JPH08173638A - 防水音響器体の構造 - Google Patents

防水音響器体の構造

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JPH08173638A
JPH08173638A JP32207494A JP32207494A JPH08173638A JP H08173638 A JPH08173638 A JP H08173638A JP 32207494 A JP32207494 A JP 32207494A JP 32207494 A JP32207494 A JP 32207494A JP H08173638 A JPH08173638 A JP H08173638A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐水性に優れ、かつ、音響効果に優れ、さら
に、製造工程上の煩雑さを軽減でき、使用者が容易に操
作でき、また、使用者が楽しく使用できる防水音響器体
の構造を提供することを目的とする。 【構成】音響発生部材を実装した回路基板と、前記音響
発生部材に取り付けた共鳴筒と、前記回路基板および共
鳴筒を覆い所定位置に開口部を有する筐体と、前記筐体
の下面側に凹状に形成した電池収納部と、前記筐体を着
脱自在に支持する支持台とからなり、前記共鳴筒の上端
を筐体の開口部に耐水性の薄膜シートを介して係合し、
前記筐体の下端側には着脱機構の一方が形成されると共
に、前記支持台には着脱機構の他方が形成された防水音
響器体の構造として構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プールや海水浴また
は浴場などの水上で使用し、遊戯具の一形態として音
や、音または光を発生させる防水音響器体の構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、浮輪、ボートなど空気入りの水上
用玩具は、音が鳴る機能を備えるものが好まれる傾向に
あり、浮輪の回りに掛け渡す紐部分に水切れの良い笛を
取り付けているものなどがある。この場合笛は、水が笛
の管内部に侵入すると音が鳴らないため、笛内部の水を
取り除いた状態で使用している。
【0003】そこで、本願出願人により浮輪などに警告
灯を取り付けて音響を発生する警告灯付浮輪が提案され
ている。前記警告灯付浮輪は、浮輪の所定位置に、取付
手段を介して着脱自在に電子音を発生する警告灯を取り
付ける構成としている。前記警告灯は、本体と、底板部
により内部が液密に密閉され、本体側に設けた取付孔を
備える部分を、浮輪などの水上玩具に設けた突起を備え
る取付手段に嵌合することで、着脱自在に取り付ける構
成としている。
【0004】そして、内部には、基板や、この回路基板
に接続されたスピーカや、豆電球など、また、電源とし
ての電池などが設けられている。前記電池は、底板部の
底面側に乾電池の収納ボックスが形成されており、パッ
キンなどを介して前記取付手段に取り付けられた際に、
取付手段の表面側と前記底板部が液密に当接するように
構成されている。したがって、水上であっても、内部に
水が侵入することなく、電気的な機構を使用して音響を
発生することができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の音響発
生手段を備えた水上用遊戯では、以下のような問題点が
あった。 音響を発生する部分は、電気的な基板などの構造を
備えることから、水上で使用するためには、完全な防水
構造が必要であるが、完全に密封する構造であると、音
響が外部に伝達する効率が著しく低下することになっ
た。
【0006】 音響器体が密閉された場合、、音響の
ボリュウムを大きくすることで、音響基体の音量を外部
に伝達することができるが、消費電力が大きくなり、電
源の消費スピードが早まることになった。そのため、電
源である乾電池の交換が必要となるが、取付手段から本
体側を取り外す作業が大変で、小さな子供でも簡単に作
業ができる構成が望まれていた。
【0007】 さらに、音響発生装置の電源部の構成
は、電池収納部の端子が、プレス成形による複雑な形状
の端子を嵌合し、回路基板から延びるリード線を半田づ
