JPH08156902A - 流動性食品の充填装置 - Google Patents

流動性食品の充填装置

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JPH08156902A
JPH08156902A JP6329355A JP32935594A JPH08156902A JP H08156902 A JPH08156902 A JP H08156902A JP 6329355 A JP6329355 A JP 6329355A JP 32935594 A JP32935594 A JP 32935594A JP H08156902 A JPH08156902 A JP H08156902A
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JP
Japan
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filling
pipe
piston type
type metering
horizontal portion
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Application number
JP6329355A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Yazaki
雅俊 矢崎
Motokazu Kikuchi
基和 菊地
Tetsuo Miyamoto
哲夫 宮本
Toshio Haruki
敏夫 春木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少数のピストン式定量ポンプで多数の容器に
同時、かつ定量的に充填することができる流動性食品の
充填装置を提供する。 【構成】 流動性食品供給装置、ピストン式定量ポン
プ、このピストン式定量ポンプの出口側に接続される共
通配管、及びこの共通配管に接続され流動性食品の排出
口を有する複数の充填管を備えており、前記ピストン式
定量ポンプにより計量送給される流動性食品を前記排出
口から複数の容器に同時に充填することを可能とした流
動性食品の充填装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動性食品を計量しな
がら多数の容器に定量的に充填する装置に関する。本発
明は、特に、アイスクリ−ム、氷菓等の冷菓類の製造に
おける充填工程に好適に利用できる。
【0002】本明細書において「容器」は、プラスチッ
クのカップ、パウチ、紙箱等の一般的な容器の他、冷菓
類の製造に用いられる「モ−ルド」等も含み、また「複
数」は二以上であり、「流動性食品」は、液体、半流動
体、固液混合流体等、流動性を有する種々の食品、食
材、食品原料等であり、アイスクリ−ム、アイスキャン
ディ−等の氷菓の原料溶液(以下ミックスと記載するこ
とがある)、ゼリ−液、ホイップクリ−ム等を例示でき
る。
【0003】
【従来の技術】食品を大量生産する工場においては、種
々の流動性食品を一定量づつ計量しながら容器に充填す
る工程があり、このような工程にはピストン式定量ポン
プを備えた充填装置が使用されている。ピストン式定量
ポンプは、シリンダ及びその内部を進退移動するピスト
ンを主要部としており、このピストンの進退移動により
シリンダ内部に流動性食品を導入及び排出して給送す
る。その際、前記ピストンの進退移動距離に応じた一定
量の流動性食品が計量される。従って、前記ピストン式
定量ポンプを備えた充填装置では、常に一定量の流動性
食品を容器に充填することができる。
【0004】ピストン式定量ポンプを用いた充填工程の
一例としては、棒付きアイスキャンディ−の製造におい
てミックスをモ−ルドに充填する工程を例示することが
できる。この充填装置の概略は図4に示すとおりであ
る。図4は、従来のミックスの充填装置における各部材
の位置関係を示す概略斜視図である。
【0005】一枚のモ−ルドプレ−ト40には5個のモ
−ルドMが一列に形成され、複数のモ−ルドプレ−ト4
0が互いに係着されてベルト状となっており、上方には
充填装置50が配設されている。モ−ルドプレ−ト40
