JPH08148258A - 高温ストリップ支持用ロール - Google Patents
高温ストリップ支持用ロールInfo
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- JPH08148258A JPH08148258A JP28817294A JP28817294A JPH08148258A JP H08148258 A JPH08148258 A JP H08148258A JP 28817294 A JP28817294 A JP 28817294A JP 28817294 A JP28817294 A JP 28817294A JP H08148258 A JPH08148258 A JP H08148258A
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- Japan
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- roll
- shell
- strip
- heat
- thermal conductivity
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- Control Of Resistance Heating (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ストリップからの抜熱量およびロールへの入
熱量の低減を図り、熱応力による塑性変形およびロール
プロファイルの悪化を防止することができる高温ストリ
ップ支持用ロールを提供すること。 【構成】 高温ストリップを支持するためのロールであ
って、シェルの表面に該シェルの熱伝導率よりも低い熱
伝導率を有する表面層が設けられ、軸とシェルとのあい
だに該シェルの熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する断
熱層が設けられたことを特徴とする高温ストリップ支持
用ロール。
熱量の低減を図り、熱応力による塑性変形およびロール
プロファイルの悪化を防止することができる高温ストリ
ップ支持用ロールを提供すること。 【構成】 高温ストリップを支持するためのロールであ
って、シェルの表面に該シェルの熱伝導率よりも低い熱
伝導率を有する表面層が設けられ、軸とシェルとのあい
だに該シェルの熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する断
熱層が設けられたことを特徴とする高温ストリップ支持
用ロール。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、高温ストリップ支持用
ロールに関する。さらに詳しくは、高温ストリップの搬
送時に、ストリップからの抜熱を均一にしかも少なくさ
せることができる高温ストリップ支持用ロールに関す
る。
ロールに関する。さらに詳しくは、高温ストリップの搬
送時に、ストリップからの抜熱を均一にしかも少なくさ
せることができる高温ストリップ支持用ロールに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、ストリップに焼入れ、焼なましな
どの熱処理を施すための通電加熱装置として、連続送給
されるストリップをその送給路に沿って所定間隔を隔て
て配置された通電ロールに接触させ、これら両通電ロー
ル間に電圧を印加してストリップを通電加熱するための
通電加熱装置が知られている。かかる通電加熱装置のな
かでも、通電ロールを用いて連続送給されるストリップ
を通電加熱する際に、ストリップと通電ロールとのあい
だの接触不安定に起因するスパークの発生を効果的に防
止することができるものとしては、実開平５−２３４８
１号公報に記載された通電加熱装置が知られている。
どの熱処理を施すための通電加熱装置として、連続送給
されるストリップをその送給路に沿って所定間隔を隔て
て配置された通電ロールに接触させ、これら両通電ロー
ル間に電圧を印加してストリップを通電加熱するための
通電加熱装置が知られている。かかる通電加熱装置のな
かでも、通電ロールを用いて連続送給されるストリップ
を通電加熱する際に、ストリップと通電ロールとのあい
