JPH08173215A - 開離嵌挿具付きのスライドファスナー - Google Patents

開離嵌挿具付きのスライドファスナー

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Publication number
JPH08173215A
JPH08173215A JP32196294A JP32196294A JPH08173215A JP H08173215 A JPH08173215 A JP H08173215A JP 32196294 A JP32196294 A JP 32196294A JP 32196294 A JP32196294 A JP 32196294A JP H08173215 A JPH08173215 A JP H08173215A
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JP
Japan
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box
box body
slide fastener
rod
bottom end
Prior art date
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Pending
Application number
JP32196294A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunji Akashi
俊次 明石
Kiyoshi Oda
潔 織田
Tomiyoshi Takano
富義 高野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Yoshida Kogyo KK
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Publication date
Application filed by YKK Corp, Yoshida Kogyo KK filed Critical YKK Corp
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Publication of JPH08173215A publication Critical patent/JPH08173215A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な操作で、箱棒と蝶棒を連結一体化すると
共に両者を容易に分離し得る構成を備えた開離嵌挿具付
きのスライドファスナーを提供する。 【構成】箱体(5) に蝶棒挿入部(53)と箱棒挿入部(54)と
を仕切るための中仕切り(55)を形成すると共に、前記箱
体(5) を箱棒(3) に対して蝶棒(4) が箱体(5)に挿入さ
れたときの第1の位置と、蝶棒(4) が箱体(5) から分離
可能となる第2の位置とを摺動可能とし、箱体(5) の摺
動面の一部に凸部(51)を突設し、前記箱棒(3) の前記第
1の位置に箱体(5) に対する係止手段(31)である凹部を
形成すると共に、前記第2の位置には箱体(5) の抜止め
手段(32)である規制部付き溝部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蝶棒が箱体に対して抜
き差し可能に構成される開離嵌挿具を装着したスライド
ファスナーに関し、更に詳しくは開離嵌挿具の装着部側
からも噛合エレメントの噛合を簡単な操作で解除し得る
構成を備えた開離嵌挿具付きのスライドファスナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】開離嵌挿具の装着部側から噛合エレメン
トの噛合を解除し得るように構成された開離嵌挿具付き
のスライドファスナーは、例えば米国特許第2,14
6,714号明細書及び米国特許第2,625,726
号明細書に開示されている。
【0003】前記米国特許第2,146,714号明細
書に開示された開離嵌挿具によれば、箱棒に相当するガ
イドレールと蝶棒に相当する従属ピンとを有し、前記ガ
イドレールにクリップが摺動自在に取り付けられ、同ク
リップに前記従属ピンを挿脱すると共に、従属ピンの挿
入時には同ピンの周囲に形成された溝部に前記クリップ
