JPH08162376A - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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JPH08162376A
JPH08162376A JP33053094A JP33053094A JPH08162376A JP H08162376 A JPH08162376 A JP H08162376A JP 33053094 A JP33053094 A JP 33053094A JP 33053094 A JP33053094 A JP 33053094A JP H08162376 A JPH08162376 A JP H08162376A
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JP
Japan
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ring
shaped step
upper lid
step portion
electrolytic capacitor
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Application number
JP33053094A
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English (en)
Inventor
Akira Endo
晃 遠藤
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Marcon Electronics Co Ltd
Original Assignee
Marcon Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納ケースに収納したコンデンサ素子の状態
を、ケース外部から確認・判別可能とする。 【構成】 一対の陽極箔と陰極箔をその間にスペーサと
してコンデンサ紙を介在させて巻回してコンデンサ素子
1が形成され、一対の引出端子4が接続される。収納ケ
ース10は、透明な樹脂材料からなる上部開口型の円筒
状の収納部11と、透明な樹脂材料からなる円板状の上
蓋部12から構成される。上蓋部12には電極端子5と
リベット部6が一体成形される。コンデンサ素子1に駆
動用電解液が含浸され、引出端子4が上蓋部12のリベ
ット部6に接続された状態で、コンデンサ素子1が収納
部11に収納される。収納部11の第1のねじ部13と
上蓋部12のリング状嵌合部14の第2のねじ部15に
よって、収納部11の上部開口部に上蓋部12がねじ込
み嵌合され、互いに接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用による経時劣化を
目視により確認することにより、寿命が容易に予測可能
となる電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品に関しては、小型・高性
能化と共に信頼性の向上が要求されている。これは、機
器に組み込まれて使用される電解コンデンサにおいても
同様である。
【0003】一般に、電解コンデンサにおいては、高純
度アルミニウム箔などの弁作用金属からなる一対の陽極
箔と陰極箔に、同じくアルミニウムなどの弁作用金属か
らなる一対の引出端子を接続し、前記一対の陽極箔・陰
極箔をその間にコンデンサ紙などのスペーサを介在させ
て巻回してコンデンサ素子を形成している。このような
コンデンサ素子において、弁作用金属からなる陽極箔・
陰極箔の表面は、その表面積を拡大するために電気化学
的に粗面化される。さらに、陽極箔の表面には誘電体酸
化皮膜が生成される。
【0004】従来、このようなコンデンサ素子を使用し
てなる電解コンデンサとして、例えば、図3に示すよう
なものが存在している。この図3に示すように、電解コ
ンデンサは、コンデンサ素子1、収納ケース2、及び封
口板3から構成されている。このうち、コンデンサ素子
1は、前述したように、一対の陽極箔・陰極箔をその間
にコンデンサ紙などのスペーサを介在させて巻回して形
成されており、一対の引出端子4が接続されている。ま
た、収納ケース2は上部に開口部を有する円筒状の金属
ケースであり、封口板3には電極端子5とリベット部6
が設けられている。
【0005】より詳細には、コンデンサ素子1に駆動用
電解液が含浸されるとともに、コンデンサ素子1の引出
端子4が封口板3のリベット部6に接続された状態で、