だの接触不安定に起因するスパークの発生を効果的に防
止することができるものとしては、実開平５−２３４８
１号公報に記載された通電加熱装置が知られている。
【０００３】しかしながら、かかる通電加熱装置に用い
られているストリップ支持用ロール（位置規制ロール、
補助ロール）は、ステンレス鋼などの非磁性材料でつく
られており、該ストリップ支持用ロールの表面温度は、
ストリップの温度よりも低く、しかも該ストリップ支持
用ロールの熱伝導率が大きいため、ストリップからの抜
熱量が多く、大きなストリップの温度低下をきたしてい
る。
られているストリップ支持用ロール（位置規制ロール、
補助ロール）は、ステンレス鋼などの非磁性材料でつく
られており、該ストリップ支持用ロールの表面温度は、
ストリップの温度よりも低く、しかも該ストリップ支持
用ロールの熱伝導率が大きいため、ストリップからの抜
熱量が多く、大きなストリップの温度低下をきたしてい
る。
【０００４】さらに、ストリップ支持用ロールの軸方向
の長さは、一般にストリップの幅よりも長いので、スト
リップ支持用ロールの中央近傍の接触部分が直接的かつ
集中的に加熱され、該通電ロールの両末端近傍の非接触
部分は、それほど加熱されていないため、ストリップ支
持用ロールの製造時の直径寸法が完全であっても、稼働
中に軸方向の温度偏差が生じ、直径偏差（以下、サーマ
ルクラウンという）が発生することがあった。このよう
にストリップ支持用ロールにサーマルクラウンが発生し
たばあい、ストリップとの均一な接触が困難となり、ス
トリップの幅方向の温度降下の不均一により、ストリッ
プが変形してしまうことがあった。
の長さは、一般にストリップの幅よりも長いので、スト
リップ支持用ロールの中央近傍の接触部分が直接的かつ
集中的に加熱され、該通電ロールの両末端近傍の非接触
部分は、それほど加熱されていないため、ストリップ支
持用ロールの製造時の直径寸法が完全であっても、稼働
中に軸方向の温度偏差が生じ、直径偏差（以下、サーマ
ルクラウンという）が発生することがあった。このよう
にストリップ支持用ロールにサーマルクラウンが発生し
たばあい、ストリップとの均一な接触が困難となり、ス
トリップの幅方向の温度降下の不均一により、ストリッ
プが変形してしまうことがあった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、ストリップからの抜熱
量およびストリップ支持用ロールへの入熱量の低減を図
るとともに、ストリップ支持用ロールの熱応力による塑
性変形およびストリップ支持用ロールの内部よりもその
表面の径方向の熱膨張が大きいことに起因するロールプ
ロファイルの悪化を防止した高温ストリップ支持用ロー
ルを提供することを目的とするものである。
術に鑑みてなされたものであり、ストリップからの抜熱
量およびストリップ支持用ロールへの入熱量の低減を図
るとともに、ストリップ支持用ロールの熱応力による塑
性変形およびストリップ支持用ロールの内部よりもその
表面の径方向の熱膨張が大きいことに起因するロールプ
ロファイルの悪化を防止した高温ストリップ支持用ロー
ルを提供することを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、高
温ストリップを支持するためのロールであって、シェル
の表面に該シェルの熱伝導率よりも低い熱伝導率を有す
る表面層が設けられ、軸とシェルとのあいだに該シェル
の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する断熱層が設けら
れたことを特徴とする高温ストリップ支持用ロールに関
する。
温ストリップを支持するためのロールであって、シェル
の表面に該シェルの熱伝導率よりも低い熱伝導率を有す
る表面層が設けられ、軸とシェルとのあいだに該シェル
の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する断熱層が設けら
れたことを特徴とする高温ストリップ支持用ロールに関
する。
【０００７】
【作用および実施例】本発明の高温ストリップ支持用ロ
ールは、前記したように、シェルの表面に該シェルの熱
伝導率よりも低い熱伝導率を有する表面層が設けられ、
軸とシェルとのあいだに該シェルの熱伝導率よりも低い
