JPH08144887A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JPH08144887A
JPH08144887A JP28850494A JP28850494A JPH08144887A JP H08144887 A JPH08144887 A JP H08144887A JP 28850494 A JP28850494 A JP 28850494A JP 28850494 A JP28850494 A JP 28850494A JP H08144887 A JPH08144887 A JP H08144887A
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JP
Japan
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fuel
injection valve
fuel injection
leg
end side
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JP28850494A
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Toru Yoshimura
亨 吉村
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トップフロー型の燃料噴射弁を簡易に燃料分
配供給部に組み付けることにより、工数を低減して、組
み立て作業の作業効率を向上する。 【構成】 燃料噴射弁9の燃料導入口11側には、シー
ル部材15よりも噴射ノズル12側寄りに位置して環状
の取付用溝部16が形成され、燃料分配供給部17の噴
射弁接続部20には、前板24よりも燃料供給配管部1
9側寄りに位置して取付用溝部16に対応する一対のス
リット部26が形成されている。これら各取付用溝部1
6及びスリット部26内に、取付板27を紙面と垂直な
方向から挿入すると、取付板27の各脚部が取付用溝部
16及びスリット部26に嵌まり、燃料噴射弁9が燃料
分配供給部17に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ン等の内燃機関に用いられる燃料噴射装置に関し、特
に、一端側の燃料導入口から供給された燃料を他端側の
燃料噴射口から噴射する所謂トップフロー型の燃料噴射
弁を用いた燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用エンジン等の内燃機関
では、吸気通路の途中に気筒数に応じた数だけ燃料噴射
弁を設け、これら各燃料噴射弁から噴射された燃料を吸
入空気と共に燃焼室内に送り込むようになっている。こ
こで、燃料噴射弁としては、軸方向一端側が燃料導入口
となり軸方向他端側が燃料噴射口となった所謂トップフ
ロー型のものと、噴射弁本体の略中間部から燃料を導入
する所謂サイドフロー型のものとが知られているが、い
ずれの形式をとるにせよ、燃料噴射弁は、燃料供給配管
等を介して燃料タンクに接続されている。
【0003】この種のトップフロー型の燃料噴射弁を用
いた燃料噴射装置としては、例えば特開昭58−939
57号公報等によって知られている。そして、この公報
に記載された従来技術では、燃料タンクに接続された燃
料分配供給部の各噴射弁接続部に、ばね性をもったクラ
ンプ部材をそれぞれ介して燃料噴射弁を挿入し、各燃料
噴射弁を取り付けるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、各燃料噴射弁に対してそれぞれ
1個ずつのばねクランプを取り付け、このばねクランプ
を介して噴射弁接続部に燃料噴射弁を取り付ける構成の
ため、燃料噴射弁の取り付けに要する工程が複雑化し、
作業効率が低いばかりか、コストも増大するという欠点
がある。
【0005】また、ばねクランプの形状は立体的である
ため、一般的に、切削等の機械加工ではなく、プレス加
工によって製造されるのが通常である。しかし、プレス
加工の加工精度は切削加工の加工精度よりも低いため、
このばねクランプをプレス加工によって製造すると、燃
料噴射弁取付時の公差(ガタ)が大きくなって各燃料噴
射弁の姿勢が定まらない。従って、従来技術によるもの
では、吸気通路に燃料噴射弁を取り付ける際に、各燃料
噴射弁の向きを改めて微調整する必要があり、燃料噴射
弁の姿勢と吸気通路に形成された噴射弁挿入口との位置
合わせに手間がかかるという欠点もある。
