JPH08175498A - 航空機における接着構造部材の修理に用いる装置 - Google Patents

航空機における接着構造部材の修理に用いる装置

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JPH08175498A
JPH08175498A JP6321882A JP32188294A JPH08175498A JP H08175498 A JPH08175498 A JP H08175498A JP 6321882 A JP6321882 A JP 6321882A JP 32188294 A JP32188294 A JP 32188294A JP H08175498 A JPH08175498 A JP H08175498A
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casing
repair
repaired
aircraft
pressure
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Akiyuki Nakaura
章行 中浦
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Japan Airlines Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 航空機に多数用いられているハニカムサンド
イッチ構造部品の部分修理を容易かつ確実にできる装置
を提供する。 【構成】 ハニカムコアサンドイッチ構造部品に生じた
被修理部位に補修用積層体組付け、これらの上下面を覆
うように取付けるシート型加熱手段と、その裏面の面全
体に圧力を作用する加圧手段とを設け、この加圧手段
を、硬質でかつ易流動性の多数の小径粒体を内包した袋
体と、この袋体をシート型加熱手段に接する面を除いて
取り囲むケーシングと、このケーシングを上記加圧のた
めに上下動させる加圧駆動手段とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機の部品を修理す
る際に用いられる装置、詳しくはハニカム材を強度部材
として有していてこれに外板を接着した構造の接着構造
部品或は平板同士を接着した構造部分を修理する際に用
いる装置に関するものである。
【0002】
【発明の背景と従来技術】近時、人の往来や貨物の運搬
を遠距離間で迅速に行なう交通手段として極めて重要な
位置を占めている航空機は、−数十℃にもなる高空や様
々な天候の下で安全に飛行することができるように金
属,機械,電気,電子等の様々な技術分野の高度な技術
を集積して製作されている。このうち、機体や翼等の構
造については剛性,強度が十分に確保,保証されること
は勿論のことながら、それに加えて航空機という特質か
ら軽量化を図ることも大きな課題の一つとなっている。
そこでこのような要望に適した強度構造材料(部品)と
して近時においてはハニカムサンドイッチ型と呼ばれる
強度構造が注目され、例えば図14,図15のなし地面
で示したように航空機の機体や翼等の多くの部分におい
て採用されている。例えば、数百人が搭乗できるような
大型航空機においては、図15中のなし地面部分にアル
ミハニカム(ハニカムコア/外板がいずれもアルミ材)
サンドイッチ構造の接着構造部品が使用され、また図1
4中のなし地面部分には複合材ハニカム(ハニカムコア
/外板の少なくともいずれか一方が強化プラスチック
材)サンドイッチ構造の接着構造部品が使用されてい
る。
【0003】このハニカムサンドイッチ型の構造は、基
本的には図13に示した構造を有するものであり、蜂の
巣状の断面をもったアルミ製等のハニカム101をコア
として、その両端面に外板102,103を接着剤10
4で接着したサンドイッチ型の構造をなすことを特徴と
し、また上記のように接着構造物であるという特徴も有
している。
【0004】なお、ハニカム型の構造は古くから一般に
知られており、例えば非強度的構造の用途では、熱交換
エレメント、整流板、光の拡散、電磁遮蔽、衝撃吸収板
等の目的で広く利用されているし、構造材料としても、
ハニカムは筒方向に対する圧潰強度が高いという性質を
