JPH08182352A - 超音波アクチュエータ - Google Patents

超音波アクチュエータ

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Publication number
JPH08182352A
JPH08182352A JP6320074A JP32007494A JPH08182352A JP H08182352 A JPH08182352 A JP H08182352A JP 6320074 A JP6320074 A JP 6320074A JP 32007494 A JP32007494 A JP 32007494A JP H08182352 A JPH08182352 A JP H08182352A
Authority
JP
Japan
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elastic body
electromechanical conversion
ultrasonic actuator
conversion element
wave
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Pending
Application number
JP6320074A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Muramatsu
研一 村松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP6320074A priority Critical patent/JPH08182352A/ja
Publication of JPH08182352A publication Critical patent/JPH08182352A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直進又は回転の双方又は一方を選択的に駆動
可能とする。 【構成】 弾性体11の左端及び右端には、それぞれX
方向及びY方向に励振する電気機械変換素子21X、2
2X、21Y、22Yが設けられ、弾性体11をX方向
及びY方向に時間的な位相差をもって2次元的に励振す
ることにより、その駆動面11aに回転しながら進行す
る進行性振動波を生じ、移動体40は、直進、回転、直
進及び回転の運動を選択的に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性体の励振方式を改
良した超音波アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超音波アクチュエータの
内でリニア型のものは、例えば、直線状の弾性体に進行
性振動波(以下、進行波と略す)を生じさせ、弾性体駆
動面に移動子を加圧接触させて駆動させる構造〔第35
回構造強度に関する講演会講演集(平成5年7月6日〜
8日)p280〜283「進行波型リニア超音波モータ
の試作」(樋口 健)等〕が公知である。
【0003】図8は、超音波アクチュエータの従来例を
示す斜視図である。従来の超音波アクチュエータは、固
定子510と移動子540とから構成されている。固定
子510は、駆動方向に伸長した形状であり、駆動面5
11aに駆動力が発生する弾性体511と、この弾性体
511の左端部511L及び右端部511Rの近傍に接
合された進行波発生用の圧電体521及び進行波吸収用
の圧電体523とから構成されている。移動子540
は、弾性体511の駆動面511aに不図示の加圧部材
によって加圧接触され、弾性体511に発生する進行波
により移動する。
【0004】この超音波アクチュエータは、弾性体51
1の一端近傍に装着した圧電体521によって弾性体5
11を励振させ、弾性体511の他端近傍に装着した圧
電体523により弾性体の振動を吸収する方法により、
弾性体511に一方向のみの進行波を生じさせることが
できる。このような方式の超音波アクチュエータは、弾
性体511を長くできることから比較的長い距離を駆動
させることができる、という利点がある。また、この講
演会講演集により示された超音波アクチュエータは、弾
性体の一面(圧電体装着面と反対面)のみを駆動面とし
て用いていた。
【0005】一方、前述した樋口氏によると、弾性体の