コンデンサ素子1が収納ケース2に収納されている。さ
らに、この収納ケース2の上部開口部は、封口板3によ
って塞がれ、この封口板3の縁部に収納ケース2の上部
開口端部が食込む形で密封されている。このように構成
された電解コンデンサでは、コンデンサ素子1を収納し
た収納ケース2を密封し、外気と遮断しているため、湿
気などの影響によるコンデンサ素子1や駆動用電解液の
劣化を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な構成を有する電解コンデンサが使用により経時劣化す
ることは、周知の事実である。このような経時劣化とし
ては、具体的に、陽極箔表面の誘電体酸化皮膜の劣化及
び駆動用電解液の劣化と共に、コンデンサ素子からの水
素ガスの発生などが起こる。このような経時劣化に伴
い、電解コンデンサの特性(静電容量、損失、漏れ電
流)も経時的に変化する。すなわち、一般的に、使用時
間が長くなるほど静電容量が減少し、損失や漏れ電流が
増大する。
【0007】また、このような経時劣化により、コンデ
ンサの特性が低下するだけでなく、駆動用電解液の劣化
に起因して、最終的にコンデンサの機能を失ってしまう
可能性がある。すなわち、例えば、使用機器が高温とな
る場合には、駆動用電解液が蒸発・熱分解する形で劣化
する。このように蒸発・熱分解した駆動用電解液が冷却
されると、駆動用電解液の構成成分によっては、水素イ
オン濃度の高いアルカリ分を有する液体となる場合があ
る。このようなアルカリ性の液体が、引出端子に付着
し、この状態でコンデンサに電圧が印加された場合に
は、陽極側で浸蝕反応が発生することが確認されてい
る。このように引出端子が腐食した場合、この腐食に気
付かずに使用を継続すると、さらに腐食が進行し、最終
的には引出端子が断線してコンデンサの機能を失ってし
まうことにもなる。加えて、以上のように経時劣化して
しまった電解コンデンサの各部品は、いずれも再利用不
可能であるため、コスト面及び環境面でも欠点がある。
【0008】以上のような経時劣化は、電解コンデンサ
の本質上から避けられないものである。そのため、従
来、このような電解コンデンサを組込んで使用する機器
においては、電解コンデンサの信頼性低下を認知した上
で、電解コンデンサの信頼性低下による機器機能の低下
を防止するために、次のように対応している。すなわ
ち、電解コンデンサの製品としての保証寿命に基づい
て、機器に組込んで実際に使用する電解コンデンサの寿
命を、アレニウスの法則(10℃・2倍則)から複雑な
計算により算出し、推定している。そして、この推定し
た寿命に基づき、コンデンサの交換を行っている。しか
しながら、このような電解コンデンサの寿命の算出は繁
雑である上、電解コンデンサの運転条件が算出時の条件
と異なる場合などには、推定寿命と実際の寿命との差が
大きくなってしまう。
【0009】一方、以上のような電解コンデンサの使用
による経時劣化に関し、駆動用電解液の劣化によってコ
ンデンサ素子が経時的に茶褐色に変色することが知られ
ている。したがって、使用中の電解コンデンサの内部状
態、すなわち、コンデンサ素子の変色程度を調べること
により、電解コンデンサとしての劣化状態を容易に判別
することができることになる。しかしながら、図3に示
したような従来の電解コンデンサでは、コンデンサ素子
1が不透明な金属の収納ケース2に密封収納されている
ため、ケース外部からコンデンサ素子1の変色程度を確
認することは困難である。したがって、コンデンサ素子
1の変色程度に基づいて電解コンデンサの寿命を判断す
ることは不可能である。
【0010】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その第1の目
的は、収納ケースに収納したコンデンサ素子の状態を、
ケース外部から確認・判別可能とすることにより、容易
かつ正確に寿命を予測することが可能であり、信頼性に
優れ、しかもコスト面及び環境面でも優れた電解コンデ
ンサを提供することである。
【0011】また、第2の目的は、ケースに収納される
コンデンサ素子の状態を、ケース外部から確認・判別可
能とするとともに、収納部と上蓋部とを高気密性を保持
して接続可能とすることにより、より信頼性の高い電解
コンデンサを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電解コンデンサ
は、弁作用金属からなる一対の陽極箔と陰極箔をその間
にスペーサを介在させて巻回してコンデンサ素子を形成
し、このコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸して収納
