JPH07291140A - 作業車の操向制御装置 - Google Patents

作業車の操向制御装置

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Publication number
JPH07291140A
JPH07291140A JP6092116A JP9211694A JPH07291140A JP H07291140 A JPH07291140 A JP H07291140A JP 6092116 A JP6092116 A JP 6092116A JP 9211694 A JP9211694 A JP 9211694A JP H07291140 A JPH07291140 A JP H07291140A
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JP
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steering
angular velocity
target
work
vehicle body
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Application number
JP6092116A
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English (en)
Inventor
Koji Yoshikawa
浩司 吉川
Ryozo Kuroiwa
良三 黒岩
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Guiding Agricultural Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体が目標操向状態になっているかどうかを
縦軸芯周りでの角速度によって直接検出し、それに基づ
いて操向手段の作動量を補正して車体が目標操向状態に
なるようにする。 【構成】 車体を操向する操向手段と、指令された目標
操向状態になるように操向手段の作動を制御する制御手
段と、車体の縦軸芯周りでの角速度を検出する角速度検
出手段S7と、目標操向状態及び車速に基づいて車体の
縦軸芯周りでの目標角速度を求める目標角速度設定手段
101とが設けられ、制御手段は、角速度検出手段S7
による検出角速度が目標角速度設定手段101による目
標角速度に近付くように、目標角速度に対する検出角速
度の偏差に基づいて操向手段の操向状態の補正量を調整
しながら、操向手段の操向状態を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体を操向する操向手
段と、指令された目標操向状態になるように前記操向手
段の作動を制御する制御手段とが設けられた作業車の操
向制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記作業車の操向制御装置においては、
例えば、車輪式の走行装置において目標操向状態が操向
用車輪の目標操向角として設定され、図11に示すよう
に、操向用車輪の操向角が目標操向角になるように、そ
の目標操向角に対する検出操向角の偏差に基づいて油圧
シリンダ等の操向手段を作動させて操向用車輪をステア
リング操作するようにしていた。因みに、上記目標操向
角の設定に際しては、例えば作業車を所定経路に沿って
所定車速で走行させるために、作業車の車速状態(車速
が速いか遅いか)も考慮して設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、水田等の圃場において、スリップ等のため
に車輪が接地面に対して大きく横滑りした場合には、ス
テアリング操作によって操向用車輪の操向角を目標操向
角に操作したとしても、車体は目標操向状態にならず、
例えば所定経路に沿って作業車を適正に走行させること
ができないという不具合があった。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の欠点を解消すべ
く、車体が目標操向状態になっているかどうかを直接検
出し、それに基づいて操向手段の作動量を補正して車体
