JPH08154681A - ウシlif 遺伝子 - Google Patents
ウシlif 遺伝子Info
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- JPH08154681A JPH08154681A JP6298728A JP29872894A JPH08154681A JP H08154681 A JPH08154681 A JP H08154681A JP 6298728 A JP6298728 A JP 6298728A JP 29872894 A JP29872894 A JP 29872894A JP H08154681 A JPH08154681 A JP H08154681A
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- lif
- bovine
- dna
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- seq
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ウシのLIFをコードする塩基配列を含むDNAま
たはその相補鎖;配 列番号1に示される塩基配列の全
部もしくは一部を含むDNAまたはその相補鎖;配列番号
1に示される塩基配列の全部もしくは一部を含むDNAに
対応するRNA;配列番号2に示される塩基配列を含むcDN
A;および実質的に配列番号3に示されるアミノ酸配列
を含むポリペプチド。 【効果】 本発明により、ウシLIF遺伝子、それに対応
するRNAおよびそれが コードするアミノ酸配列を含む
ポリペプチドが提供された。本発明のウシLIF遺伝子を
用いて、遺伝子工学的手法により容易にかつ大量にウシ
LIFを生産することが可能となる。また、本発明のウシL
IF遺伝子に対応するRNA は、ハイブリダイゼーションの
プローブとして利用することができる。本発明のウシLI
F遺伝子がコードするアミノ酸配列を含むポリペプチ
ド、すなわち、LIFを添加すれば、ウシ胚の分化を抑制
することにより胚性幹細胞の樹立に資することができる
ほか、受精卵の着床を促進させるための実験、サイトカ
インとしての多岐にわたる機能の実験に利用することが
できる。
たはその相補鎖;配 列番号1に示される塩基配列の全
部もしくは一部を含むDNAまたはその相補鎖;配列番号
1に示される塩基配列の全部もしくは一部を含むDNAに
対応するRNA;配列番号2に示される塩基配列を含むcDN
A;および実質的に配列番号3に示されるアミノ酸配列
を含むポリペプチド。 【効果】 本発明により、ウシLIF遺伝子、それに対応
するRNAおよびそれが コードするアミノ酸配列を含む
ポリペプチドが提供された。本発明のウシLIF遺伝子を
用いて、遺伝子工学的手法により容易にかつ大量にウシ
LIFを生産することが可能となる。また、本発明のウシL
IF遺伝子に対応するRNA は、ハイブリダイゼーションの
プローブとして利用することができる。本発明のウシLI
F遺伝子がコードするアミノ酸配列を含むポリペプチ
ド、すなわち、LIFを添加すれば、ウシ胚の分化を抑制
することにより胚性幹細胞の樹立に資することができる
ほか、受精卵の着床を促進させるための実験、サイトカ
インとしての多岐にわたる機能の実験に利用することが
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウシLIF遺伝子、それに
対応するRNA、およびそれがコードするアミノ酸配列を
含むポリペプチドに関する。
対応するRNA、およびそれがコードするアミノ酸配列を
含むポリペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】マウス骨髄性白血病細胞(M1株)は分化
誘導因子の作用によりマクロファージとなり、腫瘍性を
失う。この因子はD-因子(differentiation stimulating
factor)とよばれた(Y. Ichikawa, J. Cell Physiol.,
74, 223-234. 1969)。一方、M1株由来の白血病細胞の増
殖を阻害する因子として見出されたLIF(Leukemia inhib
itory factor)(D.J. Hilton et al., J. Biol. Chem.,
263, 9238-4002, 1988)はD-因子と同一物質であること
が判明した。その後の研究により、このLIFはサイトカ
インの一種として分化誘導、増殖抑制の他、血小板の増
加などの多彩な作用を示すことが示された(富田ら、蛋
白、核酸、酵素、36, 162-169, 1991(総説))。その
一つに胚性幹細胞(ES細胞)の分化阻止作用があげられる
(A.G. Smith et al., Nature, 336, 688-690, 198
8)。ES細胞は通常、支持細胞層(feederlayer)の上に培
養されるが、LIFを入れなければ細胞が分化し、胚とし
ての性状を失うとされる。ところで、ウシについてはES
細胞の樹立が困難で、マウスやヒト由来のLIFを添加し
て培養しても、確かにES細胞であると認められたものは
無い。ES細胞の種類によっては、あるいは培養法によっ
てはLIFを必要としない可能性もあるが、LIFには種特異
性がありウシにはウシのLIFがより有効である可能性が
高い。また、家畜ことにウシでは屠場から卵巣を入手
し、体外受精後胚移植が行われているが、受胎率は40
%前後と低く、本技術の普及の妨げとなっている。マウ
スでは着床時に子宮内膜でLIFの発現が一過性に高まる
(C.L. Stewartら、Nature, 359, 76-79, 1992) ことか
ら、ウシ胚の着床率の向上にウシLIFが貢献しうること
が考えられる。
誘導因子の作用によりマクロファージとなり、腫瘍性を
失う。この因子はD-因子(differentiation stimulating
factor)とよばれた(Y. Ichikawa, J. Cell Physiol.,
74, 223-234. 1969)。一方、M1株由来の白血病細胞の増
殖を阻害する因子として見出されたLIF(Leukemia inhib
itory factor)(D.J. Hilton et al., J. Biol. Chem.,
263, 9238-4002, 1988)はD-因子と同一物質であること
が判明した。その後の研究により、このLIFはサイトカ
インの一種として分化誘導、増殖抑制の他、血小板の増
加などの多彩な作用を示すことが示された(富田ら、蛋
白、核酸、酵素、36, 162-169, 1991(総説))。その
一つに胚性幹細胞(ES細胞)の分化阻止作用があげられる
(A.G. Smith et al., Nature, 336, 688-690, 198
8)。ES細胞は通常、支持細胞層(feederlayer)の上に培
養されるが、LIFを入れなければ細胞が分化し、胚とし
ての性状を失うとされる。ところで、ウシについてはES
細胞の樹立が困難で、マウスやヒト由来のLIFを添加し
て培養しても、確かにES細胞であると認められたものは
無い。ES細胞の種類によっては、あるいは培養法によっ
てはLIFを必要としない可能性もあるが、LIFには種特異
性がありウシにはウシのLIFがより有効である可能性が
高い。また、家畜ことにウシでは屠場から卵巣を入手
し、体外受精後胚移植が行われているが、受胎率は40
%前後と低く、本技術の普及の妨げとなっている。マウ
スでは着床時に子宮内膜でLIFの発現が一過性に高まる
(C.L. Stewartら、Nature, 359, 76-79, 1992) ことか
ら、ウシ胚の着床率の向上にウシLIFが貢献しうること
が考えられる。
【0003】ヒトおよびマウスのLIF(公表特許公報
平1-502985)ならびにヒツジおよびブタのLIF(公表特
許公報 平4-502554)の特許出願がなされている。後者
では、ヒツジおよびブタのLIF遺伝子の塩基配列が実際
に示されている。また、特に興味を引くのは、マウスの
LIFプローブを用いたサザンブロット像がマウスおよび
ラットではことに強い単一バンドを示し、ヒト、サル、
イヌ、モルモット、ヒツジ、およびブタでも明瞭な単一
バンドを示すが、ウシでは薄いスメア状で、類似の程度
が最も低いことである(公表特許公報 平4-502554、図
1)。このようなウシLIF遺伝子の種特異性から、ウシL
IFにはウシ独自の、あるいは種特異的な性状がある可能
性が高いと予想される。
平1-502985)ならびにヒツジおよびブタのLIF(公表特
許公報 平4-502554)の特許出願がなされている。後者
では、ヒツジおよびブタのLIF遺伝子の塩基配列が実際
に示されている。また、特に興味を引くのは、マウスの
LIFプローブを用いたサザンブロット像がマウスおよび
ラットではことに強い単一バンドを示し、ヒト、サル、
イヌ、モルモット、ヒツジ、およびブタでも明瞭な単一
バンドを示すが、ウシでは薄いスメア状で、類似の程度
が最も低いことである(公表特許公報 平4-502554、図
1)。このようなウシLIF遺伝子の種特異性から、ウシL
IFにはウシ独自の、あるいは種特異的な性状がある可能
性が高いと予想される。
【0004】マウスおよびヒトのLIF (J. Stahl et a
l., J. Biol. Chem., 265, 8833-8841, 1990)、さらに
ヒツジおよびブタのLIF (T.A. Wilson et al., Eur. J.