は矢印Yの方向に断続的に移動する。従って、充填装置
50の下部に位置するモ−ルドプレ−ト40は、この断
続的移動によって、ミックスの充填後に次のモ−ルドプ
レ−ト40に入れ替わる。尚、本明細書においては、全
ての図面について、矢印Yは共通してモ−ルドプレ−ト
40の移動方向を示す。
【0006】充填装置50は、ミックス供給装置51
と、その下側に配設される5台のピストン式定量ポンプ
52を備えている。ピストン式定量ポンプ52の入口は
前記ミックス供給装置51に接続され、出口には充填管
(図示せず)が各々接続されている。
【0007】充填されるミックスは、ミックス供給装置
51からピストン式定量ポンプ52に送られる。ピスト
ン式定量ポンプ52においては、ピストンの進退移動に
よってシリンダ−にミックスが導入され、次いで排出さ
れ、充填管を介して各モ−ルドMに充填される。かくし
て、ピストンの一往復ごとにモ−ルドMにミックスが計
量されて充填される。
【0008】モ−ルドMにミックスが充填された後、モ
−ルドM内に棒が挿入され、モ−ルドMの外側が冷却さ
れてミックスが凍結硬化され、棒付きアイスキャンディ
ーとしてモ−ルドMから抜き出される。
【0009】このような充填装置においては、図4に示
すように、一枚のモ−ルドプレ−ト40にモ−ルドMが
複数個形成されている。従って、ミックスを充填するに
際には、一回の充填でモ−ルドプレ−ト40の全てのモ
−ルドMに同時に充填する必要がある。このために、充
填装置50では、5台のピストン式定量ポンプ52をモ
−ルドMの位置に合わせて一列に配置する構造をとって
いるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】アイスキャンディー製
造工程に限らず、一般に、流動性食品の充填工程におい
て、流動性食品を同時に複数の容器に定量的に充填する
ことは、工程の迅速化に貢献することから、望ましいこ
ととされている。しかしながら、従来の充填装置におい
ては、容器の個数に応じて同数のピストン式定量ポンプ
を使用する必要があった。即ち、従来の充填装置では、
一台のピストン式定量ポンプが1個の容器に対応する構
造となっており、容器の個数とピストン式定量ポンプの
台数は一致していることが常識であった。
【0011】従って、このような構成では、例えば、一
度に充填する容器の個数を増加する場合には、ピストン
式定量ポンプの台数も増加する必要があり、大規模な工
事を必要としていた。特に、前記アイスキャンディーの
製造においては、一口タイプのアイスキャンディー等、
小さい径のアイスキャンディーを製造する際には、10
〜20個ものモ−ルドが形成されたモ−ルドプレ−トを
使用したい場合があるが、このような場合にはピストン
式定量ポンプも大幅に増加する必要があるため、実際に
は前記のような10〜20個ものモ−ルドが形成された
モ−ルドプレ−トを使用することは困難だった。
【0012】結局、従来の充填装置では、容器の個数が
多い場合には、それに応じて多数のピストン式定量ポン
プを配設する必要があり、投資コストが増大するととも
に保守管理の手間及びランニングコストが増加する欠点
があった。
【0013】また逆にいえば、従来の充填装置において
は、ピストン式定量ポンプの台数によって一工程あたり
に充填できる容器の個数が決定されており、ピストン式
定量ポンプの台数を増加するという大規模な工事を行わ
ない限り、同時に充填できる容器の個数を増加できず、
種々の食品への適応能力に限界があった。
【0014】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みて、一台のピストン式定量ポンプを用いて多数の容
器に同時に充填することが可能であり、しかも、各容器
の充填量のバラつきが少ない充填装置を提供することを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】以下に前記課題を解決す
る本発明は、流動性食品を同時に多数の容器に定量的に
充填する装置であって、流動性食品貯留タンクを有する
流動性食品供給装置、該記流動性食品供給装置に接続さ
れ流動性食品を計量送給するピストン式定量ポンプ、該
ピストン式定量ポンプの出口側に接続される共通配管、
