JPH08153179A - 画像表示入力兼用装置 - Google Patents

画像表示入力兼用装置

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JPH08153179A
JPH08153179A JP29280994A JP29280994A JPH08153179A JP H08153179 A JPH08153179 A JP H08153179A JP 29280994 A JP29280994 A JP 29280994A JP 29280994 A JP29280994 A JP 29280994A JP H08153179 A JPH08153179 A JP H08153179A
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育弘 吉田
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健吾 高浜
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喜彦 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像入力時における解像度の劣化を防止す
る。 【構成】 バックライト42は拡散光を放射する。指向
板43は、バックライト42から放射されて入射された
光の進行方向を入射面に垂直な方向に変更して出射す
る。画像表示入力兼用パネル41は、制御回路44に制
御されて、液晶セルを有する画素内に受光素子が組み込
まれ、画像入力時には、画素を順次オン/オフしてオン
画素から垂直方向に放射される平行光線で原稿45を走
査する。そして、原稿45からの反射光を当該オン画素
内に組み込まれている受光素子で受けて、電気信号に変
換する。こうして、画像表示入力兼用パネル41のオン
画素からの放射されて原稿45で反射された光を当該オ
ン画素のみで受けることによって、画像入力時に高い解
像度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像表示機能と画像
入力機能との2つの機能を備えた画像表示入力兼用装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像表示機能と画像入力機能との
2つの機能を備えた画像表示入力兼用パネルとして、特
公平5−40927号公報「画像入出力装置」(日立マイ
クロコンピュータ)、特開昭63−163886号公報
「表示入力兼用液晶パネル」(アルプス電気)、特開平5
−89230号公報「画像読み取り/表示装置」(富士ゼ
ロックス)、特公昭60−1646号公報「表示兼入力装
置」(日本電信電話)に代表されるように、幾つかの提
案がなされている。
【0003】上記特公平5−40927号公報「画像入
出力装置」では、一対の発光素子と受光素子とを平面上
にマトリクス状に複数対配置して画像入出力パネルを形
成している。そして、上記画像入出力パネルを画像表示
装置として動作させる際には、画像データに基づいて上
記発光素子を駆動する。一方、上記画像入出力パネルを
画像入力装置として動作させる際には、文字等の濃淡情
報が書き込まれた用紙をその情報記載面が画像入出力パ
ネルに対向するように重ねる。そして、その状態で発光
素子を発光させて光を用紙に当て、上記用紙からの反射
光を当該発光素子と対をなす受光素子で受けるのであ
る。
【0004】また、上記特開昭63−163886号公
報「表示入力兼用液晶パネル」では、液晶パネルにおける
画素中に受光素子を作り込んでいる。そして、上記液晶
パネルを画像入力装置として動作させる場合には、用紙
に外部から光を当ててその反射光または透過光を液晶パ
ネルに入射し、上記液晶パネル内の受光素子から得られ
る電気信号を検出する。
【0005】また、上記特開平5−89230号公報
「画像読み取り/表示装置」では、単純マトリクス液晶パ
ネルに受光素子を組み込んでいる。そして、上述した特
開昭63−163886号「表示入力兼用液晶パネル」の
場合と同様にして、画像情報を入力する。
【0006】また、上記特公昭60−1646号公報
「表示兼入力装置」では、表示用駆動部と受光用駆動部
とをパネルの1画素内に配置している。そして、入力に
際しては、指または他の物体によって上記パネルに入射
する光を遮ることによって、上記受光用駆動部の受光ト
ランジスタをオフさせて入力座標を検知するのである。
【0007】上述した画像表示入力兼用パネルは、何れ
も画像入力装置として動作する際には表示素子を発光素
子として用いるようにしている。そして、表示素子(発
光素子)から放射されて原稿等によって反射された光
を、上記表示素子と対を成して作り込まれている受光素
子で受けるのである。以下、上記特公平5−40927
号公報「画像入出力装置」を例に、従来技術の基本的な動
作を説明する。
【0008】図15は、従来の画像表示入力兼用パネル
としての画像入出力パネルにおける斜視図である。ま
た、図16は、上記画像入出力パネルの具体的構造を示
す部分拡大斜視図である。また、図17は、上記画像入
出力パネルが画像表示装置として機能する場合と画像入
力装置として機能する場合との動作説明図である。
【0009】図15に示すように、上記画像入出力パネ
ルは、矩形を成す一枚の基板1上に(n×m)のマトリク
ス状に画素2が配置されて形成されている。上記各画素
2の夫々は、図16に示すように、1つの表示素子2a
と1つの入力素子2bとを対にして構成されている。こ
こで、例えば表示素子2aとしては発光ダイオードのよ
うな発光素子が用いられる一方、入力素子2bとしては
フォトトランジスタのような受光素子が用いられる。上