が目標操向状態になるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による作業車の操
向制御装置は、車体を操向する操向手段、指令された目
標操向状態になるように前記操向手段の作動を制御する
制御手段とが設けられた作業車の操向制御装置であっ
て、その第1の特徴構成は、前記車体の縦軸芯周りでの
角速度を検出する角速度検出手段と、前記目標操向状態
及び車速に基づいて前記車体の縦軸芯周りでの目標角速
度を求める目標角速度設定手段とが設けられ、前記制御
手段は、前記角速度検出手段及び前記目標角速度設定手
段の情報に基づいて、検出角速度が目標角速度に近付く
ように前記操向手段の操向状態を補正するように構成さ
れている点にある。
【0006】又、第2の特徴構成は、前記制御手段が、
前記目標角速度に対する前記検出角速度の偏差に基づい
て、前記操向手段の操向状態の補正量を調整するように
構成されている点にある。
【0007】又、第3の特徴構成は、前記操向手段が、
操向用車輪の向きを変更して操向するように構成され、
前記目標角速度設定手段が、前記目標操向状態としての
前記操向用車輪の目標操向角、及び、車速に基づいて前
記目標角速度を求めるように構成されている点にある。
【0008】
【作用】本発明による作業車の操向制御装置の第1の特
徴構成によれば、指令された目標操向状態になるように
車体操向用の操向手段が作動されるとともに、その目標
操向状態及び車速に基づいて車体の縦軸芯周りでの目標
角速度が求められ、その目標角速度と検出された角速度
が一致しないときには、検出角速度が目標角速度に近付
くように操向手段の操向状態が補正される。
【0009】又、第2の特徴構成によれば、上記操向手
段の操向状態の補正量が、前記目標角速度に対する検出
角速度の偏差に基づいて調整される。すなわち、偏差が
大きいほど補正量が多くなる。
【0010】又、第3の特徴構成によれば、操向用車輪
が目標操向角になるように操向用車輪の向きが変更操作
され、その操向用車輪の目標操向角及び車速に基づいて
車体の縦軸芯周りでの目標角速度が求められ、その目標
角速度と検出角速度が一致しないときには、検出角速度
が目標角速度に近付くように、例えば目標角速度に対す
る検出角速度の偏差が大きいほど補正量を多くしなが
ら、操向用車輪の向きが補正される。
【0011】
【発明の効果】従って、本発明による作業車の操向制御
装置の第1の特徴構成によれば、車体が目標操向状態で
あるかどうかを車体の縦軸芯周りでの角速度が目標角速
度になっているかどうかによって検出し、それに基づい
て操向手段の作動量を補正するので、従来のように、例
えば操向用車輪の操向角が目標操向角になるように操向
手段を作動させるだけの制御を行うものに比べて、より
的確に車体を目標操向状態に操向させることができるに
至った。
【0012】又、第2の特徴構成によれば、上記操向手
段の操向状態の補正量を、前記目標角速度に対する検出
角速度の偏差に基づいて、すなわち、偏差が大きいほど
補正量が多くなるようにすることにより、簡素な制御構
成でありながら適切な補正を行うことができ、もって、
上記第1の特徴構成による効果を実現する際の好適な手
段が得られる。
【0013】又、第3の特徴構成によれば、操向手段が
操向用車輪の向きを変更して操向するように構成された
車輪式の走行装置に、上記第1及び第2の特徴構成を適
用して実施する際の好適な手段が得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を作業車としての田植え用の作
業車に適用した場合の実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0015】図1に示すように、矩形状の作業地(圃
場)Kを囲む複数辺のうちの一つの基準辺M1の一端
(図の左上端)部に、その基準辺M1に隣接する隣接辺
M2の長手方向に沿って走行して作業車Vが進入及び退
出する出入口Miを設け、そして、前記隣接辺M2の長
手方向において、作業地Kの両端側夫々を枕地部分K
1,K2とし且つ中央側部分を作業対象部分Ksとした
状態で、前記隣接辺M2の長手方向に沿って作業車Vを
往復走行させながら前記作業対象部分Ksに対して作業
する往復作業を行い、その後、両枕地部分K1,K2に
おいて、作業車Vを基準辺M1の長手方向に沿って往復
