JPH08165745A - 蛇篭用鋼線 - Google Patents

蛇篭用鋼線

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JPH08165745A
JPH08165745A JP33144794A JP33144794A JPH08165745A JP H08165745 A JPH08165745 A JP H08165745A JP 33144794 A JP33144794 A JP 33144794A JP 33144794 A JP33144794 A JP 33144794A JP H08165745 A JPH08165745 A JP H08165745A
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steel
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浩 大羽
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 護岸用に用いられる蛇篭用材料の分野に関す
るものであり、従来のZnめっき鋼線より耐食性を改善
した。 【構成】 鋼線の表面にポリエチレン被覆を施し、その
外周部をスパイラル状に鋼帯で巻き付け、さらにその上
からポリエチレン被覆した3層構造を特徴とする耐衝撃
性と耐食性の優れた蛇篭用鋼線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、護岸用の土木建築分野
に使用される蛇篭に用いる材料分野および耐食性を必要
とする分野に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術は、護岸用として鉄筋コンクリ
ートブロックを使用した護岸工事が主体であった。しか
しながら、鉄筋コンクリートによる護岸整備はその後の
経時変化で生物の生息環境を破壊し、自然環境における
生物連鎖に重大な影響が発生することが明らかとなっ
た。このため、護岸用に蛇篭方式による整備が注目され
ている。そこで、この用途には、JISG3505で規
定されている線材を伸線加工した後、Znめっきして筒
状に成形した金網(以下蛇篭と言う)が用いられてい
る。
【0003】この蛇篭方式の場合、生物の生息環境の破
壊や生物連鎖への悪影響はないものの、護岸用としての
機能が十分に発揮されるまでに樹木の成長や雑草の成長
などによって、地中深くに根をはることが必要であるた
め、条件にも左右されるが5年〜15年を要する。この
ため、護岸機能の成熟に至るまでの耐食性を確保するこ
とが技術的な課題となる。
【0004】また、一方では、メンテナンスフリーで確
実に護岸機能の成熟を達成させることが当然ながら強い
要求として挙げられる。いずれの場合も耐食性の向上が
必要となる。こうした要求に対して、従来のZnめっき
しただけの鋼線では耐食性が十分でない。理由を以下に
述べる。蛇篭方式は筒状の金網の中の直径が約50〜1
50mmの大きさの礫石を投入して施工される。
【0005】また、工事の最終段階では蛇篭の上に土砂
をかぶせ、その上からプレス機による圧下が加えられ
る。この時に、蛇篭内に投入された礫石とZnめっき鋼
線が接触して強烈に擦過され、局部的にZnめっきが削
られて地鉄が露出することになり、この部分から腐食が
始まる。施工方法の特徴からこれらの欠陥は蛇篭内に数
百箇所発生することになる。このため、耐食性が通常の
Znめっき状態のものと比較して低下する。このため、
建設省をはじめ土木関係者などは従来のZnめっき鋼線
より耐食性の良好な蛇篭用材料を強く要求している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は従来
のZnめっき鋼線の欠点である擦過による地鉄露出起因
による耐食性の劣化を防止し、従来にない耐衝撃性と耐
食性を有する蛇篭用鋼線を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、鋼線の表面に
ポリエチレン被覆を施し、その外周部をスパイラル状に
鋼帯で巻き付け、さらにその上からポリエチレン被覆し
た3層構造を特徴とする耐衝撃性と耐食性の優れた蛇篭
用鋼線である。
【0008】
【作用】本発明法の被覆の特徴について以下に述べる。
図1に示すように本発明法の被覆は3層構造を呈してい
ることである。以下に各層の役割について述べる。図1
に示す上地ポリエチレン1の役割について述べる。上地
ポリエチレン1は、蛇篭内に50〜150mm径の礫石
が投入される際に、犠牲剥離を起こして下地ポリエチレ
ン3よりなる被覆の破損を防ぐためのものである。従っ
て、本発明においては上地ポリエチレンに対して基本的
に耐食性を期待するものではない。
【0009】次に鋼帯2の役割について述べる。鋼帯2
には二つの機能がある。その1は、単純に被覆部の補強
効果である。また、上地ポリエチレン1の犠牲剥離を助
長させる効果である。すなわち、礫石投入時に擦過され
る上地ポリエチレン1の下部に配置されているのでポリ
エチレンの剥離が優先的に上地ポリエチレン1に集中し
ておこる。この現象を用いることにより下地ポリエチレ
ン3よりなる被覆の損傷を防ぐこと。もう一つは、鋼帯
2の存在により礫石投入地あるいは最終圧下整地時の礫
石表面の凸部による被覆接触部の局部集中的な力を分散
させる効果があることである。このため、下地ポリエチ