Biochem., 204, 21-30, 1992)の遺伝子の塩基配列は知
られているが、ウシのLIF およびそれをコードする遺伝
子は現在のところ知られていない。その理由としては、
技術的な問題もあろうが、LIFが発現している細胞ある
いは組織が限られていること、LIFのmRNAにはアミノ酸
に翻訳されない約4000塩基にも及ぶ長い領域があるため
に、DNAに比べ一本鎖でもろいRNAが抽出の途中で分解し
てしまい適当なcDNAライブラリーを作製することが困難
であること等が考えられる。
l., J. Biol. Chem., 265, 8833-8841, 1990)、さらに
ヒツジおよびブタのLIF (T.A. Wilson et al., Eur. J.
Biochem., 204, 21-30, 1992)の遺伝子の塩基配列は知
られているが、ウシのLIF およびそれをコードする遺伝
子は現在のところ知られていない。その理由としては、
技術的な問題もあろうが、LIFが発現している細胞ある
いは組織が限られていること、LIFのmRNAにはアミノ酸
に翻訳されない約4000塩基にも及ぶ長い領域があるため
に、DNAに比べ一本鎖でもろいRNAが抽出の途中で分解し
てしまい適当なcDNAライブラリーを作製することが困難
であること等が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はウシ
LIF遺伝子を提供することを目的とする。また、本発明
は、前記遺伝子に対応するRNAおよび前記遺伝子がコー
ドするアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供すること
も目的とする。
LIF遺伝子を提供することを目的とする。また、本発明
は、前記遺伝子に対応するRNAおよび前記遺伝子がコー
ドするアミノ酸配列を含むポリペプチドを提供すること
も目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、ヒツジLIF遺伝
子の一部をPCRのプライマーとして利用してウシLIF遺伝
子の一部を増幅し、アイソトープでラベルし、これをプ
ローブにしてウシのゲノムDNAライブラリーをスクリー
ニングすることによりウシLIF遺伝子を含む長いDNAを
得、このDNAの塩基配列を決定することに成功して、本
発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、ウシ
のLIFをコードする塩基配列を含むDNAまたはその相補鎖
を提供するものである。また、本発明は、配列番号1に
示される塩基配列の全部もしくは一部を含むDNAまたは
その相補鎖も提供する。さらに、本発明は、前記DNAに
対応するRNAも提供する。さらにまた、本発明は、配列
番号2に示される塩基配列を含むcDNA を提供する。ま
た、本発明は、実質的に配列番号3に示されるアミノ酸
配列を含むポリペプチドも提供する。
的を達成するために鋭意検討した結果、ヒツジLIF遺伝
子の一部をPCRのプライマーとして利用してウシLIF遺伝
子の一部を増幅し、アイソトープでラベルし、これをプ
ローブにしてウシのゲノムDNAライブラリーをスクリー
ニングすることによりウシLIF遺伝子を含む長いDNAを
得、このDNAの塩基配列を決定することに成功して、本
発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、ウシ
のLIFをコードする塩基配列を含むDNAまたはその相補鎖
を提供するものである。また、本発明は、配列番号1に
示される塩基配列の全部もしくは一部を含むDNAまたは
その相補鎖も提供する。さらに、本発明は、前記DNAに
対応するRNAも提供する。さらにまた、本発明は、配列
番号2に示される塩基配列を含むcDNA を提供する。ま
た、本発明は、実質的に配列番号3に示されるアミノ酸
配列を含むポリペプチドも提供する。
【0007】本明細書中で、「LIF」とは、胚細胞の分
化を抑制する機能をもつ因子をいうものとするが、その
機能は上記のものに限定されるわけではない(富田ら、
蛋白,核酸,酵素、36,162-169, 1991 参照)。また、
「実質的に配列番号3に示されるアミノ酸配列」とは、
配列番号3に示されるアミノ酸配列に加えて、90%以
上の相同性を有するアミノ酸配列、ならびに、胚細胞の
分化を抑制する活性を保持する限りにおいて、配列番号
3に示されるアミノ酸配列の一部が改変(置換、欠失、
挿入および付加など)されているアミノ酸配列を含むも
のである。
化を抑制する機能をもつ因子をいうものとするが、その
機能は上記のものに限定されるわけではない(富田ら、
蛋白,核酸,酵素、36,162-169, 1991 参照)。また、
「実質的に配列番号3に示されるアミノ酸配列」とは、
配列番号3に示されるアミノ酸配列に加えて、90%以
上の相同性を有するアミノ酸配列、ならびに、胚細胞の
分化を抑制する活性を保持する限りにおいて、配列番号
3に示されるアミノ酸配列の一部が改変(置換、欠失、
挿入および付加など)されているアミノ酸配列を含むも
のである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。 1.ウシLIF遺伝子の単離および同定 ウシLIF遺伝子の単離および同定について以下に説明す
る。なお、LIF遺伝子とは、「LIF」をコードするcDNAの
すべてまたは一部、ならびに、その5'側制御領域、イン
トロン、エクソン、3'側非翻訳領域のすべてまたは一部
を含むゲノムDNAをいうものとする。
る。なお、LIF遺伝子とは、「LIF」をコードするcDNAの
すべてまたは一部、ならびに、その5'側制御領域、イン
トロン、エクソン、3'側非翻訳領域のすべてまたは一部
を含むゲノムDNAをいうものとする。
【0009】(1) ゲノムDNAライブラリーの作製 まず、ウシの肝臓を採取し、公知の方法(J. Sambrook e
t al., Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Spring Har
bor Laboratory Press, pp. 9.16-9.19, 1989)に従い、
ゲノムDNAを得る。その際に使用されるウシは、雌雄の
いずれであってもよく、ホルスタイン、黒毛和牛、アン
ガス、ヘレフォード等のいずれの品種であってもよい。
t al., Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Spring Har
bor Laboratory Press, pp. 9.16-9.19, 1989)に従い、
ゲノムDNAを得る。その際に使用されるウシは、雌雄の
いずれであってもよく、ホルスタイン、黒毛和牛、アン
ガス、ヘレフォード等のいずれの品種であってもよい。
【0010】得られたゲノムDNAを制限酵素MboIで部分
切断し、約15〜20 Kbpの断片をベクターのBamHI 部位に
組み込んだ後、このベクターで微生物、例えば大腸菌等
を形質転換することによりゲノムDNAライブラリーを作
製することができる。使用し得るベクターとしては、Ch
aron4A、λDASH、EMBL3 、λFIXII 等のバクテリオファ
ージベクターが挙げられる。ゲノムDNAを制限酵素MboI
で部分切断するには、公知の緩衝液中、例えば、20 mM
Tris-HCl (pH 8.5) 、10 mM MgCl2 、1 mM DTT、100 mM
KCl中でゲノムDNA 200 μgについてMboIを6.25ユニッ
ト用いて、37℃で、1時間処理すればよい。得られた
DNA断片を蔗糖密度勾配超遠心にかけ、約15〜20 KbpのD
NAを回収する。このようにして得られる約15〜20 Kbpの
MboI断片はウシLIF遺伝子を含み得る。次いで、例え
ば、BamHI で切断したEMBL3 や、市販のBamHI 処理済み
EMBL3 、あるいは市販の処理済みλFIXII (XhoI処理し
たGATCという切断点のGA部分を埋め、TCという切断点を
もつもの)に、上記のようにした得られたウシLIF遺伝
子を含む約15〜20 KbpのMboI断片を連結することにより
(λFIX IIに連結するときは、MboI断片のGATCのうちGA
を埋め、TCとする)、ウシLIF遺伝子断片を含むファー
ジベクターが得られる。このファージベクターを微生
物、例えば大腸菌に導入し、得られた形質転換体を培養
することにより、ゲノムDNAライブラリーが得られる。
具体的には、公知の方法、例えば、J. Sambrook et al
(Eds.),Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Spring Ha
rbor Laboratory Press, pp. 2.95-2.107, 1989に記載
されたin vitroパッケージング法により、大腸菌、例え
ば大腸菌SRB(Stratagene社製、東洋紡績(株)より入手
