JPH08154078A - 光通信用発光ユニットならびに光通信システム - Google Patents

光通信用発光ユニットならびに光通信システム

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JPH08154078A
JPH08154078A JP6293023A JP29302394A JPH08154078A JP H08154078 A JPH08154078 A JP H08154078A JP 6293023 A JP6293023 A JP 6293023A JP 29302394 A JP29302394 A JP 29302394A JP H08154078 A JPH08154078 A JP H08154078A
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light emitting
signal
optical
light
optical communication
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JP6293023A
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Tetsuharu Hyodo
徹治 兵頭
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の光束により一度に複数の光信号を伝送
することができ、大量の情報を高密度でかつ高速に伝送
することが可能な光通信用発光ユニットならびに光通信
システムを提供する。 【構成】 平行なM本(M≧2)の共通電極4と、それ
と直交するように形成された平行なN本(N≧2)の透
明信号電極5との間に、発光部材を配してM×N個のマ
トリックス状の発光素子6を形成し、マトリックス状の
光信号を伝送する光通信用発光ユニット1とする。この
発光素子6は、抵抗発熱体で形成することにより製造が
容易となる。また、そのような発光ユニット1と、同じ
くマトリックス状の受光素子を有する光通信用受光ユニ
ットとを組合せ、複数の光信号による光通信を行なう光
通信システムを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光通信において同時に複
数の光信号を伝送する光通信用発光ユニットならびにそ
れを用いた光通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大量の情報を伝送する大規模通信
を始めとして、LAN(ローカル・エリア・ネットワー
ク)などのコンピュータ間通信やAV(オーディオ・ビ
デオ)信号通信において、取り扱う信号の情報密度が飛
躍的に増大してきたため、従来の電気的な通信技術から
光通信への転換が進められている。そして一部では、半
導体レーザや半導体LED(発光ダイオード)を用いた
光通信用発光ユニット、ならびにそれを用いた光通信シ
ステムが実用化されている。
【0003】これらの光通信では、伝送情報を電気信号
から光信号に変換して光ファイバーなどの光媒体を経由
して伝送するため、電気信号を光信号に変換(変調)す
るための変調回路および発光ユニットと、その発光ユニ
ットから光ファイバーを経由してきた光信号を再び電気
信号に変換(復調)するための受光ユニットおよび復調
回路が必要不可欠な構成要素である。
【0004】現在、発光ユニットの発光素子には半導体
レーザやGaAsLED・AlGaAsLEDなどの半
導体LEDが用いられており、特に半導体LEDは、比
較的安価で発光ビームの広がり角も大きくて使いやすい
ことから多用されている。これらの発光素子を用いた発
光ユニットは、従来はいずれも単一光源の発光素子によ
って変調された一本の光束を光信号として伝送してい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらGaAs
LEDやAlGaAsLEDなどの半導体LEDは、発
光の立ち上がり時間が1μsec程度必要であるため実
用上は10μsec程度以上のパルス周期の光信号の変換
に用いられており、それより周期が短い高密度の光信号
には対応できないという問題点があった。そのため、さ
らに高密度かつ高速の情報伝送を要求されるコンピュー
タ間通信ネットワークなどでは、より高速駆動による信
号伝送が可能でかつ安価な発光ユニットが要望されてい
る。
【0006】これに対して、発光素子の駆動を高速化さ
せるよりも、光信号を1つの光束による1信号伝送から
複数の光束による複数信号伝送に換えることによれば、
より高密度で高速の通信への要求が満たされると期待さ
れている。しかし、複数の光信号を伝送するために微細
な半導体製造プロセスで製造される半導体LEDや半導
体レーザを複数素子化することは、極めて多大な技術的
困難を要し、製造コストを著しく上昇させるため、現時
点において実用化には至っていない。
【0007】本発明は上記事情に鑑みて本発明者が鋭意
研究を進めた結果完成されたもので、その目的は、マト
リックス状に配置した発光素子を用いてマトリックス状
の複数の光束による複数の光信号の伝送を行なうことが
でき、大量の情報を高密度でかつ高速に伝送しうる光通
信用発光ユニットを提供することにある。
【0008】また本発明の目的は、マトリックス状の複
数の発光素子を抵抗発熱体を用いて作製することによ
り、製造が容易な、大量の情報を高密度でかつ高速に伝
送しうる、低コストの光通信用発光ユニットを提供する
ことにある。
【0009】さらに本発明の目的は、マトリックス状の