走行させながら枕地部分K1,K2に対して作業する枕
地作業を行う。尚、前記作業対象部分Ksと両枕地部分
K1,K2とは、隣接辺M2の長手方向における作業対
象部分Ksの両端位置に基準辺M1に沿う状態で設けた
右側及び左側の2本の境界線Y,Yで区分けされてい
る。
【0016】前記作業対象部分Ksにおいて基準辺M1
の長手方向に並ぶ複数の作業行程R1の夫々に沿って作
業車Vを誘導すべく、誘導用ビーム光A1を作業行程R
1の長手方向に沿って投射する第1ビーム光投射装置B
1が設けられ、又、一対の枕地部分K1,K2のうちの
基準辺M1に隣接する第一枕地部分K1及び基準辺M1
に対向する対向辺M4に隣接する第二枕地部分K2の夫
々において、隣接辺M2の長手方向に並ぶ複数の作業行
程R2の夫々に沿って作業車Vを誘導すべく、誘導用ビ
ーム光A2を作業行程R2の長手方向に沿って投射する
第2ビーム光投射装置B2が設けられている。
【0017】上記第1ビーム光投射装置B1は、基本的
に前記複数の作業行程R1のうちの隣接する2個の作業
行程に対して1個の割合でその両作業行程の境界位置に
設置されるが、図は作業行程R1の数が奇数の場合を示
しており、最上端の作業行程R1に対してのみ1個の第
1ビーム光投射装置B1が配置されている。又、第2ビ
ーム光投射装置B2は、前記複数の作業行程R2が2個
であるのでその作業行程の境界位置に設置される。又、
図には、隣接辺M2,M3の長手方向において第2ビー
ム光投射装置B2からの誘導用ビーム光A2の投射位置
よりも内側に、その誘導用ビーム光A2と平行にビーム
光A3を投射する第3ビーム光投射装置B3が設けられ
ている。尚、詳述はしないが、各ビーム光投射装置B
1,B2,B3はレーザー装置等にて構成され、各ビー
ム光A1,A2,A3は垂直方向の所定角度範囲に走査
される(図2参照)。
【0018】次に、図1に基づいて、作業車Vの走行経
路について説明する。先ず、隣接辺M2の長手方向に沿
って出入口Miに連なる最終作業地部分R1a、及び、
出入口Miから離れて位置する方の隣接辺M3に隣接す
る中継用作業地部分R1bを残して前記往復作業を行
う。ここで、最終作業地部分R1aは、基準辺M1の長
手方向に並ぶ複数の作業行程R1のうちの最上端の作業
行程に対応する作業地部分であり、中継用作業地部分R
1bは、上記複数の作業行程R1のうちの下端側の2つ
の作業行程に対応する作業地部分である。
【0019】前記往復作業は、具体的には、前記中継用
作業地部分R1bを除いて出入口Miから一番遠い位置
の作業行程R1を、その始端部の作業開始位置を示す右
側の境界線Y上のPst点から図の左方向に向かって開
始される。そのため、図に示す経路に沿って、途中のN
h点で停止して最初の苗補給を行いながら、Pst点ま
で非作業状態で前走行させる。尚、この後も、作業車V
が各作業行程R1,R2の基準辺M1側の始端部に停止
したときに苗の消費状態に応じて適宜苗補給がなされ
る。Pst点に着いたら、植え付け装置6を駆動して植
え付け作業を開始し、以後、左右の枕地部分K1,K2
で180度旋回しながら各作業行程R1を往復走行し、
作業対象部分Ksの最終作業行程R1(図の上から2番
目の行程)において、右側の操向制御用光センサS1の
検出情報に基づいて誘導用ビーム光A1に誘導されなが
ら、右側境界線Y上の終端位置Penまで走行する。
【0020】この後、前記一対の枕地部分K1,K2の
うちの基準辺M1に隣接する第一枕地部分K1、及び、
基準辺M1に対向する対向辺M4に隣接する第二枕地部
分K2を作業する前記枕地作業を行い、且つ、その枕地
作業において、第一枕地部分K1と第二枕地部分K2間
の移行の際に前記中継用作業地部分R1bを走行させな
がらその中継用作業地部分R1bを作業し、最後に、第
二枕地部分K2から出入口Miに向けて最終作業地部分
R1aを走行させながら最終作業地部分R1aを作業す
るように設定されている。
【0021】具体的には、先ず、上記終端位置Penか
ら第二枕地部分K2の2つの作業行程R2のうちの内側
の作業行程R2の始端部に移動すべく、右側の操向制御
用光センサS1の検出情報に基づいて誘導用ビーム光A
1に誘導されながら、上記終端位置Penから図の一番
右側の誘導用ビーム光A2を前方側センサS2aが受光
する位置まで後進した後、前進状態に切り換えて90度
