JPH08173391A - 液状検体の含有物質を測定する測定装置及びそれに使用する測定部ユニット及びそれを使用した測定方法 - Google Patents

液状検体の含有物質を測定する測定装置及びそれに使用する測定部ユニット及びそれを使用した測定方法

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JPH08173391A
JPH08173391A JP33650794A JP33650794A JPH08173391A JP H08173391 A JPH08173391 A JP H08173391A JP 33650794 A JP33650794 A JP 33650794A JP 33650794 A JP33650794 A JP 33650794A JP H08173391 A JPH08173391 A JP H08173391A
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substance
filling
measuring
measurement
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Hideyasu Yokoo
秀康 横尾
Kimihiro Nakahara
公宏 中原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】脳液などの液状検体に含まれる物質の測定にお
いて、高濃度でない検体でも物質の検出ができるように
する。 【構成】測定部ユニット3は給排ケーシング30と測定
ケーシング31を有している。給排ケーシング30には
導入管32aと排出管32bを有している。測定ケーシ
ング31には作用電極33aと参照電極33bと比較電
極33cが設けてある。測定ケーシング31には充填孔
35a、35bが設けてあり、それぞれには栓体350
a、350bが装着してある。給排ケーシング30と測
定ケーシング31の間には貯流部スペーサ36aと充填
部スペーサ36b及びそれらで挟まれた透過膜37が配
置されて全体が一体化されている。貯流部スペーサ36
aと充填部スペーサ36bには長孔360a、360b
が設けてある。長孔360a部分には貯流部38が設け
られ、長孔360b部分には充填部39が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状検体の含有物質を
測定する測定装置及びそれに使用する測定部ユニット及
びそれを使用した測定方法に関し、更に詳しくは、例え
ば動物の脳内物質である神経伝達物質などを取り込んだ
液状検体の含有物質を測定する測定装置及びそれに使用
する測定部ユニット及びそれを使用した測定方法に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】例えば、ラットなどの実験動物を使用し、
動物の脳内の神経細胞の機能を調べるには、脳内物質で
ある神経伝達物質(一酸化窒素やグルコース、アミノ酸
類、モノアミン類など)の濃度を測定する方法が一般的
である。なお、ここでは、脳内物質の測定を例にとり説
明するが、他の生体部分に関してもこれに準じて行なわ
れている。その測定方法としては、脳内に直接センサー
を埋め込んで酵素電極法などにより測定する方法が一般
的であった。
【0003】酵素電極法による測定に使用するセンサー
ユニットの一例を図5に示す。符号6はセンサーユニッ
トで、中空でガラス製のプローブ61を有している。プ
ローブ61の先部は、透過膜62でごく細く(例えば、
直径250ミクロン)形成してあり、先端部は塞いであ
る。64はプローブ61内に酵素を注入する注入管、6
3は排出管である。65は作用電極、66は参照電極、
67は比較電極である。
【0004】このセンサーユニット6の使用方法は次の
とおりである。 注入管64からコーティング液を注入し、各電極6
5、66、67に電荷をかけ、例えばOPDA(オルト
フェニレンジアミン)などを各電極65、66、67に
コーティングする。OPDAは、ドーパミン、アドレナ
リンなどのアミン系神経伝達物質及びその代謝産物を検
