JPH0817463A - 角形密閉電池とその製造方法 - Google Patents

角形密閉電池とその製造方法

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JPH0817463A
JPH0817463A JP6150129A JP15012994A JPH0817463A JP H0817463 A JPH0817463 A JP H0817463A JP 6150129 A JP6150129 A JP 6150129A JP 15012994 A JP15012994 A JP 15012994A JP H0817463 A JPH0817463 A JP H0817463A
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JP
Japan
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electrode group
plate
electrolytic solution
active material
sealed battery
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JP6150129A
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Takashi Kakiuchi
尚 垣内
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極群を外装缶に挿入するときに活物質が脱
落するのを有効に防止して、封口蓋の溶接不良を阻止す
る。電極群からの活物質の脱落を防止するために、電極
群の容量減少を少なくする。 【構成】 角形密閉電池は、正極板7と負極板8とがセ
パレータを介して積層された電極群1と、この電極群1
が挿入された角形の外装缶2と、この外装缶2と電極群
1との間に挿入された耐電解液板4と、外装缶2の開口
部を気密に密閉している封口蓋5とを備える。耐電解液
板4は、電極群1の底面1Cの一部ないし全面から積層
面1Aに配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は角形密閉電池の改良に関
し、特に電極群を外装缶に挿入する部分を独得の構造と
する角形密閉電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な角形密閉電池は、図7に示すよ
うに、複数枚の正極板7と負極板8をセパレータ(図示
せず)を介して積層方向に積み重ねて電極群1としてい
る。電極群1は、正極板7と負極板8とを外装缶2と電
極端子に接続するために、集電タブ3を溶接している。
このようにして製作した電極群1は、金属ケースである
外装缶2に挿入される。正極板7に接続された集電タブ
3は、封口蓋(図示せず)の正極端子に接続される。負
極板8の集電タブ3は、外装缶2に接続される。電極群
1を挿入した外装缶2に電解液を注入した後、外装缶2
の開口部に封口蓋を嵌合し、外装缶2と封口蓋の境界を
レーザ溶接あるいは電子ビーム溶接を用いて気密に溶着
して角形密閉電池を製造している。
【0003】このようにして製造される角形密閉電池
は、電極群1を外装缶2に挿入する工程で、電極群1の
最外にある極板表面である電極群の表面1Bが、外装缶
2の開口部の隅角にあたり、電極群1の表面1Bの活物
質が削り取られる欠点がある。電極群1から削り取られ
た活物質は、活物質の開口部、すなわち封口蓋を溶接す
る部分に付着する。このため、開口部に付着した活物質
が、封口蓋を外装缶に気密に溶接するのを阻害し、この
部分に溶接不良がしばしば発生した。
【0004】この弊害を防止する対策が実公平6−45
37号公報に記載される。この公報に記載される角形密
閉電池は、図8に示すように、電極群1の表面1Bを、
金属板をコ字状に折曲した耐電解液板4で被覆してい
る。耐電解液板4で被覆した電極群1を外装缶2に挿入
している。耐電解液板4は、電極群1と外装缶2との間
に位置し、電極群1を外装缶2に挿入するときに、電極
群1の表面1Bから外装缶2が削りとられるのを防止す
る。
【0005】しかしながら、この構造の角形密閉電池
は、耐電解液板4でもって活物質の脱落を必ずしも有効
に阻止することが難しい欠点がある。それは、電極群を
外装缶に挿入する際に発生する活物質の脱落現象が、下
