JPH08173951A - 洗浄装置からの排水の再利用のための方法及び装置 - Google Patents

洗浄装置からの排水の再利用のための方法及び装置

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JPH08173951A
JPH08173951A JP31835794A JP31835794A JPH08173951A JP H08173951 A JPH08173951 A JP H08173951A JP 31835794 A JP31835794 A JP 31835794A JP 31835794 A JP31835794 A JP 31835794A JP H08173951 A JPH08173951 A JP H08173951A
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JP
Japan
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wastewater
water
pollution
degree
washing
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JP31835794A
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Taira Nagafune
平 長舟
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】洗浄装置からの排水の再利用可能なものの回収
効率を向上させることができ、さらに洗浄装置の使用水
量を少なくでき且つそのランニングコストを安くするこ
とができる、洗浄装置からの排水の再利用方法及びその
ための装置を提供する。 【構成】前記各水洗槽毎にその排水をその水質又は汚染
度に応じて複数に分別する工程と、この分別された排水
をそれぞれその水質又は汚染度の近いもの同士でまとめ
る工程と、このまとめられたそれぞれの排水についてそ
の水質又は汚染度に応じて再利用のための処理を行う工
程とを含む、1以上の水洗槽を含む1以上の洗浄装置か
らの排水を再利用するための方法とそのための装置であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体ウエハなどの
洗浄に使用するための洗浄装置からの排水の再利用のた
めの方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工場における超純水の使用量
は、これまで、ICの生産量の増加と集積度の向上に比
例する形で増加してきた。そして、超純水の使用量に比
例して、当然ながら排水量も増加している。
【0003】ところで、近年、水資源の量が逼迫しかつ
社会全般の環境問題に対する意識が高まる中で、工場に
おける用水及び排水の規制が厳しくなりつつある。具体
的には、原水として使用する工業用水や井水等の供給・
汲み上げに関する制限が強化され、また、排水について
は放流水質の規制項目の追加や総量に対する規制等が強
化されつつある。
【0004】このような問題の解決策として、従来よ
り、排水の再利用のための設備(排水回収装置)を導入
することにより、工場用水の確保と、排水量の低減によ
る環境問題への対処がなされている。図9は従来の洗浄
装置からの排水の再利用方法を示すフローチャートであ
る。従来の排水の再利用方法では、洗浄装置内に含まれ
る各薬液槽や各水洗槽からの排水を全てまとめて集中さ
せ(図9のステップS1)、このまとめた排水をその水
質又は汚染度により集中的に分別し(同ステップS
2)、この分別された各排水毎に、再利用のための処理
を行う(同ステップS3)ようにしている。
【0005】図10は、この従来の排水の再利用方法を
使用した排水の再利用システムを示す概略図である。図
10において、符号11,12,13,14は洗浄装
置、21,25,29,33は各洗浄装置11〜14に
それぞれ含まれる薬液槽、22,26,30,34は各
洗浄装置11〜14にそれぞれ含まれる1次水洗槽、2
3,27,31,35は各洗浄装置11〜14にそれぞ
れ含まれる2次水洗槽、24,28,32,36は各洗
浄装置11〜14にそれぞれ含まれる3次水洗槽であ
る。
【0006】この従来の排水の再利用システムにおいて
