JPH08149644A

JPH08149644A - 高圧送電鉄塔取付用表示板

Info

Publication number: JPH08149644A
Application number: JP31255594A
Authority: JP
Inventors: Masami Yamagata; 誠美山縣
Original assignee: KYOEI FUENSU KOGYO KK
Current assignee: KYOEI FUENSU KOGYO KK
Priority date: 1994-11-22
Filing date: 1994-11-22
Publication date: 1996-06-07

Abstract

(57)【要約】【目的】運搬性、交換性が良く、かつ十分な強度を備
え、高所における風雨に耐える高圧送電鉄塔取付用表示
板を提供する。【構成】高圧送電鉄塔に取り付ける表示板において、
表示板は、表面側に文字・記号等の表示部を有する四角
形のＦＲＰ板からなり、ＦＲＰ板の四隅には取付孔を設
け、その左右または上下周縁部には微小凹凸面が形成さ
れた金属帯板が内層一体化され、金属帯板の左右端部に
は、取付孔と連通する連通孔が穿設されている構成より
なる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、高圧送電鉄塔取付用表
示板に係り、より詳細には、高圧送電鉄塔の鉄塔識別番
号を表示し、ヘリコプターによって巡視できるヘリコプ
ター巡視表示板に関する。

【０００２】

【従来の技術】高圧送電鉄塔には、その鉄塔の位置、そ
の他の識別記号を表示しておくための表示板が取り付け
られている。この表示板は、該鉄塔や送電線に落雷、そ
の他の事故が発生した場合、その事故をヘリコプターで
巡視した際、その位置を識別確認するために取り付けら
れている。また、該ヘリコプターによる巡視での目視で
もって認識するため、その取り付け位置は、高い個所と
なるので、その交換の頻度は少なくできる形態でなけれ
ばならない。

【０００３】ところで、このような表示板は、図８に示
すように、表面側に文字や記号等を表示したアクリル板
等の合成樹脂板２１が用いられ、該板２１の裏面２２に
ボルト２３締めによってステンレス製補強板２４を取り
付け、該ステンレス製補強板２４に表示板取付金具２５
を介して鉄塔２６に固定する構成とされている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような高
圧送電鉄塔取付用表示板の場合、次のような課題があ
る。すなわち、表示板本体が、アクリル板等の合成樹脂板が用いら
れているため、風雨のため、経時的変化によって、亀裂
が発生したりするおそれがある。表示板が、合成樹脂板とステンレス製補強板、およ
び締めつけボルトの２〜３個の部品からなるため、運搬
性、交換性が悪く、その取り付け、取り外し作業に手数
を要する。合成樹脂板とステンレス製補強板が、ボルト締めに
よって、取り付けた構成であるため、風雨等のため、該
ボルトが緩んだりして、該合成樹脂板が位置ずれを生じ
たりして、ヘリコプターによる巡視が十分に行えない場
合がある。等の課題がある。

【０００５】本発明は、以上のような課題に対処して創
作したものであって、その目的とする処は、運搬性、交
換性が良く、かつ十分な強度を備え、高所における風雨
に耐える高圧送電鉄塔取付用表示板を提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そして、上記課題を解決
するための手段としての本発明の請求項１の高圧送電鉄
塔取付用表示板は、高圧送電鉄塔に取り付ける表示板に
おいて、該表示板は、表面側に文字・記号等の表示部を
有する四角形のＦＲＰ板からなり、該ＦＲＰ板の四隅に
は取付孔が設けられ、またその左右または上下周縁部に
は微小凹凸面が形成された金属帯板が内層一体化され、
該金属帯板の左右端部には、該取付孔と連通する連通孔
が穿設されている構成としている。

【０００７】本発明の請求項２の高圧送電鉄塔取付用表
示板は、高圧送電鉄塔に取り付ける表示板において、該
表示板は、表面側に文字・記号等の表示部を有する四角
形のＦＲＰ板からなり、該ＦＲＰ板の四隅には取付孔が
設けられ、またその左右または上下周縁部には微小凹凸
面が形成された金属枠板が内層一体化され、該金属枠板
の四隅には、該取付孔と連通する連通孔が穿設されてい
る構成としている。

