JPH0816238A - 作業車用のビーム光誘導装置 - Google Patents

作業車用のビーム光誘導装置

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JPH0816238A
JPH0816238A JP6145989A JP14598994A JPH0816238A JP H0816238 A JPH0816238 A JP H0816238A JP 6145989 A JP6145989 A JP 6145989A JP 14598994 A JP14598994 A JP 14598994A JP H0816238 A JPH0816238 A JP H0816238A
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良三 黒岩
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビーム光投射手段が設定移動経路上に位置し
ていない場合でも、そのままの位置で、各ビーム光投射
位置での誘導用ビーム光の設定を迅速に行う。 【構成】 設定移動経路IKに沿って間隔を隔てた各ビ
ーム光投射位置に順次移動して作業車誘導用のビーム光
を並行状態で投射する移動体22の前方側及び後方側の
夫々に、一対の光反射体CC1,CC2が設置され、移
動体22から光反射体に向けて位置検出用に投射した補
助ビーム光の投射角度と、光反射体からの反射補助ビー
ム光の受光情報に基づいて、補助ビーム光が一対の光反
射体夫々に対する一対の基準投射角度を基準位相からの
差として検出し、その基準投射角度検出情報、及び、設
定移動経路IK上での移動体22の移動位置検出情報に
基づいて、ビーム光投射方向を基準投射角度又は基準位
相からの調整角度として求め、その判別された投射方向
に作業車誘導用のビーム光を投射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、設定移動経路に沿って
間隔を隔てて設定されたビーム光投射位置に順次移動す
る移動体に、作業車誘導用のビーム光を投射するビーム
光投射手段が、前記ビーム光投射位置の夫々において互
いに並行状態でビーム光を投射するように投射方向を調
節自在に設けられた作業車用のビーム光誘導装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記構成の作業車用のビーム光誘導装置
は、ビーム光投射手段を複数のビーム光投射位置に順次
移動させる構成とすることで、例えば、複数のビーム光
投射位置の夫々に、各別に位置固定状態で複数のビーム
光投射手段を設置する場合に比較して、構成を簡素化さ
せることができると共に、複数のビーム光投射手段を精
度よく設置させる等の施工の手間を少なくさせるように
したものである。
【0003】ところで、従来における前記作業車用のビ
ーム光誘導装置では、例えば、特願昭61‐16713
6号に示されるように、ビーム光投射手段を、移動体に
対して鉛直軸芯周りで回動調節自在、並びに、設定移動
経路と交差する方向に移動調節自在に設け、設定移動経
路の始端側及び終端側夫々にコーナーキューブ等の光反
射体を設置すると共に、夫々の光反射体からの反射光の
角度が180°になるように、即ち、ビーム光投射手段
が設定移動経路上に位置するように、ビーム光投射手段
を電動モータにより設定移動経路と交差する方向に移動
させた後、その状態から、ビーム光投射方向終端側の所
定位置に配置された光反射体からの反射光が検出される
状態に至る変位角度を検出記憶して、各ビーム光投射位
置において、ビーム光投射手段が、常に、記憶された前
記変位角度になるように回動調節するように構成し、移
動体が設定移動経路に沿って移動する際に寸法誤差が生
じた場合であっても、どのビーム光投射位置においても
常に、並行なビーム光を投射させることができるように
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、ビーム光投射手段が設定移動経路上
に位置していない場合には、電動モータ等によって設定
移動経路と交差する方向に移動させて設定移動経路上に
位置させているために、電動モータ等のアクチュエータ
が必要になって設備構成が複雑化するとともに、その設
定移動経路上に位置するまでの移動時間のために、各ビ
ーム光投射位置でのビーム光の設定が迅速にできないと
いう不具合があった。本発明は、上記実情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、ビーム光投射手段が設定
移動経路上に位置していない場合であっても、設定移動
経路と交差する方向に移動させることなく、各ビーム光
投射位置でのビーム光の設定を迅速に行って、上記従来
技術の不具合を解消させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による作業車用の
ビーム光誘導装置は、設定移動経路に沿って間隔を隔て
て設定されたビーム光投射位置に順次移動する移動体
に、作業車誘導用のビーム光を投射するビーム光投射手
段が、前記ビーム光投射位置の夫々において互いに並行
状態でビーム光を投射するように投射方向を調節自在に
設けられた作業車用のビーム光誘導装置であって、その
第1の特徴構成は、前記移動体の前方側及び後方側の夫
々に位置させて、一対の光反射体が地上側に設置され、
前記移動体に、位置検出用の補助ビーム光を投射方向を
変更させながら投射する補助ビーム光投射手段と、前記
光反射体から反射された補助ビーム光を検出する受光器
と、前記補助ビーム光投射手段の投射角度情報と前記受
光器の受光情報に基づいて、補助ビーム光が前記一対の
光反射体の夫々に対して投射された一対の基準投射角度
を、前記移動体上での基準位相からの差として検出する
基準投射角度検出手段と、前記設定移動経路上での前記
移動体の移動位置を検出する位置検出手段と、前記基準
投射角度の検出情報及び前記移動位置の検出情報に基づ
いて、前記作業車誘導用のビーム光の投射方向を、前記
基準投射角度又は前記基準位相からの調整角度として求
めるビーム光投射方向判別手段とが設けられ、前記ビー