の内面に形成された係止突起を係止させてガイドレール
と従属ピンとを一体に連結固定する。
【0004】一方の米国特許第2,625,726号明
細書に開示された開離嵌挿具によると、箱棒を挿入した
状態で箱棒側の側面が開放された箱体を前記箱棒に対し
て回動可能にピン止めすると共に、蝶棒が挿入状態にあ
るとき前記箱体と箱棒とが係着部により係着するように
し、蝶棒を箱体から外すときには同箱体と箱棒との係着
を解除させると同時にそのピン止め部を中心として回動
させ、蝶棒を箱体の蝶棒側の側面に上下に形成された切
欠き部から抜き出す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、米国特
許第2,146,714号公報に開示された開離嵌挿具
にあっては、従属ピンをガイドレールから外す際に、ク
リップを前記ガイドレールに沿って下方に移動させるだ
けで簡単に外すことができるが、スライドファスナーを
閉めるため開離嵌挿具を一体化するときには、先ず従属
ピンをスライダーに通した後で、上記クリップを上方に
移動させて従属ピンの溝にクリップの係着部を係着させ
るという煩雑な操作が必要である。
【0006】また、一方の米国特許第2,625,72
6号明細書に開示された開離嵌挿具の場合は、蝶棒を固
定或いは離脱させるために箱体を回転させる必要があ
り、このとき箱体の内側面は円弧状の軌跡を描くため、
箱体の内壁が蝶棒下端部にひっかかり、蝶棒を箱体に速
やかに挿入及び離脱をさせることができず、操作性の悪
いものであった。
【0007】本発明はこの種の開離嵌挿具では達成でき
ない上述の課題を解決することを目的としてなされたも
のであり、具体的には簡単な操作で、箱棒と蝶棒を連結
一体化すると共に両者を容易に分離し得る構成を備えた
開離嵌挿具付きのスライドファスナーを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は左右一対のファスナーテープの一端に対向
して固着された蝶棒及び箱棒と同箱棒に取り付けられる
箱体とからなる開離嵌挿具を有するスライドファスナー
において、前記箱体は前記箱棒に対して蝶棒を箱体に挿
入したときの第1の位置と蝶棒が箱体から分離可能にな
る第2の位置とを移動可能とされ、前記箱棒には前記第
1の位置に箱体に対する係止手段を有すると共に、前記
第2の位置に箱体の抜止め手段を有してなることを特徴
とする開離嵌挿具付きスライドファスナーを主要な構成
としている。噛合エレメントが合成樹脂材料により成形
される場合には、前記箱体の内部に蝶棒挿入部と箱棒挿
入部とを仕切るための中仕切りを有している。また、噛
合エレメントが金属材料により構成される場合には、前
記箱体の内部には蝶棒挿入部と箱棒挿入部とを仕切るた
めの中仕切りが排除される。
【0009】好適な実施態様によれば、前記係止手段が
凹部であり、前記抜止め手段が規制部を有する溝部から
なり、前記箱棒に対する箱体の摺接面の一部に前記凹部
及び溝部と係止する凸部を有しており、或いは前記係止
手段及び前記抜止め手段がそれぞれ凸部であり、前記箱
棒に対する箱体の一部に前記凸部と係止する凹部を有し
ている。また、前記箱棒挿入部を構成する箱体の側壁に
は箱体の上下方向に連続する切欠き部を有し、上記中仕
切りは蝶棒挿入部側から箱棒挿入部側に向けて突出して
おり、前記箱棒には箱体の上端位置決め部と、箱体のが
たつきを防止するための膨出部とが形成されている。
【0010】そして、他の好適な実施態様では、前記箱
棒挿入部を構成する箱体の側壁には箱体の上下方向に連
続する切欠き部を有しており、前記係止手段及び前記抜
止め手段である各凸部が前記箱体に形成された切欠き部
内を摺動し、前記箱体の凹部が前記切欠き部の内面に形
成される。
【0011】更には、上記実施態様に加えてスライドフ
ァスナーの上止具を、通常の上止具の代わりにスライダ
ーの後口部が挿通可能な構成とされる。
【0012】
【作用】箱体の箱棒挿入部に形成された係止部が、箱棒
の係止手段と係合する。このとき、箱体の中仕切りの上
端面が箱棒に設けた膨出部の下面と当接すると共に、箱
棒の一部が蝶棒の一部に当接する。このように、同膨出
部は箱棒に対する箱体の上限位置を決めると共に、箱体
のがたつきを防止する。
【0013】この状態で、指先をもって箱体を摘み、下
方に向けて箱体を引き下げると、前記係止部は箱棒の前
記係止手段を越えて箱体を弾性変形させながら下方に移
