JPH08145865A - 材料試験装置 - Google Patents

材料試験装置

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JPH08145865A
JPH08145865A JP28761794A JP28761794A JPH08145865A JP H08145865 A JPH08145865 A JP H08145865A JP 28761794 A JP28761794 A JP 28761794A JP 28761794 A JP28761794 A JP 28761794A JP H08145865 A JPH08145865 A JP H08145865A
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test piece
roll
wear
shaped test
test
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JP28761794A
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Yasushi Yamamura
恭 山村
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロール状試験片の摩耗試験と棒状試験片の回
転熱疲労試験とを同時に実行する。 【構成】 ロール状試験片10に、摩耗ロール12をウ
ォームジャッキ28で押圧接触させながら、電動機14
により試験片10及び摩耗ロール12を、それぞれ回転
させて試験片10の摩耗試験を行うと共に、摩耗ロール
12に回転力を伝達する回転軸12Aの一部として、該
摩耗ロール12の近傍に棒状試験片を取付け、且つ該棒
状試験片を加熱コイル30で加熱し、スプレー36で冷
却できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、材料試験装置、特に金
属やゴム等からなるロール状の工業用材料の摩耗試験と
熱疲労試験とを同時に行うことができる材料試験装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工業用材料の摩耗試験では、一
方がロール状試験片からなる一対のロールの外周面を互
いに接触させながら、これら両ロールを異なる周速で回
転させたり、固定平面板に試験片を押し付けながら往復
運動させたりした後に、その試験片の摩耗量を測定する
ことにより摩耗評価が行われている。
【0003】このような摩耗試験技術としては、例え
ば、特公昭55−19496に、高温に加熱した加熱板
あるいは加熱円筒等の加熱体に、試験片を所定の荷重を
付与して圧接し、加熱体と試験片との間に転動、転動滑
りあるいは滑りを生じさせて摩耗試験を行う技術が開示
されている。又、実開昭60−135654には、押圧
接触させた一対のロールの接触部分に潤滑油を供給しな
がら摩耗試験を行うロール回転型摩耗潤滑試験機が開示
されている。
【0004】又、工業用材料に対しては熱疲労試験を行
うこともあり、この熱疲労試験方法としては、例えば円
形の小形テストピースに対して加熱と冷却を繰り返して
熱応力のみを作用させる方法もあるが、特に有効な試験
方法として、図4に示すように、棒状試験片(管状試験
片を含む。ここでは管状を使用してある。)100を回
転機102に連結し、該棒状試験片100の長手方向の
2箇所を油圧ジャッキ104で支持すると共に、その反
対側から押え部106で押え付け、該棒状試験片100
に曲げ応力を作用させた状態でそれを回転させながら、
バーナ108で加熱したり、外部スプレー110で外周
を、内部スピレー11で内周を、冷却したりして材料疲
労を評価する回転曲げ熱疲労試験が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、前述した回転摩耗試験と回転曲げ熱疲労試験等の熱
疲労試験は、それぞれ試験に長時間を要する上に、個別
に行っていたため、作業効率が極めて悪いという問題が
あった。
【0006】本発明は前記従来の問題点を解決するべく
なされたもので、材料試験として摩耗試験と熱疲労試験
とを行う場合、その作業効率を大幅に向上することがで
きる材料試験装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、材料