発光素子により複数の光信号を送信する発光ユニット
と、その光信号に対応するマトリックス状の受光素子を
有する受光ユニットと、それらを制御する回路とを具備
する、大量の情報を高密度でかつ高速に伝送することが
できる光通信システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
光通信用発光ユニットは、絶縁性基板上にM本(M≧
2)の共通電極を平行に配列して共通電極群を形成し、
該共通電極群と直交するようにN本(N≧2)の透明信
号電極を平行に配列して信号電極群を形成し、これら共
通電極群と信号電極群との間に発光部材を配してM×N
個のマトリックス状の発光素子と成したことを特徴とす
るものである。
【0011】また本発明の請求項2に係る光通信用発光
ユニットは、上記の請求項1に係る光通信用発光ユニッ
トにおいて、発光部材が抵抗発熱体から成ることを特徴
とするものである。
【0012】さらに本発明の請求項3に係る光通信シス
テムは、伝送情報電気信号をM×N個のマトリックス状
の光信号に変換するための信号変調回路が接続された上
記請求項1または請求項2に係る光通信用発光ユニット
と、前記マトリックス状の光信号を元の伝送情報電気信
号に変換するための信号復調回路が接続されたP×Q
(P≧M、Q≧N)個のマトリックス状の受光素子を有
する光通信用受光ユニットとを、光信号を伝送する光媒
体を介して接続するとともに、前記発光ユニットと受光
ユニットにおけるマトリックス状の光信号の番地を1対
1に対応させて復元するための対応復元回路を、前記信
号変調回路と信号復調回路とに接続したことを特徴とす
るものである。
【0013】
【作用】本発明の光通信用発光ユニットによれば、M本
の共通電極とN本の透明信号電極の間に発光部材を配し
てM×N個のマトリックス状に配置した発光素子を走査
駆動して発光させることによって、マトリックス状の複
数の光束により一度に複数の光信号を伝送することがで
きるので、大量の情報を高密度でかつ高速に伝送するこ
とが可能となり、光通信の高速・高密度化が達成でき
る。
【0014】また、発光素子の発光部材を抵抗発熱体に
よって構成することにより、半導体LEDや半導体レー
ザを複数素子化するよりも複数の発光素子の形成が簡便
にかつ容易に行なえるので、発光素子をマトリックス状
に多素子化することが容易にできるようになる。この抵
抗発熱体は、ドライブ回路により駆動されて発熱するこ
とで高温となり、輻射熱すなわち近赤外線もしくは赤外
線を放射するので、この近赤外線もしくは赤外線を例え
ばCCDなどの受光素子によって受けることにより光通
信を行なうことができる。
【0015】さらに、抵抗発熱体による発光素子にフル
オレイセンやエオシン・Ca2 S・Ba2 S・Mg2
などの蛍光材料を蛍光板などの形で組み合わせることに
より、様々な周波数の近赤外線もしくは赤外線を一定の
周波数の可視光線に変換して、可視光線による光通信を
行なうこともできる。
【0016】本発明の光通信システムによれば、送信装
置に入力された伝送情報の電気信号は、その電気信号を
複数の光信号に変換するための信号変調回路によって複
数の電気信号として発光素子駆動回路(発光ドライブ回
路)に送られ、発光素子がマトリックス状に配された発
光ユニットからマトリックス状の複数の光信号として送
信され、光ファイバーなどの光媒介を介して受信装置へ
送られる。この光信号を受けた受信装置では、受光素子
が同じくマトリックス状に配された受光ユニットから複
数の電気信号が信号復調回路に送られ、復調回路によっ
て元の伝送情報の電気信号に変換される。このとき対応
復元回路によってマトリックス状の発光素子および受光
素子における発光番地と受光番地との1対1の対応をと
ることにより、受信側の電気信号が元通り送信側の電気
信号に復元されて変換される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の光通信用発光ユニットならび
に光通信システムについて実施例に基づいて詳述する。
なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
く、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更は何
ら差し支えない。
【0018】図1は、本発明の光通信用発光ユニットの
一実施例を示す斜視図である。図1に示した光通信用発
光ユニット1においては、アルミニウム(Al)などの
良熱伝導性材料からなる支持体2の上にアルミナなどの
電気絶縁性基板3が載置されており、その上に形成され
た低熱伝導性材料からなる保温層(図示せず)の上に、
平行に配列されたM本の共通電極4(共通電極群)と同
じく平行に配列されたN本の透明信号電極5(信号電極
群)とが互いに直交するように形成され、それらの電極
4・5間に発光部材が配されて、同図中に斜線部で示し
た発光素子6がM×N個のマトリックス状に配置されて
いる。そして、共通電極4および透明信号電極5は、そ
れぞれ基板3の端部において、M本の信号線を有するF
PC(フレキシブル・プリント・ケーブル)7およびN
本の信号線を有するFPC8に接続されている。また発
光素子6の周辺には、ガラスなどの透明材料からなる導
光窓9が載置されて封止材により封止されており、発光
素子6を機械的な損傷や発熱による酸化などから保護し
ている。
【0019】この発光ユニット1の詳細な構造を、図2
に図1のA−A断面図で示す。なお、同図において図1
と同様の箇所には同じ符号を付している。
【0020】図2に示したように、良熱伝導性材料から
