JPH08177837A - 回転防止装置付き高強度トルク型ブラインドボルト - Google Patents

回転防止装置付き高強度トルク型ブラインドボルト

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JPH08177837A
JPH08177837A JP7256516A JP25651695A JPH08177837A JP H08177837 A JPH08177837 A JP H08177837A JP 7256516 A JP7256516 A JP 7256516A JP 25651695 A JP25651695 A JP 25651695A JP H08177837 A JPH08177837 A JP H08177837A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い最終クランプ荷重で加工品を保持するた
めの、ネジ山付きトルク型の高強度ブラインドボルトを
提供する。 【解決手段】 このブラインドボルトは、トルクによっ
て調整される、加工品を固定するための、ブラインド側
面のヘッドを持つコアピン、複数のネジ山、及びピンの
ネジ山に取付けられるナットを有する。このブラインド
ボルトは、主スリーブ構造と拡張可能なブラインド側面
のスリーブ構造を持ち、ピンとナット間にかけられるト
ルクによってセットされる。このトルクにより拡張可能
スリーブは、ピンヘッドにより拡張を起こし荷重ベアリ
ングのブラインドヘッドを形成する。ブラインドファス
ナーには、一般に加工品の外部に位置するグリップ空洞
を持つファスナーのグリップ範囲を定義するように選定
された深さの空洞を定義する、グリップアジャスター構
造が含まれる。また、ナットとピン間にかけられたトル
クに対応する相対的な回転を防止するため、ピンヘッド
と拡張可能なスリーブ構造の間に反回転性構造が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の加工品用のフ
ァスナーに関連するもので、より詳細には、高い最終ク
ランプ荷重で加工品を共に保持するための、ネジ山付き
トルク型の高強度ブラインドボルトに関連するものであ
る。上記の関連する公開特許及び出願特許で指摘される
ように、このようなブラインドファスナーは、一般の用
途の外、ボックスビーム、柱、あるいはブリッジ等を利
用した建設工事において特に有用であり、更に、加工品
の1つの側面へのアクセスが妨害されたり限定されてい
る場合での応用に有用である。
【0002】また、本発明のファスナーは、一般的に、
主スリーブ、拡張可能なスリーブ、及びピンを含み、ピ
ンを通してかけられた相対的軸方向の力に対応して、ブ
ラインドヘッドを形成するために拡張可能なスリーブが
半径方向に拡張するような、複数の加工品用のブライン
ドボルトファスナーに関連している。この点に関して、
本発明のブラインドボルトは、上述の特許の外に、一般
に、1972年2月22日付けでジョゼフHマッサに発
行された米国特許第3, 643, 544号に見られる、
同種のネジ山付きブラインドファスナーに関連してい
る。この主のファスナーは、米国のモノグラム・エアロ
スペース・ファスナー社及びボイサン・マニュファクチ
ャリング社によって、ビスロック(Visu-Lok)あるいはジ
ョーボルト(Jo-Bolt) の商品名で販売されている。Rウ
ィルツらに発行された1966年7月26日付け米国特
許第3, 262, 353号、J ラトールに発行された1
956年10月9日付け米国特許第2, 765, 699
号、ブリルメイヤーに発行された1959年5月19日
付け米国特許第2, 887, 003号、オーロフに発行
された1963年10月22日付け米国特許第3, 10
7, 572号を参照されたい。関連する米国特許第5,
213, 460号に指摘されているように、先例のブラ
インドボルトファスナーには、主スリーブがクランプ荷
重をかけるための力の大部分を吸収することができ、更
に、クランプ荷重、せん断力及びブラインド側面の突出
がファスナーのグリップ範囲内で変化できることから、
ある種の問題を持っていた。この点について、ファスナ
ーのグリップ範囲は、単一のファスナーで共に固定され
る加工品の最大総厚みと最少総厚みの差によって定義さ
れている。しかしながら、本発明では、広いグリップ範
囲許容量を持ち、均一構造の高強度ブラインドヘッドが
この広いグリップ範囲にわたって形成される、独特なブ
ラインドボルト構造が呈示される。それゆえ均一構造の
ブラインドヘッドは、グリップ範囲にわたって一様なブ
ラインド側面の突出を持つことになる。更に、本発明
は、高強度材料を用いることができる構造であるため、
高度に均一なクランプ力を出せる高強度ファスナーを提
供するものである。
【0003】本発明では、ネジ山付きナットとコアボル
ト、あるいはピン構造が使用され、又、ナット部材はピ
ンのシャンクのネジ山部分とネジ状にかみ合わされてい
る。溝をきられた部分はピンシャンクの末端部に位置し
ている。取付け工具はスプラインされた部分とかみ合う
ために使用される中央ソケット部材及び外部レンチ部材
を有するが、このレンチ部材でナットの間にトルクをか
けて相対的回転を与え、それによってナットをピンにね
じ込み、必要なクランプ締め付けを得る。拡張可能なス
リーブと主スリーブの一組のスリーブは、ピン上にあ
り、適用されたトルクに対応してブラインドヘッドを形
成するための協力的関係にある。
【0004】本発明では、ナットとピン間にかけたトル
クの結果として、ナットが最初にグリップアジャスター
を経て軸方向の力を主スリーブに伝達する。同時にピン
は、拡張可能なスリーブに相対する軸方向の力を伝達す
る拡張されたヘッドを持っている。トルクとその結果生
じた相対的な軸力が増大するにつれて、拡張可能なスリ
ーブは、主スリーブに対して応答しながら、半径方向に
拡張しブラインドヘッドを形成する。後に分かるよう
に、ブラインドヘッドの均一な形は、ファスナーの拡張
されたグリップ範囲にわたって呈示される。
【0005】多くの場合、従来型のTC型の高張ボルト
用の取付け工具は、ピンとナットのいずれかが他方に対
して相対的に回転できるように、ピンとナット間に相対
的なトルクをかける。ピンがナットに対して回転された
場合、ピンヘッドと拡張可能なスリーブ間の摩擦力によ
るかみ合いは、これらの部品の磨耗や不測の疲労及び変
形を結果として生じることがある。これはブラインドヘ
ッドの形成と強度に悪影響を与えることにもなり得る。
このような相対的な回転は、ピンや拡張可能なスリーブ
が耐腐食剤で被覆されている場合に起きやすい。このよ
うなコーティングはしばしば両者の表面に潤滑性を与
え、摩擦を減少しそれによってピン回転のしやすさを増
加する。本発明では、ピンヘッドと拡張可能なスリーブ
間の両者の表面において、このような相対的回転が防止
されるよう反回転構造が形成されている。
【0006】取付けのこの段階では、加工品は、ピンを
経てナットとグリップアジャスター及びブラインドヘッ
ド間のクランプ荷重を受けていない。ブラインドヘッド
をブラインド側面とかみ合わさせるため、グリップアジ
ャスターに空洞との伝達を妨ぐ脆い部材が提供されてい
る。脆い部材は、相対的軸方向の力の予め設定された大
きさで壊れるが、これによって、もはやブロックされて
いない空洞はアクセス可能になり、拡張可能なスリーブ
との荷重ベアリング関係から離れて、又は外れて、主ス
リーブが軸方向に動くことが可能になる。これは、完全
に形成されたブラインドヘッドを拡張可能なスリーブと
の荷重ベアリングのかみ合いから離れて十分自由に動い
た主スリーブから軸方向に拘束を受けない加工品のブラ
インド側面に接触させる。そこで、ピンを通じてブライ
ンドヘッドとナット間に実質的に単独に作用する結果と
して生じた相対的な軸方向の力と共に、更にトルクを加
えることによって、加工品は共に引っ張られる。加工品
を一緒にクランプする力は、トルクがコアボルトまたは
ピン上のスプラインのピンテール部分がピンから破断す
る状態に達するまで増加し続ける。破断荷重は加工品上
の最終クランプ荷重を決定する。本発明の一つの形態と
して、ブラインドボルトは、溝山が一般に近接するボル
トのネジ山と同等の直径である、スプラインの末端部を
持つコアボルト又はピンを使用している。連続したネジ
山の形状は、スプラインの部分及びネジ山部分を横切っ
て延長している。ピンにこのようなスプライン構造を与
えることによって、TCボルト用に使用される、従来型