試験装置として、ロール状試験片の外周面に、外周面を
押圧接触可能な摩耗ロールと、ロール状試験片及び摩耗
ロールをそれぞれ回転軸を介して回転させる回転駆動手
段とを備えていると共に、いずれか一方の回転軸の少な
くとも一部として棒状試験片を取付ける手段と、取付け
られた棒状試験片を加熱し、必要に応じて冷却する手段
と、を備えた構成とすることにり、前記課題を解決した
ものである。
【0008】請求項2の発明は、上記材料試験装置にお
いて、棒状試験片に曲げ応力を作用させる手段を備えた
ものである。
【0009】請求項3の発明は、上記材料試験装置にお
いて、摩耗ロールの接触が解除されたロール状試験片を
回転させた際の回転特性の変化を計測する手段と、計測
した回転特性の変化から摩耗試験後のロール状試験片の
摩耗量を算出する手段と、を備えたものである。
【0010】請求項4の発明は、上記請求項3の材料試
験装置において、ロール状試験片の外周面を腐食環境下
に維持する腐食環境維持手段を設けたものである。
【0011】
【作用】本発明者は、材料の摩耗試験と熱疲労試験の作
業効率を向上するべく種々検討した結果、試験装置を特
定の構成にすることにより、両試験を同時に実行できる
ことを知見した。
【0012】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、ロール状試験片及び摩耗ロールにそれぞれ回転力
を伝達するための回転軸のいずれか一方に、その少なく
とも一部を構成するように棒状試験片(管状試験片を含
む)を取付けることができるようにすると共に、該棒状
試験片を加熱したり、冷却したりできるようにしたの
で、ロール状試験片と摩耗ロールとをそれぞれ回転させ
て転がり摩耗試験を行うと同時に、上記棒状試験片に対
する回転熱疲労試験を行うことが可能となった。
【0013】このように、種類が異なる2つの材料試験
を1台の試験装置で同時に実行することが可能となった
ため、作業効率を大幅に向上することが可能となった。
【0014】又、請求項2の発明のように、請求項1の
材料試験装置において、棒状試験片に曲げ応力を作用さ
せる手段を備えた場合には、材料の摩耗試験を行いなが
ら、回転する棒状試験片に曲げ応力を作用させることが
できるので、材料評価に極めて有効な回転曲げ熱疲労試
験を同時に実行することができる。
【0015】又、請求項3の発明のように、請求項1の
材料試験装置において、摩耗ロールの接触が解除された
ロール状試験片を回転させた際の回転特性の変化を計測
する手段と、計測した回転特性の変化から摩耗試験後の
ロール状試験片の摩耗量を算出する手段と、を備えた場
合には、ロール状試験片の摩耗量を、摩耗ロールの接触
を解除したロール状試験片を回転させた際の回転特性の
変化から求めることが可能となるので、ロール状試験片
を試験装置から取り外すことなく、該試験片の摩耗量を
測定することが可能となる。従って、経時的にロール状
試験片の摩耗特性を評価する場合には、その都度ロール
状試験片の取り外し作業を行う必要がなくなるので摩耗
量の測定に要する労力と時間を大幅に減少させることが
可能となり、摩耗量を簡単にモニタすることが可能とな
る。
【0016】次に、上記のようにロール状試験片を試験
装置から取り外すことなく、一定のトルクで試験片を回
転させた場合に、該試験片に特定の回転数変化が得られ
るまでに要する時間(回転特性の変化)に基づいて、摩
耗試験後の試験片の摩耗量を算出する原理を説明する。
【0017】一般に、回転体におけるトルクと角速度の
間には、次の(1)式の関係がある。
【0018】ω−ω0 =(N/I)×t …(1) ここで、ωは角速度、ω0 は初期角速度、Nはトルク、
Iは慣性モーメント、t は時間である。
【0019】又、回転体が円筒の場合、慣性モーメント
Iは、次の(2)式で表わされる。
【0020】 I=M×R2 =(π/4)×(D1 2 −D2 2 )×T×ρ×{(D1 +D2 )/2}2 …(2) ここで、D1 は円筒の外径、D2 は円筒の内径、Tは円
筒の長さ、ρは比重である。
【0021】従って、N、ω−ω0 、T、D2 が一定の
場合、t とD1 は1:1の対応関係にあり、t を測定す
ることにより、D1 を求めることができる。つまり、ト
ルクNが一定の条件で、角速度変化ω−ω0 となるまで
に要する時間t を摩耗試験の前後で測定し、測定された