記表示素子2aと入力素子2bとは、夫々の発光面あるい
は受光面が上向きになるような姿勢で互いに隣接して配
置されている。
【0010】上述のように構成された画像入出力パネル
は、画像表示装置として動作する際には、図17(a)に
示すように、各画素2の表示素子2aのみを用いて、例
えばドットマトリクス構成の表示装置と同様に動作し
て、ドットに相当する各画素2の表示素子2aを画像デ
ータに基づいてオンあるいはオフして、二次元の図形や
文字等を表示するのである。
【0011】また、上記画像入出力パネルを画像入力装
置として動作させる場合には、図17(b)に示すよう
に、図形や文字が描かれた原稿3をインク4側を画素2
側に対向させて上記画像入出力パネルの上に載置し、各
画素2の表示素子2aを順次駆動して発光させて上記原
稿3からの反射光の強弱を入力素子2bで検出する。そ
うすると、パターンを描くインク4が付着した低い反射
率の原稿表面で反射した弱い反射光、あるいは、インク
4が付着していない高い反射率の原稿表面で反射した強
い反射光が、入力素子2bに入射される。その結果、入
力素子2bで読み取られた電気信号を2値化することに
よって、原稿3上の濃淡パターンを表す画像データを得
ることができるのである。
【0012】上述した従来の画像表示入力兼用パネルの
説明は上記特公平5−40927号公報「画像入出力装
置」を例に説明したが、上記特開昭63−163886
号公報「表示入力兼用液晶パネル」や上記特開平5−89
230号公報「画像読み取り/表示装置」の場合には、液
晶パネルの画素内に受光素子を組み込んで、上記特公平
5−40927号公報「画像入出力装置」の場合と同様に
動作させている。
【0013】このように、上記液晶パネルの画素内に受
光素子を組み込んだ例として、図18に上記特開昭63
−163886号公報「表示入力兼用液晶パネル」におけ
る液晶パネルの概略構成を示す。
【0014】液晶セルの画素電極5が形成された基板の
内面に、ゲートライン6,ソースライン7および信号ラ
イン8が格子状に配列されている。そして、ゲートライ
ン6とソースライン7との交点の近傍には、スイッチン
グ素子を構成する薄膜トランジスタAが形成されてい
る。そして、ソースライン7は薄膜トランジスタAのソ
ース電極に接続され、ゲートライン6は薄膜トランジス
タAのゲート電極に接続されており、薄膜トランジスタ
Aのドレイン電極9は画素電極5に接続されている。
【0015】一方、上記ゲートライン6と信号ライン8
との交点の近傍には、受光素子を構成する薄膜光センサ
Bが形成されている。そして、薄膜光センサBの一端に
はゲートライン6が接続され、薄膜光センサBの他端に
は信号ライン8が接続されている。
【0016】上記構成の液晶パネルにおいては、ゲート
ライン6とソースライン7とに画像データに応じた所定
の電圧を印加すると、薄膜トランジスタAがオンされて
画素電極5に電圧が印加され、液晶セルが駆動されて画
像が表示される。また、ゲートライン6に所定の電圧を
印加すると、光が入射した薄膜光センサBを介して当該
薄膜光センサBの上記一端に接続されたゲートライン6
から上記他端に接続された信号ライン8に電流が流れ、
光の強弱が電気信号に変換される。
【0017】以下、上記薄膜トランジスタAおよび薄膜
光センサBの構造と動作について、更に詳細に説明す
る。図19は、図18に示す液晶パネルにおける基板付
近の詳細な断面図である。液晶セルの一方の基板11の
内側には上記スイッチング素子としての薄膜トランジス
タAと受光素子としての薄膜光センサBが形成されてい
る。
【0018】上記薄膜トランジスタAは以下のように形
成されている。すなわち、上記基板11上には、ゲート
ライン6から引き込まれたゲート電極12a,ゲート絶縁
層13,半導体層14および高ドーピング層15が形成
されている。そして、ソースライン7は高ドーピング層
15を介して半導体層14に接続される一方、ドレイン
電極9も高ドーピング層15を介して半導体層14に接
続されている。上記ソースライン7とドレイン電極9間
はチャンネル部を成しており、このチャンネル部の上方
には遮光膜16が形成されている。さらに、ドレイン電
極9は、透明な画素電極5に接続されている。
【0019】また、上記薄膜光センサBは以下のように
形成されている。すなわち、上記基板11上には、ゲー
トライン6から引き込まれたゲート電極12bと信号ラ
イン8が形成されている。そして、このゲート電極12
bと信号ライン8とは、ダイオード17および薄膜光セ
ンサBを介して接続されている。上記ダイオード17
は、遮光膜18,絶縁膜19,半導体層20,高ドーピン
グ層21および金属層22・23が順次積層されて構成
されている。そして、ゲート電極12bと半導体層20
とが金属層22を介して接続され、金属層23と半導体
層20とが高ドーピング層21を介して接続されてい
る。さらに、半導体層20の上方には遮光膜24が形成
されている。
【0020】一方、上記薄膜光センサBは、遮光膜2
5,絶縁層26,光導電性を有する半導体層27,高ドー
ピング層28および金属層23・29が順次積層されて
形成されている。そして、金属層23を介してダイオー
ド17と薄膜光センサBとが接続され、薄膜光センサB
の金属層29は信号ライン8に接続されている。
【0021】上記構成の薄膜トランジスタAおよび薄膜
光センサBにおいて、ゲートライン6に電圧が印加され
ると、薄膜トランジスタAのゲート電極12aに電圧が
印加されて、半導体層14におけるゲート電極12aに
接近した上記チャンネル部にキャリアが形成される。こ
の状態で、ソースライン7に電圧が印加されると、半導
体層14における上記キャリアを介してソースライン7
からドレイン電極9に電流が流れて画素電極5に駆動電