ム光投射手段が、前記判別手段にて判別された投射方向
に前記作業車誘導用のビーム光を投射するように構成さ
れている点にある。
【0006】又、第2の特徴構成は、前記ビーム光投射
方向判別手段が、前記移動体と前記一対の光反射体,の
夫々を結ぶ一対の直線の交差角度を求めて、前記移動位
置と前記交差角度とから、前記移動体の横幅方向におけ
る基準位置からの横ずれ量を求め、そして、その横ずれ
量、前記移動位置、前記移動体と前記光反射体との間
隔、及び、前記基準投射角度に基づいて、前記調整角度
を求めるように構成されている点にある。
【0007】又、第3の特徴構成は、前記ビーム光投射
手段が、前記補助ビーム光投射手段に兼用されている点
にある。
【0008】又、第4の特徴構成は、前記移動体が、前
記設定移動経路に沿って設置された案内レールに沿って
移動するように構成されている点にある。
【0009】又、第5の特徴構成は、前記一対の光反射
体が、前記案内レールに沿って移動自在に構成され、前
記移動体の移動に伴って前記一対の光反射体を移動させ
る移動制御手段が設けられている点にある。
【0010】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、移動体がビ
ーム光投射位置のいずれかに移動した状態で、設定移動
経路の方向において移動体の前方側及び後方側に位置し
た一対の光反射体に向けて、移動体側から位置検出用の
補助ビーム光が投射方向を変更させながら投射され、そ
の光反射体で反射された補助ビーム光が受光器によって
検出されると、その補助ビーム光の投射角度情報と反射
された補助ビーム光の受光情報に基づいて、補助ビーム
光が一対の光反射体の夫々に対して投射された一対の基
準投射角度が移動体上での基準位相からの差として検出
される。そして、その基準投射角度、及び、移動体の設
定移動経路上での移動位置の両検出情報から、作業車誘
導用のビーム光の投射方向が、上記基準投射角度又は上
記基準位相からの調整角度として判別され、その判別さ
れた投射方向に作業車誘導用のビーム光の投射方向が調
節される。その結果、地上側の設定移動経路上の定まっ
た位置に設けた一対の光反射体を基準にして、即ち、そ
の設定移動経路に対して所定の角度をなす状態で、各ビ
ーム光投射位置において誘導用ビーム光が並行な状態で
投射できることになる。
【0011】第2の特徴構成によれば、移動体と一対の
光反射体の夫々を結ぶ一対の直線の交差角度が求めら
れ、その交差角度と前記移動体の設定移動経路上での移
動位置の情報とから、移動体の横幅方向における基準位
置からの横ずれ量が求められる。そして、その横ずれ
量、前記移動位置、移動体と一対の光反射体との間隔、
及び、前記基準投射角度の各情報に基づいて、作業車誘
導用のビーム光の投射方向が、上記基準投射角度又は上
記基準位相からの調整角度として判別され、その判別さ
れた投射方向に作業車誘導用のビーム光が投射される。
【0012】第3の特徴構成によれば、先ず、作業車誘
導用のビーム光を投射するビーム光投射手段の投射方向
が、一対の光反射体に向くように角度変更されて補助ビ
ーム光として投射され、この補助ビーム光の投射角度及
び受光器の受光情報から作業車誘導用のビーム光の投射
方向が判別されると、上記ビーム光投射手段の投射方向
が、上記判別された投射方向に角度調節されて、各ビー
ム光投射位置における作業車誘導用のビーム光として投
射される。
【0013】第4の特徴構成によれば、移動体が設定移
動経路に沿って配置された案内レールに沿って移動して
各ビーム光投射位置に移動し、各ビーム光投射位置にお
いて判別されたビーム光投射方向に作業車誘導用のビー
ム光が投射される。
【0014】第5の特徴構成によれば、移動体が各ビー
ム光投射位置に移動するに伴って、一対の光反射体も移
動して、移動体と一対の光反射体との距離、即ち、移動
体から光反射体に向けて投射された補助ビーム光の投射
距離が極端に短くなることがなくなるので、その投射角
度及び受光情報に基づいて基準投射角度を検出する際の
検出精度、ひいては、作業車誘導用のビーム光の投射方
向の判別精度が確保される。
【0015】
【発明の効果】第1の特徴構成によれば、移動体を各ビ
ーム光投射位置に移動させたときに、その移動体即ちビ
ーム光投射手段が設定移動経路上に位置していない場合
であっても、その状態で、各ビーム光投射位置での誘導
用のビーム光の投射方向を判別してその判別方向に角度
調節して誘導用のビーム光の設定を行えるので、従来の
ように、ビーム光投射手段を設定移動経路の方向と交差
する方向に電動モータ等のアクチュエータによって移動
させてから誘導用のビーム光の設定を行うものに比べ
て、設備構成の複雑化が回避されるとともに、誘導用の
ビーム光の設定が迅速にできるに至った。
【0016】第2の特徴構成によれば、各ビーム光投射
位置での誘導用のビーム光の投射方向が、一連の計算手
順を経て判別されるので、移動体側にこの計算を行うコ
ントローラ等を装備することによって、容易に上記判別
を行うことができ、もって、上記第1の特徴構成による
効果を実現する際の好適な手段が得られる。
【0017】第3の特徴構成によれば、特別の補助ビー
ム光投射手段が不要となって設備構成の一層の簡素化が
図られ、もって、上記第1及び第2の特徴構成を実施す
る際の一層好適な手段が得られる。
【0018】第4の特徴構成によれば、移動体が案内レ
ール上を移動するので、各ビーム光投射位置への移動時
において、ガタツキもなく円滑且つ低騒音状態で移動で
き、もって、上記第1、第2及び第3の特徴構成を実施
する際の一層好適な手段が得られる。
【0019】第5の特徴構成によれば、作業車誘導用の
ビーム光の投射方向が設定精度が、所定精度以上に確保
され、もって、上記第1、第2、第3及び第4の特徴構
成を実施する際の一層好適な手段が得られる。
【0020】
【実施例】以下、本発明をビーム光誘導式作業車として
の田植え用の作業車に適用した場合の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0021】図1に示すように、矩形状の作業地(圃
場)Kを囲む複数辺のうちの一つの基準辺M1の一端
(図の左上端)部に、その基準辺M1に隣接する隣接辺