及び該共通配管に接続され流動性食品の排出口を有する
複数の充填管からなる流動性食品の充填装置であり、前
記共通配管が、水平方向に配置された水平部分を有し、
この水平部分の上面に前記複数の充填管が各々接続され
ること、及び充填管の前記排出口が、少なくとも前記水
平部分の上面よりも高い位置に配置されることを望まし
い態様としてもいる。
【0016】次に本発明を詳細に説明するが、本発明の
要素には後記する実施例の要素との対応を容易にするた
め、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記し
ている。本発明を後記の実施例の符号と対応させて説明
する理由は、本発明の理解を容易にするためであって、
本発明の範囲を実施例に限定するためのものではない。
【0017】図1は本発明の充填装置の一実施例の構造
を示す概略図であり、図2は図1のX−X´線の断面を
矢印X”の方向にみた断面平面図である。また、図3
は、図1の一部の部分拡大図である。
【0018】本発明の充填装置は、具体的には、流動性
食品貯留タンク(2)を有する流動性食品供給装置
(1)、該流動性食品供給装置(1)に接続され流動性
食品(R)を計量送給するピストン式定量ポンプ(1
0)、該ピストン式定量ポンプ(10)の出口側に接続
される共通配管(20)、及び該共通配管(20)に接
続され流動性食品(R)の排出口(30a)を有する複
数の充填管(30)からなり、前記ピストン式定量ポン
プ(10)により計量送給される流動性食品(R)を前
記排出口(30a)から複数の容器(M)に同時に充填
することを可能とした流動性食品の充填装置である。
【0019】また、本発明は、具体的には、前記共通配
管(20)が水平方向に配置される水平部分(21)を
有し、この水平部分(21)の上面に前記充填管(3
0)が各々接続されること、を望ましい態様(以下第1
の態様と記載することがある)としてもいる。
【0020】更に、本発明は、具体的には、充填管(3
0)の前記排出口(30a)が、少なくとも前記水平部
分(21)の上面よりも高い位置に配置されること、を
望ましい態様(以下、第2の態様と記載することがあ
る)としてもいる。
【0021】本発明の充填装置は、流動性食品供給装置
(1)を備えており、この流動性食品供給装置(1)は
流動性食品貯留タンク(2)を備えている。流動性食品
供給装置(1)は、流動性食品(R)をピストン式定量
ポンプ(10)に送給する装置全体を含むものであり、
流動性食品貯留タンク(2)は、流動性食品(R)を一
時的に貯留し、保持するタンクである。以上の流動性食
品供給装置(1)は、公知の装置を使用することができ
る。流動性食品供給装置(1)の、流動性食品(R)が
流れる下流側にはピストン式定量ポンプ(10)が配設
される。
【0022】ピストン式定量ポンプ(10)は、前記ア
イスキャンディーの充填工程に使用される公知の装置を
使用することができる。即ち、ピストン式定量ポンプ
(10)は、シリンダ−(11)、ピストン(12)、
前記ピストン(12)を進退移動させるピストン駆動装
置(図示せず)、及びピストン(12)の進退移動に合
わせて流動性食品(R)をシリンダ−(11)内部に導
入又は排出させる整流機構(14、15)を備えてい
る。
【0023】シリンダ−(11)、ピストン(12)、
及び前記ピストン駆動装置の構造については、前記アイ
スキャンディーの充填装置と同様に公知のものを利用す
ることができる。
【0024】整流機構(14、15)は、図1に示すと
おりシリンダ−(11)の入口側と出口側に配設される
2個の逆止弁(14、15)によって構成されてもよい
が、他の整流機構の例として、シリンダ−の出入口(1
6)を、入口側と出口側に交互に選択的に導通する切替
弁によって構成されてもよい。
【0025】本発明の充填装置は、前記ピストン式定量
ポンプ(10)の出口側に共通配管(20)を備えてい
る。共通配管(20)は1本である必要はなく、複数本
に枝別れしていてもよいが、本発明では共通配管(2
0)には少なくとも充填管(30)が複数本接続され
る。充填管(30)は、流動性食品(R)が排出される
排出口(30a)を備えており、換言すれば、前記ピス