【０００８】

【作用】本発明の請求項１の高圧送電鉄塔取付用表示板
は、表示板がＦＲＰ板で形成されていて、該ＦＲＰ板の
左右または上下周縁部には金属帯板が内層一体化されて
いるので、表示板本体の部品点数が少なくなり、その運
搬性を良好にでき、また交換、取付作業の手数が簡単に
なる。また、該金属帯板は、微小凹凸面が形成されてい
るので、ＦＲＰとの一体化が確実になり、経時的変化に
よる剥離現象の発生がなくなり、鉄塔への取り付け部の
強度を、いっそう補強できる。

【０００９】また、請求項２の高圧送電鉄塔取付用表示
板は、請求項１における金属帯板の代わりに金属枠板を
用いているので、ＦＲＰ板の強度をいっそう向上させる
ことができる。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化
した実施例について説明する。ここに、図１〜図６は、
本発明の実施例を示し、図１は表示板の平面図、図２は
裏面図、図３は断面図、図４は図３の要部拡大図、図５
は金属帯板の拡大断面図、図６は取り付け状態を説明す
る斜視図である。

【００１１】本実施例の高圧送電鉄塔取付用表示板１
は、ヘリコプター巡視表示板であって、概略すると、図
１〜図４に示すように、表示板本体２の上下周縁部３，
４に金属帯板５，６が内層一体化された構成よりなる。

【００１２】表示板本体２は、ＦＲＰ板で形成された四
角形の表示板で、その表面側には、文字や記号を表示す
る表示面７が形成されている。表示面７は、該ＦＲＰ板
と一体化されているＦＲＰシートで形成されていて、該
ＦＲＰシートは、通常、黄色等の識別、認識し易いよう
に着色されている。しかし、任意の色彩とすることもで
きる。また、表示板本体２の四隅には、この表示板１を
鉄塔に取り付けるための取付孔８が設けられている。こ
こで、表示面７は、ＦＲＰシートで形成する他に、表示
板本体２に、直接、文字や記号に該当する部分を凹部で
形成し、該凹部に着色剤を充填等して形成する構成等と
してもよい。

【００１３】また、表示板本体２に内層されている金属
帯板５，６は、ステンレス製板で形成されていて、表示
板本体２の断面中間部分に位置している。金属帯板５，
６の左右端部には、取付孔８と連通する連通孔９が穿設
されている。そして、この金属帯板５，６は、前記ＦＲ
Ｐ板と一体化されている。ここで、金属帯板５，６は、
図５に示すように、表裏面に微小凹凸面１０が形成され
ている。この微小凹凸面１０によって、表示板本体２を
形成するＦＲＰ板との剥離を防止し、一体化構造を形成
している。なお、金属帯板としては、ステンレス板の他
に、その他の補強性を有する金属板を用いてもよいこと
は当然である。

【００１４】ここで、表示板本体２の厚みは、４ｍｍ〜
８ｍｍ程度の板体として形成している。これは、あまり
薄いと、その強度性が低下し、反対に厚くなると、その
重量の観点より、運搬性、取り扱い性に難がでてくるこ
とを考慮したことによる。また、ＦＲＰ板に内層一体化
する金属帯板５，６は、幅：４０〜５０ｍｍ程度、長
さ：５５０〜６００ｍｍ程度、厚み：１〜１．５ｍｍ程
度の帯状の金属板を用いている。また、金属帯板５，６
の表面微小凹凸は、グラインダー等の研磨によって形成
し、０．０５〜０．５ｍｍ程度の凹凸としている。

【００１５】また、表示板本体２の周縁端１１と金属帯
板５，６のとの間には、若干の間隙が形成されている。
これによって、この周縁端１１から金属帯板５，６方向
に雨水等の漏水の発生を防止した構成としている。この
間隙は、５〜２０ｍｍ程度としている。