可能)に上記のファージベクターを導入し、得られた形
質転換体を、例えば、NZY培地(NZアミン 10 g 、イ
ーストエキス 5 g、NaCl 5 g、MgSO4・7H2O 2 g、蒸留
水で1 L とする (pH 7.5))中で37〜38℃で8〜10
時間培養することにより、ゲノムDNAライブラリーを得
ることができる。
切断し、約15〜20 Kbpの断片をベクターのBamHI 部位に
組み込んだ後、このベクターで微生物、例えば大腸菌等
を形質転換することによりゲノムDNAライブラリーを作
製することができる。使用し得るベクターとしては、Ch
aron4A、λDASH、EMBL3 、λFIXII 等のバクテリオファ
ージベクターが挙げられる。ゲノムDNAを制限酵素MboI
で部分切断するには、公知の緩衝液中、例えば、20 mM
Tris-HCl (pH 8.5) 、10 mM MgCl2 、1 mM DTT、100 mM
KCl中でゲノムDNA 200 μgについてMboIを6.25ユニッ
ト用いて、37℃で、1時間処理すればよい。得られた
DNA断片を蔗糖密度勾配超遠心にかけ、約15〜20 KbpのD
NAを回収する。このようにして得られる約15〜20 Kbpの
MboI断片はウシLIF遺伝子を含み得る。次いで、例え
ば、BamHI で切断したEMBL3 や、市販のBamHI 処理済み
EMBL3 、あるいは市販の処理済みλFIXII (XhoI処理し
たGATCという切断点のGA部分を埋め、TCという切断点を
もつもの)に、上記のようにした得られたウシLIF遺伝
子を含む約15〜20 KbpのMboI断片を連結することにより
(λFIX IIに連結するときは、MboI断片のGATCのうちGA
を埋め、TCとする)、ウシLIF遺伝子断片を含むファー
ジベクターが得られる。このファージベクターを微生
物、例えば大腸菌に導入し、得られた形質転換体を培養
することにより、ゲノムDNAライブラリーが得られる。
具体的には、公知の方法、例えば、J. Sambrook et al
(Eds.),Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Spring Ha
rbor Laboratory Press, pp. 2.95-2.107, 1989に記載
されたin vitroパッケージング法により、大腸菌、例え
ば大腸菌SRB(Stratagene社製、東洋紡績(株)より入手
可能)に上記のファージベクターを導入し、得られた形
質転換体を、例えば、NZY培地(NZアミン 10 g 、イ
ーストエキス 5 g、NaCl 5 g、MgSO4・7H2O 2 g、蒸留
水で1 L とする (pH 7.5))中で37〜38℃で8〜10
時間培養することにより、ゲノムDNAライブラリーを得
ることができる。
【0011】(2) クローンの選択 上記のようにして得られたゲノムDNAライブラリーを、
公知の方法、例えば J.Sambrook et al., Molecular Cl
oning, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s, pp. 2.60-2.63, 1989 に記載の方法により、適当な
プローブ(例えば、後述の実施例3で使用したような、
ヒツジLIF遺伝子の塩基配列(T.A. Wilson et al., Eur.
J. Biochem., 204, 21-30, 1992)の一部をプライマー
とし、ウシ胎仔の肺由来の繊維芽細胞から抽出したmRNA
から合成したcDNAを鋳型として増幅される374 bpのDNA
断片)を用いたプラークハイブリダイゼーション法によ
りスクリーニングすることにより、上記プローブにハイ
ブリダイズするクローン(陽性クローン)が得られる。
必要に応じて上記のスクリーニングを2〜3回繰り返す
とよい。
公知の方法、例えば J.Sambrook et al., Molecular Cl
oning, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s, pp. 2.60-2.63, 1989 に記載の方法により、適当な
プローブ(例えば、後述の実施例3で使用したような、
ヒツジLIF遺伝子の塩基配列(T.A. Wilson et al., Eur.
J. Biochem., 204, 21-30, 1992)の一部をプライマー
とし、ウシ胎仔の肺由来の繊維芽細胞から抽出したmRNA
から合成したcDNAを鋳型として増幅される374 bpのDNA
断片)を用いたプラークハイブリダイゼーション法によ
りスクリーニングすることにより、上記プローブにハイ
ブリダイズするクローン(陽性クローン)が得られる。
必要に応じて上記のスクリーニングを2〜3回繰り返す
とよい。
【0012】(3) ウシLIF遺伝子の塩基配列の決定 上記のようにして得られた陽性クローンの中から適当な
ものを選択し、そのDNAを公知の方法、例えば J. Sambr
ook et al., Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press, pp. 2.60-2.81, 1989 に
記載の方法で単離精製する。このDNAを制限酵素BamHI
で完全分解し、ウシLIF遺伝子cDNAの一部とハイブリダ
イズするDNA断片を得る。この断片をプラスミドベクタ
ー、例えばpBlueScript SK(-) にサブクローニングした
後、その塩基配列を決定する。サブクローニングに使用
できるプラスミドベクターとしては、pBlueScript SK
(-) の他、pUC118、pBR322、pGEM3Zf(+)などを挙げるこ
とができる。また、塩基配列の決定方法としては、チェ
ーンターミネーター法(サンガー法)、マキサム・ギル
バート法等を用いることができる。
ものを選択し、そのDNAを公知の方法、例えば J. Sambr
ook et al., Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press, pp. 2.60-2.81, 1989 に
記載の方法で単離精製する。このDNAを制限酵素BamHI
で完全分解し、ウシLIF遺伝子cDNAの一部とハイブリダ
イズするDNA断片を得る。この断片をプラスミドベクタ
ー、例えばpBlueScript SK(-) にサブクローニングした
後、その塩基配列を決定する。サブクローニングに使用
できるプラスミドベクターとしては、pBlueScript SK
(-) の他、pUC118、pBR322、pGEM3Zf(+)などを挙げるこ
とができる。また、塩基配列の決定方法としては、チェ
ーンターミネーター法(サンガー法)、マキサム・ギル
バート法等を用いることができる。
【0013】上記のようにして、ウシのLIFをコードす
る塩基配列を含むDNAまたはその相補鎖、例えば、配列
番号1に示される塩基配列もしくはその一部を含むDN
Aまたはその相補鎖が得られる。配列番号1に示される
塩基配列は、ウシLIF遺伝子の第1、第2および第3エ
クソンを含むゲノムDNAの塩基配列である。これらを用
いて、遺伝子工学的手法により、容易かつ大量にウシの
LIFを生産することが可能となる。また、配列番号1に
示される塩基配列の一部を含むDNAまたはその相補鎖
は、他種のLIF遺伝子をスクリーニングするためのプロ
ーブとして利用できるほか、トランスジェニック動物の
作製、遺伝子ノックアウト等に利用することができる。
る塩基配列を含むDNAまたはその相補鎖、例えば、配列
番号1に示される塩基配列もしくはその一部を含むDN
Aまたはその相補鎖が得られる。配列番号1に示される
塩基配列は、ウシLIF遺伝子の第1、第2および第3エ
クソンを含むゲノムDNAの塩基配列である。これらを用
いて、遺伝子工学的手法により、容易かつ大量にウシの
LIFを生産することが可能となる。また、配列番号1に
示される塩基配列の一部を含むDNAまたはその相補鎖
は、他種のLIF遺伝子をスクリーニングするためのプロ
ーブとして利用できるほか、トランスジェニック動物の
作製、遺伝子ノックアウト等に利用することができる。
【0014】配列番号1に示される塩基配列の全部もし
くは一部を含むDNAに対応するRNAは、T7ファージあるい
はT3ファージのRNAポリメラーゼのプロモーターを有す
る市販のベクター(例、pBlueScript SK(+) 、pTZ18R、
pKMN)に組み込み、同RNAポリメラーゼを作用させるこ
とにより製造することができる。このようなRNAは、製
造時に化学的あるいは放射線でラベルすることにより、
ハイブリダイゼーションのプローブとして利用すること
ができる。
くは一部を含むDNAに対応するRNAは、T7ファージあるい
はT3ファージのRNAポリメラーゼのプロモーターを有す
る市販のベクター(例、pBlueScript SK(+) 、pTZ18R、
pKMN)に組み込み、同RNAポリメラーゼを作用させるこ