記の部分で発生するからである。 (1) 図7の1Bで示すように、電極群1の最外極板の
表面が外装缶2の開口部に当たることにより発生する活
物質の脱落。 (2) 図7の1Cで示すように、電極群1の底面部分が
外装缶2に当たることにより発生する活物質の脱落。 (3) 図7の1Aで示すように、電極群1の両側に位置
する積層面が外装缶2の開口部に当たることにより発生
する活物質の脱落。 ところで、本明細書において電極群の積層面とは、積層
している極板の両側端縁の位置する両側面を意味するも
のとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、電極群
1の表面1B、底面1C、積層面1Aの3部分で発生す
る活物質の脱落を比較すると、積層面1Aで脱落する頻
度が、表面1Bと底面1Cに比較して非常に高くなる。
電極群の積層面1Aでの活物質の脱落は、正極板と負極
板とを積層する際の精度不良が原因で発生する。図8に
示すように、電極群の表面1Bと底面1Cを、コ字状の
耐電解液板4で被覆して外装缶2に挿入する構造は、電
極群の積層面1Aで外装缶が脱落するのを阻止する効果
がなく、封口蓋を外装缶に溶接する部分に活物質が付着
して、溶接部分の信頼性の向上、耐漏液性の大幅な改善
に至っていないのが実状である。
【0007】電極群側方の積層面からの活物質の脱落を
防止するために、正極板と負極板の幅を一層小さく設計
することも考えられるが、この方法では角形密閉電池の
容量が減少するという弊害がある。さらに、正極板と負
極板との積層精度を高くすることによっても、積層面で
も活物質の脱落を少なくできる。しかしながら、このこ
とを実現することは非常に難しい。それは、正極板と負
極板との間に、極板よりも大きなセパレータが介在し、
たとえば、ニッケル−カドミウム電池等は、袋状のセパ
レータに一方の極板を収納して積層しているからであ
る。柔軟なシート材であるセパレータを挟着し、しかも
セパレータよりも幅の狭い正極板と負極板とを正確に位
置ずれなく積層することは極めて困難である。実現する
としても、正極板と負極板とを積層する組立工程の生産
性は著しく低下してしまう弊害がある。このため、積層
面からの活物質の脱落を有効に防止するためには、電極
群の幅を狭くせざるを得ず、このことが角形密閉電池の
容量を減少させる原因となっている。
【0008】さらに、図8に示すように、電極群は、側
方の積層面より積層方向の側面の方が、その表面積が大
きくなっている。このため、図8のように、積層方向の
側面にコ字状の耐電解液板を配設した角形密閉電池は、
前記耐電解液板が大きくなる分、電極郡を収容する容積
が小さくなり電池容量が小さくなる。
【0009】本発明は、従来の角形密閉電池が有するこ
れ等の欠点を解決することを目的に開発されたもので、
本発明の重要な目的は、電極群を外装缶に挿入するとき
に活物質が脱落するのを有効に防止して、封口蓋の溶接
不良を極減できる角形密閉電池とその製造方法を提供す
ることにある。また、本発明の他の重要な目的は、電極
群からの活物質の脱落を防止するために、電極群の容量
をほとんど減少させる必要がない角形密閉電池とその製
造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の角形密閉電池と
その製造方法は、前述の目的を達成するために下記の構
成を備える。角形密閉電池は、正極板と負極板とをセパ
レータを介して積層している電極群1と、この電極群1
を挿入している角形の外装缶2と、この外装缶2と電極
群1との間に挿入されている耐電解液板4と、外装缶2
の開口部を気密に密閉している封口蓋5とを備えてい
る。
【0011】さらに、本発明の角形密閉電池は、耐電解
液板4を電極群1の積層方向の表面に配設するのに代わ
って、電極群1の両側に位置する積層面1Aから底面1
Cの一部ないし全面に配設している。耐電解液板4は、
好ましくは図1に示すようにコ字状として、電極群1の
積層面1Aと底面1Cの全体を被覆する形状とする。た
だ、耐電解液板4は必ずしも電極群1の底面1Cの全体
を被覆する必要はない。耐電解液板4は、底面1Cの両
端部分を被覆して、底面1Cの隅角部のみを被覆する形
状とすることもできる。この構造の耐電解液板4は、図
2に示すように、2枚に分割される。
【0012】本発明の請求項2に記載する形密閉電池の
製造方法は、正極板と負極板とをセパレータを介して積
層した電極群1を、耐電解液板4を介して外装缶2に挿
入し、外装缶2に電解液を注液した後、外装缶2の開口