圧が印加される。こうして、電圧を印加するゲートライ
ン6およびソースライン7を選択することによって、所
望の液晶セルが駆動されて画像が表示される。尚、遮光
膜16は外部光によって半導体層14が照射されて光導
電性による誤動作を防止するためのものである。
【0022】次に、上記ゲートライン6に電圧が印加さ
れると、ダイオード17におけるゲート電極12bに電
圧が印加される。この状態で薄膜光センサBに外部から
光が照射されると、半導体層27が導電性を有してゲー
ト電極12bから、金属層22,半導体層20,高ドーピ
ング層21,金属層23,高ドーピング層28,半導体層
27および金属層29を通って信号ライン8に電流が流
れる。したがって、電圧が印加されたゲートライン6に
接続された何れの薄膜光センサBに光が照射されたかを
電流が流れた信号ライン8によって検知し、出力として
取り出すことができる。こうして、各ゲートライン6に
順次電圧を印加して、信号ライン8に現れる電流を検出
することによって、2次元的な光学情報を電気信号に変
換することができるのである。尚、ダイオード17は、
選択されていない(すなわち、電圧が印加されていない)
ゲートライン6に信号ライン8から電流が流れるのを防
止するためのものである。
【0023】すなわち、先に記載した特公平5−409
27号公報「画像入出力装置」(以下、第1の従来例と
言う)では表示素子2aを構成する発光素子として発光ダ
イオードを用いている。これに対して、後に記載した特
開昭63−163886号公報「表示入力兼用液晶パネ
ル」(以下、第2の従来例と言う)では、液晶パネル自身
あるいは液晶パネルとバックライトとのペアを各画素毎
にオン/オフの制御を行って発光素子として代用するの
である。この第2の従来例の場合も、第1の従来例の場
合と同様に液晶パネルとバックライトのペアを各画素毎
に順次オン/オフして原稿を照射し、原稿からの反射光
を薄膜光センサBで受光して光電変換することによって
原稿上の濃淡パターンを読み取るのである。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の従来例では、画像入力装置として動作する際には表
示素子を発光素子として用い、発光素子(表示素子)から
放射されて原稿等の表面で反射した光を当該発光素子と
対を成して形成された受光素子で受けるので、発光素子
からの光の指向特性に起因して、画像入力時に十分な解
像度が得られないという問題がある。また、液晶パネル
とバックライトとのペアを発光素子として代用する上記
第2の従来例では、液晶セルから放射される光の発光指
向特性が非常に特徴的な特性であるために特有の問題が
生ずる。
【0025】以下、上記問題が発生する理由について説
明する。 (1) 第1の従来例における解像度に関連する問題につ
いて 図20は、上記第1の従来例において実際に原稿3に描
かれたパターンを入力している状態を示す。画素2を構
成する発光素子(表示素子)2aから放射されて原稿3の
裏面におけるd点で反射された光が当該発光素子2aと
対を成して当該画素2を構成する受光素子2bに入射し
て光電変換される。その際に、ある受光素子2bに入射
する光の光路が対を成す発光素子2aからの光路aのみ
であれば、原稿3のd点のみの濃淡に応じた強度の反射
光が当該受光素子2bに入力されるので、第1の従来例
における画像入出力パネルは良好に動作することにな
る。
【0026】しかしながら、一般に、発光素子2aの発
光指向特性は光路aの方向にのみ光を放射するようには
なっていない。例えば、図21に示すように、発光素子
2aにおける発光面の垂線に対してブロードに広がるよ
うな発光指向特性を有している。したがって、図20に
示すように、当該受光素子2bへの光路は、光路aのみ
ならず、当該画素2に隣接する画素を構成する発光素子
からの光路bや光路c等も同時に存在することになる。
その結果、当該受光素子2bには、対を成す発光素子2a
から放射されて原稿3上の点dで反射された光(光路a
による光)のみならず、発光素子2a'や発光素子2a"か
ら放射されて原稿3上の点eや点fで反射された光(光
路bや光路cによる光)も同時に入射する。したがっ
て、原稿3上の複数の点で反射された光が1つの受光素
子2bに同時に到達することになる。
【0027】このように、上記原稿3上の複数の点で反
射された光が1つの受光素子2bに同時に到達すると、
原稿3上のある1点における濃淡情報が近傍に位置する
複数の受光素子2bで検知されることになり、画像表示
入力兼用パネルによって光電変換された電気信号から得
られる原稿3上におけるある1点の濃淡情報はぼやけて
しまう。つまり、画像入力時の解像度が十分にとれない
という問題が生ずるのである。
【0028】このような問題は、液晶パネルとそのバッ
クライトとを用いて、液晶パネル上の各画素を順次オン
/オフして上記第1の従来例における発光素子2aの代用
を行う第2の従来例の場合にも、全く同様に生ずるので
ある。
【0029】(2) 第2の従来例における特有の問題に
ついて 上記液晶パネルとそのバックライトとを用いて、液晶パ
ネル上の各画素を順次オン/オフして第1の従来例にお
ける発光素子の代用を行う場合には、液晶セルから放射
される光の光放射指向特性が非常に特異な特性であるの
で、新たに特有の問題が発生する。以下に、このことを
説明する。
【0030】図22は、上記画素から放射される光の光
放射指向特性の一例を示す。液晶パネル31における特
定の画素32をオンにした状態では、実線で示すよう
に、その画素32に対して垂直方向のみならず大略水平
に近い方向へも強い光の放射がある。また、画素32を
オフにした状態でも、点線で示すように、大略水平に近
い方向に強い光の放射が残る。つまり、液晶パネル上の