【0006】本発明はかかる従来技術の問題に鑑みてな
されたもので、その主たる目的は、部品点数を少なくで
きると共に、組立作業の作業効率を改善できるようにし
た燃料噴射装置の提供にある。また、本発明の他の目的
は、高い精度をもって複数の燃料噴射弁を容易に組み付
けることができる燃料噴射装置の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、燃料
分配供給部の各噴射弁接続部にシール部材を介して燃料
噴射弁を挿入した後、これら各燃料噴射弁を、単一の取
付部材を横方向からスライド挿入することによって、一
度に取り付けるようにした。即ち、本発明に係る燃料噴
射装置の採用する構成は、燃料供給配管部と該燃料供給
配管部の軸方向に離間して一直線状に配設された複数の
噴射弁接続部とを有する燃料分配供給部と、この燃料分
配供給部の各噴射弁接続部にシール部材を介してそれぞ
れ取り付けられ、一端側の燃料導入口から供給された燃
料を他端側の燃料噴射口から噴射する複数の燃料噴射弁
とを備えた燃料噴射装置であって、前記各シール部材よ
りも他端側寄りに位置して前記各燃料噴射弁の燃料導入
口側にそれぞれ周方向に設けられた取付用溝部と、該各
取付用溝部に対応して前記各噴射弁接続部にそれぞれ設
けられ、該各噴射弁接続部の配設方向と直交する方向で
互いに対向する一対のスリット部と、所定寸法離間して
互いに対向する一対の脚部を該各脚部の基端側で相互に
接続し、前記各スリット部に対応する切欠溝部を前記各
脚部にそれぞれ形成してなる取付部材とを備え、前記燃
料分配供給部の各噴射弁接続部に前記シール部材を介し
て前記各燃料噴射弁を取り付けた状態で、前記取付部材
を前記各噴射弁接続部の配設方向から挿入し、該取付部
材を前記各取付用溝部及び前記各スリット部内に亘って
設けることにより、前記各燃料噴射弁を取り付けること
を特徴とする。
【0008】また、前記取付部材を、所定寸法離間して
互いに対向する一対の脚部と、該各脚部の基端側を相互
に接続する接続部と、前記各スリット部に対応して前記
各脚部にそれぞれ形成された切欠溝部とから形成し、前
記接続部は、前記各脚部の基端側を該各脚部の対向方向
と直交する方向にねじって相互に接続して構成するのが
好ましい。
【0009】さらに、前記燃料分配供給部は、前記各脚
部に近接ないし接触する複数の取付ボルトを介して機関
に取り付けるのが好ましい。
【0010】
【作用】まず、各燃料噴射弁に設けられた取付用溝部と
各噴射弁接続部毎に設けられた一対のスリット部との位
置が対応するようにして、各燃料噴射弁をシール部材を
介して各噴射弁接続部にそれぞれ挿入した後、次に、各
スリット部に対応する切欠溝部が形成された取付部材
を、一直線状に並んだ各噴射弁接続部の配設方向から挿
入すると、取付部材の各脚部の先端側は、燃料噴射弁に
当接して開きつつ、挿入方向順に各燃料噴射弁を次々に
乗り越えていき、やがて最後の燃料噴射弁に到達する。
これにより、一対の脚部に形成された各切欠溝部が各ス
リット部及び取付用溝部に合致し、これら各スリット部
及び取付用溝部内に取付部材の各脚部が挿入されて、各
燃料噴射弁が取り付けられる。
【0011】また、取付部材を、所定寸法離間して互い
に対向する一対の脚部と、各脚部の基端側を相互に接続
する接続部と、各スリット部に対応して各脚部にそれぞ
れ形成された切欠溝部とから形成し、前記接続部は、各
脚部の基端側を各脚部の対向方向と直交する方向にねじ
って相互に接続して構成すれば、各脚部が燃料噴射弁に
当接して開くときに要する力を小さくすることができ、
容易に各燃料噴射弁を乗り越えて進むことができる。
【0012】さらに、燃料分配供給部を、各脚部に近接
ないし接触する複数の取付ボルトを介して機関に取り付
ける構成とすれば、燃料噴射弁の取付後に生じた振動等
によって各脚部が開こうとしても、各脚部が取付ボルト
に接触するため、取付部材が脱落するのを未然に防止す
ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図13に基づ
き詳述する。
【0014】まず、図1〜図8は本発明の第1の実施例
に係り、図1は、本実施例による燃料噴射装置を機関本
体に取り付けた状態を示す要部拡大断面図であって、例
えば4個等の複数の気筒1が設けられたシリンダブロッ
ク2の開口部側は、シリンダヘッド3によって施蓋され
ており、このシリンダヘッド3には、シリンダヘッド3
とピストンとの間に画成される燃焼室(いずれも図示せ
ず)内に連通する吸気通路4と排気通路5とが対向して
設けられている。
