JPH08164238A - 細分分岐リール型スロットマシン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コインを入れてハンドル（１２）を引くと複
数のリール（１６，１８，２０）が回転し、止まったと
きの記号の組合せに応じて賞金が出るスロットマシン
（１０）において、リール停止位置組合せを樹枝構造に
記憶し、乱数発生機能を使って、ゲーム収益を維持しな
がら、賞金額を増す方法を提供すること。 【構成】 ＲＯＭ（３４）に分岐樹形図の形で記憶した
ルックアップテーブルの末端節点に各可能なリール停止
位置記号組合せを割当てる。この樹形図には、一つの主
階層、複数の下位階層および複数の末端節点がある。各
階層には、下位階層か末端節点に続く多数のエントリが
ある。ゲームを始めると、マイクロプロセッサ（２６）
の乱数発生器を使って、末端節点を選択するまで、各階
層上のエントリを無作為に選択する。次に、この選択し
た末端節点に割当てられている記号組合せを支払い線上
に表示し（３０，３２）、賞金表を基に賞金を支払う
（２８）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、一般的にはゲーム装
置に関し、更に詳しくは、共通軸周りに回転可能な複数
のリール（図柄／記号輪ないし盤）をもつ、電子式リー
ル型スロットマシンに関する。典型的リール型スロット
マシンでは、このマシンの支払い線上に勝ちの図柄ない
し記号の組が表示されたときに、配当金ないし賞金を支
払う。ゲームをスタートするためには、ボタンを押し、
またはハンドルを引いて、リールの回転を開始する。

【０００２】

【従来の技術】一つの種類の設計では、リールが止まっ
てから、それらの角度位置を検出し、適当な賞金額が、
もしあれば、それを計算して、遊技者に支払う。近代的
マシンにおける、もう一つの手法は、乱数発生器を使っ
て、この支払い線上に表示すべき記号を選択する。そこ
で、種々の勝ち記号の組合せに対する賞金額を記載した
賞金表を基に、賞金額を決定する。どちらの手法により
与えられる賞金額も、最大賞金を得る確率は、リール当
たりのリール停止位置数のリール数乗の逆数であってそ
れには固定限界があるので、制限される。

【０００３】従って、リール型スロットマシンの製造業
者が、経営者に対し適当なゲーム収益を維持しながら、
リール型スロットマシンの賞金額を増す新規な方法を提
供することが望ましい。賞金額が増すと、遊技者のこの
ゲームに対する関心が高まり、それがゲーム収益の最大
化に通ずる。

【０００４】従来技術の電子式スロットマシン設計にお
いて、賞金額を増す一つの方法は、”仮想リール”を使
うことである。この方法によれば、大抵の物理リール停
止位置に、複数の数が割当てられ、全ての物理リール停
止位置に、少なくとも一つの数が割当てられる。この方
法では、大きな賞金を勝ち取る機会は、これらの停止位
置組合せを少ない数に割当てることによって、減らすこ
とができる。

【０００５】

【発明の概要】この発明は、電子式リール型スロットマ
シンにおける賞金レベルを増すための代替方法を提供す
る。特定の勝ち記号組を得る賭率は、乱数細分分岐樹形
図の特有の末端節点（位置）に各可能なリール停止位置
組合せを割当てることによって、”修正”できる。この
樹形図には、一つの主階層、複数の下位階層および複数
の末端節点がある。各階層には、下位階層か末端節点に
続く多数のエントリがある。

【０００６】ゲームをしているとき、このゲームのマイ
クロプロセッサが、この主階層上のエントリの一つを無
作為に選択する。もし、この無作為に選択したエントリ
が下位階層につながるなら、その階層上のエントリの一
つを無作為に選択する。この選択手順を、次の階層の各
々に対し、末端節点を選択するまで続ける。各末端節点
には、一つのリール停止位置組合せが割当てられてい
る。そこで、この選択した末端節点に割当てられている
組合せを支払い線上に表示する。もし、この表示した組
合せが、公表された賞金表の一つの勝ち記号組合せと一
致するなら、遊技者に賞金が支払われる。