けしているため、取り付け作業が面倒であった。 スピーカは、その電源を電池で作動させるため、電
池のバッテリーが消耗した場合、その電池を取り替える
必要から、スピーカを覆う本体および底板部は液密にか
つ着脱可能な構造とする必要があるが、適切な構造でな
いため、改良する必要があった。
【0008】 音響器体のスイッチ機構は、上下ある
いは左右に作動して内部の基板に実装したスイッチをオ
ン、オフする必要上、水が侵入し易く、改良する必要が
あった。 この発明は、前述の問題点を解決すべく創案されたもの
で、耐水性に優れ、かつ、音響効果に優れ、さらに、製
造工程上の煩雑さを軽減でき、使用者が容易に操作で
き、また、使用者が楽しく使用できる防水音響器体の構
造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、この発明は、音響発生部材を実装した回路基板と、
前記音響発生部材に取り付けた共鳴筒と、前記回路基板
および共鳴筒を覆い所定位置に開口部を有する筐体と、
前記筐体の下面側に凹状に形成した電池収納部と、前記
筐体を着脱自在に支持する支持台とからなり、前記共鳴
筒の上端を筐体の開口部に耐水性の薄膜シートを介して
係合し、前記筐体の下端側には着脱機構の一方が形成さ
れると共に、前記支持台には着脱機構の他方が形成され
た防水音響器体の構造として構成した。
【0010】また、前記筐体の電池収納部は、その一方
の電極端子設置側に設置穴を設け、前記設置穴には取付
穴を備える端子板が設置され、前記端子板の取付穴に、
前記回路基板に接続したリード線の端部を取付部材を介
して止め付ける防水音響器体の構造とした。
【0011】さらに、前記筐体の上端面には、その上端
面から突設して第1凸部を形成し、この凸部の上面に前
記開口部を形成し、前記開口部を覆うキャップを前記筐
体に取り付け、前記キャップの下端は、前記筐体の上端
面と所定間隔離間させて隙間を設けた防水音響器体の構
造としても構わない。
【0012】そして、前記防水音響器体は、筐体の上端
面から内部の回路基板のスイッチ部まで到達するスイッ
チ機構を備え、前記スイッチ機構は、前記スイッチ部を
押動する当接部と、この当接部を上下動自在に支持する
保持部とから構成され、前記保持部は、筐体に薄膜シー
トを介して液密に取り付けられる前記防水音響器体の構
造とした。
【0013】なお、前記スイッチ機構の当接部は、手指
で押動する押動板と、この押動板に設けた下方に延びる
当接棒とから構成され、前記保持部は、前記支持棒を上
下動自在に支持するガイド部と、前記筐体に保持する環
状支持部とを備え、前記薄膜シートは、筐体と保持部の
環状支持部間および当接棒と押動板間に介在して設けた
構成としても良い。
【0014】また、前記スイッチ機構は、筐体の上端側
に切り込みを形成し、その切り込みに隣接する部分を保
持部とし、前記保持部に、回路基板のスイッチ部まで延
びる当接部を設け、前記切り込みを含む保持部側を薄膜
シートで液密に覆う構成としても構わない。
【0015】そして、前記筐体の上端面は、その上端面
から突出して第2凸部が形成され、この第2凸部から回
路基板に設けたスイッチ部まで到達する前記スイッチ機
構を備え、前記キャップは、前記スイッチ機構の凸部を
露出する構成とすると都合が良い。
【0016】さらに、前記支持台は、筐体を構成する部
材より弾性力が大きな部材で形成され、前記着脱機構
は、筐体の下部に螺合部を形成すると共に、支持台に螺
着部を形成し、前記螺合部が螺着部の弾性力に抗して螺
着される前記防水音響器体の構造とした。
【0017】また、前記筐体の電池収納部は、その凹状
部分を覆う下部蓋体を備え、前記下部蓋体は、前記電池
収納部の開口部分に液密に当接する構成とすると都合が
良い。
【0018】そして、前記防水音響器体は、その回路基
板に発光部材を実装し、前記筐体は、前記発光部材の点
灯の有無が判断できる光透過性を備える透明度を有し、
前記支持台の下端を、空気入り浮輪などの水上で使用す
る遊戯具本体に設けた前記防水音響器体の構造とした。
【0019】
【作用】この発明は上記のように構成したので以下のよ
うな作用を有している。 音響発生部材から発せられた音響は、共鳴筒の先端
に設けた薄膜シートを振動させ音響を減衰することなく
外部に伝播することができる。また、共鳴筒の先端に設