M2,M3の長手方向に沿って走行して作業車Vが進入
及び退出する出入口Miを設け、そして、前記隣接辺M
2,M3の長手方向において、作業地Kの両端側夫々を
枕地部分K1,K2とし且つ中央側部分を作業対象部分
Ksとした状態で、前記隣接辺M2,M3の長手方向に
沿って作業車Vを往復走行させながら前記作業対象部分
Ksに対して作業する往復作業を行い、その後、両枕地
部分K1,K2において、作業車Vを基準辺M1の長手
方向に沿って往復走行させながら枕地部分K1,K2に
対して作業する枕地作業を行う。尚、前記作業対象部分
Ksと両枕地部分K1,K2とは、隣接辺M2,M3の
長手方向における作業対象部分Ksの両端位置に基準辺
M1に沿う状態で設けた右側及び左側の2本の境界線
Y,Yで区分けされている。
【0022】前記作業対象部分Ksにおいて基準辺M1
の長手方向に並ぶ複数の走行行程としての作業行程R1
の夫々に沿って作業車Vを誘導すべく、誘導用ビーム光
A1を作業行程R1の長手方向に沿って投射する誘導用
ビーム光投射手段としての第1ビーム光投射装置B1が
設けられ、又、一対の枕地部分K1,K2のうちの基準
辺M1に隣接する第一枕地部分K1及び基準辺M1に対
向する対向辺M4に隣接する第二枕地部分K2の夫々に
おいて、隣接辺M2,M3の長手方向に並ぶ複数の走行
行程としての作業行程R2の夫々に沿って作業車Vを誘
導すべく、誘導用ビーム光A2を作業行程R2の長手方
向に沿って投射する第2ビーム光投射装置B2が設けら
れている。即ち、作業車Vが交差する(直交する)状態
で設けた2つの走行行程R1,R2の夫々に沿って自動
走行するように、前記2つの走行行程R1,R2夫々の
長手方向に沿って、つまり基準辺M1及び隣接辺M2の
長手方向の夫々に沿って互いに直交する状態で2つの誘
導用ビーム光A1,A2を投射するビーム光投射手段と
しての2つのビーム光投射装置B1,B2が、地上側に
設けられている。
【0023】上記第1ビーム光投射装置B1は、前記複
数の作業行程R1のうちの隣接する2個の作業行程に対
してビーム光を投射するビーム光投射位置に順次、位置
するように設定され、後述するように、対向辺M4に沿
って順次移動するように構成されている。又、図には、
隣接辺M2,M3の長手方向において第2ビーム光投射
装置B2からの誘導用ビーム光A2の投射位置よりも内
側に、その誘導用ビーム光A2と平行にビーム光A3を
投射する第3ビーム光投射装置B3が設けられている。
尚、各ビーム光投射装置B1,B2,B3はレーザー装
置等にて構成され、各ビーム光A1,A2,A3は垂直
方向の所定角度範囲に走査される(図2参照)。
【0024】次に、図1に基づいて、作業車Vの走行経
路について説明する。先ず、隣接辺M2,M3の長手方
向に沿って出入口Miに連なる最終作業地部分R1a、
及び、出入口Miから離れて位置する方の隣接辺M3に
隣接する中継用作業地部分R1bを残して前記往復作業
を行う。ここで、最終作業地部分R1aは、基準辺M1
の長手方向に並ぶ複数の作業行程R1のうちの最上端の
作業行程に対応する作業地部分であり、中継用作業地部
分R1bは、上記複数の作業行程R1のうちの下端側の
2つの作業行程に対応する作業地部分である。
【0025】前記往復作業は、具体的には、前記中継用
作業地部分R1bを除いて出入口Miから一番遠い位置
の作業行程R1を、その始端部の作業開始位置を示す右
側の境界線Y上のPst点から図の左方向に向かって開
始される。そのため、図に示す経路に沿って、途中のN
h点で停止して最初の苗補給を行いながら、Pst点ま
で非作業状態で前走行させる。尚、この後も、作業車V
が各作業行程R1,R2の基準辺M1側の始端部に停止
したときに苗の消費状態に応じて適宜苗補給がなされ
る。Pst点に着いたら、植え付け装置6を駆動して植
え付け作業を開始し、以後、左右の枕地部分K1,K2
で180度旋回しながら各作業行程R1を往復走行し、
作業対象部分Ksの最終作業行程R1(図の上から2番
目の行程)において、右側の操向制御用光センサS1の
検出情報に基づいて誘導用ビーム光A1に誘導されなが
ら、右側境界線Y上の終端位置Penまで走行する。
【0026】この後、前記一対の枕地部分K1,K2の
うちの基準辺M1に隣接する第一枕地部分K1、及び、
基準辺M1に対向する対向辺M4に隣接する第二枕地部
分K2を作業する前記枕地作業を行い、且つ、その枕地
作業において、第一枕地部分K1と第二枕地部分K2間
の移行の際に前記中継用作業地部分R1bを走行させな
がらその中継用作業地部分R1bを作業し、最後に、第
二枕地部分K2から出入口Miに向けて最終作業地部分
R1aを走行させながら最終作業地部分R1aを作業す
るように設定されている。具体的には、先ず、上記終端
位置Penから第二枕地部分K2の2つの作業行程R2
のうちの内側の作業行程R2の始端部に移動すべく、右
側の操向制御用光センサS1の検出情報に基づいて誘導
用ビーム光A1に誘導されながら、上記終端位置Pen
から図の一番右側の誘導用ビーム光A2を前方側センサ
S2aが受光する位置まで後進した後、前進状態に切り
換えて90度右旋回し、更に、受光用の操向制御用光セ
ンサS1を左側の操向制御用光センサS1に切り換え、
その左側の操向制御用光センサS1の受光情報に基づい
て誘導用ビーム光A2に誘導されながら、横から投射さ
れる誘導用ビーム光A1をトリガー用の後方側センサS
2bが受光した位置から所定距離の位置まで後進状態で
走行して植付開始位置に至る。そして、その作業行程R
2を、前進状態で左側の操向制御用光センサS1の検出
情報に基づいて誘導用ビーム光A2に誘導されながら自
動走行する。
【0027】以後、第二枕地部分K2の内側の作業行程
R2、中継用作業地部分R1bの内側の行程R1b、第
一枕地部分K1の内側の作業行程R2、第一枕地部分K
1の外側の作業行程R2、中継用作業地部分R1bの外
側の行程R1b、及び、第二枕地部分K2の外側の作業
行程R2をその順序で、各行程の終端部で次の行程の始
端部へ旋回移動しながら自動走行し、最後に、最終作業
地部分R1aを前進状態で直進走行して出入口Miから
作業地外に退出する。
【0028】尚、前記往復作業及び前記枕地作業におけ