とにより製造することができる。このようなRNAは、製
造時に化学的あるいは放射線でラベルすることにより、
ハイブリダイゼーションのプローブとして利用すること
ができる。
【0015】また、上記のようなウシLIF遺伝子を哺乳
類や昆虫の培養細胞、酵母、あるいは細菌を利用した遺
伝子発現系で発現させることにより、該LIF遺伝子がコ
ードするアミノ酸配列を含むポリぺプチド(例えば、配
列番号3に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド)
を得ることができる。具体的には、例えば、市販のpMA
M、pMAM-neo、pMAM-neo-cat、λDR2 、pDR2、pBK-CMV
、pBK-RSV 、pBacPAK8、pBacPAK9(以上、東洋紡績
(株))やpET-21a(+)(宝酒造(株))、pTrc99A 、pP
L-Lambda、pGEX-2T 、pGEX-3X 、pRIT5(以上、ファル
マシア社)などを利用して前記ポリペプチドが得られ
る。また、配列番号3に示されるアミノ酸配列のうち、
胚細胞の分化を抑制する活性が保持される限りにおい
て、その一部が改変(置換、欠失、挿入および付加等)
されているポリペプチドは、周知技術である部位特異的
突然変異誘発(例えば、M.J. Zoller and M. Smith, Nu
cleic AcidsRes., Vol.10, No.20, pp.6487-6500, 1982
を参照)を利用して生産することができる。
類や昆虫の培養細胞、酵母、あるいは細菌を利用した遺
伝子発現系で発現させることにより、該LIF遺伝子がコ
ードするアミノ酸配列を含むポリぺプチド(例えば、配
列番号3に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチド)
を得ることができる。具体的には、例えば、市販のpMA
M、pMAM-neo、pMAM-neo-cat、λDR2 、pDR2、pBK-CMV
、pBK-RSV 、pBacPAK8、pBacPAK9(以上、東洋紡績
(株))やpET-21a(+)(宝酒造(株))、pTrc99A 、pP
L-Lambda、pGEX-2T 、pGEX-3X 、pRIT5(以上、ファル
マシア社)などを利用して前記ポリペプチドが得られ
る。また、配列番号3に示されるアミノ酸配列のうち、
胚細胞の分化を抑制する活性が保持される限りにおい
て、その一部が改変(置換、欠失、挿入および付加等)
されているポリペプチドは、周知技術である部位特異的
突然変異誘発(例えば、M.J. Zoller and M. Smith, Nu
cleic AcidsRes., Vol.10, No.20, pp.6487-6500, 1982
を参照)を利用して生産することができる。
【0016】上記のようなポリぺプチドを添加すれば、
ウシ胚の分化を抑制することによりES細胞を得ること
や、受精卵の着床を促進させることに利用できる。ま
た、LIFの活性の種特異性の程度に応じて他種への同様
な応用が可能となる。 2.微生物の寄託 本発明のウシLIF遺伝子(その塩基配列を配列番号1に
示す。)を組み込んだプラスミドpBlueScript SK(-) を
導入した大腸菌DH5αは、工業技術院生命工学工業技術
研究所に下記のとおりに寄託されている。
ウシ胚の分化を抑制することによりES細胞を得ること
や、受精卵の着床を促進させることに利用できる。ま
た、LIFの活性の種特異性の程度に応じて他種への同様
な応用が可能となる。 2.微生物の寄託 本発明のウシLIF遺伝子(その塩基配列を配列番号1に
示す。)を組み込んだプラスミドpBlueScript SK(-) を
導入した大腸菌DH5αは、工業技術院生命工学工業技術
研究所に下記のとおりに寄託されている。
【0017】寄託者が付した識別のための表示:pbLIF 受託番号:FERM P-14634 受託日:平成6年11月11日
【0018】
【実施例】以下、実施例により、本発明について具体的
に説明する。ただし、これら実施例により本発明の範囲
が限定されるものではない。 (実施例1) ウシ肝のゲノムDNAの調製 雄ウシの肝を約11 gとり、公知の方法(J. Sambrook et
al., Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Spring Harbo
r Laboratory Press, pp. 9.16-9.19, 1989)によりゲノ
ムDNAを調製した。方法の概略を示す。肝をハサミで細
片化(3〜4 mm角程度)し、緩衝液に懸濁し、ホモゲナイ
ザーにかけ、遠心後、ペレットをProteinase Kで処理し
た。65℃で30分間保ち、37℃で一夜振った後、同量のフ
ェノール液で抽出を3回行った。水層をフェノール:ク
ロロホルムで1回抽出し、さらにクロロホルムで2回抽出
した。水層をRNaseA(10 μg/ml)を加え、37℃で3時間処
理後、同量のフェノール液、フェノール:クロロホル
ム、クロロホルムで各1回抽出した。水層に2容のエタノ
ールを加え、析出したDNAをガラス棒でとり、70%エタノ
ールで洗浄し、乾燥させ、適量のTE(10 mM Tris-HCl, p
H 8, 1 mM EDTA)に溶かした。OD260 nmで吸光度を測定
し、DNA濃度を決定した。257.5 μg/mlのDNA(総量 7.7
mg)を得た。
に説明する。ただし、これら実施例により本発明の範囲
が限定されるものではない。 (実施例1) ウシ肝のゲノムDNAの調製 雄ウシの肝を約11 gとり、公知の方法(J. Sambrook et
al., Molecular Cloning, 2nd Ed., Cold Spring Harbo
r Laboratory Press, pp. 9.16-9.19, 1989)によりゲノ
ムDNAを調製した。方法の概略を示す。肝をハサミで細
片化(3〜4 mm角程度)し、緩衝液に懸濁し、ホモゲナイ
ザーにかけ、遠心後、ペレットをProteinase Kで処理し
た。65℃で30分間保ち、37℃で一夜振った後、同量のフ
ェノール液で抽出を3回行った。水層をフェノール:ク
ロロホルムで1回抽出し、さらにクロロホルムで2回抽出
した。水層をRNaseA(10 μg/ml)を加え、37℃で3時間処
理後、同量のフェノール液、フェノール:クロロホル
ム、クロロホルムで各1回抽出した。水層に2容のエタノ
ールを加え、析出したDNAをガラス棒でとり、70%エタノ
ールで洗浄し、乾燥させ、適量のTE(10 mM Tris-HCl, p
H 8, 1 mM EDTA)に溶かした。OD260 nmで吸光度を測定
し、DNA濃度を決定した。257.5 μg/mlのDNA(総量 7.7
mg)を得た。
【0019】(実施例2) ウシのゲノムライブラリー
の作製 実施例1で調製したウシのゲノムDNA 200μgを制限酵素
MboI(宝酒造社製)6.25ユニットで37℃、1時間処理
し、部分分解した後、15-20 Kbpの長さの部分を公知の
蔗糖密度勾配遠心分離法(J. Sambrook et al.(Eds.), M
olecular Cloning 2nd ed., Cold Spring Harbor Labor
atory Press, pp. 2.85-2.87, 1989)により分取し、バ
クテリオファージベクターEMBL3のBamHI部位に導入し
た。導入されたDNAの平均長は15 kbで、独立クローン数
は1.2×106個であった。
の作製 実施例1で調製したウシのゲノムDNA 200μgを制限酵素
MboI(宝酒造社製)6.25ユニットで37℃、1時間処理
し、部分分解した後、15-20 Kbpの長さの部分を公知の
蔗糖密度勾配遠心分離法(J. Sambrook et al.(Eds.), M
olecular Cloning 2nd ed., Cold Spring Harbor Labor
atory Press, pp. 2.85-2.87, 1989)により分取し、バ
クテリオファージベクターEMBL3のBamHI部位に導入し
た。導入されたDNAの平均長は15 kbで、独立クローン数
は1.2×106個であった。
【0020】(実施例3) ウシLIFのcDNAの増幅 ウシ胎仔を屠場から入手し、肺由来の繊維芽細胞を培養
した。培地はDulbeccoの最少培地(DMEM)を用いた。集密
化(confluent)の状態に達した後、50 nM のTPA(12-O-te
tradecanoyl-phorbol-13-acetate)で約4時間処理をし
た。これらの培養細胞約5 X 107個から市販のキット(Q
uick Prep Micro mRNA Purification Kitおよび First-
Strand cDNA Synthesis Kit、Pharmacia 社製)を用い
てmRNA抽出ならびに1本鎖cDNA合成を行った。一方、既
知のヒツジLIF遺伝子の塩基配列(T.A. Wilson et al.,