トン式定量ポンプ(10)出口から下流側の配管のう
ち、流動性食品(R)の排出口(30a)を有する管は
充填管(30)とみなすことができ、この充填管(3
0)がその上流で集合している部分は全て共通配管(2
0)とみなすことができる。
【0026】本発明の充填管(30)は、各々排出口
(30a)を備えているが、この排出口(30a)は、
容器(M)に流動性食品(R)を充填できる位置に配置
される。その態様は、排出口(30a)を容器(M)の
内部に埋没させる態様であってもよいが、容器(M)を
順次移動させながら充填することが好ましいので、容器
(M)の上方に配置して流動性食品(R)を容器(M)
内に流下させる態様であることが望ましい。また、充填
管30に備えられる排出口(30a)は一つである必要
はなく、複数備えていてもよい。
【0027】共通配管(20)及び後述する水平部分
(21)の内径は、圧力損失の関係上、充填管(30)
の内径よりも大きいことが必要であり、特に、後述する
水平部分(21)の内径は充填管(30)の内径の5倍
以上であることが望ましい。一般に複数の充填管(3
0)からの充填量のバラツキは、充填管(30)内部の
各々の圧力のバラツキ、つまり水平部分(21)内の圧
力分布により生じる。しかし、本発明においては、水平
部分(21)の内径が充填管(30)の内径の5倍以上
であれば、充填管(30)における圧力損失に対して、
水平部分(21)での圧力損失が無視し得る程小さいた
め、充填量のバラツキを抑えることができるのである。
【0028】また、充填の際に充填管(30)から容器
(M)に1個分の流動性食品(R)が排出された後、少
量の流動性食品(R)が排出口(30a)から流下して
容器(M)に入ることがある(以下このような現象を
「後ダレ」と記載する)。従来は、この後ダレによって
容器毎に充填量がバラつくことがあるとされていた。こ
の後ダレは、充填管(30)の内径が小さいほど少なく
なるが、充填管(30)の内径が小さすぎると圧力損失
が大きくなり、ピストン式定量ポンプ(10)の吐出量
の低下という問題が生じる。従って、充填管(30)の
内径は、1mm以上、10mm以下であることが望まし
い。
【0029】尚、本発明においては、一台のピストン式
定量ポンプ(10)に対して複数の充填管(30)を備
えることが必要なのであり、ピストン式定量ポンプ(1
0)自体は、一の充填装置につき1台である必要はなく
複数台であってもよい。
【0030】前記本発明の第1の態様は、共通配管(2
0)が水平に配置された水平部分(21)を有し、この
水平部分(21)において、前記充填管(30)が共通
配管(20)に接続されていることを特徴とする。この
態様では、充填管は、前記水平に配置された共通配管
(20)の上面に接続され、例えば、図1に示すように
共通配管(20)の断面が円形である場合は、円形断面
の最上部に充填管が接続される。
【0031】共通配管(20)と充填管(30)を接続
する方法は、各々の材質に応じて種々の方法が選択でき
る。一般に充填装置の材質は、食品を取り扱う関係上、
衛生に配慮したものであることが好ましく、ステンレス
が望ましい。前記共通配管(20)及び充填管(30)
の材質がステンレスである場合は、共通配管(20)と
充填管(30)とは溶接により接続する。この場合の手
順としては、共通配管(20)の水平部分(21)の上
面に充填管(30)の外径と略々同一径の穴を開け、充
填管(30)を貫入し、穴と充填管(30)との接触部
分を溶接により肉盛り溶着する方法が例示できる。しか
し、食品衛生の都合上、水平部分(21)の内側には可
及的に凸凹がないことが望ましいとされているが、前記
手順では水平部分(21)の内側に充填管(30)の端
が突出し、又は水平部分(21)の内面に肉盛り溶接の
後が残留することが起こり得る。従って、接着の手順と
しては、まず別部材(31)に充填管(30)を溶接接
続し、次いでこの別部材(31)と充填管(30)との
溶接箇所を削って滑らかに仕上げ、一方、水平部分(2
1)には前記別部材(31)に対応する形状の穴を開
け、しかる後、水平部分(21)に前記別部材(31)
を溶接する手順が望ましい。
【0032】前記本発明の第2の態様は、充填管(3
0)の排出口(30a)が、少なくとも前記共通配管の
