JPH08185156A - 弦楽器 - Google Patents

弦楽器

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JPH08185156A
JPH08185156A JP6339535A JP33953594A JPH08185156A JP H08185156 A JPH08185156 A JP H08185156A JP 6339535 A JP6339535 A JP 6339535A JP 33953594 A JP33953594 A JP 33953594A JP H08185156 A JPH08185156 A JP H08185156A
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JP
Japan
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lower body
neck
stringed instrument
string
upper body
Prior art date
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Pending
Application number
JP6339535A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Dejima
達也 出嶌
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弦の張力に対して所要の剛性を備え、しかも
良質な音質等が得られて特にアコースティックボディ型
の電子弦楽器に有効な弦楽器を提供する。 【構成】 中空共鳴胴体(アコースティックボディ)に
よる上ボディ5および下ボディ2からなり、ネック10
のヘッドからボディへ複数本の弦13が張架された弦楽
器において、アルミニウム等によりダイキャスト成形さ
れた下ボディ2に補強部6を設け、この補強部6を介し
てネック10が下ボディ2に結合され、弦の一方の後端
13a(テールエンド)を補強部6を介して下ボディ2
に係止してなり、下ボディ2に補強部6がダイキャスト
成形によって一体成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気ギター等の電子
楽器を含む弦楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、弦楽器のボディ構造としては一
枚板によるソリッド型ボディおよび中空共鳴胴体と呼ば
れるアコースティック型ボディがある。アコースティッ
ク型のボディは、ボディの厚みとなる側板(サイド)の
表側に前板(トップもしくは上ボディという)を設け、
裏側には裏板(バックもしくは下ボディという)を設け
て構成される。そうした内部空洞のボディに長いネック
を取り付けて結合し、ネックに張架した弦を先端の糸巻
で締緩調整して演奏に適した適度な張力をかけるように
なっている。アコースティック型およびソリッド型共に
弦楽器のボディは、弦の張力によって曲げや撓みが発生
しないように十分な剛性を備えていることが望まれる。
それに加え、音質や音量、さらには演奏記録を再生する
などの種々の付加価値機能をもたせるために、多種多様
な電子部品が装備される場合、ボディの材質には所要の
強度を保証できるもの、また音質などを損なわないもの
が選定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、弦の本数が
6弦、12弦といったように、多数になるほど弦による
張力も増大し、ネック基端部とボディとの結合部には相
当な弦張力による曲げや撓みなどの力が作用する。従来
より、特にアコースティックボディ型の弦楽器では、ネ
ックから張架される弦のテールエンド(後端)を上ボデ
ィ(上ボディに固定された弦支持部材)に係止させる構
造を通例としているため、上ボディの材質に木材や合成
樹脂を用いた場合は、弦張力に対して所要の剛性を備え
ていること、しかも良質な音質を得るための適度な硬度
を備えていること、などという制約が多く、それら両面
を満足し難く、木材では下ボディと同じく加工も困難で
ある。したがって、この発明の目的は、弦の張力に対し
て所要の剛性を備え、しかも成形容易で良質な音質が得
られる弦楽器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明による弦楽器は、上ボディおよび下ボディ
からなって少なくとも下ボディが所要の剛性を備えかつ
硬質材で形成されているボディと、下ボディに結合され
たネックと、ネックから張架される一方側の後端が下ボ
ディに係止された弦と、を備えて構成されている。この
発明による弦楽器は、ネックが結合される部分の下ボデ
ィに補強部が設けられ、この補強部は下ボディに一体成
形により設けることができる。また、この発明の弦楽器
では、上ボディおよび下ボディからなるボディを中空共
鳴胴体として成形することもできる。さらに、この発明
の弦楽器では、下ボディに弦支持部材を結合するととも
に、この弦支持部材に弦の後端を係止させて構成でき
る。さらにまた、この発明の弦楽器では、上ボディに弦
の張力が負荷されないよう、上ボディがネックおよび弦
支持部材に無接合で下ボディに接合された構成とするこ
とができる。
【0005】
【作用】上ボディおよび下ボディからなるボディにあっ
て、少なくとも下ボディを所要の剛性を備えかつ硬質材
で形成することで強化し、この強化された下ボディにネ
ックおよびブラケット(弦支持部材)を結合すること