利用して、ハニカムを両端面から板で挾持し接着一体化
した構造のものが、耐圧潰性に優れた構造材料として古
くから用いられている。
【0005】航空機にこのハニカムサンドイッチ型の構
造材料が多く用いられているのは、ハニカムはそのコア
の90〜99%が空間であるためにハニカムサンドイッ
チ構造体の重量対強度、剛性が極めて大きいという利点
があって、十分な強度の確保と軽量化の要求が二律背反
的に要求される航空機の強度部品材料として極めて適し
ているからであり、他の構造材料に比べてその採用がめ
ざましく進んでいるのである。
【0006】また航空機の構造部分としては、図16に
示したように平板同士を接着して構成する部分もあり、
以下ハニカムサンドイッチ構造の構造部品等としてこれ
を含むものとする。
【0007】ところで、航空機は言うまでもなく厳しく
安全を確保した管理下で運航されまた整備されるが、航
空機は上述のように−数十℃にもなる高空や様々な天候
という厳しい環境の下で運航されるし、また機械的な構
造物である以上部品等に破損等の発生が皆無でないこと
も当然である。このため、破損等があれば直ちにその傷
害部位の修理や部品交換などが行なわれている。ハニカ
ムサンドイッチ構造の構造部品等についても修理を必要
とする場合がある。
【0008】しかし、上記のハニカムサンドイッチ型構
造の構造体は、ハニカムコアの両端面に外板を接着剤で
接着するという特徴的な構造を有していて、この接着構
造物であるが故に、傷害部位の修理作業が面倒で手間が
かかるという問題があり、また小さな欠陥についても随
時速やかに修理を行なう必要がある。
【0009】上記のように修理作業の頻度が多い理由
は、ハニカム構造体は所定の強度を確保する上で一体化
接着の状態維持が重要であり、安全管理の原則に沿って
より大きな損傷に発展していく可能性がある小さな欠陥
についても定期検査の実施等によって早めに不具合部分
を発見し、その修理を計画的に実施するように努力され
ているからである。また同時に、小さな不具合を放置す
ると、むしろその後に大幅な修理が必要となったり場合
によっては緊急修理が必要となるため、航空機の運航管
理上からも不都合となる。その結果上述のように小さな
欠陥についても随時速やかに修理が行なわれることにな
り、作業が面倒で手間がかかる点が大きな負担となるた
めその改善が要望されていた。
【0010】ハニカムサンドイッチ型構造部分に生じた
不具合部分の修理については、航空機メーカーや航空会
社などの研究を経て作られた整備基準に従って従来行な
われており、修理方法についても、各部品毎、不具合の
大きさ、程度によって細かく分類されている。その一例
を、主翼先端高揚力補助翼(スラット)201後部のウ
エッジ202のアルミハニカム構造部分に生じた接着は
くりの修理の場合を例にして以下説明する。
【0011】スラットウエッジ202は、図9,図10
に示すようにアルミ外板203,204と,くさび形に
加工したアルミハニカムコア205を接着したハニカム
構造をなしており、その両端部は水が浸入しないようシ
ーラントで埋められている。なお、206は内部補強部
材、207は外部補強部材、208,209はこのウエ
ッジ202をスラット201に連結するための板状の構
造部材である。
【0012】このようなウエッジ202において、時と
してシーラントにわれが入り、そのわれを通って水が内
部に浸入して、接着剤中に含まれる繊維が水を吸収する
ことによりハニカムコア205と外板203,204と
の間の接着のはくり、接着面内の腐食あるいはハニカム
コアの腐食を発生することがある。そしてこのような傷
害が発生した場合には、当該整備基準によると、おおむ
ね不具合部分の除去、修理用部品の製作、修理用
部品および本体の接着部分の前処理(特殊な表面処
理)、接着、仕上げ、の手順で修理作業が行なわれ
る。
【0013】ここで注目すべきことは、該ウエッジはハ
ニカムサンドイッチ型構造の構造体であってハニカムコ
アに外板を接着剤で接着した上述の特徴的構造を有する
ために、有効な接着力を確保する必要からの工程にお
ける接着処理においては、一定の圧力・温度を一定時間
修理部位の積層体にかけなければならないとされている
点にある。すなわち、航空機のハニカム構造では、接着
剤に低温で冷凍したフィルム状のものを用いるのが通常