の二重ソケットドライブ工具は、また、同一直径を持つ
加工品の穴に使用される、先に述べたブラインドトルク
型のボルトの取付けに用いることができる。
【0007】後に分かるように、グリップアジャスター
は、比較的簡単な構造でよく、耐脆性抵抗部分またはせ
ん断部分の強度が高いレベルに設定されうるよう、高強
度材料で造ることができる。この点、これは比較的簡単
な構造によって、耐脆性部分をせん断する荷重を、ブラ
インドヘッドの形成を保証するためには十分に高く、最
終クランプとブレークネックの破断に必要な最終トルク
荷重を達成する前に破断するには十分に低いレベルに容
易に設定することができる。
【0008】本発明の一つの形態として、主スリーブ及
び拡張可能なスリーブの両方が、均一な断面を持つ一般
に真直ぐなチューブ状構造でありうる。つまり、それら
の長手方向に大きな変化がないまま、加工品の開口部へ
の挿入後、コラムへの荷重を通じて、加工品のブライン
ド側を越えたところに位置する、拡張可能なスリーブの
一部が膨らむことによってブラインドヘッドが形成され
る。この点、このような構造は一般に、1936年11
月24日にハックに発行された米国特許第2,061,
628号及び第2, 026, 629号、1938年4月
19日にハックに発行された米国特許第2, 114, 4
93号、1950年10月24日にハックに発行された
米国特許第2, 527, 307号にみられる。予め設定
された位置でのブラインドヘッドの形成は、拡張可能な
スリーブ上の希望する位置で円形バンドを焼きなますこ
とによって容易に行うことができる。この点については
1966年5月31日付けでオルロフに発行された米国
特許第3, 253, 495号を参照されたい。後にみら
れるように、膨らんだブラインドヘッドは拡張したベア
リング表面を提供することができ、そのため、加工品の
開口部が実質的にファスナーの有効直径よりも大きい場
合の応用において、特に有用である。
【0009】しばしばブラインドファスナーと共に採用
されるブラインドヘッドのもう一つの形は、チューリッ
プ状のブラインドヘッドと呼ばれる。チューリップ型の
ブラインドヘッドの例は、1964年6月9日付けで
P.J.レーノルズに発行された米国特許第3, 13
6, 204号にみられる。1977年5月22日付けで
マツシェックに発行された米国特許第4, 012, 98
4号、1984年5月29日付けでプラットに発行され
た米国特許第4, 451, 189号、1986年12月
9日付けでディクソンに発行された米国特許第4, 62
7, 775号を参照されたい。チューリップ状のブライ
ンドヘッドが形成される本発明の一つの形として、これ
が、ブラインドヘッドの強度を増加させるための球状及
びチューリップ状の両方のブラインドヘッド構造を含め
た、最終形状を持たせるためにブラインドヘッドを形成
することによってなされる。
【0010】本発明のファスナーによって指摘されるよ
うに、加工品にかかる最終クランプ荷重を最大にするが
スリーブ構造には何らの荷重をも受けないような、特殊
な構造が提供されている。同時に、ファスナーには確定
可能な広いグリップ範囲を持たせることができ、最大の
最終クランプ荷重が、一般に均一な広いグリップ範囲に
わたって得られる。後に示されるように、本発明の一つ
の形では、球状ヘッドを形成した後、耐脆性部材または
せん断部材の破断に先だって、拡張可能なスリーブにか
かる軸方向の力の程度を調整するための構造を持たせる
ことによって、拡張可能なスリーブの変形を妨げる。こ
のような変形は結果として、加工品にかかる最終クラン
プ荷重の減少を招くことがある。
【0011】本発明の特徴は、主スリーブ上のテーパー
を付けたノーズ部による、拡張可能なスリーブの半径方
向の拡張によって形成されるブラインドヘッドを持つフ
ァスナーと共に利用することができる。上記の米国特許
第5, 178, 502号及び米国特許第5, 213, 4
60号を参照されたい。
【0012】すなわち、本発明による高強度ブラインド
ボルトは、ASTM A325規格あるいは日本のJI
SB1186/F8T規格に適合する高強度ボルトを利
用している応用例において、容易に使用することができ
る。またブラインドウェルディング、ナット板及びその
他の複雑な構造の固定システムが、接合部の裏面にアク
セスできないところでボックスビーム等の構造部品に使
用されている場合においても、この高強度ブラインドボ
ルトが使用されることが望ましい。この点、本発明のブ
ラインドファスナーは、高度のクランプ荷重の適用能力
と併せて、高強度及び耐久性が非常に重要と考えられ
る、建物、橋、及び類似構造の建設において特に適して
いる。
【0013】つまり、本発明の目的は、広いグリップ範
囲をもつ高強度ファスナーとなる高強度材料の使用を容
易にする、トルク型ネジ山付きブラインドボルト構造を
提供することである。
【0014】本発明のもう一つの目的は、球状及びチュ
ーリップ状を組み合わせた形状を形成するブラインドヘ
ッドを持つ、特殊なブラインドボルト構造を提供するこ
とである。
【0015】本発明の他の一般的な目的は、高強度構造
を持ち広いグリップ範囲にわたって均一で望ましい構成
の、特殊なトルク型ネジ山付きブラインドボルトを提供
することである。
【0016】本発明の他の一般的な目的は、トルク型ネ
ジ山構造を利用し、広いグリップ範囲にわたって一般に
均一な高い最終クランプ荷重を与える、特殊な高強度ブ
ラインドボルトを提供することである。
【0017】本発明の他の目的は、拡張可能なスリーブ
とかみ合い、ピンと拡張可能なスリーブ間の相対的な回
転を妨げるための構造を含む拡張されたヘッドと共にピ
ンを持つ、特殊なトルク型ネジ山付きファスナーを提供
することである。
【0018】本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付
の図と関連して、次の説明及び付記された特許請求の範
囲から明らかにされるものである。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0020】図1Aを参照して、ネジ山付きまたはトル
ク型のブラインドファスナー10には、コアボルトまた
はピン12、環状ナット14、拡張可能なスリーブ1
6、主スリーブ18及び、荷重ベアリングウォッシャー
または停止ウォッシャー20及び耐脆性部またはせん断
ウォッシャー24で定義されるグリップアジャスター構
造またはアッセンブリー19が含まれる。ベアリングウ
ォッシャー20には、相対する環状荷重ベアリング表面
22及び23と、内部末端に拡大したさら穴27のつい
た中央の通し穴26がある。せん断ウォッシャー24
は、ベアリングウォッシャー20のさら穴27を十分に
受け入れられるような直径のものである。この点、さら
穴27の軸方向の深さは一般にせん断ウォッシャー24
の厚みと同等かまたは少し大きくなっている。せん断ウ
ォッシャー24は、以下に述べる目的のために、部分的
に穴26をふさぐよう、半径方向に内部に向かって部分
的に穴26の中に拡張している。ナット14には、ピン
12の延長したシャンク32の一端のネジ山のある部分
30上にあるネジ山28にナット14をねじ込むことが
できるように、ネジ山がきられた穴29がある。ピン1
2にはピンシャンク32の他端に大きなヘッド34があ
る。ピンシャンク32には、ヘッド34から延びた均一
な直径の第1の滑らかなシャンク部分36があるが、そ
れはより小さな均一直径を持つ相対的な第2の滑らかな
シャンク部分38まで延長し、ネジ山部30に至る。ネ
ジ山部30にはスプライン部分41を持つピンテール部
40が含まれる。スプライン部分41は、複数の軸方向
に延びた溝44と共に形成されており、本発明の1つの
形では、一般的な従来型の12点溝付き構造が構成され
ている。ピンテール部40は、環状のブレークネック溝
46を経て、ネジ山部30の残りの部分に連結してい
る。ブレークネック溝46は、小さな断面積を持ち取付
けサイクルの最後に予め決められたトルク荷重において
破断するように設計されている。リリーフ溝43は、ネ
ジがつまることなく溝の形成を可能にするために、スプ
ライン部分41及びネジ山付きピンテール部40の非ス
プライン部分の接合点に設けられている。リリーフ溝4
3の直径は、ネジ山28の谷径以上にはならないが、取
付けの完了時に希望する破断がブレークネック溝46で
起きることを保証するために、ブレークネック溝46の
谷径より大きい。第1シャンク部36の直径D1は、第