画素のオン/オフに拘わらず、大略水平に近い方向には
常に強い光の放射が存在するのである。
【0031】このことは、第2の従来例においては、画
素32のオン/オフに拘わりなく、図21に示した第1
の従来例における発光素子2aの発光指向特性と同様、
1つの画素32は原稿上の複数の点を照射し、1つの受
光素子へは原稿上の複数の点からの反射光が同時に到達
することを意味する。つまり、上記液晶パネル31とそ
のバックライト33とを用いて各画素32を順次オン/
オフする場合には、オンになった画素32のみによって
原稿を照射するという動作原理自体が満足されなくな
る。したがって、発光素子の発光指向特性に起因して画
像入力時の解像度が劣化するという問題のみならず、画
像入力動作自体が行なえなくなるという特有の問題が生
ずるのである。
【0032】そこで、この発明の目的は、原稿上の特定
の狭い部位をオンした画素のみで照射することによっ
て、液晶パネルによる画像入力を可能にすると共に、画
像入力時の解像度の劣化を防止できる画像表示入力兼用
装置を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の画像表示入力兼用装置は、平板状を成し
て一面から光を放射するバックライトと,上記バックラ
イトからの光を入射面に受けて出射面から上記入射面に
垂直な方向に出射する指向板と,液晶表示パネルの各画
素内に受光素子が組み込まれて成る画像表示入力兼用パ
ネルとを順次積層すると共に,画像表示時には,画像デー
タに応じて上記画像表示入力兼用パネルにおける各画素
のオン/オフを制御して画像データに応じた画像を表示
させる一方,画像入力時には,上記画像表示入力兼用パネ
ルの画素を順次オン/オフして原稿を走査させる制御回
路を有する画像表示入力兼用装置であって、上記指向板
は,上記バックライトからの光が入射される平面とプリ
ズム状の凹凸を有して上記平面に対向する凹凸面とを有
する2枚のプリズムシートを互いの凹凸の延在方向を直
交させて積層して形成され、上記プリズムシートの凹凸
面における凸部の頂角θを90度から120度の範囲内
としたことを特徴としている。
【0034】
【作用】画像表示時には、バックライトから放射されて
平面を成す入射面から指向板へ入射した光は、この指向
板を通過する際にプリズム状の凹凸面における頂角θが
90度〜120度の凸部によって屈折されてその進行方
向が上記入射面に垂直な方向に変更されて画像表示入力
兼用パネルに至る。そして、制御回路によって、上記画
像表示入力兼用パネルにおける各画素のオン/オフが画
像データに応じて制御されて画像表示入力兼用パネルに
画像データに応じた画像が表示される。一方、画像入力
時には、上記画像表示時の場合と同様に、バックライト
から放射されて上記指向板によって進行方向が上記入射
面に垂直な方向に変更された光が画像表示入力兼用パネ
ルに至る。そして、上記制御回路によって、上記画像表
示入力兼用パネルにおける各画素が順次オン/オフされ
て、上記画像表示入力兼用パネル上の原稿が走査され
る。
【0035】その結果、上記画像入力時の際には、上記
画像表示入力兼用パネルにおけるオン画素によって集光
されて垂直方向に放射された光は、上記原稿で反射され
て当該オン画素内に組み込まれた受光素子のみによって
受光される。こうして、高い解像度で画像入力が行われ
る。
【0036】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。図1は、本実施例の画像表示入力兼用装置に
おける概略構成を示す。
【0037】図1において、41は画像表示入力兼用パ
ネルであり、図18,図19に例示するように、液晶表
示素子と受光素子とで1つの画素を形成して、画像表示
機能と画像入力機能との両機能を有している。42はバ
ックライトであり、画像表示入力兼用パネル41の各画
素と共に発光素子として機能する。43は本実施例の重
要な構成要素である指向板である。44は制御回路であ
り、画像表示入力兼用パネル41を制御して、画像表示
動作や画像入力動作を実行する。尚、上記構成の画像表
示入力兼用装置を画像入力装置として動作させる場合に
は、画像表示入力兼用パネル41上に画像入力の対象と
なる原稿45をその印刷面を画像表示入力兼用パネル4
1側に向けて画像表示入力兼用パネル41上に載置され
る。
【0038】上記バックライト42は、図2に示すよう
に、蛍光灯46,導光板47,反射板48,拡散板49か
ら構成される。蛍光灯46から放射された光は、反射板
48で導光板47側に反射され、導光板47内を伝搬
し、導光板47の放射面Cから拡散板49に向かって放
射される。こうして、放射面Cから放射された光は拡散
板49で拡散され、拡散光となって空間へ放出される。
このとき、放射光は拡散光となっているので、その発光
指向特性は図3に示すような特性を有している。
【0039】図3は、上記構成を有するバックライト4
2の微少面積当たりの発光指向特性を示す。本実施例に
おけるバックライト42では、拡散板49から大略半球
方向に向かう均一な放射特性が得られる。バックライト
42の放射面はこのような発光指向特性を有する微少面
積の集合であるから、放射面全体としては拡散された大
略散乱状の光線を放射することになる。
【0040】尚、後に、図12,図13に示す光放射指
向特性図や図14に示す光透過指向特性図は、総て対象
とする物体の微小面積当たりの特性を表している。した
がって、この微小面積当たりの指向特性が集まって、対
象とする物体全体の指向特性を呈するのである。
【0041】上記指向板43は、図5に示すように、2
枚のプリズムシート55,56を積層して構成される。
各プリズムシート55,56は、図4に示すように(プリ
ズムシート55で代表)、その一面は滑らかな平面51
