JPH08136533A - 樹脂品または塗装品の識別方法およびその識別方法を用いた熱可塑性樹脂の再生方法 - Google Patents

樹脂品または塗装品の識別方法およびその識別方法を用いた熱可塑性樹脂の再生方法

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JPH08136533A
JPH08136533A JP27941394A JP27941394A JPH08136533A JP H08136533 A JPH08136533 A JP H08136533A JP 27941394 A JP27941394 A JP 27941394A JP 27941394 A JP27941394 A JP 27941394A JP H08136533 A JPH08136533 A JP H08136533A
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resin
coating film
product
dyeing
dye
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JP27941394A
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English (en)
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Mitsumasa Matsushita
光正 松下
Atsushi Murase
篤 村瀬
Takumi Taniguchi
拓未 谷口
Kenzo Fukumori
健三 福森
Norio Sato
紀夫 佐藤
Hisayuki Iwai
久幸 岩井
Toshiyuki Suzuki
敏之 鈴木
Sadao Ikeda
貞雄 池田
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 識別対象樹脂がアミノ樹脂であるかウレタン
樹脂であるかを染色性の差を用いて目視などの簡単な方
法で識別・分別することを目的とする。 【構成】 アミノ樹脂品またはアミノ樹脂塗膜の塗装品
と、ウレタン樹脂品またはウレタン樹脂塗膜の塗装品と
を、アミノ樹脂とウレタン樹脂との染料染色性の差異を
利用して識別することを特徴とする樹脂品または塗装品
の識別方法。アミノ樹脂またはアミノ樹脂塗膜の塗装品
に、ウレタン樹脂塗膜による塗装補修がなされているが
否かを、染料染色性の差異を利用して識別する方法。こ
の識別方法を使用して熱可塑性樹脂の塗膜を識別し、分
解処理の容易な塗膜が形成されているものを分別して再
生処理をおこない材料のリサイクルに寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂または樹脂塗膜の
種類の選別方法、およびその選別方法により選別された
分解容易な塗膜をもつ熱可塑性樹脂塗装品を再生利用す
る再生方法に係るものである。本発明は、自動車用バン
パなどの限らず、例えば自動車その他の車両、船舶、航
空機あるいは各種の電気製品や家具等、およびこれらの
部品等、各種の塗装製品や樹脂部品に適用可能である。
【0002】なお、本出願において、「アミノ樹脂
品」、「アミノ樹脂塗膜」、ウレタン樹脂品」、ウレタ
ン樹脂塗膜」とは、それぞれ次の通りに定義される。 1.アミノ樹脂品 樹脂成形品に用いられることがある多種の樹脂を、アミ
ノ樹脂を用いた硬化反応で硬化させた樹脂品。あるい
は、アミノ樹脂からなり、またはこれを含んでなる樹脂
品。 2.アミノ樹脂塗膜 塗膜に用いられることがある多種の樹脂(例えば、アル
キッド樹脂、アクリル樹脂、その他)を、アミノ樹脂を
用いた硬化反応で硬化させた塗膜。あるいは、アミノ樹