動する。さらに箱体を下方へ引き下げると、前記係止部
は抜止め手段へと嵌入する。
【0014】上述のごとく、前記係止手段は箱体に対し
て箱棒と蝶棒を所定の位置に位置決めすると共に、スラ
イドファスナーにおける通常の開閉を可能にするための
位置決め手段としての機能を有しており、前記抜止め手
段は特に箱体の位置決めをする必要はなく、前記係止部
が抜止め手段に嵌入したとき、蝶棒を箱体の蝶棒挿入部
から抜き取られ得る状態にすると共に、箱体を箱棒から
抜け落ちないようにする機能を有している。
【0015】箱体を下方へ引き下げる操作時において
は、箱体は箱棒及び蝶棒がそれぞれ箱棒挿入部と蝶棒挿
入部の内部に挿入された状態で弾性変形することにな
る。即ち、箱体を箱棒に沿って下方へ摺動させて、箱体
挿入部の内面に形成した係止部が箱棒の係止手段及び抜
け止め手段を越えて乗り上がると、箱体は弾性変形して
箱棒挿入部の側壁の切欠き部の開口を拡大させると共
に、蝶棒挿入部の側壁の切欠き部の開口を縮小させる。
しかし、このとき箱体の一部が蝶棒を圧迫して蝶棒挿入
部の側壁の切欠き部をそれ以上に縮小させることはな
く、箱棒挿入部の側壁の切欠き部もそれ以上には拡大せ
ず、箱体が弾性変形しなくなるという不具合を生じる。
しかし、本発明では箱棒挿入部と蝶棒挿入部とを分割す
る上記中仕切りが箱棒挿入部の方向に突出するように湾
曲して形成されているため、箱体が弾性変形する際に
は、同中仕切りの湾曲面が直線状に変形し、中仕切りが
延びた分の変形量が箱棒挿入部の切欠き部の開口を拡大
させることになる。
【0016】本発明の好適なスライドファスナーの態様
では、ファスナーエレメント列の下端に上述の開離嵌挿
具が取り付けられ、同エレメント列の上端に、例えばス
ライダーの後口部から抜け出ることを可能にした上止具
が取り付けられる。かかる構成を採用する場合には、ス
ライダーから外された一方のファスナーエレメント列は
上止具の部分から容易に噛合を解除することができるよ
うになる。またこの状態で、上記開離嵌挿具の箱体も抜
け止め位置まで下降させることが可能であり、箱体を同
位置まで移動させることによって既述したごとく箱棒と
蝶棒とが分離状態となり、スライドファスナーの下端の
噛合エレメント列の部分からも、その噛合を格別の操作
をすることなしに容易に且つ速やかに解除することを可
能にする。
【0017】
【実施例】以下、本発明を代表的な実施例に基づいて具
体的に説明する。図1は本発明の第1実施例である開離
嵌挿具付きスライドファスナーの主要部の構造を一部切
開して示す分解斜視図である。
【0018】同図において、符号1は本実施例における
スライドファスナーであり、同スライドファスナー1は
左右のファスナーテープ2と、同ファスナーテープ2の
下端に相対して固着された箱棒3及び蝶棒4と、同箱棒
3及び蝶棒4が挿入されて一体に連結される箱体5と、
図示を省略したスライダー及び上止具とからなる。
【0019】前記箱体5は内部に箱棒挿入部53と蝶棒
挿入部54とを仕切るための中仕切り55を有してお
り、同中仕切り55は蝶棒挿入部54から箱棒挿入部5
3に向けて突出して形成されている。そして、前記箱体
5は前記箱棒3に対して蝶棒4を箱体5に挿入したとき
の第1の位置Aと蝶棒4が箱体5から分離可能になる第
2の位置Bとの間を摺動可能とされ、前記箱棒3の前記
第1の位置Aには箱体5に対する係止手段31を有して
おり、前記第2の位置Bには箱体5に対する抜止め手段
32を有している。また、同箱体5の前記箱棒挿入部5
3の上下端は共に開口して連通しており、前記蝶棒挿入
部54の上端は開口しているが下端には底面を有してい
る。
【0020】図示例にあっては、前記箱棒3に対する箱
体5の摺接面の一部から前記箱棒3の前記第1の位置A
に具備する係止手段31と前記第2の位置Bに具備する
抜止め手段32とに係合する係合部である凸部51が突
出されている。そして、前記箱棒3の係止手段31は上
下壁面をテーパー面とする凹部からなり、また前記抜止
め手段32は箱体5の前記凸部51が下方に移動すると
き係合しやすくするため、上壁面をテーパー面とすると
共に、下壁面を同凸部51がそれ以上下方に移動しない
ように同凸部51の下面を当接支持する停止面32aと
した溝部からなる。前記停止面32aが本発明における
規制部を構成する。
【0021】前記箱体5の側壁には、その上下方向に連