【0015】吸気通路4は、その上流側がエアフィルタ
に接続され、その下流側は燃焼室に接続されており、そ
の途中にはエアフローメータ、スロットル弁(いずれも
図示せず)及び後述の燃料噴射弁9等が設けられてい
る。一方、吸気通路4に対向する排気通路5は、その上
流側が燃焼室に接続され、その下流側は図外のマフラに
接続されており、その途中には、図示せぬ空燃比センサ
及び触媒コンバータが設けられている。そして、これら
各吸気通路4,排気通路5は、それぞれ吸気ポート4
A,排気ポート5Aを開閉する吸気弁6,排気弁7を介
して燃焼室に接続されるもので、吸気通路4を介して燃
焼室内に流入した混合気は、シリンダヘッド3に設けら
れた点火栓8によって着火され、これにより生じた排気
ガスは排気通路5を介して排出される。
【0016】燃料噴射弁9は、吸気弁6が開閉する吸気
ポート4Aを指向するようにして、吸気通路4の途中に
各気筒1に対応して設けられている。この燃料噴射弁9
は、図2にも示す如く、電磁アクチュエータ等を内蔵し
た噴射弁本体10と、この噴射弁本体10の一端側から
軸方向に突設され、内部に逆止弁を内蔵した燃料導入口
11と、噴射弁本体10の他端側から軸方向に突設さ
れ、内部にニードル弁等の弁体を収容した噴射ノズル1
2と、この噴射ノズル12の他端側に穿設された燃料噴
射口13と、コントロールユニットにハーネス(いずれ
も図示せず)を介して接続されるコネクタ部14とから
大略構成されている。また、燃料導入口11の一端側と
噴射ノズル12の他端側とは、それぞれ縮径して段付部
11A,12Aが形成され、これら各段付部11A,1
2AにはOリング等のシール部材15が取り付けられて
いる。
【0017】さらに、燃料噴射弁9の燃料導入口11に
は、段付部11Aよりも噴射ノズル12側寄りに位置し
て、所定の溝幅寸法tを有する環状の取付用溝部16が
切削加工等によって一体的に形成されており、この取付
用溝部16によって、段付部11Aの他端側に首部11
Bが形成されると共に、噴射弁本体10の一端側には段
付部11Aと同径の円筒部10Aが形成されている。
【0018】そして、各燃料噴射弁9は、図1,図3に
も示す如く、燃料タンクから燃料ポンプ(いずれも図示
せず)を介して圧送された燃料を各燃料噴射弁9に供給
するための燃料分配供給部17に取り付けられている。
この燃料分配供給部17は、図4の平面図及び図5の拡
大断面図にも示す如く、燃料タンクに配管18を介して
接続されたパイプ状の燃料供給配管部19と、この燃料
供給配管部19の軸方向に互いに離間して一直線状に設
けられた略円筒状をなす複数の噴射弁接続部20とから
構成され、これら各噴射弁接続部20は、燃料供給配管
部19から径方向外向きに突出して例えば溶接等の固着
手段により燃料供給配管部19に固着され、その内部が
燃料供給配管部19に連通している。また、燃料供給配
管部19内には、圧力レギュレータ21からの戻り油を
燃料タンクに戻すリターン配管22が同軸に設けられて
おり、このリターン配管22と燃料供給配管部19との
間に形成された環状の隙間23を介して各噴射弁接続部
20内に燃料が供給されるようになっている。
【0019】さらに、各噴射弁接続部20は、その前方
(他端側方向)が略平板状に形成された共通の前板24
となって一体化しており、この前板24には、その上下
に合計3個のボルト穴24Aが、より詳しくは、上側中
央部に1個、下側の左右に離間して1個ずつ形成されて
いる。
【0020】また、この共通の前板24側寄りには、前
板24を支持する支持部25によって分断された一対の
スリット部26が、燃料噴射弁9の取付用溝部16に対
応してそれぞれ切削加工等により形成されている。換言
すれば、前板24の燃料供給配管部19側寄りを、各支
持部25を残すようにして上下から一直線状に切り欠く
ことにより、円弧状のスリット部26が上下一対をなし
て形成されている。但し、前板24、支持部25、スリ
ット部26に関する以上の記述は、その構造を明らかに
するためのもので、必ずしも製造方法を特定している訳
ではない。ここで、各スリット部26のスリット幅t1
は、後述の取付部材27が挿入できるように、燃料噴射
弁9の各取付用溝部16の幅寸法t及び取付部材27の
肉厚寸法と略等しくなるように形成されている。
【0021】図6に示すように、取付部材27は、それ
ぞれ長寸な略平板状に形成された一対の脚部28と、こ
れら各脚部28が図6中の矢示A方向に弾性変位できる
ように、該各脚部28の基端側(図6中の右側)を相互
に接続した略U字状の接続部29と、各脚部28が相手