【０００７】この発明の代替実施例においては、各リー
ルストリップに対して一つの細分分岐樹形図を利用し、
各樹形図には、一つの主階層、複数の下位階層および複
数の末端節点がある。各リールに対する全ての記号は、
それに対応する細分分岐樹形図の特有の末端節点に割当
てられる。このスロットマシンの支払い線上にリール停
止位置組合せを表示するために、上記の選択手順を使っ
て、各リールに対し、末端節点とそれに割当てられた記
号を無作為に選択する。選択した組合わせを表示し、も
し、それが公表された賞金表の一つの勝ち記号組合せと
一致するなら、遊技者に賞金が支払われる。

【０００８】

【実施例】図１を参照すると、電子式リール型スロット
マシン１０が示されている。スロットマシン１０には、
ハンドル１２、コイン投入口１４、賞金皿２２、および
各々複数の停止位置のあるリールがある。各リールに
は、スロットマシン１０で遊んだゲームの結果を表示す
るために使う記号のシステムがある。図示の実施例で
は、スロットマシン１０には、三つのスロットリール１
６、１８および２０があり、その各々に、１８個の停止
位置があり、その各々が一つの記号に対応している。こ
れらの記号は、この遊技者に表示した賞金表に対応する
組合せを形成する。

【０００９】スロットマシン１０は、リールをいくつで
も組込むことができること、およびこれらのリールに
は、妥当であれば停止位置をいくつでも設けることがで
きることに注意しなければならない。各リールの各停止
位置に対応して、”ブランク（空白）”でもよいから、
一つの記号さえあれば、どんな記号システムも使える。
コインを投入すると、ゲームをスタートするボタンおよ
び／またはハンドルが機能するようになる。このスター
トボタンを押し、またはハンドルを引くことによって、
この遊技者は、勝ち記号の組を選び、支払い線２４に表
示されれば、賞金を獲得する意図で、このマイクロプロ
セッサ制御システムにこれらのリールを回転させる。

【００１０】図２は、リール１６−２０に試みることが
できる、三つのリール”ストリップ”の例を示す。各リ
ールストリップには、上に議論したような記号のシステ
ムがあり、この例では、１８の別々の物理停止位置があ
り、そこで一つの記号が表示される。各リールに重複し
た記号を使うことができることに注意すべきである。図
示の実施例では、最初のリールは、”７”を二つ、三重
バー（横棒）を二つ、二重バーを四つ、単一バーを三
つ、およびブランクを七つ表示し、２番目のリール
は、”７”を三つ、三重バーを二つ、二重バーを二つ、
単一バーを四つ、およびブランクを七つ表示し、３番目
のリールは、”７”を二つ、三重バーを三つ、二重バー
を二つ、単一バーを四つ、およびブランクを七つ表示す
る。

【００１１】図３は、この発明を実施するのに適した制
御システムのブロック線図である。コインをコイン投入
口１４に投入すると、コイン検出器２４’は、マイクロ
プロセッサ２６に信号を送る。次に、このマイクロプロ
セッサは、支払い線上に表示すべき記号の組を無作為に
選択する。もし、遊技者が勝ったなら、マイクロプロセ
ッサ２６は、コイン賞金皿２２を介して、この遊技者に
賞金を分配するように、この普通のコイン機構２８に信
号を送る。

【００１２】リールモータおよび停止制御器３０は、マ
イクロプロセッサ２６からの信号に応じて、リール１６
−２０を回転する。この信号は、コインを投入し、遊技
者がハンドル１２またはスタートボタンを操作してから
発生する。制御器３０は、これらのリールが支払い線２
４上に三つの記号を表示するように、このマイクロプロ
セッサが決める位置にこれらのリールを停止する。

【００１３】リールの回転中に、マイクロプロセッサ２
６は、この支払い線上に表示するための、リール停止組
合せの一つを無作為に選択する。この選択したリール停
止組合せが表示されることを保証するために、検出器３
２は、各リールの支払い線２４に対する回転位置を表す
フィードバック信号をマイクロプロセッサ２６に提供す
る。この種のフィードバックは、この技術分野でよく知
られた手法に従って利用する。

【００１４】図４は、図２のリールストリップで支払い
線２４上に表示できる勝ち記号組Ａ−Ｆと負け記号組Ｇ
を一覧表にした記号表を示す。物理リール停止位置の組
合せ数と記号組Ａ−Ｆに対応する所望の勝率も図４に記
載されている。特定の記号組を得る賭率は、乱数分岐樹
形図の唯一の結果が出る末端節点に各可能なリール停止
位置の組合せを割当てることによって制御することがで
きる。この樹形図における位置が、この記号の組合せが
選ばれる尤度に影響する。例えば、図４に記載する所望
の賭率は、図５の細分分岐樹形図３８によって履行す
る。

