JPH08153A - 鳥害防止装置 - Google Patents

鳥害防止装置

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JPH08153A
JPH08153A JP6166397A JP16639794A JPH08153A JP H08153 A JPH08153 A JP H08153A JP 6166397 A JP6166397 A JP 6166397A JP 16639794 A JP16639794 A JP 16639794A JP H08153 A JPH08153 A JP H08153A
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康高 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】鳥を誘導して産卵させ、増殖を防止すること。 【構成】鳥の巣作りを促す巣囲い2の少なくとも底面
に、通電することにより熱を発する発熱体3を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鳥害を未然に防止する
装置、特に安全なところに巣作りを誘導し、産卵後は卵
を孵化させない鳥害防止装置に関する。
【0002】
【発明の背景】最近、送電線鉄塔やパラボナアンテナ鉄
塔にカラスやハトの巣作りが多く見受けられるようにな
った。特に、架空送電線路においては電線には一般的に
裸線を使用しており、鉄塔などの設置物と電線との間に
巣作り材やカラスが入り込むと絶縁破壊を起こし地絡故
障を発生したり、電線と電線との間にカラスが入り込ん
で短絡故障を発生する事故が増加してきた。鳥獣が原因
となる故障は、大規模な供給支障を発生することはない
が、近年のように電子機器が普及した高度情報化社会に
おいては一瞬の停電や電圧降下が及ぼす影響は大きくそ
の対策に苦慮しているのが実情である。現状の対策とし
ては視覚によるもの、聴覚によるもの、磁界によるもの
等種々の対策が考えられ、製品化されているが何れも、
鉄塔や電線にカラスが接近しないようにするものであ
り、年々増加するカラスの対策としては受動的な対策で
あり、画期的且つ能動的な対策が望まれている。
【0003】
【発明の目的】本発明は、前記背景の下に成立したもの
であって、特に鳥を誘導して産卵させ、増殖を防止する
ことを目的とする。
【0004】
【目的を達成するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の鳥害防止装置は、鳥の巣作りを促す巣囲いの
少なくとも底面に、通電することにより熱を発する発熱
体を備えたことを特徴とする。
【0005】なお、上記発熱体を作動させるセンサを備
えてもよい。
【0006】
【発明の作用】前記構成によれば、巣囲いが鳥を誘導し
て巣作りをさせるので、巣作りが完了すると鳥は産卵を
するが、産卵して孵化するまでの間に発熱体に通電する
と、発熱体が熱を発して卵を腐らせる。
【0007】なお、センサを設けたときは鳥を感知して
発熱体に通電を開始する。
【0008】
【実施例】以下、図面によって本発明の実施態様につい
て説明する。図1において符号1は鳥害防止装置を示
す。この鳥害防止装置1は巣囲い2と、発熱体3とから
構成されている。
【0009】図2(a)(b)に示すように、上記巣囲
い2はステンレス、耐蝕アルミ等の金属又は耐候性のあ
る合成樹脂で細板又は針金状に形成された芯材2aを組
み合わせて椀状又は箱状に形成されている。上記発熱体
3は細帯状又は紐状に形成され(図2(c)参照)、上
記巣囲い2の芯材2aに編むように巻つけられるととも
に、通電することによって熱を発生するように設けられ
ている。この発熱体3の一端には電源供給用の電源ケー
ブル4と電源プラグ5とが取着されている。
【0010】上記発熱体3は例えば、株式会社化研の自
己温度制御方式のKEMー1又はKEMー2を使用すれ
ばよい。この発熱体3は図3に示すように2本の導体5
に放射線架橋ポリマーと導電性カーボンの混合物からな
る発熱抵抗体6で連続的に並行回路を形成し、フッ素樹
脂7で絶縁被覆するとともに、すずメッキ銅編組8を装
備し、ポリオレフィンにて外装絶縁被覆9を施したもの
で、周囲温度の高低により放射線架橋ポリマーが膨張・
収縮して導電性カーボンの結合密度を変化させ、抵抗値
の増減を行って熱出力のコントロールを行うものであ
る。
【0011】上述のように構成された鳥害防止装置1は
図4に示すように、鉄塔10内のカラスが営巣しやす
く、電線から離れた場所に適宜の方法で固定する。電源