水平部分(21)の上面よりも高い位置に配置される。
即ち、前記水平部分(21)の上面においては、充填管
(30)が共通配管(20)に接続されているが、排出
口(30a)は、少なくともその接続箇所よりも高い位
置にあることを望ましい態様としている。
【0033】
【作用】次に前記構成を有する本発明の流動性食品の充
填装置の作用について説明する。
【0034】本発明においては、前記流動性食品供給装
置(1)及びピストン式定量ポンプ(10)の作用につ
いては、前記アイスキャンディー充填工程における「ミ
ックス供給装置」及び「ピストン式定量ポンプ」の作用
と同様であり、公知の一般的な装置と同様である。
【0035】即ち、流動性食品(R)は、流動性食品供
給装置(1)において、流動性食品貯留タンク(2)に
一時的に貯留される。
【0036】次いで、流動性食品(R)は、ピストン式
定量ポンプ(10)により、計量されるとともに共通配
管(20)に送給される。流動性食品(R)は共通配管
(20)を流れた後、複数の充填管(30)に送給さ
れ、各々の充填管(30)の排出口(30a)から容器
(M)に充填される。以上の、流れにおいては、実際に
は、共通配管(20)及び充填管(30)の内部には流
動性食品(R)が滞留しており、ピストン式定量ポンプ
(10)が一往復するごとに所定の充填量が計量されて
共通配管(20)の内部に押し出され、これによって滞
留した流動性食品(R)が排出口(30a)から押し出
されて容器(M)に充填されるのである。
【0037】本発明では、一の共通配管(20)に対し
て複数の充填管(30)が接続されている。従って、ピ
ストン式定量ポンプ(10)が一往復するごとに複数の
容器(M)に同時に一定量を充填することができる。そ
の結果、本発明では、少数のピストン式定量ポンプ(1
0)により多数の容器(M)に充填することが可能とな
り、投資コストの増大、保守管理の手間、ランニングコ
ストの増加が防止される。また、充填する容器(M)の
個数を増加する場合には、充填管(30)の本数を増加
するのみであり、ピストン式定量ポンプ(10)を増設
するという大規模な工事を必要としない。
【0038】前記本発明の第1の態様においては、充填
管(30)は、共通配管(20)の水平部分(21)の
最も高い位置から分岐している。従って、共通配管(2
0)の内部に空気が混入することがなく、流動性食品
(R)が排出口(30a)より後ダレすることを効果的
に防止できる。
【0039】前記本発明の第2の態様においては、充填
管(30)の排出口(30a)が、少なくとも前記共通
配管(20)の水平部分(21)の上面よりも高い位置
に配置される。ピストン式定量ポンプ(10)が流動性
食品(R)を排出していない場合には、共通配管(2
0)の内圧はゼロであるが、それでも排出口(30a)
から後ダレを生じることがある。これは充填管(30)
内部のサイフォン現象によるものと推定されるが、後記
する実施例に記載したように、この場合でも、充填管
(30)の排出口(30a)を水平部分(21)の上面
よりも高い位置に配置することにより、後ダレを有効に
防止することができるのである。
【0040】尚、本明細書においては、本発明を説明す
るに際し、専らアイスクリ−ム、アイスキャンディー、
その他、冷菓類の製造工程を例示して説明しているが、
これは本発明の理解を容易にするためであって、本発明
が他の充填工程、例えば、ゼリ−、プリン、ホイップク
リ−ム等をプラスチックカップへ充填する工程等、流動
性食品に関する全ての充填工程に有効に利用できること
はいうまでもない。
【0041】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を詳しく説明す
るが、本発明は、以下に記載する実施例に限定されるも
のではない。
【0042】実施例1 本発明の充填装置を、アイスキャンディーのモ−ルドへ
の充填工程に使用した実施例について説明する。図1
は、本発明の一実施例の構造を示す概略図である。図1
においては、一部は断面図によって図示している。図2
は、図1中のX−X´線の断面を矢印X”の方向に見た
断面平面図である。実際の装置では、各部材はフレ−ム
等によって支えられているが、図1及び図2において