摩耗試験の前後の時間をそれぞれ ta 、 tb とすると、
前記(1)式による次の(1A)、(1B)式から下記
(3)式が得られる。
【0022】 Ia ={N/(ω−ω0 )} ta …(1A) Ib ={N/(ω−ω0 )} tb …(1B) Ia /Ib = ta / tb …(3)
【0023】摩耗試験の前後における平均外径(理想的
な円筒であると仮定した場合の外径に相当する)をそれ
ぞれD1a、D1bとすると、前記(2)式による次の(2
A)、(2B)式から下記(4)式が得られる。
【0024】 Ia =(π/4)(D1a 2 −D2 2 )×T×ρ×{(D1a+D2 )/2}2 …(2A) Ib =(π/4)(D1b 2 −D2 2 )×T×ρ×{(D1b+D2 )/2}2 …(2B) Ia /Ib =(D1a 2 −D2 2 )×(D1a+D2 2 ÷{(D1b 2 −D2 2 )×(D1b+D2 2 }…(4)
【0025】前記(3)、(4)式より次の(5)式が
求まる。
【0026】 ta / tb =(D1a 2 −D2 2 )×(D1a+D2 2 ÷{(D1b 2 −D2 2 )×(D1b+D2 2 }…(5)
【0027】従って、 ta 、 tb 及びD1a、D2 を測定
すれば、摩耗試験後の外径D1bを上記(5)式により算
出することができる。
【0028】即ち、上述した原理によれば、試験前の試
験片の外径を測定しておくと共に、試験片に一定のトル
クを与えて回転させ、特定の回転数変化が得られるまで
の時間を試験の前後でそれぞれ測定し、上記(5)式に
よりその摩耗量を算出することにより、試験片を装置本
体から取り外すことなく、摩耗試験による摩耗評価が可
能となる。
【0029】又、請求項4の発明のように、請求項3の
材料試験装置において、ロール状試験片の外周面を腐食
環境の下に維持する腐食環境維持手段を設ける場合に
は、該試験片の摩耗試験を、腐食環境下で行うことが可
能となるため、材料間の接触摩耗と薬品による腐食摩耗
を同時進行させることが可能となる。従って、腐食環境
下で接触摩耗が発生するような条件下で使用される材料
の摩耗試験を正確に行うことが可能となる。
【0030】特に、腐食環境下で、ロール状試験片の摩
耗試験を行う場合、秤量のために該試験片を着脱した
り、洗浄や乾燥したりする必要があるが、このような作
業は極めて繁雑であり、そのために試験方法の自動化も
困難であるが、本発明によれば、試験片を装置に取り付
けたままの状態で該試験片の摩耗量を測定することがで
きるため、腐食環境下における摩耗評価も簡単となり、
試験の自動化も容易となる。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施内容を
詳細に説明する。
【0032】図1は、本発明にかかる一実施例の材料試
験装置の要部構成を示す説明図であり、図2は、上記試
験装置が備えている回転熱疲労試験部とその近傍を拡大
して示す部分断面図、図3は、同試験装置が備えている
腐食環境維持装置の概略構成を示す説明図である。
【0033】本実施例の材料試験装置は、ロール状試験
片(下ロール)10と、その外周面に、外周面を接触可
能な位置に配された摩耗ロール(上ロール)12とを備
えており、これらロール状試験片10及び摩耗ロール1
2は、それぞれ水平に軸支された回転軸10A、12A
の先端に取付けられ、以下に説明する回転駆動機構によ
りこれら回転軸10A、12Aに伝達される駆動力でそ
れぞれ独立に回転可能になっている。
【0034】図1中、14は、ロール状試験片10を回
転させるための電動機であり、該電動機14の回転駆動
力が、減速機16に軸継手18で着脱可能に連結されて
いる回転軸のプーリ20Aと、トルクメータ22に連結
されているプーリ20Bとを介して、上記回転軸10A
に伝達され、ロール状試験片10を所望の速度で回転で
きるようになっている。そして、ロール状試験片10を
回転させる際のトルクがプーリ20Bに連結されている
上記トルクメータ22により測定され、回転速度がPL
G(Pulse Generater)24で測定されるようになっ
ている。
【0035】又、上記電動機14からプーリ20Aに伝
達された回転駆動力は、減速機16により所定の減速比
に設定され、プーリ20Cを介して回転軸12Aに伝達
され、摩耗ロール12を所望の速度で回転できるように
なっている。
【0036】上記電動機14は、制御装置26によりそ
