の下部立ち上がり部直径より小さな直径の前記半
    導体基体と熱膨張係数がほぼ近い導電性のカソード熱緩
    衝板を乗せ、 3)次に一体化した部材とカソード熱緩衝板との芯だし
    をし、 4)これらを治具により圧接し、 5)前記カソード熱緩衝板の外周と前記鉢状部材の内部
    間に、軟質で接着性を有するゲート外周絶縁材を充填
    し、 6)ゲート外周絶縁材が固化した後、これらを治具から
    取り外し、 7)絶縁シール筒の内部に固着されたアノード主電極の
    上部に有するアノード熱緩衝板に当接させるよう、絶縁
    シール筒の内部に固着したリングゲート受に吊着し、 8)この上部にカソード主電極を備えてこれらの半導体
    装置を圧接することを特徴とする圧接形半導体装置の製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000016394A1 (fr) * 1998-09-10 2000-03-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dispositif semi-conducteur a contact par pression
US7132698B2 (en) * 2002-01-25 2006-11-07 International Rectifier Corporation Compression assembled electronic package having a plastic molded insulation ring
JP2011091424A (ja) * 2010-12-17 2011-05-06 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置

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