レン3は局部集中力による損傷から保護されることにな
る。以上の理由により鋼帯2を用いる。鋼帯2の形態は
種々検討を重ねた結果、丸線も考えられるが効果につい
ては平線を用いる方が集中荷重の分散効果が大きいこと
が判明した。なお、図中の4は鋼線と被覆の界面を示
す。
【0010】鋼帯2の配置方法については、鋼線5に対
してパラレルに配置する方法とスパイラル状に配置する
方法に大別されるが、本発明法では図2に示すようにス
パイラル状の配置方法を推奨する。理由は蛇篭成形時に
は必ず曲げ加工が必要となり、この時の成形性がスパイ
ラル方式の方が優れているためである。パラレルの場
合、曲げ加工時に内部鋼帯部が下地ポリエチレン3から
剥離して膨れ上がり外観が劣るほか、下地ポリエチレン
3に対する損傷が認められたためこの方式は断念した。
従って、本発明法ではスパライル方式の配置を決定し
た。さらに、生産コスト面では不利となるが、鋼帯2を
二重に巻くと耐衝撃性はさらに高まることを付記する。
【0011】次に下地ポリエチレン3の役割について述
べる。下地ポリエチレン3は耐食性を担うために不可欠
である。本発明法が従来のZnめっき鋼線5による蛇篭
より耐食性が良好なのは、上地ポリエチレン1及び鋼帯
2により保護され、そのために、従来法と比較して皮膜
損傷が極めて少ない。従って、ポリエチレン特有の耐食
性の優れた特性を最大限に生かすことができる。このた
め、本発明法では従来にない耐食性の優れた蛇篭用鋼線
を提供することが可能となった。
【0012】
【実施例】表1に実施例を示す。No.1が本発明法で
ある。すなわち、上地ポリエチレン+鋼帯+下地ポリエ
チレンの3層構造をなす。No.2、3は本発明法を見
い出す過程で実施した比較法であり、No.2はポリエ
チレン1層方式、No.3は本発明法と異なり中間鋼帯
部の断面形状が円形の鋼線を用いたものである。No.
4は従来のZnめっき鋼線を用いた方法である。
【0013】
【表1】
【0014】次に試験方法について述べる。圧潰試験は
図3に示すように箱がたのケースの下にサンプル(d)
をセットしたのち、(c)に示す礫石投入ゾーンに50
〜150mm径の礫石を充満させる。その後、礫石上に
保持板(b)を置いて、プレス機を用いてプレス圧下
(a)により載荷した。その後、サンプル表面に存在す
る被覆剥離状況を観察した。また、載荷後のサンプルを
用いて端面部のみ防食加工を施した後、JISZ237
1に規定される塩水噴霧試験により500時間経過後の
赤錆発生の程度を観察した。また、載荷前の状態で90
°の曲げ加工を施して曲げ加工性を評価した。
【0015】この実施例の結果から明らかなように、本
発明法の場合(No.1)にのみ載荷試験後に実施した
塩水噴霧(500時間後)で赤錆の発生が認められてい
ない。これは、上地ポリエチレンの犠牲剥離に伴う下地
ポリエチレンの保護効果によるものである。これに比較
して、No.2、3は下地ポリエチレン部の保護効果が
期待出来ないため、ポリエチレンの損傷がひどく地鉄が
露出したために赤錆が発生した。No.4は従来のZn
めっき鋼線を用いた場合であり、載荷により発生した欠
陥部が優先的に腐食していることが判る。以上述べたよ
うに、従来のZnめっき鋼線を用いた蛇篭では施工方法
から必然的に生じる礫石接触部の損傷を防止することが
困難であるのに対し、本発明法ではその問題点を解消し
ていることが実施例により明らかである。
【0016】
【発明の効果】本発明は、従来のZnめっき鋼線におけ
る問題点を払拭し、護岸用の新しい蛇篭用の鋼線を提供
し、蛇篭方式の本来の目的、すなわち、生物生息環境の
破壊防止およびメンテナンスフリーで護岸保護の成熟を
期待できるため、地球環境にやさしい蛇篭用材料として
その役割は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛇篭用鋼線被覆部の断面構造を示す図である。
【図2】鋼帯の配置図である。
【図3】圧潰試験方法の模式図である。
【符号の説明】
1 上地ポリエチレン 2 鋼帯 3 下地ポリエチレン 4 鋼線/被覆界面 5 鋼線 (a) プレス圧下 (b) 保持板 (c) 礫石投入ゾーン (d) サンプル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼線の表面にポリエチレン被覆を施し、
    その外周部をスパイラル状に鋼帯で巻き付け、さらにそ
    の上からポリエチレン被覆した3層構造を特徴とする耐
    衝撃性と耐食性の優れた蛇篭用鋼線。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003155723A (ja) * 2001-11-22 2003-05-30 Occ Corp フトン篭用線材およびフトン篭ならびにこのフトン篭を用いた潜堤の基礎構造
JP2009185513A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Okamoto Ind Inc 編組体用エレメント、編組体及び網容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003155723A (ja) * 2001-11-22 2003-05-30 Occ Corp フトン篭用線材およびフトン篭ならびにこのフトン篭を用いた潜堤の基礎構造
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