【００１５】分岐樹形図３８には、レベル値０．１０な
いし０．００００１の複数の階層４０−５４および、下
位の階層か末端節点につながる複数のエントリがある。
この樹形図は、この発明の方法を説明するために使用す
る概念図である。実際には、各リール停止位置組合せ
は、樹形図３８におけるその末端節点位置に対応する、
ＲＯＭメモリのルックアップテーブルに記憶されてい
る。これらの可能なリール停止位置組合せの各々は、一
度だけこの樹枝構造に、従ってＲＯＭ３４の一つの記憶
位置にだけ割当てられる。

【００１６】図４に記載する記号の組Ａ−Ｇの各々に対
する賭率は、この樹形図から次のように計算できる。樹
形図３８の各階層に対して、特定の記号組に関連する末
端節点の数に、その階層のレベル値を掛ける。次に、こ
れらの数を合計してこの賭率を計算する。

【００１７】例えば、三つの三重バーの記号組Ｂを得る
所望の賭率は、０．００１８０である。図５を参照する
と、階層４６に”Ｂ”一つがあり、階層５０および４２
に”Ｂ”八つがある。それで、三つの三重バーを得る所
望の賭率は、（１＊０．００１）＋（７＊０．０００
１）＋（１＊０．０００１）＝０．００１８である。

【００１８】この計算の第３項は、説明を要する。それ
は、階層５０から下がる下位階層５１に関係する。図４
は、三つの三重バーを表示するために１２の特有の方法
を要求していることに注意すべきである。これらの組合
せを全て含め、その上で所望の賭率を得るためには、こ
のＢの一つを、全ての節点がＢ組である、下位の階層に
下げることが必要である。この下位の階層の残りの節点
数は、この賭率を設定する際に使わなかった組合せの数
に等しい。それで、下位階層５１には、Ｂの４組の節点
がある。

【００１９】もし、この下位階層５１につながるエント
リを選ぶと、Ｂの組合せを得る確率は、１．０である
が、唯一の疑問は、Ｂのどの組合せかということであ
る。マイクロプロセッサ２６は、この下位階層の節点の
一つを無作為に選んで、どのリール停止位置組合せを支
払い線上に表示するかを決める。同様な手法を使って、
他の記号グループＡおよびＣ−Ｇの各々に対する確率を
履行する。

【００２０】図５の実施例の実行は、主として十進階層
を使って達成されることに注意すべきである。即ち、階
層当たり１０のエントリしかない。各下位階層が、割当
てられた記号の組に対して確率が１である、可変サイズ
の下位階層を使うことは、可能なリール停止位置の組合
せを全て使うことを可能にし、それでどの停止位置の組
合せも１度を超えて使ったり、メモリに記憶する必要が
ない。それで、例えば、賭率を変えずに三つの７を１２
の特有な方法で表示するためには、三つの７を表示する
ための追加のリール停止位置組合せの各々に対して一つ
ずつ、三つの末端節点をもつ下位階層１５９が、階層５
４の一つの”Ａ”組合せの変わりに用意されている。

【００２１】所望の賭率は、下位階層を使わずに履行す
ることができることに注意すべきである。しかし、その
場合は、記号組の可能な組合せ全ては表示されない。記
号組の各可能な組合せを表示することが望ましいので、
下位階層を使うことが好ましい。

【００２２】図６を参照すると、支払い線上に表示すべ
きリール停止位置の組合せを選択するためにマイクロプ
ロセッサ２６が実行するステップを説明したコンピュー
タ流れ線図が示されている。図６に示すステップは、Ｒ
ＯＭ３４にコンピュータプログラムとして記憶され、こ
のゲームを行うとき、マイクロプロセッサ２６が実行す
る。最新のゲームデータは、ＲＡＭ３６に記憶される。
図６は、この発明の本質的プログラムステップを示す流
れ線図で、所望のどの種のコンピュータシステムででも
実行できる。