熱伝導率を有する断熱層が設けられたことを特徴とする
ものである。
ールは、前記したように、シェルの表面に該シェルの熱
伝導率よりも低い熱伝導率を有する表面層が設けられ、
軸とシェルとのあいだに該シェルの熱伝導率よりも低い
熱伝導率を有する断熱層が設けられたことを特徴とする
ものである。
【０００８】本発明においては、シェルの表面に、該シ
ェルの熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する表面層、す
なわち低熱伝導率の表面層が設けられているので、スト
リップの熱がロールに奪われることが阻止され、ストリ
ップからの抜熱量が少なくなり、ストリップの温度低下
を抑制することができると同時に、ストリップの温度分
布を均一化させることができる。
ェルの熱伝導率よりも低い熱伝導率を有する表面層、す
なわち低熱伝導率の表面層が設けられているので、スト
リップの熱がロールに奪われることが阻止され、ストリ
ップからの抜熱量が少なくなり、ストリップの温度低下
を抑制することができると同時に、ストリップの温度分
布を均一化させることができる。
【０００９】なお、前記シェルの熱伝導率よりも低い熱
伝導率を有する表面層とは、該表面層の熱伝導率が低い
ことを示し、該表面層が、通常カーボンや鋼などからな
るシェルと対比して低熱伝導率を有することを意味す
る。前記表面層の熱伝導率は、ストリップの熱がロール
に奪われるのを阻止し、ストリップからの抜熱量を少な
くさせるためには、１０Ｗ／ｍ・Ｋ以下、なかんづく５
Ｗ／ｍ・Ｋ以下であることが好ましい。このような熱伝
導率を有し、表面層に適した材質としては、たとえばジ
ルコニア・イットリア、アルミナなどがあげられる。
伝導率を有する表面層とは、該表面層の熱伝導率が低い
ことを示し、該表面層が、通常カーボンや鋼などからな
るシェルと対比して低熱伝導率を有することを意味す
る。前記表面層の熱伝導率は、ストリップの熱がロール
に奪われるのを阻止し、ストリップからの抜熱量を少な
くさせるためには、１０Ｗ／ｍ・Ｋ以下、なかんづく５
Ｗ／ｍ・Ｋ以下であることが好ましい。このような熱伝
導率を有し、表面層に適した材質としては、たとえばジ
ルコニア・イットリア、アルミナなどがあげられる。
【００１０】表面層の厚さは、ストリップの熱がロール
に奪われがたくするために、１００μｍ以上、なかんづ
く２００μｍ以上とすることが好ましく、また皮膜形成
のための作業性、コスト、皮膜内応力などを考慮すれ
ば、１ｍｍ以下、なかんづく５００μｍ以下とすること
が好ましい。
に奪われがたくするために、１００μｍ以上、なかんづ
く２００μｍ以上とすることが好ましく、また皮膜形成
のための作業性、コスト、皮膜内応力などを考慮すれ
ば、１ｍｍ以下、なかんづく５００μｍ以下とすること
が好ましい。
【００１１】本発明の高温ストリップ支持用ロールの一
実施態様の径方向の断面の概略説明図である図１に示さ
れているように、表面層３は、シェル２の表面に、溶射
などの手段によって形成される。
実施態様の径方向の断面の概略説明図である図１に示さ
れているように、表面層３は、シェル２の表面に、溶射
などの手段によって形成される。
【００１２】前記シェル２は、表面層３よりも高い熱伝
導率を有する。このように、本発明においては、表面層
３が設けられている点にも特徴があるが、さらには、た
だ単に表面層３が用いられているのではなく、シェル２
の熱伝導率が表面層３よりも高くなるように設定されて
いるので、たとえばロール１に高温のストリップが接触
したとき、瞬時のストリップからの入熱は、まず表面層
３によって阻止され、つぎにシェル２に伝播された熱
は、該シェル２の高い熱伝導率により、該シェル２の幅
方向に拡散されるため、ロール１の幅方向における温度
分布の均一化が図られ、したがって、ロール１のプロフ
ァイルの均一化が図られる。
導率を有する。このように、本発明においては、表面層
３が設けられている点にも特徴があるが、さらには、た
だ単に表面層３が用いられているのではなく、シェル２
の熱伝導率が表面層３よりも高くなるように設定されて
いるので、たとえばロール１に高温のストリップが接触
したとき、瞬時のストリップからの入熱は、まず表面層
３によって阻止され、つぎにシェル２に伝播された熱
は、該シェル２の高い熱伝導率により、該シェル２の幅