方の脚部28に対向する側に各噴射弁接続部20の各ス
リット部26に対応してそれぞれ形成された円弧状の切
欠溝部30とから大略構成され、前記接続部29には、
小孔31Aが形成された把持部31が軸方向に突出して
一体的に形成されている。また、各脚部28は、噴射弁
接続部20の各支持部25の高さ寸法t3と略等しい所
定寸法t2だけ互いに離間しており、その厚さ寸法(取
付部材27の肉厚寸法)は各取付用溝部16の幅寸法t
及び各スリット部26のスリット幅t1と略等しくなっ
ている。さらに、各切欠溝部30間の離間寸法t4は、
取付用溝部16によって形成された首部11Bの直径寸
法と略等しくなっている。
【0022】ここで、この取付部材27の好ましい製造
法について説明すると、まず、第1工程では、所定の肉
厚寸法を有する略平板状に形成されたバネ鋼を熱処理
し、第2工程では、この熱処理されたバネ鋼の幅方向中
間部を、基端側の接続部29を残すようにして、先端側
に向けて一直線状に切削加工で切り欠くことにより、所
定の離間寸法t2を有する長手溝32と各脚部28とを
同時に形成する。次に、第3工程では、各脚部28の各
スリット部26に対応する箇所を切削加工によってそれ
ぞれ切り欠くことにより、所定の離間寸法t4を有する
円弧状の切欠溝部30を形成し、第4工程では、腐食防
止のために表面処理を行う。なお、把持部31は、第2
工程中ないし第2工程の直後等の適宜な段階で形成す
る。但し、この製造法は一例であって、本発明はこれに
限定されず、取付部材27を比較的高精度に形成できる
他の材料及び手段を用いてもよい。従って、例えばエン
ジニアリングプラスチックやセラミックス等の如く、耐
熱性、耐食性等の自動車部品材料としての基本的性能を
備えた他の材料を用い、射出成型等の他の製造手段を用
いて形成してもよい。
【0023】また、図3中に示す33は、前板24の各
ボルト穴24Aにそれぞれ挿入され、図1中に示す吸気
通路4の外側に一体的に形成された支持ステー部34の
ネジ穴34Aに螺着される取付ボルトであって、該各取
付ボルト33は、ネジ穴34Aのネジ溝に螺合するネジ
部33Aと、該ネジ部33Aの基端側に一体的に形成さ
れた頭部33Bとから、6角穴付きボルトとして形成さ
れており、各取付ボルト33をネジ穴34Aに螺着する
と、その頭部33Bが取付部材27の各脚部28に近接
ないし接触するようになっている。
【0024】さらに、図3中に示す35は、図1にも示
す如く、燃料噴射弁9と前板24との間(より詳しく
は、図7に示す如く、円筒部10Aの下側に形成された
段付部10Bと前板24との間)に設けられた一端側ク
ッション部材、図1中に示す36は、吸気通路4に形成
された噴射弁挿入部37の挿入孔37Aと燃料噴射弁9
との間に設けられた他端側クッション部材をそれぞれ示
し、これら各クッション部材35,36は略環状に形成
され、燃料噴射弁9を軸方向からそれぞれ支持してい
る。
【0025】次に、このように構成される燃料噴射装置
の組み立て方法について、図7,図8を参照しつつ説明
する。
【0026】まず、図7に示す噴射弁挿入工程では、各
燃料噴射弁9の各段付部11A,12Aにシール部材1
5を装着すると共に、段付部10Bに一端側クッション
部材35を装着した後、燃料噴射弁9に形成された取付
用溝部16と噴射弁接続部20に形成された各スリット
部26とが略一致するようにして、各燃料噴射弁9の燃
料導入口11側を燃料分配供給部17の各噴射弁接続部
20内にそれぞれ挿入する。なお、4個全ての燃料噴射
弁9を挿入した後、各取付用溝部16と各スリット部2
6との位置合わせを確認する。
【0027】次に、図8に示す取付部材挿入工程では、
把持部31を把持することにより、各取付用溝部16及
び各スリット部26に向けて、矢示B方向から取付部材
27の先端側を挿入する。これにより、開放されている
各脚部28の先端側は、燃料噴射弁9の首部11Bに接
触して、図6中の矢示A方向に弧を描いて開き、この首
部11Bを跨いで通過する。このように、取付部材27
は、その脚部28を円弧状に開閉させつつ順次燃料噴射
弁9の首部11Bを跨いで乗り越えていき、最後の燃料
噴射弁9(図8中に示す最左方の燃料噴射弁)に到達す
る。そして、取付部材27が最終挿入位置まで到達する
と、各切欠溝部30が各取付用溝部16及び各スリット
部26に合致し、これにより、各脚部28がこれら各取
付用溝部16及び各スリット部26内に嵌合して、燃料
噴射弁9が燃料分配供給部17に固定される。
【0028】さらに、噴射装置取付工程では、燃料分配