る各作業行程の夫々を前進状態で行わせるために、作業
車Vを一行程分前進走行させたのち、180度又は90
度向き変更させながら隣接する行程に移動させる旋回を
行わせている。即ち、前記往復作業における各作業行程
R1間及び前記枕地作業における各作業行程R2間の移
動のための旋回では、180度向き変更され、前記往復
作業の作業行程R1から前記枕地作業の作業行程R2へ
の移動、枕地作業の作業行程R2と前記中継用作業地部
分R1b間の移動及び枕地作業の作業行程R2から前記
最終作業地部分R1aへの移動のための旋回では、90
度向き変更される。
【0029】次に前記作業車Vの構成について説明す
る。図2及び図3に示すように、左右一対の前輪3及び
後輪4を備えた車体5の後部に、対地作業状態と非作業
状態とに切換自在な苗植え付け装置6が、四連リンク機
構を介して昇降自在で且つ駆動停止自在に設けられてい
る。つまり、下降状態で駆動されているときが対地作業
状態であり、これ以外の状態は非作業状態となる。尚、
苗植え付け装置6は、車体5即ち上記四連リンク機構に
対して車体前後方向に沿う軸芯Z周りに回動自在に保持
されるとともに、後述の傾斜センサS6による車体左右
方向での傾斜角検出情報に基づいて図示しない駆動手段
が作動されてその車体左右方向での対地姿勢が水平状態
になるように姿勢制御される。又、図4に示すように、
前後輪3,4は、左右を一対とし各別に操向操作自在に
構成され、操向用の油圧シリンダ7,8と、それらに対
する電磁操作式の制御弁9,10とが設けられている。
つまり、前輪3又は後輪4の一方のみを操向する2輪ス
テアリング形式、前後輪3,4を逆位相で且つ同角度に
操向する4輪ステアリング形式、前後輪3,4を同位相
で且つ同角度に操向する平行ステアリング形式の3種類
のステアリング形式を選択使用できるようになってい
る。以上より、両油圧シリンダ7,8及び両制御弁9,
10によって、作業車Vの操向を司る操向手段7〜10
が構成される。
【0030】図4中、11はエンジンEからの出力を変
速して前後輪3,4の夫々を同時に駆動する油圧式無段
変速装置、12はその変速操作用の電動モータ、13は
植え付け装置6の昇降用油圧シリンダ、14はその制御
弁、15はエンジンEによる植え付け装置6の駆動を断
続する電磁操作式の植え付けクラッチ、16は作業車V
の走行並びに植え付け装置6の作動を制御するためのマ
イクロコンピュータ利用の制御装置であって、後述の各
種センサによる検出情報及び予め記憶された作業データ
に基づいて、変速用モータ12、各制御弁9,10,1
4、及び、植え付けクラッチ15の夫々を制御するよう
に構成されている。又、作業車には、後述するように、
走行状況を外部に通信する通信制御部19が備えられて
いる。
【0031】作業車Vに装備されるセンサ類について説
明すれば、図4に示すように、前後輪3,4夫々の操向
角を検出するポテンショメータ利用の操向角検出センサ
R1,R2と、変速装置11の変速状態に基づいて間接
的に前後進状態及び車速を検出するポテンショメータ利
用の車速センサR3と、変速装置11の出力軸の回転数
を計数して走行距離を検出するためのエンコーダS3
と、作業車Vの車体方位を検出する地磁気利用の方位セ
ンサS4と、植え付け装置6に設置されてその車体左右
方向での傾斜角を検出する傾斜センサS6と、植え付け
装置6の車体5への接続箇所に設置されるポテンショメ
ータS5とが設けられている。
【0032】又、図2及び図3にも示すように、作業車
Vには、第1ビーム光投射装置B1及び第2ビーム光投
射装置B2にて投射される誘導用ビーム光A1,A2夫
々に対する車体横幅方向でのずれを検出すべく、その誘
導用ビーム光A1,A2を受光する操向制御用光センサ
S1と、作業車Vが第1ビーム光投射装置B1又は第2
ビーム光投射装置B2からの誘導用ビーム光A1,A2
に沿って自動走行しているときに、その誘導用ビーム光
A1,A2に交差する第2ビーム光投射装置B2又は第
1ビーム光投射装置B1からの誘導用ビーム光A2,A
1並びに第3ビーム光投射装置B3からのビーム光A3
を受光するトリガー用光センサS2とが設けられてい
る。尚、上記操向制御用光センサS1は、車体左右何れ
の側の誘導用ビーム光A1,A2も受光できるように、
車体前部の左右両側部に、平面視において前輪3の両軸
芯を結ぶ線上に位置させて左右一対設けられ、トリガー
用光センサS2は、平面視において車体左右中央の上部
に位置する前後一対のセンサS2a,S2bからなり、
その前方側センサS2aは前輪3の両軸芯を結ぶ線上よ
りも所定距離前方に位置し、後方側センサS2bは後輪
4の両軸芯を結ぶ線上に位置している。尚、トリガー用
光センサS2は、車体左右両側からのビーム光A1,A
2,A3に対する受光の有無のみを検出し、受光位置は
検出できないようになっている。
【0033】前記操向制御用光センサS1について説明
を加えれば、図5にも示すように、車体前後方向に間隔
dを置いて且つ上下方向にも間隔を隔てる状態で並置さ
れた前後一対の受光部としての光センサS1a,S1b
から構成され、前後一対の光センサS1a,S1bの夫
々は、複数個の受光素子Dを車体横幅方向に並設したも
のであって、横幅方向でのセンサ中心に位置する受光素
子D0の位置を基準として、誘導用ビーム光A1,A2
の車体横幅方向での受光位置即ち受光素子Dの位置X
1,X2夫々を検出できるように構成されている。又、
誘導用ビーム光A1,A2が車体前後の何れの方向から
入射される場合でも差のない状態で受光できるようにす
るために、車体前後の各方向からの入射光を両光センサ
S1a,S1b夫々の受光面に向けて反射する反射鏡1
8を備えている。
【0034】前記操向制御用光センサS1による車体横
幅方向での車体5のずれ検出の制御構成について説明す
れば、操向制御用光センサS1の前後一対の光センサS
1a,S1bの夫々の受光素子の位置X1,X2とその
車体前後方向での間隔dとに基づいて、下式から、誘導
用ビーム光A1,A2の投射方向に対する車体5の傾き
φと横幅方向における位置の偏位xとを求める。
【0035】
【数1】 φ=tan-1(|X1−X2|/d) x=X1
【0036】但し、車体5が車体左右方向に傾いている
場合には、上記求めた傾きφ及び位置の偏差xは傾斜に