【００２３】このプログラムは、開始ステップ５８に始
まる。マイクロプロセッサ２６の乱数発生器機能を使っ
て、分岐樹形図の主階層４０上のエントリの一つを無作
為に選択する（ステップ６０−６４）。図５の分岐樹形
図を参照して、マイクロプロセッサ２６は、１から１０
まで（または０から９まで）の整数を無作為に選択し、
それを使って、この主階層４０の１０のエントリの一つ
を選択する。もし、選択したエントリが末端節点でなけ
れば（ステップ６６）、プログラムは、次の下位の階層
に落ちて（ステップ６８）、末端節点を選択するまでス
テップ６０−６４を繰返す。

【００２４】もし、選択したエントリが末端節点なら、
それに割当てられた特有のリール停止位置組合せを支払
い線上に表示し、もしあれば、適当な賞金を決定する
（ステップ７０）。賞金額は、勝ち記号組Ａ−Ｆ（図
４）の各々に対して、ＲＯＭ３４のルックアップテーブ
ルに記憶されている。この選択が行われている間に回転
する（または所望により、選択後に回転する）リール
は、停止して、選択された停止位置組合せを表示し、適
当な賞金が支払われる（ステップ７２−７６）。

【００２５】図７は、リール１６−２０に取付けられ
る、三つのリール”ストリップ”の第２例を示す。支払
い線２４上に表示できる勝ち記号組Ａ−Ｆおよび負け記
号組Ｇ、対応する賞金並びに所望の賭率を図８に示す表
に記載する。

【００２６】図９は、図７および図８の例に対する所望
の賭率を履行する、細分分岐樹形図の第２実施例を示
す。明確にするために、末端節点または下位の階層につ
ながる各階層のエントリの数を１／Ｘ（Ｘの中の１）の
形で表示する。但し、Ｘは、その階層のエントリの数で
ある。ある階層上にある与えられた記号に対するリール
停止位置組合せの数は、もし多数であれば、その階層の
下に括弧を付けて直接表示する。これらの階層は、所望
の賭率で与えられた記号に対する可能なリール停止位置
組合せの各々を履行するために必要なので、異なるＸ値
をもつ。

【００２７】特に下位階層に対して、可変長階層を使う
ことは、ステップ６０−６６（図６）の繰返し数を最小
にして、賭率を正確に修正できるようにする。特定の記
号組を得る、所望の賭率は、この主階層から次の階層へ
下る回数を最小しか要しない。例えば、三つの三重バー
（図８のグループＢ）を得る所望の賭率は、ステップ６
０−６６を３回繰返すことによって履行することができ
る。それで、所望の賭率（０．００１８１８）は、階層
７８から階層８０を経て下位階層８８へ下ることによっ
て出される。

【００２８】更に詳しくは、もし乱数発生機能が階層７
８（レベル０．１）の対応するエントリを選ぶならば、
階層８０（レベル０．０１）へ下がる。この乱数発生サ
イクルをもう一つ繰返すと、更に下位階層８８へ下がる
結果となるだろう。下位階層８８には、２２の末端節点
があって、その四つは、三つの三重バーを表示するため
の四つの可能なリール停止位置組合せを表す。それで、
下位階層８８にＢ（４）という表示がある。このＢグル
ープの末端節点のどれか一つを選択する賭率は、１／１
０＊１／１０＊４／２２＝０．００１８１８に等しい。

【００２９】同様に、三つの二重バー（グループＣ）を
得るための所望の賭率は、階層７８、８０および９８を
経て下位階層１００へ下ることによって出される。この
所望の賭率０．００１８は、八つの可能なリール停止位
置組合せの一つを階層９８に割当て、残りの七つの組合
せを下位階層１００に割当てることによって得られる。
それで、所望の賭率は、（１／１０＊１／１０＊１／１
０）＋（１／１０＊１／１０＊１／１０＊７／９）＝
０．００１＋０．０００７７７＝０．００１７７７に等
しい。

【００３０】上に示したものと同様な計算を使って、図
９の樹構造の結果となる残りの記号組に対する所望の賭
率を履行することができる。勝ち記号組に対する賭率を
全て出してから、この分岐樹形図の残りの末端節点に負
けリール停止位置組合せを”書き入れる”。それで、負
けの記号組（図８のグループＧ）を得る所望の賭率は、
（１／１０＊７）＋（１／１０＊１／１０＊５）＋（１
／１０＊１／１０＊５／１０）＋（１／１０＊１／１０
＊１８／２２）＋（１／１０＊１／１０＊７５／７７）
＋（１／１０＊１／１０＊３）＋（１／１０＊１／１０
＊３）＋（１／１０＊１／１０＊１／１０＊６）＋（１
／１０＊１／１０＊１／１０＊２／９）＝０．８３９１
４４に等しい。