であり、このフィルム状接着剤を加熱によりゲル化さ
せ、その後硬化により完全に固まらせる処理を行なうた
め、加熱〜硬化の間上記積層体を接着状態(上下から均
一な力で挾圧した状態)に一定時間維持しながら処理
(高温,高圧処理)しないと十分な接着力が確保出来な
いからである。上記の積層体は、不具合部分を除去した
後所定の前処理()を行なった修理部分220に、図
11に示すように、修理用のハニカム210、端部構造
材211、その上下のフィルム状接着剤213,214
を積層し、上部側は外部補強材216、下部側は内部補
強材212,フィルム状接着剤215次いで外部補強材
217を順次積層して構成される。なお218はハニカ
ムの端部を埋める発泡体である。
【0014】またこのスラットウエッジでは、修理時に
加えるべき上下から加えるべき挾圧力の強さが、不具合
部分の大きさにより定められており、スラットウエッジ
では、不具合部分が2インチ径以下の場合は大気圧(約
1気圧)、不具合部分がそれ以上の大きさである場合に
は35PSI(約2.4気圧)を加えなければならない
とされているが、具体的な加圧方法については指示され
ていない。
【0015】そこで従来は、大気圧での圧力で修理がで
きる場合については、図12に示すように、修理部位に
修理部品を積層した積層体230をセットした後、シー
ト型ヒータ232、熱感知センサー(熱電対)236等
をとりつけ、これらの全体を真空バッグ233で密閉
し、真空ポンプでその中の空気を吸引することによって
真空バッグ内を負圧にし、大気圧との差圧により修理部
位に大気圧による圧力を加え、加熱を行なうようにして
いる。なお231は離型シート、234は真空バッグ密
閉用シーラントである。修理部位が小さくかつ負荷すべ
き圧力が大気圧である部分の修理は、当該方法により均
一加熱、均一加圧が得られ、接着後の部品の変形もなく
極めて良好な修理が可能であり、作業の煩雑さはそれほ
ど大きくない。
【0016】他方、35PSI(約2.4気圧)の高い
圧力を加えなければならない大きな修理部位について
は、上記方法では加圧力が不十分であるため、図12に
示した真空バッグで包み込んだ部材を高圧高温容器(オ
ートクレーブ)240に入れて加熱加圧する方法が一般
に実施されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のオート
クレーブを使用する修理方法は、原理的には有効な方法
であるものの、実際の作業においては以下の問題があ
る。
【0018】 オートクレーブ内は、すべて一定圧
力、温度が加わるため、修理部位以外の部分にも熱・圧
力が加わり、部品の熱変形、圧力によるつぶれ等の虞れ
が無視できない。
【0019】そのため、ハニカム部品全体の形状を保持
する大がかりな治具が必要となる。つまり、圧力がかか
ると困る部位や圧力により変形しそうな部位、あるいは
熱変形しそうな部位に補強材等をつけて保護する必要が
ある。しかしながらこうした治具作成にも決まった方法
はなく、理想的な治具を作るには、経験や長い時間が必
要で試行錯誤にたよらざるをえないというのが現状であ
る。
【0020】 オートクレーブ搬入時に、修理部位の
保持のために予め真空バッグで密閉し、真空圧にてバッ
グ内を負圧にしておかなければならないが、真空バッグ
が修理部品全体に及ぶため、バッグ作業に多くの手間が
かかる。さらに万一バッグがやぶれて空気もれがあった
場合には、バッグが修理部品全体を覆っているためにそ
のリークか所を特定するのが大変である。
【0021】 オートクレーブ操作には熟練度を要
し、非定期的に必要となる作業のための要員の確保が容
易でない。
【0022】上記のように、従来行なわれている修理作
業では、多くの大がかりな作業が生じ、試行錯誤にたよ
らざるをえない部分も多いので、経験の差(熟練度)が
作業時間に大きく影響し、熟練した作業者の養成が必要
となるという問題もある。
【0023】なお、修理部位の積層体に圧力を加えるた
めには、上記のオートクレーブを用いる方式に代えて、
所謂プレス機を用いる方法やクランプ重しを用いる方法
が考えられる。しかしこれらの方法によっては約2.4
気圧の高圧を積層体に均等に与えることは極めて困難で
あり、しかも図5,図9,図10等で示したスラットウ