部を封口蓋5で密閉する製造方法を改良したもので、耐
電解液板4を、電極群1の両側に位置する積層面1Aか
ら底面1Cの一部ないし全面に位置させると共に、電極
群1を積層方向に加圧して外装缶2に挿入することを特
徴とする。
【0013】
【作用】本発明の角形密閉電池とその製造方法は、耐電
解液板4を、電極群1の両側に位置する積層面1Aと底
面1Cに配設している。積層面1Aに配設された耐電解
液板4は、電極群1を外装缶2に挿入するときに、電極
群1の積層面1Aから活物質が削り取られるのを効果的
に防止する。耐電解液板4が電極群1の積層面1Aを保
護し、積層面1Aを外装缶2に接触させることなく、電
極群1を外装缶2に挿入できるからである。耐電解液板
4は電極群1の積層面1Aに密着し、耐電解液板4と電
極群1とが互いにずれることがなく、電極群1は外装缶
2に挿入される。電極群1を外装缶2に挿入するとき、
耐電解液板4は外装缶2の開口部から内部に案内され
る。耐電解液板4は極板のように表面に脱落しやすい活
物質を付着したものではなく、金属板やプラスチック板
である。このため、耐電解液板4が極板のように削りと
られて外装缶2に付着することはない。外装缶2に挿入
するときに、電極群1の活物質が付着しない外装缶2
は、開口部に封口蓋5を溶接して完全に密閉できる。活
物質が、封口蓋5と外装缶2の溶接不良の原因とならな
いからである。
【0014】さらに、本発明の角形密閉電池の製造方法
は、電極群1の積層面1Aを耐電解液板4で保護し、電
極群1を極板の積層方向に押圧して外装缶2に挿入す
る。電極群1は、極板とセパレータを交互に積層して構
成されるため、極板の積層方向には、セパレータが多数
存在し、積層方向にかかる押圧力の多くはセパレータに
より吸収される。また、極板は面で押圧力を受けるた
め、極板が崩れにくく活物質も脱落し難い。これに対し
て、電極群1の積層面をプレスすると、極板端縁から押
圧力がかかるため、極板が湾曲などを起こして変形した
り、活物質の脱落が生じたりするので好ましくない。こ
のため、本発明の製造方法では、電極群1の側方の積層
面1Aは耐電解液板4で保護し、電極群1の極板積層方
向は押圧により一時的に圧縮して外装缶2に挿入する。
図3に示すように、極板加圧治具で電極群1の表面を押
圧して薄く変形させて外装缶2に挿入すると、電極群1
は、活物質がもっとも脱落しやすい外装缶2の開口部に
接触することがない。このため、電極群1の表面から活
物質が脱落するのは効果的に防止できる。したがって、
本発明の角形密閉電池の製造方法は、電極群1の表面と
積層面1Aの両方で活物質が脱落するのを効果的に防止
できる。耐電解液板4が活物質の脱落を有効に防止する
ので、正極板と負極板の幅を狭くする必要がない。この
ため、電極群1の容量を小さくすることなく、封口蓋5
を外装缶2に溶接する信頼性が向上し、耐漏液性が大幅
に改善される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための角形密閉電池とその製造方法を例示
するものであって、本発明は角形密閉電池とその製法を
下記のものに特定しない。
【0016】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0017】本発明は角形密閉電池の種類を特定しな
い。角形密閉電池は、ニッケル−カドミウム電池、ニッ
ケル−水素電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池
とすることができる。
【0018】図5と図6に示す角形密閉電池はニッケル
−カドミウム電池で、正極板と負極板とをセパレータを
介して積層している電極群1と、この電極群1を挿入し
ている角形の外装缶2と、この外装缶2と電極群1との
間に挿入された耐電解液板4と、外装缶2の開口部を気
密に密閉している封口蓋5とを備える。耐電解液板4
は、コ字状に成形されたもので、電極群1の底面1Cの
全面と、電極群1の両側に位置する積層面1Aに配設さ
れている。
【0019】図5と図6に示す内部構造のニッケル−カ
ドミウム電池は、下記のようにして製造される。 (1) 図4に示すように、袋状のセパレータ6に正極板
7を挿入する。 (2) セパレータに入れた3枚の正極板7と、4枚の負
極板を交互に積み重ねて電極群1を作製する。 (3) 正極板7と負極板8とに形成されている集電タブ
3は、同一極性どうしで溶接して接続する。 (4) 電極群1の積層面1Aと底面1Cに、コ字状の耐