ケース内に密閉収納してなる電解コンデンサにおいて、
収納ケースが次のように構成されたことを特徴としてい
る。
【0013】請求項1記載の電解コンデンサにおいて、
収納ケースは、コンデンサ素子を収納する上部開口型の
収納部と電極端子を有する上蓋部とから構成される。そ
して、これらの収納部と上蓋部は、ねじ部をそれぞれ有
し、このねじ部間のねじ込み嵌合によって互いに着脱可
能に接続される。さらに、収納部と上蓋部のうちの少な
くとも一方は透明な樹脂材料からなる透明樹脂部を有す
る。
【0014】請求項2記載の電解コンデンサにおいて
は、請求項1記載の電解コンデンサの構成に加えて、さ
らに、収納部と上蓋部との接続部に樹脂製シール材が装
着されたことを特徴としている。
【0015】請求項3〜6記載の電解コンデンサは、請
求項2記載の電解コンデンサにおいて、そのねじ込み嵌
合部が次のように構成されたことを特徴としている。請
求項3記載の電解コンデンサにおいて、収納部は、その
上部開口端部にリング状段差部を有し、このリング状段
差部の側面に第1のねじ部を有する。そして、上蓋部
は、収納部のリング状段差部と嵌合されるリング状嵌合
部を有し、このリング状嵌合部のリング状段差部の第1
のねじ部と対向する側面に第2のねじ部を有する。さら
に、樹脂製シール材は、リング状段差部の段差面とリン
グ状嵌合部の端面との間に装着される。
【0016】請求項4記載の電解コンデンサにおいて、
収納部は、その上部開口端部の側面に第1のねじ部を有
する。そして、上蓋部は、収納部の上部開口端部と嵌合
されるリング状段差部を有し、このリング状段差部の上
部開口端部の第1のねじ部と対向する側面に第2のねじ
部を有する。さらに、樹脂製シール材は、上部開口端部
の端面とリング状段差部の段差面との間に装着される。
【0017】請求項5記載の電解コンデンサにおいて、
収納部は、その上部開口端部に第1のリング状段差部を
有し、この第1のリング状段差部の側面に第1のねじ部
を有する。そして、上蓋部は、収納部の第1のリング状
段差部と嵌合される第2のリング状段差部を有し、この
第2のリング状段差部の第1のリング状段差部の第1の
ねじ部と対向する側面に第2のねじ部を有する。さら
に、樹脂製シール材は、第1のリング状段差部の段差面
と第2のリング状段差部の端面との間に装着される。
【0018】請求項6記載の電解コンデンサにおいて、
収納部は、その上部開口端部に第1のリング状段差部を
有し、この第1のリング状段差部の側面に第1のねじ部
を有する。そして、上蓋部は、収納部の第1のリング状
段差部と嵌合される第2のリング状段差部を有し、この
第2のリング状段差部の第1のリング状段差部の第1の
ねじ部と対向する側面に第2のねじ部を有する。さら
に、樹脂製シール材は、第1のリング状段差部の端面と
第2のリング状段差部の段差面との間に装着される。
【0019】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は次の
通りである。すなわち、請求項1記載の発明によれば、
コンデンサ素子を収納する収納ケースが収納部と上蓋部
とから構成され、これらのうち少なくとも一方が透明樹
脂部を有するため、この透明樹脂部を介して、収納ケー
スの内部を目視により確認・判別することができる。し
たがって、コンデンサ素子の劣化による経時的な変色程
度あるいは引出端子の腐食程度から電解コンデンサの寿
命を容易かつ正確に予測することができる。また、請求
項2〜6記載の発明によれば、収納部と上蓋部とのねじ
込み嵌合部に装着した樹脂製シール材によって、収納部
と上蓋部とを高気密性を保持して接続することができ
る。
【0020】
【実施例】以下には、本発明による電解コンデンサの実
施例について、図1及び図2を参照して具体的に説明す
る。
【0021】[1]代表的な実施例の構成…図1 まず、図1は、請求項1記載の発明を適用した電解コン
デンサの代表的な一実施例を示す図である。この図1に
示すように、本実施例の電解コンデンサは、コンデンサ
素子1と収納ケース10から構成されている。このう
ち、コンデンサ素子1は、高純度アルミニウム箔からな
る一対の陽極箔と陰極箔をその間にスペーサとしてコン
デンサ紙を介在させて巻回して形成されている。このコ
ンデンサ素子1には、一対の引出端子4が接続されてい
る。また、収納ケース10は、収納部11と上蓋部12
とから構成されている。このうち、収納部11は、透明
な樹脂材料からなる上部開口型の円筒状部材である。そ
して、上蓋部12は、透明な樹脂材料からなる円板状部