続し箱棒挿入部53及び蝶棒挿入部54にそれぞれ連通
する切欠き部56,57が形成されており、箱棒3及び
蝶棒4が箱体5の箱棒挿入部53及び蝶棒挿入部54に
それぞれ挿入される際に、ファスナーテープ2が前記切
欠き部56,57に差し込まれる。また、同箱体5の前
面及び背面の下端部には外方に膨出する摘み部58が形
成されている。
【0022】また、上記箱棒3には、箱体5の上記中仕
切り55の上面が当接する膨出部33が突設されてい
る。この膨出部33は下面が前記中仕切り55の上面に
当接して箱体5の上端位置を位置決めする形状を有する
と共に、上面を下方に広がるテーパー面33aとした略
直角三角形状をなしている。更に、同箱棒3の上端にも
相手方の蝶棒4に嵌着するための上方に広がるテーパー
面34aをもつ略直角三角形状の嵌合突起34が突出し
ている。一方、前記蝶棒4の上端にはファスナーエレメ
ント7の噛合頭部と同様の形状を有する突起41が突設
されており、その下方には上記箱棒3の上端から突出す
る嵌合突起34が嵌合する底面をテーパー面42aとし
た嵌合溝42が形成されている。更に、同蝶棒4の下端
部には箱棒3の上記膨出部33のテーパー面33aに当
接するテーパー面43が形成されている。また、本実施
例では前記箱棒3の下端に形成された上記停止面32a
の反対側には、同停止面32aと同一平面上に外方に突
出する突片32bが形成されており、前記停止面32a
と共に箱棒3が箱体5から上方に抜け出さないようにし
ている。
【0023】図2及び図4は箱棒と箱体の係合状態を示
しており、箱体5の箱棒挿入部53に形成された凸部5
1は、箱棒3の係止手段31である凹部に嵌入し、係合
状態となる。このとき、中仕切り55の上端面が箱棒3
に設けた膨出部33の下面と当接する。こうして同膨出
部33は箱棒3に対する箱体5の上限を決めると共に、
箱体5のがたつきを防止する。一方、箱体5の蝶棒挿入
部54には蝶棒4が挿入されるが、同蝶棒4の上記突起
41が箱棒3の上記嵌合突起34の上面に当接すると共
に、同嵌合突起34が蝶棒4の上記嵌合溝42に嵌合
し、蝶棒4は箱体5の蝶棒挿入部54にそれ以上は挿入
されない。
【0024】この状態で、指先をもって箱体5の摘み部
58を摘み、下方に向けて箱体5を引き下げると、前記
凸部51は箱棒3の前記凹部31に形成されているテー
パー面31aに沿って箱体5を弾性変形させながら前記
凹部31を乗り越え、さらに箱体5を下方へ引き下げる
ことにより、図5に示すごとく前記凸部51は抜止め手
段である溝部32へと嵌入する。
【0025】上述のごとく、前記係止手段31は箱体5
に対して箱棒3と蝶棒4を所定の位置に位置決めすると
共に、スライドファスナー1における通常の開閉を可能
にするための位置決め手段としての機能を有するもので
あり、前記凸部51と凹部31とはそれぞれの形状に対
応するものであったが、前記抜止め手段32については
箱体5の位置決めの必要はなく、前記凸部51が抜止め
手段である溝部32に嵌入すると、蝶棒4が箱体5の蝶
棒挿入部54から抜き取られた状態(図5参照)になる
と共に、箱体5が箱棒3に対してそれ以上下方に移動し
て箱棒3から抜け落ちないようにする機能を有するもの
である。
【0026】箱体5を下方へ引き下げる操作時におい
て、箱体5は箱棒3及び蝶棒4がそれぞれ箱棒挿入部5
3、蝶棒挿入部54内に挿入された状態で弾性変形する
ことになる。即ち、箱体5を箱棒3に沿って下方へ摺動
させて、箱体挿入部53の内面に形成した凸部51が箱
棒5の凹部31及び溝部32を除いた部分に乗り上がる
と、箱体5は弾性変形して箱棒挿入部53の側壁の切欠
き部56の開口を拡大させると共に、蝶棒挿入部54の
側壁の切欠き部57の開口を縮小させる。しかし、この
とき箱体5の一部が蝶棒4を圧迫するが、蝶棒4の存在
により蝶棒挿入部54の側壁の切欠き部57をそれ以上
は縮小させることなく、箱棒挿入部53の側壁の切欠き
部56もそれ以上には拡大せず、箱体5が弾性変形しな
くなるという不具合が生じるが、本発明では箱棒挿入部
53と蝶棒挿入部54とを分割する中仕切り55が箱棒
挿入部53の方向に突出するように湾曲しており、箱体
が弾性変形する際においては、同中仕切り55の湾曲面
が直線状に蝶棒挿入部54へ向けて変形し、中仕切り5
5が延びた分の変形量が箱棒挿入部53の切欠き部56
の開口を拡大させることができる。
【0027】図3は本発明におけるスライドファスナー