なる支持体2の上には電気絶縁性基板3が載置されてお
り、さらにその上に低熱伝導性材料からなる保温層10が
形成されている。その保温層10の上に平行なM本の共通
電極4と平行なN本の透明信号電極5とが互いに直交す
るように形成され、それらの電極4・5間に発光素子6
がM×N個のマトリックス状に配置されている。なお、
同図においては発光素子6を各々独立させて示している
が、発光素子6に抵抗発熱体を用いる場合には、発光素
子6を連続した層として形成して、直交した電極4・5
間に電圧を印加した部分のみを発熱・発光させることも
できる。
【0021】また、共通電極4とFPC7とは異方性導
電膜などの異方性導電材やハンダなどによる導電層11に
より接続されており、透明信号電極5とFPC8とも同
様にして接続されている。そして導光窓9は、電極4・
5あるいは基板3に封止材12を用いて封止されていて、
発光素子6を保護している。
【0022】このような構成の発光ユニット1におい
て、良熱伝導性材料からなる支持体2は発光素子6の発
光に伴って発生する熱を有効に放散する役目を果たすも
のであり、その材料としてはAlの他にもFe・SUS
・Cu・Mg・Ti・Niなどを用いることができる。
またその厚みは、使用する材料の熱伝導特性や必要な熱
容量に応じて適宜選択されるが、Alであれば1〜5m
m程度であればよい。
【0023】電気絶縁性基板3は、発光素子6形成の母
体となるとともに支持体2と発光素子6とを電気的に絶
縁し、かつ支持体2に良好に放熱させるためのものであ
り、その材料にはアルミナの他にもSi3 4 ・SiC
・ジルコニア・ベリリア・マグネシア・TiC・チタン
酸バリウムなどを用いることができる。その厚みは、材
料の熱伝導特性や熱容量および基板としての剛性に応じ
て適宜選択されるが、例えばアルミナであれば 0.5〜5
mm程度であればよい。
【0024】保温層10は、発光素子6に発熱素子を用い
る場合、有効に温度上昇させて入力電力を光出力に変換
する効率を高めるためのものであり、低熱伝導性の材料
によって形成し、例えば、ほうケイ酸ガラスやポリイミ
ド樹脂・エポキシ樹脂などを用いるとよい。この層10の
厚みは20〜50μmとし、この層10を形成する範囲は発光
素子6を全部覆う範囲とする。
【0025】電気絶縁性基板3から保温層10にかけて形
成される共通電極4は、Al・Cu・Auなどの低比抵
抗の金属材料で形成される。その形成は、蒸着・スパッ
タリング・イオンプレーティング・CVDなどの薄膜形
成方法において電極パターンがエッチングされたメタル
マスクなどを使用することにより、あるいは電極領域に
上記薄膜形成手段で一様に電極膜を形成した後にフォト
エッチングプロセスを施すことにより行なう。
【0026】この共通電極4の厚みや幅・間隔などは、
Alを用いた場合、低配線抵抗とするため、幅が50〜15
0 μm、厚みが 0.5〜2μmとし、配線形成上のショー
トを防止すべく、配線間を10〜30μmとするとよい。
【0027】上記M本の共通電極4の各電極上には、そ
れぞれN個ずつの発光素子6を、M×N個のマトリック
ス状に配置されるように形成する。これら発光素子6は
従来の半導体LEDや半導体レーザの他に前述のように
抵抗発熱体により形成してもよく、それにより発光素子
6の形成および本発明の発光ユニット1の作製をより簡
便かつ容易に行なうことができる。
【0028】抵抗発熱体による発光素子6は、共通電極
4とこの発光素子6の上に形成される透明信号電極5と
の間に20〜50V程度の負荷電圧が印加されたときに 400
〜800 ℃程度の最高温度まで発熱して、CCDなどの受
光素子の感度限界以上の輻射熱(近赤外線もしくは赤外
線)を放射するように、その抵抗発熱材料に応じた抵抗
値が設定される。
【0029】そのような抵抗発熱体としては、例えばT
aSiO2 やTiSiO2 ・TaN・doped Si・Ni
−Cr・NbSiO2 などの材料を用いることができ、
中でもTaSiO2 ・TiSiO2 ・NbSiO2 を用
いると、抵抗発熱体の耐酸化性が高く経時安定性が良い
といった点で好ましい。1個の発光素子のサイズは、伝
達する情報量や抵抗発熱体の比抵抗や配線加工上の製造
プロセスにより適宜設定されるが、例えば 100μm× 1
00μm程度とすると、配線加工の容易性と伝送できる情
報量の点で好適となる。また、その厚みは抵抗値を安定
的に生産再現する点から、1〜10μm程度に設定すると
よい。
【0030】このような発光素子6の形成に当たって
は、蒸着・スパッタリング・イオンプレーティング・C
VDなどの方法により共通電極4上に上記材料による抵
抗発熱膜を形成して、フォトエッチングプロセスによっ
てそれぞれ独立のN個の素子を形成すればよい。また、
M本の共通電極4の全面を覆うように一様な抵抗発熱膜
を形成して、その上に共通電極4と直交するようにN本
の透明信号電極5を形成することにより、共通電極4と
透明信号電極5とのM×N個の交差部の発光部材をマト
リックス状に発光させるようにしてもよい。この場合の
発光素子6のサイズは、共通電極4と透明信号電極5と
の交差部分のサイズによって決まり、その交差部分のサ
イズを上記の値に設定するとよい。
【0031】また、発光素子6を半導体LEDや半導体
レーザにより形成する場合は、GaAsやAlGaAs
・InGaAsなどにより、GaAs基板上にMBEや
MOCVDなどのエピタキシャル成長法により前記の発
光層を形成し、フォトエッチングプロセスによってアク
ティブ領域を複数に分割するとよい。
【0032】発光素子6の上には、平行なM本の共通電
極4に直交するように、またM本の共通電極4にそれぞ