であり、他面は棒状の多数のプリズムが平行に配列され
たような凹部52と凸部53とが形成された凹凸面54
である。そして、両プリズムシート55,56を積層す
る際には、互いの凹部52および凸部53の延在方向が
直交するように配置される。
【0042】図6〜図10は、上記指向板43の動作説
明図である。先ず、図6および図7によって、1枚のプ
リズムシート55の動作について説明する。図6に示す
ように、平行に配列された多数の凹部52および凸部5
3の延在方向に直交する平面Mに沿って平面51側から
プリズムシート55に垂直に入射した光gと平面Mに沿
って斜めに入射した光hとは、反対側のプリズム状の凹
凸面54(図4参照)における凹部52あるいは凸部53
で屈折されて、共に平面51に大略垂直な光となって出
射される。また、図7に示すように、凹部52および凸
部53の延在方向に平行する平面Lに沿って平面51側
から垂直に入射した光iと平面Lに沿って斜めに入射し
た光jとは、反対側の凹部52あるいは凸部53の影響
を受けず、共に平面51への入射方向を保って出射され
る。
【0043】このことを図8および図9によって更に詳
細に説明する。尚、上述のように、プリズムシート5
5,56はバックライト42の拡散板49の上に積層し
て使用されるので、図8および図9においては、上記プ
リズムシート55における平面51は拡散板49に密着
していると仮定して、図3に示す発光指向特性に従って
拡散板49の微小面積の点Dから放射状に光が放射され
た場合の光の経路に付いて示している。
【0044】図8は、図6において平面Mに沿って平面
51側からプリズムシート45に光が入射する場合の断
面を示す。この場合には、拡散板49上の微小面積の点
Dから放射された光は、平面51側からプリズムシート
55に入射されて、凹部52あるいは凸部53で屈折さ
れて平面51に大略垂直で大略平行な光となって凹部5
2および凸部53から放射される。
【0045】このような動作は、図11に示すような平
凸レンズ58において、焦点を発光源とした場合の動作
に大略一致する。したがって、プリズムシート55に対
するどのような入射光線が平面51に大略垂直な光とな
って出射されるかは、プリズムシート55の凹部52お
よび凸部53の角度θに依存することになる。尚、この
角度θの算出方法に付いての詳細な説明は省略するが、
例えば、後述するようにプリズムシート55の凹凸のピ
ッチを300ミクロン程度とし、プリズムシート55の
厚みを1mm程度とし、プリズムシート55自体の材質を
ポリ塩化ビニールとすると、平面51の垂線に対して±
10度以内の光を出射させる場合には、θ=115度程
度とすればよい。
【0046】尚、上記角度θは、プリズムシート55の
材料をポリカーボネート等の高密度材料でアクリル樹
脂,ガラスまたは空気より屈折率が高い材料とし、プリ
ズムシート55の厚みを150ミクロン〜1ミリメート
ルとし、画素ピッチが200ミクロン〜350ミクロン
の画像表示入力兼用パネル41を用い、平面51の垂線
に対して±5度〜±15度以内の光を出射させることを
考慮して、90度〜120度に設定することが好まし
い。
【0047】また、図9は、図7において平面Lに沿っ
て平面51側からプリズムシート55に光が入射する場
合の断面を示す。この場合には、拡散板49上の点Dか
ら放射されて平面51側からプリズムシート55に入射
された光は、凹部52あるいは凸部53の延在方向に大
略平行に入射されるために、プリズムシート55への入
射角を保って凹凸面54側から出射される。このような
動作は、単なるガラス板に光が入射した場合と同様の動
作であり、光は単に2回屈折して通過して行くだけであ
る。
【0048】以上、上記プリズムシート55における凹
部52と凸部53との延在方向に直交した面Mに沿って
光が入射した場合と平行な面Lに沿って光が入射した場
合とについて述べたが、本実施例においては、図10に
示すように、2枚のプリズムシート55,56を互いの
凹部52および凸部53の延在方向が直交するように積
層して使用する。その際に、上記拡散板39側に位置す
るプリズムシート56に平面57側から平面57に垂直
に入射する光kは、プリズムシート56に対しては図6
における光gと同じ関係であるために、プリズムシート
56の平面57に大略垂直な光となって出射してプリズ
ムシート55の平面51に至る。この光は、プリズムシ
ート55に対しても図6における光gと同じ関係である
ために、プリズムシート55の平面51に大略垂直な光
となって出射する。つまり、プリズムシート56に平面
57側から平面57に垂直に入射する光kは、そのまま
プリズムシート56,55を通過して出射するのであ
る。
【0049】また、上記プリズムシート56に凹部52
および凸部53の延在方向に直交する面Mに沿って斜め
に入射する光lは、プリズムシート56に対しては図6
における光hと同じ関係であるために、プリズムシート
56の平面57に大略垂直な光となって出射してプリズ
ムシート55の平面51に至る。そうすると、この光
は、プリズムシート55に対しては図6における光gと
同じ関係であるために、プリズムシート55の平面51
に大略垂直な光となって出射する。つまり、プリズムシ
ート56に平面57側から上記平面Mに沿って斜めに入
射する光lも、プリズムシート55から光kに大略平行
に出射するのである。
【0050】これに対して、上記プリズムシート56に
凹部52および凸部53の延在方向に平行する面Lに沿
って斜めに入射する光mは、プリズムシート56に対し
ては図7における光jと同じ関係であるために、プリズ
ムシート56をそのまま透過してプリズムシート45の
平面51に至る。そうすると、この光は、プリズムシー
ト55に対しては図6における光hと同じ関係であるた