けた薄膜シートは、耐水性の部材で形成されているた
め、開口部を液密に密閉することができる。
【0020】 共鳴筒の薄膜シートから発せられる音
響は、キャップと、開口部形成面に設けた隙間により反
響共振し、増幅して外部に伝播することが可能となる。
と共に、キャップを設けることで、薄膜シートを外部か
らの破壊要因から防御することができる。
【0021】 電池収納部は、音響発生部材からのリ
ード線を、端子板に取付部材を介して止め付けたのち、
電池用ケースの一方の電極端子位置に嵌合されるため、
電池ケースの組み立てが容易である。
【0022】 筐体の上端側から回路基板のスイッチ
部に渡ってスイッチ機構を備え、前記スイッチ機構の保
持部は、薄膜シートを介して筐体に液密に取り付けられ
ると共に、当接部を上下動自在に支持しているため、ス
イッチ機構を手指で押動すると当接部が保持部に沿って
降下しスイッチ部を作動させる。
【0023】 スイッチ機構の当接部の環状支持部
と、筐体側の間および、押動板と当接棒の間に薄膜シー
トが介在して設けられているため、手指で押動板を押す
と当接棒が保持部のガイド部に沿って降下し回路基板の
スイッチ部を作動させる。このとき、押動板側は筐体の
上端側に露出することになるが、薄膜シートで水の侵入
を防止することが可能となる。
【0024】 スイッチ機構の保持部を筐体の上端面
に切り込みを形成し、前記切り込みに隣接する部分を保
持部とし、この保持部に回路基板のスイッチ部に当接す
る当接部を設け、前記切り込みを覆う薄膜シートを設け
ているため、薄膜シート上から保持部を押動すると、保
持部は切り込みが有るため下方に押動でき、当接部がス
イッチ部を作動させる。
【0025】 筐体の螺合部は、支持台の弾性力に抗
して、支持台の螺着部に螺着するため、支持台の螺着部
が筐体の螺合部を締めつける状態とする。また、筐体の
下面側に凹状に設けた電池収納部の開口部分に、液密に
下部蓋体を当接させることで水の侵入を防止している。 回路基板に発光部材を実装し、前記支持台を浮輪な
どの水上で使用される遊戯具本体に設けて使用すると、
スイッチ機構の操作により音響発生部材および発光部材
が作動する。そして、筐体の内部には薄膜シートなどに
より防水しているため、筐体内に侵入しようとする水を
阻止できる。
【0026】
【実施例】以下、この発明の第1の実施例を図面に基づ
いて説明する。図1は、防水音響器体の断面図、図2
は、音響発生部材の要部を示す分解斜視図、図3は,キ
ャップ,筐体および支持台の分解斜視図,図4は,防水
音響器体の正面図,図5は防水音響器体の平面図,図6
は、防水音響器体を水上用玩具に設けた状態を示す側面
図である。
【0027】図1および図3で示すように、防水音響器
体1は、回路基板8、スピーカなどの音響発生部材9、
共鳴筒13、発光ダイオードなどの発光部材11などを
内部に設けた筐体2と、この筐体2の下部側に形成した
電池収納部12と、前記筐体の上部側に設けたキャップ
5と、前記筐体2の下端側に係合して支持する支持台4
などから構成されている。
【0028】図1および図3で示すように、前記筐体2
は、その上端面2dに、その上端面2dから上方に突出
する第1および第2凸部2e、2fが形成され、前記第
1凸部2eに開口部2aが形成されると共に、前記第2
凸部2fにスイッチ機構6の保持部6bおよび当接部6
aが形成されている。
【0029】そして、筐体2の下端側には、その下端の
周面に、後述する支持台4と係合する一方の着脱機構と
してのネジ部3が形成されている。また、筐体2の下面
は、その下面から上方に凹ませて形成した電池収納部1
2を有している。なお、筐体2は、発光部材が点灯した
際に、内部の光を筐体2の外部から視認できるプラスチ
ックなどの透過性部材で形成されることが好ましく、さ
らに、図1で示すように、筐体2の内側面には、円周方
向に凹凸を繰り返す凹凸部2bが形成されていると都合
がよい。
【0030】図1、図3および図5で示すように、前記
スイッチ機構6は、第2凸部2fの上端面に切り込み6
d,6dを形成し、前記切り込み6d,d6で囲まれる
部分を保持部6dとし、この保持部6bの下面から下方
に形成した当接部6aを備えている。そして、前記切り
込み6d,6dが形成されている第2凸部2fの上面