よる誤差を含むので、以下、この誤差を除くための傾斜
補正について説明する。前記傾斜センサS6にて検出さ
れる植え付け装置6の対地傾斜角、及び、前記ポテンシ
ョメータS5にて検出される植え付け装置6に対する車
体5の前記軸芯Z周りの回動角の両検出角度を加減算す
ることによって車体5のローリング角が求められる。そ
して、図6に示すように、上記接続箇所と操向制御用光
センサS1の車体上での高さの差がL1、上記接続箇所
(車体左右中央)から操向制御用光センサS1の受光部
中央までの車体上での横方向の距離がL2で、車体のロ
ーリング角をθとして、車体が傾いている状態における
上記接続箇所から操向制御用光センサS1の受光部中央
までの横方向の距離L3が求まり、このL3から車体が
傾いていないときの横方向の距離L2を引いた量ΔLが
補正量になる。従って、傾斜補正後の偏位x’は、上記
偏位xに補正量ΔLを加算した値x’として求められ
る。
【0037】
【数2】 L3=L1×sinθ+L2×cosθ ΔL=(L3−L2) x’=x+ΔL
【0038】そして、前記作業車Vは、前記傾きφと前
記偏位x’とが共に零となるように、目標操向角を設定
して操向制御されることになる。但し、本実施例では、
各作業行程における直進走行時には、前輪3のみを操向
する2輪ステアリング形式で操向制御する。
【0039】前記制御装置16は、前記操向制御用光セ
ンサS1等の各種センサの検出情報及び、上述したよう
な走行順序で作業走行すべく予め設定された作業予定情
報に基づいて、前記操向手段7〜10及び前記植え付け
部6等の各種装置の作動を制御するように構成されてい
る。そして、前記制御装置16を利用して、前記操向制
御用光センサS1の受光情報に基づいて作業車Vが前記
作業行程R1,R2の夫々に沿って、予め定められた走
行順序で自動走行するように前記操向手段7〜10の作
動を制御する操向制御手段100が構成されている。
【0040】又、前記制御装置16は、作業車Vが前記
往復作業及び前記枕地作業における各作業行程の夫々を
前進状態で行うように作業車Vを一行程分前進走行させ
たのち、前記作業車Vが第1ビーム光投射装置B1又は
第2ビーム光投射装置B2からの誘導用ビーム光A1,
A2に沿って自動走行しているときに、その誘導用ビー
ム光A1,A2に交差する第2ビーム光投射装置B2又
は第1ビーム光投射装置B1からの誘導用ビーム光A
2,A1を受光するトリガー用光センサS2の受光情報
に基づいて、各行程の終端部から隣接する次の行程の始
端部に向けての180度又は90度の旋回動作の開始位
置を設定するように構成されている。
【0041】次に、図7〜図9に示すフローチャートに
基づいて、前記制御装置16の動作について説明する。
全体の処理フローは、図7に示すように、前記通信制御
部19や各種のアクチュエータ類(前記変速用モータ1
2、各制御弁9,10,14、及び、植え付けクラッチ
15等)に対する初期化処理を行った後、作業プランを
セットする作業プランセット処理を行う。次に、上記作
業プランセット処理にてセットされた作業プランに基づ
いて対応する制御データを読み込み、且つ、その制御デ
ータに基づいて実際に車体制御を実行する車体制御処理
を行う。上記車体制御処理による作業プランの実行状態
が、作業プランチェック処理にてチェックされ、1つの
作業プランの終了が確認されると、地上側等に対する必
要な通信処理を行った後、作業終了の指示があれば終了
処理を行い、それ以外のときは、上記作業プランセット
処理からのフローを繰り返す。尚、上記フローの進行を
制御するために、上記作業プランセット処理にて新しい
作業プランがセットされると、プランフラグがセットさ
れ、作業プランチェック処理にて作業プランの終了が確
認されると、プランフラグがリセットされる。
【0042】上記車体制御処理では、図8に示すよう
に、先ず、プランフラグがセットされているか否かを調
べ、プランフラグがリセットのときは処理を行わない。
プランフラグがセット状態のときは、上記作業プランセ
ット処理でセットしたコントロール内容を読み出し、そ
れに該当する処理が実際にあるか否かを調べる。上記コ
ントロール内容に該当する処理としては、図に示すよう
に、作業車Vを停止させる停止処理、作業車Vを前進又
は後進状態で前記エンコーダS3による距離計測情報に
基づいて設定距離直進させる直進処理(距離計測で終
了)、作業車Vを前進又は後進状態でトリガー用センサ
S2が誘導用ビーム光A1,A2を設定回数検出する位
置まで直進させる直進処理(光源計測で終了)、各作業
行程R1,R2の終端部から次の行程の始端部に旋回移
動させる旋回処理、誘導用ビーム光A1,A2を操向制
御用センサS1が適正に受光する状態にするための軌道
収束処理、及び、苗補給の指示や植付け装置6の駆動制
御を行う苗供給装置処理の各処理が用意されている。
尚、上記旋回処理及び軌道収束処理では、車体は4輪ス
テリングにて操向制御される。
【0043】次に、前記直進処理及び軌道収束処理等に
おいて、操向制御用センサS1の受光情報に基づいて、
作業車Vを誘導用ビーム光A1,A2に誘導させた状態
で各作業行程R1,R2に沿って自動走行させるための
操向制御について説明する。図9に示すように、操向制
御用センサS1の受光情報から検出された前記車体5の
傾きφ、及び傾斜補正後の車体横幅方向の偏位x’とか
らなる車体横幅方向でのずれ情報に応じてステアリング
角を設定して操向操作する。具体的には、4輪ステアリ
ング(4WS)状態か否かに応じて、4輪ステアリング
の場合は、車体5の傾きφと横幅方向の偏位x’とから
後輪4及び前輪3の切れ角を計算して、その切れ角にな
るように後輪4及び前輪3をセットするが、2輪ステア
リングの場合は、上記傾きφと横幅方向の偏位x’とか
ら前輪3の切れ角を計算してその切れ角になるように前
輪4をセットし、後輪4は中立状態にセットする。
【0044】次に、前記第1ビーム光投射装置B1を設
定移動経路に沿って間隔を隔てて設定されたビーム光投
射位置に順次移動させ、且つ、そのビーム光投射位置の
夫々において互いに並行状態でビーム光を投射するため
の構成について説明する。図1に示すように、移動体と