の回転が制御されるようになっており、該制御装置26
は、前記トルクメータ22、PLG24からの検出信号
に基づいて電動機14の回転制御や、後述する摩耗量の
演算を行うことが可能になっている。
【0037】又、前記回転軸12Aにはウォームジャッ
キ28が連結され、該ウォームジャッキ28によりばね
力で該回転軸12Aに取付けられている摩耗ロール12
の外周面を、ロール状試験片10の外周面に所望の押圧
力で押し付けることが可能になっており、その際の押圧
力はロードセル(図示せず)の出力値に基づいて設定さ
れるようになっている。
【0038】又、本実施例の材料試験装置は、回転熱疲
労試験部を備え、これは、図1には明示していないが、
主として回転軸12Aの摩耗ロール12の取付端部に、
該回転軸12の一部をなすように棒状試験片を取付ける
手段と、取付けた状態の棒状試験片を加熱する加熱装置
30と、制御装置32により電磁弁34を適宜開閉操作
して上記棒状試験片に冷却水を噴射し、該試験片を冷却
するスプレーノズル36とで構成されている。
【0039】上記回転熱疲労試験部の棒状試験片の取付
部近傍(図1で破線で囲んだAの部分)を拡大して示し
たのが図2であり、この図に示すように棒状試験片38
は、その一端が摩耗ロール12に回転力を伝達する回転
軸12Aの端部に、ねじ締めで固定され、且つ他端に上
記摩耗ロール12がボルト締めで固定されている。そし
て、上記棒状試験片38の中央部(評価対象部分)の周
りを囲むように前記加熱装置30の加熱コイル30Aが
配置され、且つその近傍に前記スプレーノズル36が配
置されている。
【0040】又、ロール状試験片10と、これに回転力
を伝達する回転軸10Aの端部の間には、上記棒状試験
片38を取付けたときの両回転軸の長さを一致させるた
めの延長シャフト40が介設されている。従って、ウォ
ームジャッキ28を操作して回転軸12Aを下方に押し
下げることにより、ロール状試験片10と摩耗ロール1
2とが支点となり、棒状試験片38に曲げ応力を作用さ
せることができるようになっている。
【0041】又、図には省略してある放射温度計により
棒状試験片38の温度が測定され、テスト条件に従って
加熱コイル30Aによる加熱と、スプレーノズル36に
よる冷却とが制御され、繰り返されるようになってお
り、このようにして電動機14の駆動動作により、回転
曲げ応力の下で棒状試験片38の熱疲労試験が可能とな
っている。
【0042】更に、本実施例の材料試験装置は、図1で
は省略してあるが、ロール状試験片10と摩耗ロール1
2の接触面に腐食液を噴射し、ロール状試験片10の外
周面を腐食環境下に維持するための腐食環境維持装置を
備えている。
【0043】この腐食環境維持装置は、図3に示すよう
に、腐食液を貯溜するタンク50と、該タンク50から
腐食液を昇圧して送り出すためのポンプ52と、昇圧さ
れた腐食液をロール状試験片10と摩耗ロール12の接
触面に噴射するためのノズル54と、該ノズル54から
噴射された腐食液をタンク50に回収し、循環させるた
めの回収容器56とから、その要部が構成されている。
【0044】本実施例においては、ウォームジャッキ2
8で回転軸12Aを所定位置に押し下げながら、電動機
14によりロール状試験片10と摩耗ロール12とを所
定の回転比でそれぞれ回転することにより、該ロール状
試験片10についての摩耗試験を行うことができると共
に、前記棒状試験片38を加熱したり、冷却したりする
ことにより、該棒状試験片38に対して曲げ応力を作用
させながら熱疲労試験を行うことができる。
【0045】従って、本実施例によれば、上述した回転
摩耗試験と、材料の熱疲労を評価する上で極めて有効な
回転曲げ熱疲労試験とを同時に実行することができるた
め、材料試験の作業効率を大幅に向上できると共に、信
頼性の高い熱疲労試験を行うことができる。
【0046】又、本実施例においては、上記腐食環境維
持装置により、ノズル54から腐食液を噴射しながら、
ロール状試験片10と摩耗ロール12をそれぞれ異なる
周速で回転させることにより、腐食環境下でロール状試
験片10の摩耗試験を行うことができる。従って、腐食
環境下で材料間の接触摩耗が発生するような条件で使用
される材料の摩耗試験が可能となるため、腐食環境下に
おける材料の摩耗特性を正確に評価することが可能とな
る。
【0047】又、試験後のロール状試験片10の摩耗量
の測定は以下のようにして行うことができる。ウォーム