は、前記の各槽21〜36からの排水は、まず各洗浄装
置毎に共通配管によりまとめられ、さらに一つの配管に
集中的にまとめられて、分別装置40に送られる。分別
装置40は、このまとめられた排水を、その水質又は汚
染度に基づいて、例えば4種類に分別する。この4種類
とは、例えば、極めて汚染度が高いため再利用不能な排
水と、汚染度がやや高い排水と、汚染度がやや低い排水
と、汚染度が極めて低い排水と、である。前記の極めて
汚染度が高いため再利用不能な排水は、処理ラインaに
流されて排水処理装置50による処理を経て放流され
る。また、前記の汚染度がやや高い排水と汚染度がやや
低い排水とは、それぞれ処理ラインb,cに流されて、
排水回収処理装置51,52により再利用処理され、超
純水製造装置53に送られる。また前記の汚染度が極め
て低い排水は、処理ラインdに流されて、そのまま超純
水製造装置53に送られるか、他の用途に使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の洗浄装置からの排水の再利用方法では、前記各槽2
1〜36からの排水を一旦集中的にまとめて、その上で
分別処理するようにしているため、設備のイニシャルコ
ストは安価となるが、洗浄装置からの排水の全体の60
〜70%程度しか回収することができないという問題が
ある。
【0008】すなわち、一般に薬品により汚染された製
品を洗浄すると、洗浄直後の段階では排水は高程度に汚
染されるが、その水質又は汚染度は経時的に回復するこ
ととなる。したがって、この排水を再利用のために効率
的に回収するには、この水質が回復した状態を検出して
汚染度の低いものを分別して回収するのが望ましい。し
かし、従来の排水の再利用方法では、汚染度の異なる各
槽からの排水をいったん集中的に合流させ、その後にこ
の分別処理を行っているので、水質の良い水と悪い水と
が混じり合って回収不可能な水質へ平均化された後に分
別が行われるケースが多くなってしまう。すなわち、各
槽から排出された時点では汚染度が低く再利用可能な排
水でも、他の槽からの汚染度の高い排水と合流させられ
ることにより、再利用できない程度に汚染度が高いもの
に均一化されてしまうと、この均一化された後で分別を
行っても、再利用可能な排水の回収がほとんどできない
ことになってしまう。そのため、図10の従来のシステ
ムでは、効率的に排水を再利用することができず、結
局、装置と水を含めた全体コストが高くなってしまうと
いう問題があった。
【0009】この発明は、以上のような従来システムの
問題点を解決するためになされたもので、洗浄装置から
の排水の再利用可能なものの回収効率を向上させること
ができ、さらに洗浄装置の使用水量を少なくでき且つそ
のランニングコストを安くすることができる、洗浄装置
からの排水の再利用のためた方法及び装置を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による洗浄装置か
らの排水の再利用方法は、各水洗槽毎に、その排水をそ
の水質又は汚染度に応じて複数に分別する工程と、この
分別された排水を、その水質又は汚染度の近いもの同士
でまとめる工程と、このまとめられたそれぞれの排水に
ついて、その水質又は汚染度に応じて、再利用のための
処理を行う工程と、を含むことを特徴としている。
【0011】また本発明では、予め、各水洗槽からの排
水を、その水質又は汚染度が近いと予測されるもの同士
で互いにまとめることにより、グループ分けする工程
と、このグループ分けされた排水毎に、その排水をその
実際の水質又は汚染度に応じて複数に分別する工程と、
この分別された排水を、その水質又は汚染度の近いもの
同士でまとめる工程と、このまとめられたそれぞれの排
水について、その水質又は汚染度に応じて、再利用のた
めの処理を行う工程と、を含むことが望ましい。
【0012】また本発明による洗浄装置からの排水の再
利用装置は、各水洗槽毎に、その排水をその水質又は汚
染度に応じて複数に分別する装置と、この分別された排
水を、その水質又は汚染度の近いもの同士でまとめる装
置と、このまとめられたそれぞれの排水について、その
水質又は汚染度に応じて、再利用のための処理を行う装
置と、を含むことを特徴としている。
【0013】また本発明では、予め、各水洗槽からの排
水を、その水質又は汚染度が近いと予測されるもの同士
で互いにまとめることにより、グループ分けする装置
と、このグループ分けされた排水毎に、その排水をその