右旋回し、更に、受光用の操向制御用光センサS1を左
側の操向制御用光センサS1に切り換え、その左側の操
向制御用光センサS1の受光情報に基づいて誘導用ビー
ム光A2に誘導されながら、横から投射される誘導用ビ
ーム光A1をトリガー用の後方側センサS2bが受光し
た位置から所定距離の位置まで後進状態で走行して植付
開始位置に至る。そして、その作業行程R2を、前進状
態で左側の操向制御用光センサS1の検出情報に基づい
て誘導用ビーム光A2に誘導されながら自動走行する。
【0022】以後、第二枕地部分K2の内側の作業行程
R2、中継用作業地部分R1bの内側の行程R1b、第
一枕地部分K1の内側の作業行程R2、第一枕地部分K
1の外側の作業行程R2、中継用作業地部分R1bの外
側の行程R1b、及び、第二枕地部分K2の外側の作業
行程R2をその順序で、各行程の終端部で次の行程の始
端部へ旋回移動しながら自動走行し、最後に、最終作業
地部分R1aを前進状態で直進走行して出入口Miから
作業地外に退出する。
【0023】尚、前記往復作業及び前記枕地作業におけ
る各作業行程の夫々を前進状態で行わせるために、作業
車Vを一行程分前進走行させたのち、180度又は90
度向き変更させながら隣接する行程に移動させる旋回を
行わせている。即ち、前記往復作業における各作業行程
R1間及び前記枕地作業における各作業行程R2間の移
動のための旋回では、180度向き変更され、前記往復
作業の作業行程R1から前記枕地作業の作業行程R2へ
の移動、枕地作業の作業行程R2と前記中継用作業地部
分R1b間の移動及び枕地作業の作業行程R2から前記
最終作業地部分R1aへの移動のための旋回では、90
度向き変更される。
【0024】前記作業車Vの構成について説明すれば、
図2及び図3に示すように、左右一対の前輪3及び後輪
4を備えた車体5の後部に、苗植え付け装置6が、平行
四連式のリンク機構20を介してリフトシリンダ13に
より駆動昇降自在に連結されるとともに、車体前後方向
に沿う軸芯Z周りに回動自在な状態でリンク機構20を
介して車体5に保持されている。尚、詳述はしないが、
植え付け作業中において、苗植え付け装置6の対地高さ
を設定値に維持する対地高さ制御、及び、車体5の車体
左右方向での傾斜にかかわらず苗植え付け装置6を対地
水平姿勢に維持するローリング制御が、後述の制御装置
16にて行われる。
【0025】作業車Vに装備されるセンサ類について説
明すれば、図4に示すように、操向用車輪としての前後
輪3,4夫々の操向角を検出するポテンショメータ利用
の操向角検出センサR1,R2と、変速装置11の変速
状態に基づいて間接的に前後進状態及び車速を検出する
ポテンショメータ利用の車速センサR3と、変速装置1
1の出力軸の回転数を計数して走行距離を検出するため
のエンコーダS3と、作業車Vの車体方位を検出する地
磁気利用の方位センサS4と、車体5の縦軸芯周りでの
角速度を検出する角速度検出手段としてのレーザージャ
イロS7と、3え付け装置6の車体左右方向での傾斜角
を検出する重錘式の傾斜センサS6と、植え付け装置6
の車体5への接続箇所に設置される後述のポテンショメ
ータS5とが設けられている。
【0026】又、図4に示すように、前後輪3,4は、
左右を一対として各別に操向操作自在に構成され、操向
用の油圧シリンダ7,8と、それらに対する電磁操作式
の制御弁9,10とが設けられている。つまり、前輪3
又は後輪4の一方のみを操向する2輪ステアリング形
式、前後輪3,4を逆位相で且つ同角度に操向する4輪
ステアリング形式、前後輪3,4を同位相で且つ同角度
に操向する平行ステアリング形式の3種類のステアリン
グ形式を選択使用できるようになっている。以上より、
両油圧シリンダ7,8及び両制御弁9,10が、前後輪
3,4の向きを変更して作業車Vの車体5を操向する操
向手段7〜10を構成する。
【0027】図4中、11はエンジンEからの出力を変
速して前後輪3,4の夫々を同時に駆動する油圧式無段
変速装置、12はその変速操作用の電動モータ、13は
前記リフトシリンダ、14はその制御弁、15はエンジ
ンEによる植え付け装置6の駆動を断続する電磁操作式
の植え付けクラッチ、16は作業車Vの走行並びに植え
付け装置6の作動を制御するためのマイクロコンピュー
タ利用の制御装置であって、前述の各種センサによる検
出情報及び予め記憶された作業データに基づいて、変速