めに、プリズムシート55の平面51に大略垂直な光と
なって出射する。つまり、プリズムシート56に平面5
7側から上記平面Lに沿って入射する光mも、プリズム
シート55から光kに大略平行に出射するのである。
【0051】結局、図10に示すように2枚のプリズム
シート55,56を互いの凹部52および凸部53の延
在方向が直交するように積層して構成される指向板43
は、どのような方向から光が入射されても平面57に大
略垂直な光のみを出射するフィルタとして動作するので
ある。
【0052】さて、このような一種のフィルタとしての
機能を考えると、図8と図11とから明らかなように、
図11に示すような平凸レンズ58を用いた際には、焦
点を光源とすることによって焦点から放射された光は総
て平行光線に変換されるために、不要な斜め方向への光
の放射を完全に防止できるのである。これに対して、図
8に示すようなプリズムシート55,56は、その断面
が円弧や双曲線を成してはおらず直線を成してレンズを
近似しているのであるから、プリズムシート55,56
を用いた場合には上述のような平凸レンズ58を用いた
場合の動作を近似しているに過ぎない。したがって、微
少面積の点からの放射光を入射面に垂直な平行光線に変
換して、不要な斜め方向の光線の放射を防止する点にお
いては平凸レンズ58に比較すると不十分である。
【0053】それにも拘わらず本実施例においてプリズ
ムシート55,56を用いるのは次の理由による。先
ず、第1点は、上記平凸レンズを2次元アレイ状に配列
したものとしてマイクロレンズアレイなるものが市販さ
れているが、曲面を形成するのに高い曲率精度が要求さ
れるので極めて高価となる。したがって、対角10イン
チクラスの画像表示入力兼用パネル41に適用するよう
な大形のマイクロレンズアレイは非常に高価となり、事
実上一般商品に搭載不可能である。これに対して、上記
プリズムシートは断面が直線であるために容易に高精度
で形成でき、価格が安いという利点を有している。
【0054】第2点は、焦点から放射状に放射された光
線をどの程度の精度で垂直方向への光線に変換する必要
があるかを検討すると、プリズムシートを用いた近似レ
ベルで十分であることが分かる。以下、この点について
説明する。図1において、上記画像表示入力兼用パネル
41は通常の液晶パネルと大略同様の外観を呈してい
る。したがって、その厚みは2mm程度であり、指向板4
3から放射された光線は厚さ2mm程の画像表示入力兼用
パネル41を通過して原稿45を照射することになる。
そこで、指向板43によって完全に光の進行方向が変更
されず、指向板43から放射される光線が僅かに入射面
に垂直な方向からずれたとする。その場合、上記垂直方
向からずれた光で2mm先の原稿45が照射される。
【0055】そこで、上記バックライト42から放射さ
れて上記垂直方向からずれた光が2mm先の原稿45を照
射した際における影響の程度を検討する。例えば、厚さ
2mmの指向板43に入射した光が垂直方向から3度ずれ
て放射されるとする。そうすると、上記入射光は、指向
板43を通過する間に、 2mm×tan(3度)=100ミクロン だけ位置ずれを起こすことになる。このことは、画像表
示入力兼用パネル41の画素ピッチが300ミクロン程
度であるとすると、隣接画素に対応する原稿の位置が約
1/3画素ピッチ程度ずれ込んで同時に照射されること
を意味している。このように、上記垂直方向から3度ず
れた光によって原稿45が照射されることで、隣接画素
に対応する位置も約1/3だけ照射されるのであるが、
この3度の立体角内に入る光の強度は(1/3)3=1/2
7であることから、照射対象位置の照明強度と比較する
と無視できるレベルなのである。
【0056】尚、上記指向板43は、上記画像表示入力
兼用パネル41と積層して使用するので、指向板43を
構成するプリズムシート55,56の凹部および凸部の
配列間隔x,yによっては、画像表示入力兼用パネル4
1における画素ピッチzとの関係で画像表示入力兼用パ
ネル41とモワレを起こす場合がある。そのために、上
記配列間隔x,yは、少なくとも画像表示入力兼用パネ
ル41の画素ピッチzとまったく同一間隔であるか又は
無視できる間隔でなければならない。つまり、x,y=
zまたはx,y≪zである必要がある。
【0057】一般に、画像表示入力兼用パネル41の画
素ピッチzは200ミクロン〜300ミクロン程度であ
るから、上記配列間隔x,yの値としては、数十ミクロ
ンの値かあるいは200ミクロン〜300ミクロンで画
素のピッチzに正確に一致した値が望ましい。
【0058】本実施例においては、上記構成の指向板4
3は図3に示す発光指向特性を呈するバックライト42
に積層されて使用される。このように、指向板43をバ
ックライト42に積層させた場合の発光指向特性は、図
12に示すようになる。尚、点線はバックライト42の
発光指向特性である。このような発光指向特性を得るこ
とによって、図12に示すように、バックライト42か
らあらゆる方向に放射された光は、指向板43(θ=1
15度)によって平面51の垂線から±10度以内の方
向性を有する光に収束されて出射される。したがって、
指向板43から出射される光の指向特性は大略垂直方向
のみとなるのである。
【0059】このように、上記指向板43を用いること
によって、バックライト42からあらゆる角度で入射し
た光が平面57の垂線から±10度以内に収束されて出
射される。したがって、バックライト42単体で入射面
の垂線から±10度以内で測定した輝度よりも、バック
ライト42に指向板43を積層して上記垂線から±10
度以内で測定した輝度の方が高くなるのである。すなわ
ち、上記指向板43を用いることによって、バックライ
ト42からの光の進行方向が一方向に変更されるのみな