実際の水質又は汚染度に応じて複数に分別する装置と、
この分別された排水を、その水質又は汚染度の近いもの
同士でまとめる装置と、このまとめられたそれぞれの排
水について、その水質又は汚染度に応じて、再利用のた
めの処理を行う装置と、を含むことが望ましい。
【0014】
【作用】本発明による洗浄装置からの排水の再利用のた
めの方法又は装置では、各水洗槽からの排水が互いに合
流されてその水質又は汚染度が均一化されてしまう前
に、各水洗槽からの排水をその水質又は汚染度により複
数に分別し、その分別されたものについてその汚染度に
応じた再利用処理を行うようにしている。したがって、
従来のように各水洗槽からの排水が合流されて水質又は
汚染度が均一化された後に分別する場合に比べて、汚染
度が低く再利用可能な排水をより多く回収することがで
きるようになるので、排水の再利用可能なものの回収効
率が大幅に向上させられるようになる。
【0015】また本発明では、予め、各水洗槽からの排
水を、その水質又は汚染度が近いと予測されるもの同士
で互いにまとめることにより、グループ分けしておき、
そのグループ分けされた排水毎に、その実際の水質又は
汚染度に応じて複数に分別するようにしている。これに
より、分別するための装置は、各水洗槽毎に設けること
なく各グループ毎に設けることで足りるようになるの
で、分別装置の数を削減することができ、設備コストを
大幅に低下させられるようになる。
【0016】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の実施例1による洗浄装置か
らの排水の再利用方法を示すフローチャートである。こ
の実施例1では、各水洗槽からの排水を、それらが互い
に合流させる前に、そのそれぞれについてその水質又は
汚染度を検出してその水質又は汚染度により分別するよ
うにした(図1のステップS11)ことに特徴がある。
そして、この分別された排水は、それぞれその水質又は
汚染度が近いもの同士でまとめられて(ステップS1
2)、それぞれの水質又は汚染度に応じた再利用のため
の処理が行われる。
【0017】次に図2はこの実施例1を実施するための
排水の再利用システムを示す概略図である。図2におい
て、符号11,12,13,14は半導体ウエハの洗浄
装置、21,25,29,33は各洗浄装置11〜14
にそれぞれ含まれる薬液槽、22,26,30,34は
各洗浄装置11〜14にそれぞれ含まれる1次水洗槽、
23,27,31,35は各洗浄装置11〜14にそれ
ぞれ含まれる2次水洗槽、24,28,32,36は各
洗浄装置11〜14にそれぞれ含まれる3次水洗槽であ
る。
【0018】この図2の再利用システムでは、前記薬液
槽21,25,29,33からの排水は、極めて汚染度
が高い排水であるため、そのまま処理ラインaに流さ
れ、排水処理装置50に送られ、放流される。また前記
の各1次水洗槽22,26,30,34からの排水は、
それぞれ各分別装置81,84,87,90に送られ
る。各分別装置81,84,87,90では、送られた
排水の水質又は汚染度を検出し、例えば、汚染度が極め
て高いものと、汚染度がやや高いものと、汚染度がやや
低いものと、汚染度が極めて低いものと、の4つに分別
する。そして、汚染度が極めて高いものとして分別され
た排水は、処理ラインaに流され、排水処理装置50に
送られる。また汚染度がやや高いものとして分別された
排水は、処理ラインbに流され、排水回収処理装置51
に送られる。また汚染度がやや低いものとして分別され
た排水は、処理ラインcに流され、排水回収処理装置5
2に送られる。さらに汚染度が極めて低いものとして分
別された排水は、処理ラインdに流され、そのまま超純
水製造装置53に送られるか他の用途に使用される。
【0019】またこの図2のシステムでは、前記の各2
次水洗槽23,27,31,35からの排水も、それぞ
れ各分別装置82,85,88,91に送られ、ここで
前述と同様にその汚染度に応じて4つに分別され、それ
ぞれ各処理ラインa,b,c,dに流される。さらに、
前記の各3次水洗槽24,28,32,36からの排水
も、それぞれ各分別装置83,86,89,92に送ら
れ、ここで前述と同様に分別され、各処理ラインa,
b,c,dに流される。なおこの図2では、前記の各2
次水洗槽及び3次水洗槽からの排水を分別する各分別装
置82,83,85,86,91,92から各処理ライ