2シャンク部38の直径D2より大きく、これにより環
状ショルダ48が定義される。ショルダ48は、予め設
定されたピンヘッド34から距離L1に位置する。拡張
可能なスリーブ16は、内径D3が第1シャンク部36
の拡大された直径D1と等しく、組立を容易にするため
の多少のクリアランスを持った、一般に均一な内径及び
外径を持つ一般に均一なチューブ形状をしている。つま
り、第1のシャンク部36は、拡張可能なスリーブ16
をピンヘッド34に対して適切に配列するためのガイド
として作用する。拡張可能なスリーブ16は一般に均一
な外径D4を持つ。拡張可能なスリーブ16は長さL2
でショルダ48の予め選択されたピンヘッド34からの
距離L1よりも長く、距離Lxだけ第2シャンク部38
よりも部分的に延長しており、後で分かるように、距離
Lxは、ブラインドヘッドを形成し最終取付けを完了す
るために必要な長さ、詳しくは、主スリーブ18の対面
する末端49とショルダ48がかみ合わないように選定
される。
【0021】主スリーブ18は、拡張可能なスリーブ1
6の外径D4に等しく、一般に一定の最大外径D5の外
部表面を持った、一般に均一なチューブ形状をしてい
る。主スリーブ18は、一般にネジ山の切られた部分3
0の山の主直径に等しく、組立を容易にするため多少の
クリアランスを持った、一般に均一な直径D6の通し穴
を持つ。第2シャンク部38の直径D2は、一般にネジ
山の切られた部分30のロールまたはピッチ直径に等し
い。しかしながら、後で分かるように、ネジ山28は相
対的に浅いルート構造であるため、第2シャンク部38
の直径D2は、単にネジ山28の主直径より少し小さく
なり、穴の直径D6も同様になる。同時に、主スリーブ
18の穴の直径D6は、拡張可能なスリーブ16の穴の
直径D3より小さくなる。つまり、主スリーブ18の壁
の厚みt1は、拡張可能なスリーブ16の壁の厚みt2
よりショルダ48の半径深さd1だけ大きくなる。
【0022】ファスナー10の使用において、主スリー
ブ18及びピンシャンク32は、加工品56の外部表面
58がベアリングウォッシャー20の荷重ベアリング表
面22と組み合わされ、一組の加工品54と56のそれ
ぞれの配列された開口部または穴50と52のところに
位置し、それを貫くために採用されている。この点にお
いて、取付け後の加工品54と56に対する運転荷重と
同様に取付け荷重を加工品の外部表面58に希望する配
分で与えるため、荷重ベアリング表面22は十分に大き
な有効ベアリング面積を持つ。更に、相対する荷重ベア
リング表面23は、ナット14の荷重ベアリング表面6
5と完全にかみ合い、ナット14がベアリングウォッシ
ャー20に相対的に回転する際に加えられるトルク荷重
に耐えるように、磨耗に耐える強い表面を提供してい
る。拡張可能なスリーブ16及び主スリーブ18の外径
D4とD5は、それぞれ、クリアランスを持つ配列され
た開口部50と52を貫いてはまるように選定されてい
る。この点、ピンヘッド34の直径D7及びスリーブの
外径D4とD5は、組立物が一定のクリアランスの関係
にある開口部50と52を通して受容されるように、一
般に同一になっている。
【0023】まずグリップアジャスターアッセンブリー
19を見ると、抵抗ウォッシャーまたはせん断ウォッシ
ャー部品24は一般に偏平な構造であり、中央にピン1
2のネジ山が切られたシャンク部30を受容するために
採用された小さな直径のネジ山穴60を有する。ベアリ
ングウォッシャー20の穴26は均一な直径で、せん断
ウォッシャー部品24の外部側面で拡大した外部グリッ
プ空洞64を定義している。グリップ空洞64は、ナッ
ト14の対面する荷重ベアリング表面65によって、外
部末端において閉じている。穴26は一般に主スリーブ
18の外径D5に等しい直径で、その間で起こる相対的
な軸運動に対する摩擦抵抗を避けるため多少のクリアラ
ンスを有する。脆性せん断ウォッシャー部品24は、ピ
ン12と主スリーブ18間の相対的な軸方向の力により
生じる穴26の外周に対して相対的な、予め設定された
せん断荷重において、破断するように採用された一定の
幅のせん断部66を規定する、予め設定された厚みを有
する。せん断ウォッシャー24の穴60とピン12のネ
ジ山部分30間の相対的に小さなクリアランスは、これ
らの部品が一般的に同軸配列にならしめ、同時に、せん
断ウォッシャー24の主スリーブ18を、環状せん断部
66との同軸配列にならしめる。グリップ空洞64の軸
方向の深さd3は、ファスナー10の有効グリップ範囲
を定義するように選定されており、ブラインドヘッドを
完全に形成させ、グリップ範囲全体で加工品54のブラ
インド側面と実質的な拘束を受けないかみ合いを可能に
する。
【0024】ファスナー10は、ネジ山のついたシャン
ク部30のナット14のネジ山でのかみ合わせを通じ
て、ピン12とナット14間にかかるトルクによって設
定されるようになっている。図2〜4を参照し、取付け
は、従来技術で一般に知られた構造の工具68を用いて
達成でき、従って図には工具の詳細な部分は簡潔さを期
すために省略されており、工具68の一部だけが示され
ている。ナット14は、外部ナット表面70とかみ合う
ように構成された外部末端で、六角形の半径方向の内部
表面74を持つ外部レンチ部材72のようなチューブ状
ソケットにより、ネジを回すことによってかみ合わされ
るように使用される、従来型の六角形の外部表面70
(図1B参照)を有する。(図2参照)工具68は、ピ
ン12の12点のスプライン部分41を定義するスプラ
イン44を受容するために溝が切られた、外部末端に半
径方向の内部表面78を持つ、中央ソケット部材76を
有する。工具68の一つの形では、中央ソケット部材7
6は溝をつけた部分41と十分にかみ合わせるために、
弾力的に軸方向で前方にバイアスされている。外部レン
チ部材72と中央ソケット部材76は互いに相対的に回
転できるようになっている。従ってファスナー10を取
付けるため、ファスナー10の外部末端に工具68を差
し込み、外部レンチ部材72が六角ナット表面70とか
み合い、中央ソケット部材76がスプライン部分41と
かみ合うようにさせるのである。工具68が作動してい
る時、外部レンチ部材72は、ナット14がネジ状のシ
ャンク部分30に深くネジ込まれるように、中央ソケッ
ト部材76に対して相対的に回転している。しばしば、
取付けサイクルの最初に、外部レンチ部材72が回転し
ないように保持されている一方で、中央ソケット部材7
6が回転し、それによってピン12とスリーブ16と1
8が一体となって、静止しているナット14とベアリン
グウォッシャー20に対して相対的に回転する。ファス
ナー10の部品と加工品54と56が大きな荷重関係に
なると、ピン12、スリーブ16と18、及びベアリン
グウォッシャー20が静止している一方で、ナット14
は回転する。どちらの場合でも、これが起きると、コア
ボルトまたはピン12がナット14に対して相対的に軸
方向に移動する。
【0025】同時に、中央ソケット部材76の弾力的な
軸方向のバイアスにより、それは軸方向後方に動くこと
ができ、従って工具68に相対的にピン12が軸方向に
動くことができるようになる。このようにして、ピン1
2とナット14間に工具68によってかけられたトルク
の結果、ピン12と主スリーブ18及び拡張可能なスリ
ーブ16の間に、相対的な軸方向の力が生じる。
【0026】同時に、ナット14の相対的な回転によっ
てピン12が軸方向に移動し始めると、かけられている
相対的な軸方向の力は、拡張可能なスリーブ16へのコ
ラム荷重を増加し、内部加工品54のブラインド側面8
2から一定の間隔の位置で球状構造を持つ第1のブライ
ンドヘッド80を完全に定義するため、半径方向外部に
向かって球状に拡張する。(図2を参照)相対的な軸方
向の力が増加すると、脆性せん断ウォッシャー24は、
せん断部66を横切るように破断し、主スリーブ18及
び拡張可能なスリーブ16を、完全に形成された球状の
ブラインドヘッド80と共に、互いに相対的にまたベア
リングウォッシャー20の荷重ベアリング表面22に相
対的に、一般に自由に軸方向に移動させる。この条件
で、球状のブラインドヘッド80は、内部の加工品54
のブラインド側面82とかみ合って移動される。(図3
参照)
【0027】脆性ウォッシャー24のせん断部66は、
球状ヘッド80を形成するためとその後主スリーブ18
の全部末端をベアリングウォッシャー20のグリップ空
洞に移動させるために、拡張可能なスリーブ16を球状
にする際に必要とされる程度の相対的軸方向の力を受容