Eur. J. Biochem., 204, 21-30, 1992)を参考に、その
一部をPCR用のプライマーとして合成した。合成には自
動DNA合成機(ABI社、Model 373A)を用いた。その塩基
配列は次のとおりである。 5'-CCAACGCCCTCTTTATTCTC-3'(配列番号1の配列のNo.2
024-2043に部分的に対応) 5'-CAGCTTCTTCTTCTGGAAGACGT
CCTTGCC (配列番号1の配列のNo.3138-3167の相補鎖) これらのプライマーを用いて前述のウシ胎仔肺由来繊維
芽細胞の1本鎖cDNAを鋳型にしてPCRを行うと、ヒツジLI
Fから想定されるのと同様の長さ(374 bp)のDNAが増幅
された。ここで行ったPCRの条件は以下のとおりであ
る。市販キットで合成した1本鎖cDNA 1μl、上記プライ
マー各2 μM、DNA合成基質dNTP各2 mM、耐熱性DNA合成
酵素(AmpliTaq、Roche社製)2 U、同酵素に添付された
反応液5 μl、これに滅菌蒸留水を加えて50μlとし、反
応は94℃1分、55℃1分、72℃1分で、40サイクル行っ
た。PCR装置はPerkin-Elmer Cetus社のDNAサーマルサイ
クラーを使用した。PCR反応液の一部を2%ゲル(Nusiev
e 3:1、Seakem社製)で電気泳動(100 V、30分)し、37
4 bp付近に単一のバンドを確認した。こうして増幅した
DNAをプラスミドベクターpBluescript, SK(-)に導入
し、自動シーケンサー(ABI社、model 373A)を用い
て、使用説明書に従い、サンガー法により導入したDNA
の塩基配列の一部を調べた。その結果、この塩基配列は
所期の配列(配列番号1の配列のNo.2024-3167)を有し
ており、かつヒツジの配列と相同性があることから、ウ
シのLIFのcDNAの一部であると判定した。
した。培地はDulbeccoの最少培地(DMEM)を用いた。集密
化(confluent)の状態に達した後、50 nM のTPA(12-O-te
tradecanoyl-phorbol-13-acetate)で約4時間処理をし
た。これらの培養細胞約5 X 107個から市販のキット(Q
uick Prep Micro mRNA Purification Kitおよび First-
Strand cDNA Synthesis Kit、Pharmacia 社製)を用い
てmRNA抽出ならびに1本鎖cDNA合成を行った。一方、既
知のヒツジLIF遺伝子の塩基配列(T.A. Wilson et al.,
Eur. J. Biochem., 204, 21-30, 1992)を参考に、その
一部をPCR用のプライマーとして合成した。合成には自
動DNA合成機(ABI社、Model 373A)を用いた。その塩基
配列は次のとおりである。 5'-CCAACGCCCTCTTTATTCTC-3'(配列番号1の配列のNo.2
024-2043に部分的に対応) 5'-CAGCTTCTTCTTCTGGAAGACGT
CCTTGCC (配列番号1の配列のNo.3138-3167の相補鎖) これらのプライマーを用いて前述のウシ胎仔肺由来繊維
芽細胞の1本鎖cDNAを鋳型にしてPCRを行うと、ヒツジLI
Fから想定されるのと同様の長さ(374 bp)のDNAが増幅
された。ここで行ったPCRの条件は以下のとおりであ
る。市販キットで合成した1本鎖cDNA 1μl、上記プライ
マー各2 μM、DNA合成基質dNTP各2 mM、耐熱性DNA合成
酵素(AmpliTaq、Roche社製)2 U、同酵素に添付された
反応液5 μl、これに滅菌蒸留水を加えて50μlとし、反
応は94℃1分、55℃1分、72℃1分で、40サイクル行っ
た。PCR装置はPerkin-Elmer Cetus社のDNAサーマルサイ
クラーを使用した。PCR反応液の一部を2%ゲル(Nusiev
e 3:1、Seakem社製)で電気泳動(100 V、30分)し、37
4 bp付近に単一のバンドを確認した。こうして増幅した
DNAをプラスミドベクターpBluescript, SK(-)に導入
し、自動シーケンサー(ABI社、model 373A)を用い
て、使用説明書に従い、サンガー法により導入したDNA
の塩基配列の一部を調べた。その結果、この塩基配列は
所期の配列(配列番号1の配列のNo.2024-3167)を有し
ており、かつヒツジの配列と相同性があることから、ウ
シのLIFのcDNAの一部であると判定した。
【0021】(実施例4) ウシのゲノムライブラリー
からLIF遺伝子の単離 実施例3で作製したウシLIFの374 bpのDNA断片をプロー
ブとして用い、実施例2で作製したウシのゲノムDNAラ
イブラリーをスクリーニングした。プローブの3 2P-dCTP
による標識は市販のキット(Megaprime DNA labelling s
ystem、Amersham社製)を使用し、説明書の指示に従って
行った。スクリーニングは公知のプラクハイブリダイゼ
ーション法(J. Sambrooket al, supra, pp 2.60-2.63)
によった。すなわち、約60万個のバクテリオファージを
平板培養し、プラークをHybond(登録商標)Nフィルタ
ー(Amersham社製)に移し、説明書に従い、アルカリ変
性、中和処理を施したのち乾燥した。ハイブリッド形成
の前に、フィルターを、0.9M NaCl、0.09 Mクエン酸ナ
トリウム、0.2%フィコール、0.2%ポリビニル−ピロリド
ン、0.2%ウシ血清アルブミン、0.5%ドデシル硫酸ナトリ
ウム、100 μg/ml熱変性サケ精子DNA(ハイブイダイゼ
ーション溶液)中で65℃で3時間インキュベートした。
その後、同溶液に32P標識プローブを2 ng/mlとなるよう
添加、55℃で16時間ハイブリダイズした。次いでフィル
ターを2 x SSC (0.3 M NaCl 、0.03 Mクエン酸ナトリウ
ム)、0.2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)中で室温で5
分、同液で55℃で20分間、1 x SSC、0.1% SDSで55℃で1
5分間の洗浄を行った後、0.1 x SSC、0.1% SDSで55℃で
10分間の洗浄を1回行った。オートラジオグラム上の放
射能スポットに対応するプレートの領域から25個のバク
テリオファージクローンを採取した。上記の方法を繰り
返し、明らかにプローブにハイブリダイズするクローン
を8個得た。
からLIF遺伝子の単離 実施例3で作製したウシLIFの374 bpのDNA断片をプロー
ブとして用い、実施例2で作製したウシのゲノムDNAラ
イブラリーをスクリーニングした。プローブの3 2P-dCTP
による標識は市販のキット(Megaprime DNA labelling s
ystem、Amersham社製)を使用し、説明書の指示に従って
行った。スクリーニングは公知のプラクハイブリダイゼ
ーション法(J. Sambrooket al, supra, pp 2.60-2.63)
によった。すなわち、約60万個のバクテリオファージを
平板培養し、プラークをHybond(登録商標)Nフィルタ
ー(Amersham社製)に移し、説明書に従い、アルカリ変
性、中和処理を施したのち乾燥した。ハイブリッド形成
の前に、フィルターを、0.9M NaCl、0.09 Mクエン酸ナ
トリウム、0.2%フィコール、0.2%ポリビニル−ピロリド
ン、0.2%ウシ血清アルブミン、0.5%ドデシル硫酸ナトリ
ウム、100 μg/ml熱変性サケ精子DNA(ハイブイダイゼ
ーション溶液)中で65℃で3時間インキュベートした。
その後、同溶液に32P標識プローブを2 ng/mlとなるよう
添加、55℃で16時間ハイブリダイズした。次いでフィル
ターを2 x SSC (0.3 M NaCl 、0.03 Mクエン酸ナトリウ
ム)、0.2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)中で室温で5
分、同液で55℃で20分間、1 x SSC、0.1% SDSで55℃で1
5分間の洗浄を行った後、0.1 x SSC、0.1% SDSで55℃で
10分間の洗浄を1回行った。オートラジオグラム上の放
射能スポットに対応するプレートの領域から25個のバク
テリオファージクローンを採取した。上記の方法を繰り
返し、明らかにプローブにハイブリダイズするクローン
を8個得た。
【0022】(実施例5) ウシLIF遺伝子の塩基配列
決定ならびにアミノ酸配列の推定 実施例4で得られた8個のクローンの1つを制限酵素Ba
mHI(ニッポンジーン社)で完全分解し、実施例3で得
られたウシのLIF遺伝子cDNAの一部とハイブリダイズす
るDNA断片を得た。この断片をプラスミドベクターpBlue
Script SK(-)に導入し、実施例3で示したように、塩基
配列を決定した。結果を配列番号1に示す。この配列を
公知のヒツジならびにブタのLIF遺伝子の塩基配列(T.A.