ンa,b,c,dへの配管は、便宜上図示を省略してい
る。
【0020】次に図3は、図2の排水の再利用システム
に使用される各分別装置81〜92の構成の一例を説明
するための図である。この図3には、図2の洗浄装置1
1の1次水洗槽22の排水を分別するための分別装置8
1の構成を示している。図3において、1a〜1cは各
配管ラインに設けられた電気導電度計、2a〜2fは各
電気導電度計1a〜1cの測定値に連動して開閉動作す
る2方弁、3a〜3gは配管ラインである。配管ライン
3aには前記1次水洗槽22から排出される汚染水が流
れ込み、その電気導電度を検出する電気導電度計1aが
設けられている。更に、配管ライン3bには2方弁2a
が、配管ライン3cには2方弁2bと電気導電度計1b
が、配管ライン3dには2方弁2cが、配管ライン3e
には2方弁2dと電気導電度計1cが、配管ライン3f
には2方弁2eが、配管ライン3gには2方弁2fが、
それぞれ設けられている。配管ライン3b、3d、3
f、3gは、それぞれ汚染度の異なる処理ラインa、
b、c、dに導かれている。
【0021】図3において、処理ラインaには、例えば
導電度が10,000μs/cm以上の汚染度が極めて
高い排水が分別されて、流される。また処理ラインbに
は、例えば導電度が10,000μs/cm以下で5,
000μs/cm超の汚染度がやや高い排水が分別され
て、流される。また処理ラインcには、例えば導電度が
5,000μs/cm以下で1,000μs/cm超の
汚染度のやや低い排水が分別されて、流される。さらに
処理ラインdには、例えば導電度が1,000μs/c
m以下の汚染度が極めて低い排水が分別されて、流され
る。このように、前記の各処理ラインa、b、c、dを
流れる排水の汚染度は、a,b,c,dの順に高くなっ
ている。
【0022】図示は省略しているが、他の各水洗槽から
の排水についても、それぞれ各槽毎に、上記と同様の構
成の分別装置により上記と同様の分別が行われ、それぞ
れ汚染度の異なる処理ラインa、b、c、dに流され
る。このように、本実施例では、各槽の排水を他の槽の
排水と合流させる前に、それぞれについて分別を行い、
その分別に従ってそれぞれ汚染度の異なる処理ライン
a、b、c、dに流し、この各処理ラインa,b,c,
dのところで、各槽からの排水をそれぞれの汚染度に応
じて合流させるようにしている。
【0023】以上のように本実施例によれば、各水洗槽
からの排水が互いに合流して汚染度が均一化させられて
しまう前に、それぞれについて分別を行ってその汚染度
に応じた排水処理又は回収処理などを行うことが可能に
なる。よって各水洗槽からの排水の再利用可能なものの
回収効率が大幅に向上されるようになる。なお、本実施
例では、各水洗槽毎に図3に示すような分別装置を設け
るようにしているが、汚染の度合い応じて、より簡素化
された分別装置を設けるようにしてもよい。分別装置に
よる分別の種類の数と各分別ラインの水質基準とは、水
の再利用目的や処理装置の種類に合わせて決定される。
【0024】実施例2.次に図4は、この発明の実施例
2を実施するための洗浄装置からの排水の再利用システ
ムに使用する排水の分別装置81aの構成を示す図であ
る。図4において、符号4は、流水の汚染度の検出濃度
レベルα1〜α4に対応した信号s1〜s4を出力する
電気導電度計である。また5は、電気導電度計4の各発
生信号s1〜s4を受けて2方弁2a〜2fの中の対応
する2方弁に所定の制御信号6を送りその開閉を制御す
る2方弁制御器である。なお、図4中の同一符号は、図
3におけるものと同一である。
【0025】この実施例2では、例えば、電気導電度計
4からs1の信号が出力された場合には、これを受けた
2方弁制御器5から対応した制御信号6が2方弁2aに
のみに送られ、2方弁2aが開口され、濃度レベルα1
の排水が配管ライン3bに流されて、処理ラインaに流
される。次に、電気導電度計4からs2の信号が出力さ
れた場合には、これを受けた2方弁制御器5から対応し
た制御信号6が2方弁2b及び2cに送られ、2方弁2
b及び2cが開口されることにより、濃度レベルα2の
排水が配管3cから更に3dに流されて、処理ラインb
に流される。同様の動作により、濃度レベルα3の排水
は処理ラインcに流され、濃度レベルα4の排水は処理
ラインdに流される。なお、他の水洗槽の排水から分別
される水の濃度レベルが同じ場合は、必要に応じて同一