エッジのように傾斜した構造部分や曲率をもった曲面部
分の修理に、これらの方法を単純に適用しても全面均等
加圧をすることは容易ではない。
【0024】本発明者は、上述した従来方式の問題を解
消し、ハニカム構造部品の部分修理を容易かつ確実にで
きる装置、特に容易な加圧が実現できる方法について鋭
意研究開発を重ね、従来法からは全く予期しえない驚く
べき程多大な効果を奏する本発明を創成するに至った。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の特徴は、上記特許請求の範囲の各請求項に記載し
た通りにある。
【0026】本発明の航空機における接着構造部材の修
理に用いる装置の特徴の一つは、ハニカムコアの両端面
に外板を接着して構成された航空機の構造部分或は平板
同士接着して構成された航空機の構造部分を対象とし
て、これら部分の一部に生じた被修理部位とこの被修理
部位を修理するために組付けた補修用構造部材とを挾持
して均一に加圧,加熱するための装置であって、上記の
ように組付けられた補修用構造部材を含む被修理部位の
構造部分の加圧すべき上下面を挾んで該上下面夫々を覆
うように当てられる上下一対のシート型加熱手段と、こ
れらシート型加熱手段の補修用構造部材を含む被修理部
位の構造部分に接する面とは反対側の面全体に均一な挾
持圧力を作用する上下一対の加圧手段とを備え、この加
圧手段は、硬質な小径粒体を易流動性状態に内包しかつ
シート型加熱手段に圧力を作用できるように係合される
上下一対の袋体と、上記シート型加熱手段を介して加圧
すべき上下面に当てられて袋体が平面的に広がることを
制限する上下一対の囲みとしてのケーシングと、このケ
ーシングで囲まれた袋体の少なくともいずれか一方に対
し上記挾持圧力を作用するように設けられた上下動型の
加圧駆動手段とから構成したところにある。
【0027】本発明の上記構成において、加圧手段を構
成する袋体は、耐熱性と十分な耐引裂き強度を有する柔
軟なシート材を用いて構成することができ、例えばポリ
アミド系フィルム等のシート材料を好ましいものとして
挙げることができる。
【0028】この袋体に内包される硬質でかつ易流動性
を有する小径粒体は、ケーシングにより区画された内部
空間に充満しケーシングが直接加熱シート加圧力を伝え
ないように、外側に若干はみ出す程度(例えばはみ出し
長として1cm程度)の量が充填されるものであり、該
ケーシングから与えられる圧力を被修理部位及び補修用
構造部材に全面的に均等に伝えることができる程度の流
動性を有するものが用いられ、また加熱の効率化のため
に熱不良導性(断熱性)の材料を用いることが好まし
い。具体的にはユリア樹脂等のプラスチック製小玉等の
粒体、より具体的には非圧縮性で、流動性と耐圧潰性を
有し、かつその表面が極力なめらかなものが好ましく選
択され、例えばショットピーニング用の小球、ペイント
除去用のプラスチック製の小球(メディア)などを例示
できる。粒体の径は上記流動性を満足できるものであれ
ば特に限定されるものではないが、一般的には直径0.
1〜3mm程度、好ましくは0.1〜1mm程度のもの
が用いられる。また被修理部位及び補修用構造部材の表
面に圧力板を係合させ、この圧力板の裏面にシート型加
熱手段を係合させる構成も好ましく採用される。このよ
うにすれば、粒体からの圧力が圧力板により平均化され
るからである。このような圧力板としては、例えばアル
ミニウム製等の板材を好ましく用いることができる。上
記袋体,ケーシングは、寸法の異なるものを複数種類準
備しておいて、これらを適時組み合わせて用いるように
してもよい。
【0029】また上記加圧手段を構成する、袋体をシー
ト型加熱手段に接する面を除いて取り囲む剛体からなる
ケーシングは、特に限定されるものではないが、矩形箱
型で上側のケーシングにあっては底部が開放されている
もの、下側のケーシングにあっては天井部が開放されて
いる構造のものを代表的に挙げることができる。このケ
ーシングの役割は、上記した小径粒体を内包した袋体に
対して圧力を加え、またケーシングの側壁の内側に圧力
を加える面積を区画するところにあり、したがって小径
粒体を内包した袋体の位置ずれ防止(保持)ができる程
度の内側空間を有すれば足りる。またこのケーシング