脂からなり、またはこれを含んでなる塗膜。 3.ウレタン樹脂品 ウレタン結合を有する樹脂からなり、またはこれを含ん
でなる樹脂品。 4.ウレタン樹脂塗膜 ウレタン結合を有する樹脂からなり、またはこれを含ん
でなる塗膜。
【0003】
【従来の技術】近年、地球環境の悪化にともない、環境
に優しい社会づくりが求められており、環境負荷の低減
と資源の有効利用を目的とした樹脂廃品の再利用の検討
が進められている。自動車においても樹脂部品の再生に
関する様々な検討がおこなわれており、特に、ポリプロ
ピレン樹脂製バンパは外装の大物部品であり、再溶融・
成形して製品を得る材料リサイクルの処理方法の検討が
盛んにおこなわれている。しかし、ポリプロピレン樹脂
製バンパには意匠性向上のために樹脂塗装が施されてお
り、そのまま再生すると不溶・不融の塗膜片が再生樹脂
中に混入して欠陥点となり、耐衝撃性や低温脆化特性な
どが低下する。そのため、ポリプロピレン樹脂製バンパ
からの再生樹脂材料は、元のバンパに再生せず物性にた
いする要求が厳しくないパレットなどの成形品に再生さ
れているが、その使用量は僅かである。
【0004】バンパ廃材を再生樹脂材料として多量に消
費するには、新材と同程度の物性の再生樹脂材料とする
必要がある。これにより再生樹脂材料を付加価値の高い
ポリプロピレン樹脂製バンパなどに多量に使用できる。
本発明者らは先にポリプロピレン樹脂製バンパの再生法
として、塗膜除去を必要としない塗膜無害化法を開発し
た。その方法は、高温の水で塗膜を分解して塗膜強度を
低下させることにより、溶融押出工程における僅かな剪
断力で、塗膜片が欠陥点とならないレベルまで微細化し
て分散させる方法である。
【0005】ポリプロピレン樹脂製バンパに塗装される
塗膜には、上記の加水分解が容易なメラミン樹脂硬化塗
膜のようなアミノ樹脂で架橋したアルキッド樹脂、アク
リル樹脂タイプと、加水分解性に劣るウレタン樹脂タイ
プとがあり、また、樹脂製バンパの補修の際にはウレタ
ン樹脂タイプの塗料が多く用いられている。しかし、こ
のウレタン樹脂塗膜を加水分解処理で分解するには、薬
剤等を用いたり分解条件を厳しくするなどの必要があ
り、工程の複雑化や装置の耐圧・耐久性向上のためにア
ミノ樹脂塗膜の場合に比べ設備費が上昇するなどの問題
が生じる。さらに、薬剤などを用いた加水分解処理の場
合には、廃液処理が必要となるなどの問題が生じる。
【0006】上記の理由により、塗膜無害化法による簡
便なリサイクルシステムを構築するには、加水分解工程
の簡単なアミノ樹脂塗膜による塗装品のみのポリプロピ
レン樹脂製バンパを回収することが重要となる。そのた
めには、アミノ樹脂塗膜とウレタン樹脂塗膜とを識別し
て分別することが必要である。従来、樹脂廃品の選別な
どを目的として、個々の材料および2種以上の異種樹脂
の混在状態から、材料の種類を識別する手段としては、
1)光学的手法による識別(レーザ誘起蛍光法、赤外発
光法、赤外線吸収法など)、2)熱分解ガスによる識別
(ガスクロマトグラフィ分析法、GC−MAS法、GC
−IR法、臭気分析など)、3)物理特性を利用した識
別(静電気容量、熱伝導率、融点、軟化点、熱量分析
(DSCなど),膨張特性、溶解特性など)、4)化学
反応を利用した方法などが知られている。
【0007】しかし、上記の識別法をポリプロピレン樹
脂製バンパ塗膜の識別手段として考えた場合、いずれの
方法も簡便性、安全性、経済性、精度などに課題があ
る。さらに、上記の方法ではバンパ全面を調べるのは困
難であり、部分補修で部分的に別種の塗膜が形成されて
いるかどうかを的確に判断することはできない。なお、
上記の方法で樹脂組成を判別する具体的な手段として
は、特開平5−196587号公報には、樹脂の種類に
よる熱変形温度の違いを応用した判別方法が記載されて
いる。また、特開平6−82439号公報には、加熱し