出しないようにするものである。 コーティングが終了したら排出管63からコーティ
ング液を排出する。入れ替わりに、注入管63から酵素
溶液を注入し、プローブ61中に満たす。これにより、
センサーユニット6の使用準備が完了する。 センサーユニット6の先部をラットなどの実験動物
の脳内にセットする。 透過膜62を通して、プローブ61内の酵素溶液中
に拡散してきた神経伝達物質を各電極で検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のセンサーユニットには次のような課題があった。 (a)上記センサーユニットは、プローブがごく小さな
ものであるため、酵素溶液を十分に充填できない。ま
た、透過膜の表面積が狭い。そのため、構造上、プロー
ブ内に物質が入りにくく、物質の回収率が悪い。更に
は、各電極の表面積もごく小さい。従って、高濃度の検
体でないと物質が検出できないので、使用に当たっては
ユニット先端を脳内に直接埋め込むか、或いは組織を切
り取ったものに埋め込んで使用しなければならないとい
う制約があった。
【0006】(b)センサーユニットは、各部のサイズ
がミクロン単位で仕上げられた成形品であるので価格的
に非常に高価なものである。しかし、一度の使用によっ
て透過膜部分に血液成分や神経膠細胞などが付着し、透
過効率の低下を来たす。また、プローブは先部を始め各
部が微細に形成されているため非常に壊れやすく、コー
ティング液や酵素溶液の充填作業には極力注意をする必
要があるが、過って壊してしまうことも多い。つまり、
実質上、酵素溶液の入れ替えなどは不可能であるため
に、一本のセンサーユニットは一種類の物質しか検出で
きない。また、繰り返して使用することができず、無駄
が多く不経済である。
【0007】
【本発明の目的】本発明は、上記課題を解消するもの
で、脳液などの液状検体の含有物質の測定において、測
定ユニットを生体外に設置できるようにし、透過膜の表
面積を広く設定できるようにして検体中の物質の回収率
を向上させ、また電極の表面積を広く設定できるように
して感度を向上させ、それ程高濃度でない検体でも物質
の検出ができるようにすることを目的とする。また、測
定部ユニットへの酵素溶液やコーティング溶液の注入、
排出ができるようにし、同じ測定部ユニットを使用して
異なる物質の検出を可能にすると共に測定部ユニットを
繰り返し使用できるようにして費用の負担を軽減できる
ようにすることを目的とする。
【0008】
【目的を達成するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の手段
にあっては、液状検体の含有物質を検出する測定部ユニ
ットであって、このユニットは、ケーシングと、このケ
ーシング内に設けられ、液状検体が給排される貯流部
と、この貯流部に近接して設けてあり、液状物の注入及
び排出が可能な充填部と、この充填部と上記貯流部の間
に設けてあり、所要の物質を限定して透過できる透過膜
と、上記充填部に設けてあり、上記透過膜を透過してき
た物質を検出する電極と、を備え、透過膜は取り替え可
能である、測定部ユニットである。
【0009】第2の手段にあっては、液状検体の含有物
質を検出する測定部ユニットであって、このユニット
は、接合面に通じる導入管と排出管を有する給排ケーシ
ングと、接合面に通じる充填孔を有し、接合面側に液状
検体中の物質を検出する電極を備えた測定ケーシング
と、上記給排ケーシングの接合面に配置してある孔部を
有する貯流部スペーサと、上記測定ケーシングの接合面
に配置してある孔部を有する充填部スペーサと、上記貯
流部スペーサと充填部スペーサの間に配置されている所
要の物質を限定して透過できる透過膜と、上記給排ケー
シングの接合面と上記透過膜と上記貯流部スペーサの内
周部とで囲まれた部分で形成された貯流部と、上記測定
ケーシングの接合面と上記透過膜と上記充填部スペーサ
の内周部とで囲まれた部分で形成された充填部と、を備
えた、測定部ユニットである。
【0010】第3の手段にあっては、液状検体の含有物
質を測定する測定装置であって、この装置は、人工細胞
外液を送給する送給手段と、送給手段により送給される