は、断熱性を有するように構成することが好ましく、例
えばフェノール系樹脂材料等の熱不良導性材料を用いる
か、あるいはケーシングの内面に断熱性材料を積層して
構成してもよい。
【0030】またこのケーシングは、ケーシングの側壁
の内側に圧力を加える面積を区画することができかつ袋
体の小径粒体に圧力を伝達できる機能を満足できれば足
りるものであるから、周囲壁と底板(天井板)を分離し
て構成することもできる。具体的には、加圧駆動手段に
連結した天井板が周囲壁の内側に嵌合して上下に摺動可
能に設けるようにもでき、このような構成とすれば、ケ
ーシングを分割する結果として分割治具が軽量となり、
作業の容易化が図られる利点がある。またこのように分
割することで周囲壁と上下動する板材とにそれぞれ必要
な性質が分けられるので、該板材には加工性等を考慮す
ることなく断熱性,耐圧強度に優れたベークライト材等
の板を使用できる利点が得られる。
【0031】このようなケーシングを用いることで、加
えるべき単位面積あたりの圧力と面積に基づいて容易に
加圧駆動手段により負荷すべき加圧力の大きさを決める
ことができるという作用も得られる。
【0032】上記構成において、ケーシングを上下動さ
せる加圧駆動手段としては、一般的なプレス機を用いる
こともできるが、特に、コ字型(片もち型)のフレーム
により支持された構成のものとすることが好ましい。こ
れは門型のフレームを有する装置では被修理部材を加圧
(プレス)位置に入れる際の送入方向が限定されて、例
えば上記で説明したスラットウエッジのように縦長の被
修理部材の修理部位を所定の加圧位置まで入れるのが面
倒になるのに対し、コ字型(片もち型)のフレームであ
れば、横方向から容易に送入できるからであり、航空機
の構造部材のように長い部材や大型の部材もその対象と
なる場合には作業性が向上するからである。このような
加圧駆動手段を有する装置には、ケーシングとの連結関
係を満足すれば、市販されている既知のプレス機を用い
ることもできる。
【0033】上記構成において、シート型の加熱手段
は、例えば当業界において熱毛布と称されているシート
型ヒータを好ましく用いることができるが、これに限定
されるものではなく、所定の耐圧強度を有する柔軟なシ
ート状のものであれば加熱方法に限定されることなく使
用することができる。
【0034】なお、加圧面積が上述したケーシングによ
り与えられ、プレス機で与えるべき加圧力の大きさが容
易に決められるので、例えば圧力目盛で加圧力をセット
できる装置を用いれば、作業者の熟練度に影響されるこ
となく正確な圧力で均一加圧を実現できる利点も得られ
る。
【0035】上記した被修理部位及び補修用構造部材の
表面に圧力板を係合させ、この圧力板の裏面にシート型
加熱手段を係合させる構成は、被修理部材が修理後にお
いて航空機に再装着されるのに不都合を生じないための
変形防止のために有効であるが、これを更に確保するた
めの治具を組み付けることもできる。例えば、被修理部
材である曲率を有するウエッジがその曲率にそって滑ら
ないように、本来、ウエッジとスラットの取付けために
設けられているボルト穴やスラット本体に設けられてい
るを利用して、被修理部材を固定する治具をもちいるこ
とができ、こうすることにより簡単にウエッジ修理部位
を所定位置に固定することができる。
【0036】この圧力板あるいはその他の治具は、剛性
を高めるために前後端の邪魔にならない部分にフランジ
を設けて変形防止を図ることも好ましい。
【0037】
【実施例】以下に本発明の実施例を、スラットウエッジ
に発生した傷害を修理する手順に則して以下具体的に説
明する。
【0038】まず、スラット1のウェッジ2端部に、図
3に示すシーラントの割れが生じ、更に接着はがれが発
生したことが発見された場合には、速やかにその修理作
業が行われる。この作業は概ね上述した作業手順に従っ
て以下のように行われる。
【0039】 不具合のある部位を取り除く。本例に
おいてまず図3の除去線50から端部側の部分が除去さ
れる(図3,4参照)。
【0040】 次に、図5〜図7に示すように、修理
用の部材を製作し、接着部分の前処理をした後、これら
の部材を組み合げて積層体とする。なおフィルム状の接
着剤は各積層部材間に介挿されるが、以下の説明及び図