は、これらの図示は省略している。
【0043】(1)構成 図1において、モ−ルドプレ−ト40には、図1の紙面
の垂直方向に円形のモ−ルドM(直径20mm×深さ4
0mm)が15個一列に連設されている。図2には各モ
−ルドMの配置態様が図示されている。
【0044】本発明の充填装置は、ミックス貯留タンク
2を備えたミックス供給装置1、ピストン式定量ポンプ
10、共通配管20、及び充填管30を主要部としてい
る。図1においては、ミックス貯留タンク2、ピストン
式定量ポンプ10、及び逆止弁14、15については断
面を図示している。
【0045】ミックス供給装置1は、ミックス貯留タン
ク2(ステンレス製、容量30リットル)を備えてい
る。ミックス貯留タンク2は、液面計3(株式会社ト−
ワテクノ製)、蓋4、スプレ−ボ−ル5、及び開閉弁6
を備えている。液面計3は、電極3a及び3bを備えて
おり、これらの電極3a、3bとミックスRとの接触状
態によって液面の高さを電気的に感知する。スプレ−ボ
−ル5は、ミックス貯留タンク2の内部を洗浄する際に
使用され、洗浄液を噴出させることができる。ミックス
貯留タンク2の排出口2aの下流においては、開閉弁6
がユニオン6a及び6bによって配管に接続されてい
る。以上のミックス供給装置1の下流側には、配管7を
介してピストン式定量ポンプ10が接続されている。
【0046】ピストン式定量ポンプ10は、シリンダ−
11、ピストン12、及び逆止弁14、15を有してい
る。シリンダ−11の内部にピストン12が配置されて
おり、ピストン12はピストン駆動装置(図示せず)に
よりシリンダ−11内部を進退移動する。シリンダ−1
1は、ユニオン13によってパッキン13aを介してT
字配管16と接続されている。配管7とT字配管16と
の間には、逆止弁14がユニオン14a及び14bによ
って接続されており、T字配管16と共通配管20との
間には、逆止弁15がユニオン15a及び15bによっ
て接続されている。
【0047】共通配管20(ステンレス製、内径23m
m)は逆止弁15より下流側に接続されており、水平部
分21を有している。水平部分21の上面には、平板3
1が溶接されており、平板31には充填管30(ステン
レス製、内径2mm)が接続されている。
【0048】図3は、共通配管20の水平部分21及び
充填管30を拡大して示した概略図である。図3におい
て、共通配管20に水平部分21が接続されており、そ
の上面には平板31が溶接され、更に、平板31には充
填管30が接続されている。充填管30の末端には、ミ
ックスRを排出する排出口30aが開孔されている。図
3の一点鎖線Zは、水平部分21の上面の高さを示して
いる。
【0049】本実施例では、充填管30の排出口30a
の位置と、一点鎖線Zとは両矢印hで示す距離だけ離れ
ている。即ち、排出口30aの位置は、共通配管20の
水平部分21の上面よりも両矢印hで示す距離だけ高い
位置にある。本実施例では、この両矢印hで示す距離
は、5mmである。
【0050】(2)作用 次に実施例1の充填装置の作用を説明する。ミックス貯
留タンク2にミックスRが貯留されている。開閉弁6を
開くと配管7を通じてピストン式定量ポンプ10にミッ
クスRが送給される。
【0051】ピストン式定量ポンプ10において、ピス
トン12がT字配管16から離れる方向に移動すると、
ミックスRが逆止弁14を介してシリンダ−11内に流
入する。この際、逆止弁15においてもミックスRを吸
引する力が働くが、逆止弁15により遮断されている。
次いで、ピストン12がT字配管16に接近する方向に
移動すると、シリンダ−11内のミックスは排出され
る。この際、逆止弁14においてもミックスRを排出す
る力が働くが、逆止弁14により遮断されており、ミッ
クスRは逆止弁15を通って共通配管20に排出され
る。尚、ピストン式定量ポンプ10の排出量は、予めピ
ストン12のストロ−クによって所定量に調節されてい
る。
【0052】共通配管20にミックスRが流れると、共
通配管20及び充填管30の内部に滞留していたミック
スRが、排出口30aより押し出され、モ−ルドMに充
填される。モ−ルドプレ−ト40の断続的移動は、前記
ピストン12の進退移動と一致しており、一つのモ−ル