方向に拡散されるため、ロール１の幅方向における温度
分布の均一化が図られ、したがって、ロール１のプロフ
ァイルの均一化が図られる。
【００１３】前記シェル２の熱伝導率は、該シェル２の
幅方向に熱を拡散させるために、５０Ｗ／ｍ・Ｋ以上と
することが好ましい。
幅方向に熱を拡散させるために、５０Ｗ／ｍ・Ｋ以上と
することが好ましい。
【００１４】かかる高熱伝導率を有し、シェル２に好適
な材質の代表的なものとしては、たとえばカーボン、カ
ーボンのＣＩＰ材などがあげられる。
な材質の代表的なものとしては、たとえばカーボン、カ
ーボンのＣＩＰ材などがあげられる。
【００１５】前記シェル２の直径（外径）は、えられる
ロール１に用いられるストリップの種類などによって異
なるので一概には決定することができないが、通常、８
０〜２００ｍｍ程度である。
ロール１に用いられるストリップの種類などによって異
なるので一概には決定することができないが、通常、８
０〜２００ｍｍ程度である。
【００１６】本発明の高温ストリップ支持用ロール１に
用いられる軸４の材質は、とくに限定がなく、通常用い
られているものであればよい。その代表例として、たと
えばＳ４５Ｃ鋼、低合金鋼などの鋼があげられる。した
がって、軸４の熱伝導率についても、とくに限定がな
い。
用いられる軸４の材質は、とくに限定がなく、通常用い
られているものであればよい。その代表例として、たと
えばＳ４５Ｃ鋼、低合金鋼などの鋼があげられる。した
がって、軸４の熱伝導率についても、とくに限定がな
い。
【００１７】前記軸４の直径（外径）は、充分な機械的
強度を有し、軸方向の圧下力の分布が不均一とならない
ようにするために、４０〜１７０ｍｍ程度であることが
好ましい。
強度を有し、軸方向の圧下力の分布が不均一とならない
ようにするために、４０〜１７０ｍｍ程度であることが
好ましい。
【００１８】なお、本発明においては、軸４の内部に、
冷却媒体の通路５が設けられていることが好ましい。冷
却媒体の通路５に、たとえば水などの冷却媒体を導入し
たばあいには、該軸４の軸受（図示せず）に熱による悪
影響が与えられることを防止することができる。
冷却媒体の通路５が設けられていることが好ましい。冷
却媒体の通路５に、たとえば水などの冷却媒体を導入し
たばあいには、該軸４の軸受（図示せず）に熱による悪
影響が与えられることを防止することができる。
【００１９】前記軸４とシェル２のあいだには、断熱層
６が設けられる。かかる断熱層６は、軸４上に断熱材を
圧下によって押しつぶされない程度に硬く取り付けるこ
とによって形成される。
６が設けられる。かかる断熱層６は、軸４上に断熱材を
圧下によって押しつぶされない程度に硬く取り付けるこ
とによって形成される。
【００２０】本発明においては、このように、軸４とシ
ェル２のあいだに断熱層６が設けられている点にも特徴
があり、ロール１上に高温のストリップが走行すること
によってストリップの熱は、前記したように、表面層３
およびシェル２に順次伝播されるが、該シェル２に伝播
された熱は、熱伝導率が低い断熱層６によって遮蔽され
るため、該断熱層６を介しての抜熱が抑えられ、また前
記したように、シェル２が高い熱伝導率を有するので、
シェル２に伝藩された熱は、該シェル２の幅方向に拡散
されるため、ロール１の幅方向における温度分布の均一
化が図られ、したがってロール１のプロファイルの均一
化がより一層高められる。
ェル２のあいだに断熱層６が設けられている点にも特徴
があり、ロール１上に高温のストリップが走行すること
によってストリップの熱は、前記したように、表面層３
およびシェル２に順次伝播されるが、該シェル２に伝播
された熱は、熱伝導率が低い断熱層６によって遮蔽され
るため、該断熱層６を介しての抜熱が抑えられ、また前
記したように、シェル２が高い熱伝導率を有するので、
シェル２に伝藩された熱は、該シェル２の幅方向に拡散
されるため、ロール１の幅方向における温度分布の均一
化が図られ、したがってロール１のプロファイルの均一
化がより一層高められる。
【００２１】前記断熱層６の熱伝導率は、軸４に抜熱し
がたくするために、５Ｗ／ｍ・Ｋ以下、なかんづく１Ｗ
／ｍ・Ｋ以下とすることが好ましい。
がたくするために、５Ｗ／ｍ・Ｋ以下、なかんづく１Ｗ
／ｍ・Ｋ以下とすることが好ましい。