らず、原稿45を照射して画像を読み込む際の輝度を高
めてより強い反射光を受光素子に入射させることができ
るのである。上述のようなバックライト42と指向板4
3は、画像表示入力兼用パネル41の下面にセットされ
る。
【0060】上記構成を有する画像表示出力兼用装置に
よって画像を表示する際には、上述した第2の従来例の
場合と全く同様に、画像表示入力兼用パネル41の各画
素の画素電極に画像データに応じた電圧を印加してオン
/オフすることによって、画像表示入力兼用パネル41
に画像が表示される。これに対して、画像を入力する際
には、原稿45上における入力の対象となる点に対向す
る画素の画素電極だけに電圧を印加してオンさせ、他の
画素の画素電極には電圧を印加せずにオフする。こうし
て、画像表示入力兼用パネル41のオン画素からの光に
よって原稿45上の特定の1点を照射し、その点での反
射光を当該画素に組み込まれた受光素子(図示せず)で光
電変換するのである。
【0061】その際に、本実施例においては、先に述べ
たように、指向板43は、集光作用を有するので原稿4
5上における入力したい点の位置をより明るく照らすこ
とができ、強い反射光を上記受光素子に入射することが
可能となるのである。
【0062】ここで、従来は、図3に示すような発光指
向特性を有するバックライトを、水平面に近い方向では
画素のオン/オフに拘わらず光透過率が高く、垂直方向
では画素のオン時に光透過率が高くオフ時には低い光透
過指向特性を呈する(図14参照)画像表示入力兼用パネ
ルと積層しているので、図22に示すような発光指向特
性を呈することになる。
【0063】これに対して、本実施例においては、上記
バックライト42と指向板43とを積層し、更にその上
に画像表示入力兼用パネル41を積層して画像表示入力
兼用装置を形成している。このように、バックライト4
2に指向板43を積層することによって、光放射指向特
性が図12に示すように改善されて、水平面へ近い方向
への光放射が殆どなくなる。その結果、更にその上に図
14に示す光透過指向特性を呈する上記画像表示入力兼
用パネル41を積層しても、図13に示すように、画像
表示入力兼用パネル41の画素のオン/オフに拘わらず
水平面に近い方向への光放射は無くなり、画素がオンし
た際には、垂直方向へのみ光放射が行われることにな
る。したがって、液晶パネルと同じ光透過指向特性を有
する画像表示入力兼用パネル41を用いた画像入力を可
能にするのである。さらに、上記画像入力時に、画像表
示入力兼用パネル41のオンした画素に組み込まれてい
る受光素子に隣接する画素から放射されて反射した光が
入射されることを防止して、画像入力時の解像度を高め
ることができるのである。
【0064】尚、上記制御回路44は、上記画像表示時
には、画像データに応じて画像表示入力兼用パネル41
を駆動して画像表示入力兼用パネル41に画像データに
応じた画像を表示する。また、画像入力時には、画像表
示入力兼用パネル41の画素を順次オン/オフして原稿
45を走査し、原稿45からの反射光に基づいてオン画
素に組み込まれた受光素子で検知された原稿45の濃淡
に応じた出力電流を処理して画像データとして取り出
す。
【0065】以上のように、本実施例においては、画像
表示入力兼用パネル41とバックライト42との間に指
向板43を配置している。そして、一面が平面であって
他面がプリズム状の凹凸(θ=90度〜120度)が形成
された凹凸面である2枚のプリズムシート55,56を
互いの凹部および凸部の延在方向が直交するように積層
して指向板43を構成し、この指向板43に入射される
光の進行方向を指向板43の入射面57の垂線に対して
±10度以内に変更するようにしている。したがって、
画像入力時には、オンした画素の垂直方向に位置する原
稿の1点のみが照射されて、その点からの反射光の強弱
に応じて原稿上の当該点の濃淡を検知できるのである。
【0066】また、上記画像表示入力兼用パネル41に
おけるオフ画素からの水平面に近い方向への光放射を無
くして、オン画素からの光放射のみによって原稿を走査
できる。したがって、液晶パネルを用いた画像入力が可
能になる。さらに、上記指向板43は、バックライト4
2からあらゆる方向に放射される光を入射面57の垂線
に対して±10度以内に収束して出射するので、画像入
力時における原稿照射光の明るさを増強してS/N比を
向上できる。
【0067】尚、上記実施例においては省略している
が、画像表示入力兼用パネル41は、通常の液晶表示モ
ジュールの場合と同様に上下に偏光板を配置して用いら
れることは言うまでもない。
【0068】以上の説明では、指向板43としてプリズ
ムシート55,56を互いの凹部52および凸部53の
延在方向を直交させて積層して形成したもののみについ
て述べた。これは、この発明の意図するところが、発明
が解決しようとする課題で述べたように、原稿照明光の
あらゆる方向への発散による画像入力解像度の低下を防
止することにあるためであり、そのために用いられるプ
リズムシート55,56による集光の原理等について説
明するためである。
【0069】ところで、原稿照明光が特定方向にのみ発
散するような画像表示入力兼用パネルが開発された場合
には、上記特定方向へのみの発散を防止すれば目的を達
しうるから、そのような場合には、一方向に集光するプ
リズムシートを1枚用いればよいことがわかる。例え
ば、横方向には大きな光の発散が無く、縦方向にのみ光
の発散があるような画像表示入力兼用パネルが開発され
た場合には、プリズムシートの凹部および凸部の延在方
向が横方向になるように1枚のプリズムシートのみを配
置すればよい。逆に、縦方向には大きな光の発散が無
く、横方向にのみ光の発散があるような画像表示入力兼
用パネルが開発された場合には、プリズムシートの凹部