両端を加振することによって、進行波を発生することも
提案している。図9は、両端加振型の超音波アクチュエ
ータの従来例の構造及び動作原理を説明する図である。
両端加振型の超音波アクチュエータは、弾性体611の
左端部611L及び右端部611Rに圧電体621,6
22が設けられている。まず、図9(a)に示すよう
に、圧電体621によって、弾性体611の左端部61
1Lを加振することにより、弾性体611に定在波Aが
発生する〔図9(c−1)〕。この場合、非加振側(6
11R)を支持端とみなすことができるので、定在波
は、支持端側が節となり加振端側が腹となる。
【0006】また、図9(b)に示すように、圧電体6
22によって、弾性体611の右端部611Rを加振す
ることにより、同様に一方が節となり他方が腹となる定
在波Bが発生する〔図9(c−2)〕。これらの定在波
Aと定在波Bとは空間的位相差がλ/4ずれている。従
って、定在波Aと定在波Bとの時間的位相差をλ/4ず
らしてやると、その合成波は進行波となる〔図9(c−
3)〕。
【0007】このような進行波の発生方法は、前記した
講演会講演集に示した方法と比較すると、弾性体611
の進行波を吸収しないために、エネルギー効率を向上す
ることができる、という利点がある。
【0008】さらに、前記いずれの場合であっても、弾
性体の駆動面と移動子の摺動面を複数にすることによ
り、弾性体との接触面を増加させて、駆動力を向上させ
ることが提案されている。これにより、移動子の長さを
短くすることができ、可動距離の拡大や装置の小形化が
実現できるようになった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術で
は、1つの超音波アクチュエータは、直進又は回転の一
方のみの運動しか行うことができなかったので、用途が
限定されていた。
【0010】本発明の目的は、直進又は回転の双方又は
一方を選択して駆動できる超音波アクチュエータを提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、駆動信号により励振される第1
側及び第2側の電気機械変換素子と、前記第1側及び第
2側の電気機械変換素子が両端部近傍にそれぞれ接合さ
れ、前記各電気機械変換素子の励振により進行性振動波
を発生する弾性体と、前記弾性体の駆動面に接触する相
対移動部材と、を含む超音波アクチュエータにおいて、
前記第1側及び第2側の電気機械変換素子は、それぞれ
第1及び第2の方向に励振する第1方向及び第2方向用
の電気機械変換素子を備え、前記弾性体は、前記第1側
及び第2側の各電気機械変換素子が前記第1方向及び第
2方向に時間的な位相差をもって2次元的に励振するこ
とにより、駆動面に回転しながら進行する進行性振動波
を生ずることを特徴としている。
【0012】請求項2の発明は、駆動信号により励振さ
れる電気機械変換素子と、前記電気機械変換素子が端部
近傍にそれぞれ接合され、前記電気機械変換素子の励振
により進行性振動波を発生する弾性体と、前記弾性体の
駆動面に接触する相対移動部材と、を含む超音波アクチ
ュエータにおいて、前記電気機械変換素子は、第1及び
第2の方向に励振する第1方向及び第2方向用の電気機
械変換素子を備え、前記弾性体は、前記電気機械変換素
子が前記第1方向及び第2方向に時間的な位相差をもっ
て2次元的に励振することにより、駆動面に回転しなが
ら進行する進行性振動波を生ずることを特徴としてい
る。
【0013】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の超音波アクチュエータにおいて、前記相対移動
部材を前記弾性体に加圧接触させる加圧部材を設けたこ
とを特徴としている。
【0014】請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の
いずれか1項に記載の超音波アクチュエータにおいて、
前記弾性体は、円柱状又は円筒状であることを特徴とし
ている。
【0015】請求項5の発明は、請求項4に記載の超音
波アクチュエータにおいて、前記加圧部材は、前記弾性
体を全周に渡って加圧することを特徴としている。
【0016】請求項6の発明は、請求項4又は請求項5
に記載の超音波アクチュエータにおいて、前記電気機械
変換素子は、前記弾性体に嵌合するチューブ型であるこ
とを特徴としている。
【0017】請求項7の発明は、請求項1〜請求項6の