【００２２】このように低い熱伝導率を有し、断熱層６
に好適な断熱材の代表的なものとしては、たとえばアル
ミナ・シリカ系セラミックファイバーなどがあげられ、
かかるセラミックファイバーからなるシートを軸４に巻
回させることにより、断熱層６を形成させることができ
る。
に好適な断熱材の代表的なものとしては、たとえばアル
ミナ・シリカ系セラミックファイバーなどがあげられ、
かかるセラミックファイバーからなるシートを軸４に巻
回させることにより、断熱層６を形成させることができ
る。
【００２３】前記断熱層６の厚さは、充分な断熱性を発
現させるために、５ｍｍ以上、なかんづく１０ｍｍ以上
とすることが好ましく、また圧下力による断熱層６の圧
縮変形を考慮して４０ｍｍ以下、なかんづく２０ｍｍ以
下とすることが好ましい。したがって、軸４上に設けら
れた断熱層６の直径（外径）は、軸４の直径にもよる
が、通常６０〜１８０ｍｍ程度となる。
現させるために、５ｍｍ以上、なかんづく１０ｍｍ以上
とすることが好ましく、また圧下力による断熱層６の圧
縮変形を考慮して４０ｍｍ以下、なかんづく２０ｍｍ以
下とすることが好ましい。したがって、軸４上に設けら
れた断熱層６の直径（外径）は、軸４の直径にもよる
が、通常６０〜１８０ｍｍ程度となる。
【００２４】前記シェル２と、断熱層６が設けられた軸
４との一体化は、たとえば焼ばめ処理などによって行な
うことができる。焼ばめ処理は、たとえばシェル２を４
５０〜６００℃程度に加熱して膨張させたのち、軸４を
該シェル２内に挿入し、ついでシェル２および軸４を冷
却することによって行なうことができる。このとき、焼
ばめしろ（軸４に設けられた断熱層６の直径（外径）と
シェル２の貫通孔の直径（内径）との差）は、あまりに
も大きいばあいには、焼ばめ応力が過大となり、焼ばめ
処理時に降伏が生じるようになり、またあまりにも小さ
いばあいには、ロール１の温度が定常状態になったとき
に、隙間やゆるみが生じるようになるので、通常０．２
〜０．５ｍｍ程度であることが好ましい。
４との一体化は、たとえば焼ばめ処理などによって行な
うことができる。焼ばめ処理は、たとえばシェル２を４
５０〜６００℃程度に加熱して膨張させたのち、軸４を
該シェル２内に挿入し、ついでシェル２および軸４を冷
却することによって行なうことができる。このとき、焼
ばめしろ（軸４に設けられた断熱層６の直径（外径）と
シェル２の貫通孔の直径（内径）との差）は、あまりに
も大きいばあいには、焼ばめ応力が過大となり、焼ばめ
処理時に降伏が生じるようになり、またあまりにも小さ
いばあいには、ロール１の温度が定常状態になったとき
に、隙間やゆるみが生じるようになるので、通常０．２
〜０．５ｍｍ程度であることが好ましい。
【００２５】したがって、シェル２の貫通孔の直径は、
通常、軸４に設けられた断熱層６の直径（外径）および
前記焼ばめしろを考慮して決定される。
通常、軸４に設けられた断熱層６の直径（外径）および
前記焼ばめしろを考慮して決定される。
【００２６】前記のように構成された本発明の高温スト
リップ支持用ロール１は、たとえば、軸４に断熱材を圧
下によって押しつぶされない程度に硬く取り付けて断熱
層６を形成させ、該断熱層６上にシェル２を焼ばめなど
の手段によって固定し、ついで該シェル２の表面に表面
層３を形成させることによってえられる。
リップ支持用ロール１は、たとえば、軸４に断熱材を圧
下によって押しつぶされない程度に硬く取り付けて断熱
層６を形成させ、該断熱層６上にシェル２を焼ばめなど
の手段によって固定し、ついで該シェル２の表面に表面
層３を形成させることによってえられる。
【００２７】本発明の高温ストリップ支持用ロール１
は、前記構成を有することにより、結果として、ストリ
ップの抜熱量および該ストリップ支持用ロール１への入
熱量の低減を図り、また該ストリップ支持用ロール１の
熱応力による塑性変形および該ストリップ支持用ロール
１の内部よりもその表面の径方向の熱膨張が大きいこと
に起因するロールプロファイルの悪化を防止する。
は、前記構成を有することにより、結果として、ストリ
ップの抜熱量および該ストリップ支持用ロール１への入
熱量の低減を図り、また該ストリップ支持用ロール１の
熱応力による塑性変形および該ストリップ支持用ロール
１の内部よりもその表面の径方向の熱膨張が大きいこと