処理ラインへ配管結合されていることは言うまでもな
い。
【0026】実施例3.次に図5は、本発明の実施例3
を実施するための洗浄装置からの排水の再利用システム
に使用される分別装置を示す図である。本実施例におい
ては、洗浄装置16内に、製品に所定の薬液処理を行う
薬液槽21と、薬液処理後に洗浄を行う1次水洗槽2
2、2次水洗槽23、及び3次水洗槽24とを設けてい
る。薬液槽21内で薬液処理された製品は、1次〜3次
の水洗槽22〜24により順次洗浄される。本実施例で
は、これら各水洗槽22〜24からの排水の汚染度に対
応させて、例えば、導電度が5,000μs/cm以上
の排水、100〜5000μs/cmの排水、及び10
0μs/cm以下の排水の3種類に分別するようにして
いる。各水洗槽22〜24の中で、最も汚染度が高いの
は1次水洗槽22であり、2次水洗槽23及び3次水洗
槽24からの排水は殆ど汚染されておらず、実験によ
り、5,000μs/cm以上の水は流れて来ないこと
を確認している。このため、排水の分別にあたっては、
1次水洗槽22からの排水は前述のように3種類に分別
し、2次水洗槽23及び3次水洗槽24からの排水は、
只一つの導電度計によって、100〜5,000μs/
cmの排水と100μs/cm以下の排水との2種類に
分別するだけにしている。なお、2次水洗槽23及び3
次水洗槽24からの排水の汚染度が互いに同じ程度であ
れば、まとめて一つの導電度計で振り分けるようにして
もよい。
【0027】このようにして各汚染度に応じて分別され
た排水は、実施例1の場合と同様に、図示されていない
他の水洗槽で分別された排水と合流され、それぞれの汚
染度に応じて、排水処理や回収再利用処理等の処理を施
された後再利用等のラインに導かれ、或いは無処理のま
ま再利用等のラインに導かれる。これにより排水の回収
効率が大幅に向上させられるようになる。
【0028】実施例4.次に図6は、本発明の実施例4
を説明するための図である。この実施例4では、洗浄装
置17の各水洗槽からの排水の薬品に基づく最大汚染度
を予め把握しておき、その上で、洗浄装置17に排水の
分別装置を設けた場合を示す。この場合、分別基準は実
施例1の場合と同様としている。図6のシステムでは、
洗浄装置17内に、予備水洗槽61、H2SO4/H22
槽62及びその1次水洗槽63、NH4OH/H22
64及びその1次水洗槽65、HCl/H22槽66及
びその1次水洗槽67、2次水洗槽68、3次水洗槽6
9の各槽が設けられている。また汚染濃度の比較的高い
予備水洗槽61と1次水洗槽63,65,67と2次水
洗槽68との各槽からの排水ライン出口には、導電度計
1a〜1fが設けられている。これらの各槽からの排水
は、前記各導電度計1a〜1fからの信号に基づいて各
3方弁7a〜7fが作動されることにより、その汚染度
に従って分別され、各処理ラインa,b,c,dのいず
れかに流されるようになっている。
【0029】本実施例による排水の再利用方法を当社の
工場に適用し実験・調査した結果、H2SO4とH22
混合液では、1次水洗槽の汚染度は、その粘性及び濃度
共に高いため、10,000μs/cm以上の水が約2
0%もあり、100μs/cm以下の水は10%程度し
かないことが分かった。したがって、このような場合
は、1つの導電度計で5,000μs/cm以上の水
と、100〜5,000μs/cmの水とに分別するよ
うにするとイニシャルコストダウンにつながる。他方、
NH4OHとH22の混合液と、HClとH22の混合
液を使用した場合は、1次水洗槽の最大汚染度は5,0
00μs/cm以下であり、これはほぼ100%回収可
能であることが分かった。したがって、この場合も1つ
の導電度計を用いて、100〜5,000μs/cmの
水と、100μs/cm以下の水とに分別するようにす
るとイニシャルコストダウンにつながる。なお、2次、
3次及び予備の水洗槽については、実施例1の場合と同
様のやり方で分別することができる。
【0030】実施例5.次に図7は本発明の実施例5を
示すフローチャートである。この実施例5では、多数の
各水洗槽からの排水についてそれぞれの汚染度を予め推
測しておき、互いに汚染度が近いと予測される排水は、
分別を行う前に、まとめておくようにする点に特徴があ
る(図7のステップS21)。すなわち、各水洗槽から
の排水を、予め汚染度が近いと予測されるもの同士で複
数のグループに分けておき、その後で、前記の各グルー