【００３１】図１０は、この発明の代替実施例で、図１
に示すリール１６−２０に取付けられる、三つの例示的
リール”ストリップ”を示す。これらのリールストリッ
プの各々には、記号システムがあり、この例では、五つ
の別々の物理的停止位置があり、その位置で記号の一つ
が表示される。各リールに対するこれらの記号は、各リ
ールに対応する細分分岐樹形図の特有の末端節点に割当
てられる。図示する実施例では、各リールは、三重バー
を一つ、二重バーを一つ、単一バーを一つおよびブラン
ク記号を二つ表示する。

【００３２】図１１は、図１０のストリップに対し、支
払い線２４（図１）上に表示できる勝ち記号組を記載す
る表である。図１１には、物理リール停止位置組合せの
数および勝ち記号組に対応する勝率も記載されている。
特定の記号組を得る賭率は、各リール用の乱数分岐樹形
図の末端節点に各記号を割当てることによって決まる。
この樹形図における位置が、その記号の選択される確率
を決める。

【００３３】三つの記号の組合せを選択する確率は、各
リールに対する賭率を掛けることによって計算する。例
として、図１１に記載する賭率は、図１２に示す細分分
岐樹形図１５０を３回繰返すことによって履行する。し
かし、図示した実施例のリールに対しては、各リールの
記号システムが同じであるので、一つの樹形図しか必要
ないことが分かるだろう。もし複数の記号システムを使
うなら、異なる記号システムの各々に対して、別々の細
分分岐樹形図を利用することになるだろう。

【００３４】図１２を参照すると、細分分岐樹形図１５
０には、各々下位の階層か末端節点につながるエントリ
のある、複数の階層１５２、１５４、１５６および１５
８がある。第１実施例同様に、可能な記号の各々は、こ
の樹枝構造に一度だけしか、従って、ＲＯＭ３４（図
３）の一つのメモリ位置にしか割当てられないことは、
強調すべきである。

【００３５】図１１に記載するような、勝ち記号組の各
々を選択する確率は、以下のようにこの樹形図１５０を
３回（または、もし別々の記号組を使うなら、三つの別
々の樹形図を）繰返すことによって計算することができ
る。樹形図１５０の各階層に対し、特定の記号に関連す
る末端節点の数を、その階層の末端節点の数で割る。も
し、この樹形図の異なるレベルに同じ記号があるなら
ば、各記号に対してこの計算を繰返し、結果を合計し
て、特定のリールに対するその記号を選択する賭率に到
達する。図１０に示す三つのリールストリップの各々に
対し一つの記号を選択するまで、この手順を３回繰返
す。最後に、この乱数樹形図１５０の各繰返しで得た数
を掛け合わせて、特定の記号の組合せを得る確率を計算
する。

【００３６】例えば、三つの三重バーを得る賭率は０．
０００２４４である。図１２を参照すると、三重バー一
つが階層１５８に置かれている。従って、一つのリール
で三重バーを得る賭率は、０．５×０．５×０．５×
０．５＝０．０６２５である。それで、各リールで三重
バーを得る賭率は、（０．０６２５×０．０６２５×
０．０６２５＝０．０００２４４）に等しい。一つのリ
ールでブランク記号を得る賭率は、（０．５×０．５×
０．５×０．５）＋０．５＝０．５６２５である。従っ
て、ブランク記号三つの勝ち組合せを得る賭率は、
（０．５６２５×０．５６２５×０．５６２５＝０．１
７７９７９）である。

【００３７】図１３は、図１０−１２に示すこの発明の
代替実施例の作用を図示したコンピュータ流れ線図であ
る。第１実施例と同様に、マイクロプロセッサ２６の乱
数発生器機能を使って、末端節点に達するまで、この第
１リールに対応する分岐樹形図の主階層上のエントリを
無作為に選択する（ステップ１６０−１７４）。それに
関連する特有の記号を表示するために記憶する（ステッ
プ１７６）。このスロットマシンの各リールに対して、
リールストリップが同じかどうかによって、同じまたは
違った分岐樹形図をつかって、ステップ１６０−１７４
を繰返す（ステップ１７８）。全てのリールに対して記
号を選択してから、これらのリールを回転し、停止し
て、その組合せを支払い線上に表示し、もしあれば、適
当な賞金を決定し、支払う（ステップ１８０−１８
６）。