に起因するロールプロファイルの悪化を防止する。
【００２８】つぎに、本発明の高温ストリップ支持用ロ
ールを実施例にもとづいて詳細に説明するが、本発明は
かかる実施例のみに限定されるものではない。
ールを実施例にもとづいて詳細に説明するが、本発明は
かかる実施例のみに限定されるものではない。
【００２９】実施例１ シェルとして、直径１５０ｍｍ、内径１１０ｍｍ、幅１
３００ｍｍのカーボンスリーブ（熱伝導率１００Ｗ／ｍ
・Ｋ）を用意した。
３００ｍｍのカーボンスリーブ（熱伝導率１００Ｗ／ｍ
・Ｋ）を用意した。
【００３０】また、外径８０ｍｍ、内孔径５０ｍｍ、長
さ１８００ｍｍのＳ４５Ｃ鋼製パイプを軸として用い
た。
さ１８００ｍｍのＳ４５Ｃ鋼製パイプを軸として用い
た。
【００３１】前記軸の表面に、アルミナ−シリカ系ファ
イバーからなるシート（熱伝導率０．５Ｗ／ｍ・Ｋ）を
強固に巻回させて、厚さ１５ｍｍの断熱層を形成させた
（軸の断熱層の外径１１０ｍｍ）。
イバーからなるシート（熱伝導率０．５Ｗ／ｍ・Ｋ）を
強固に巻回させて、厚さ１５ｍｍの断熱層を形成させた
（軸の断熱層の外径１１０ｍｍ）。
【００３２】つぎに、前記シェルを５００℃に加熱して
膨張させ、該シェルの孔に前記断熱層が形成された軸を
挿入し、冷却することによって焼ばめ処理を行ない、シ
ェルと軸とを一体化させた。
膨張させ、該シェルの孔に前記断熱層が形成された軸を
挿入し、冷却することによって焼ばめ処理を行ない、シ
ェルと軸とを一体化させた。
【００３３】つぎに、えられたロールの表面に、ＺｒＯ
2 ・Ｙ2 Ｏ3 を溶射させて該ロールの表面上に厚さ２０
０μｍの表面層（熱伝導率２Ｗ／ｍ・Ｋ）を形成させて
高温ストリップ支持用ロールをえた。
2 ・Ｙ2 Ｏ3 を溶射させて該ロールの表面上に厚さ２０
０μｍの表面層（熱伝導率２Ｗ／ｍ・Ｋ）を形成させて
高温ストリップ支持用ロールをえた。
【００３４】えられた高温ストリップ支持用ロールを通
電ロールのロール出側のストリップ支持用ロールとして
用い、表面温度が８００℃のストリップを走行速度１０
０ｍ／分で連続して３０分間稼働させたところ、ロール
の中央部と端部との温度差は５０℃であり、またロール
プロファイル（ロール幅方向の凹凸部分の最大の差）は
２０μｍであった。
電ロールのロール出側のストリップ支持用ロールとして
用い、表面温度が８００℃のストリップを走行速度１０
０ｍ／分で連続して３０分間稼働させたところ、ロール
の中央部と端部との温度差は５０℃であり、またロール
プロファイル（ロール幅方向の凹凸部分の最大の差）は
２０μｍであった。
【００３５】このことから、えられた高温ストリップ支
持用ロールは、ストリップの抜熱量および該ロールへの
入熱量の低減を図ることができ、また該ロールの熱応力
による塑性変形およびロールプロファイルの悪化を防止
しうることがわかる。
持用ロールは、ストリップの抜熱量および該ロールへの
入熱量の低減を図ることができ、また該ロールの熱応力
による塑性変形およびロールプロファイルの悪化を防止
しうることがわかる。
【００３６】比較例１ 従来の高温ストリップ支持用ロールとして、５５０℃に
加熱して膨張された、膨張前の寸法が直径１５０ｍｍ、
幅１３００ｍｍのＳ４５Ｃ鋼製シェルに、内径５０ｍｍ
のＳ４５Ｃ鋼製パイプが軸として一体化されたロールを
用い、実施例１と同様にして３０分間稼働させたとこ
ろ、ロールの中央部と端部との温度差は１５０℃であ
り、またロールプロファイルは１５０μｍであった。
加熱して膨張された、膨張前の寸法が直径１５０ｍｍ、
幅１３００ｍｍのＳ４５Ｃ鋼製シェルに、内径５０ｍｍ
のＳ４５Ｃ鋼製パイプが軸として一体化されたロールを
用い、実施例１と同様にして３０分間稼働させたとこ
ろ、ロールの中央部と端部との温度差は１５０℃であ
り、またロールプロファイルは１５０μｍであった。
【００３７】このことから、従来のロールは、ストリッ
プからの抜熱量が多いため、ロールの熱応力による塑性
変形が大きく、ロールプロファイルを悪化させるもので
あることがわかる。
プからの抜熱量が多いため、ロールの熱応力による塑性
変形が大きく、ロールプロファイルを悪化させるもので
あることがわかる。
【００３８】
【発明の効果】本発明の高温ストリップ支持用ロール
は、ストリップからの抜熱量および該ロールへの入熱量