面においては煩雑さを避けるために省略している。
【0041】すなわち、まず除去部位のウエッジ下側面
のために、下面外板補強板12と、修理用厚さ調整板材
17を所定の形状に切り出される(図5参照)。
【0042】次に、修理用ハニカム10、適宜の厚さ調
整部材25,26、後縁厚さ調整部材27、及び上面補
強部板材28が所定の形状に切り出される(図6参
照)。
【0043】更に修理用上面外板16が同様に所定の形
状に切り出される(図7参照)。
【0044】以上のように準備された各修理用部材は図
7に示すように積層されて修理用積層体が形成される。
【0045】 次に、修理用補助治具(40,50)
が準備され、図8に示すようにスラットの修理部位に該
治具(40,50)を取付ける。
【0046】すなわち、スラット1及びウエッジ2が有
すべき上面曲面に沿った係合面をもつように加工した上
側圧力板40を作製し、スラットとウエッジを連結する
ボルト孔等を利用して該上側圧力板40を修理部位に組
付け固定する。
【0047】同様にして、スラット1及びウエッジ2が
有すべき下面曲面に沿った係合面をもつように加工した
下側圧力板50を作製し、スラットとウエッジを連結す
るボルト孔等を利用して該下側圧力板50を修理部位に
組付け固定する。
【0048】なおこれらの圧力板のスラットに対する組
付け固定は他の手段によってもよい。
【0049】以上により、被修理部位に対する補修用積
層体のセット、及び修理加工用治具の組付け作業が完了
する。
【0050】 そしてこのように準備された被修理部
材(以下全体を符号100で示す)を、本例の接着構造
部材の修理に用いる装置、すなわち図2に示したプレス
機60上にセッテングし、一定時間の間加圧,加熱の養
生処理を行う。
【0051】すなわち、本例のプレス機60は、片持ち
式であるコ字型フレーム601の上梁602に下動ロッ
ド604が設けられ、下梁603との間で、これらの中
間に介挿された被処理物に上下方向の圧力を作用するも
のであり、本例においてはこの上下方向の圧力を、目盛
りにより任意に調整設定できる装置を用いた。なお本例
のプレス機60は、車輪605を有することで移動可能
として修理作業の便を図るようにした。
【0052】本例の接着構造部材の修理に用いる装置に
おいては、上記のプレス機60と共に、図2に示した加
圧,加熱手段が組み合わせて用いられる。
【0053】すなわち、プレス機60の下梁603の上
には、上面が開放した平面矩形のケーシング70が設置
され、この内部に、小径粒体を内包した袋体71が、該
ケーシングの開放口から1cm程度外にはみ出すように
収容されている。そしてその袋体71の上に、シート型
加熱手段としてのシート状電熱ヒータ72が、被修理部
材100に組み付けられている上記下側圧力板50の裏
面(図2の下面)を概ね覆うようにセットされる。
【0054】他方、プレス機60の上梁602に設けら
れた可動ロッド604の下端には、ベークライト材から
なる高剛性の矩形プレス板81が組付け固定され、この
矩形プレス板81を囲んで全体としてケーシング80を
形成する周囲壁82が組み付けられている。そしてこの
ケーシング80の下端開放口から1cm程度外にはみ出
すように袋体83を収容し、該袋体83の下に、シート
状電熱ヒータ84が、被修理部材100に組み付けられ
ている上記上側圧力板40の裏面(図2の上面)を概ね
覆うようにセットされる。
【0055】以上により、修理作業の準備はすべて終了
し、シート状電熱ヒータ72,84への通電、及びプレ
ス機による加圧を開始させて一定時間その状態を保持す
ることで加圧,加熱の操作を行うことができる。
【0056】なお、加熱状態の制御のためには、感熱セ
ンサーを用いて所定温度に保持するフィードバック制御
を行うことも好ましい。
【0057】更に又、上記加圧,加熱の操作中に、被修
理部材100とプレス機60の位置ずれが生じないよう
に、両者の間にずれ止めを図る適宜の手段を連結するこ
とも好ましい。
【0058】 修理後、被修理部材100の状態を検
査し、修理作業を完了する。
【0059】以上のように構成された本例の接着構造部
材の修理に用いる装置によれば、特に熟練度を要するこ
となく簡単な作業で、航空機のハニカムサンドイッチ構
造部品という従来は極めて煩雑で、熟練度を必要として