は、粘着シートなどの薄膜シート6cにより液密に密閉
されている。前記薄膜シート6cは、一方の面の少なく
とも縁部に接着材などの粘着部材を有し、他方の面(表
面側)が防水機能を備えている構成であれば良い。した
がって、布部材や、プラスチックシート、塩化ビニール
シートあるいはポリエチレンシートなどであっても良
い。
【0031】なお、前記当接部6aは、図1では、その
下端が後述するスイッチ部10に当接する位置まで保持
部6bから連続して一体に形成されているが、別体に形
成し、スイッチ部10の高さに合わせて接続する構成と
しても構わない。
【0032】図1および図3で示すように、筐体の上端
面2dには、キャップ5を取り付ける取付部2g,2g
が形成されている。前記キャップ5は、筐体2の第2凸
部2fを表面に露出する嵌合穴5aを備え、筐体2の上
端側に形成された取付部2g,2gに着脱自在に係合す
る突起を備えている。そのため、キャップ5が、筐体2
の上端側に係合されると、図4で示すように、キャップ
5の下端と筐体2の上端面2dとの間に隙間Dの間隔を
開けた状態で固定される。また、図3で示すように、前
記開口部2bは、キャップ4および筐体1の上端面1e
とから構成される隙間Dより、開口部1bの開口位置が
高く配置される構成が望ましい。そして、開口部2bの
周囲前部に隙間Dを形成せず、他方側にのみ隙間Dを形
成する構成としても構わない。
【0033】図1および図2で示すように、筐体2の電
池収納部12の上面には、回路基板8がビスなどで固定
されている。この回路基板8には、スイッチ部10
や、、発光ダイオードなどの発光部材11あるいは、ス
ピーカなどの音響発生部材9が接続されている。そし
て、前記スイッチ部10は、押しボタンスイッチが使用
され、ノンロック方式のような押されている間だけスイ
ッチが作動するものや、ロックレリーズ方式のように一
度押されるとスイッチが作動した状態を維持し、再度押
されることでスイッチが停止するものであっても良く。
また、ロータリースイッチや、プッシュプルスイッチで
あっても構わない。
【0034】また、前記音響発生部材9は、小型のスピ
ーカや、電磁発音体などが使用され、(図面ではスピー
カを図示)その音響発生部材9の先端側に共鳴筒13の
後端部13bが嵌合されている。前記共鳴筒13は、そ
の先端部13aの直径が中段の胴部分より縮径された構
成とし、その先端部13aが薄膜シート14を介して、
前記筐体2に形成した開口部2aに嵌合されることで、
開口部2aを液密に塞ぐ構成としている。そして、前記
薄膜シート14は、嵌合した際に、多少の弛みができる
ようにすると、音響発生部材9から発生された音響を外
部に的確に伝達することができる。
【0035】なお、薄膜シート14は、塩化ビニール
や、ポリエチレンなどの耐水性に優れた部材で形成する
構成としている。そして、薄膜シート14は、図1で
は、開口部2aと共鳴筒13の先端部13aに挟持され
た状態の構成としているが、共鳴筒13の先端部13a
が、開口部2aに嵌合した状態に、薄膜シート14がそ
れらを覆う構成とすることや、開口部2aに嵌合した共
鳴筒13の先端部13aのみを液密い塞ぐ構成としても
構わない。さらに、図面では、共鳴筒13と筐体2は別
体に形成され、着脱自在に係合できる構成とているが、
一体に形成しても構わない。
【0036】そして、前記発行部材11は、点滅式のも
のを使用すると好ましい。また、豆電球などでも構わな
い。また、豆電球を使用する場合は、フリップフロップ
回路や、マルチバイブレータ回路、カウンタ回路、スタ
ティック回路、あるいは、ラッチ回路などを使用して豆
電球が点滅する構成とすると都合が良い。
【0037】図1および図2で示すように、前記電池収
納部12は、一方の電極端子12dがバネ部材(コイル
スプリング、板バネ、線状バネ)で形成され、他方の電
極端子12Aは、電池収納部12とは別体に形成されい
る。すなわち、図2で示すように、他方の電極端子12
Aは,取付孔12bを備える端子板12aに、取付部材
であるハトメ状の電極端子12c、12cを介して回路
基板8からの接続コード9a,9aを接続する構成とし
ている。そして、その端子板12aを、電池収納部12
の上端側に形成された設置穴12dから設置すること
で、他方の電極端子12Aを構成している。