1の全体図であり、図示例によるとファスナーエレメン
ト列ERの下端には上述の開離嵌挿具が取り付けられて
おり、同エレメント列ERの上端には押圧片9と受片1
0とからなる上止具11が取り付けられている。前記押
圧片9には弧状の隆起面9aが形成され、この隆起面9
aと相対する前記受片10の部分は弾性壁部10aとさ
れており、前記押圧片9と受片10とがスライダー12
のエレメント摺動溝内に挿入されると、押圧片9の前記
隆起部9aが受け片10の前記弾性壁部10aを押圧変
形させ、上止具11がスライダー12の後口部から抜け
出るようになる。そのため、図示例ではスライダー12
が仮想線で示す位置に到達したとき、スライダー12が
それ以上移動しないようにファスナーテープ2の一端に
抜止具13が設けられている。かかる構成により、スラ
イダー12から外された一方のファスナーエレメント列
ERは上止具10の部分から容易に噛合を解除すること
ができるようになる。またこの状態で、上記開離嵌挿具
の箱体5も図3の仮想線で示す位置まで下降させること
が可能であり、箱体5を同位置まで移動させることによ
って既述したごとく箱棒3と蝶棒4とが分離し、スライ
ドファスナー1の下端の噛合エレメント7からも、その
噛合が容易に解除できることになる(図6参照)。
【0028】図7及び図8は本発明の代表的な第2実施
例を示しており、同実施例によれば箱棒3が具備する上
記係止手段31及び前記抜止め手段32はそれぞれ凸部
からなり、箱体5の箱棒挿入部53の側壁に形成された
切欠き部56の途中に前記係止手段31及び抜止め手段
32が係合する凹部52が形成されている。そして、前
記係止手段31及び抜止め手段32となる凸部は箱体5
の前記切欠き部56を拡開しながら同切欠き部56に沿
って上下に摺動する。なお、図示例ではファスナーエレ
メント7の取付け部と前記箱棒3及び蝶棒4の対応部分
とにそれぞれ舌片7bが突出して形成され、上記係止手
段31及び抜止め手段32としての凸部も前記舌片71
と同様の形状としている。この実施例にあっても、上記
第1実施例と実質的に同様の作用を備えているが、更に
前記凸部が箱体5の上記切欠き部56に沿って摺動する
位置に設けられているため、同切欠き部56が拡開しや
すくなり、箱体5を容易に弾性変形させ得る利点があ
る。
【0029】図9は噛合エレメント7として金属材料を
しようした場合の本発明の代表的な第3実施例を示して
いる。噛合エレメント7が合成樹脂の成形品である場合
には、左右のファスナーテープ2,2の芯紐2a,2a
間の間隔が大きくなるため、上記実施例のごとく箱体5
の内部に箱棒3と蝶棒4を挿入案内するための中仕切り
55が必要になるが、例えば噛合エレメント7を金属材
料で構成し、或いは同エレメント7をスパイラル状の合
成樹脂材料から構成する場合には、ファスナーテープ2
の芯紐2a間の間隔が狭くなり、そのため箱体3に中仕
切り55を設ける必要がない。この場合、蝶棒4の下端
位置の抜け止めを行うため、箱体5の蝶棒挿入空間の下
端に底部5aが形成されている。
【0030】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなごとく本発明
のスライドファスナーによれば、箱体を弾性変形させな
がら箱棒に沿って摺動させるだけで、箱棒と蝶棒を分離
させることができるため、開離嵌挿具側からもファスナ
ーエレメントの噛合を容易に解除することができ、例え
ば各種シーツ類等に適用できるスライドファスナーにお
いてスライダーを抜差し自在な上止具と併用することに
よりファスナーエレメントを両端から単に噛合解除でき
るばかりでなく、操作性に優れるため緊急時においてす
ばやくファスナーエレメントを噛合解除することがで
き、再度ファスナーエレメントを噛合させた際には確実
に固定しておくことができる。
【0031】箱体と箱棒の係止及び抜止め部を箱体の側
壁に形成した切欠き部又は切欠き部に近い位置に設ける
ため、両者が係合するための箱体の弾性変形が確実にな
されると共に、箱体の箱棒に対する摺動操作も容易に行
えるようになり、更には湾曲する中仕切りにより弾性変
形による箱体の破損を少ないものにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である開離嵌挿具付きのス
ライドファスナーの主要部の構造を一部切開して示す分
解斜視図である。