いた修理作業を行うことが可能となり、作業時間が1/
3以下になるという極めて大幅な短縮、あるいは熟練要
員の確保の負担軽減等の点でその利益は極めて多大であ
る。
【0060】
【効果】以上述べたように、本発明装置を用いることに
より以下のような種々の効果が奏される。
【0061】(事前準備において)オートクレーブを用
いる方式では、修理する部品全体が加圧・加熱されるた
めに、変形防止のため対象部品全体を覆う大型の加工治
具が必要となるが、本発明装置によれば、治具が修理部
位のみに限定されため、加工治具を小型でかつ簡易に作
製できる。
【0062】(工程・工数において)オートクレーブを
用いる方式では、加熱・加圧のデータを制御装置に入力
する必要があり、操作中不慮の不具合が生じた場合にオ
ートクレーブに精通していないと対処できないなど、あ
る程度の熟練度が作業者に求められる。しかし本発明装
置を用いる方式では、通常接着作業で使っているシート
型ヒータ等を使って、例えば35PSI×フレーム面積
で与えられる圧力を、プレス機の目盛を見てかければよ
く特別の熟練度を要しないという利点がある。
【0063】またオートクレーブを用いる方式では、容
器内で正圧を加える前に修理部位の形状を保持するため
真空バッグで吸引しなければならず、この際、真空バッ
グのごく微小なリークがあっても不適当である。これ
は、正圧を加えていく際、バッグにリークか所がある
と、その点から圧力がバッグ内にもれ、修理部位に完全
に圧力が加わらないからである。こうした理由から、オ
ートクレーブ操作前のバッグリークチェックでリークが
発見された場合、その点を見つけ修理する必要がある
が、リークがあった場合に、そのリークか所をさがす作
業が大変となる。
【0064】他方、本発明装置を用いる方式では、真空
バッグを使わないためそうした煩わしさが全くない。ま
た、治具の取付け方がスラット本体にボルト数個により
取付けできるのでその脱着がきわめて簡単に行なえる。
【0065】オートクレーブ方式では、大型治具をスラ
ット本体を取り付けるため、着脱作業が容易でなく、ま
た修理部位の断熱性を保つため、断熱シート等を真空バ
ッグ内に挿入する必要がある。またスラットウエッジの
修理においては、付属構造部の加圧加熱による変形防止
や、オートクレーブの大きさなどの問題から、ウエッジ
をスラットから一時的にはずしてウエッジを修理した後
再び取付けする必要があり、その工数に例えば約4人×
20時間の時間を要する。
【0066】これに対し、本発明装置を用いる方式で
は、加圧装置として市販プレス機を用いることができる
ように、大型の専用治具は不要であり、被修理部材の形
状的な制約もない。また修理に伴って他の付属構造部を
一時的に外すはずす必要がなく、上記スラットウエッジ
の修理の場合でもスラットにウェッジを取付けたままで
修理できるので上記工数を1/3程度に節約できる。
【0067】(品質において)本発明の装置を用いる方
式では、作業の全般に渡って特別な熟練度を要する工程
がなく、したがって作業者の熟練度による修理部位の品
質バラツキなどの不具合が殆どなく、均質かつ良好な修
理結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプレス機を用いた一実施例の修理
作業時の状態を説明するための斜視図。
【図2】図1における被修理部材100と接着構造部材
の修理に用いる装置との装着関係を説明するための図。
【図3】修理すべき傷害が発生しているスラットの一部
斜視図。
【図4】図3のスラットの傷害部位を除去した状態を示
した図。
【図5】図4の傷害部位を除去したスラットに補修部品
を組み付ける状態を説明する図。
【図6】図5の状態に更に補修部品を組み付ける状態を
説明する図。
【図7】図6の状態に更に補修部品を組み付ける状態を
説明する図。
【図8】補修部品を組み付けたスラットに所定の加工治
具である圧力板を組付けた状態を示した図。
【図9】(a)は主翼先端高揚力補助翼(スラット)の
位置を示す斜視図、(b)は該スラットの単品斜視図。
【図10】(a)は図9のスラット後部のウエッジの平
面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は
(a)のB−B線断面図。