で、弦の張力に対する剛性を高めている。また、従来よ
り弦の後端は上ボディに設けられるのを通例としてきた
が、この発明では、補強部で強化した下ボディに弦の後
端を係止することで、上ボディは弦の張力による負担か
ら軽減されもしくは皆無になるから、材質や形状の規制
も緩和され、音質面などを高めることだけを念頭におく
ことができる。
【0006】
【実施例】以下、この発明による弦楽器の実施例として
アコースティック型ボディの電気ギターについて図面を
参照しつつ説明する。図1は、この発明の弦楽器の第1
実施例が適用された電気ギターを示す正面図、図2はそ
の分解斜視図、図3は図1のA−A線による要部の側面
断面図である。楽器本体はアコースティック型のボディ
1に長いネック10が結合されてなっていて、ボディ1
は下ボディ2と下ボディ5からなって、上ボディ5は例
えば合成樹脂等で形成されている。下ボディ2の場合
は、例えばアルミニウムを材料に用いたダイキャスト成
形品であり、所要の剛性を備えている。また、下ボディ
2はその底板部3から立ち上げて通常側板と呼ばれる部
分のサイド4が一体成形された全体概ね断面コ字形の容
器状となっている。また、瓢箪形状のごとき湾曲した下
ボディ2の外郭に沿って、この下ボディ2を上から覆い
サイド4の周縁に沿わせて上ボディ5が接合され、内部
空洞の共鳴胴体であるアコースティックボディを構成し
ている。
【0007】下ボディ2と上ボディ5との周縁接合面に
は断面H形の帯状ゴムによる弾性吸振部材18が弾着さ
れ、多数の止めビス30による締め付けで弾性吸振部材
18を下ボディ2と上ボディ5との間に圧接した形とな
っている。つまり、下ボディ2から上ボディ5への振
動、あるいは逆に上ボディ5から下ボディ2への振動を
互いに弾性吸振部材18によって吸振することで、いわ
ゆる音のワレなどが防止できるようになっている。
【0008】また、図2でより明らかなように、従来の
ように上ボディ5ではなく、ネック10を下ボディ2の
前部にて結合することをこの発明の要旨の一つとしてい
る。すなわち、ネック10が取り付けられる下ボディ2
の前部には、コアと呼ばれる同じくこの発明の要旨であ
る補強部6が一体成形により設けられ、底板部3からボ
ディ内部に向けて膨出もしくは突出している。この補強
部6はネック10の長手方向に沿って延びる概ね横断面
コ字形となっていて、その前部のネック取付部6aでは
ネック10の基端部10aを結合して固定し、後部のブ
リッジ取付部6cではブリッジ11を固定できるように
なっている。横断面コ字形とすることで、厚肉による重
量増加を避け内部を空所部6dにして肉抜きを行ってい
る。本実施例では、前部のネック取付部6aには4個の
締結用ねじ孔6bが設けられ、図3の側面断面図でも示
すように、4本の長い締結ねじ31をねじ孔6bに螺着
させて、背後からネック10の基端部10aをねじ締結
して固定するようになっている。また、横断面コ字形の
補強部6は、その裏面側に補強リブを形成して剛性強化
することも可能である。
【0009】下ボディ2の前部に一体成形された補強部
6としては、前述のように弾性吸振部材18を介してい
わゆるフローティング構造の上ボディ5とは接触が断た
れている。すなわち、上ボディ5がフローティング構造
という点に関し、上記ネック10との関係においても同
様であり、上ボディ5はネック10とはなんら接合関係
をもたず非接触である。これによって、上ボディ5では
ネック10に張架される数本の弦13の張力を負担しな
い。しかも、より自由に振動することが可能となり、よ
り良好な音質の楽音が得られることとなる。
【0010】ネック10では、この先端部のヘッド10
bに設けられた糸巻ペグ12からボディ1側に設けられ
たブリッジ11との間に渡って、例えば6本の弦13が
張架されている。図3に示すように、ブリッジ11は上
記補強部6を介して固定ボルト34やこの発明でいう弦
支持部材であるブラケット35で下ボディ2に係止され
ている。ブリッジ11は上ボディ5に設けた取付口5a
から上方へ突出しており、上ボディ5とは一切接合部を
もたず接触を断っている。したがって、ネック10から
張架される6本の弦13は、それらのテールエンド13
a(後端)を上ボディ5に非接触のブリッジ11に係止
される。つまり、上ボディ5は従来のようにブリッジ1
1を通して弦13からの張力を受けない。このことも、
前述のように上ボディ5をフローティング構造としたこ
とによるものである。
【0011】なお、図示例の電気ギターには以下の付属
装置が備わっている。ブリッジ11の少し手前にはばね
ダンパなどを介してピックアップ14が配置され、この
ピックアップ14では演奏中に弦13の振動を検出して
電気信号に変換し、回路基板15に向けて出力できるよ
うになっている。また、この回路基板15に接続されて
2個のスピーカ16やテープレコーダ17も配置されて
いる。さらには、ビブラート調整するトレモロユニット
19も設けられている。このトレモロユニット19のア
ーム19aを手動操作して、アーム19aと上記補強部
6との間に連結ボルト20介して張架されたコイルスプ
リング21(図3参照)のばね圧を加減することで、演
奏音にビブラートを加味して音調の変化を楽しめるよう
になっている。電気ギターなどの電子弦楽器では、この
ようにスピーカ16、テープレコーダ17などの記録再
生装置、さらにはトレモロユニット19を設けること
で、演奏音にエコーやコーラスなどを付加するエフェク
タ機能などの付加価値機能をつける。それによって、奏
者の演奏や作曲思考を中断することなく高め、一人でア
ンサンブルを楽しむとか、あるいは作曲を楽しむことが
できる。また、エフェクタ機能によりスタジオなどでの