用モータ12、各制御弁9,10,14、及び、植え付
けクラッチ15等を制御するように構成されている。
【0028】又、図2及び図3に示すように、作業車V
には、第1ビーム光投射装置B1及び第2ビーム光投射
装置B2にて投射される誘導用ビーム光A1,A2夫々
に対する車体横幅方向でのずれを検出すべく、その誘導
用ビーム光A1,A2を受光する操向制御用光センサS
1と、作業車Vが第1ビーム光投射装置B1又は第2ビ
ーム光投射装置B2からの誘導用ビーム光A1,A2に
沿って自動走行しているときに、その誘導用ビーム光A
1,A2に交差する第2ビーム光投射装置B2又は第1
ビーム光投射装置B1からの誘導用ビーム光A2,A1
並びに第3ビーム光投射装置B3からのビーム光A3を
受光するトリガー用光センサS2とが設けられている。
尚、上記操向制御用光センサS1は、車体左右何れの側
の誘導用ビーム光A1,A2も受光できるように、車体
前部の左右両側部に、平面視において前輪3の両軸芯を
結ぶ線上に位置させて左右一対設けられ、トリガー用光
センサS2は、平面視における車体左右中央の上部に位
置する前後一対のセンサS2a,S2bからなり、その
前方側センサS2aは前輪3の両軸芯を結ぶ線上よりも
所定距離前方に位置し、後方側センサS2bは後輪4の
両軸芯を結ぶ線上に位置している。尚、トリガー用光セ
ンサS2は、車体左右両側からのビーム光A1,A2,
A3に対する受光の有無のみを検出し、受光位置は検出
できないようになっている。
【0029】前記操向制御用光センサS1について説明
を加えれば、図5にも示すように、車体前後方向に間隔
dを置いて且つ上下方向にも間隔を隔てる状態で並置さ
れた前後一対の光センサS1a,S1bから構成され、
前後一対の光センサS1a,S1bの夫々は、複数個の
受光素子Dを車体横幅方向に並設したものであって、横
幅方向でのセンサ中心に位置する受光素子D0の位置を
基準として、誘導用ビーム光A1,A2の車体横幅方向
での受光位置即ち受光素子Dの位置X1,X2夫々を検
出できるように構成されている。又、誘導用ビーム光A
1,A2が車体前後の何れの方向から入射される場合で
も差のない状態で受光できるようにするために、車体前
後の各方向からの入射光を両光センサS1a,S1b夫
々の受光面に向けて反射する反射鏡18を備えている。
【0030】前記操向制御用光センサS1による車体横
幅方向での車体5のずれ検出の制御構成について説明す
れば、図5に示すように、操向制御用光センサS1の前
後一対の光センサS1a,S1bの夫々の受光素子の位
置X1,X2とその車体前後方向での間隔dとに基づい
て、下式から、誘導用ビーム光A1,A2の投射方向に
対する車体5の傾きφと横幅方向における位置の偏位x
とを求める。
【0031】
【数1】φ=tan-1(|X1−X2|/d) x=X1
【0032】但し、車体5が車体左右方向に傾いている
場合には、上記求めた傾きφ及び位置の偏位xは傾斜に
よる誤差を含むので、以下、この誤差を除くための傾斜
補正について説明する。前記傾斜センサS6にて検出さ
れる植え付け装置6の対地傾斜角、及び、前記ポテンシ
ョメータS5にて検出される植え付け装置6に対する車
体5の前記軸芯Z周りの回動角の両検出角度を加減算す
ることによって車体5のローリング角が求められる。そ
して、図6に示すように、上記接続箇所と操向制御用光
センサS1の車体上での高さの差がL1、上記接続箇所
(車体左右中央)から操向制御用光センサS1の受光部
中央までの車体上での横方向の距離がL2で、車体のロ
ーリング角をθとして、車体が傾いている状態における
上記接続箇所から操向制御用光センサS1の受光部中央
までの横方向の距離L3が求まり、このL3から車体5
が傾いていないときの横方向の距離L2を引いた量ΔL
が補正量になる。従って、傾斜補正後の偏位x’は、上
記偏位xに補正量ΔLを加えた値x’として求められ
る。因みに、θ=0のときはΔL=L2−L2=0であ
って、x’=xとなる。
【0033】
【数2】L3=L1×sinθ+L2×cosθ ΔL=(L3−L2) x’=x+ΔL
【0034】尚、この例では、前記横幅方向における位
置の偏位xは、前記一対の光センサS1a,S1bの一
方(S1a)の受光位置としているが、前記傾きφによ
る誤差が生じないようにするために、前記一対の光セン