人工細胞外液内に物質を取り込む取込手段と、人工細胞
外液内に物質を取り込んで得られた液状検体に含有され
ている物質を検出する第1または第2の手段に係る測定
部ユニットと、を備えた、液状検体の含有物質の測定装
置である。
【0011】第4の手段にあっては、液状検体の含有物
質を測定する測定方法であって、この方法は、送給手段
により人工細胞外液を生体内に埋め込まれている取込手
段に送給し、この取込手段により人工細胞外液内に生体
内物質を取り込んで、これを液状検体とし、液状検体を
第1または第2の手段に係る測定部ユニットの貯流部に
流通させ、透過膜を介し、充填部に透過して入ってきた
物質を酵素溶液内で反応させ、それにより得られた電子
の電気的変化を電極で検出する、液状検体の含有物質の
測定方法である(但し、生体は人体を除く)。
【0012】
【作用】生体内物質、例えば脳内物質の測定において、
本発明に係る測定装置を使用する際は次のように行な
う。まず、送給手段により人工細胞外液を実験動物の脳
内に埋め込まれている取込手段に送給する。送給された
人工細胞外液内には、取込手段により、各種脳内物質が
取り込まれ、これにより液状の検体が得られる。液状検
体は、取込手段から通常はクロマトグラフィーなどの測
定装置に送給されるが、その送給経路において、測定部
ユニットを使用することにより、同一検体を利用して同
時に測定し、検体採取時の生体内情報を多面的に把握す
ることが可能となる。
【0013】液状検体は測定部ユニットの貯流部に流通
される。液状検体中の含有物質は透過膜を透過して充填
部内の酵素溶液に溶け込み、酵素と反応する。電極はこ
の反応によってできた電子の電気的変化を測定して物質
を検出する。透過膜は表面積を広く設定できるので検体
中の物質の回収率を高くすることができる。また、電極
の表面積も広く設定できるので、感度を良好に設定でき
る。従って、それ程高濃度でない検体でも物質の検出が
可能である。なお、本発明にいう透過膜は、透析膜も含
むものである。
【0014】充填部においては液状物の注入、排出が可
能である。すなわち、液状物を流通させる経路が従来の
センサーユニットのように狭くないので、破損などは起
こりにくく、液状物の注入、排出が容易にできる。従っ
て、充填部内の酵素溶液は容易に入替えることができ
る。また、測定時の前処理として行なう、電極にOPD
Aなどをコーティングするコーティング溶液の注入、排
出も容易にできる。
【0015】すなわち、物質の検出後に他の物質の検出
ができる電極コーティング、透過膜の交換及び酵素の入
替えを行なえば、同じ測定部ユニットを使用して異なる
物質の検出が可能である。また、測定部ユニットは従来
の微細な構成部分を有するセンサーユニットと比較して
構造がシンプルであり、装置自体を生体内に直接埋め込
むものではないために、大きく作ることが可能で壊れに
くくすることができる。更には、透過膜以外の構成部分
は繰り返し使用できるので、無駄がなく経済的である。
【0016】
【実施例】本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳
細に説明する。図1は本発明に係る測定部ユニットの一
実施例を示す斜視図、図2は断面図である。符号3は測
定部ユニットであり、ケーシングを構成するプラスチッ
ク製の給排ケーシング30と測定ケーシング31を有し
ている。給排ケーシング30は扁平な円柱形で、直径線
上の周縁部寄りの外面部から接合面300へ厚さ方向に
貫通した導入管32aと排出管32bを有している。導
入管32aと排出管32bの一端部は、給排ケーシング
30の外部表面に突出させてある。
【0017】測定ケーシング31は扁平な円柱形で、中
央部には円盤状の嵌装部311が設けてある。嵌装部3
11には、円盤状の作用電極33aが、その表面が測定
ケーシング31の接合面310と面一になるように埋め
込んである。なお、作用電極33aの一部は棒状に形成
され、測定ケーシング31を厚さ方向に貫通して、外部
表面から突出させてある。
【0018】また、測定ケーシング31には参照電極3
3bと比較電極33cが厚さ方向に貫通して設けてあ