【図11】修理部位に補修用積層体を組み付ける状態を
説明するための展開斜視図。
【図12】修理部位と補修用積層体を加圧、加熱する従
来の方法を説明するための図。
【図13】ハニカムサンドイッチ型の構造を説明するた
めの図。
【図14】航空機においてアルミハニカムサンドイッチ
構造の接着構造部品が使用されている部位を示した図。
【図15】航空機において複合材ハニカムサンドイッチ
構造の接着構造部品が使用されている部位を示した図。
【図16】航空機において平板同士接着して構成した接
着構造部品が使用されている部位を示した図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハニカムコアの両端面に外板を接着して
    構成された航空機の構造部分或は平板同士接着して構成
    された航空機の構造部分を対象として、これら部分の一
    部に生じた被修理部位とこの被修理部位を修理するため
    に組付けた補修用構造部材とを挾持して均一に加圧,加
    熱するための装置であって、 上記のように組付けられた補修用構造部材を含む被修理
    部位の構造部分の加圧すべき上下面を挾んで該上下面夫
    々を覆うように当てられる上下一対のシート型加熱手段
    と、これらシート型加熱手段の補修用構造部材を含む被
    修理部位の構造部分に接する面とは反対側の面全体に均
    一な挾持圧力を作用する上下一対の加圧手段とを備え、
    この加圧手段は、硬質な小径粒体を易流動性状態に内包
    しかつシート型加熱手段に圧力を作用できるように係合
    される上下一対の袋体と、上記シート型加熱手段を介し
    て加圧すべき上下面に当てられて袋体が平面的に広がる
    ことを制限する上下一対の囲みとしてのケーシングと、
    このケーシングで囲まれた袋体の少なくともいずれか一
    方に対し上記挾持圧力を作用するように設けられた上下
    動型の加圧駆動手段と、から構成したことを特徴とする
    航空機における接着構造部材の修理に用いる装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、袋体をシート型加熱
    手段に接する面を除いて取り囲む剛体からなる上記ケー
    シングは、環状の周囲壁と、この周囲壁の内部に上下動
    可能に嵌合する平板の組合せからなることを特徴とする
    航空機における接着構造部材の修理に用いる装置。
  3. 【請求項3】 請求項1のケーシングあるいは請求項2
    の周囲壁の内部に上下動可能に嵌合する平板、を上下動
    させる加圧駆動手段は、コ字型のフレームにより支持さ
    れていることを特徴とする航空機における接着構造部材
    の修理に用いる装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    袋体内に内包されている小径粒体は断熱性を有すること
    を特徴とする航空機における接着構造部材の修理に用い
    る装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    被修理部位及び補修用構造部材の表面にならった係合面
    を有する圧力板を被修理部材に係合固定し、この圧力板
    の裏面にシート型加熱手段を係合させることを特徴とす
    る航空機における接着構造部材の修理に用いる装置。
  6. 【請求項6】 硬質でかつ易流動性の多数の小径粒体を
    内包した袋体と、上記袋体を収容する内部空間を有する
    ように剛体により一端開放有底筒状に設けられたケーシ
    ングとを備え、上記袋体を開放面から一部はみ出すよう
    に組み合わせて上記請求項1ないし5のいずれかの装置
    に用いられる加圧用治具。
  7. 【請求項7】 請求項6において、ケーシングは、筒状
    の周囲壁に対し底板が筒長方向に摺動可能に設けられて
    いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの装
    置に用いられる加圧用治具。
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