するために十分なせん断力を持つように選ばれている。
本発明の一つの形では、図2に示されるように、球状ヘ
ッド80が完全に形成される軸方向の力より約15ない
し25%高い、一定の相対的な軸方向の力においてせん
断するせん断強度がせん断部66に与えられていた。
【0028】グリップ空洞64の軸方向の深度d3は、
図2に示されるように球状ブラインドヘッド80が完全
に形成された後、拡張可能なスリーブ16のブラインド
ヘッド80の自由末端の表面84から加工品54のブラ
インド側面82までの距離Lよりも大きくなるように選
定されている。距離Lは、一緒に固定された加工品の総
厚みによって変化することができる。最小のグリップ条
件では、つまり、加工品54と56の総厚みが最小であ
る場合、距離Lは最大となり、同様にして、グリップ空
洞深さd3は、いかなるグリップ条件においてもファス
ナー10のグリップ範囲内で、球状ヘッド80の自由末
端表面84がブラインド側面82とかみ合う前に、主ス
リーブ18が荷重ベアリングと拡張可能なスリーブ16
とのかみ合いから外れることを保証するために、最大距
離Lよりも少なくとも多少大きくなるべきである。これ
によって、球状ヘッド80の末端表面84が、図3に示
すように自由に、加工品54のブラインド側面82とか
み合いができることが保証される。前に述べたように、
荷重ベアリングとのかみ合いが外れた主スリーブ18に
ついては、ナット14とコアボルトまたはピン12の間
のトルクの結果生じた完全な相対的な軸方向の荷重が、
ピンヘッド34と球状ヘッド80を通じて、ナット14
とピン12の間に実質的に単独に加えられる。
【0029】ブラインドヘッド構造の強度を適正化する
ため、球状ブラインドヘッド80とチューリップ状のブ
ラインドヘッドを組み合わせとして持つ、二重ブライン
ドヘッド構造が形成されている。つまり、球状ブライン
ドヘッド80は、ブラインド側面82及び、停止ショル
ダ48とかみ合った荷重ベアリングとのかみ合いが外れ
た主スリーブ18とかみ合っており、完全なトルク荷重
が、ピンヘッド34によって拡張可能なスリーブ16に
再び加えられる。この状態になり相対的な軸方向の力が
増加すると、ピンヘッド34が拡張可能なスリーブ16
の開放末端へ移動し、拡大したチューリップ状ヘッド9
6を形成するようにそのスリーブ16の末端を半径方向
に外部に向かって拡張するに従って、ピンヘッド34の
下の表面85が拡張可能なスリーブ16の末端92から
材料のリング94を切り取り始める。図4と6を参照さ
れたい。この構造については、強度の増強された複合ブ
ラインドヘッド98が形成されることによって、チュー
リップ状ヘッド96が球状ヘッド80を強化している。
【0030】この条件では、加えられたトルクと結果と
して生じた軸方向の力は、それ以上かけるとブレークネ
ック溝46が破断するような予め設定された大きさにま
で達しており、その破損によって図4に示すように取付
けが完了するのである。つまり、図4のファスナー10
によって加えられ維持される希望の最終クランプ荷重
は、主スリーブ18によって影響されない。
【0031】チューリップ状ブラインドヘッド96の形
成を促進するためにピンヘッド34の裏面85には半径
方向外部方向と軸方向で前方に向かってテーパーがつけ
られている。本発明の一つの形では、ピン12の中心軸
xに対して垂直な平面に相対的なテーパーの角度Aが約
12. 5度に設定されていた。(図5を参照)この構造
は、ピンヘッド34のせん断強度を増強し、またリング
94を切り取りチューリップ状ヘッド96の形成の助け
となる。(図6を参照)同時に、拡張可能なスリーブ1
6dのかみ合っている末端92が、ピン軸xに対して直
角の平面において半径方向になるように形成されてい
る。図6で分かるように、複合ブラインドヘッド98
は、穴50とピンヘッド34で囲まれている内部表面8
2のベアリング面積に相対的な増大した有効せん断面積
を持つ。この点において、リング94を含むチューリッ
プ状ヘッド96が、加工品54と56にかかる荷重に一
体となって反応するように、本質的に球状ヘッド80と
荷重ベアリング関係にあることが指摘されるべきであろ
う。
【0032】目的の一つは、最小のブラインド側面クリ
アランスB(図1Aを参照)を持つ、高強度のブライン
ドファスナーを提供することである。取付けられたファ
スナーが、単に球状ヘッドのような単一のブラインドヘ
ッドを持つように組み立てられている応用例では、拡張
可能なスリーブ16の全体長L2が、まずより小さな予
め取付けられたブラインド側面のクリアランスについ
て、球状ヘッドとチューリップ状ヘッドの複合ヘッド9
8を形成するために与えられる、拡張可能なスリーブ1
6より幾分小さいものであった。しかしながら、長さの
増加は相対的に小さく、取り付けに際し結果として無視
できるものである。その理由は、ピンヘッド34は、チ
ューリップ状のブラインドヘッド96を形成する際に部
分的に拡張可能なスリーブ16の末端に移動するからで
ある。とにかく、拡張可能なスリーブ16に対する追加
長は、コラム荷重からの歪みを減少し、コラム荷重によ
って球状化するのを妨げ、チューリップ状ブラインドヘ
ッドの形成を保証するために、最小に維持される。
【0033】上に述べた通り、本発明の主要な目的は、
従来型の高強度ボルトや熔接ジョイントを使用した、高
強度の特性を持つブラインドファスナーを提供すること
である。高強度のブラインドヘッド80の提供の他に、
ファスナー10の材料が高強度、従って高硬度のものと
して選択される。つまり、コアボルトやピン12は、予
め設定された希望の硬度を持つ高強度スチールで造るこ
とができる。本発明の一つの形として、AISI 41
40スチール合金で造られたピン12で、約35から4
0のロックウェルC硬度を持つものがある。ナット14
は同様の材料で造ることができ、一つの形としては、約
25から35のロックウェルC硬度を持たせることがで
きる。
【0034】同時に、せん断ウォッシャー24が、せん
断部66に沿って断裂を起こす強度を持つ同様の材料で
造られた。本発明の一つの形としては、せん断ウォッシ
ャー24が、約40から46のロックウェルC硬度を持
つAISI 4140スチール合金で造られた。
【0035】ベアリングウォッシャー20も鉄又は高炭
素鋼のような他の材料で造ることができる。本発明の一
つの形として、ベアリングウォッシャー20が約35か
ら44のロックウェルC硬度を持つAISI 4130
スチール合金で造られた。この構造に於いては、グリッ
プアジャスター構造またはアッセンブリー19の形成を
簡潔にし、同時に、ベアリングウォッシャー部品20と
脆いせん断ウォッシャー24の材料を、それぞれの性能
を適正化するために別々に選定することができる。
【0036】この点について、低温圧延過程によって形
成期間に硬化させることができる、拡張可能なスリーブ
16が低炭素鋼で造られる一方で、主スリーブ18は中
程度の炭素硬化鋼で造ることができる。希望する位置で
の球状ヘッド80の形成を促進するため、拡張可能なス
リーブ16は、一般に番号88で示される帯状の部分に
わたって部分的な焼きなましが行われる。(図1Aを参
照)コラムの不具合または破損モードでこの中央の位置
で球状ブラインドヘッド80を形成させ、同時にピン1
2上に方向性のないアッセンブリーを促進するために
は、焼きなましされた部分88が、拡張可能なスリーブ
16の中央部にあることが好ましい。本発明の一つの形
としては、約43から47の間のロックウェルC硬度を
持つ主スリーブ18が中程度の炭素鋼で造られた。拡張
可能なスリーブ16は、最小ロックウェルB硬度の約6
0までの勾配を付けて焼きなましされた部分88を持
ち、約85から95の間のロックウェルB硬度を持つA
ISI 1018鋼合金で造られた。つまり、拡張可能
なスリーブ16よりはるかに高い強度を持つピンヘッド
34については、テーパーのついた表面85の角度A
(図5を参照)は、リング94の切り取り及びチューリ
ップ状のヘッド96の形成を促進するために、かみ合っ
ている末端で拡張可能なスリーブ16の形状に対して相
対的に選択できる。
【0037】本発明の一つの実施例では、上で指摘され
た材料と構造を持つ公称直径24mm(0. 94インチ)
のファスナー10について、拡張可能なスリーブ16が
公称外径D4が24. 5mm(0. 96インチ)で公称内
径D3が18. 8mm(0. 742インチ)になるように
造られた。スリーブ16の総合長L2には43mm(1.