いずれか1項に記載の超音波アクチュエータにおいて、
前記加圧部材は、前記弾性体の駆動面と前記相対移動部
材の摺動面との間に加圧力を発生する弾性部材を、前記
相対移動部材側に配置したものであることを特徴として
いる。
【0018】
【作用】本発明によれば、弾性体は、電気機械変換素子
によって、第1及び第2の方向に時間的な位相差をもっ
て2次元的に励振されて、その駆動面に回転しながら進
行する進行性振動波を生ずるので、移動子は、弾性体上
の直進運動と弾性体周りの回転運動を同時に行うことが
できる。
【0019】
【実施例】
(第1実施例)図1は、本発明による超音波アクチュエ
ータの第1実施例を示す斜視図、図2は、第1実施例に
係る超音波アクチュエータの移動子を拡大して示す断面
図である。第1実施例の超音波アクチュエータは、固定
子10と移動子(相対運動部材)40とから構成されて
いる。固定子10は、弾性体11と、電気機械変換素子
21、22と、支持体31、32とを備えている。
【0020】弾性体11は、駆動方向(Z方向)に中心
軸をもつ円柱形状の部材であり、金属又はプラスチック
などによって作製されている。この弾性体11は、両端
に直方体形状の端部11L、11Rが形成されている。
【0021】電気機械変換素子21、22は、電気エネ
ルギーを機械エネルギーに変換する素子であり、圧電体
若しくは積層型圧電体又は電歪素子などを用いることが
できる。電気機械変換素子21、22は、弾性体11の
端部11L、11Rにそれぞれ接合されており、各々の
電気機械変換素子21、22は、さらに、X方向用の電
気機械変換素子21X,22Xと、Y方向用の電気機械
変換素子21Y,22Yとから構成されている。
【0022】支持体31,32は、弾性体11の両端を
支持するための部材であり、ここでは、弾性体11に接
合された電気機械変換素子21X,21Y,22X,2
2Yを、支持体31X,31Y,32X,32Yがそれ
ぞれ支持することにより、結果的に、弾性体11を支持
している。
【0023】移動子40は、図2に示すように、移動方
向(Z軸方向)に垂直な断面(X−Y断面)がリング状
の部材であり、その内側が摺動部40aとなっている。
この移動子40は、リング上の1カ所が分割されてお
り、各々の分割端部の放射方向に突出した突出部41、
42が形成されている。加圧部材50は、移動子40の
分割端面に挟まれたゴムやバネ等の弾性部材51と、移
動子40の突出部41、42を貫通し、加圧力を調整す
る調整部材としてのボルト52及びナット53と、から
構成されている。
【0024】図3は、第1実施例に係る超音波アクチュ
エータの基本動作を説明する波形図である。まず、図3
(a)に示すように、弾性体11には、一方の端部11
LをX方向に加振することにより、定在波Aが発生す
る。この場合に、加振側の端部11Lを自由端、他方の
端部11Rを固定端とみなすことができるので、定在波
Aは、一方が節となり他方が腹となる。
【0025】また、図3(b)に示すように、弾性体1
1には、他方の端部11RをX方向に加振することによ
り、同様に、一方が節なり他方が腹となる定在波A’が
発生する。これらの定在波Aと定在波A’は、空間的位
相差がλ/4ずれている。従って、定在波Aと定在波
A’との時間的位相差をλ/4ずらした場合には、その
合成波は進行波A”となる[図3(e)]。つまり、X
軸方向に振動面を持ち、Z軸方向に進行する進行波は、
次式(1)によって表される。ここで、λは進行波の波
長であり、νは振動数を表す。 X=cosδX (2πZ/λ−2πνt) …(1)
【0026】進行波A”は、上記のように発生するの
で、図3(c),(d)に示すように、その振動面が互
いに垂直なY方向の振動面をもう1つの進行波B”を発
生させる[図3(e)]。つまり、Y軸方向に振動面を
持ち、Z軸方向に進行する進行波は、次式(2)によっ
て表される。 Y=cosδY (2πZ/λ−2πνt−π/2) …(2)
【0027】そして、2つの進行波A”,B”は、λ/
4の時間的位相差が与えられると、これらの進行波
A”,B”が合成された波は、図3(f)に示すよう
に、進行方向Zの回りで振動面を回転させながら進行す
る進行波Cとなる。このときに、弾性体11を進行波の
進行方向(Z方向)から観察した場合に、弾性体11
は、楕円又は円状の腰振り運動を行い、これが移動子4