ドプレ−ト40への充填が終了した後、ピストン12が
ミックスRを配管7から再度吸引している間に、充填が
終了したモ−ルドプレ−ト40は移動し、次のモ−ルド
プレ−ト40が排出口30aの下に位置される。
【0053】(3)実施例1の特有の効果 本実施例1においては、共通配管20の水平部分21と
充填管30とを接続する際の手順に特徴がある。即ち、
まず充填管30を平板31に溶接し、次いで充填管30
と平板31との接続部位等を研磨して仕上げ、その後仕
上げた平板31を水平部分21に接続している。従っ
て、水平部分21の内面へ充填管30が突出することが
なく、また水平部分21の内面に溶接による凸凹が存在
しないため、洗浄性が良好であり、食品衛生上の利点が
大きい。
【0054】実施例2 次に、実施例1の充填装置を用いて、ミックスの充填を
行った実施例について説明する。
【0055】(1)ミックスの調整 生乳(森永乳業社製)10.0kg、全脂練乳(森永乳
業社製)10.0kg、無塩バタ−(森永乳業社製)
1.3kg、脱脂粉乳(森永乳業社製)1.5kg、上
白糖(東洋精糖社製)10.0kg、粉飴(昭和産業社
製)1.0kg及び乳化安定剤(三栄源FFI社製)
0.4kgを溶解水65.7kgに添加し、均一に溶解
又は混合し、60℃に加温して2段階(150kg/c
2 、50kg/cm2 )で均質化し、85℃で15秒
間殺菌し、5℃に急冷し、香料(三栄源FFI社製)
0.1kgを添加し、均一に混合し、1昼夜エ−ジング
し、ミックスを調製した。
【0056】(2)充填 モ−ルドプレ−ト中の各モ−ルドにプラスチック製試験
管を立て、実施例1の充填装置を使用して次のa)〜
d)の条件によって、前記ミックスを試験管に充填し
た。各々合計3枚分のモ−ルドプレ−トに充填し、充填
が終了した試験管は各々充填量を計量して標準偏差を算
出した。充填量の目標値は、試験管1本あたり3.5g
とした。
【0057】a)共通配管の内圧 事前に共通配管に圧力ゲ−ジを設置し、充填中にピスト
ン式定量ポンプの稼働速度を変更して共通配管内の最大
圧力を調節した。圧力は0.07kg/cm2及び0.
14kg/cm2 の2種類として充填試験を行った。
【0058】b)充填管の本数 実施例1の装置は、充填管を計15本備えているが、こ
のうち、10本及び5本について排出口をビニ−ルテ−
プで封鎖し、充填管を5本、及び10本のみ使用した場
合について、同様に充填試験を行った。
【0059】c)充填管の内径 充填管を、内径2mmのものから内径3mmのものに交
換し、前記a)と同様の圧力条件で充填試験を行った。
【0060】d)排出口の高さ 排出口の高さを、共通配管の水平部分の上面と同一の位
置、及び水平部分の上面から10mm低い位置に変更
し、各々前記a)と同様の圧力条件で充填試験を行っ
た。
【0061】(3)結果 a)共通配管の内圧 共通配管の内圧が0.07kg/cm2 及び0.14k
g/cm2 の場合は、標準偏差はそれぞれ0.31g及
び0.14gであった。後者の標準偏差の値は、アイス
キャンディーの大きさの変動は、実用上十分な範囲内で
ある。
【0062】この結果から、この条件においては共通配
管の内圧が高い0.14kg/cm2 の方が充填量の変
動が減少すること及び本発明の充填装置が実用上十分の
充填性能を有していることが判明した。
【0063】b)充填管の本数 各条件ともに共通配管の内圧は0.14kg/cm2
した。充填管の本数が5本及び10本の場合、標準偏差
はそれぞれ0.15g及び0.14gであり、共通配管
の内圧が一定でありさえすれば、充填管の本数と充填量
の変動とは相関のないことが認められた。
【0064】この結果から、本発明の充填装置では、共
通配管の内圧を所定の値に維持すれば、充填管の本数を
必要に応じて大幅に増加することが可能であることが判
明した。
【0065】c)充填管の内径 充填管の内径が3mmの場合は標準偏差は0.18gで
あった。充填中の排出口の状態を観察したところ、内径
3mmの充填管のほうが後ダレの量が多いことが確認さ
れた。
【0066】尚、他の内径を有する充填管を使用して試
験した結果、内径が大きいほど後ダレの量が多くなる傾
向が認められた。特に、内径が10mm以上の場合は、
後ダレが際限なく続き、結局充填することができなかっ