供給部17に固定された各燃料噴射弁9の噴射ノズル1
2を、他端側クッション部材36を介して噴射弁挿入部
37の挿入孔37A内に挿入した後、各取付ボルト33
を前板24の各ボルト穴24Aからそれぞれ挿通して、
そのネジ部33Aを支持ステー部34の各ネジ穴34A
に螺合せしめ、図1に示す如く燃料噴射装置を機関本体
に固定する。これにより、取付部材27の各脚部28
は、上側から1個、下側から2個の取付ボルト33によ
って近接ないし接触して挾持される。
【0029】最後に、接続工程では、各燃料噴射弁9の
コネクタ部14にコントロールユニットに連なるハーネ
スを電気的に接続すると共に、燃料分配供給部17の配
管18を燃料ポンプに連なる配管に機械的流体的に接続
する。
【0030】このように構成される本実施例によれば、
以下の効果を奏する。
【0031】第1に、各燃料噴射弁9の燃料導入口11
側に取付用溝部16を設けると共に、燃料分配供給部1
7の各噴射弁接続部20には該各取付用溝部16に対応
する一対のスリット部26を形成し、基端側で接続され
た一対の脚部28に各スリット部26に対応する切欠溝
部30を形成してなる単一の取付部材27を、噴射弁接
続部20の配設方向からスライド式に挿入することによ
り、取付部材27を各取付用溝部16及び各スリット部
26内に亘って設ける構成のため、各噴射弁毎に独立し
たばねクランプを用いて取り付ける従来技術に比較し
て、組み立て工数を大幅に低減して、組み立て作業の作
業効率を向上することができ、製造コストを低減でき
る。また、このように組み立て作業を簡素化できるた
め、自動化を容易に行うことができる。即ち、オープン
ループ制御で所定の挿入寸法だけ燃料噴射弁9を噴射弁
接続部20内に挿入したり、光センサやCCDカメラ等
によって位置合わせを行うことにより、容易に自動化す
ることができる。
【0032】第2に、各脚部28に近接ないし接触する
複数の取付ボルト33によって燃料分配供給部17を機
関の吸気通路4に取り付ける構成としたため、これら各
取付ボルト33の頭部33Bによって各脚部28が開く
のを未然に防止して、取付部材27が脱落等するのを防
止することができる。特に、取付ボルト33として6角
穴付きボルトを用いる構成のため、比較的長い高さ寸法
を有する頭部33Bを利用して脱落防止を行うことがで
きる。即ち、例えば6角ボルトを用いた場合、この6角
ボルトの頭部の周囲に6角レンチ等の工具をかけるだけ
のクリアランスを確保する必要がある。しかし、クリア
ランスを設けると、各脚部28は、このクリアランスの
分だけ開くことが可能になるため、燃料噴射弁9の固定
が緩む可能性がある。これに対し、本実施例では、取付
ボルト33の軸方向から工具を挿入するため頭部33B
の周囲にクリアランスを設ける必要がない6角穴付きボ
ルトを用いるため、各脚部28が実質的に開くことがな
く、信頼性が高い。
【0033】第3に、本実施例では、取付部材27等を
切削加工によって形成する構成のため、プレス加工に比
較して高精度に形成することができ、燃料噴射弁9と燃
料分配供給部17との間のガタを可及的に少なくするこ
とができる。従って、燃料噴射弁9の姿勢を正しく保持
することができ、位置合わせのための補助治具を何ら用
いることなく、容易に各燃料噴射弁9を噴射弁挿入部3
7に挿入することができる。即ち、本実施例では、各取
付溝部16、各スリット部26、取付部材27を切削加
工によって形成するため、加工精度を高めることができ
る一方、取付部材27の肉厚寸法も高い精度で管理でき
るため、ガタの発生を未然に防止することが可能とな
る。
【0034】第4に、本実施例では、燃料噴射弁9の一
端側,他端側にクッション部材35,36を設ける構成
のため、これら各クッション部材35,36の緩衝作用
によって、比較的滑らかに取付部材27を挿入すること
ができ、作業効率を向上することができる。
【0035】第5に、本実施例では、取付部材27の基
端側に小孔31Aが穿設された把持部37を設ける構成
としたため、この把持部31を把持することによって取
付部材27を容易に挿入することができる一方、燃料噴
射弁9の交換時、点検時等には、小孔31Aに例えばL
字状の工具を引っかけることにより、容易に取付部材2
7を外すことができ、作業性が大幅に向上する。なお、
取付ボルト33の着脱用工具の外径寸法に合わせて小孔
31Aを形成すれば、一の工具で取付部材27の着脱と
燃料分配供給部17の着脱とを行うことができるため、
作業性の面で有利である。
【0036】次に、図9〜図11に基づいて本発明の第