ジャッキ28による摩耗ロール12のロール状試験片1
0に対する押圧を解除し、プーリ20Aが取付けられて
いる回転軸を減速機16から軸継手18により解放し
て、ロール状試験片10のみを単独で回転可能な状態と
する。次いで、トルクメータ22により、ロール状試験
片10に伝達されるトルクを測定すると共に、そのトル
クが一定となるように制御装置26により電動機14の
出力のフィードバック制御を行い、それと同時に、PL
G24によりロール状試験片10の回転数を測定し、そ
の回転数の変化が所定の値となるまでに要する時間を計
測する。
【0048】計測した所要時間 tb と、摩耗試験開始前
にこれと同一の条件で予め計測しておいた所要時間 ta
と、そのときの外径D1aとを前記(5)式に代入するこ
とにより、試験後のロール状試験片10の平均外径D1b
を算出することができる。
【0049】従って、本実施例によれば、ロール状試験
片10を試験装置に取付けたままで、該ロール状試験片
10の摩耗量(外径寸法の減少量)を簡単に測定するこ
とができる。このようにロール状試験片10を試験装置
に取付けたままでその摩耗量を測定することができるこ
とから、継続して複数回の摩耗試験を繰返して行う場合
には、そのために要する労力と時間を大幅に減少するこ
とが可能となる。特に、腐食環境下で摩耗試験を行う場
合には、試験片10を取り外し、それを洗浄し、乾燥す
るという作業を摩耗重量の測定毎に行う必要がなくなる
ため、本実施例は極めて有効である。
【0050】なお、本実施例によって、摩耗の推移(挙
動)を、ロール状試験片10を着脱することなくモニタ
すると共に、必要に応じて該試験片10を取り外し、従
来法によりそれを秤量して精密なデータを得るようにし
てもよい。
【0051】以上詳述した如く、本実施例によれば、こ
ろがり摩耗試験と回転曲げ熱疲労試験とを同時に実行で
きるので、材料試験の作業効率を大幅に向上することが
できる。
【0052】又、ロール状試験片10に一定のトルクを
与えたときに、特定の回転数変化が得られるまでに要し
た時間を計測し、その値から試験片10の外径を求める
ことができるようにしたので、試験片10を装置本体か
ら取外すことなく、該試験片10の摩耗量を測定するこ
とができる。
【0053】又、ロール状試験片10と摩耗ロール12
の外周面を所定の押圧力で接触させ、両者を回転させる
と共に、ロール状試験片の外周面を腐食環境下に維持で
きるようにしたので、腐食環境下で材料間の接触摩耗が
発生するような条件の下で使用される材料の摩耗試験を
行うことが可能となり、その評価も簡単に行うことが可
能となる。
【0054】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に示したものに限られるもの
でなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であ
る。
【0055】例えば、前記実施例では、棒状試験片38
を摩耗ロール12用の回転軸12Aに取付ける場合を示
したが、ロール状試験片10用の回転軸10Aに取付け
るようにしてもよい。
【0056】又、棒状試験片38の具体的形状は、回転
軸の少なくとも一部を構成するものであれば任意の形状
にすることができる。
【0057】又、前記実施例では、ロール状試験片10
と摩耗ロール12の間の押圧力と、棒状試験片38に対
する曲げ応力の印加とを同一のウォームジャッキ28で
行ったが、それぞれ別な手段で行うようにしてもよい。
【0058】又、前記実施例では、摩耗量の算出に、ロ
ール状試験片を一定のトルクで回転させ、所定の回転数
に達するまでに要した時間を用いたが、これに限定され
るものでなく、一定のトルクで一定時間回転駆動した後
の速度の違いから求めるようにしてもよく、又、実際に
計量してもよい。
【0059】又、摩耗量算出のために測定する回転特性
の変化は、回転慣性モーメントの変化に相当するため、
測定する物理量としては、トルク、回転数(角速度)、
及び加速時間(所要時間)に限らず、回転加速度を測定
してもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明した通り、請求項1の発明によ
れば、一台の材料試験装置により、回転摩耗試験と回転
熱疲労試験とを同時に実行できるため、材料試験の作業
効率を大幅に向上できる。
【0061】又、請求項2の発明によれば、棒状試験片