【0038】前記筐体2の下端に設けた一方の着脱機構
としてのネジ部3は、支持台4の他方の着脱機構として
のネジ部4aに螺合する構成としている。前記支持台4
は、筐体2の部材の強度より軟性な部材で形成されるこ
とで弾性力を高めている。そして、筐体2のネジ部3が
支持台4のネジ部4aに螺着する際に、ネジ部4aの弾
性力に抗して螺着できるように各ネジ部3、4aの直径
が構成されている。そのため、前記筐体2のネジ部3
は、支持台4のネジ部4aを締めつけることで、ネジ部
分が止水作用を備える構成としている。
【0039】以上述べた構成により防水音響基体1は、
キャップ5から露出しているスイッチ機構6の保持部6
bを手指で下方に押動すると、当接部6aがスイッチ部
10を押動して作動状態とすることから、音響発生部材
9から所定の音響が発生されると共に、発光部材11が
点滅する。また、音響発生部材9から発生した音響は、
共鳴筒13で増幅されると共に、筐体2とキャップ5の
隙間Dから反響して外部に伝達されることになため、小
さな消費電力で大きな音響を発生することできる。
【0040】そして、図6で示すように、浮輪などの水
上で使用する遊戯具本体50に支持台4の下面側を接着
してた状態で使用しても、前記した薄膜シート6c、1
4または筐体2と支持台4との螺着部分から水が侵入す
ることはない。そのため、たとえ浮輪が引っ繰り返り防
水音響基体1が水中に一時的に埋没しても、再び水上に
位置した際に、筐体2内部の電気的に接続されている部
分が水の侵入により誤差動あるいは劣化することはな
い。また、電池の消耗により電池収納部12内の乾電池
を交換する場合は、筐体2の外側壁の円周に渡って設け
た凹凸状の指掛部2cを、手指で把持して所定方向に回
転させることで、支持台4から筐体2を離脱させ、電池
収納部12に設置されている乾電池を交換する。
【0041】つぎに、この発明の第2の実施例を図7な
いし図9に基づいて説明する。なお、この実施例では、
スイッチ機構26および筐体2の下部側の構成が上記実
施例と異なり、他の同じ構成部材については上記実施例
と同じ符号を付して必要があれば説明する。
【0042】図7および図8で示すように、防水音響器
体20は、スイッチ機構26が、筐体2の上端面2dか
ら突設された第2凸部2fの上部を開口して設置されて
いる。前記スイッチ機構26は、筐体2に支持される保
持部28と、この保持部28に上下動自在に支持され、
スイッチ部10を押動する当接部27とから構成されて
いる。そして、前記保持部28は、筐体に支持する環状
の環状支持部28cと、この環状支持部28cの内側で
筒状に形成されたガイド部28aとから構成されてい
る。
【0043】また、当接部27は、手指で押動する押動
板27aと、この押動部27aの下面側に設けた接続手
段の一方としての凸片27dと、前記凸片27dに嵌合
する接続手段の他方としての凹部27dを有する当接棒
27aとから構成されている。なお、前記環状支持部2
8cの一端には、鍔部28dを形成する構成にすると都
合が良い。そして、前記当接棒27bの外周面に下端側
から所定長さの凸部分27cを設けると共に、前記保持
部28のガイド部28aの一端側に所定長さで切欠形成
された切欠部28bを設ける構成とすると都合が良い。
【0044】そして、前記保持部28、筐体2および当
接部27は、薄膜シート29を介して液密に設けられて
いる。具体的には、前記薄膜シート29は、筐体2の第
2凸部2fの内側と保持部28の環状支持部28cの
間、および、当接部27の当接棒27bと保持部28の
ガイド部28aとの間に介在するように設置されてい
る。なお、当接部27と保持部28との間側の薄膜シー
ト29は、当接部27の押動板27aと、当接棒27b
との間に挟持する構成としても構わない。前記薄膜シー
ト29は、塩化ビニールや、ポリエチレンなどの耐水性
に優れた部材で形成する構成としている。
【0045】また、図7および図9で示すように、筐体
2の下端側に設けたネジ部3の下端には、段状の段差部
3eを形成している。そして、前記段差部3eに着脱自
在に設けた下部蓋体25を備えている。この下部蓋体2
5は、筐体2の下面側に設けた電池収納部12を覆い、
筐体2と支持台24の接続部分から仮に水が侵入して来