Wilson et al., Eur. J. Biochem., 204, 21-30, 199
2)と比較することによりスプライシング位置を確認し、
エクソン、イントロンの領域を推定した。ヒツジ、ブタ
と同様ウシLIF遺伝子は3つのエクソンからなり、そのエ
クソン領域を結合した配列を配列番号2に示す。また、
これより推定されるアミノ酸配列を配列番号3に示す。
決定ならびにアミノ酸配列の推定 実施例4で得られた8個のクローンの1つを制限酵素Ba
mHI(ニッポンジーン社)で完全分解し、実施例3で得
られたウシのLIF遺伝子cDNAの一部とハイブリダイズす
るDNA断片を得た。この断片をプラスミドベクターpBlue
Script SK(-)に導入し、実施例3で示したように、塩基
配列を決定した。結果を配列番号1に示す。この配列を
公知のヒツジならびにブタのLIF遺伝子の塩基配列(T.A.
Wilson et al., Eur. J. Biochem., 204, 21-30, 199
2)と比較することによりスプライシング位置を確認し、
エクソン、イントロンの領域を推定した。ヒツジ、ブタ
と同様ウシLIF遺伝子は3つのエクソンからなり、そのエ
クソン領域を結合した配列を配列番号2に示す。また、
これより推定されるアミノ酸配列を配列番号3に示す。
【0023】配列番号2についてマウスおよびヒト(J.
Stahl et al., J. Biol. Chem., 265, 8833-8841, 199
0)ならびにヒツジおよびブタ(T.A. Wilson et al., Eu
r. J. Biochem., 204, 21-30, 1992)と比較すると、そ
れぞれ78%および88%ならびに86%および87%の相同性がみ
られた(表1)。また同様に配列番号3について、マウ
ス、ヒト、ヒツジおよびブタと比較した結果を表2に示
す。それぞれ76%、88%、85%、および87%の相同性がみら
れた(表1)。
Stahl et al., J. Biol. Chem., 265, 8833-8841, 199
0)ならびにヒツジおよびブタ(T.A. Wilson et al., Eu
r. J. Biochem., 204, 21-30, 1992)と比較すると、そ
れぞれ78%および88%ならびに86%および87%の相同性がみ
られた(表1)。また同様に配列番号3について、マウ
ス、ヒト、ヒツジおよびブタと比較した結果を表2に示
す。それぞれ76%、88%、85%、および87%の相同性がみら
れた(表1)。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【0027】
【0028】
【発明の効果】本発明により、ウシLIF遺伝子、それに
対応するRNAおよびそれがコードするアミノ酸配列を含
むポリペプチドが提供された。本発明のウシLIF遺伝子
を用いて、遺伝子工学的手法により容易にかつ大量にウ
シLIFを生産することが可能となる。
対応するRNAおよびそれがコードするアミノ酸配列を含
むポリペプチドが提供された。本発明のウシLIF遺伝子
を用いて、遺伝子工学的手法により容易にかつ大量にウ
シLIFを生産することが可能となる。
【0029】また、本発明のウシLIF遺伝子に対応するR
NA は、ハイブリダイゼーションのプローブとして利用
することができる。本発明のウシLIF遺伝子がコードす
るアミノ酸配列を含むポリペプチド、すなわち、LIFを
添加すれば、ウシ胚の分化を抑制することにより胚性幹
細胞の樹立に資することができるほか、受精卵の着床を
促進させるための実験、サイトカインとしての多岐にわ
たる機能の実験に利用することができる。
NA は、ハイブリダイゼーションのプローブとして利用
することができる。本発明のウシLIF遺伝子がコードす
るアミノ酸配列を含むポリペプチド、すなわち、LIFを
添加すれば、ウシ胚の分化を抑制することにより胚性幹
細胞の樹立に資することができるほか、受精卵の着床を
促進させるための実験、サイトカインとしての多岐にわ
たる機能の実験に利用することができる。
【0030】
配列番号:1 配列の長さ: 3680 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ゲノムDNA 起源 生物名:Bos taurus 株名:Holstein 配列の特徴:ウシのLIF遺伝子を含むゲノムDNAの配列 配列: GGATCCCTGC TAAATATAGC TGTTTCTCTC TCTGTCTTAC AACACAGGCT CCAGTATATA 60 AATCAGGCAA ATTCCCCATT TGAGCATGAA CCTCTGAAAA CTGCCGGCAT CTAAGGTCTC 120 CTTCAAGGCC CTCTGGAGTG CAGCCCATAA TGAAGGTCTT GGCGGCAGGT AAATCCACCC 180 M etLysValLe uAlaAlaG GCCCCCTGCC CCGGGCTGGC TTCCGCCGGG AGCCCCGGCC GCGGGCGCCG CGGCAAACTT 240 GGGGCCCCTG GCGATCGCGA GCGGGACACC CACCCGNCGC AGACACACGG ACACTTGGGG 300 CGCCCGCGCA GCGAGAGCCC GGGCCGCCGG AAGNCGGTGG CGGCCGCCGC CGGGGGCGAG 360 CGCGGGCACA TGGTCCCCGC ACCTCGCGCC CAGACCGNCC GGGGCCCCGC AGTTGCGGGC 420 CAGGCAGGGG GCGCGTGCTT CCTCCTCCTC CTCCTCGNTC CTGAACTCTC GCGNTGCTCT 480 TCCCGCTCAG NTTTGTCCGG GATTCACCCT CCCTCTTTTC TTTCTTTTTC TTTCTTTCCG 540 NTTTCTTTTT CAAACGNGNN CCCGGCTGNT CCCTGGGAGG GGCGGCGGNC GACGGAGCAG 600 CTCGCAAACT NCGGCCCGGG ANGGGAGCAG GTGCCGCCTC CATCTGCTAG AGCCCGGAAA 660 GCTGTGGTCT GTGCTAGGTG AGCCCGGGGT GTGGGGCACC CCCCGCCCCC CCGCCAGCCA 720 TCCTGGGGCC TGAGCCCTGC CTGGAGATGC TGGGAGGCAC AGGGGACCCA GAAGTGAAGT 780 CGAGGCTGCA CTGTCCCAGC CGAGGAACGG GCTCCAGAGC GCCTCCCCTT CCTCCAGTCT 840 CCTCGCTTCT CCAACTCTCA CAGGTCCCCC GACCCCAGCC CTTGCTGCAG GGTCATCTGG 900 AACACAGAGA GGGGTGGGTG GCAAGCAGGG CCCCCCTGCC CTCCCTGCGG GGAGGGGTGC 960 TCCTGGACAG GCCTGGACAG ATCTCCCCTC TCCCTCTCAC CTTTNACTTC CCTCCCTCCC 1020 CCGCCCACCT GGCTGCNTGC AACCTTTNCC CTTTTTTCTT TTCCTGGTTG CACCATTCCC 1080 TCTCCCTCTT GAAGGCTCTG AGGGCGTCTT TGGAACCCCA GGATTCTCCT TGTCCTAACC 1140 CGCAACCTGG GACGAGGACC AGTGAACAAG AGTGGGGGGT GGGGGGTGGA GCTCGGAGGC 1200 CAGGAGCAGC AAGGAGCCAG GAAGGGAGGT TCTGAAGGAT GCCCTGGCAC TGGAGAAGGG 1260 GGCAGAGTTG CAGCCCTGGG GTGGAGTCCA GGGTCCCAGA GAGGGGACTG GNCACATCTG 1320 GAGGAGGAGG AGCACAGAGA AGCTGGGGAA AGGTGACAGG ATCAGGGGGA AAAAGGCCCA 1380 GTGAGCCCAC ATCACCGAGA CAAGTTTGGG AGATGAGGGT CAGCAGAAAC CCCCGCTCCC 1440 CGTGGGCCTG GTGGGAGCCC ACTCTGTGAG ACAGGAGCAT GAAGTAACAC TTAGGAATCT 1500 GGACCTTCCT GGGGAGTTAA GGATCTTTTT CTTGAGACCT GGGGCATCGT CCCCTCCTGG 1560 CAGAGGCCTG GAGGGTTGGT ATCACTCTGA ATCCGGTTCT CAGCTGATAG GAACAGCTCA 1620 TGTCCTGTGC CCCTTGGTCC CCCCAGGAGA CAGCAGGGAG TGATAAACAG GGAGATTTAG 1680 CCATCTGGGG AGGTAGATGC AGGGACATTG CGAAAATCAG AAACCGCCAG GTCTTGAGAA 1740 GAGAGAGCTG GAGCCTGAGA GGGGAACGTC CCTGCAGGAC CAGAGTCGCA