2の実施例を説明する。なお、以下に述べる各実施例で
は、上述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符
号を付し、その説明を省略するものとする。本実施例の
特徴は、一対の脚部の基端側を、その対向方向と直交す
る方向にねじって接続することにより、取付部材挿入時
に各脚部をより小さな力で開閉させるようにした点にあ
る。
【0037】即ち、本実施例による取付部材41は、第
1の実施例で述べた取付部材27と略同様に、図9に示
す如く、一対の脚部42と、各脚部42の基端側を相互
に接続する接続部43と、各スリット部26に対応して
各脚部42にそれぞれ形成された切欠溝部30とから大
略構成されている。しかし、本実施例による取付部材4
1の接続部43は、各脚部42の小幅に形成された基端
側を、90°ねじって、環状に接続することにより形成
されている点で、第1の実施例と相違する。また、この
接続部43自体が把持部を同時に構成し、この環状部分
に工具を係合させることで取付部材41の脱着を容易に
行うことができる。
【0038】かくして、このように構成される本実施例
でも上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることが
できる。さらに、この基本的効果に加えて、本実施例で
は、各脚部42の基端側を90°ねじって接続すること
により、接続部43を形成する構成としたため、取付部
材41の挿入時に、第1の実施例よりも小さい力で、各
脚部42を矢示A方向に開かせることができ、取付部材
41の挿入作業を一層容易に行うことができる。
【0039】ここで、このように、各脚部42の基端側
をねじって接続することにより取付部材41を製造する
と、一般的に、第1の実施例で述べた切削加工よりも精
度が低下する。従って、この場合は、図11に示す如
く、スリット部26のスリット幅t1を取付部材41の
肉厚寸法よりも大きくし、かつ取付部材41を長手方向
で波状に塑性変形させ、これにより各脚部42の両側面
を噴射弁接続部20と前板24とに強制的に接触させる
構成とすれば、ガタを低減できるため、より好ましい。
【0040】次に、本発明の第3の実施例を図12に基
づいて説明する。本実施例の特徴は、第1の実施例で用
いた一端側クッション部材35,他端側クッション部材
36を廃止した点にある。このように構成しても、第1
の実施例と略同様の基本的効果を得ることができる。さ
らに、これに加えて、本実施例では、各クッション部材
35,36を不要としたため、より一層、部品点数や工
数を低減することができる。
【0041】なお、本実施例では、各噴射弁接続部20
を、互いに軸方向に離間させて燃料供給配管部19から
径方向外向きに突設する場合を例示したが、本発明はこ
れに限らず、例えば図13に示す変形例の如く、燃料供
給配管部内に各噴射弁接続部を収容して形成してもよ
い。この変形例について概説すると、燃料分配供給部5
1は、配管18に接続され、その内部の後側にリターン
配管22が挿通された断面略U字状をなす燃料供給配管
部52と、この燃料供給配管部52に軸方向に離間して
一直線状に配設され、燃料供給配管部52の内部に向け
て突設された噴射弁接続部53とから構成され、噴射弁
接続部53は、その後側に穿設された流通孔53Aを介
して燃料供給配管部52内と連通している。
【0042】また、図7中に点線で示す如く、例えば周
方向に120度ずつ離間させて、噴射弁接続部20の内
面から内向きに位置決め用リブ61を3個突設し、燃料
噴射弁9の挿入位置を決定するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明に係る燃料噴
射装置によれば、単一の取付部材を各噴射弁接続部の配
設方向から挿入するだけで、各燃料噴射弁を燃料分配供
給部に固定することができるため、工数を低減して組み
立て作業の作業効率を大幅に向上することができると共
に、自動化への対応も容易となり、製造コストも低減す
ることができる。
【0044】また、各脚部の基端側を対向方向と直交す
る方向にねじって接続することにより、取付部材の接続
部を形成する構成としたため、取付部材の挿入時に、比
較的小さな力で各脚部を開くことができ、挿入時の作業
性を向上できる。
【0045】さらに、各脚部に近接ないし接触する複数
の取付ボルトを介して、燃料分配供給部を機関に取り付
ける構成としたため、これら各取付ボルトによって取付
部材の各脚部が開くのを防止することができ、車両の振