70インチ)で、長さL2に沿った中ほどに、焼きなま
しされたか又は軟化された帯状の部分がある。このよう
な構造については、球状ヘッド80とチューリップ状ヘ
ッド96を含む、希望の複合ブラインドヘッド98が形
成された。この点、焼きなましされた帯状部分または軟
化部分88は、長さL2の中間点(0.5xL2)から
約6. 4mm(0. 25インチ)以上離れるべきではな
い。スリーブ16の中間点(0. 5xL2)に位置する
軟化された部分88についても、上記の構造について
は、スリーブ16の総合長L2が、好ましくは約36mm
(1.425インチ)以下になるべきではない。同時
に、長さL2は上記に指摘されているとおりに作られた
スリーブ16に対する長さを越えるべきではない。異な
る公称直径及び異質の材料で造られたファスナー10に
対しては、拡張可能なスリーブ16の特別な大きさは、
それに準じて決定することができる。
【0038】ある応用例では、スリーブ16と18が一
体となった構造にすることができることが指摘されるべ
きだろう。前述の米国特許第5, 213, 460号に参
照のこと。
【0039】本特許の一つの形として、ブランクの接合
部分と同一直径を持つピンブランクの末端部に、スキー
溝用の溝を切ることによってスプライン44を形成でき
る。リリーフ溝43及びブレークネック溝46はスプラ
イン44が切られる以前または以後に拡げることができ
る。次に、ネジ山は、溝の切られた部分41を越え、ブ
ランクの接続部分上に拡げることによって形成すること
ができる。その結果、リリーフ溝43及びブレークネッ
ク溝46を含めた、スプライン部分41及びネジ山の切
られた部分30のブランクへの接続部分に及ぶ連続的な
ネジ山形状が形成される。他の方法として、ブレークネ
ック溝46は、ネジ山を拡げる段階を終えた後ネジ山の
切られた部分30に希望の位置で、希望の深さまで切り
込んでもよい。さらに他の形としては、ネジ山形状がネ
ジ山の切られた部分30上まで拡げられた後、スプライ
ン44を切ってもよい。
【0040】上に定義された特殊な構造について、ナッ
ト14は、まずネジ山のついたスプライン部分41を越
えることによって、ネジ山部分のスプラインのない部分
上にねじ込むことができる。このような方法によって、
スプラインのルートの短いほうの直径Drを最大値に維
持する一方で、スプライン44の半径方向の深さを、希
望の強度を与えるような値に設定することができる。
(図1A及び図1Bを参照)同時に、スプライン44の
山または頂点は、ネジ山28の主直径または山直径に等
しいか少し短くすることができる。この構造について
は、スプライン44のより小さい直径またはルート直径
Drよりも一般に少し小さい直径に造ることによって、
ブレークネック溝46の強度を最大にすることができ
る。同時に、この最大化されたスプラインの直径の特徴
は、現在の従来型の張力調整用スプライン付きノンブラ
インドボルト上で同一の穴直径に対して使用されるよう
な、同一の内部中央レンチソケット部材76及び同一の
外部六角ソケット部材72を持つ従来型の工具の使用を
可能にする。
【0041】この点、従来型のノンブラインドTCボル
トファスナーは一般にボルトとナット、又は可能性とし
てベアリングウォッシャーを含むということが指摘され
るべきだろう。つまり、一般に同一穴直径を持つ異なる
加工品を固定するためには、TCボルト(ノンブライン
ド)ファスナーのボルト部材が、一般に、対象となるブ
ラインドファスナー10のスリーブ16及び18の外径
D4、D5に等しい直径を持つことになる。つまり、従
来型のノンブラインドファスナーのボルトは、現在のブ
ラインドファスナーのピン12より大きな直径となる。
しかし特殊なスプライン付きピンテール部分41は、ピ
ン12の直径に比べ最大の直径となっており、TCボル
ト上の従来型でより小さな直径のスプラインをもつ部分
と同一の直径を持たせるように造ることができる。同時
に、ナット14は、張力が調整されたボルトに対して、
ナットのネジ山付きの穴より小さなネジ山付きの穴29
を持つことになる。しかしながら、ブラインドファスナ
ー10用のナット14の六角形の外部表面70は、従来
型のノンブラインドTCボルト用のナットと同一の大き
さと形を持つように造られる。つまり、従来型のノンブ
ラインドファスナーのスプライン付きの部分と現在型の
ブラインドファスナー10のピン12は、同一直径で同
一のスプライン構造であり、ナット部材は同一の大きさ
で同一形状の六角形外部表面を持つので、一般に同一直
径の穴を持つ加工品での応用では、どちらの型のファス
ナーを取付けるためにも、同一の取付け工具68が使用
できる。従来型のノンブラインドファスナーと現在型の
ブラインドファスナー10との間で相互に交換使用でき
る従来型の工具の一つは、日本の前田金属工業が製造
し、一つのモデルのサイズがS−90EZでTONEと
いう商品名で販売されている。
【0042】拡張可能なスリーブ16は、チューリップ
状のブラインドヘッド96を形成させる一方で、球状の
ブラインドヘッド80が一般に希望する最終直径に均一
に形成されることを保証するのに十分な、最小長さL2
を与えるようにすることができる点が、指摘されるべき
であろう。つまり、最小長さの拡張可能なスリーブ16
は、前述のとおり、大きくなるように選ぶことが可能な
グリップ範囲全体に対応できる。同時に、球状のブライ
ンドヘッド80は、グリップとは関係なく、比較的大き
な一定の直径になるので、ブラインド側表面82に対し
て大きなベアリング面積が得られる。大きな直径の球状
のブラインドヘッド80はまた、加工品の開口部50、
52と拡張可能なスリーブ16間に比較的大きなクリア
ランスがある応用例で、ファスナー10の使用を可能に
する。
【0043】図1〜4に示される構造について、単一の
拡張可能なスリーブ16が、ファスナー10のようなよ
り長いか、あるいはより短いピン12と主スリーブ18
を持つ、多数の異なる長さのファスナーと共に用いるこ
とができることに注目されたい。更に、空間及び加工品
の裏面82(図2を参照)から離れたところでの、球状
のブラインドヘッド80の形成の特徴は、結果的にグリ
ップ範囲全体にわたって、均一な裏面の突出物を生じ
る。(図3と4を参照)
【0044】完全にかみ合っている状態の、ネジ山のつ
いたピンシャンク部30とかみ合っているナット14の
ネジ山の数は、加工品54と56に対して、希望する高
いクランプレベルを与えるに十分で、結果として生じた
継ぎ目上にかかる最大設計せん断荷重に耐えるように選
定される。つまり、ナット14の高さ又は幅Hは、ネジ
山が完全にかみ合った時、これらの荷重に耐えるために
必要とされるネジ山の数を与えるに十分な程度に選定さ
れる。(図1Aを参照)同時にネジ山のついたピンシャ
ンク部分30は、取付け後に突出物の最小長が与えらる
一方で、ファスナー10のグリップ範囲全体にわたって
ネジ山がナット14のネジ山と完全にかみ合うように選
定される。(図4を参照)このような方法で、取付けら
れた状態と取付けられない状態での、ファスナー10の
全体長を最小にすることができる。
【0045】主スリーブ18は、ピン12のネジ山部分
30の直径及び加工品の穴50と52の直径に対して最
大になる壁厚みを持つことができる点に、注目された
い。つまり、主スリーブ18のコラム強度は、与えられ
た大きさのファスナー10と加工品穴50と52のに対
して最大にすることができるのである。この点について
は、拡張可能なスリーブ16の壁厚みに比べて主スリー
ブ18の壁厚を厚くできるのは、ピンシャンク部36と
38が段階的な構造を持つことによるのであり、これに
よってコラム強度を更に増強することができる。同時
に、脆いウォッシャー部品24のせん断荷重は、単にせ
ん断部66の厚みを選択し、脆いウォッシャー24の材
料強度、ひいてはせん断強度を選択するだけで、容易に
調整できる。このようにして、拡張可能なスリーブ16
は、より高い強度の構造を持ち、球状ブラインドヘッド
80を造るための高い荷重を必要とする材料で造られる
ように、選択することができる。結果は、一般により大
きな総合強度を持つファスナーが得られる。
【0046】更に、拡張可能なスリーブ16及び主スリ
ーブ18はファスナー10の取付け後、加工品の穴50
と52の相対する表面とかみ合う、一般に連続した軸方
向に伸びた表面を規定することになる。このようにし
て、加工品の穴50と52と拡張可能なスリーブ16及
び主スリーブ18間に、本質的に最小のギャップがある
ため、継ぎ目の強度を改良することができる。
【0047】取付けトルク荷重を最小にし、ファスナー
部品の適切な機能とファスナーの定常的で適切な取付け
を助けるために、モリダイサルファイド(モリジスルフ
ィド)のような高品質の焼き付け乾燥フィルムの潤滑剤
が、ファスナー10の移動する部品間の摩擦を減少する