GCCTCTCCCC 1800 TAAGCTGCTT GCCCGCTGCC CCCCACCCCG CCACCCCTGC TCATGGCTCC CCACCGCTTG 1860 TCTGCAGGAG TTGTGCCCTT GGTGCTGGTT CTCCACTGGA AACACGGGGC CGGGAGCCCC 1920 lyV alValProLe uValLeuVal LeuHisTrpL ysHisGlyAl aGlySerPro CTTCCCATCA CCCCGGTCAA CGCCACCTGT GCCACCCGCC ATCCCTGTCC CAGCAACCTC 1980 LeuProIleT hrProValAs nAlaThrCys AlaThrArgH isProCysPr oSerAsnLeu ATGAACCAGA TCAGAAACCA GCTGGGACAA CTCAACAGCA GTGCCAACAG CCTCTTTATC 2040 MetAsnGlnI leArgAsnGl nLeuGlyGln LeuAsnSerS erAlaAsnSe rLeuPheIle CTCTATGTAA GCCTCCCCCT CAGGGTACCG AGGAACAGGC AGGGAGGGCT GGGGTCTGCA 2100 LeuTyr AGCAGGGACC TGGGCTGGTG CGGCTGGTCA GAGAAGGGAA TGGTGGTGTG GTTTTTTCCC 2160 ACTGCACCCA GATCCCCCCA GCTTCCTCCC CATCCCGCGG CCGAGGCCCG GCCTCTTTCC 2220 CTTGGTGCCA AGGTAGATGG GGCGGGGGGG GGGAGGCGGG CAGAGGCGCC TGGAGAAGAG 2280 GTGGCAGGCA GGGCTGGCAC TTGTAGCATT GGGATTTTTC CACCTGGTGG AGGGAGGCAG 2340 ATGACAGAGA GGGAGGCGGT GGAAGGGACT GGGGAGGTGC TGTTGAAAGA GACAGCGGGC 2400 TGTGGGTGAC GGGGTGCGGA GCCGCCCAGG AAGAGGGTGA ATGCGGGTGG TGAAAGGGCA 2460 AGTGTGTGTG GTGTACAAGG CTGGAGGTGA GACTGGGTGT TTCCCCCCCT CTCCCTTGTG 2520 GTCCTGATGC GGGTGATGAG GAGGGTACCT CCTTGCGTGG GATAGAGGCT GGATGCTTTA 2580 GCAAGTGCAT TCGCGCCCAC TGCTACTTCT GGCTCTCGGG ACAGTCCCGA GATGCCTGCA 2640 GGGCAAGTGA TTGGATTCTC AAGCCCCTGT GTGTGTGTGT GTGTGTGTGT GTGTGTGTGT 2700 GTGTATTGTG GGGGGGCGGC ACTGACGCCC AAGGGCTGAC CACAGGCGGG GCAGCAGGGC 2760 TGGAGCAGCC GTCCCTGNCT CCCACTTCAC CACCCCTCTG CCCCTCTGCT CCTCAGTACA 2820 TyrT CGGCCCAGGG GGAGCCCTTC CCCAACAACC TGGACAAGCT GTGCAGCCCC AACGTGACTG 2880 hrAlaGlnGl yGluProPhe ProAsnAsnL euAspLysLe uCysSerPro AsnValThrA ACTTCCCGCC CTTCCACGCC AACGGCACGG AGAAGGCCCG GCTGGTGGAG CTGTACCGCA 2940 spPheProPr oPheHisAla AsnGlyThrG luLysAlaAr gLeuValGlu LeuTyrArgI TCATCGCGTA CCTGGGCGCC TCCCTGGGCA ACATCACGAG AGACCAGAAG GTCCTCAACC 3000 leIleAlaTy rLeuGlyAla SerLeuGlyA snIleThrAr gAspGlnLys ValLeuAsnP CCTACGCCCA TGGCCTGCAC AGCAAGCTGA GCACCACGGC CGACGTCCTG CGGGGTCTGC 3060 roTyrAlaHi sGlyLeuHis SerLysLeuS erThrThrAl aAspValLeu ArgGlyLeuL TCAGCAACGT GCTCTGCCGC TTGTGCAGCA AGTACCACGT GAGCCACGTG GACGTGACCT 3120 euSerAsnVa lLeuCysArg LeuCysSerL ysTyrHisVa lSerHisVal AspValThrT ACGGCCCCGA CACCTCGGGC AAGGACGTCT TCCAGAAGAA GAAGCTGGGC TGTCAGCTCC 3180 yrGlyProAs pThrSerGly LysAspValP heGlnLysLy sLysLeuGly CysGlnLeuL TGGGGAAGTA CAAGCAGGTC ATCGCCGTGC TGGCCCAGGC CTTCTAGACG GGAGGTCTTA 3240 euGlyLysTy rLysGlnVal IleAlaValL euAlaGlnAl aPhe GATAGTAGGG GACTCTCCAA CTGCAGCCGT GGCCCAGAGC ACTGCCAGAC CCGAGTAGGG 3300 GCCGCTGGCA GACCCCTGAG GGGGTTCCTG GCCGGTCCAC TCCCCTCCAG GGTGGGCCGC 3360 CACGAAGCCG AGCAGAGCCA GAACTCCCAG AGGCAGAACC TATACGTGGT GCCAACTAGA 3420 AAGGAAGGCG CCCCTTCTTC TGGGAGACTA CAGCCGGGCA CGCAGTGTCG GGCTGGAGTT 3480 TGGCCCCTGA CTCATCCCCT CGGCCAGGGT CTTTGTGAGC AAACCCCGAA AGTTGTCTCT 3540 GGCGACCCTG ACCACGGGGT GAGACAGAAG GGGTCGGGGG CACTAACCCG CGACCCCCCA 3600 GCAGAATGAC CACCATCAGT GCCTTGGCTG ACCTTGAAAG GTCTGGTTGG AGCTCAGGCA 3660 GCCTGGAGGG GCTGGGATCC 配列番号:2 配列の長さ: 606 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:Bos taurus 株名:Holstein 配列の特徴:ウシのLIF遺伝子のcDNA 配列: ATGAAGGTCT TGGCGGCAGG AGTTGTGCCC TTGGTGCTGG TTCTCCACTG GAAACACGGG 60 GCCGGGAGCC CCCTTCCCAT CACCCCGGTC AACGCCACCT GTGCCACCCG CCATCCCTGT 120 CCCAGCAACC TCATGAACCA GATCAGAAAC CAGCTGGGAC AACTCAACAG CAGTGCCAAC 180 AGCCTCTTTA TCCTCTATTA CACGGCCCAG GGGGAGCCCT TCCCCAACAA CCTGGACAAG 240 CTGTGCAGCC CCAACGTGAC TGACTTCCCG CCCTTCCACG CCAACGGCAC GGAGAAGGCC 300 CGGCTGGTGG AGCTGTACCG CATCATCGCG TACCTGGGCG CCTCCCTGGG CAACATCACG 360 AGAGACCAGA AGGTCCTCAA CCCCTACGCC CATGGCCTGC ACAGCAAGCT GAGCACCACG 420 GCCGACGTCC TGCGGGGTCT GCTCAGCAAC GTGCTCTGCC GCTTGTGCAG CAAGTACCAC 480 GTGAGCCACG TGGACGTGAC CTACGGCCCC GACACCTCGG GCAAGGACGT CTTCCAGAAG 540 AAGAAGCTGG GCTGTCAGCT CCTGGGGAAG TACAAGCAGG TCATCGCCGT GCTGGCCCAG 600 GCCTTC 配列番号:3 配列の長さ: 202 配列の型:ポリペプチド 鎖の数:1本鎖 配列の種類:ペプチド 起源 生物名:Bos taurus 株名:Holstein 配列の特徴:ウシのLIF遺伝子がコードするアミノ酸配