プ毎に、排水の汚染度を実際に測定し分別する(ステッ
プS22)。その後、分別した排水を汚染度の近いもの
でまとめて(ステップS23)、それぞれの汚染度に応
じた再利用のための処理を行う(ステップS24)よう
にしている。
【0031】次に図8は、この実施例5の方法を実施す
るための洗浄装置からの排水の再利用システムを示して
いる。図8において、図2と同一のものには同一の符号
を付している。図8において、各薬液槽21,26,2
9,33からの排水は、共通配管71で合流させられ
て、処理ラインaに流される。また各1次水洗槽22,
26,30,34からの排水は、共通配管72で合流さ
せられて、分別装置41に送られる。また各2次水洗槽
23,27,31,35からの排水は、共通配管73で
合流させられて、分別装置42に送られる。また各3次
水洗槽24,28,32,36からの排水は、共通配管
74で合流させられて、分別装置43に送られる。
【0032】このように、図8のシステムでは、各水洗
槽からの排水を、各分別装置41〜43に送られる前
に、予め汚染度が近いと予測されるもの同士で4つの汚
染度の異なるグループに別れるように、共通配管72〜
74により4つのグループにまとめるようにしている。
すなわち、この実施例5では、各1次水洗槽22,2
6,30,34からの排水は互いに汚染度が近いであろ
うと推測してこれらを分別前に1つのグループとしてま
とめるようにし、また各2次水洗槽23,27,31,
35からの排水は互いに汚染度が近いであろうと推測し
てこれらを分別前に1つのグループとしてまとめるよう
にし、さらに各3次水洗槽24,28,32,36から
の排水は互いに汚染度が近いであろうと推測してこれら
を分別前に1つのグループとしてまとめるようにしして
いる。その上で、この各グループとしてまとめられた排
水について、それぞれ各分別装置41〜43により分別
を行い、各処理ラインa,b,c,dに流すようにして
いる。以後の動作は、図2について説明した実施例1と
同様である。
【0033】以上のように、この実施例5では、多数の
水洗槽からの排水の汚染度を予め推測しておき、その推
測される汚染度に従って、各槽からの排水を複数の汚染
度の異なるグループにまとめるようにし、その上で、実
際の汚染度を検出して分別するようにしている。前述の
実施例1で説明した方法では、各水洗槽毎に水洗槽の数
だけ分別装置を設ける必要があるが、この実施例5で
は、各水洗槽からの排水をまとめたグループ毎にグルー
プの数だけ分別装置を設ければよい。したがって、実施
例1に比べて、分別装置の数を削減することができ、再
利用システムの設備コストを削減することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明による洗浄装置からの排水の再利
用のための方法又は装置では、各水洗槽からの排水が互
いに合流されて汚染度が均一化されてしまう前に、各水
洗槽からの排水をその水質又は汚染度により複数に分別
し、その分別されたものについてその汚染度に応じた再
利用処理を行うようにしている。したがって、従来のよ
うに各水洗槽からの排水が合流されて汚染度が均一化さ
れた後に分別する場合に比べて、汚染度が低く再利用で
きる排水をより多く回収することができるようになるの
で、排水の再利用のための回収効率が大幅に向上させら
れるようになる。
【0035】また本発明では、予め、各水洗槽からの排
水を、その水質又は汚染度が近いと予測されるもの同士
で互いにまとめることにより、グループ分けしておき、
そのグループ分けされた排水毎に、その実際の水質又は
汚染度に応じて複数に分別するようにしている。これに
より、分別するための装置を、各水洗槽毎に設けること
なく各グループ毎に設けることで足りるようになるの
で、分別装置の数を削減することができ、設備コストを
大幅に低下させられるようになる。
【0036】また、この発明による排水の再利用のため
の方法又は装置を例えば半導体ウエハ洗浄装置に適用す
ると、設備のイニシャルコストは若干アップ(洗浄装置
の価格にすれば、1%程度のアップとなる。)はする
が、排水の回収率は大幅に向上されるようになる。例え
ば、従来の排水の再利用方法による排水の回収率が65
%である場合、その65%から90〜95%程度まで向
上させることが可能となる。したがって、従来、65%
の回収率であった工場で、この発明による排水の再利用
方法を採用して90%の回収率を達成したとすれば、使