ために、ピン12上及びベアリングウォッシャー部品3
0上に必要なことが分かっている。カルガード社製のカ
ルガードFAなどのモリダイサルファイド潤滑剤が条件
を満たすものとして知られている。
【0048】電気的な耐腐食性亜鉛メッキ、及び、パラ
フィンのようなワックス用の潤滑剤もまた、ナット14
に用いることができる。拡張可能なスリーブ16、主ス
リーブ18及びせん断ウォッシャー24は潤滑されてい
ないし、塗装されてもいない。しかしながら、拡張可能
なスリーブ16は幾つかの例で、ナット14と同様にメ
ッキを施してもよい。つまり、拡張可能なスリーブ16
上でバルブ(球状部)が形成される段階で、またせん断
ウォッシャー24がせん断される時、コアボルトまたは
ピン12及び拡張可能なスリーブ16間、あるいは、拡
張可能なスリーブ16と主スリーブ18間に相対的な回
転は何ら起こらないのである。これらのピンやスリーブ
部品間の過剰な相対的な回転は、スリーブ末端49、9
2の膨張を起こし、ファスナーの適切な取付けを妨害す
る、摩擦熱をスリーブ末端49、92で発生する。この
ように上述した構造ではそのような相対的回転は不可能
で、ピンとスリーブ部品は一体となってピン12と回転
し、ベアリングウォッシャー部品20及びナット14は
動かないのである。せん断ウォッシャー24がせん断
し、スリーブ16上の球状ヘッド80が加工品54の裏
面82に移動する際、発生したクランプ荷重はピン1
2、拡張可能なスリーブ16、及び主スリーブ18の回
転を停止させ、静止しているベアリングウォッシャー2
0に対しまたピン12に相対的なナット14の回転によ
り、加工品54、56に更にクランプ荷重がかかる。指
摘されているように、かみ合っている表面及びかみ合わ
されているネジ山は摩擦が最小となるように潤滑されて
いる。
【0049】幾つかの応用例では、ピン12、ナット1
4及びベアリングウォッシャー20への塗装及びメッキ
の他に、拡張可能なスリーブ16、主スリーブ18及び
せん断ウォッシャー24に耐腐食油をつけるのが望まし
い。耐腐食油の一つのタイプには、商品名ラナコートと
してアンレップ社が販売しているものがある。しかしな
がら、この場合、耐腐食油によって与えられる潤滑性に
よって、また前述の不要な相対的回転を防ぐために、ぎ
ざぎざを付けたり、鋸状にすることによって、かみ合う
表面を粗くすることができる。つまり、このような例で
は、主スリーブ18の対面する末端表面49及び拡張可
能なスリーブ16の末端表面92を粗面にすることがで
きる。さらに、ピン12の表面85も同様に粗くするこ
とができる。これは、これらの部品の頭出し期間に行う
ことができる。このようにして、部品間の不要な相対的
な回転を前もって取除くことができる。
【0050】しかしながら、ピン12と拡張可能なスリ
ーブ16間の相対的な回転を防ぐより簡単でより望まれ
る方法は、ピンヘッド34の裏面表面85上の外周部に
間隔をおいて複数の突起を設けることであると考えられ
ている。図5、7、及び8を参照して、ピンヘッド34
の裏面表面85上に形成された、軸方向に延びる複数の
突起物100が示されている。突起物は一般に正確に形
成される。直径D3が約0. 870インチ(2. 2cm)
のピン12の一つの例では、突起物100は、約0. 0
30インチ(0. 076cm)の半径を持つ半球部として
形成された。突起物100は、ピンヘッド34の外部末
端102から半径方向に内部に向かって、半径71に近
接したところに位置している。約1. 122インチ
(2. 85cm)の外径を持つピンヘッド34に於いて、
突起物100のそれぞれの中心は、ピンヘッド34の外
部末端102から約0. 084インチ(0. 213cm)
中に向かったところに位置していた。これは、突起物1
00が拡張可能なスリーブ16の末端表面92のある点
で、一般に半径方向で内部及び外部末端の間の中間点に
おいて、かみ合うことを保証するものである。この構造
は、ピンヘッド34及び拡張可能なスリーブ16の末端
表面92の両方の半径末端においてひずみが発するのを
防止する。この構造は又、複合ブラインドヘッド98の
形成を妨害することを防止する。突起物100は、すみ
肉半径71と裏面表面85とに、スムーズで正確にブレ
ンドされている。同時に、突起物100は、拡張可能な
スリーブ16の対面する表面92とのかみ合いが妨げら
れず、また十分な貫通が得られるように、軸方向にピン
ヘッド34の外部末端102を越えて延びている。ここ
で示した構造では、突起物100の軸方向の外部先端が
ピンヘッド34の外部末端102を越えて約0. 015
インチ(0. 04cm)軸方向に、半径表面71を越えて
約0. 01インチ(0. 025cm)延びていた。指摘さ
れるように、比較的低い軸方向の荷重、従ってピン12
と拡張可能なスリーブ16との間の小さなトルクで、突
起物100が容易に表面92に埋め込まれるように、拡
張可能なスリーブ16はピン12よりもかなり柔らかな
材料で造られている。同時に、突起物100は比較的小
さく、比較的低い軸方向の力つまりトルクで埋め込みが
容易にできるような形状のものである。
【0051】主スリーブ18の軸が、取付けサイクルの
間、ピン12のx軸と十分に同軸配列を維持されている
ことは重要である。ネジ山の部分30の主直径をせん断
ウォッシャー24を通る穴60の直径に近くすることに
よって、このような配列が本質的に保証される。同様
に、ベアリングウォッシャー20の反対穴27のせん断
ウォッシャー24の一般的なすべりばめと共に、せん断
ウォッシャー24の中心穴60とネジ山付きシャンク部
30間の一般的な締りばめは、主スリーブ18、せん断
部66及びベアリングウォッシャー穴26間に希望する
配列を与える助けとなる。
【0052】高強度で高硬度をもつ材料を用いて、ピン
ヘッド34の内部表面85と滑らかなシャンク部36と
の間の接合部で起きるようなひずみの集中を減少させる
ことが望ましい。(図5を参照)これは、接合部にある
アーチ状のすみ肉71を一般的な流線型にすることによ
って達成される。拡張可能なスリーブ16の反対側の末
端表面92が一般に平面であり、ピンのX軸に対して十
分に直角に延びていることも、指摘されるべきである。
同時に、拡張可能なスリーブ16の反対側の末端表面9
2での内径上に、面取り59が付けられる。面取り59
は、ピンヘッド34の下面85とスリーブ末端表面92
間の半径方向の内部クリアランスと共に、可能なスリー
ブ16の反対側の末端表面92が、すみ板71とかみ合
わないことを保証する。この点について、組立を補助す
るシャンファー59は、スリーブ16を特別な方向に向
ける必要性がないように対称性構造をもたせ拡張可能な
スリーブ16の両端につけられる。同時に、主スリーブ
18の反対表面49は、一般に平面で、ピンのX軸に対
して直角に延びている。更に、スリーブ16と18の平
面の末端表面92と49は、それぞれ、互いに良いベア
リング表面を提供している。この点では、主スリーブ1
8の平面の表面49は、またせん断ウォッシャー24に
対しても良いベアリング表面を提供している。先に指摘
した、応力の集中の減少に加えて、かみ合うネジ山間で
の応力集中の減少も望ましい。つまり、ネジ山付きのシ
ャンク部30のネジ山28は、一般に浅く、ルートが一
般に流線型となるように形成されている。1つの実施例
では、ネジ山28は、以前に指摘されている' 852デ
ィクソン特許の溝の形状と概念を利用することができ
た。ルート構造に関しては、ネジ山28への応力の集中
が減少されている。
【0053】' 852ディクソン特許で指摘されている
とおり、ネジ山28は、高強度の接合構造が必要とする
高いクランプ荷重を持つことができるように、一般に流
線型の浅いら旋構造にすることができる。指摘された浅
いネジ山構造についは、ナット14のネジ山との締りば
めが望ましい。本発明の一つの形では、クラス3のネジ
山フィットが利用されている。つまり、ピンシャンク部
30のネジ山28上の0. 612インチの主直径に対し
て、ナット14のはめ合うネジ山に0. 618インチの
主直径が使用された。
【0054】指摘されるように、本発明の高強度ファス
ナーは高い最終クランプ荷重をファスナー接合部に与え
ることが望ましい。この結果を得るためには、ブレーク
ネック溝46での最終ピンブレーク荷重を含めた高い取
付け荷重が取付け工具68から得られることが必要であ
る。しかし、これらの荷重は、トルクによってかけら
れ、従って、一般に工具68によって吸収されるので、
本質的には、取付け工具68を取り扱うオペレーターに
は伝達されない。つまり、ブレークネック溝46のピン
ブレークで発生する高い荷重は、ファスナー10へのト
ルクの適用によって、実質的には工具68が吸収する。
工具68が必要とする取付けトルクの程度は、前述の選