たプラスチックから発生するガスに塩化水素、塩素など
の塩化ビニル組成物が含まれているか否かを測定するこ
とによる廃プラスチックの判別方法が、さらに、特開昭
53−81293号公報には、エポキシ樹脂の硬化剤の
種類を分解ガスによる特定の検知剤の変色で判別する方
法が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、塗膜などの
種類によって染色性が異なることに着目した識別方法と
してアミノ樹脂の染色に関連する従来技術は、たとえ
ば、高分子実験学講座7、頁207(高分子学会編(’
58)共立出版)に、0.1%硫酸を含むCalcocidAliz
alin blue S.A.P.G. 溶液にアミノ樹脂を浸漬すると、
尿素樹脂およびメラミン樹脂は青色を呈することが記載
されている。また高分子ハンドブックp877(神原周
著(’65)朝倉書店)には、メラミン樹脂の硬化度を
0.01%のローダミンB溶液中で10分間煮沸したと
きの染色状態の違いによって調べる方法が記載されてい
る。さらに、同著には硬化度の測定方法として0.9%
−硫酸と0.025%−Kiton Red R との混液中で10
分間煮沸する方法が記載されている。これらの方法で
は、硫酸の使用や加熱の必要があるため、安全性や簡便
性に欠ける。さらに、上記文献ではウレタン塗膜などの
他の樹脂への適用性は不明であり、アミノ樹脂塗膜とウ
レタン樹脂塗膜の識別性についてはなんら記載されてい
ない。また、上述のローダミンBを用いた染色法では、
加熱によりウレタン樹脂も染色されるためポリプロピレ
ン樹脂製バンパの塗膜識別法としては適用できない。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、識別対象樹脂がアミノ樹脂であるか否かを短時間
で簡便、安全、経済的、確実に識別し、かつ、大面積か
ら局部的な部分までを識別できる方法を提供するのを目
的とする。さらに、識別、分別により熱可塑性樹脂の成
形品の再生をより容易にすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明第1の樹脂品また
は塗装品の識別方法は、アミノ樹脂品またはアミノ樹脂
塗膜の塗装品と、ウレタン樹脂品またはウレタン樹脂塗
膜の塗装品とを、アミノ樹脂とウレタン樹脂との染料染
色性の差異を利用して識別することを特徴とする。
【0011】本発明の第2の樹脂品または塗装品の識別
方法は、アミノ樹脂品またはアミノ樹脂塗膜の塗装品
に、ウレタン樹脂塗膜による塗装補修がなされているか
否かを、アミノ樹脂とウレタン樹脂との染料染色性の差
異を利用して識別することを特徴とする。前記アミノ樹
脂塗膜は、メラミン樹脂を用いた硬化反応で硬化された
塗膜である。
【0012】また、前記メラミン樹脂を用いた硬化反応
で硬化された塗膜は、A)メラミン樹脂で硬化されたア
ルキッド樹脂、B)メラミン樹脂で硬化されたアクリル
樹脂、のいずれか一方、あるいは前記A)、B)の混合
物、または前記A)、B)の積層体、からなる塗膜であ
る。本発明の熱可塑性樹脂の再生方法は、アミノ樹脂塗
膜またはウレタン樹脂塗膜で塗装された熱可塑性樹脂品
および少なくとも一部表面に形成されたアミノ樹脂塗膜
およびまたはウレタン樹脂塗膜をもつ熱可塑性樹脂品の
塗膜の染料染色性の差異を利用して少なくともウレタン
樹脂塗膜をもつ熱可塑性樹脂品とウレタン樹脂塗膜をも
たないアミノ樹脂塗装の熱可塑性樹脂品とに分別し、分
別されたウレタン樹脂塗膜をもたないアミノ樹脂塗装の
熱可塑性樹脂製品を再生処理することを特徴とする。
【0013】本発明は対象樹脂間の染色性の違いを利用
した識別技術であり、染色性に違いがある樹脂であれば
その発色状態で対象材を識別することができる。本発明
の対象樹脂としては、アミノ樹脂品またはアミノ樹脂塗
膜であるメラミン樹脂、アクリルメラミン樹脂、アルキ
ッドメラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、脂肪族
アミン硬化エポキシ樹脂などの樹脂あるいは、塗膜が挙
げられる。
【0014】逆に染色されにくい樹脂あるいは塗膜とし
ては、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂な
どが挙げられる。本発明は、上記以外の樹脂の組み合わ
せであっても、染色性に違いがあれば識別することがで
きる。さらに、バンパ用塗膜の識別以外にも、各種材料
の識別に利用することができる。
【0015】この識別方法は、たとえば、対象樹脂を室
温で数分から数十時間の範囲で所定の染料溶液に接触さ
せる。所定の時間経過した後、付着した余分な識別試薬
を洗浄や拭き取りなどの方法で除去して、樹脂表面の発
色状態により樹脂の種類を識別することができる。この
染色処理は未加熱(室温)の状態で行うのが望ましい。
【0016】この識別方法では、アミノ樹脂は染色され
やすく、ウレタン樹脂などは染色されにくいため、目視
により染色色調の差異を容易に識別することができる。
特に、淡色系の樹脂や塗膜の場合は容易である。一方、
可視光での識別性に劣る黒や深緑といった濃色系の樹脂
や塗膜に対しては、識別試薬に紫外線等で発光(発色)
する染料を用いることにより蛍光による識別が可能とな
る。
【0017】本発明で使用する染料には、特に制限はな
いが、好ましくは直接染料、酸性染料、塩基性染料、反
応性染料に属する染料が良い。その中で酸性染料はアミ
ノ樹脂塗膜とウレタン塗膜との識別性に優れているので
好ましい。本発明で利用できる染料は、たとえば、イン
ジゴカルミン、ブロモチモールブルー、メチルレッド、
アシッドレッド52、アシッドレッド92、アシッドレ
ッド94、アシッドブルー182、アシッドイエロ1
7、エリスロシン、タートラジンなどの酸性染料、ロー
ダミンB、マラカイトグリーン、メチレンブルーなどの
塩基性染料、アリザリンSなどの媒染染料、ディスパー
スレッド1、ディスパースオレンジ3などの分散染料が
挙げられる。なお、表1に染料のメラミン樹脂(アミノ
樹脂の一種である)とウレタン樹脂に対する染色性、蛍
光の有無、染色時の溶剤およびpH域を示した。
【0018】なお、濃色系塗膜の識別には、蛍光性を有
する染料がよく、アシッドレッド52、アシッドレッド
92、アシッドレッド94、ファーストグリーンFC
F、エリスロシン、アリザリンSなどが好ましい。もち
ろん、上記以外の染料を使用してもよい。これら染料
は、1種または2種以上を混合して使用することもでき
る。さらに識別試薬中の染料濃度としては、0.001
%から10.0%の範囲がよく、特にバンパ用塗膜の識
別には0.01%から1.0%の範囲で使用するのが好
ましい。
【0019】本発明で使用する染色液の溶剤には、特に
制限はないが、好ましくは水または水溶性有機溶剤を用
いることができる。特にアルコール類、グリコール類、
オキシ酸類が好ましい。たとえば、水、エタノール、プ
ロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、乳酸などを挙げることができる。もちろん、上
記以外の溶剤を使用してもよく、1種または2種以上を
混合して使用することもできる。
【0020】本発明では、一般の染色工程で用いられる
染色助剤を適宜配合してもよい。たとえば、湿潤・浸透
・均染・緩染などを目的とした界面活性剤の添加、促染
剤としての酢酸アンモニウムや硫酸ナトリウムなどの電
解質化合物の添加、pH調整のための酢酸、燐酸、塩
酸、アンモニア、水酸化ナトリウムなどを添加すること
ができる。
【0021】また、本発明では対象物と識別試薬との濡
れ性・付着性などの向上を目的として、タレ止め剤やレ
ベリング剤などを配合してもよい。タレ止め剤として