【００３８】添付の図面および前記の説明に、この発明
を詳細に図示し説明したが、それは、性質が例示的であ
って、限定的ではないことを考慮すべきである。それ
で、例えば、大きなリールストリップを使って、単にこ
の樹枝構造を拡張するだけで適応することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明を組込むことができる、典型的電子式
リール型スロットマシンを示す。

【図２】停止位置に配置された記号の付いた、３本のリ
ール”ストリップ”の一例を示す。

【図３】この発明のための制御システムのブロック線図
である。

【図４】図２のリールストリップに対する、賞金および
勝ち記号組を得る所望の賭率を示す表である。

【図５】この発明の細分分岐階層システムの第１実施例
を示す。

【図６】この発明の好ましい実施例を示すコンピュータ
流れ線図である。

【図７】停止位置に配置された記号の付いた、３本のリ
ール”ストリップ”の第１例を示す。

【図８】図７のリールストリップに対する、賞金および
勝ち記号組を得る所望の賭率を示す表である。

【図９】この発明の細分分岐階層システムの第１実施例
を示す。

【図１０】この発明の代替実施例のための、停止位置に
配置された記号の付いた、３本のリール”ストリップ”
の一例を示す。

【図１１】図１０のリールストリップに対する、賞金お
よび勝ち記号組を得る所望の賭率を示す表である。

【図１２】この発明の細分分岐階層システムの代替実施
例を示す。

【図１３】図１０から１２に提示するこの発明の代替実
施例を示すコンピュータ流れ線図である。

【符号の説明】

１０ スロットマシン １６ リール １８ リール ２０ リール ２４ 支払い線

Claims (28)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の記号組の一つが支払い線（２４）
   上に表示される、複式リール・スロットマシン（１０）
   において、所望の賞金率を履行する方法であって： （ａ） 各リール（１６，１８，２０）に対して記号を
   指定し、複数リールの可能な組合せ全てを記号グループ
   に分類し、各記号グループがそれに関連する異なった賞
   金をもつようにする工程； （ｂ） 各記号グループに所望の賞金率を割当てる工
   程； （ｃ） メモリ装置に、確率が降下する階層を含む樹枝
   構造に配置し、各階層は、複数リールの組合せが記憶さ
   れた末端節点と下位の階層につながる降下節点を有する
   ルックアップテーブルを用意する工程；および （ｄ） この樹枝構造内の末端節点位置で、上記ルック
   アップテーブルに、この所望の賞金率に対応する、これ
   らの複数リールの組合せを記憶する工程；を含み、それ
   によって、これらの末端および降下節点に対応する数を
   無作為に選択することが、ほぼこの所望の賞金率で、無
   作為に支出する結果となる方法。
2. 【請求項２】 請求項１に記載する方法であって、更
   に： （ｅ） 上記樹枝構造の第１階層の節点を無作為に選択
   する工程； （ｆ） この選択した節点が末端節点か降下節点かを決
   定する工程； （ｇ） 降下節点と決定された場合、上記樹枝構造のそ
   の関係づけられた下位階層へ降りて、その下位階層に対
   して、末端節点と決定されるまで、ステップ（ｅ）およ
   び（ｆ）を繰返す工程；並びに （ｈ） 末端節点と決定されたとき、この選択された記
   号組をこの支払い線（２４）上に表示し、相当する賞金
   を分配する工程を含む方法。
3. 【請求項３】 請求項１に記載する方法において、ステ
   ップ（ａ）が、これらの記号および各リール（１６，１
   ８，２０）に対する各記号の頻度を選択するサブステッ
   プを含む方法。
4. 【請求項４】 請求項１に記載する方法において、ステ
   ップ（ｂ）が、各グループに対する賭率を、そのグルー
   プの複数リールの組合せの数を可能な複数リールの組合
   せの全数で割った値を基に計算するサブステップを含む
   方法。
5. 【請求項５】 請求項１に記載する方法において、この
   樹枝構造の各階層が、それより上の階層を超えない大き
   さの程度に相当し、それによって、この所望の賞金率を
   得るために上記樹枝構造内にこれらの複数リールの組合
   せを正確に配置できるようにする方法。