択的な潤滑剤を使用することによって減少させることが
できるので、工具68の最終出力の回転速度が増加し取
付けに必要な時間を大幅に減少できるまでになる。
【0055】拡張可能なスリーブ16に最小長L2を使
用することの利点の1つは、ブラインド側面の公差Bが
大幅に減少することである。(図1Aを参照)また、最
終的に取付けられたブラインド側面の公差B’も最小に
することができる(図4を参照)。同時に、指摘したよ
うに、球状ブラインドヘッド80が加工品54の裏面か
ら離れて均一に形成されているため(図2を参照)、最
終ブラインド側面の公差B’は、ファスナー10の拡張
されたグリップ範囲にわたって均一となる。
【0056】上で述べた親出願の異なる実施例での多様
な特徴は、上記に示され述べられた反回転用の突起物と
相互に交換可能で、共に使用することができる点を指摘
しておく。更に、呈示された実施例のそれぞれについ
て、異なるグリップ範囲において使用するための同一直
径のファスナーにおいては、ファスナーの必要な長さに
応じて単に、ピンと主スリーブだけを変えることが要求
されるだけである。この特徴は、ファスナー部品の製造
及び在庫の必要条件を単純化する。
【0057】本発明の好適な実施例が、上述の目的を達
成するため十分に計算されているが、本発明の適切な適
用範囲または公正な意味から逸脱することなく、改善、
改良及び変更ができることが理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはコアベルトまたはピン、ナット、拡張可能
なスリーブ、主スリーブ、及びグリップアジャスター構
造を含むもので、加工品と共に固定され組み立てられた
状態で示された本発明のブラインドファスナーの縦方向
の図で特定の部分は断面図で示されている。Bは一般的
に図1Aの矢印1Bの方向からみた、縮小された図1A
のファスナーの端面図である。
【図2】加工品表面から離れたある点で、部分的に示さ
れた取付け工具によって、球状のブラインドヘッドを形
成するために、拡張可能なスリーブが半径方向に拡張さ
れた後のブラインドファスナーを示す、図1Aと同様の
縮小された図である。
【図3】球状のブラインドヘッドが形成され、グリップ
アジャスター構造の耐脆性部分が破断した後、球状ブラ
インドヘッドを後部の加工品表面とかみ合わせ主スリー
ブが軸方向の空洞内に動いた、ブラインドファスナーを
示す、図2と同様な図である。
【図4】チューリップ状のブラインドヘッドを球状ブラ
インドヘッドと共に形成した後で、ファスナーが最終的
にセットされた後のブラインドファスナーを示す、図2
及び3と同様な図である。
【図5】図1Aの円5で示す領域に一般に見られ、ブラ
インドヘッドのチューリップ部分の形成を助ける構造を
持つピンヘッドの一部の特徴を示し、ピンと拡張可能な
スリーブの間の相対的な回転を止める複数の突出部の1
つを示す、拡大部分断面図である。
【図6】チューリップ状と球状のブラインドヘッドの組
み合わせを図示した、図4の円6で示される領域に一般
に見られる、図4のファスナーの部分の拡大図の一部断
面図である。
【図7】反回転用突出部を示すピンヘッドの裏面の拡大
部分模式図である。
【図8】拡張可能なスリーブの対面する末端に埋め込ま
れた反回転用突出部を示す、図5と同様の拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
10 ブラインドファスナー 12 ピン 14 ナット 16 スリーブ 34 ヘッド 49 末端
フロントページの続き (72)発明者 マービン レイ ヒックス アメリカ合衆国カリフォルニア州リバーサ イド,エイボン 4491

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線上に配列された開口部、アクセス可
    能な側面、及びブラインド側面を有し、且つ、劾アクセ
    ス可能な側面から取付け工具によって加えられたトルク
    の結果として生じる相対的な軸方向の力によって取付け
    られるように作られた複数の加工品を、希望のクランプ
    荷重において固定するためのブラインドボルトであっ
    て、 広がったピンヘッドで一端が終わる長く延びたピンシャ
    ンクを有するピン部材と、 ここで上記ピンシャンクは、上記ピンヘッドに相対する
    一端でネジ溝部分を越え延びた螺旋状のネジ溝形状を有
    し、 上記のピンシャンクの上記ネジ溝部分に填め合うように
    内部ネジ溝が付けられ、取付け工具とかみ合わせられる
    かみ合い部分を含むナット部材と、 劾加工品の直線上に配列した開口部に位置するように作
    られた第1のスリーブシャンク部分及び上記ピンシャン
    ク上で上記ピンヘッドと上記第1のスリーブシャンク部
    分の間に位置し、第1のスリーブシャンク部分と機能的
    に接続した第2のスリーブシャンクを備え、且つ、上記
    ピンシャンクを受容するための一般的に長く延びたチュ
    ーブ状スリーブ構造を有するスリーブ手段とを有し、 ここで上記第2のスリーブ部分は、上記ピンヘッドと劾
    加工品のブラインド側面の間で、上記第1の大きさより
    小さな第2の大きさの相対的軸方向の力に応答して半径
    方向に変形可能であり、ブラインドヘッド側面に突き当
    たって拡大したブラインドヘッドを形成し、 ここで上記スリーブ手段は、上記第1の大きさより小さ
    く上記第2の大きさより大きな第3の大きさを持つ相対
    的軸方向の力で破壊するように作られた崩壊手段を含
    み、上記第1のスリーブシャンク部分が上記ピンヘッド
    との軸方向荷重ベアリング関係から外れ、それにより、
    上記相対的軸方向の第1の大きさの力と加工品に掛けら
    れた最終的なクランプ荷重が十分に上記のピン、上記の
    ブラインドヘッド及び上記かみ合い手段の間にあるよう
    に上記ブラインドヘッドがブラインド側面にかみ合い、 ここで上記ピンシャンクは、取付け工具にかみ合うよう
    に作られたトルクドライブ末端部を有し、 また、上記ナット上の上記かみ合い部分及び上記ピンシ
    ャンク上の上記ドライブ末端部は取付け工具に同時にか
    み合うように作られておりそれにより上記ピン部材及び
    上記ナット部材の間に相対的な軸方向の力を生じ、相対
    的な軸方向の第1の大きさの力で加工品を共にクランプ
    し、 上記ピンヘッドは下面部に第1のかみ合い表面を有し、 更に、第2のスリーブ部分は、上記ピンヘッドの上記第
    1かみ合い表面は、上記取付けトルク工具により掛けら
    れるトルクに対応して上記ピン部分と上記第2のスリー
    ブ部分が相対的に回転するのを防ぐため、第1及び第2
    のかみ合い表面に機能的に繁がり、軸方向に延びた突出
    手段を有する、ことを特徴とするブラインドボルト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のブラインドボルトであっ
    て、上記第2の大きさの相対的な軸方向の力に対応して
    上記ブラインドヘッドをバルブ状に形成するため、半径
    方向で外側に向かって折り畳むようになる弱い部分を有
    する上記拡張可能なスリーブ構造を備えたことを特徴と
    するブラインドボルト。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のブラインドボルトであっ
    て、上記ピンヘッド上の上記第1かみ合い表面の外周部
    に配置され軸方向に延びた複数の突出部を有する突出手
    段を備え、ここで上記ピンヘッドは、第2のかみ合い表
    面より十分高い硬度を持ち、したがって上記突出部が容
    易に上記第2のかみ合い表面に埋め込まれ、その相対的
    回転を防ぎ、 また上記突出部は上記第1かみ合い表面の外周末端から
    半径方向内部に位置し、上記第2のかみ合い表面の外周
    末端から離れた場所で上記第2の表面とかみ合うように
    作られており、一般的にはアーチ形状を有することを特
    徴とするブラインドボルト。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のブラインドボルトであっ
    て、加工品のアクセス可能な側面と荷重ベアリングの関
    係を持つように作られた荷重ベアリング部材、及び上記
    荷重ベアリング部材と連結して操作される脆い構造体を
    含む、崩壊可能な手段を持ち、上記荷重ベアリング部材
    は、第1のスリーブシャンク部を受容するように作られ
    た一般に軸方向に伸びた受容孔を持ち、上記脆い構造体
    は、上記荷重ベアリング部材によって上記受容孔を部分