列 配列: Met Lys Val Leu Ala Ala Gly Val Val Pro Leu Val Leu Val Leu His 16 Trp Lys His Gly Ala Gly Ser Pro Leu Pro Ile Thr Pro Val Asn Ala 32 Thr Cys Ala Thr Arg His Pro Cys Pro Ser Asn Leu Met Asn Gln Ile 48 Arg Asn Gln Leu Gly Gln Leu Asn Ser Ser Ala Asn Ser Leu Phe Ile 64 Leu Tyr Tyr Thr Ala Gln Gly Glu Pro Phe Pro Asn Asn Leu Asp Lys 80 Leu Cys Ser Pro Asn Val Thr Asp Phe Pro Pro Phe His Ala Asn Gly 96 Thr Glu Lys Ala Arg Leu Val Glu Leu Tyr Arg Ile Ile Ala Tyr Leu 112 Gly Ala Ser Leu Gly Asn Ile Thr Arg Asp Gln Lys Val Leu Asn Pro 128 Tyr Ala His Gly Leu His Ser Lys Leu Ser Thr Thr Ala Asp Val Leu 144 Arg Gly Leu Leu Ser Asn Val Leu Cys Arg Leu Cys Ser Lys Tyr His 160 Val Ser His Val Asp Val Thr Tyr Gly Pro Asp Thr Ser Gly Lys Asp 176 Val Phe Gln Lys Lys Lys Leu Gly Cys Gln Leu Leu Gly Lys Tyr Lys 192 Gln Val Ile Ala Val Leu Ala Gln Ala Phe
列 配列: Met Lys Val Leu Ala Ala Gly Val Val Pro Leu Val Leu Val Leu His 16 Trp Lys His Gly Ala Gly Ser Pro Leu Pro Ile Thr Pro Val Asn Ala 32 Thr Cys Ala Thr Arg His Pro Cys Pro Ser Asn Leu Met Asn Gln Ile 48 Arg Asn Gln Leu Gly Gln Leu Asn Ser Ser Ala Asn Ser Leu Phe Ile 64 Leu Tyr Tyr Thr Ala Gln Gly Glu Pro Phe Pro Asn Asn Leu Asp Lys 80 Leu Cys Ser Pro Asn Val Thr Asp Phe Pro Pro Phe His Ala Asn Gly 96 Thr Glu Lys Ala Arg Leu Val Glu Leu Tyr Arg Ile Ile Ala Tyr Leu 112 Gly Ala Ser Leu Gly Asn Ile Thr Arg Asp Gln Lys Val Leu Asn Pro 128 Tyr Ala His Gly Leu His Ser Lys Leu Ser Thr Thr Ala Asp Val Leu 144 Arg Gly Leu Leu Ser Asn Val Leu Cys Arg Leu Cys Ser Lys Tyr His 160 Val Ser His Val Asp Val Thr Tyr Gly Pro Asp Thr Ser Gly Lys Asp 176 Val Phe Gln Lys Lys Lys Leu Gly Cys Gln Leu Leu Gly Lys Tyr Lys 192 Gln Val Ile Ala Val Leu Ala Gln Ala Phe
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 9452−4B // A61K 38/00 ABY ADS ADU A61K 37/02 ADS ADU (72)発明者 中村 豊郎 茨城県北相馬郡守谷町久保ヶ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】 ウシのLIFをコードする塩基配列を含むD
NAまたはその相補鎖。 - 【請求項2】 ウシのLIFが実質的に配列番号3に示さ
れるアミノ酸配列を含むポリペプチドである請求項1記
載のDNAまたはその相補鎖。 - 【請求項3】 ウシのLIFをコードする塩基配列が配列
番号1に示されるものである請求項1記載のDNAまたは
その相補鎖。 - 【請求項4】 配列番号1に示される塩基配列の全部も
しくは一部を含むDNAまたはその相補鎖。 - 【請求項5】 請求項4記載のDNAに対応するRNA。
- 【請求項6】 配列番号2に示される塩基配列を含むcD
NA 。 - 【請求項7】 実質的に配列番号3に示されるアミノ酸
配列を含むポリペプチド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6298728A JPH08154681A (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | ウシlif 遺伝子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6298728A JPH08154681A (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | ウシlif 遺伝子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08154681A true JPH08154681A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17863509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6298728A Pending JPH08154681A (ja) | 1994-12-01 | 1994-12-01 | ウシlif 遺伝子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08154681A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997030151A1 (en) * | 1996-02-16 | 1997-08-21 | The University Of Edinburgh | Cytokine expressed by dia/lif-deficient embryonic stem cells for the inhibition of differentiation |
US7029664B2 (en) | 2001-06-07 | 2006-04-18 | Hiroshima University | Chicken leukemia inhibitory factor (LIF) |
WO2011125948A1 (ja) | 2010-04-02 | 2011-10-13 | 独立行政法人理化学研究所 | Es細胞の製造方法 |
-
1994
- 1994-12-01 JP JP6298728A patent/JPH08154681A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997030151A1 (en) * | 1996-02-16 | 1997-08-21 | The University Of Edinburgh | Cytokine expressed by dia/lif-deficient embryonic stem cells for the inhibition of differentiation |
US7029664B2 (en) | 2001-06-07 | 2006-04-18 | Hiroshima University | Chicken leukemia inhibitory factor (LIF) |
US7250275B2 (en) | 2001-06-07 | 2007-07-31 | Hiroshima University | Nucleic acid encoding chicken leukemia inhibitory factor (LIF) |
US7619080B2 (en) | 2001-06-07 | 2009-11-17 | Hiroshima University | Oligonucleotides of a chicken leukemia inhibitory factor (LIF) gene |
US7691589B2 (en) | 2001-06-07 | 2010-04-06 | Hiroshima University | Method of preventing differentiation of a chicken differentiable cell using chicken leukemia inhibitory factor (LIF) |
WO2011125948A1 (ja) | 2010-04-02 | 2011-10-13 | 独立行政法人理化学研究所 | Es細胞の製造方法 |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050104 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050510 |