材であり、電極端子5とリベット部6が一体成形されて
いる。
【0022】より詳細には、コンデンサ素子1に駆動用
電解液が含浸されるとともに、コンデンサ素子1の引出
端子4が上蓋部12のリベット部6に接続された状態
で、コンデンサ素子1が収納部11に収納されている。
そして、この収納部11の上部開口部には、上蓋部12
がねじ込み嵌合されている。すなわち、収納部11の上
部開口端部の外周面には第1のねじ部13が設けられて
いる。また、上蓋部12は、収納部11の上部開口端部
の外周部に嵌合されるリング状嵌合部14を有し、この
リング状嵌合部14における第1のねじ部13と対向す
る内周面には第2のねじ部15が設けられている。そし
て、以上のように設けられた収納部11の第1のねじ部
13と上蓋部12の第2のねじ部15とがねじ込み嵌合
されることにより、収納部11と上蓋部12とが気密状
態で接続されている。
【0023】[2]代表的な実施例の作用と効果 以上のように構成された本実施例の電解コンデンサの作
用と効果は次の通りである。すなわち、コンデンサ素子
1を収納する収納ケース10が収納部11と上蓋部12
とから構成され、この収納部11及び上蓋部12が共に
透明な樹脂材料から構成されているため、収納ケース1
0の内部を目視により容易に確認・判別することができ
る。したがって、コンデンサ素子1の劣化による経時的
な変色程度あるいは引出端子4の腐食程度から電解コン
デンサの寿命を容易かつ正確に予測することができる。
その結果、電解コンデンサを最も適切な時期に交換する
ことができるため、使用機器の信頼性を向上できる。
【0024】また、収納ケース10は、ねじ込み嵌合型
の組立式樹脂ケースであるため耐久性に優れており、ケ
ース内部のコンデンサ素子1や引出端子4が劣化した後
も高品質に保持される。そのため、コンデンサ素子1が
使用不能となった場合には、この収納ケース10をその
まま再利用してコンデンサ素子1を交換するだけで、新
たな電解コンデンサを構成することができる。このよう
に、本実施例においては、収納ケース10を再利用可能
であるため、コスト面及び環境面にも優れている。
【0025】以上のような本実施例の電解コンデンサの
作用と効果を実証するために、透明樹脂製の収納ケース
を使用した本発明品と金属ケースを使用した従来品とを
製作し、信頼性試験を行った。すなわち、まず、本発明
品と従来品として、定格400V−5600μFの85
℃品をそれぞれ10個ずつ製作した。そして、この10
個ずつの試料に対して、信頼性試験として、105℃−
400Vの電圧を印加し、2000時間の寿命試験を行
った。この後、収納ケース外部からケース内部のコンデ
ンサ素子及び引出端子の状態を目視確認し、続いてコン
デンサを分解調査したところ、次の表1に示すような結
果が得られた。
【0026】
【表1】
【0027】この表1に示すように、2000時間の寿
命試験後の目視確認結果及び分解調査結果は次の通りで
ある。まず、従来品については、コンデンサ素子を収納
している収納ケースが金属からなるため、収納ケース外
部からケース内部の状態を目視により確認することは不
可能であり、コンデンサ素子表面の変色程度の確認や引
出端子の腐食の推定は全く不可能であった。また、この
従来品のコンデンサを分解して調査したところ、10個
の試料中4個の引出端子において実際に腐食が確認され
た。
【0028】これに対して、本発明品については、コン
デンサ素子を収納している収納ケースが透明樹脂からな
るため、収納ケース外部からケース内部の状態を目視に
より容易に確認することができた。すなわち、本発明品
については、全ての試料のコンデンサ素子表面が茶褐色
に変化しており、10個の試料中4個の引出端子の腐食
が推定された。また、コンデンサを分解して調査したと
ころ、腐食が推定された4個の試料の引出端子において
実際に腐食が確認された。このように、本発明品につい
ては、コンデンサの機能を失う前に、コンデンサの劣化
状態を容易かつ正確に把握できる。したがって、前述し
たように、電解コンデンサを最も適切な時期に交換でき
るため、使用機器の信頼性を向上できる。
【0029】[3]他の実施例…図2 図2は、請求項2〜6記載の発明を適用した他の実施例
を示す図である。この図2は、特に、収納部11と上蓋
部12との接続部を示しており、図中16は、樹脂製シ
ール材である。これらの実施例において、収納部11と
上蓋部12は、いずれも透明な樹脂材料で構成されてお
り、収納部11と上蓋部12との接続部の構成と樹脂製
シール材16を除けば、前述した図1の実施例と全く同
様に構成されている。