ても、電池収納部12内にその水の侵入を防止すること
ができる。
【0046】前記下部蓋体25の着脱手段を嵌合手段と
する場合は、下部蓋体25を筐体2から離脱する際、下
部蓋体25と筐体2の当接部分をコインなどでこじて開
けるようにする。そのとき、筐体2のネジ部3の周面の
一部に凹所を設け、下部蓋体25の上端部分に容易にコ
インがこじ入れられるようにすると都合がよい。また、
下部蓋体25との着脱手段を螺合手段とする場合は、下
部蓋体25に螺着部分を形成すると共に、筐体2の下部
のネジ部3の先端側に前記下部蓋体25の螺着部分に対
応する螺合部分を形成する構成とすると都合がよい。さ
らに、上記したように、筐体2の部材より支持台24の
部材が弾性力を高めた構成としても構わない。
【0047】したがって、防水音響器体20を作動する
場合は、スイッチ機構26の押動板27aを手指で押動
すると、当接棒27bが保持部28のガイド部28aに
沿って降下し、回路基板8のスイッチ部10を作動させ
る。このとき、薄膜シート29が筐体2、保持部28お
よび当接部27を液密に介在して設けられているため、
スイッチ機構26側から水が入り込むことはない。ま
た、音響発生部材9から発生する音響は、共鳴筒13に
より共鳴され、かつ薄膜シート14を介して筐体2外部
に出たのち、キャップ5および筐体2の上端面2dの間
に形成された隙間Dから更に増幅されて防水音響器体2
0の外部に伝播することになる。もちろん、薄膜シート
が筐体2の開口部2aに介在しているため、水は侵入す
ることができない。
【0048】なお、図10(a)で示すように、支持台
34は、下部蓋体34aを螺着部34bの下端に設け、
この下部蓋体34aが、ゴム、合成ゴムなどの弾性力の
優れた部材で形成されることで、筐体に形成した電池収
納部の凹状の開口部分が、前記下部蓋体34aに押圧し
て当接することで、電池収納部の開口部分が液密になる
構成としても良い。
【0049】また、図10(b)で示すように、筐体2
に設けた電池収納部12の凹状の開口部分に螺子機構を
35aを設け、下部蓋体35が螺着できる構成としても
構わない。この場合、下部蓋体35bの中央側に溝35
bを形成し、この溝34bにコインを介して、下部蓋体
35が左右に回転できる構成とすると都合がよい。
【0050】さらに、図10(c)で示すように、筐体
2の電池収納部12の開口部分に段状の嵌合部12Bを
形成し、この嵌合部12Bに下部蓋体45を液密に嵌合
離脱自在に設ける構成としてもよい。そして、図10
(d)で示すように、キャップ55は、筐体2の上端面
2dから突設した第2凸部2f部分を露出する形状とし
て形成しても構わない。また、前記した第1凸部は、そ
の形状をパイプ継ぎ手のエルボ状に形成し、その開口部
分に薄膜シートを設ける構成としても良い。さらに、第
1および第2の実施例の構成は、互いに組み合わせて使
用しても良いことは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上に述べたごとく本発明は次の優れた
効果を発揮する。 防水音響器体は、筐体の開口部に設けた共鳴筒が薄
膜シートを介して取り付けられているため、音響発生部
材から発生された音響は、共鳴筒で共鳴され、薄膜シー
トを介して外部に伝播されるため、筐体の内部に水を入
れることなく、使用できる。
【0052】また、キャップを筐体の上端側に設けるこ
とで、共鳴筒の薄膜シートを物理的な破壊から保護する
と共に、キャップの下端と筐体の上端面の間に形成した
を隙間により音響を増幅して発することが可能となり、
電気的な増幅なしに音響を高めることができ、装置の小
型化、構造や回路の簡易化、電池消耗等の軽減などが図
ることができる。
【0053】そして、前記筐体の上端面に突出させて第
2凸部を形成し、前記凸部から回路基板のスイッチ部に
渡って前記スイッチ機構を構成すると共に、前記キャッ
プはスイッチ機構の凸部を露出する構成としているた
め、防水音響器体の操作が容易で、音響が的確に伝播で
き、かつ、防水機能に優れ、外部からの物理的破壊に対
して薄膜シートが保護される。
【0054】 電池収納部の一方の電極端子は、端子
板に形成された止め穴にリード線の一端を取付部材を介
して接続し、その端子板を電池収納部の設置開口に設置