6. 【請求項６】 請求項５に記載する方法において、上記
   樹枝構造の最初の階層に１０節点ある方法。
7. 【請求項７】 請求項５に記載する方法において、上記
   樹枝構造の少なくとも一つの階層に１０節点ある方法。
8. 【請求項８】 請求項５に記載する方法において、上記
   樹枝構造の少なくともいくつかの階層の節点数が異なる
   方法。
9. 【請求項９】 請求項５に記載する方法において、上記
   樹枝構造の少なくとも一つの上記階層が、降下節点を介
   して連結され、大きさの程度がこの関連する階層以上の
   下位階層を有し、上記下位階層が、この所望の賞金率を
   変えることなく、ある記号グループに複数リールの組合
   せを追加して表示することを可能にする役割をする方
   法。
10. 【請求項１０】 請求項２に記載する方法において、ス
    テップ（ｅ）が、この階層の節点数（Ｎ）を決定し、節
    点を選択するために１からＮまでの数を無作為に選択す
    るサブステップを含む方法。
11. 【請求項１１】 リール型スロットマシン（１０）用に
    所望の賭率を履行する方法であって： （ａ） メモリ装置に含まれる細分分岐樹枝ルックアッ
    プテーブルの末端節点に、全ての可能なリール停止位置
    組合せを割当て、上記テーブルが主階層と複数の下位階
    層を有し、各階層が複数の末端節点と、最下階層を除い
    て、複数の降下節点を有し、上記末端節点が上記リール
    停止位置組合せを含み、および上記降下節停止が上記テ
    ーブルで次の下位階層につながるようにする工程； （ｂ） この主階層の節点の一つを無作為に選択し、そ
    れが末端節点か降下節点かを決定する工程； （ｃ） もし、降下節点と決定されたなら、次の下位階
    層に対し、末端接点を選択するまで、必要に応じて、ス
    テップ（ｂ）を繰返す工程；並びに （ｄ） 選択した末端節点に割当てられたリール停止位
    置組合せを表示し、それに関連する賞金があれば支払う
    工程を含む方法。
12. 【請求項１２】 請求項１１に記載する方法において、
    上記ステップ（ａ）が、上記全ての可能なリール停止位
    置組合せを記号グループに分類し、各記号グループがそ
    れに関連する異なった賞金をもち、そして、各記号グル
    ープに所望の賞金率を割当てる工程であるサブステップ
    を含む方法。
13. 【請求項１３】 請求項１２に記載する方法において、
    所望の賞金率を割当てるステップが、各グループに対す
    る賭率を、そのグループのリール停止位置組合せの数を
    可能なリール停止位置組合せの全数で割った値を基に計
    算するサブステップを含む方法。
14. 【請求項１４】 請求項１１に記載する方法において、
    上記ステップ（ａ）が、上記全ての可能なリール停止位
    置組合せを記号グループに分類し、各記号グループがそ
    れに関連する異なった賞金をもち、そして、これらの記
    号および各リール（１６，１８，２０）に対する各記号
    の頻度を選択する工程であるサブステップを含む方法。
15. 【請求項１５】 請求項１１に記載する方法において、
    このテーブルの各階層が、それより上の階層を超えない
    大きさの程度に相当し、それによって、この所望の賭率
    を得るために上記テーブル内にこれらの可能なリール停
    止位置組合せを正確に配置できるようにする方法。
16. 【請求項１６】 請求項１５に記載する方法において、
    上記テーブルの最初の階層に１０節点ある方法。
17. 【請求項１７】 請求項１５に記載する方法において、
    上記テーブルの少なくとも一つの階層に１０節点ある方
    法。
18. 【請求項１８】 請求項１５に記載する方法において、
    上記テーブルの少なくともいくつかの階層の節点数が異
    なる方法。
19. 【請求項１９】 請求項１５に記載する方法において、
    上記テーブルの少なくとも一つの上記階層が、降下節点
    を介して連結され、大きさの程度がこの関連する階層以
    上の下位階層を有し、上記下位階層が、この所望の賭率
    を変えることなく、ある記号グループにリール停止位置
    組合せを追加して表示することを可能にする役割をする
    方法。
