JPH0816027B2 - 耐酸化性に優れた炭素材料 - Google Patents

耐酸化性に優れた炭素材料

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JPH0816027B2
JPH0816027B2 JP4265332A JP26533292A JPH0816027B2 JP H0816027 B2 JPH0816027 B2 JP H0816027B2 JP 4265332 A JP4265332 A JP 4265332A JP 26533292 A JP26533292 A JP 26533292A JP H0816027 B2 JPH0816027 B2 JP H0816027B2
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崎 憲 治 宮
田 久 良 吉
藤 吉 成 加
尾 靖 西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属溶湯攬拌翼、金属溶
解ルツボ、金属溶湯用ノズル、金属鋳造用モールド等耐
酸化性が要求される部所にて使用される耐酸化性に優れ
た炭素材料に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素材料は高温強度、耐熱衝撃性、高熱
伝導性、良導電性、低熱膨脹率等工業材料として優れた
特性を有する材料であるが、高温条件下で酸化され易い
という欠点があるため高温下での使用は非酸化雰囲気に
限られ、大気中では使用することはできなかった。そこ
で、このような短所を改善するために炭素の耐酸化性を
向上させる方法について従来から多くの工夫がなされて
いる。その主なものとしてCVD法により耐酸化性物
質で炭素材料表面を覆う方法、耐酸化性物質を炭素材
料中の気孔内に含浸させる方法、摩砕処理した炭素と
耐酸化性物質を混合して焼結させる方法等が行われてい
る。しかし、CVD法では雰囲気制御や大型品の処理が
困難であり、処理時間当りの被覆層が薄く長時間の処理
を必要とするため高価なものとなる。また、複雑な形状
へのコーティングではコーティングにムラを生じたり、
コーティングに剥離やクラックがあった場合、その部分
から酸化するという欠点がある。次の含浸法ではホウケ
イ酸ガラスやコロイダルシリカを含浸する方法等がある
が、高温での耐酸化性を向上させるにはオートクレーブ
による含浸加工やガラスの融点以上での高温度における
含浸処理工程を必要としている。そのためこの含浸処理
に時間がかかり高価なものとなってしまう。また、摩砕
処理した炭素と耐酸化性材料を使用する方法(特公昭6
2−46508)では原料の摩砕処理という工程を必要
とするため、これも時間とコストの増大を引き起こすこ
とになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭素
材料自体が持つ優れた特性を維持しながら酸化に対して
従来以上の耐酸化性を有した炭素材料を提供することで
ある。また、この炭素材料は後からの酸化防止処理を必
要としない均一な耐酸化性を有した炭素材料である。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上のような問題点を解
決するためにC−B4C−SiC系の材料が考案されて
いる(特公昭62−46508)。これによって得られ
る機械的強度や高温における酸化特性は優れた性質を示
すが、摩砕処理工程を必要とするため特に多量の材料を
必要とする場合に困難がある。
【0005】本発明者は鋭意研究の結果、炭素−セラミ
ックス複合材料においてその炭素源,セラミックス源及
びその配合割合を限定することによって摩砕処理を必要
としない耐酸化性に優れた炭素材料を完成するに到っ
た。
【0006】本発明では高温酸化雰囲気においては、材
料表面にガラス相を形成することによって耐酸化性が向
上することに着目して、研究を進めた結果、B−Si−
O系のガラス相が高温でも安定した性質を示すことに注
目した。硼素成分の原料としてはB4Cを使用した。:
珪素成分についてはSiCが一般的であるが、更に耐酸
化性を向上させるためにSi34を配合した。このこと
によって耐酸化性を大巾に向上させることができた。
【0007】即ち本発明は、(A)仮焼コークス粉末5
0〜95重量%及び(B)炭化硼素粉末B4Cと窒化珪
素粉末との重量比51:49ないし98:2範囲内の粉
末混合物50〜5重量%の混合粉末100重量部に対し
て粘結剤10〜50重量部を添加し、混練、成形、焼
成、必要に応じて黒鉛化して成る耐酸化性に優れた炭素
材料を提供するものである。
【0008】本発明で用いる仮焼コークスは1000℃
以上で処理された揮発分を有しない仮焼コークスで、石
炭系、石油系、樹脂系のいずれでも良い。仮焼コークス
の粒径は20μm以下のものを用いる。この仮焼コーク
スに配合する炭化硼素B4C、窒素珪素もできるだけ微
細なものの方が耐酸化性に対する効果が大きく、10μ
m以下のものが望ましい。仮焼コークス、炭化硼素、窒
化珪素とも上記以上の粒径のものを使用した場合強度的
にも低下するとになる。炭化硼素と窒化珪素は両者の重
量比が51:49ないし98:2になるような割合で用
いられる。窒素珪素の割合が前記の範囲より少ない場合
はSiO2ガラスの形成量が少なくなるため1000℃
以上での耐酸化性が劣り、また前記より多い場合は低温
で酸化防止効果を果すB23ガラスの形成量が少なくな
るため特に800℃以下での耐酸化性が極めて悪くな
る。
【0009】次に(A)仮焼コークス粉末と(B)炭化
硼素及び窒化珪素粉末混合物との配合比は両者の重量比
が50:50ないし95:5の範囲内になるように選ぶ
必要がある。これよりもAの成分量が多いと形成される
ガラスの形成量が非常に少なくなるため耐酸化性が極め
て悪化する。
【0010】一方前記よりも(A)の成分量が少ないと
炭素材料としての特性を持った材料とすることができな