電解液板4を沿わせる。耐電解液板4は薄い金属板や、
薄くて硬質のプラスチック板である。耐電解液板4に金
属板を使用するとき、その厚さは、たとえば、0.05
〜0.5mm、好ましくは約0.1mmに設定される。
耐電解液板4として最適な材質はニッケル板である。耐
電解液板4にプラスチック板を使用するとき、その厚さ
は、たとえば0.1〜0.5mm、好ましくは約0.2
mmに設定される。耐電解液板4の幅は、外装缶2の内
幅に等しく、あいるはこれよも多少小さく設定される。
【0020】(5) 図3に示すように、外装缶2の上方
に位置する電極群1の両面を、極板加圧治具9で押圧し
て外装缶2の内形よりも多少薄くする。極板加圧治具9
は、下方に向かって幅が狭くなるテーパー状をしてい
る。こうして外装缶2が挿入された電極群1は、その最
外に位置する負極板8が外装缶2に接触することにより
電気的に接続される。挿入パンチ10が電極群1の上端
を押圧して外装缶2に挿入するとき、電極群1を次第に
薄くプレスして、外装缶2に挿入するためである。極板
加圧治具9下端は、開口幅を、外装缶2の内幅と一致さ
せるか、あるいは外装缶2の内幅よりも多少狭くするの
が理想である。極板加圧治具9の開口幅を外装缶2の内
幅に等しく設計すると、外装缶2と極板加圧治具9との
境界で段差ができず、極板加圧治具9で薄く成形した電
極群1をスムーズに外装缶2に案内して挿入できる。極
板加圧治具9の開口幅を外装缶2の内幅よりも狭くする
と、電極群1を外装缶2の内幅よりも薄くプレスしてス
ムーズに挿入できる。挿入パンチ10は、電極群1の上
端を押圧して、電極群1を外装缶2に押し込むものであ
る。こうして外装缶2に挿入された電極群1は、その最
外に位置する負極板8が外装缶2に接触することにより
電気的に接続される。
【0021】(6) 外装缶2に電解液を注液すると共
に、正極板7の集電タブ3を封口体の正極端子に、負極
板8の集電タブ3を外装缶2に接続する。 (7) 外装缶2の開口部に封口蓋5を嵌合し、封口蓋5
と外装缶2の境界をレーザ溶接して封口蓋5で外装缶2
を気密に密閉する。
【0022】以上のようにして、本発明の実施例にかか
るニッケル−カドミウム電池である角形密閉電池を10
000個製作した。本発明の角形密閉電池がいかに優れ
た特性を示すかを試験するために、図8に示すように、
電極群1の表面1Bと底面1Cとに耐電解液板4を配設
し、その他の構造は同じである比較例の角形密閉電池を
10000個試作し、外装缶と封口蓋の溶接部分の耐漏
液性の評価を行った。
【0023】耐漏液性の評価は以下の方法で実施した。 (1) 角形密閉電池を、充電電流を1Cに設定して、満
充電し、その後1Ωの抵抗を接続して電圧が1Vに低下
するまで放電させた。その後、放電状態で下記の確認を
行う。 (2) 外装缶と封口蓋との溶接部分に、フェノールフタ
レーン液を滴下し、呈色反応を確認した。電解液が漏液
すると、フェノールフタレーン液が赤変するので明確に
判定できる。フェノールフタレーン液の漏液試験は、全
ての角形密閉電池について、製造後、30日、60日、
90日、180日経過したときに行った。
【0024】耐漏液性の試験結果は、表1に示すよう
に、本発明の角形密閉電池が極めて優れた特性を示し
た。すなわち、本発明の角形密閉電池は、180日経過
後においても、わずかに0.6%の電池が溶接部から漏
液したにすぎなかった。これに対して、比較例の角形密
閉電池は、60日経過後に0.8%の電池が溶接部から
漏液し、180日経過後には、8.5%もの電池が溶接
部から漏液した。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明の角形密閉電池とその製造方法
は、電極群と外装缶との間に配設する耐電解液板を、電
極群の底面と積層面とに配設する。電極群の積層面に設
けた耐電解液板は、電極群を外装缶に挿入するとき、活
物質が最も脱落しやすい積層面からの活物質の脱落を確
実に防止する。好都合なことに、角形密閉電池は、通
常、電極群の積層面の面積が、積層方向の面の面積より
も小さい。このため、電極群の積層面に配設する耐電解
液板は、両面に配設する耐電解液板よりも全体の面積を
小さく設計できる。このことは、耐電解液板を内蔵させ
ることによって電池の容量が減少するのを最小限にでき
る特長がある。さらに、従来の角形密閉電池は、電極群
の積層面から活物質が脱落するのを防止するために、電
極群の幅を外装缶の内幅よりも狭くしていたが、本発明
の角形密閉電池は、耐電解液板によって積層面からの活