ケーブル4は鉄塔の下まで引き回してスイッチを介して
電源に接続されている。電源は一般高圧配電線から交流
三相三線式6.6KVで受電し、絶縁変圧器を介して単
相200V又は単相100Vに降圧したものを使用すれ
ばよい。
【0012】カラスが巣を作る条件としては見晴らしが
よいこと、巣を安定して作ることができる場所があるこ
と等があり、鉄塔は最適の条件を満たしていることにな
り、予め巣作りを誘導するように鳥害防止装置1が設置
してあるので、カラスは容易に巣作りをすることができ
る。
【0013】一般にカラスは3月頃から巣作りを始め産
卵をするので、巡回監視員は巡回中にカラスが営巣し、
卵を抱えていることを認識したときはスイッチを投入
し、発熱体3に通電する。発熱体3は約65度から70
度の温度に上昇するので卵はゆで卵状態になり孵化する
ことなく、腐敗してしまう。腐敗した卵は監視員が巡回
時に撤去すればよい。
【0014】上述のように鳥害防止装置1は電線から離
れた鉄塔内に設置されているので、カラスが巣作りの材
料を運ぶときも電線に接触することなく巣作りをするこ
とができるので、巣作りの段階で障害を発生させること
がなくなる。また、産卵後は卵が孵化しないように腐敗
させてしまうので、従来の鉄塔に巣を作らせないように
する鳥害防止器に比べて、カラスの個体数が増加するこ
とを防止できるので、年々カラスが増加して、その対策
に追われることのない能動的に鳥害を防止することので
きる鳥害防止装置1を提供することができる。
【0015】なお、検出センサ11は赤外線を検出する
焦電センサに限定されるものではなく、超音波センサ素
子や光センサ素子等を使用してもよい。
【0016】次に、図5はカラスの存在を検出する検出
センサ11を備えた例で、この検出センサ11はカラス
の体から放出される赤外線を検出する焦電センサを使用
すればよい。
【0017】カラスが巣作りのために巣囲い2に入る
と、検出センサ11がカラスの存在を検出するので、こ
の検出センサ11の出力信号でタイマ回路12をスター
トさせタイマ回路12の出力を増幅器13で増幅してリ
レー14を作動させ、発熱体3に通電させることができ
る。この発熱体3は短時間で温度が上昇するので、カラ
スを撃退することができる。一定時間経過するとタイマ
回路12が切れて発熱体3への通電を遮断することがで
きるので、カラスが巣囲い2に入った時のみ通電させる
ことができ、人手を煩わせることなくカラスを撃退する
ことができる。
【0018】また、図5は、カラスの存在を検出する第
1のセンサ15と、明るさを検出する第2のセンサ16
と、制御回路17とを備えた例で、この第1のセンサ1
5は巣囲い2に固定され、カラスの放出する赤外線を検
出する焦電センサで構成され、第2のセンサ16は明る
さを検出するCdSセンサで構成され、それぞれ制御回
路17に接続されている。
【0019】第1のセンサ15が作動すると制御回路1
7のタイマがスタートし、一定の時間連続して検出した
かどうか判断する。これはカラスが巣作りに飛来したの
か、卵を暖めるために飛来しているのかを判断するため
で、短い時間であれば巣作りの段階と判断して発熱体3
に通電しないようにするためである。また、第2のセン
サ16は周囲の明るさを検出するもので、夜はカラスが
帰巣しただけか、産卵か、孵化かの判断はできないので
昼間を検出するためのものである。
【0020】第2のセンサ16が作動している時に、第
1のセンサ15が長時間途切れることなく作動すれば、
カラスが昼間の時間に長時間巣の中にいるということに
なり、巣作りの段階ではなく、卵を暖める段階と判断
し、制御装置17はリレー14を作動させ、発熱体3に
通電させることができる。制御装置17は通電と同時に
タイマをスタートさせ、所定の時間経過したら通電を停
止するように設定されている。
【0021】上述のように、産卵後、発熱体3に通電
し、発熱体3の温度を上昇させるのでカラスを撃退する
とともに、卵を高温で加熱するので卵は孵化することな
く、腐敗してしまう。
【0022】なお、寒冷地においては降雪時期に、巣囲
いが雪溜りとなって、積もった雪が落下して鉄塔下の人
間や建物に被害を及ぼす可能性があるが発熱体に通電す
ることにより防止することができる。また、カラスが巣
を作る場所は補強用鉄骨の水平面で、補強用鉄骨の接続
部は主脚側と交差する中心部にプレート板があり、この
プレート板が巣の安定によいためであるが、このプレー
ト板が雪溜りとなって雪の落下の危険があるが、このプ
レート板に鳥害防止装置1を設置することによりカラス
の繁殖期には鳥害を防止する鳥害防止装置として、降雪
時期には融雪装置としてそれぞれ作動させることにより
有効に利用することができる。