【0030】図2の(A)は、請求項2及び3記載の発
明を適用した実施例である。この図2の(A)に示すよ
うに、収納部11の上部開口端部の外周部にはリング状
段差部17が設けられ、このリング状段差部17の外周
面には第1のねじ部13が設けられている。また、上蓋
部12のリング状嵌合部14の第1のねじ部13と対向
する内周面には第2のねじ部15が設けられている。そ
して、収納部11のリング状段差部17の段差面と上蓋
部12のリング状嵌合部14の端面との間に、樹脂製シ
ール材16が装着されている。
【0031】図2の(B)は、請求項2及び4記載の発
明を適用した実施例である。この図2の(B)に示すよ
うに、収納部11の上部開口端部の内周面には第1のね
じ部13が設けられている。また、上蓋部12のリング
状嵌合部14の外周部にはリング状段差部18が設けら
れ、このリング状段差部18の外周面には第2のねじ部
15が設けられている。そして、収納部11の上部開口
端部の端面と上蓋部12のリング状段差部18の段差面
との間に、樹脂製シール材16が装着されている。
【0032】図2の(C)は、請求項2及び5記載の発
明を適用した実施例である。この図2の(C)に示すよ
うに、収納部11の上部開口端部の外周部には第1のリ
ング状段差部17が設けられ、この第1のリング状段差
部17の外周面には第1のねじ部13が設けられてい
る。また、上蓋部12のリング状嵌合部14の内周部に
は第2のリング状段差部18が設けられ、このリング状
段差部18の内周面には第2のねじ部15が設けられて
いる。そして、収納部11の第1のリング状段差部17
の段差面と上蓋部12の第2のリング状段差部18の端
面との間に、樹脂製シール材16が装着されている。
【0033】図2の(D)は、請求項2及び6記載の発
明を適用した実施例である。この図2の(D)に示すよ
うに、収納部11の上部開口端部の内周部には第1のリ
ング状段差部17が設けられ、この第1のリング状段差
部17の内周面には第1のねじ部13が設けられてい
る。また、上蓋部12のリング状嵌合部14の外周部に
は第2のリング状段差部18が設けられ、このリング状
段差部18の外周面には第2のねじ部15が設けられて
いる。そして、収納部11の第1のリング状段差部17
の端面と上蓋部12の第2のリング状段差部18の段差
面との間に、樹脂製シール材16が装着されている。
【0034】以上のような構成を有する図2の各実施例
においては、いずれも、段差部を利用して樹脂製シール
材16を装着することにより、収納部11と上蓋部12
との接続の機械的結合力及び気密性を向上することがで
きる。振動などによる接続部のゆるみの発生や、外部の
湿気などの影響を確実に防止することができるため、信
頼性をより向上することができる。
【0035】なお、前述した各実施例においては、いず
れも、収納部11と上蓋部12の両方に透明な樹脂材料
を用いた例を示したが、収納部11と上蓋部12のいず
れか一方を、半透明又は不透明な樹脂材料によって構成
することも可能である。さらに、収納部11と上蓋部1
2のいずれか一方を半透明または不透明な樹脂材料で構
成し、その一部のみを透明な樹脂材料からなる窓部(透
明樹脂部)として構成することも可能である。そしてま
た、収納部11と上蓋部12のいずれか一方を、アルミ
などの金属材料によって構成することも可能である。一
方、収納部11と上蓋部12との接続部の具体的な構成
や樹脂製シール材16の装着位置についても適宜変更可
能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コンデンサ素子を収納する収納ケースを収納部と上蓋部
から構成し、この収納部と上蓋部の少なくとも一方に透
明樹脂部を設けたことにより、この透明樹脂部を介し
て、収納ケースに収納したコンデンサ素子の状態を、ケ
ース外部から目視により容易に確認・判別することがで
きる。したがって、電解コンデンサの寿命を容易かつ正
確に予測することが可能であり、信頼性に優れ、しかも
コスト面及び環境面でも優れた電解コンデンサを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解コンデンサの代表的な一実施例を
示す正面断面図。
【図2】本発明の電解コンデンサの他の複数の実施例を
示す部分断面図。
【図3】従来の電解コンデンサの一例を示す正面断面
図。
【符号の説明】