動等によって取付部材が脱落等するのを未然に防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る燃料噴射装置の全
体構造を示す断面図。
【図2】図1中の燃料噴射弁を拡大して示す説明図。
【図3】燃料分配供給部に燃料噴射弁を取り付けた状態
を示す一部破断の説明図。
【図4】燃料分配供給部を拡大して示す一部破断の説明
図。
【図5】燃料分配供給部の拡大断面図。
【図6】取付部材の形状と燃料分配供給部との関係を示
す説明図。
【図7】燃料分配供給部に燃料噴射弁を装着した状態を
示す図4と同様の説明図。
【図8】取付部材を挿入した状態を示す図7と同様の説
明図。
【図9】本発明の第2の実施例に係る燃料噴射装置の取
付部材の形状と燃料分配供給部との関係を示す図6と同
様の説明図。
【図10】図9中の取付部材を横側から見た側面図。
【図11】取付部材の脚部と前板及び噴射弁接続部との
関係を示す断面図。
【図12】本発明の第3の実施例に係る燃料噴射装置を
拡大して示す断面図。
【図13】本発明の変形例に係る燃料噴射装置を取付部
材を除いた状態で示す図7と同様の説明図。
【符号の説明】
9…燃料噴射弁 11…燃料導入口 13…燃料噴射口 16…取付用溝部 17,51…燃料分配供給部 19,52…燃料供給配管部 20,53…噴射弁接続部 26…スリット部 27,41…取付部材 28,42…脚部 29,43…接続部 30…切欠溝部 33…取付ボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料供給配管部と該燃料供給配管部の軸
    方向に離間して一直線状に配設された複数の噴射弁接続
    部とを有する燃料分配供給部と、この燃料分配供給部の
    各噴射弁接続部にシール部材を介してそれぞれ取り付け
    られ、一端側の燃料導入口から供給された燃料を他端側
    の燃料噴射口から噴射する複数の燃料噴射弁とを備えた
    燃料噴射装置であって、 前記各シール部材よりも他端側寄りに位置して前記各燃
    料噴射弁の燃料導入口側にそれぞれ周方向に設けられた
    取付用溝部と、 該各取付用溝部に対応して前記各噴射弁接続部にそれぞ
    れ設けられ、該各噴射弁接続部の配設方向と直交する方
    向で互いに対向する一対のスリット部と、 所定寸法離間して互いに対向する一対の脚部を該各脚部
    の基端側で相互に接続し、前記各スリット部に対応する
    切欠溝部を前記各脚部にそれぞれ形成してなる取付部材
    とを備え、 前記燃料分配供給部の各噴射弁接続部に前記シール部材
    を介して前記各燃料噴射弁を取り付けた状態で、前記取
    付部材を前記各噴射弁接続部の配設方向から挿入し、該
    取付部材を前記各取付用溝部及び前記各スリット部内に
    亘って設けることにより、前記各燃料噴射弁を取り付け
    ることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記取付部材を、所定寸法離間して互い
    に対向する一対の脚部と、該各脚部の基端側を相互に接
    続する接続部と、前記各スリット部に対応して前記各脚
    部にそれぞれ形成された切欠溝部とから形成し、前記接
    続部は、前記各脚部の基端側を該各脚部の対向方向と直
    交する方向にねじって相互に接続してなることを特徴と
    する請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料分配供給部は、前記各脚部に近
    接ないし接触する複数の取付ボルトを介して機関に取り
    付けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    燃料噴射装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010265907A (ja) * 2010-07-30 2010-11-25 Sanoh Industrial Co Ltd フューエルインジェクションレール
JP2010281330A (ja) * 2010-07-30 2010-12-16 Sanoh Industrial Co Ltd フューエルインジェクションレール
JP2014169634A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Denso Corp 燃料レール

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