【0023】
【効果】請求項1の発明によれば、巣囲いが予め安全な
ところに設置してあるので、鳥の巣作りを安全なところ
に誘導することができ、巣作り段階における巣作りの材
料による地絡障害などが防げる。さらに発熱体に通電す
ることにより熱を発生するので産卵後の卵の孵化を阻止
し、増殖を妨げ個体数の増加を抑えることができ、鳥に
よる被害を積極的に減少させることができる。このこと
により、高圧送電線の停電事故が発生した場合の人間社
会に与える計り知れない損失を未然に防ぐことができ
る。
【0024】請求項2の発明によれば、鳥の存在を感知
して発熱体に通電することができるので、人手による通
電制御をする必要がなく効率的に鳥の撃退、孵化の阻止
をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鳥害防止装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】(a)(b)(c)は上記鳥害防止装置を構成
する巣囲いと発熱体の説明図である。
【図3】上記発熱体の構造を示す一部切断した説明図で
ある。
【図4】鳥害防止装置の他の実施例を示すブロック図で
ある。
【図5】鳥害防止装置のさらに他の実施例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 鳥害防止装置 2 巣囲い 3 発熱体
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鳥害防止装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】(a)(b)(c)は上記鳥害防止装置を構成
する巣囲いと発熱体の説明図である。
【図3】上記発熱体の構造を示す一部切断した説明図で
ある。
【図4】鳥害防止装置を鉄塔に設置した状態を示す斜視
図である。
図5】鳥害防止装置の他の実施例を示すブロック図で
ある。
図6】鳥害防止装置のさらに他の実施例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】 1 鳥害防止装置 2 巣囲い 3 発熱体 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】また、図6は、カラスの存在を検出する第
1のセンサ15と、明るさを検出する第2のセンサ16
と、制御回路17とを備えた例で、この第1のセンサ1
5は巣囲い2に固定され、カラスの放出する赤外線を検
出する焦電センサで構成され、第2のセンサ16は明る
さを検出するCdSセンサで構成され、それぞれ制御回
路17に接続されている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鳥の巣作りを促す巣囲いの少なくとも底
    面に、通電することにより熱を発する発熱体を備えたこ
    とを特徴とする鳥害防止装置。
  2. 【請求項2】 鳥の存在を感知して前記発熱体を作動さ
    せるセンサを備えたことを特徴とする請求項1記載の鳥
    害防止装置。
JP6166397A 1994-06-24 1994-06-24 鳥害防止装置 Expired - Lifetime JP2520089B2 (ja)

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JPH08153A true JPH08153A (ja) 1996-01-09
JP2520089B2 JP2520089B2 (ja) 1996-07-31

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007330126A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Utsunomiya Univ 鳥類の誘導営巣具
CN106719583A (zh) * 2016-11-30 2017-05-31 国网山东省电力公司东明县供电公司 一种智能驱鸟装置
KR102015964B1 (ko) * 2019-02-13 2019-10-23 문동학 스마트 가로등 시스템

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JP2007330126A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Utsunomiya Univ 鳥類の誘導営巣具
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