サS1a,S1b夫々の受光位置X1,X2の平均値を
用いるようにしてもよい。
【0035】そして、前記制御装置16は、前記操向制
御用光センサS1等の各種センサの検出情報及び予め設
定された作業予定情報に基づいて、前記操向手段7〜1
0及び前記植え付け部6等の各種装置の作動を制御する
ように構成され、例えば、前記操向制御用光センサS1
の受光情報に基づいて作業車Vを前記作業行程R1,R
2の夫々に沿って自動走行させる場合には、前記求めた
誘導用ビーム光A1,A2に対する車体横幅方向でのず
れ情報である補正後の偏位x’及び傾きφに基づいて前
記操向手段7〜10を作動させる。
【0036】又、前記制御装置16は、作業車Vが前記
往復作業及び前記枕地作業における各作業行程の夫々を
前進状態で行うように作業車Vを一行程分前進走行させ
たのち、前記作業車Vが第1ビーム光投射装置B1又は
第2ビーム光投射装置B2からの誘導用ビーム光A1,
A2に沿って自動走行しているときに、その誘導用ビー
ム光A1,A2に交差する第2ビーム光投射装置B2又
は第1ビーム光投射装置B1からの誘導用ビーム光A
2,A1を受光するトリガー用光センサS2の受光情報
に基づいて、各行程の終端部から隣接する次の行程の始
端部に向けての180度又は90度の旋回動作の開始位
置を設定するように構成されている。
【0037】そして、前記制御装置16を利用して、指
令された目標操向状態になるように前記操向手段7〜1
0の作動を制御する制御手段100が構成されている。
目標操向状態は、具体的には、前後輪3,4の目標操向
角θstとして設定される。但し、前記各作業行程R1,
R2に沿っての直進走行時には、前輪3のみを操向して
後輪4を中立状態に維持する2輪ステアリング形式で操
向制御され、その場合の目標操向角θstは、前記傾きφ
と前記偏位x’とに基づいて下式により求められる。
尚、式中のk1,k2は、ゲイン係数であって、車速v
の関数として設定され、例えば上記作業行程R1,R2
に沿っての直進走行時には所定車速に設定されるので所
定係数値になる。
【0038】
【数3】θst=k1・φ+k2・x’
【0039】一方、図8(イ),(ロ)に示すように、
隣接する作業行程R1,R2の端部間での90度又は1
80度旋回移動時には、前輪3のみを目標操向角θstに
操向する2輪ステアリング形式又は前後輪3,4を同じ
目標操向角θst’で反対位相に操向する4輪ステアリン
グ形式で操向制御される。その場合の目標操向角θst,
θst’は、設定旋回パターン(旋回開始点aから旋回終
了点bへの旋回軌跡の半径等)から定まり、車速vは、
a点からb点までの軌跡長さを旋回時間で割ることによ
って定まる。尚、図示しないが、旋回開始点aにおい
て、傾きφと偏位x’がゼロでない場合には、そのずれ
量に応じて上記目標操向角θst,θst’が増減するよう
に微調整される。
【0040】又、前記制御装置16を利用して、前記目
標操向状態及び前記車速vに基づいて前記車体5の縦軸
芯周りでの目標角速度を求める目標角速度設定手段10
1が構成されている。即ち、目標操向状態である前記前
後輪3,4の目標操向角θst(θst’)及び車速vに基
づいて前記目標角速度を求めるように構成されている。
実際には、前記2輪ステアリング形式について、前輪3
の目標操向角θstと車速vとから目標角速度を求める数
値テーブルが、又、4輪ステアリング形式について、前
後輪3,4の目標操向角θst’と車速vとから目標角速
度を求める数値テーブルが、別々に用意されている。
【0041】そして、前記制御手段100は、前記レー
ザージャイロS7及び前記目標角速度設定手段101の
情報に基づいて、レーザージャイロS7にて検出した検
出角速度が前記目標角速度に近付くように前記操向手段
7〜10の操向状態を補正するように構成され、さら
に、その操向状態の補正量を前記目標角速度に対する前
記検出角速度の偏差に基づいて調整するように構成され
ている。具体的には、図7に示すように、前記操向角検
出センサR1,R2による検出操向角が前記目標操向角
θst(θst’)になるように、その目標操向角θst(θ
st’)に対する検出操向角の偏差に基づいて操向手段7
〜10を作動させるステアリング操作を行っている操向
状態において、上記目標角速度に対する前記検出角速度