は、ベントナイト、有機ベントナイト、合成微粉シリカ
などの無機系化合物や水添ヒマシ油ワックス、金属石鹸
などが挙げられる。レベリング剤としては界面活性剤、
変性シリコーン樹脂などが挙げられる。もちろん、上記
以外にも本発明の効果を損なわない範囲で、各種の添加
剤を用いても良い。
【0022】本発明の染色手段には特に制限はなく、通
常の印刷、染色や塗装などで用いられている手段が適用
できる。たとえば、浸漬による染色、識別試薬の刷毛塗
り、ローラ−塗布、スプレー塗装などによる染色法が利
用できる。さらには、識別試薬をペンに充填して塗り付
けたり、スタンプを利用したり、シートに含浸して貼り
付けるなどの手段も適用できる。
【0023】染色箇所としては、特に制限はなく、対象
物の全面あるいは部分的に染色してもよい。特に、ポリ
プロピレン樹脂製バンパの塗膜を識別する場合は、全面
に染色するのが望ましい。対象材の染色時間は、特に制
限がないが、1.0秒から50時間がよく、好ましくは
10秒から10分の範囲で接触させるのが望ましい。
【0024】染色温度に制限はないが、本発明は染色性
の差を利用した識別技術であるため、処理条件が必要以
上に厳し過ぎると対象物間での色調の差異が明確でなく
なる危険性があるので好ましくない。たとえば、過度に
低い温度での処理は樹脂や塗膜の染色性が著しく低下す
る可能性があり、逆に必要以上に高い温度での染色処理
はメラミン樹脂以外の対象物まで染色されてしまう可能
性がある。そのため、染色処理は5℃以上50℃以下の
範囲でおこなうのが好ましく、特にポリプロピレン樹脂
バンパの塗膜を識別する場合は、未加熱(室温)の状態
でおこなうのがよい。
【0025】当然、識別試薬の染料濃度などによっても
染色状態が変化するので、最終的には処理条件は対象材
間の発色度合いの違いを考慮して決める。なお、本発明
の識別方法は、対象材の表面にカーワックスなどが塗ら
れていても識別試薬の濡れ性は低下するが染色による発
色自体は影響を受けない。染色処理後の付着した余分の
識別試薬を除去する方法については、特に制限はない。
たとえば、水などによる洗浄、ウエスやモップなどによ
る拭き取り、遠心力を利用した除去、エアを吹き付けて
除去する方法などが挙げられる。これらの方法は、単独
または二種以上の方法を組合わせてもよい。
【0026】染色結果の判別法には特に制限はなく、通
常の色調の変化を調べる方法が適用できる。具体的に
は、肉眼による識別やカメラなどの色調を検出する装置
を用いて光学的に判定する方法が挙げられる。特に蛍光
性を有する染料を用いたときは、可視光による色調変化
および紫外光による発光(発色)から判定できる。もち
ろん上述以外の方法を用いてもよく、単独または二種以
上の方法を組み合わせてもよい。
【0027】本発明の第2の識別方法によれば、アミノ
樹脂品またはアミノ樹脂塗膜品とウレタン樹脂品または
ウレタン樹脂塗膜品の両者が混在していても上記の識別
試薬を対象材の全面に塗布すれば、色調の違いで両者の
識別ができ、たとえば、異なる樹脂塗料で補修されてい
てもその補修箇所が容易に識別することができる。した
がって、本識別方法を適用すれば、目視では識別困難な
アミノ樹脂塗膜中でのウレタン樹脂塗膜の存在の有無を
識別でき分別することができる。
【0028】本発明の熱可塑性樹脂の再生方法によれ
ば、識別した対象材のうち、加水分解が容易なアミノ樹
脂塗膜が形成されている熱可塑性樹脂を分別し、分別品
を粉砕して加水分解処理、混練・押出しにより再生熱可
塑性樹脂材とすることができる。この再生熱可塑性樹脂
材中には、塗膜片は加水分解により微細となって樹脂中
に分散しており、塗膜片による欠陥点を形成しない。こ
の再生材より形成される再生樹脂成形品、物性の低下が
小さいので、たとえば、再生ポリプロピレン樹脂製バン
パを製造することができる。