を低減させることができるので、ストリップの温度低下
を抑えることができ、また高熱伝導率を有するシェルに
よって入熱がロール幅方向に拡散されるので、該ロール
の熱応力による塑性変形およびロールプロファイルの悪
化を防止しうるという効果を奏する。
は、ストリップからの抜熱量および該ロールへの入熱量
を低減させることができるので、ストリップの温度低下
を抑えることができ、また高熱伝導率を有するシェルに
よって入熱がロール幅方向に拡散されるので、該ロール
の熱応力による塑性変形およびロールプロファイルの悪
化を防止しうるという効果を奏する。
【図１】本発明の高温ストリップ支持用ロールの一実施
態様の径方向の断面の概略説明図である。
態様の径方向の断面の概略説明図である。
１ 高温ストリップ支持用ロール ２ シェル ３ 表面層 ４ 軸 ６ 断熱層
Claims (7)
- 【請求項１】 高温ストリップを支持するためのロール
であって、シェルの表面に該シェルの熱伝導率よりも低
い熱伝導率を有する表面層が設けられ、軸とシェルとの
あいだに該シェルの熱伝導率よりも低い熱伝導率を有す
る断熱層が設けられたことを特徴とする高温ストリップ
支持用ロール。 - 【請求項２】 表面層の熱伝導率が１０Ｗ／ｍ・Ｋ以下
である請求項１記載の高温ストリップ支持用ロール。 - 【請求項３】 表面層の厚さが１００μｍ〜１ｍｍであ
る請求項１または２記載の高温ストリップ支持用ロー
ル。 - 【請求項４】 シェルの熱伝導率が５０Ｗ／ｍ・Ｋ以上
である請求項１記載の高温ストリップ支持用ロール。 - 【請求項５】 断熱層の熱伝導率が５Ｗ／ｍ・Ｋ以下で
ある請求項１記載の高温ストリップ支持用ロール。 - 【請求項６】 断熱層の厚さが５〜４０ｍｍである請求
項１または５記載の高温ストリップ支持用ロール。 - 【請求項７】 軸の内部に冷却媒体の通路が設けられた
請求項１、２、３、４、５または６記載の高温ストリッ
プ支持用ロール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28817294A JPH08148258A (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | 高温ストリップ支持用ロール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28817294A JPH08148258A (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | 高温ストリップ支持用ロール |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08148258A true JPH08148258A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17726750
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28817294A Pending JPH08148258A (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | 高温ストリップ支持用ロール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08148258A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200449584Y1 (ko) * | 2008-07-25 | 2010-07-26 | 현대제철 주식회사 | 박슬라브 연속주조공정용 지지롤 장치 |
-
1994
- 1994-11-22 JP JP28817294A patent/JPH08148258A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200449584Y1 (ko) * | 2008-07-25 | 2010-07-26 | 현대제철 주식회사 | 박슬라브 연속주조공정용 지지롤 장치 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20001020 |