の偏差に基づいて操向手段7〜10の作動量が変更され
る。
【0042】次に、図9及至図10に示すフローチャー
トに基づいて、前記制御装置16の動作について説明す
る。全体の処理フローは、図9に示すように、図示しな
いRS232C等の通信部やアクチュエータ類(前記変
速用モータ12、各制御弁9,10,14、及び、植え
付けクラッチ15等)に対する初期化処理を行った後、
作業プランをセットする作業プランセット処理を行う。
次に、上記作業プランセット処理にてセットされた作業
プランに基づいて対応する制御データを読み込み、且
つ、その制御データに基づいて実際に車体制御を実行す
る車体制御処理を行う。上記車体制御処理による作業プ
ランの実行状態が、作業プランチェック処理にてチェッ
クされ、1つの作業プランの終了が確認されると、地上
側等に対する必要な通信処理を行った後、作業終了の指
示があれば終了処理を行い、それ以外のときは、上記作
業プランセット処理からのフローを繰り返す。尚、上記
フローの進行を制御するために、上記作業プランセット
処理にて新しい作業プランがセットされると、プランフ
ラグがセットされ、作業プランチェック処理にて作業プ
ランの終了が確認されると、プランフラグがリセットさ
れる。
【0043】上記車体制御処理では、図10に示すよう
に、先ず、プランフラグがセットされているか否かを調
べ、プランフラグがリセットのときは処理を行わない。
プランフラグがセット状態のときは、上記作業プランセ
ット処理でセットしたコントロール内容を読み出し、そ
れに該当する処理が実際にあるか否かを調べる。上記コ
ントロール内容に該当する処理としては、図に示すよう
に、作業車Vを停止させる停止処理、作業車Vを前進又
は後進状態で前記エンコーダS3による距離計測情報に
基づいて設定距離直進させる直進処理(距離計測で終
了)、作業車Vを前進又は後進状態でトリガー用センサ
S2が誘導用ビーム光A1,A2を設定回数検出する位
置まで直進させる直進処理(光源計測で終了)、各作業
行程R1,R2の終端部から次の行程の始端部に旋回移
動させる旋回処理、誘導用ビーム光A1,A2を操向制
御用センサS1が適正に受光する状態にするための軌道
収束処理、及び、苗補給の指示や植付け装置6の駆動制
御を行う苗供給装置処理の各処理が用意されている。
尚、上記旋回処理及び軌道収束処理では、車体は4輪ス
テリングにて操向制御される。尚、図示しないが、上記
直進処理や軌道収束処理及び旋回処理等においては、前
述の目標角速度に対する検出角速度の偏差情報に基づい
て操向状態の補正を行う操向制御処理(図7参照)が実
行される。
【0044】〔別実施例〕上記実施例では、作業車Vの
ステアリングを2輪及び4輪ステアリング可能として、
操向手段を、操向用車輪としての前後輪3,4の向きを
変更して操向するための油圧シリンダ及びその制御弁か
らなる操向手段7〜10にて構成したが、2輪ステアリ
ングのみ可能に構成してもよく、その場合の操向手段
は、例えば前輪3に対する油圧シリンダ7及びその制御
弁9から構成される。又、操向手段としては、このよう
な車輪式の走行装置を操向させるものに限らず、例え
ば、左右一対のクローラ走行部を備えたクローラ式の走
行装置を操向させるものでもよく、その場合の操向手段
は、左右のクローラ走行部への動力伝達を入り切りする
左右一対のクラッチ等にて構成される。そして、例えば
前記作業行程R1,R2に沿う直進走行時等のように、
車速vが所定車速である場合の目標操向状態は、上記左
右いずれかのクラッチ切り時間によって設定され、従っ
て、その場合、目標角速度設定手段101は、上記クラ
ッチ切り時間及び車速に基づいて車体5の縦軸芯周りで
の目標角速度を求める。
【0045】又、上記実施例では、目標角速度設定手段
101が、予め用意した数値テーブルを参照しながら、
目標操向状態に基づいて前記目標角速度を求めるように
したものを示したが、このような数値テーブルを用意せ
ずに、その都度、所定の計算式に従って前記目標角速度
を求めるようにしてもよい。
【0046】又、上記実施例では、角速度検出手段を、
レーザージャイロS7にて構成したが、これに限るもの
ではない。
【0047】又、上記実施例では、制御手段100が、
車体5の縦軸芯周りでの検出角速度を目標角速度に近づ
けるように操向手段7〜10の操向状態を補正する場合