セッティング作業を軽減させることも可能になる。スピ
ーカ16の内蔵によって外部アンプなしでの演奏を楽し
むことも可能になる。
【0012】本実施例では、図3に示すように、下ボデ
ィ2の底板部3に開口蓋7を設けることも可能である。
開口蓋7は底板部3に嵌め込み式で止めビス33によっ
て容易に着脱できるようにする。また、上ボディ5に
は、ブリッジ11とピックアップ14を外部に覗かせる
ための開口部5aが設けられ、スピーカ16の放音孔5
bやテープレコーダ17の放音孔5cも設けてある。ス
ピーカ16およびテープレコーダ17はそれぞれブラケ
ット部材22、23上に担持されてセットされている。
【0013】一方、図4は、この発明による第2実施例
を示している。上記第1実施例の各部材に対応する部品
には同じ符号を付す。この第2実施例では、下ボディ2
の前部2Aを逆向き凹状の鞍形に成形し、後部2Bを共
鳴胴体部として第1実施例の場合よりも顕著にした構造
である。前部2Aにおいて、補強部6が外部に露呈して
いることの体裁を配慮するならば、図3で示した開口蓋
7のごとき蓋カバーで前部2Aを覆ってもよい。
【0014】したがって、上記第1、第2実施例から明
らかなように、ネック10は補強部6を一体成形して剛
性強化した下ボディ2に結合される。一体成形による補
強部6に代えて、単体加工された補強部材を止めビスな
どで下ボディ2に結合することもできる。しかし、共鳴
胴体として機能するボディに別部品の補強部材を接合さ
せることは、前述のように音質を阻害することもある。
そうした点を配慮すると補強部として一体成形すれば、
部品点数も削減されることは勿論、製造工程の段階で高
精度な位置決め作業や治具の使用も不要となり、製造コ
ストを低減でき、しかも組立精度のばらつきを最小限に
抑えて一定品質のものが得られるので、品質管理も容易
になるなどの利点がある。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による弦
楽器は、ボディが上ボディと下ボディからなっていて、
少なくとも下ボディは所要の剛性を備えかつ硬質材で形
成されて強化されているので、この強化された下ボディ
にネックおよび弦の後端(テールエンド)を係止するこ
とで、従来からネックおよび弦の後端を上ボディに結合
した構造に比べて、弦張力等に対する剛性が強化される
と共に、上ボディを自由に振動可能として音質等が高め
られ、かつ下ボディのみを剛性の高い材料で形成すれば
よいので、製造コストの面でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による弦楽器の第1実施例が適用され
た電気ギターを示す正面図。
【図2】第1実施例の電気ギターの分解斜視図。
【図3】図1のA−A線による第1実施例の電気ギター
の側面断面図。
【図4】図1のA−A線による第2実施例の電気ギター
の側面断面図。
【符号の説明】
1 ボディ 2 下ボディ 3 底板部 4 サイド 5 上ボディ 6 補強部 10 ネック 11 ブリッジ 13 弦 35 ブラケット(弦支持部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上ボディおよび下ボディからなって少な
    くとも下ボディが所要の剛性を備えかつ硬質材で形成さ
    れているボディと、 下ボディに結合されたネックと、 ネックから張架される一方側の後端が下ボディに係止さ
    れた弦と、を備えたことを特徴とする弦楽器。
  2. 【請求項2】 前記ネックが結合される部分の前記下ボ
    ディに補強部を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    弦楽器。
  3. 【請求項3】 前記下ボディに前記補強部が一体成形さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の弦楽器。
  4. 【請求項4】 前記上ボディおよび前記下ボディからな
    る前記ボディが中空共鳴胴体として成形されていること
    を特徴とする請求項1記載の弦楽器。
  5. 【請求項5】 前記下ボディに弦支持部材を結合すると
    ともに、前記弦支持部材に前記弦の後端を係止したこと
    を特徴とする請求項1記載の弦楽器。
  6. 【請求項6】 前記上ボディに前記弦の張力が負荷され
    ないよう、前記上ボディが前記ネックおよび前記弦支持
    部材に無接合で前記下ボディに接合されていることを特
    徴とする請求項5記載の弦楽器。
JP6339535A 1994-12-29 1994-12-29 弦楽器 Pending JPH08185156A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110310614A (zh) * 2018-03-20 2019-10-08 雅马哈株式会社 弦乐器的机身及弦乐器
JP7174457B1 (ja) * 2021-11-26 2022-11-17 敬三 石橋 弦楽器用の音響デバイス

Cited By (4)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110310614A (zh) * 2018-03-20 2019-10-08 雅马哈株式会社 弦乐器的机身及弦乐器
CN110310614B (zh) * 2018-03-20 2023-07-04 雅马哈株式会社 弦乐器的机身及弦乐器
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