【0029】なお、上記の発明に関し、前記熱可塑性樹
脂品が自動車用ポリプロピレン樹脂製バンパであり、か
つ、前記アミノ樹脂塗膜が、A)メラミン樹脂で硬化さ
れたアルキッド樹脂、B)メラミン樹脂で硬化されたア
クリル樹脂のいずれか一方、あるいは前記A)、B)の
混合物、マタハ前記A)、B)の積層体、からなる塗膜
である場合においても、本発明は好ましく実施すること
ができる。
【0030】
【作用】本発明の識別方法によれば、識別試薬として染
料を選定し、短時間(数秒〜数十時間)の染色で樹脂の
種類により染色性(発色)に差が現れ、易染色性の樹脂
と難染色性の樹脂との識別が可能となる。そして、被対
象樹脂が淡色の場合は、染色性の差を目視で容易に識別
することが可能となる。被対象樹脂が濃色系の場合は、
識別試薬に紫外線などで発光(発色)する染料を用いる
ことにより対応できる。また、本発明の識別方法は、特
別な装置を必要としないため、作業現場でも使える技術
である。
【0031】さらに、被識別樹脂の表面を全面染色して
識別することができるので、部分補修などの他の樹脂塗
膜の有無の識別に対しても適用できる。本発明の識別方
法を適用することで、加水分解性に優れるアミノ樹脂塗
膜が的確に選別できるので、塗膜組成が明確でない市場
回収品などでも塗膜の種類が識別できる。その結果、加
水分解の容易なアミノ樹脂塗膜の塗膜品のみを分別し、
アミノ樹脂に合わせた条件で塗膜無害化法が適用でき、
効率よく熱可塑性樹脂を再生することができる。したが
って、本発明の識別方法を利用することでポリプロピレ
ン樹脂製バンパは、リサイクル使用が可能となる。
【0032】なお、アミノ樹脂塗膜の染色のメカニズム
は、一般に、繊維などの染色メカニズムと同じであると
推定される。つまり、染料の浸透・拡散とファンデルワ
ールス力などによる物理的吸着によるものと、塗膜中の
官能基と染料との反応による化学的吸着によるものと考
えられる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1) (識別試薬の調整)識別試薬の染料は表1に示す28種
類を用い、溶剤には水、エチルセロソルブ(ECと略
す)、エタノール(EtOHと略す)および乳酸を用い
染料の0.1%溶液を作製した。
【0034】さらに、上述の染料溶液に塩酸または水酸
化ナトリウム水溶液を加えてpHを調製した。試薬中の
塩酸または水酸化ナトリウム濃度は、それぞれ0.1モ
ル/リットルである。
【0035】
【表1】
【0036】(識別対象樹脂材)アルキッド・メラミン
樹脂塗装のポリプロピレン樹脂製バンパとウレタン樹脂
塗装のポリプロピレン樹脂製バンパとを、それぞれ2c
m角程度に切断した材料を用いた。なお、両塗膜の塗装
色は白系を用いた。 (染色処理条件)識別対象樹脂材を識別試薬中に10分
間室温で浸漬した。その後、識別対象樹脂材を引き上げ
て、直ちに水洗浄した。
【0037】(識別方法)識別は目視でおこなうことと
し、可視光での着色状態および紫外線での発光(発色)
状態を調べた。可視光での染色状態を四段階評価とし、
染色性に優れる順、すなわち、全面が赤色に着色された
ものを「赤色」、濃度が赤色より薄いものを「淡赤
色」、部分的に染まったものを「微赤色」、染色されな
いものを「なし」として結果の表に示した。表中、「赤
色」〜「なし」の評価段階が2段階以上異なるものは識
別できる。「黄色」「青色」などのついても同様であ
る。
【0038】紫外線光での発光(発色)状態は四段階評
価とし、発光(発色)性に優れる順に◎;日中屋外の日
陰で蛍光を認めるもの、○;日中屋内で蛍光を認めるも
の、△;暗所(日陰無照明)で蛍光を認めるもの、×;
暗所でも蛍光を認めないもの、として結果の表に示し
た。表中、評価段階が同一でないものは識別できる。 (識別結果)表1に挙げた28種の染料について、0.