に曲げ応力を作用させながら回転熱疲労試験を行うこと
ができる。
【0062】又、請求項3の発明によれば、ロール状試
験片の接触摩耗を評価する際に、該試験片を試験装置か
ら取り外すことなく、その摩耗量を測定することができ
るため、摩耗評価を簡単に行うことが可能となり、ひい
ては摩耗試験の自動化が可能となる。
【0063】又、請求項4の発明によれば、腐食環境下
で用いられる材料の摩耗特性を正確に試験できると共
に、摩耗評価に要する労力と時間を大幅に減少させるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の材料試験装置の要部構
成を示す説明図
【図2】上記材料試験装置が備えている回転熱疲労試験
部近傍を示す拡大断面図
【図3】上記材料試験装置が備えている腐食環境維持装
置の概略構成を示す説明図
【図4】従来の熱疲労試験装置の一例を示す説明図
【符号の説明】
10…ロール状試験片 10A…回転軸 12…摩耗ロール 12A…回転軸 14…電動機 16…減速機 18…軸継手 20…プーリ 22…トルクメータ 24…PLG 26、32…制御装置 28…ウォームジャッキ 30…加熱装置 30A…加熱コイル 34…電磁弁 36…スプレーノズル 38…棒状試験片 40…延長シャフト 50…タンク 52…ポンプ 54…ノズル 56…回収容器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロール状試験片の外周面に、外周面を押圧
    接触可能な摩耗ロールと、ロール状試験片及び摩耗ロー
    ルをそれぞれ回転軸を介して回転させる回転駆動手段と
    を備えていると共に、 いずれか一方の回転軸の少なくとも一部として棒状試験
    片を取付ける手段と、 取付けられた棒状試験片を加熱し、必要に応じて冷却す
    る手段と、を備えていることを特徴とする材料試験装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 棒状試験片に曲げ応力を作用させる手段を備えているこ
    とを特徴とする材料試験装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 摩耗ロールの接触が解除されたロール状試験片を回転さ
    せた際の回転特性の変化を計測する手段と、 計測した回転特性の変化から摩耗試験後のロール状試験
    片の摩耗量を算出する手段と、を備えていることを特徴
    とする材料試験装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 ロール状試験片の外周面を腐食環境下に維持する腐食環
    境維持手段を設けたことを特徴とする材料試験装置。
JP28761794A 1994-11-22 1994-11-22 材料試験装置 Pending JPH08145865A (ja)

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JP (1) JPH08145865A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19725612A1 (de) * 1997-06-17 1999-01-28 Siemens Ag Verfahren und Vorrichtung zum Erzeugen von mehrachsigen, instationären Spannungszuständen in einer Werkstoffprobe
KR20030052902A (ko) * 2001-12-21 2003-06-27 재단법인 포항산업과학연구원 고온 마모시험장치
CN102235954A (zh) * 2010-04-21 2011-11-09 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 触摸屏测试系统及方法
CN103822838A (zh) * 2014-02-26 2014-05-28 沈阳工业大学 橡胶材料的疲劳磨损试验机
CN107560961A (zh) * 2016-06-30 2018-01-09 威达国际工业有限合伙公司 剪切刀具的热力学测试

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