【図2】同主要部の組付時における縦断面図である。
【図3】同スライドファスナーにおけるスライダーと前
記開離嵌挿具の箱体との移動限度を示す同ファスナーの
全体平面図である。
【図4】前記開離嵌挿具の一体時における機能説明図で
ある。
【図5】同開離嵌挿具の開離時における機能説明図であ
る。
【図6】上記スライドファスナーのファスナーエレメン
トの噛合解除時の状態を示すスライドファスナーの全体
平面図である。
【図7】本発明の第2実施例を図1と同様に示す分解斜
視図である。
【図8】同実施例における開離嵌挿具の一体時における
機能説明図である。
【図9】本発明の第3実施例であるスライドファスナー
の主要部の構造を一部切開して示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 スライドファスナー 2 ファスナーテープ 2a 芯紐 3 箱棒 31 係止手段 32 抜止め手段 32a 停止面 33 膨出部 33a テーパー面 34 嵌合突起 34a テーパー面 4 蝶棒 41 突起 42 嵌合溝 42a テーパー面 5 箱体 51 凸部 52 凹部 53 箱棒挿入部 54 蝶棒挿入部 55 中仕切り 56,57 切欠き部 58 摘み部 7 ファスナーエレメント 71 舌片 9 押圧片 9a 隆起面 10 受片 11 上止具 12 スライダー 13 抜止具

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のファスナーテープの一端に対
    向して固着された蝶棒及び箱棒と同箱棒に取り付けられ
    る箱体とからなる開離嵌挿具を有するスライドファスナ
    ーにおいて、 前記箱体は前記箱棒に対して蝶棒を箱体に挿入したとき
    の第1の位置と蝶棒が箱体から分離可能になる第2の位
    置とを移動可能とされ、 前記箱棒には前記第1の位置に箱体に対する係止手段を
    有すると共に、前記第2の位置に箱体の抜止め手段を有
    してなることを特徴とする開離嵌挿具付きスライドファ
    スナー。
  2. 【請求項2】 前記箱体は内部に蝶棒挿入部と箱棒挿入
    部とを仕切るための中仕切りを有してなる請求項1記載
    の開離嵌挿具付きのスライドファスナー。
  3. 【請求項3】 前記係止手段が凹部であり、前記抜止め
    手段が規制部を有する溝部からなり、前記箱棒に対する
    箱体の摺接面の一部に前記凹部及び溝部と係止する凸部
    を有してなる請求項1記載の開離嵌挿具付きスライドフ
    ァスナー。
  4. 【請求項4】 前記係止手段及び前記抜止め手段がそれ
    ぞれ凸部であり、前記箱棒に対する箱体の一部に前記凸
    部と係止する凹部を有してなる請求項1記載の開離嵌挿
    具付きスライドファスナー。
  5. 【請求項5】 前記箱棒挿入部を構成する箱体の側壁に
    は箱体の上下方向に連続する切欠き部を有してなる請求
    項1記載の開離嵌挿具付きスライドファスナー。
  6. 【請求項6】 前記箱棒には、箱体の上端位置決め部
    と、箱体のがたつきを防止するための膨出部とが形成さ
    れてなる請求項1記載の開離嵌挿具付きスライドファス
    ナー。
  7. 【請求項7】 スライダーの後口部が挿通可能な上止具
    を有してなる請求項1記載の開離嵌挿具付きスライドフ
    ァスナー。
  8. 【請求項8】 前記中仕切りは、蝶棒挿入部側から箱棒
    挿入部側に向けて突出してなる請求項2記載の開離嵌挿
    具付きスライドファスナー。
  9. 【請求項9】 前記箱棒挿入部を構成する箱体の側壁に
    は箱体の上下方向に連続する切欠き部を有してなり、前
    記係止手段及び前記抜止め手段である各凸部が前記箱体
    に形成された切欠き部内を摺動し、前記箱体の凹部が前
    記切欠き部の内面に形成されてなる請求項3記載の開離
    嵌挿具付きスライドファスナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019186966A1 (ja) * 2018-03-29 2019-10-03 Ykk株式会社 スライドファスナー用開き具およびこれを備えたスライドファスナー

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