れ形成されたN個の発光素子6の1つずつに共通に接続
するように、N本の透明信号電極5を平行に配列して形
成する。これにより、全体としてM本の共通電極4とN
本の透明信号電極5によって、発光素子6がM×N個の
マトリックス状に配置される。
【0033】透明信号電極5は、発光素子6に発光のた
めの電圧を印加するとともにその光信号を透過させて光
媒体に向かって放射させるために、低抵抗で良好な導電
性とともに発光光に対する良好な透過率を有する必要が
ある。また発光素子6に抵抗発熱体を用いる場合は、そ
の発熱に対する優れた耐熱性も必要となる。
【0034】このような透明電極材料としては、例えば
ITO(Indium Tin Oxide)やSnO2 ・In2 3
どがあり、これらをスパッタリングや蒸着・イオンプレ
ーティング・CVDなどの薄膜形成方法において電極パ
ターンがエッチングされたメタルマスクなどを使用する
ことにより、あるいは電極領域に上記薄膜形成手段で一
様に電極膜を形成した後にフォトエッチングプロセスを
施すことにより形成する。中でもITOにより形成する
と、導電性が高くかつ安定度が良いといった点で好まし
い。
【0035】そして、以上の共通電極4ならびに発光素
子6、透明信号電極5を機械的および化学的な損傷から
保護するために、これらを覆うようにガラスあるいはサ
ファイアクリスタル・石英などの透明材料からなる導光
窓9を載置して、封止材12により封止する。封止材12に
は、各構成部材の耐熱性や封止の気密性などを考慮し
て、 500〜600 ℃の軟化点を持つ低温焼成ガラスやハン
ダなどを用いればよい。また、この導光窓9の内部空間
を減圧状態もしくは不活性ガスを充填して非酸化雰囲気
の状態とすることにより、特に発光素子6を抵抗発熱体
で形成した場合、発熱時の酸化による発光素子6や各電
極4・5の破損や劣化を防止することができ、発光素子
6を長期にわたって安定して作動させることができる。
【0036】また、導光窓9の外部に引き出されている
共通電極4および透明信号電極5には、前述のように基
板3の端部において、M本の信号線を有するFPC7お
よびN本の信号線を有するFPC8に、導電層11により
接続されている。この導電層11による接続は、異方性導
電膜により行なうと、導電層11が高密度配線として形成
されても良好に接続できるといった点で好ましい。
【0037】なお、本発明の発光ユニット1において
は、上記の構成に加えて、導光窓9の内面または外面あ
るいは透明信号電極5の表面に、さらに蛍光材料からな
る蛍光板もしくは蛍光膜を付加して、発光素子6から放
射される様々な周波数の近赤外線または赤外線を一定の
周波数の可視光線に変換して、可視光線の光信号として
伝送させるようにしてもよい。このような蛍光材料とし
ては、例えばフルオレイセンやエオシン・Ca2 S・B
2 S・Mg2 S・Be2 Sなどを用いることができ
る。
【0038】次に、本発明の発光ユニット1の走査駆動
方法について、図3ならびに図4により説明する。
【0039】図3は、M×N個のマトリックス状の発光
素子6の発光状態を模式的に示した説明図であり、上部
から下部に向かう白抜き矢印の流れに沿って、発光状態
の時間的変化を順次示している。各々の図において、縦
方向がM本の共通電極4に対応し、横方向がN本の信号
電極5に対応しており、斜線部は発光している(駆動さ
れている)素子を示す。また上部の図における矢印は、
縦が共通電極4の走査駆動方向を、横が信号電極5の走
査駆動方向をそれぞれ表わしている。
【0040】同図中の上部の図に示すように、まず1本
目の共通電極が外部の発光ドライブ回路によって指定さ
れ、その上に並ぶN個の発光素子の中のいくつかが信号
電極に電圧を印加することによって選択されて駆動さ
れ、この素子列において最大でN個の素子が発光する。
引き続いて次の共通電極が指定され、その上に並ぶN個
の発光素子の中のいくつかが同様に選択駆動されて発光
する。これを共通電極の走査駆動方向に従ってM本目ま
で繰り返してM×N個のマトリックス状の発光素子6の
走査駆動が行なわれ、再び1本目に戻って次の走査駆動
が行なわれる。
【0041】ここで発光素子6に抵抗発熱体を用いた場
合は、駆動電圧の印加に対して素子の発光(発熱)の立
ち上がりと立ち下がりに遅れを生じる。そのため、電圧
印加後に十分に昇温し発光して光通信に寄与する状態に
なるための昇温時間と、その状態から電圧遮断後に再び
元の温度に戻るための放熱時間が、ある程度必要にな
る。このような駆動電圧印加と昇温・放熱時間との関係
を図4に線図で示す。
【0042】図4において、縦軸はM本の共通電極4の
各々における駆動電圧Vと発光素子6の温度Tのレベル
を示し、1本目からM本目までを模式的に表わしてい
る。それぞれの縦軸において、VL は駆動電圧の基底状
態を、VH は駆動電圧の印加状態を表わし、TL は発光
素子温度の基底状態を、TH は十分に昇温して発光した
状態を表わしている。また、横軸は各共通電極4におけ
る電力印加の様子と、N本の信号電極5によって発光素
子6が昇温および降温していく様子を、時間tの経過に
従って示している。そして、M×N個のマトリックス状
の発光素子6においては、同図の縦軸の上から下へ示す
ように1、2・・・M本目の共通電極に対して順次走査
駆動し、それとともに同じく1、2・・・N本の信号電
極に対して選択駆動することによって、発光素子が選択
的に駆動されて発光する。
【0043】同図より分かるように、各発光素子におい
ては駆動電圧がVH の印加状態になってから素子温度の
上昇が始まり、立ち上がり時間の遅れを伴ってTH 以上