る。参照電極33bと比較電極33cは棒状に形成して
あり、それぞれの一端側は、作用電極33aを貫通して
作用電極33aの表面と面一にしてある。また、他端側
は外部表面から突出させてある。なお、参照電極33b
と比較電極33cは絶縁部材34a、34bを介して絶
縁してある。
【0019】作用電極33aの周縁部よりやや外側の接
合面310であって、かつ後述する充填部スペーサ36
bの内周部360の内側に対応する位置には、測定ケー
シング31を厚さ方向に貫通して、中心点に関し対称の
位置に充填孔35a、35bが設けてある。充填孔35
a、35bの外部側には栓体350a、350bが装着
されている(図2に図示)。
【0020】給排ケーシング30の接合面300には薄
板状の貯流部スペーサ36aが、測定ケーシング31の
接合面310には同じく薄板状の充填部スペーサ36b
が配置されている。貯流部スペーサ36aには、導入管
32aと排出管32bの間隔に対応した長さの、孔部で
ある長孔360aが設けてある。また、充填部スペーサ
36bには長孔360aと同じ長さでやや幅が広い、同
じく孔部である長孔360bが設けてある。
【0021】そして、貯流部スペーサ36aと充填部ス
ペーサ36bとで円形の透過膜37を挟み込んで一体化
してある。これによって、給排ケーシング30の内面
(図1、2において下面)と透過膜37とスペーサ36
aの長孔360aの縁部とで囲まれた部分には、液状検
体を流通させるための薄い貯流部38が形成されてい
る。
【0022】また、測定ケーシング31の内面(図1、
2において上面:殆どが作用電極33a表面である)と
透過膜37とスペーサ36bの長孔360bの縁部とで
囲まれた部分には、酵素を充填するための薄い充填部3
9が形成されている。なお、充填部39を設けずに、作
用電極33aに塗布などにより直接酵素膜を設けること
もできる。
【0023】上記給排ケーシング30、スペーサ36
a、36b、透過膜37、測定ケーシング31はホルダ
ー具(図示省略)によって、一体化して使用される。ま
た、本実施例では、給排ケーシング30と測定ケーシン
グ31を別体にしているが、一体に形成して、透過膜3
7を固定式とすることもできる。
【0024】図3は本発明に係る物質測定装置の一実施
例を示す説明図、図4は取込部ユニットの取り付け構造
を示す説明図である。符号Sは物質測定装置であって、
送給手段1と、取込手段である取込部ユニット2と、測
定部ユニット3と、クロマトグラフィー4とを備えてい
る。
【0025】ラットRの脳Bの内部に埋め込まれる取込
部ユニット2は、直線状の導入管21を有している。導
入管21には中間部で鈍角に折曲してある排出管22が
添設してある。導入管21の下部と排出管22の下部と
の間には、血液成分であるヘモグロビンなどは透過せ
ず、脳内物質や水を透過する透過物質で形成されたU状
の透析膜23が取り付けてある。なお、透析膜23の内
部には補強のための金属線24が収容してある(図4参
照)。
【0026】導入管21には、上記送給装置1を構成す
る送給管11の一端部が接続してある。また、送給管1
1の他端部はシリンジポンプ10に接続してある。排出
管22には送給管12の一端部が接続してあり、送給管
12の他端部は測定部ユニット3の導入管32aに接続
してある。測定部ユニット3の排出管32bには送給管
13の一端部が接続してあり、他端部はクロマトグラフ
ィー4に接続してある。5はデータ記録用のレコーダで
ある。そして、作用電極33aと参照電極33bは増幅
器7に接続してある。8はデータを記録するレコーダで
ある。
【0027】(作 用)図1ないし図4を参照して本実
施例の作用を説明する。 一方の充填孔35aからコーティング液を注入し、
各電極33a、33b、33cに印加して、例えばOP
DAなどを作用電極33aにコーティングする。コーテ
ィングが終了したら他方の充填孔35bからコーティン
グ液を排出する。入れ替わりに、充填孔35aから酵素
溶液を注入し、充填部39に満たし、栓体350a、3
50bを装着する。これにより、測定部ユニット3の使
用準備が完了する。 図3に示すように、ラットRの頭骨91に穴92を