0を回転運動させる駆動力となる。従って、弾性体11
は、移動子40に対して、弾性体11上の直進運動と、
弾性体11の周りを回転運動を同時に与えることができ
る。
【0028】ここで、一端の加振(例えば、図3
(a),(c)又は図3(b),(d)の加振)を停止
すれば、弾性体11は、定在波の状態で腰振り運動を行
う。この場合に、移動体40は、直進運動は行わずに、
その場で回転運動を行う。さらに、2つの進行波A”,
B”のうちのいずれか一方を停止させれば、移動体40
は、直進運動のみを行う。従って、この実施例の超音波
アクチュエータは、電気機械変換素子21X,21Y,
22X,22Yへ印加される駆動信号を選択することに
より、直進と、回転と、直進及び回転の3つのモードを
自由にしかも簡単に切り替えることができる。
【0029】(第2実施例)図4は、本発明による超音
波アクチュエータの第2実施例を示す斜視図、図5は、
第2実施例に係る超音波アクチュエータの電気機械変換
素子の配列を示す図である。なお、以下に説明する各実
施例では、同様な機能を果たす部分には、末尾の符号を
統一して付し、重複する説明を適宜省略する。
【0030】第2実施例の超音波アクチュエータは、固
定子110と移動子(相対運動部材)140とから構成
されている。固定子110は、弾性体111と、電気機
械変換素子121、122と、支持体131、132と
を備えている。第2実施例では、電気機械変換素子12
1、122は、チューブ型ものもが使用されており、支
持体131、132は、弾性体111の各々の端面を直
接支持固定している。
【0031】チューブ型電気機械変換素子121、12
2は、図5(c),(d)に模式的に示すように、弾性
体111の端部に設けられており、チューブ状の電気機
械変換素子121A,122Aと、おもて面に4分割さ
れた電極121X,121X’,121Y,121Y’
及び122X,122X’,122Y,122Y’が形
成され、裏面に分割されない共通電極121C,122
Cが配置されている。チューブ型電気機械変換素子12
1、122は、弾性体111の端部に形成された小径部
の一部又は全部に嵌合していてもよいし、弾性体111
の端面にその端面が接合されていてもよい。
【0032】次に、第2実施例に係る超音波アクチュエ
ータの動作を説明する。まず、チューブ型電気機械変換
素子121の電極121Xと121X’の組に、電界の
符号が互いに逆になるように交流電界をかけると、一方
の端部111Lが加振されることにより、弾性体111
に定在波Aが発生する。この場合に、加振側の端部11
1Lを自由端、他方側の端部111Rを固定端とみなす
ことができので、定在波Aは、一方が節となり他方が腹
となる。
【0033】また、他方の端部111Rについても、端
部111Lと同様に、チューブ型電気機械変換素子12
2の電極122Xと122X’の組を用いて加振するこ
とにより、一方が節となり他方が腹となる定在波A’が
発生する。
【0034】これらの定在波Aと定在波A’とは、空間
的位相差がλ/4ずれている。従って、定在波Aと定在
波A’との時間的位相差をλ/4ずらしてやると、その
合成波は進行波となる。
【0035】これと同様に、チューブ型電気機械変換素
子121の電極121Yと122Y’の組を用いて一方
の端部111Lを加振することにより、定在波Aに対し
て振動面が垂直な定在波Bが発生する。さらに、チュー
ブ型電気機械変換素子121の電極122Yと122
Y’の組を用いて他方の端部111Rを加振することに
より、定在波A’に対して振動面が垂直な定在波B’が
発生する。
【0036】定在波Aと定在波A’と同様に、定在波B
と定在波B’とは、空間的位相差がλ/4ずれており、
定在波Bと定在波B’との時間的位相差をλ/4ずらし
てやると、その合成波は、定在波Aと定在波A’による
進行波とは振動面が互いに垂直な進行波となる。
【0037】このようにして発生した振動面が互いに垂
直な2種類の進行波を、両者にλ/4の時間的位相差を
与えて合成することにより、進行方向Zの周りで振動面
を回転させながら進行する進行波が発生する。
【0038】このような進行波を発生させるためには、
結果的に、チューブ型電気機械変換素子121,122
は、互いにλ/4の時間的位相差を持った首振り運動を
行うことになる。つまり、見方を変えれば、チューブ型
電気機械変換素子121の首振り運動によって、弾性体
111に腰振り運動を伴う定在波が励振され、それと同