物質の脱落を極減できるので、電極群の幅を狭く設計す
る必要がない。厳密には、積層面に耐電解液板を配設す
るので、耐電解液板の厚さに相当して電極群の幅を狭く
することが要求される。しかしながら、耐電解液板は極
めて薄く、たとえば、金属板を使用するときにはその厚
さは約0.1mmに過ぎない。このため、耐電解液板を
配設することによって、電極群の幅はほとんど狭くする
必要がない。したがって、本発明の角形密閉電池は、電
極群の容量を大きく設計して、しかも活物質の脱落を最
も有効に阻止し、脱落した活物質に起因する封口蓋溶接
の信頼性の低下を極減して漏液性を大幅に改善できる優
れた特長がある。
【0027】さらに、本発明の角形密閉電池の製造方法
は、積層面に耐電解液板を配設すると共に、電極群の両
面を積層方向に加圧して、電極群を外装缶に挿入する。
電極群は、積層方向に加圧すると多少薄く変形できる
が、幅方向には加圧できない物性がある。加圧したとき
に活物質が脱落するからである。本発明の製造方法は、
この物性を有効に利用する。すなわち、薄く変形できる
電極群の両面には耐電解液板を配設しない。薄くプレス
することによって、外装缶にスムーズに挿入して活物質
の脱落を防止できるからである。しかしながら、変形で
きない電極群の積層面には耐電解液板を配設し、耐電解
液板で積層面を保護して電極群を外装缶に挿入するの
で、積層面からの外装缶の脱落は確実に阻止できる。積
層面が外装缶の開口部で削り取られることがなく、ま
た、外装缶の内面を摺動することもないからである。し
たがって、本発明の角形密閉電池は、小面積の耐電解液
板を使用して、最も有効に活物質の脱落を防止し、封口
蓋を外装缶に溶接する信頼性を著しく向上させて、耐漏
液性を大幅に改善できる極めて優れた特長を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の角形密閉電池を製造する工程
であって電極群を活物質に挿入する工程を示す斜視図
【図2】本発明の他の実施例の角形密閉電池を製造する
工程であって電極群を活物質に挿入する工程を示す斜視
【図3】本発明の実施例の角形密閉電池を製造する工程
であって電極群を活物質に挿入する工程を示す断面図
【図4】電極群に使用される正極板をセパレータに挿入
する状態を示す斜視図
【図5】本発明の角形密閉電池の実施例を示す斜視図
【図6】本発明の実施例の角形密閉電池の一部を破砕し
た状態を示す斜視図
【図7】従来の角形密閉電池を製造する工程であって電
極群を活物質に挿入する工程を示す斜視図
【図8】耐電解液板を備える従来の角形密閉電池を製造
する工程であって電極群を活物質に挿入する工程を示す
斜視図
【符号の説明】
1…電極群 1A…積層面 1B…表面
1C…底面 2…外装缶 3…集電タブ 4…耐電解液板 5…封口蓋 6…セパレータ 7…正極板 8…負極板 9…極板加圧治具 10…挿入パンチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極板(7)と負極板(8)とがセパレータ
    (6)を介して積層された電極群(1)と、この電極群(1)が
    挿入された角形の外装缶(2)と、この外装缶(2)と電極群
    (1)との間に挿入された耐電解液板(4)と、外装缶(2)の
    開口部を気密に密閉している封口蓋(5)とを備える角形
    密閉電池において、 耐電解液板(4)が、電極群(1)の両側に位置する積層面(1
    A)から底面(1C)の一部ないし全面に配設されてなること
    を特徴とする角形密閉電池。
  2. 【請求項2】 正極板(7)と負極板(8)とをセパレータ
    (6)を介して積層した電極群(1)を、耐電解液板(4)を介
    して外装缶(2)に挿入し、外装缶(2)に電解液を注液した
    後、外装缶(2)の開口部を封口蓋(5)で密閉する角形密閉
    電池の製造方法において、 耐電解液板(4)を、電極群(1)の両側に位置する積層面(1
    A)から底面(1C)の一部ないし全面に位置させると共に、
    電極群(1)の両面を積層方向に加圧して外装缶(2)に挿入
    することを特徴とする角形密閉電池の製造方法。
JP6150129A 1994-06-30 1994-06-30 角形密閉電池とその製造方法 Pending JPH0817463A (ja)

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