1…コンデンサ素子 2…収納ケース 3…封口板 4…引出端子 5…電極端子 6…リベット部 10…収納ケース 11…収納部 12…上蓋部 13…第1のねじ部 14…リング状嵌合部 15…第2のねじ部 16…樹脂製シール材 17…(第1の)リング状段差部 18…(第2の)リング状段差部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる一対の陽極箔と陰極
    箔をその間にスペーサを介在させて巻回してコンデンサ
    素子を形成し、このコンデンサ素子に駆動用電解液を含
    浸して収納ケース内に密閉収納してなる電解コンデンサ
    において、前記収納ケースは、コンデンサ素子を収納す
    る上部開口型の収納部と電極端子を有する上蓋部とから
    構成され、前記収納部と上蓋部は、ねじ部をそれぞれ有
    し、このねじ部間のねじ込み嵌合によって互いに着脱可
    能に接続され、前記収納部と上蓋部のうちの少なくとも
    一方は透明な樹脂材料からなる透明樹脂部を有すること
    を特徴とする電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記収納部と上蓋部との接続部に樹脂製
    シール材が装着されたことを特徴とする請求項1記載の
    電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記収納部は、その上部開口端部にリン
    グ状段差部を有し、このリング状段差部の側面に第1の
    ねじ部を有し、前記上蓋部は、前記収納部の前記リング
    状段差部と嵌合されるリング状嵌合部を有し、このリン
    グ状嵌合部の前記リング状段差部の前記第1のねじ部と
    対向する側面に第2のねじ部を有し、前記樹脂製シール
    材は、前記リング状段差部の段差面と前記リング状嵌合
    部の端面との間に装着されたことを特徴とする請求項2
    記載の電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記収納部は、その上部開口端部の側面
    に第1のねじ部を有し、前記上蓋部は、前記収納部の上
    部開口端部と嵌合されるリング状段差部を有し、このリ
    ング状段差部の前記上部開口端部の前記第1のねじ部と
    対向する側面に第2のねじ部を有し、前記樹脂製シール
    材は、前記上部開口端部の端面と前記リング状段差部の
    段差面との間に装着されたことを特徴とする請求項2記
    載の電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 前記収納部は、その上部開口端部に第1
    のリング状段差部を有し、この第1のリング状段差部の
    側面に第1のねじ部を有し、前記上蓋部は、前記収納部
    の前記第1のリング状段差部と嵌合される第2のリング
    状段差部を有し、この第2のリング状段差部の前記第1
    のリング状段差部の前記第1のねじ部と対向する側面に
    第2のねじ部を有し、前記樹脂製シール材は、前記第1
    のリング状段差部の段差面と前記第2のリング状段差部
    の端面との間に装着されたことを特徴とする請求項2記
    載の電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 前記収納部は、その上部開口端部に第1
    のリング状段差部を有し、この第1のリング状段差部の
    側面に第1のねじ部を有し、前記上蓋部は、前記収納部
    の前記第1のリング状段差部と嵌合される第2のリング
    状段差部を有し、この第2のリング状段差部の前記第1
    のリング状段差部の前記第1のねじ部と対向する側面に
    第2のねじ部を有し、前記樹脂製シール材は、前記第1
    のリング状段差部の端面と前記第2のリング状段差部の
    段差面との間に装着されたことを特徴とする請求項2記
    載の電解コンデンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999014774A1 (de) * 1997-09-18 1999-03-25 Epcos Ag Elektrischer kondensator
CN105047416A (zh) * 2015-06-29 2015-11-11 南通爱利特机电制造有限公司 一种电解电容焊接底座
KR20200125251A (ko) * 2019-04-26 2020-11-04 비나텍주식회사 고분자 케이스를 포함하는 전기화학 에너지 저장장치 및 그의 제조 방법

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