様にチューブ型電気機械変換素子122の首振り運動に
よって、空間的位相差がλ/4をもつもう1つの腰振り
運動を伴う定在波が励振され、両者の間に、λ/4の時
間的位相差を与えることにより、弾性体111に腰振り
運動に伴う進行波、つまり、進行方向の周りで振動面を
回転させならがら進行する進行波が発生する。
【0039】移動子140は、摺動部140aが弾性体
111の外周の駆動面111aに加圧接触しているの
で、その駆動面111aから駆動力を得て、駆動され
る。
【0040】(第3実施例)図6は、本発明による超音
波アクチュエータの第3実施例を示した斜視図である。
第3実施例の超音波アクチュエータは、弾性体211の
一方の端部に進行波発生用の電気機械変換素子221
X,221Yが設けられ、他方の端部に進行波吸収用の
電気機械変換素子222X,222Yが設けられている
点が第1実施例と異なる。
【0041】電気機械変換素子221X,221Yは、
駆動信号により励振され、弾性体211の電気機械変換
素子221X,221Yが接続された端部211Lから
端部211Rに向かって、振動面が互いに垂直であっ
て、λ/4の位相差をもつ2種類の進行波が発生する
[図3(e)参照]。このときに、弾性体211の駆動
面221aに進行波に伴う楕円運動が生ずると共に、進
行波の進行方向に垂直な面内において楕円又は円状の腰
振り運動が発生する。この進行波は、弾性体211の他
方の端部211Rに設けられた進行波吸収用の電気機械
変換素子222X,222Yによって吸収され、進行波
の反射は防止される。
【0042】(第4実施例)図7は、本発明による超音
波アクチュエータの第4実施例を示した斜視図である。
第4実施例の超音波アクチュエータは、弾性体311の
一方の端部に進行波発生用のチューブ型電気機械変換素
子321が設けられ、他方の端部に進行波吸収用のチュ
ーブ型電気機械変換素子322が設けられている。
【0043】チューブ型電気機械変換素子321,32
2の構造は、第2実施例に示した図5(c),(d)と
同様であり、また、この超音波アクチュエータの動作
は、第3実施例と同様であるので、詳しい説明は省略す
る。
【0044】以上説明した実施例に限定されることな
く、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明
に含まれる。例えば、弾性体に進行波を発生させる方法
として、各実施例ごとに、弾性体の両端を加振して進行
波を発生させる方式と、弾性体の一端側を加振して弾性
体の他端側から進行波を吸収する方式とを示したが、各
実施例に対して、どちらの方式を用いても本発明の効果
が同様に生じる。
【0045】また、前記各実施例では、移動体は、その
摺動部を1つの肉厚の大きな材料とし、その材料を直接
弾性体に加圧接触するように示したが、弾性体に加圧接
触する面に、前記材料とは別の摺動材を配置するように
してもよい。
【0046】さらに、弾性体を加振する第1及び第2の
方向は、π/2だけ異なる例で説明したが、π/2以外
の値でもよい。また、時間的な位相差は、π/2だけの
例で説明したが、π/2以外の値でもよく、その場合に
は、弾性体は、楕円の腰振り運動を行う。
【0047】なお、移動子(相対移動部材)を固定し
て、弾性体側を駆動するようにしてもよい。また、移動
子の長さは、少なくとも進行波Cの波長の2.5にする
ことが好ましい。
【0048】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、弾性体は、電気機械変換素子によって、第1及び
第2の方向に時間的な位相差をもって2次元的に励振さ
れて、その駆動面に回転しながら進行する進行性振動波
を生ずるので、移動子は、弾性体上の直進運動と弾性体
周りの回転運動を同時に行うことができる。したがっ
て、本発明によれば、従来のアクチュエータではいずれ
か一方しか行えなかった直進・回転運動の両動作を同時
に行うことができる。また、本発明によれば、電気機械
変換素子に対する入力信号の切り替えによって、1つの
アクチュエータで、直進と、回転と、直進及び回転の3
つのモードを容易に使い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波アクチュエータの第1実施
例を説明する外観図である。
【図2】第1実施例に係る超音波アクチュエータの移動