することで電池の一方の電極端子部分を構成しているた
め、電池収納部は、半田付け作業や、樹脂などの熱溶解
を必要とせず、電池収納部の組み立て作業が容易になる
と共に、生産効率が大きく改善される。
【0055】また、前記電池収納部は、凹状の開口部分
に液密に下部蓋体が覆う構成としているため、筐体と支
持台の間から水が仮に侵入したとしても電池収納部側に
入り込むことはなく、防水機能に優れている。さらに、
支持台を筐体の部材より弾性力が大きな部材で形成する
ことで、筐体が支持台に螺着した際に支持台が筐体を締
めつけるため、筐体と支持台の間から水の侵入を防止
し、電気的な機構の音響発生部材などの保護が確実にで
きる。
【0056】 筐体の上端面から回路基板のスイッチ
部に渡ってスイッチ機構を設けており、スイッチ機構の
保持部は、薄膜シートを介して液密に取り付けられてい
るため、スイッチ機構を手指で押動すると、当接部が回
路基板のスイッチ部を作動停止することが可能となり、
防水構造に優れると共に、操作が容易となる。
【0057】また、前記スイッチ機構は、当接部が押動
板と当接棒から構成され、保持部が筐体に当接支持され
環状支持部と、前記当接棒を上下動自在に支持するガイ
ド部とから構成され、薄膜シートが、前記筐体と環状支
持部との間および、押動板と当接棒の間に介在して設け
られるため、スイッチ機構側から水が侵入することはな
くスイッチ部の操作が的確かつ容易である。
【0058】さらに、前記スイッチ機構は、筐体の状態
側に切り込みを形成し、その切り込みに隣接する部分を
保持部とし、その保持部から下方に延びる当接部を設
け、前記切り込み部分を薄膜シートで液密に覆っている
ため、薄膜シートの上から保持部を押動させると、当接
部がスイッチ部を作動させるため、スイッチ機構の構成
が簡単でかつ防水機能に優れ、操作が容易である。
【0059】 防水音響器体は、回路基板に発光部材
を実装し、前記筐体は発光部材の点灯が確認できる光透
過性を備えており、前記支持台を浮輪などの水上で使用
する玩具本体に設けることで、操作が容易で、かつ、防
水水性に優れ、音と光で使用者が楽しめる防水音響器体
を使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の防水音響器体の要部を示す断面図で
ある。
【図2】この発明の筐体内部の要部を示す分解斜視図で
ある。
【図3】この発明のキャップ,筐体および支持台の分解
斜視図である。
【図4】この発明の防水音響器体の正面図である。
【図5】この発明の防水音響器体の平面図である。
【図6】この発明の防水音響器体を水上用玩具に設けた
状態の側面図である。
【図7】この発明の防水音響器体の第2に実施例を示す
断面図である。
【図8】この発明のスイッチ機構の分解斜視図である。
【図9】この発明の第2の実施例を示す防水音響器体の
要部の分解斜視図である。
【図10】(a),(b),(c)は、下部蓋体の応用
例を示す要部断面図であり、(d)は、キャップの応用
例を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 防水音響器体 2 筐体 3 ネジ部(一方の着脱機構) 4 支持台 5 キャップ 6 スイッチ機構 6a 当接部 6b 保持部 6c 薄膜シート 8 回路基板 9 音響発生部材 10 スイッチ部 11 発光部材 12 電池収納部 12a 端子板 12b 取付穴 12c 取付部材 13 共鳴筒 14 薄膜シート 25 下部蓋体 27 当接部 27a 押動板 27b 当接棒 28 保持部 28a ガイド部 28c 環状支持部 D 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 15/04 303 B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響発生部材を実装した回路基板と、前記
    音響発生部材に取り付けた共鳴筒と、前記回路基板およ
    び共鳴筒を覆い所定位置に開口部を有する筐体と、前記
    筐体の下面側に凹状に形成した電池収納部と、前記筐体
    を着脱自在に支持する支持台とからなり、前記共鳴筒の
    上端を筐体の開口部に耐水性の薄膜シートを介して係合