の温度に達する。次いで、駆動電圧が遮断されると放熱
によって温度の下降が始まり、立ち下がり時間の遅れを
伴ってTH 以下の温度となって発光が終わる。そして、
各共通電極においてN個の発光素子の中のいくつかが選
択駆動されて発光し、次の共通電極において同様に走査
駆動が繰り返される。
【0044】この場合、M×N個のマトリックス状の発
光素子において駆動される発光素子の番地(m,n)
は、順次(1,1〜N)、(2,1〜N)・・・(M,1〜N)というよう
に選択されることになる。
【0045】これにより、例えば駆動電圧印加時間が10
μsecで共通電極を走査する周期が 100μsecの場
合、共通電極を10本以上形成した発光ユニットであれ
ば、実質的に10μsec周期でN個の独立した光信号を
伝送することかできるようになる。すなわち、共通電極
走査の1周期において送出される最大信号数N個を同時
に駆動しても、発熱特性のために発光状態から温度の基
底状態に復帰するのにこのN個の発光素子は1周期であ
る 100μsecを要してしまうが、1共通電極当りの駆
動時間は10μsecであるから、図4のように第1共通
電極の駆動に引き続いて第2共通電極を、さらに続いて
第3共通電極をと間をおかずに駆動していくことによっ
て、共通電極が10本とすれば10μsecおきに最大10個
の信号の送出が可能となる。
【0046】次に、本発明の光通信システムについて、
図5にその概略構成図を、また図6にその回路ならびに
信号の対応図を示す。図5において、本発明の光通信シ
ステム13は送信装置14と受信装置15とその間で光信号を
伝送する光媒体16とからなっている。送信装置14は、上
記の本発明の光通信用発光ユニット1と、その発光ユニ
ット1において伝送情報の電気信号をマトリックス状の
複数の光信号に変換する信号変調回路17と、発光ユニッ
ト1における光信号の番地を決定するとともに発光ユニ
ット1と受光ユニットで受けた複数の光信号の番地をそ
れぞれ1対1に対応させて元の電気信号に復元するため
の対応復元回路18と、発光ユニット1の発光素子を走査
駆動する発光ドライブ回路19とを備えている。他方、受
信装置15は、伝送されてきた光信号を受光するためのP
×Q(P≧M、Q≧N)個のマトリックス状の受光素子
を有する光通信用受光ユニット20と、その受光ユニット
20で受けた光信号の受光箇所を識別するための受光箇所
識別回路21と、前記対応復元回路18からの発光素子番地
の情報を受けて発光ユニット1と受光ユニット20で受け
た複数の電気信号をそれぞれ1対1に対応させて復元す
るための対応復元回路22と、受光ユニット20で受けたマ
トリックス状の複数の光信号を元の伝送情報の電気信号
に変換する信号復調回路23とを備えている。また、送信
装置14の対応復元回路18と受信装置15の対応復元回路22
とは電気信号の通信で結ばれている。なお、発光ユニッ
ト1および受光ユニット20と光媒体16との間に点線で示
したものは、それらユニットと光媒体16とを接続するた
めのコネクタ24・25を表わしている。
【0047】図6は、図5に示した光通信システムの構
成における回路と信号の対応を示す図であり、図5と同
様の箇所には同じ符号を付してある。
【0048】図5および図6に示すように、送信装置14
に入力された伝送情報の電気信号は信号変調回路17によ
り光信号を伝送するための制御信号ならびに情報信号に
変換され、次に対応復元回路18によりマトリックス状の
発光素子における発光素子の番地(m,n) が決定され、そ
れに従って発光ドライブ回路19により発光ユニット1の
発光素子が駆動されて、マトリックス状の複数の光束に
よる複数の光信号が伝送される。その光信号は光ファイ
バーなどの光媒体16を介して受信装置15に送られ、マト
リックス状の受光ユニット20により受光されて、各受光
素子により複数の電気信号に変換される。これらの電気
信号は、受光箇所識別回路21により特定された受光番地
と、送信装置14の対応復元回路18から受信装置15の対応
復元回路22に電気信号の通信で送られてきた発光番地と
が対応復元回路22によってその対応を決定される。また
対応復元回路22は、そのようにして決定された発光−受
光番地対応表(m,n:p,q) と、パルス発生回路と、それら
に基づき信号を演算処理する演算処理回路とを有してお
り、発光番地と受光番地との対応をとった発光−受光番
地対応表のデータを参照して演算処理回路により発光番
地毎の電気信号に変換(復調)し、対応する発光番地毎
にパルス発生回路により伝送情報電気信号を発生して出
力する。
【0049】これにより、送信装置14から伝送しようと
した電気信号と同じ電気信号を受信装置15から出力し
て、これに引き続く情報処理に用いることができる。
【0050】また上記の発光−受光番地対応表(m,n:p,
q) の作成は、発光素子の位置と受光素子の位置とのわ
ずかなずれにも対処できるように、送信装置14と受信装
置15との間で、図7にフローチャートで示した作業手順
により以下のように処理するようにするとよい。
【0051】同図に示したように、まず送信装置14の対
応復元回路18において発光素子の1行目(m=1) が指定さ
れ、次に1列目(n=1) が指定された後、発光ドライブ回
路19により発光ユニット1の1行1列目の発光素子が駆
動されて発光する。この光信号が光媒体16を通して受光
ユニット20に伝送され受光されて、受光箇所識別回路21
により受光番地(p,q) の情報が得られる。なお、この受
光番地は2つ以上の複数の番地であってもよい。そして
このとき、対応復元回路18から電気信号の通信によって