    的に妨げる位置で支持され、更に、上記脆い構造体は、
    上記第1のスリーブシャンク部の外部末端でかみ合うこ
    とができ、上記第3の大きさの相対的な軸方向の力をか
    けることによって切断するように作られた予め選択され
    た切断領域を持ち、上記の第1のスリーブシャンク部は
    上記受容孔内へ軸方向に動き、上記脆い構造体から上記
    荷重ベアリング部材の外部末端まで伸びた上記受容孔の
    一部分は、一般にファスナーのグリップ範囲に等しい予
    め選択された長さのグリップ空洞を定義するもので、こ
    の時グリップ範囲は単一のファスナーが加工品を固定す
    ることができる加工品の総合厚みの最小値と最大値の差
    として定義される、ブラインドボルト。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のブラインドボルトであっ
    て、上記ナット部材と上記第1スリーブシャンク部分の
    上記外部末端間にあり、加工品のアクセス可能な側面表
    面にかみ合うように作られた拡大されたベアリングウォ
    ッシャーを有する上記荷重ベアリング部材をここで、上
    記脆い構造体は、上記受容孔より大きな外径を持つ一般
    に平坦なせん断シャンク部材を有し、上記ベアリングウ
    ォッシャーは、内部末端に上記せん断ウォッシャー部材
    を一般にかみ合うように受容するための軸方向の深さと
    直径を持つ対面する穴を有し、上記せん断ウォッシャー
    部材は、上記受容孔と共にせん断部を規定するため上記
    の受容孔を部分的に塞ぎ、予め選定された厚みによって
    上記の予め選定されたせん断領域を規定し、上記せん断
    部分は、上記第1のスリーブシャンク部によってかけら
    れる上記第3の大きさの相対的な軸力でせん断破壊する
    ように作られていることを特徴とするブラインドボル
    ト。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のブラインドボルトであっ
    て、上記第2のスリーブシャンク部は上記第1のスリー
    ブシャンク部とは別の拡張スリーブ構造になっており、
    上記第2の大きさの相対的軸力に対応して、球状部と共
    に上記ブラインドヘッドが形成されるために半径方向に
    外部に向かって折り畳むように作られた脆弱な部分を有
    し、 上記拡張スリーブ構造は上記ピンシャンクを受容するよ
    うに作られた第1の通し穴を有し、 上記ピンヘッドは、上記ブラインドヘッドに球状の部分
    に近接してチューリップ状の部分が含まれるよう、上記
    拡張スリーブ構造の末端を半径方向外側に向かって拡大
    するため上記通し穴に入るように作られていることを特
    徴とするブラインドボルト。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のブラインドボルトであっ
    て、取付け工具にかみ合わされるためのスプライン付き
    末端部を有する上記ピンシャンクの上記ドライブ末端部
    を備え、ここでスプライン末端部は、スプラインのルー
    トから半径方向に延びた山によって規定される軸方向に
    延びたスプラインを有し、 上記ら旋ネジ山は、上記のナット部材が貫通できるよ
    う、上記のネジ山部主直径及び小直径と両立する上記ス
    プライン付きルートの主直径及び小直径をもつ上記スプ
    ライン付き末端部にわたって延び、 上記ナット上の上記かみ合い部及び上記ピンシャンク上
    の上記スプライン付き末端部は取付け工具に同時にかみ
    合うように作られており、それにより上記ピン部材と上
    記ナット部材間にトルクが同時にかけられるように、構
    成されたことを特徴とするブラインドボルト。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のブラインドボルトであっ
    て、上記ピンシャンクは、上記ピンヘッド及び上記スプ
    ライン付き末端部間に環状ブレークネック溝を有し、上
    記ブレークネック溝は、上記ピンシャンク上にある上記
    ら旋ネジ山形状のルートの直径より大きくない直径を有
    するため上記ナット部材が上記ブレーク溝を通過でき、
    またブレークネック溝は、取付け工具によって加えられ
    る予め選定されたトルクで破断するように作られたこと
    を特徴とするブラインドボルト。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のブラインドボルトであっ
    て、上記スプライン付き末端部と上記ネジ山部の残りの
    部分の接合部に位置するリリーフ溝を持つ上記のピンシ
    ャンクを有し、上記ピンシャンクは、上記ネジ山部の残
    りの部分に位置する環状ブレークネック溝を有し、上記
    ブレークネック溝及び上記リリーフ溝は、上記ナット部
    材が上記ブレークネック溝と上記リリーフ溝を貫くこと
    ができるよう上記ピンシャンク上の上記ら旋ネジ山形状
    のルートの直径より大きくない直径を有し、また上記の
    ブレークネック溝は、上記リリーフ溝が破断するトルク
    より小さな、予め選定されたトルクが取付け工具によっ
    てかけられることにより破断するよう構成されたブライ
    ンドボルト。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のブラインドボルトであ
    って、 上記ブラインドボルトは直線状に配列された開口部に取
    り付けるように作られているが、該開口部は、従来のノ
    ンブラインドファスナーの従来のボルト及びナットを用
    いて共に固定されるように作られた加工品にある直線状
    に配列された開口部と同一の直径を有し、ここで、該従
    来のボルトは、それに付随した配列開口に適合するネジ
    山部分のあるシャンクを有し、また、該ボルトシャンク
    は、従来のナットをその内部ネジ山と干渉なく自由に受
    容するよう小さめの直径を持つ従来のスプライン付き末
    端部を有し、 該ナット及びボルトは、従来のナットの外部面とかみ合
    うよう受容する直径及び形状を持つ第1の大きい空洞、
    及び、小さめの直径を持ち従来のスプライン部と噛み合
    うよう受容するスプライン構造を持つ内部空洞を備えた
    従来のトルク発生取り付け工具で取り付けるように構成
    されており、 上記ブラインドボルトの上記第1スリーブシャンク部
    は、ノンブラインドファスナーの従来のボルトシャンク
    と一般的に同一の外径を有し、また、上記ピンシャンク
    の上記ネジ山スプライン付き末端部は、従来のスプライ
    ン末端部と十分に同等な直径及び形状のスプライン構造
    を有し、更に、上記ブラインドファスナーの上記ナット
    部材は、従来のナットと一般的に同等な外径及び形状を
    有し、従って、上記ブラインドファスナーは、従来のノ
    ンブラインドファスナーの従来のボルト及びナットの場
    合と同じトルク発生取り付け工具を用いて取り付けが可
    能になる、ことを特徴とするブラインドボルト。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のブラインドボルトであ
    って、上記ピンヘッド上の上記第1かみ合い表面の外周
    部に配置され軸方向に延びた複数の突出部を有する突出
    手段を備え、 上記突出部は、上記第1かみ合い表面の外周末端から半
    径方向内部に位置し、上記第2のかみ合い表面の外周及
    び内周端から離れた場所で上記第2の表面とかみ合うよ
    うに作られており、また、一般的にはアーチ形状を有
    し、 上記ピンヘッド及び上記第2のスリーブ部の少なくとも
    ひとつは、耐腐食性保護コーティングが施され、従って
    上記第1かみ合い表面と上記第2のかみ合い表面の間の
    摩擦が減少し、 上記ピンヘッドは、第2のかみ合い表面より十分高い硬
    度を持ち、従って上記突出部が容易に上記第2のかみ合
    い表面に埋め込まれ、その相対的回転を防ぐ、ことを特
    徴とするブラインドボルト。
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JP2011513681A (ja) * 2009-01-06 2011-04-28 アルコア インコーポレイテッド 改良されたナット及びボルト
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