用水量3,000m3/日、水の使用料金150円/
3、下水道放流料金250円/m3として、1日30万
円のランニングコストダウンが可能となる。また、排水
量も20%を削減できることとなり、環境問題の面から
も極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を説明するためのフローチャ
ートである。
【図2】実施例1を実施するための洗浄装置からの排水
の再利用システムを示す図である。
【図3】実施例1に使用する分別装置を説明するための
図である。
【図4】本発明の実施例2に使用する分別装置を説明す
るための図である。
【図5】本発明の実施例3を説明するための図である。
【図6】本発明の実施例4を説明するための図である。
【図7】本発明の実施例5を説明するためのフローチャ
ートである。
【図8】実施例5を実施するための洗浄装置からの排水
の再利用システムを示す図である。
【図9】従来の洗浄装置からの排水の再利用方法を示す
フローチャートである。
【図10】従来の洗浄装置からの排水の再利用方法を実
施するための排水の再利用システムを示す図である。
【符号の説明】
a,b,c,d 処理ライン 1a〜1f,4 電気電導度計 2a〜2f 2方弁 3a〜3g 配管 5 2方弁制御器 7a〜7f 3方弁 11〜14 洗浄装置 21,25,29,33 薬液槽 22,26,30,34,63,65,67 1次水洗
槽 23,27,31,35,68 2次水洗槽 24,28,32,36,69 3次水洗槽 50 排水処理装置 51,52 排水回収処理装置 53 超純水製造装置 71〜74 共通配管 81〜92 分別装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1以上の水洗槽を含む1以上の洗浄装置
    からの排水を再利用するための方法であって、 前記各水洗槽毎に、その排水をその水質又は汚染度に応
    じて複数に分別する工程と、 この分別された排水を、その水質又は汚染度の近いもの
    同士でまとめる工程と、 このまとめられたそれぞれの排水について、その水質又
    は汚染度に応じて、再利用のための処理を行う工程と、
    を含むことを特徴とする洗浄装置からの排水の再利用方
    法。
  2. 【請求項2】 1以上の水洗槽を含む1以上の洗浄装置
    からの排水を再利用するための方法であって、 予め、前記各水洗槽からの排水を、その水質又は汚染度
    が近いと予測されるもの同士で互いにまとめることによ
    り、グループ分けする工程と、 このグループ分けされた排水毎に、その排水をその実際
    の水質又は汚染度に応じて複数に分別する工程と、 この分別された排水を、その水質又は汚染度の近いもの
    同士でまとめる工程と、 このまとめられたそれぞれの排水について、その水質又
    は汚染度に応じて、再利用のための処理を行う工程と、
    を含むことを特徴とする洗浄装置からの排水の再利用方
    法。
  3. 【請求項3】 1以上の水洗槽を含む1以上の洗浄装置
    からの排水を再利用するための装置であって、 前記各水洗槽毎に、その排水をその水質又は汚染度に応
    じて複数に分別する装置と、 この分別された排水を、その水質又は汚染度の近いもの
    同士でまとめる装置と、 このまとめられたそれぞれの排水について、その水質又
    は汚染度に応じて、再利用のための処理を行う装置と、
    を含むことを特徴とする洗浄装置からの排水の再利用装
    置。
  4. 【請求項4】 1以上の水洗槽を含む1以上の洗浄装置
    からの排水を再利用するための装置であって、 予め、前記各水洗槽からの排水を、その水質又は汚染度
    が近いと予測されるもの同士で互いにまとめることによ
    り、グループ分けする装置と、 このグループ分けされた排水毎に、その排水をその実際
    の水質又は汚染度に応じて複数に分別する装置と、 この分別された排水を、その水質又は汚染度の近いもの
    同士でまとめる装置と、 このまとめられたそれぞれの排水について、その水質又
    は汚染度に応じて、再利用のための処理を行う装置と、
    を含むことを特徴とする洗浄装置からの排水の再利用装
    置。
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