20. 【請求項２０】 請求項１１に記載する方法において、
    上記ステップ（ｂ）が、この階層の節点数（Ｎ）を決定
    し、節点を選択するために１からＮまでの整数を無作為
    に選択するサブステップを含む方法。
21. 【請求項２１】 複式リール・スロットマシン（１０）
    の支払い線（２４）上に表示されるべき記号を選択する
    確率を設定する方法であって： （ａ） 各リール（１６，１８，２０）に対して記号を
    指定する工程； （ｂ） メモリ装置に、各リール（１６，１８，２０）
    用に、記号ルックアップテーブルを用意し、各ルックア
    ップテーブルは、確率が降下する階層を含む樹枝構造に
    配列され、各階層は、個々の記号を記憶することができ
    る末端節点と下位の階層につながる降下節点を有し、各
    下位階層の生起確率が減少するようにする工程；および （ｃ） 各リール（１６，１８，２０）用の記号を、所
    望の賞金確率に対応する樹枝構造内の末端節点位置で、
    この対応するルックアップテーブルに記憶する工程を含
    む方法。
22. 【請求項２２】 請求項２１に記載する方法であって、
    更に、各樹枝用の末端および降下節点に対応する数を無
    作為に選択して、上記スロットマシン（１０）の支払い
    線（２４）上に表示されるべき記号を無作為に選択する
    ステップ（ｄ）を含む方法。
23. 【請求項２３】 請求項２２に記載する方法において、
    ステップ（ｄ）が： （ｉ） 上記樹枝構造の第１階層の節点を無作為に選択
    する工程； （ii） この選択した節点が末端節点か降下節点かを決
    定する工程； （iii ）降下節点と決定された場合、上記樹枝構造のそ
    の関係づけられた下位階層へ降りて、その下位階層に対
    して、末端節点と決定されるまで、ステップ（ｉ）およ
    び（ii）を繰返す工程； （iv） 上記選択した末端節点に割当てられた記号を表
    示するために記憶する工程；並びに （ｖ） 上記スロットマシン（１０）の各リール（１
    ６，１８，２０）に対してステップ（ｉ）ないし（iv）
    を繰返す工程のサブステップを含む方法。
24. 【請求項２４】 請求項２１に記載する方法において、
    ステップ（ａ）が、これらの記号および各リール（１
    ６，１８，２０）に対する各記号の頻度を選択するサブ
    ステップを含む方法。
25. 【請求項２５】 請求項２３に記載する方法において、
    ステップ（ｉ）が、この階層の節点数（Ｎ）を決定し、
    節点を選択するために１からＮまでの数を無作為に選択
    するサブステップを含む方法。
26. 【請求項２６】 請求項２１に記載する方法において、
    各リール（１６，１８，２０）が異なる記号の組を含
    み、各リール（１６，１８，２０）に対し別々のルック
    アップテーブルが上記メモリ装置に記憶される方法。
27. 【請求項２７】 リール型スロットマシン（１０）の支
    払い線（２４）上に表示されるべき記号の組合せを選択
    する方法であって： （ａ） 各リール（１６，１８，２０）に対し、メモリ
    装置に含まれる細分分岐樹枝ルックアップテーブルの末
    端節点に、全ての可能な記号を割当て、上記テーブルが
    主階層と複数の下位階層を有し、各階層が複数の末端節
    点と、最下階層を除いて、複数の降下節点を有し、上記
    末端節点が上記記号を含み、および上記降下節停止が上
    記テーブルで次の下位階層につながるようにする工程； （ｂ） この主階層の節点の一つを無作為に選択し、そ
    れが末端節点か降下節点かを決定する工程； （ｃ） もし、降下節点と決定されたなら、次の下位階
    層に対し、末端接点を選択するまで、必要に応じて、ス
    テップ（ｂ）を繰返す工程； （ｄ） 選択した末端節点に割当てられた記号を表示す
    るために記憶する工程；並びに （ｅ） 記号の組合せを無作為に選択するために、各リ
    ール（１６，１８，２０）に対してステップ（ｂ）ない
    し（ｄ）を繰返す工程を含む方法。
28. 【請求項２８】 請求項２６に記載する方法において、
    上記ステップ（ｂ）が、この階層の節点数（Ｎ）を決定
    し、節点を選択するために１からＮまでの整数を無作為
    に選択するサブステップを含む方法。