しての移動台車22が、前記対向辺M4に平行な状態で
設定された設定移動経路IKに沿って設置された案内レ
ール20の上を電動式走行モータ21によって走行移動
し、且つ、対応する各ビーム光投射位置に順次移動して
停止するように設けられ、この移動台車22に、第1ビ
ーム光投射装置B1が、その投射方向を鉛直軸芯周りで
角度調節自在に備えられている。一方、移動台車22の
前方側及び後方側の夫々に位置させて、即ち、案内レー
ル20の両端側に、一対の光反射体としてのコーナーキ
ューブCC1,CC2が、その各光軸を案内レール20
の方向に向けた状態で設置されている。
【0045】移動台車22には、図10に示すように、
ステッピングモータ23により鉛直軸芯周りで回動駆動
される回転ステージ24上に、位置検出用の補助ビーム
光を投射方向を変更させながら投射する補助ビーム光投
射手段に兼用された前記第1ビーム光投射装置B1から
投射され且つ前記コーナーキューブCC1,CC2から
反射された補助ビーム光を検出する受光器としてのホト
ダイオードPD、及び前記第1ビーム光投射装置B1
が、ホトダイオードPDの光検出方向とビーム光投射方
向とが一致する状態となるように備えられている。又、
ステッピングモータ23を駆動制御するステージコント
ローラ29及びステージドライバ30、走行モータ41
を駆動制御するモータ制御回路31、前記各制御回路に
制御指令を与えると共に、ビーム光投射方向の情報及び
ホトダイオードPDの受光情報に基づいて後述するよう
にビーム光投射方向の判別等を行うメインコントロール
ユニット32、及び、各種の情報を外部の装置と通信す
る通信制御ユニット37等が備えられている。
【0046】尚、図中、33は、ビーム光を発生するレ
ーザー光発生装置、34は、ビーム光投射装置B1の垂
直方向の走査を行うガルバノメータ、35はビーム光投
射制御回路、36は、移動台車22が、前回のビーム光
投射位置から次回のビーム光投射位置までの設定距離を
走行したことを、車輪あるいはモータの回転数等から検
出するためのロータリーエンコーダ36である。以上よ
り、ロータリーエンコーダ36が、前記設定移動経路I
K上での移動台車22の移動位置を検出する位置検出手
段として機能する。又、43及び44は、移動台車22
を所定位置で停止させるためのブレーキ用モータ、及び
駆動用のモータ制御回路であり、42は、前記案内レー
ル20の両端部に設けた係止片(図示しない)に接触し
て作動する移動台車22の移動限界位置設定用のリミッ
トスイッチである。
【0047】又、前記メインコントロールユニット32
を利用して、前記補助ビーム光投射手段即ちビーム光投
射装置B1の投射角度情報と前記ホトダイオードPDの
受光情報に基づいて、補助ビーム光が前記一対のコーナ
ーキューブCC1,CC2の夫々に対して投射された一
対の基準投射角度を、前記移動台車22上での基準位相
(例えば、図11に示す台車前後方向J又はJ’)から
の差として検出する基準投射角度検出手段101と、前
記基準投射角度の検出情報及び前記移動位置の検出情報
に基づいて、前記作業車誘導用のビーム光A1の投射方
向を、前記基準投射角度又は前記基準位相からの調整角
度として求めるビーム光投射方向判別手段102とが構
成されている。そして、ビーム光投射装置B1が、ビー
ム光投射方向判別手段102にて判別された投射方向に
作業車誘導用のビーム光A1を投射するように構成され
ている。
【0048】前記ビーム光投射方向判別手段102は、
具体的には、図11に示すように、前記移動台車22と
前記一対のコーナーキューブCC1,CC2の夫々を結
ぶ一対の直線a1,a2の交差角度θkを求めて、前記
移動位置と前記交差角度θkとから、前記移動台車22
の横幅方向における前記設定移動経路IK上での基準位
置からの横ずれ量ΔYを求め、そして、その横ずれ量Δ
Y、前記移動位置、前記移動台車22と前記コーナーキ
ューブCC1,CC2との間隔、及び、前記基準投射角
度に基づいて、前記調整角度を求めるように構成されて
いる。
【0049】以下、図11に従って詳細に説明すると、
2個のコーナーキューブCC1,CC2を結ぶ線を前記
設定移動経路IK即ち曲がりがないときの仮想レール軌
道と考え、作業車誘導用のビーム光A1の投射方向を上
記仮想レール軌道に直交させることで各誘導用ビーム光
A1の並行性を確保する。先ず、2個のコーナーキュー
ブCC1,CC2間の間隔を2・Lとし、移動台車22
つまりビーム光投射装置B1が、2個のコーナーキュー
ブCC1,CC2間の中点を原点として、前記移動位置
より求められる座標Xの位置にあるとすると、2個のコ
ーナーキューブCC1,CC2とビーム光投射装置B1
の3点を通る円の中心は、下式の(Xc,Yc )で与え
られる。
【0050】
【数3】(Xc ,Yc )=(0,L/tan(θk))
【0051】次に、前記横ずれ量ΔYは、上記交差角度
θkの値に応じて下式のように与えられる。
【0052】
【数4】θk<180°のとき ΔY=L/tan(θk)+SQR( (L/SIN(θk))2 −X2) θk=180°のとき ΔY=0 θk>180°のとき ΔY=L/tan(θk)-SQR( (L/SIN(θk))2 −X2))
【0053】そして、誘導用ビーム光A1の投射方向
は、前記一対の直線a1,a2のいずれか一方からの角
度φ1、φ2として下式のように与えられる。従って、
この例では、図11に示すように、式中の第2項である
直線a1の角度φ3=tan-1(ΔY/(L−X))
が、前記基準位相を台車前方方向Jに設定した場合にお
けるその基準位相Jに対する前記基準投射角度に対応
し、又、直線a2の角度φ4=tan-1(ΔY/(L+
X))が、前記基準位相を台車後方方向J’に設定した
場合におけるその基準位相J’に対する前記基準投射角
度に対応する。
【0054】
【数5】φ1=π/2+tan-1(ΔY/(L−X)) または、 φ2=π/2+tan-1(ΔY/(L+X))
【0055】次に、図12に示すフローチャートに基づ
いて、移動台車22側の制御作動を説明する。先ず、各
部の制御状態や制御定数等の初期化処理を行い、その
後、作業車V側との通信制御処理を行う。そして、作業
車Vがビーム光A1に沿って誘導走行する作業行程の終