開け、穴92から取込部ユニット2を入れ、透析膜23
を脳B内に差し込む。そして、穴92をセメント93で
固め、取込部ユニット2を固定する。
【0028】 シリンジポンプ10により人工細胞外
液を脳B内に送給する。人工細胞外液には脳内物質など
は含まれていないので濃度も低い。従って、人工細胞外
液が透析膜23を通る際、いわゆる濃度勾配によって、
透析膜23を透過して人工細胞外液内に脳内物質が混入
し、これが液状検体となる。なお、透析膜23は、血液
成分であるヘモグロビンなどのように物質粒子がやや大
きいものは透過しないようになっている。
【0029】 液状検体は、取込部ユニット2の排出
管22から送給管12を通り測定部ユニット3に導入さ
れる。液状検体は導入管32aから貯流部38に入り、
排出管33bから送給管13に流通される。液状検体中
の含有物質は透過膜37を透過して充填部39内の酵素
溶液に溶け込み、酵素と反応する。作用電極33aと参
照電極33bはこの反応によってできた電子の電気的変
化を測定して物質を検出し、この検出値は増幅器7で増
幅され、レコーダ8で記録される。
【0030】なお、充填部39においては充填孔35
a、35bにより、液状物の注入、排出が可能である。
従って、充填部39内の酵素溶液は入替えることができ
る。また、コーティング溶液の注入、排出も可能であ
る。すなわち、物質の検出後に他の物質の検出ができる
電極コーティング、酵素の入替え及び透過膜37の交換
を行なえば、同じ測定部ユニットを使用して異なる物質
の検出が可能である。また、取込部ユニット2から測定
部ユニット3までは僅かしか離れておらず、しかも液状
検体はかなりの流速で移動するので、半減期のごく短い
一酸化窒素などの物質も半減期前に測定できる。
【0031】 測定部ユニット3を通過した液状検体
は、送給管13を通ってクロマトグラフィー4に送ら
れ、クロマトグラフィー4により測定可能な複数の物質
の測定が行なわれ、レコーダ5で記録される。このよう
に、測定部ユニット3を使用することにより、クロマト
グラフィー4において測定する複数の物質とは異なる物
質の測定ができる。なお、測定部ユニット3では、クロ
マトグラフィー4で測定する物質と同じ物質の測定も可
能なことはいうまでもない。
【0032】また、取込部ユニット2の透析膜23は、
脳内の極狭い部分に差し込むことができるので、特定部
位の脳内物質を狭い範囲で取り込むことができる。従っ
て、脳組織の部位別に細かなデータを得ることが可能と
なり、より緻密に生体内情報の収集ができる。なお、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲の記載内において種々の変形が可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)液状検体は、取込手段から通常はクロマトグラフ
ィーなどの測定装置に送給されるが、その送給経路にお
いて、測定部ユニットを使用することにより、同一検体
を利用して同時に測定し、検体採取時の生体内情報を多
面的に把握することが可能となる。
【0034】(b)測定ユニットの透過膜は表面積を広
く設定できるので、検体中の物質の回収率を高くするこ
とができる。また、電極の表面積も広く設定できるの
で、感度を良好に設定できる。従って、それ程高濃度で
ない検体でも物質の検出が可能であり、検体を生体外へ
導出する測定装置にも適用できる。
【0035】(c)測定部ユニットの充填部において
は、液状物の流通経路が従来のセンサーユニットのよう
に狭くないので、破損などは起こりにくく、液状物の注
入、排出が容易にできる。従って、充填部内の酵素溶液
は入替えることができ、測定時の前処理として電極にO
PDAなどをコーティングするコーティング溶液の注
入、排出も可能である。すなわち、物質の検出後に他の
物質の検出ができる電極コーティング、透過膜の交換及
び酵素の入替えを交換を行なえば、同じ測定部ユニット
を使用して異なる物質の検出が可能である。
【0036】(d)測定部ユニットは従来の微細な構成
部分を有するセンサーユニットと比較して構造がシンプ
ルであり、装置自体を生体内に直接埋め込むものではな