子を説明する断面図である。
【図3】第1実施例に係る超音波アクチュエータの動作
を説明する図である。
【図4】本発明による超音波アクチュエータの第2実施
例を示す斜視図である。
【図5】第2実施例に係る超音波アクチュエータの電気
機械変換素子の配列を示す図である。
【図6】本発明による超音波アクチュエータの第3実施
例を示す斜視図である。
【図7】本発明による超音波アクチュエータの第4実施
例を示す斜視図である。
【図8】従来の超音波アクチュエータの一例を説明する
外観図である。
【図9】従来の両端加振型の超音波アクチュエータの一
例の構成を動作原理とともに説明する図である。
【符号の説明】
10、110、210、310 固定子 11、111、211、311 弾性体 21、22、121、122、221、222、32
1、322 電気機械変換素子 31、32、131、132、231、232、33
1、332 支持体 40、140、240、340 移動子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動信号により励振される第1側及び第
    2側の電気機械変換素子と、 前記第1側及び第2側の電気機械変換素子が両端部近傍
    にそれぞれ接合され、前記各電気機械変換素子の励振に
    より進行性振動波を発生する弾性体と、 前記弾性体の駆動面に接触する相対移動部材と、を含む
    超音波アクチュエータにおいて、 前記第1側及び第2側の電気機械変換素子は、それぞれ
    第1及び第2の方向に励振する第1方向及び第2方向用
    の電気機械変換素子を備え、 前記弾性体は、前記第1側及び第2側の各電気機械変換
    素子が前記第1方向及び第2方向に時間的な位相差をも
    って2次元的に励振することにより、駆動面に回転しな
    がら進行する進行性振動波を生ずることを特徴とする超
    音波アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 駆動信号により励振される電気機械変換
    素子と、 前記電気機械変換素子が端部近傍にそれぞれ接合され、
    前記電気機械変換素子の励振により進行性振動波を発生
    する弾性体と、 前記弾性体の駆動面に接触する相対移動部材と、を含む
    超音波アクチュエータにおいて、 前記電気機械変換素子は、第1及び第2の方向に励振す
    る第1方向及び第2方向用の電気機械変換素子を備え、 前記弾性体は、前記電気機械変換素子が前記第1方向及
    び第2方向に時間的な位相差をもって2次元的に励振す
    ることにより、駆動面に回転しながら進行する進行性振
    動波を生ずることを特徴とする超音波アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の超音波ア
    クチュエータにおいて、 前記相対移動部材を前記弾性体に加圧接触させる加圧部
    材を設けたことを特徴とする超音波アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載の超音波アクチュエータにおいて、 前記弾性体は、円柱状又は円筒状であることを特徴とす
    る超音波アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の超音波アクチュエータ
    において、 前記加圧部材は、前記弾性体を全周に渡って加圧するこ
    とを特徴とする超音波アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の超音波ア
    クチュエータにおいて、 前記電気機械変換素子は、前記弾性体に嵌合するチュー
    ブ型であることを特徴とする超音波アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記
    載の超音波アクチュエータにおいて、 前記加圧部材は、前記弾性体の駆動面と前記相対移動部
    材の摺動面との間に加圧力を発生する弾性部材を、前記
    相対移動部材側に配置したものであることを特徴とする
    超音波アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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