くなる。次にこの(A),(B)混合物100重量部に
対して粘結剤を10〜50重量部加えて混練を行う。粘
結剤としてはタール、ピッチ樹脂等を用いる。粘結剤の
量が前記以下であると強度の低下を免れないし、前記以
上であれば焼成中に気孔が多量に発生するため緻密なも
のがえられなく粉末の混練にはボールミルや擂潰機のよ
うなものを用い、均一に混合する必要が有る。混練はニ
ーダーのようなブレンダーで行う。成形は100kg/cm2
以上の加圧力で成形し、成形方法としては一軸加圧、等
方加圧成形のいずれでも良い。加圧力が前記以下である
と素材内に多量の気孔が残り、耐酸化性を低下させる要
因となる。焼成は非酸化雰囲気中で800℃以上の温度
で行う。焼成後素材中に多くの気孔が残存している場合
は気孔内にタール、ピッチ、樹脂等含浸して焼成するこ
とをくり返す。
【0011】更にその後に1700〜2400℃の範囲
内、非酸化雰囲気下で焼成を行い、黒鉛化を行うことに
よって耐酸化性を有した炭素材料とすることができる。
処理温度が前記以下であると黒鉛化の進行が少ないため
炭素材料としての特徴が少なくなってしまう。また、耐
酸化性についても不充分なものとなる。処理温度が前記
以上であると黒鉛化の進行の進み過ぎや配合成分の揮発
が生じて気孔が大きくなり、緻密なものが得られない。
その結果内部への酸素の侵入を容易にするため耐酸化性
が劣ることになってしまう。
【0012】本発明ではあらかじめ耐酸化性の粉末を均
一混合しておくために炭素材料のどの部位においても同
等の耐酸化性がある。そのためCVDや、耐酸化性物質
の含浸といった酸化防止処理の工程を必要としない。よ
って製品の大きさや形状は任意に設定でき、コストも安
価なものとなる。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を比較例と併せて説明す
る。
【0014】
【実施例1】仮焼コークス(平均粒径5μm)70重量
%に対して炭化硼素(平均粒径5μm)と窒化珪素(平均
粒径2μm)との混合物(混合比70:30)を30重
量%配合し、振動ボールミルで充分に混合し、ピッチを
加えてニーダーで熱間混練を行い、冷却後に粉砕機にて
粉砕を行い平均粒径10μmに調整したものを静水圧プ
レスにて1.5 t/cm2で成形した成形体をコークス粉
中に詰めCO雰囲気下で1000℃まで15℃/hで焼
成し、CO雰囲気を保ちながら200℃まで冷却し予備
焼成品とした。この予備焼成品をアチソン炉にて200
0℃で熱処理して炭素−炭化硼素−窒化珪素複合焼結体
とした。物性を表1に示す。この複合焼結体を25×2
5×25mmに切断し大気雰囲気の電気炉にセットし10
0hr後の酸化重量減少率を測定した。酸化温度は700
℃,900℃,1100℃とした。重量減少率を表2に
示す。
【0015】
【実施例2】実施例1と同じ原料を用い、仮焼コークス
70重量%、炭化硼素と窒化珪素の混合物(混合比5
1:49)を30重量%配合し、実施例1と同様な方法
で複合焼結体を作成した。物性を表1に示す。この複合
焼結体を実施例1と同様な方法で酸化重量減少率を測定
した。結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【実施例3】実施例1と同じ原料を用い仮焼コークス6
0重量%、炭化硼素、窒化珪素の混合物(混合比70:
30)を40重量%配合し、実施例1と同様な方法で複
合焼結体を作成した。物性を表1に示す。この複合焼結
体を実施例1と同様の方法で酸化重量減少率を測定し
た。結果を表2に示す。
【0019】
【比較例1】実施例1と同じ原料を用い仮焼コークス9
6重量%、炭化硼素と窒化珪素の混合物(混合比70:
30)を4重量%配合し、実施例1と同様の方法で複合
焼結体を作成した。物性を表1に示す。この複合焼結体
を実施例1と同様の方法で酸化重量減少率を測定した結
果を表2に示す。
【0020】
【比較例2】実施例1と同じ仮焼コークスと炭化硼素を
用い窒化珪素を炭化硼素(平均粒径1μm)に置換して
配合以下複合焼結体の作成は実施例1と同様の方法で行
いその物性を表1に示す。この複合焼結体を実施例1と
同様の方法で酸化重量減少率を測定した結果を表2に示
す。
【0021】
【比較例3】実施例1と同じ仮焼コークスと炭化硼素を
用い仮焼コークス70重量%、炭化硼素30重量%の割
合で混合し、実施例1と同様の方法で複合焼結体を作成
した。物性を表1に示す。この複合焼結体を実施例1と
同様の方法で酸化重量減少率を測定した。結果を表2に
示す。
【0022】
【発明の効果】本発明の黒鉛材料は耐酸化性に優れてい
るため炭素材料の特性と耐酸化性が要求される産業上様
々な分野での利用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加 藤 吉 成 岐阜県瑞浪市寺河戸町1113−2 (72)発明者 西 尾 靖 岐阜県恵那郡山岡町田代1029 審査官 柳 和子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (A)仮焼コークス粉末50〜95重量%及び(B)炭
    化硼素と窒化珪素粉末との重量比51:49ないし9
    8:2の範囲内の粉末混合物50〜5重量%の混合粉末
    100重量部に対して粘結剤10〜50重量部を添加
    し、混練、成形、焼成必要に応じて黒鉛化して成る耐酸
    化性に優れた炭素材料。
JP4265332A 1992-09-08 1992-09-08 耐酸化性に優れた炭素材料 Expired - Fee Related JPH0816027B2 (ja)

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JPH07165468A JPH07165468A (ja) 1995-06-27
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