対応復元回路22に伝送されている発光番地の情報と合わ
せて、発光−受光番地対応表(m,n:p,q) の対応データを
作成し、記憶させる。
【0052】発光素子の1行がN列の素子で構成されて
いる場合、このサイクルはN回繰り返され、その後、次
の行に改行されて同様の作業が行なわれ、M行N列の発
光素子について発光番地付けが終了すると、発光−受光
番地対応表の作成ルーチンが終了する。
【0053】すなわち、この発光−受光番地の対応がで
きることによって、発光素子のM×N個のデータの各々
を受光素子を介して独立的に読み込むことができるよう
になる。これをコネクタの接続を新たに行なう毎に実行
すれば、わずかな位置のずれによる受光番地のずれを防
止できる。
【0054】上記の方法は、コネクタ24またはコネクタ
25の接続精度が高くなく、発光番地と受光番地とが接続
毎にずれる可能性のある場合などに有効な方法である。
【0055】接合精度が十分高くて位置ずれのおそれが
ない場合には、発光−受光番地対応表は、あらかじめR
OM(リード・オンリー・メモリー)などに記憶させて
用意しておいてもよい。この場合、発光位置と受光位置
の対応関係は常に一定となるので、対応テーブルを接続
毎などに作成し直す必要がないからである。
【0056】また、本発明の光通信システム13における
光媒体16は、複数本のファイバーが束になった光ファイ
バーを用いることがマトリックス状に配置された複数の
光束による光信号を伝送する本発明に対して好適である
が、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0057】以下、具体例を詳述する。 〔例1〕Alからなる長さ20mm×幅20mm×厚み5m
mの支持体の上にアルミナからなる長さ20mm×幅20m
m×厚み5mmの電気絶縁性基板を載置し、その上の中
央部の10mm×10mmの範囲に、ほうケイ酸ガラスから
なる厚み50μmの保温層をスクリーン印刷した後に焼成
することにより形成した。さらに基板端部から保温層に
かけてAlからなる幅 100μm×厚み1μmの30本の共
通電極を、スパッタリング法で成膜した後エッチング加
工することにより20μm間隔で平行に配列して共通電極
群を形成した。
【0058】次いで保温層の上の共通電極群上にTaS
iO2 からなる抵抗発熱体による幅100μm×長さ 100
μm×厚み 0.1μmの発光素子を、スパッタリング法で
成膜した後エッチング加工することによりそれぞれ30個
ずつ形成し、30×30個のマトリックス状に配置した。こ
れらの発光素子は1つずつが分離された素子分離型であ
り、それぞれ比抵抗が50,000μΩ・cm、素子抵抗値が
500Ω、1素子当たり駆動電力が 0.8W/dotとなる
ようにした。
【0059】そしてこのマトリックス状の発光素子の上
に、ITOからなる幅 100μm×厚み1μmの30本の透
明信号電極をスパッタリング法で成膜した後エッチング
加工することにより20μm間隔で、共通電極群と直交
し、かつ各共通電極上の30個の発光素子とそれぞれ接続
するように基板端部まで配列して透明信号電極群を形成
した。
【0060】さらに、この上に発光素子を覆うように厚
み 0.3mmのガラスからなる長さ15mm×15mm×高さ
3mmの導光窓を載置して、エポキシ樹脂により封止し
た。なお、導光窓の内部空間は1Torr以下の減圧状
態とした。このようにして、30×30個のマトリックス状
の発光素子を有する本発明の光通信用発光ユニットAを
作製した。
【0061】このようにして得た発光ユニットAについ
て、それによる光信号の伝送具合および光信号の分離具
合を次のようにして評価した。
【0062】発光ユニットAに、φ 0.3mmの長さ5m
の光ファイバーを発光ユニットAの発光素子のマトリッ
クス状の配置に対応させて 200本束ねた光媒体を、BN
Cコネクターを用いて接続した。光媒体のもう一方に
は、発光ユニットAと同じマトリックス状に形成したI
nGaAsホトダイオードからなる受光素子を有する光
通信用受光ユニットを接続した。そして、発光ユニット
Aの各発光素子に10μsecの電力パルス信号を入力し
て1つの発光素子からの単発パルス光信号を出力させ、
その光信号を光媒体を介して受光ユニットで受光して、
受光ユニットからの出力信号を、出力の有無と受光ユニ
ットにおける受光番地とを各発光素子毎に走査しながら
メモリーに記録して測定した。
【0063】その測定データを元にして、受光検出回数
/発光素子数を計算して光信号がどの程度伝送されてい
るかを示す光信号伝達度を求め、(単番地受光回数/発
光素子数)×(1/光信号伝達度)を計算して隣り合う
発光素子の光信号がどの程度混ざらずに分離されている
かを示す光信号分離度を求めた。また、これら光信号伝
達度および光信号分離度の評価基準は、いずれも70%以
上を良好とした。
【0064】その結果、本発明の発光ユニットAによれ
ば、全ての光信号が完全に伝送され、かつ完全に分離さ
れており、光信号伝達度および光信号分離度がともに 1
00%と優れた伝送特性を示すことが確認できた。
【0065】〔例2〕本例においては、〔例1〕と同様
に発光ユニットを作製するのに際し、マトリックス状に
形成した抵抗発熱体に替えてスパッタリング法により同
じ面積にTaSiO2 からなる厚み 0.1μmの一様な抵
抗発熱体を形成し、共通電極と透明信号電極とが交差し
た公差部分が 100μm× 100μmの発光素子として機能
する、素子非分離型の発光素子を有する本発明の光通信
用発光ユニットBを得た。
【0066】なお、この発光素子においても、比抵抗が
50,000μΩ・cm、それぞれの発光素子の素子抵抗値が