た。また、内径が1mm以下である場合は、共通配管の
内圧が大きくなり、ミックスが排出口より噴出し、試験
管から飛びはねる現象が発生した。従って、本発明の充
填装置では、充填管の内径は1mm以上、10mm以下
が適正である。
【0067】d)排出口の高さ 排出口の高さを水平部分の上面から10mm低い位置に
下げた場合は、試験管への充填が終了した後にも排出口
からミックスが流化し続けたため、充填することができ
なかった。排出口の高さを水平部分の上面と同一の高さ
にした場合は、標準偏差は0.94gとなり、充填量の
変動が顕著に増大した。
【0068】この結果、本発明の充填装置においては、
充填管の排出口の高さ位置は、共通配管の水平部分の上
面よりも高い位置にすることが望ましいことが判明し
た。
【0069】
【発明の効果】以上詳記したとおり、本発明は、流動性
食品の充填装置であり、本発明によって奏せられる効果
は、次のとおりである。
【0070】(1)充填できる容器の数に比してピスト
ン式定量ポンプの台数が少ないので、投資コストが少額
であり、保守管理の手間及び製造費の面で有利である。
【0071】(2)充填管の本数を増加するのみで充填
容器の数を増加させることが可能であり、ピストン式定
量ポンプの台数を増加するという大規模な工事を要する
ことなく、種々の食品の充填を実施することができる。
【0072】(3)少数のピストン式定量ポンプを使用
しているにもかかわらず、各容器への充填量の変動が少
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構造を示す概略図である。
【図2】図1中のX−X´線の断面図であって、これを
矢印X”の方向に見た断面平面図である。
【図3】共通配管の水平部分及び充填管を拡大して示し
た概略図である。
【図4】従来のミックスの充填装置における各部材の位
置関係を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 ミックス供給装置 2 ミックス貯留タンク 10 ピストン式一定流量ポンプ 20 共通配管 30 充填管 40 モ−ルドプレ−ト 50 従来のミックス充填装置
フロントページの続き (72)発明者 春木 敏夫 東京都港区芝5−33−1 森永乳業株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動性食品を同時に多数の容器に定量的
    に充填する装置であって、流動性食品貯留タンクを有す
    る流動性食品供給装置、該記流動性食品供給装置に接続
    され流動性食品を計量送給するピストン式定量ポンプ、
    該ピストン式定量ポンプの出口側に接続される共通配
    管、及び該共通配管に接続され流動性食品の排出口を有
    する複数の充填管からなる流動性食品の充填装置。
  2. 【請求項2】 前記共通配管が、水平方向に配置された
    水平部分を有し、この水平部分の上面に前記複数の充填
    管が各々接続される請求項1に記載の流動性食品の充填
    装置。
  3. 【請求項3】 充填管の前記排出口が、少なくとも前記
    水平部分の上面よりも高い位置に配置される請求項2に
    記載の流動性食品の充填装置。
JP6329355A 1994-12-01 1994-12-01 流動性食品の充填装置 Pending JPH08156902A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110709324A (zh) * 2017-06-08 2020-01-17 宝洁公司 填充容器的方法
CN114620666A (zh) * 2022-03-31 2022-06-14 上海德采包装机械股份有限公司 半固态酱料智能上料机
US11975348B2 (en) 2019-12-16 2024-05-07 The Procter & Gamble Company Liquid dispensing system comprising an unitary dispensing nozzle

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