了位置に至り、作業車V側の通信制御部19より送信さ
れる軌道設定要求が受信されると、ロータリーエンコー
ダ36による検出距離が設定値になるまで走行モータ4
1を駆動して、移動台車22を次のビーム光投射位置に
向かって移動させる台車位置制御処理を行う。移動台車
22が次の投射位置に停止すると、前記回転ステージ2
4を垂直軸芯回りに回転させる方向制御処理、レーザー
装置やガルバノメータ34等を駆動して補助ビーム光を
垂直方向の所定角度範囲に走査しながらコーナーキュー
ブCC1,CC2に向けて投射するレーザー制御処理、
及び、コーナーキューブCC1,CC2からの反射光を
受光するレーザー受光処理を行って、誘導用ビーム光A
1の投射方向を表す前記角度φ1又はφ2を求め、その
角度φ1又はφ2の示す方向に誘導用ビーム光A1が向
くように回転ステージ24の回転位置を固定する。尚、
誘導用ビーム光A1の軌道設定が完了すると、その完了
情報が作業車V側に通信され、又、制御フローの暴走を
チェックするためにウオッチドッグルーチンを経由して
いる。
【0056】上記補助ビーム光をコーナーキューブCC
1,CC2に当てて、それからの反射光を得るためのビ
ーム光の垂直軸芯回りの角速度条件について、図13に
基づいて説明する。ここで、コーナーキューブCC1,
CC2の有効径Δφが0.030m、ビーム光投射装置
B1からコーナーキューブCC1,CC2までの距離L
が30m、ビーム光の走査周波数fが50Hzであり、
上記ビーム光の角速度をω(rad/sec)で表す
と、L・ωが、1sec間にビーム光がコーナーキュー
ブCC1,CC2の位置で横方向に移動する距離にな
り、その間にビーム光は2・f回、コーナーキューブC
C1,CC2を上下方向に横切るので、補助ビーム光を
コーナーキューブCC1,CC2に当てるためには、
(L・ω)/(2・f)<Δφを満足すればよいことに
なり、結局、ω<(2・f・φ)/L=0.1(rad
/sec)が求める条件になる。
【0057】次に、移動台車22が次のビーム光投射位
置に停止後に、ビーム光A1の軌道設定を所定時間以内
に行うための条件について、図14及び図15に基づい
て説明する。ここでは、説明を簡略にするために、上記
軌道設定時間を、補助ビーム光を垂直軸芯回りに1回転
させて一対のコーナーキューブCC1,CC2からの反
射光を確実に受光できる時間とする。尚、実際は、この
受光情報から、前記交差角度θkが検出され、前述の数
3、数4、数5の各式を経て投射ビーム光の方向が求ま
り、その方向に誘導用ビーム光A1の投射角度が調整さ
れるが、その時間は無視できるものとする。図15に示
すように、コーナーキューブ探索エリアが、台車22の
車体前後方向Jを中心とする両側の角度Eの範囲に設定
され、この角度Eの範囲においては、補助ビーム光の角
速度を比較的遅い角速度にする前記ω=0.1(rad
/sec)=5.7(deg/sec)で回転させ、そ
れ以外の角度範囲においては、ステッピングモータ23
の駆動速度を最大にして最高角速度ω1=35(rp
m)=210(deg/sec)で回転させるとする
と、補助ビーム光を1回転させるに要する時間を例えば
3sec以内にするためには、(4・E)/ω+(36
0−4・E)/ω1<3(sec)を満足する必要があ
る。従って、E<1.8(deg)となる。ここで、図
14に示すように、レール20の曲がりが1mに対して
±1cm(合計2cm)とすると、その角度は1.14
5(deg)になり、このレール20の方向に対する台
車22の方向ずれの許容角度は、上記Eからレール20
の曲がり分を引いた残りの角度、即ち、1.8−1.1
45=0.655(deg)であることが要求される。
【0058】〔別実施例〕上記実施例では、一対の光反
射体(コーナーキューブCC1,CC2)を、地上側に
位置固定設置していたが、このようにせずに、コーナー
キューブCC1,CC2等の一対の光反射体が、例えば
移動体(前記光源用の移動台車22)と同様に車輪等を
介して前記案内レール20に沿って移動自在に構成され
るとともに、この一対の光反射体を前記移動体(前記光
源用の移動台車22)の移動に伴って移動させる移動制
御手段を設けるようにしてもよい。具体的には、図16
に示すように、前記移動台車22と光反射体を設置した
各台車とが間隔Lを一定距離(30m等)に保持しなが
ら伸縮しない棒状の長尺体45にて連結され、一体のも
のとして移動するようになっている。尚、この例では、
案内レール20はその両端側が延長するように形成さ
れ、又、前記移動制御手段が、移動台車22側のメイン
コントロールユニット32にて構成される。但し、上記
棒状の長尺体45で連結せずに、光反射体を設置した各
台車の移動制御をそれに設けた移動制御手段で行うよう
にすることもできる。そして、この場合、一対の光反射
体の間隔2・Lの中点に常に台車22(ビーム光投射手
段B1)が位置しているので、前記移動位置の座標Xは
0であり、前述の交差角度θk及び調整角度φ1,φ2
を求める計算式(数4、数5)が以下のように簡略化さ
れて、その計算時間がより短くて済むことになる。
【0059】
【数6】θk<180°のとき ΔY=L/tan(θk)+L/SIN(θk) θk=180°のとき ΔY=0 θk>180°のとき ΔY=L/tan(θk)-L/SIN(θk) となり、 φ1=π/2+tan-1(ΔY/L) または、 φ2=π/2+tan-1(ΔY/L)
【0060】又、上記実施例では、各ビーム光投射位置
において、移動体(移動台車22)の横幅方向における
基準位置(設定移動経路IK)からの横ずれ量ΔYを求
め、その横ずれ量等の情報に基づいて、誘導用のビーム
光A1の投射方向を数3〜数4に示す計算式にて求める
ようにしたが、必ずしも、上記横ずれ量ΔYを求める手
順を行う必要はない。又、各ビーム光投射位置は定まっ
た位置であるので、それに対応する上記計算式等を予め
記憶しておいて、計算時間のより短縮化を図ることもで
きる。
【0061】上記実施例では、誘導用のビーム光A1を
投射するビーム光投射手段B1が、補助ビーム光投射手
段に兼用されるものを示したが、ビーム光投射手段B1
とは別に、補助ビーム光投射手段を設けるようにしても
よい。