および凸部の延在方向が縦方向になるように、1枚のプ
リズムシートのみを配置すればよい。こうすることによ
って、上記指向板43のコストダウンを図ることができ
る。
【0070】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の画
像表示入力兼用装置は、バックライトに積層された指向
板によって上記バックライトからの光を入射面に垂直な
方向に出射し、画像入力時には、制御回路によって画像
表示入力兼用パネルを制御して原稿を走査する一方、原
稿からの反射光を上記画像表示入力兼用パネルのオン画
素内に組み込まれている受光素子で受光するので、上記
原稿上の特定の狭い部位を上記画像表示入力兼用パネル
における特定画素のみで照射することができる。したが
って、上記画像入力時には、上記画像表示入力兼用パネ
ルにおける1つの画素内の受光素子に上記原稿上におけ
る唯一つの部位からの反射光のみを入射でき、解像度の
劣化を防止できる。
【0071】さらに、上記画像表示入力兼用パネルには
垂直方向の平行光線のみが入射されるので、オフ状態の
画素から水平方向へ光が放射されるという液晶パネル特
有の光透過指向特性を改善できる。したがって、オン画
素から放射された光のみによって原稿を走査することが
できる。すなわち、この発明によれば、液晶パネルとバ
ックライトとを発光素子として用いた画像入力が可能と
なるのである。
【0072】さらに、上記指向板は、上記バックライト
からの光が入射される平面とプリズム状の凹凸を有して
上記平面に対向する凹凸面とを有する2枚のプリズムシ
ートを互いの凹凸の延在方向が直交するように積層して
形成し、且つ、凸部の頂角θを90度〜120度とする
ので、上記指向板に入射された光の進行方向を上記平面
に垂直な方向に変更できる。したがって、上記指向板を
使用すれば、上記バックライトからの光を上記平面に垂
直な方向に収束でき、上記画像入力時における原稿照射
輝度を向上してS/N比の向上を図ることができる。さ
らに、上記指向板を上記プリズムシートで構成すること
によって、上記指向板をレンズで構成するのに比較して
安価に構成でき、且つ、容易に大量生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像表示入力兼用装置の一実施例に
おける概略構成図である。
【図2】図1におけるバックライトの断面図である。
【図3】図2に示すバックライトの発光指向特性を示す
図である。
【図4】図1における指向板を構成するプリズムシート
の斜視図である。
【図5】図4に示すプリズムシートによって構成された
指向板の斜視図である。
【図6】図4に示すプリズムシートの一動作の説明図で
ある。
【図7】図4に示すプリズムシート他の動作の説明図で
ある。
【図8】図6におけるプリズムシートの断面図である。
【図9】図7におけるプリズムシートの断面図である。
【図10】図5における指向板の動作の説明図である。
【図11】平凸レンズの動作の説明図である。
【図12】図1に示す積層されたバックライトと指向板
とによる光放射指向特性を示す図である。
【図13】図1に示す積層されたバックライトと指向板
と画像表示入力兼用パネルとによる光放射指向特性を示
す図である。
【図14】図1における画像表示入力兼用パネルの光透
過指向特性を示す図である。
【図15】従来の画像表示入力兼用パネルの斜視図であ
る。
【図16】図15に示す画像表示入力兼用パネルの具体
的構造を示す部分拡大図である。
【図17】図15に示す画像表示入力兼用パネルの動作
説明図である。
【図18】画素内に受光素子が組み込まれた液晶パネル
の構成を示す図である。
【図19】図18に示す液晶パネルにおける基板付近の
断面図である。
【図20】図15に示す画像表示入力兼用パネルの問題
点の説明図である。
【図21】図16における発光素子の発光指向特性図で
ある。
【図22】図18に示す液晶パネルの光放射指向特性図
である。
【符号の説明】
41…画像表示入力兼用パネル、 42…バックライ
ト、43…指向板、 44…制御回
路、49…拡散板、 51,57…
平面、52…凹部、 53…凸
部、54…凹凸面、 55,56…
プリズムシート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 3/033 350 A 7208−5E G09G 3/36 (72)発明者 山本 義宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状を成して一面から光を放射するバ
    ックライトと、上記バックライトからの光を入射面に受
    けて出射面から上記入射面に垂直な方向に出射する指向
    板と、液晶表示パネルの各画素内に受光素子が組み込ま
    れて成る画像表示入力兼用パネルとを順次積層すると共
    に、画像表示時には、画像データに応じて上記画像表示
    入力兼用パネルにおける各画素のオン/オフを制御して
    画像データに応じた画像を表示させる一方、画像入力時
    には、上記画像表示入力兼用パネルの画素を順次オン/
    オフして原稿を走査させる制御回路を有する画像表示入
    力兼用装置であって、 上記指向板は、上記バックライトからの光が入射される
    平面とプリズム状の凹凸を有して上記平面に対向する凹
    凸面とを有する2枚のプリズムシートを互いの凹凸の延
    在方向を直交させて積層して形成され、 上記プリズムシートの凹凸面における凸部の頂角θを9
    0度から120度の範囲内としたことを特徴とする画像
    表示入力兼用装置。
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