に、目標角速度に対する検出角速度の偏差に基づいて上
記操向手段7〜10の操向状態の補正量を調整するよう
にしたが、これに限るものではない。例えば、上記目標
角速度に対する検出角速度の偏差に加えて、検出角速度
の変化速度にも基づいて上記操向手段7〜10の操向状
態の補正量を調整するようにしてもよい。
【0048】又、上記実施例では、本発明を作業車とし
ての田植え用の作業車に適用したものを例示したが、田
植え用以外のトラクター等の農作業用の作業車及び農作
業用以外の各種作業車等にも適用できるものであって、
その際の各部の具体構成は、作業車の目的や作業条件等
に合わせて種々変更される。
【0049】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】走行経路の全体及び誘導用ビーム光の投射位置
を示す平面図
【図2】作業車及び誘導用ビーム光投射手段の概略側面
【図3】作業車及び誘導用ビーム光検出センサを示す概
略平面図
【図4】制御構成のブロック図
【図5】操向制御用光センサの受光位置の説明図
【図6】車体横幅方向でのずれ検出値を傾斜補正する説
明図
【図7】操向制御の流れを示すブロック線図
【図8】角速度情報に基づく操向制御の補正について説
明する平面図
【図9】制御作動のフローチャート
【図10】制御作動のフローチャート
【図11】従来技術における操向制御の流れを示すブロ
ック線図
【符号の説明】
5 車体 7〜10 操向手段 100 制御手段 S7 角速度検出手段 101 目標角速度設定手段 3,4 操向用車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 113:00 133:00 137:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体(5)を操向する操向手段(7〜1
    0)と、指令された目標操向状態になるように前記操向
    手段(7〜10)の作動を制御する制御手段(100)
    とが設けられた作業車の操向制御装置であって、 前記車体(5)の縦軸芯周りでの角速度を検出する角速
    度検出手段(S7)と、前記目標操向状態及び車速に基
    づいて前記車体(5)の縦軸芯周りでの目標角速度を求
    める目標角速度設定手段(101)とが設けられ、 前記制御手段(100)は、前記角速度検出手段(S
    7)及び前記目標角速度設定手段(101)の情報に基
    づいて、検出角速度が目標角速度に近付くように前記操
    向手段(7〜10)の操向状態を補正するように構成さ
    れている作業車の操向制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(100)が、前記目標角
    速度に対する前記検出角速度の偏差に基づいて、前記操
    向手段(7〜10)の操向状態の補正量を調整するよう
    に構成されている請求項1記載の作業車の操向制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記操向手段(7〜10)が、操向用車
    輪(3,4)の向きを変更して操向するように構成さ
    れ、前記目標角速度設定手段(101)が、前記目標操
    向状態としての前記操向用車輪(3,4)の目標操向
    角、及び、車速に基づいて前記目標角速度を求めるよう
    に構成されている請求項1又は2記載の作業車の操向制
    御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004012977A1 (ja) * 2002-08-02 2004-02-12 Advics Co., Ltd. 車両の操舵装置
JP2019166981A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 ヤンマー株式会社 自律操舵装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004012977A1 (ja) * 2002-08-02 2004-02-12 Advics Co., Ltd. 車両の操舵装置
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