【0062】上記実施例では、移動体を案内レール20
に沿って移動する移動台車22にて構成したが、このよ
うなレール上を移動する移動体ではなく、地面上を車輪
にて走行移動する移動体でもよい。
【0063】上記実施例では、ビーム光投射手段B1を
レーザー装置等によって構成したが、これ以外のビーム
光を発生させる手段でもよい。
【0064】上記実施例では、光反射体を、コーナーキ
ューブCC1,CC2によって構成したが、これに限ら
ず、ビーム光を反射させる反射体であればよい。
【0065】上記実施例では、受光器を、ホトダイオー
ドPDにて構成したが、これに限らず、ホトトランジス
ター等の他の受光器が使用できる。
【0066】上記実施例では、位置検出手段を、移動台
車22の車輪あるいはモータの回転数等を検出するロー
タリーエンコーダ36で構成したが、これに限らず、例
えば、地上側に前記案内レール20等に沿って設けた磁
気式の指示具を移動台車22の読み取りヘッドで読み取
って位置を検出するようにしてもよい。
【0067】上記実施例では、ロータリーエンコーダ3
6を用いて位置検出手段を構成したが、例えば、案内レ
ール20に、設定間隔おきに距離指示マークを形成し
て、移動台車22に、距離指示マークを検出するセンサ
とそのセンサの情報より移動位置を演算する演算部を備
えさせるようにしてもよい。
【0068】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行経路の全体及び誘導用ビーム光の投射位置
を示す平面図
【図2】作業車及び誘導用ビーム光投射手段の概略側面
【図3】作業車及び誘導用ビーム光検出センサを示す概
略平面図
【図4】制御構成のブロック図
【図5】操向制御用光センサの受光位置の説明図
【図6】車体横幅方向での位置ずれ量の傾斜補正を説明
する正面図
【図7】制御作動のフローチャート
【図8】制御作動のフローチャート
【図9】制御作動のフローチャート
【図10】移動台車側の概略構成図
【図11】ビーム光投射方向の求め方を説明するための
概略平面図
【図12】移動台車側の制御フローチャート
【図13】補助ビーム光を光反射体に当てるための条件
を説明する側面図
【図14】補助ビーム光を光反射体に当てるための条件
を説明する平面図
【図15】補助ビーム光を光反射体に当てるための条件
を説明する一部平面図
【図16】別実施例を示す平面図
【符号の説明】
IK 設定移動経路 22 移動体 B1 ビーム光投射手段 CC1 光反射体 CC2 光反射体 B1 補助ビーム光投射手段 PD 受光器 101 基準投射角度検出手段 36 位置検出手段 102 ビーム光投射方向判別手段 20 案内レール 32 移動制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設定移動経路(IK)に沿って間隔を隔
    てて設定されたビーム光投射位置に順次移動する移動体
    (22)に、作業車誘導用のビーム光を投射するビーム
    光投射手段(B1)が、前記ビーム光投射位置の夫々に
    おいて互いに並行状態でビーム光を投射するように投射
    方向を調節自在に設けられた作業車用のビーム光誘導装
    置であって、 前記移動体(22)の前方側及び後方側の夫々に位置さ
    せて、一対の光反射体(CC1),(CC2)が地上側
    に設置され、 前記移動体(22)に、 位置検出用の補助ビーム光を投射方向を変更させながら
    投射する補助ビーム光投射手段(B1)と、 前記光反射体(CC1),(CC2)から反射された補
    助ビーム光を検出する受光器(PD)と、 前記補助ビーム光投射手段(B1)の投射角度情報と前
    記受光器(PD)の受光情報に基づいて、補助ビーム光
    が前記一対の光反射体(CC1),(CC2)の夫々に
    対して投射された一対の基準投射角度を、前記移動体
    (22)上での基準位相からの差として検出する基準投
    射角度検出手段(101)と、 前記設定移動経路(IK)上での前記移動体(22)の
    移動位置を検出する位置検出手段(36)と、 前記基準投射角度の検出情報及び前記移動位置の検出情
    報に基づいて、前記作業車誘導用のビーム光の投射方向
    を、前記基準投射角度又は前記基準位相からの調整角度
    として求めるビーム光投射方向判別手段(102)とが
    設けられ、 前記ビーム光投射手段(B1)が、前記判別手段(10
    2)にて判別された投射方向に前記作業車誘導用のビー
    ム光を投射するように構成されている作業車用のビーム
    光誘導装置。
  2. 【請求項2】 前記ビーム光投射方向判別手段(10
    2)が、前記移動体(22)と前記一対の光反射体(C
    C1),(CC2)の夫々を結ぶ一対の直線の交差角度
    を求めて、前記移動位置と前記交差角度とから、前記移
    動体(22)の横幅方向における基準位置からの横ずれ
    量を求め、そして、その横ずれ量、前記移動位置、前記
    移動体(22)と前記光反射体(CC1),(CC2)
    との間隔、及び、前記基準投射角度に基づいて、前記調
    整角度を求めるように構成されている請求項1記載の作
    業車用のビーム光誘導装置。
  3. 【請求項3】 前記ビーム光投射手段(B1)が、前記
    補助ビーム光投射手段(B1)に兼用されている請求項
    1又は2記載の作業車用のビーム光誘導装置。
  4. 【請求項4】 前記移動体(22)が、前記設定移動経
    路(IK)に沿って設置された案内レール(20)に沿
    って移動するように構成されている請求項1、2又は3
    記載の作業車用のビーム光誘導装置。
  5. 【請求項5】 前記一対の光反射体(CC1),(CC
    2)が、前記案内レール(20)に沿って移動自在に構
    成され、 前記移動体(22)の移動に伴って前記一対の光反射体
    (CC1),(CC2)を移動させる移動制御手段(3
    2)が設けられている請求項1、2、3又は4記載の作
    業車用のビーム光誘導装置。
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