500Ω、1素子当たり駆動電力が 0.8W/dotとなる
ようにした。
【0067】この発光ユニットBの伝送特性を〔例1〕
と同様にして測定して評価したところ、発光ユニットB
によれば、90%以上の光信号が完全に伝送されており
(光信号伝達度90%以上)、また81%以上の光信号が完
全に分離されていて(光信号分離度81%以上)、良好な
伝送特性を示すことが確認できた。
【0068】〔例3〕本例においては、〔例1〕と同様
に発光ユニットを作製するのに際し、蛍光材料としてB
2 Sを用いた長さ15mm×幅15mmの蛍光板を導光窓
の上面に透明なアクリル接着剤を用いて取り付けて、抵
抗発熱体からの発光を波長 500nmの光に変換して出力
する本発明の光通信用発光ユニットCを得た。
【0069】この発光ユニットCの伝送特性を、受光ユ
ニットの受光素子を受光部の面積が10mm×10mmで20
万画素のCCDに替えて〔例1〕と同様にして測定して
評価したところ、発光ユニットCによれば、全ての光信
号が完全に伝送され、かつ完全に分離されており、光信
号伝達度および光信号分離度がともに 100%と優れた伝
送特性を示すことが確認できた。
【0070】〔例4〕本例においては、〔例2〕と同様
に発光ユニットを作製するのに際し、〔例3〕と同様に
Ba2 Sを用いた蛍光板を取り付けて、抵抗発熱体から
の発光を波長500nmの光に変換して出力する本発明の
光通信用発光ユニットCを得た。
【0071】この発光ユニットDの伝送特性を〔例3〕
と同様にして測定して評価したところ、発光ユニットD
によれば、光信号の85%が伝送され(光信号伝達度85
%)、かつ70%以上の光信号が完全に分離されていて
(光信号分離度70%以上)、良好な伝送特性を示すこと
が確認できた。
【0072】〔例5〕ガラスエポキシからなる長さ20m
m×幅20mm×厚み5mmの支持体の上に、GaAs基
板を載置し、基板端部から発光部となる領域にかけてn
ドープGaAsにより幅 100μm×厚み1μmの30本の
共通電極群を形成した。
【0073】次いでこの共通電極群上にAlGaAs/
GaAsLEDからなる幅 100μm×長さ 100μmの発
光素子を、MOCVD法およびエッチング加工によりそ
れぞれ30個ずつ形成し、30×30個のマトリックス状に配
置した。これらの発光素子は1つずつが分離された素子
分離型であり、それぞれの発光波長が 640nm、1素子
当たり駆動電力が 0.5W/dotとなるようにした。
【0074】そしてこのマトリックス状の発光素子の上
に、ITOからなる幅 100μm×厚み1μmの30本の透
明信号電極をスパッタリング法で成膜した後エッチング
加工することにより20μm間隔で、共通電極群と直交
し、かつ各共通電極上の30個の発光素子とそれぞれ接続
するように基板端部まで配列して透明信号電極群を形成
した。
【0075】さらに、〔例1〕と同様に導光窓を載置し
て封止し、30×30個のマトリックス状の発光素子を有す
る本発明の光通信用発光ユニットEを作製した。
【0076】このようにして得た発光ユニットEの伝送
特性を〔例3〕と同様にして測定して評価したところ、
発光ユニットEによれば、全ての光信号が完全に伝送さ
れ(光信号伝達度 100%)、かつ完全に分離されており
(光信号分離度 100%)、優れた伝送特性を示すことが
確認できた。
【0077】〔例6〕〔例1〕の発光ユニットAを有す
る送信装置を持つサーバ(送信)側コンピュータと、同
じく〔例1〕の受光ユニットを有する受信装置を持つク
ライアント(受信)側コンピュータとの間で、 600ドッ
ト× 400ドットで 512色の画像データをサーバ側コンピ
ュータからクライアント側コンピュータへ光通信により
伝送するシステムを構築した。サーバ側の発光ユニット
とクライアント側の受光ユニットとの間では、発光素子
と受光素子との対応番地が、送信装置および受信装置の
対応復元回路を用いてあらかじめ対応付けされている。
【0078】発光ユニットは、走査方向に対して連続す
る3素子毎に赤・緑・青の階調信号に割り当てられてお
り、各々3つの階調信号で各色8階調ずつを表示でき、
1画素当たりで連続した9つの発光素子が駆動されるこ
とによって、最大 512色の表示が可能となっている。ま
た発光素子は30行×30列のマトリックス状の構成であ
り、3行分の発光素子で10画素分の画像データに相当す
る。この発光素子に対して、1行分を同時に1μsec
でパルス駆動し、引き続いて2行目・3行目と駆動して
いくことにより、1画素当たり 0.3μsec毎に光信号
が伝送されることと等価になる。
【0079】このような本発明の光通信システムを用い
て、サーバ側およびクライアント側コンピュータ間で
〔例1〕に用いた光ファイバーを介して光通信を行なっ
てデータを伝送したところ、1画面( 600ドット× 400
ドット)を72msecで伝送することができた。またこ
のとき、信号の誤伝達は発生しなかった。
【0080】〔例7〕〔例5〕の発光ユニットEを有す
る送信装置を持つサーバ側コンピュータと、同じく〔例
5〕の受光ユニットを有する受信装置を持つクライアン
ト側コンピュータとの間で、 600ドット× 400ドットで
512色の画像データをサーバ側コンピュータからクライ
アント側コンピュータへ光通信により伝送するシステム
を構築した。サーバ側の発光ユニットとクライアント側
の受光ユニットとの間では、発光素子と受光素子との対
応番地が、送信装置および受信装置の対応復元回路を用
いてあらかじめ対応付けされている。
【0081】発光ユニットは、走査方向に対して連続す