【００１６】そして、本実施例の高圧送電鉄塔取付用表
示板１は、図６に示すように、高圧送電鉄塔を形成する
アングル材に取付金具１２により、表示板本体２に形成
されている取付孔８、金属帯板５，６の連通孔９を介し
て、ボルトによる締めつけで、装着、固定することがで
きる。そして、本実施例の高圧送電鉄塔取付用表示板１
は、金属帯板５，６が内層一体化されているため、その
取り付け状態を安定させることができると共に、強風等
による振動等に耐えることができ、また、その運搬性、
取扱性を良好にできる。従来のように、表示板本体の裏
面に金属製補強板をボルト締めによって固定した構成の
場合、該ボルトの緩み等により、その位置ずれが生じた
り、また該ボルト締め部分からの亀裂の発生したりする
という恐れを回避できる。

【００１７】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変
形実施できる構成を含む。因に、前述した実施例におい
ては、表示板本体のＦＲＰ板に、金属帯板を内層一体化
した構成で説明したが、図７に示すように、該金属帯板
に代えて、金属枠板１３を内層一体化した構成としても
よい。この場合においても、表示板本体２に形成されて
いる取付孔と連通する連通孔が対応する位置に設けられ
ている。更に、前記金属帯板は、表示板本体の上下位置
に平行に配した構成の他に、左右位置に配した構成とし
てもよいことは当然である。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項１の高圧送電鉄塔取付用表示板によれば、表示
板がＦＲＰ板で形成されていて、該ＦＲＰ板の左右また
は上下周縁部には金属帯板が内層一体化されているの
で、表示板本体の部品点数が少なくなり、その運搬性を
良好にでき、また交換、取付作業の手数が簡単になると
いう効果を有し、該金属帯板は、微小凹凸面が形成され
ているので、ＦＲＰとの一体化が確実になり、経時的変
化による剥離現象の発生がなくなり、鉄塔への取り付け
部の強度を、いっそう補強できるという効果を有する。

【００１９】また、請求項２の高圧送電鉄塔取付用表示
板は、請求項１における金属帯板の代わりに金属枠板を
用いているので、請求項１の効果の他に、ＦＲＰ板の強
度をいっそう向上させることができるという効果を有す
る。

【００２０】従って、本発明によれば、運搬性、交換性
が良く、かつ十分な強度を備え、高所における風雨に耐
える高圧送電鉄塔取付用表示板を提供することができる
という効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す表示板の平面図である。

【図２】図１の裏面図である。

【図３】図１の断面図である。

【図４】図３の要部拡大図である。

【図５】本実施例に用いる金属帯板の拡大断面図であ
る。

【図６】取り付け状態を説明する斜視図である。

【図７】本発明の他の実施例の平面図である。

【図８】従来例の表示板の取り付け状態を説明する斜視
図である。

【符号の説明】

１・・・高圧送電鉄塔取付用表示板、２・・・表示板本
体、３，４・・・表示板本体の上下周縁部、５，６・・
・金属帯板、７・・・表示面、８・・・取付孔、９・・
・連通孔、１０・・・微小凹凸面、１１・・・表示板本
体の周縁端、１２・・・取付金具、１３・・・金属枠
体、２１・・・合成樹脂板、２２・・・裏面、２３・・
・ボルト・ナット、２４・・・ステンレス製補強板、２
５・・・表示板取付金具、２６・・・鉄塔（アングル
材）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】高圧送電鉄塔に取り付ける表示板におい
て、該表示板は、表面側に文字・記号等の表示部を有す
る四角形のＦＲＰ板からなり、該ＦＲＰ板の四隅には取
付孔が設けられ、またその左右または上下周縁部には微
小凹凸面が形成された金属帯板が内層一体化され、該金
属帯板の左右端部には、該取付孔と連通する連通孔が穿
設されていることを特徴とする高圧送電鉄塔取付用表示
板。
【請求項２】高圧送電鉄塔に取り付ける表示板におい
て、該表示板は、表面側に文字・記号等の表示部を有す
る四角形のＦＲＰ板からなり、該ＦＲＰ板の四隅には取
付孔が設けられ、またその左右または上下周縁部には微
小凹凸面が形成された金属枠板が内層一体化され、該金
属枠板の四隅には、該取付孔と連通する連通孔が穿設さ
れていることを特徴とする高圧送電鉄塔取付用表示板。