いために大きく作ることも可能で、壊れにくくすること
ができる。更には、透過膜以外の構成部分は繰り返し使
用できるので、無駄がなく経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測定部ユニットの一実施例を示す
分解斜視図。
【図2】本発明に係る測定部ユニットの一実施例を示す
断面図。
【図3】本発明に係る物質測定装置の一実施例を示す説
明図。
【図4】取込部ユニットの取り付け構造を示す説明図。
【図5】従来のセンサーユニットの構造を示す説明図。
【符号の説明】
S 物質測定装置 1 送給手段 10 シリンジポンプ 11、12、13 送給管 2 取込部ユニット 21 導入管 22 排出管 23 透析膜 3 測定部ユニット 30 給排ケーシング 300 接合面 31 測定ケーシング 310 接合面 32a 導入管 32b 排出管 33a 作用電極 33b 参照電極 33c 比較電極 34a、34b 絶縁部材 35 充填孔 350 栓体 36a 貯流部スペーサ 360a 長孔 36b 充填部スペーサ 360b 長孔 37 透過膜 38 貯流部 39 充填部 4 クロマトグラフィー 5 レコーダ 7 増幅器 8 レコーダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状検体の含有物質を検出する測定部ユ
    ニットであって、このユニットは、 ケーシングと、 このケーシング内に設けられ、液状検体が送給される貯
    流部と、 この貯流部に近接して設けてあり、液状物の注入及び排
    出が可能な充填部と、 この充填部と上記貯流部の間に設けてあり、所要の物質
    を限定して透過できる透過膜と、 上記充填部に設けてあり、上記透過膜を透過してきた物
    質を検出する電極と、を備え、 上記透過膜は取り替え可能であることを特徴とする、 測定部ユニット。
  2. 【請求項2】 液状検体の含有物質を検出する測定部ユ
    ニットであって、このユニットは、 接合面に通じる導入管と排出管を有する給排ケーシング
    と、 接合面に通じる充填孔を有し、接合面側に液状検体中の
    物質を検出する電極を備えた測定ケーシングと、 上記給排ケーシングの接合面に配置してある孔部を有す
    る貯流部スペーサと、 上記測定ケーシングの接合面に配置してある孔部を有す
    る充填部スペーサと、 上記貯流部スペーサと充填部スペーサの間に配置されて
    いる所要の物質を限定して透過できる透過膜と、 上記給排ケーシングの接合面と上記透過膜と上記貯流部
    スペーサの内周部とで囲まれた部分で形成された貯流部
    と、 上記測定ケーシングの接合面と上記透過膜と上記充填部
    スペーサの内周部とで囲まれた部分で形成された充填部
    と、を備えた、 測定部ユニット。
  3. 【請求項3】 液状検体の含有物質を測定する測定装置
    であって、この装置は、 人工細胞外液を送給する送給手段と、 送給手段により送給される人工細胞外液内に物質を取り
    込む取込手段と、 人工細胞外液内に物質を取り込んで得られた液状検体に
    含有されている物質を検出する請求項1または2記載の
    測定部ユニットと、を備えたことを特徴とする、 液状検体の含有物質の測定装置。
  4. 【請求項4】液状検体の含有物質を測定する測定方法で
    あって、この方法は、 送給手段により人工細胞外液を生体内に埋め込まれてい
    る取込手段に送給し、この取込手段により人工細胞外液
    内に生体内物質を取り込んで、これを液状検体とし、液
    状検体を請求項1または2記載の測定部ユニットの貯流
    部に流通させ、透過膜を介し、充填部に透過して入って
    きた物質を酵素溶液内で反応させ、それにより得られた
    電子の電気的変化を電極で検出する、 液状検体の含有物質の測定方法(但し、生体は人体を除
    く)。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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