る3素子毎に赤・緑・青の階調信号に割り当てられてお
り、各々3つの階調信号で各色8階調ずつを表示でき、
1画素当たりで連続した9つの発光素子が駆動されるこ
とによって、最大 512色の表示が可能となっている。ま
た発光素子は30行×30列のマトリックス状の構成であ
り、3行分の発光素子で10画素分の画像データに相当す
る。この発光素子に対して、1行分を同時に 0.1μse
cでパルス駆動し、引き続いて2行目・3行目と駆動し
ていくことにより、1画素当たり0.03μsec毎に光信
号が伝送されることと等価になる。
【0082】このような本発明の光通信システムを用い
て、サーバ側およびクライアント側コンピュータ間で
〔例1〕に用いた光ファイバーを介して光通信を行なっ
てデータを伝送したところ、1画面( 600ドット× 400
ドット)を 7.2msecで伝送することができた。また
このとき、信号の誤伝達は発生しなかった。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、M
×N個のマトリックス状に配置した発光素子を走査駆動
して発光させることにより、複数の光束により一度に複
数の光信号を伝送することができる、大量の情報を高密
度でかつ高速に伝送することが可能な光通信用発光ユニ
ットを提供することができた。そして、このような発光
ユニットを用いることにより、光通信の高速・高密度化
が達成できた。
【0084】また本発明によれば、マトリックス状の複
数の発光素子に抵抗発熱体を用いることにより、製造が
簡便でかつ容易となり、大量の情報を高密度でかつ高速
に伝送しうる、低コストの光通信用発光ユニットを提供
することができた。
【0085】さらに本発明によれば、マトリックス状の
発光素子により複数の光信号を送信する発光ユニット
と、その光信号に対応するマトリックス状の受光ユニッ
トと、それらを制御する回路とを具備する光通信システ
ムにより、大量の情報を高密度でかつ高速に伝送するこ
とができる光通信システムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光通信用発光ユニットの一実施例を示
す斜視図である。
【図2】本発明の光通信用発光ユニットの一実施例のA
−A断面図である。
【図3】本発明の光通信用発光ユニットにおけるM×N
個のマトリックス状の発光素子の発光状態を模式的に示
した説明図である。
【図4】本発明の光通信用発光ユニットにおける発光素
子の駆動電圧印加と昇温・放熱時間との関係を示す線図
である。
【図5】本発明の光通信システムの概略構成図である。
【図6】本発明の光通信システムにおける回路ならびに
信号の対応図である。
【図7】本発明の光通信システムにおいて発光−受光番
地対応表を作成する作業手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1・・・・・光通信用発光ユニット 3・・・・・絶縁性基板 4・・・・・共通電極 5・・・・・透明信号電極 6・・・・・発光素子 16・・・・・光媒体 17・・・・・信号変調回路 18、22・・・対応復元回路 20・・・・・光通信用受光ユニット 23・・・・・信号復調回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/04 10/06 10/02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上にM本(M≧2)の共通電
    極を平行に配列して共通電極群を形成し、該共通電極群
    と直交するようにN本(N≧2)の透明信号電極を平行
    に配列して信号電極群を形成し、これら共通電極群と信
    号電極群との間に発光部材を配してM×N個のマトリッ
    クス状の発光素子と成したことを特徴とする光通信用発
    光ユニット。
  2. 【請求項2】 発光部材が抵抗発熱体から成ることを特
    徴とする請求項1記載の光通信用発光ユニット。
  3. 【請求項3】 伝送情報電気信号をM×N個のマトリッ
    クス状の光信号に変換するための信号変調回路が接続さ
    れた請求項1または請求項2記載の光通信用発光ユニッ
    トと、前記マトリックス状の光信号を元の伝送情報電気
    信号に変換するための信号復調回路が接続されたP×Q
    (P≧M、Q≧N)個のマトリックス状の受光素子を有
    する光通信用受光ユニットとを、光信号を伝送する光媒
    体を介して接続するとともに、前記発光ユニットと受光
    ユニットにおけるマトリックス状の光信号の番地を1対
    1に対応させて復元するための対応復元回路を、前記信
    号変調回路と信号復調回路とに接続したことを特徴とす
    る光通信システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129743A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-30 Samsung Yokohama Research Institute 光通信システム、光通信装置、及び光通信方法

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WO2008129743A1 (ja) * 2007-03-30 2008-10-30 Samsung Yokohama Research Institute 光通信システム、光通信装置、及び光通信方法

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