    し、前記筐体の下端側には着脱機構の一方が形成される
    と共に、前記支持台には着脱機構の他方が形成された防
    水音響器体の構造。
  2. 【請求項2】前記筐体の電池収納部は、その一方の電極
    端子設置側に設置穴を設け、前記設置穴には取付穴を備
    える端子板が設置され、前記端子板の取付穴に、前記回
    路基板に接続したリード線の端部を取付部材を介して止
    め付けることを特徴とする防水音響器体の構造。
  3. 【請求項3】前記筐体の上端面の所定位置には、その上
    端面から突設して第1凸部を形成し、この第1凸部の上
    面に前記開口部を形成し、前記開口部を離間して覆うキ
    ャップを前記筐体に取り付け、前記キャップの下端は、
    前記筐体の上端面と所定間隔離間させて隙間を設けたこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の防水音響器体
    の構造。
  4. 【請求項4】前記防水音響器体は、筐体の上端面から内
    部の回路基板のスイッチ部まで到達するスイッチ機構を
    備え、前記スイッチ機構は、前記スイッチ部を押動する
    当接部と、この当接部を上下動自在に支持する保持部と
    から構成され、前記保持部は、筐体に薄膜シートを介し
    て液密に取り付けられた請求項1、2または3に記載の
    防水音響器体の構造。
  5. 【請求項5】前記スイッチ機構の当接部は、手指で押動
    する押動板と、この押動板に設けた下方に延びる当接棒
    とから構成され、前記保持部は、前記支持棒を上下動自
    在に支持するガイド部と、前記筐体に保持する環状支持
    部とを備え、前記薄膜シートは、筐体と保持部の環状支
    持部間および当接棒と押動板間に介在して設けた請求項
    4に記載の防水音響器体の構造。
  6. 【請求項6】前記スイッチ機構は、筐体の上端側に切り
    込みを形成し、その切り込みに隣接する部分を保持部と
    し、前記保持部に、回路基板のスイッチ部まで延びる当
    接部を設け、前記切り込みを含む保持部側を薄膜シート
    で液密に覆う請求項4に記載の防水音響器体の構造。
  7. 【請求項7】前記筐体の上端面の所定位置には、その上
    端面から突出して第2凸部が形成され、この第2凸部か
    ら回路基板に設けたスイッチ部まで到達する前記スイッ
    チ機構を備え、前記キャップは、前記スイッチ機構の凸
    部を露出する請求項3、4、5または6に記載の防水音
    響基体の構造。
  8. 【請求項8】前記支持台は、筐体を構成する部材より弾
    性力が大きな部材で形成され、前記着脱機構は、筐体の
    下部に螺合部を形成すると共に、支持台に螺着部を形成
    し、前記螺合部が螺着部の弾性力に抗して螺着される請
    求項1、2、3、4、5、6または7に記載の防水音響
    器体の構造。
  9. 【請求項9】前記筐体の電池収納部は、その凹状部分を
    覆う下部蓋体を備え、前記下部蓋体は、前記電池収納部
    の開口部分に液密に当接する請求項1、2、3、4、
    5、6、7または8に記載の防水音響器体の構造。
  10. 【請求項10】前記防水音響器体は、その回路基板に発
    光部材を実装し、前記筐体は、前記発光部材の点灯の有
    無が判断できる光透過性を備える透明度を有し、前記支
    持台の下端を、空気入り浮輪などの水上で使用する遊戯
    具本体に設けたことを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8または9に記載の防水音響器体の構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009111993A (ja) * 2007-10-09 2009-05-21 Nitto Denko Corp 防水通音膜を用いた通音部材およびその製造方法
JP2013510760A (ja) * 2009-11-13 2013-03-28 パロット 回転翼無人機用のナビゲーション電子カード支持体

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