1%の染料溶液、0.1%の塩酸酸性染料溶液、0.1
%の水酸化ナトリウムのアルカリ性染料溶液で溶媒を
水、エチルセロソルブ、乳酸、エタノールに変えメラミ
ン系塗膜(メラミン樹脂を用いた硬化反応で硬化された
塗膜を言う)とウレタン塗膜との発色状態と蛍光発色の
有無を調べた結果を表2〜表11に示した。
【0039】表2〜表11に示した結果から、メラミン
系塗膜とウレタン塗膜との識別が可能であることがわか
る。特に酸性染料、塩基性染料、媒染染料、直接染料が
有効である。表1の染色性の欄に識別性を纏めた。酸性
染料の酸性条件の時がより識別し易い。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】
【表10】
【0049】
【表11】
【0050】(実施例2)実施例1の識別試薬におい
て、溶剤をプロピレングリコールに代えて評価した。使
用した識別試薬は表1に記載したNo.1、No.5、
No.6、No.11、No.13、No.20の染料
である。さらに、この染料溶液に塩酸を加えてpH調整
して使用した。識別試薬中の塩酸濃度は0.1モル/リ
ットルである。
【0051】識別対象材、処理条件および識別方法につ
いては、実施例1と同じである。評価結果を表12に示
した。表12に示したように、メラミン系塗膜が染色さ
れて、ウレタン塗膜は殆ど染色されないため識別が容易
にでき簡便な識別法として有効であることを示してい
る。
【0052】
【表12】
【0053】(実施例3)実施例1の識別試薬におい
て、溶剤に水、エタノールまたはプロピレングリコール
を用い、pH調整剤を酢酸、燐酸、乳酸に代えて同様な
評価した。使用した染料は表1に記載したNo.1、N
o.5、No.6、No.11、No.13、No.1
6、No.17、No.20を用いた。
【0054】識別対象材、処理条件および識別方法につ
いては、実施例1と同じである。評価結果を表13およ
び表14に示した。
【0055】
【表13】
【0056】
【表14】
【0057】上記の結果から、識別試薬のpHの調整に
塩酸以外に酢酸、燐酸などを用いても同様に染色による
色調の違い、着色の有無、蛍光などによりメラミン系塗
膜とウレタン塗膜とが識別できる。したがって、本発明
の識別方法がメラミン系塗膜とウレタン塗膜の簡便な識
別法として有効であることがわかる。 (実施例4)実施例1の識別試薬において、溶剤を乳酸
と水の混合系および乳酸とプロピレングリコールの混合
系に代えて評価した。本実施例では、表1に記載したN
o.1の染料を用いた。なお、本実施例ではpH調整剤
を添加してない。
【0058】対象材、処理条件および識別方法について
は、実施例1と同じである。評価結果を表15に示し
た。
【0059】
【表15】
【0060】表15に示すように、識別試薬に乳酸の量
を調整することで塩酸などを加えてpH調整しなくても
識別することができる。したがって、識別試薬の取扱い
が容易となる。このような条件でもメラミン系塗膜とウ
レタン塗膜の識別ができることがわかる。 (実施例5)識別試薬として、実施例1の0.1%アシ
ッドレッド52乳酸溶液を用いた。なお、本実施例では
pH調整剤を添加していない。浸漬温度は5℃、20
℃、30℃、40℃、50℃の5水準とし、浸漬時間を
1分および10分とした。その他の条件は、実施例1と
同じである。評価結果を表16に示した。
【0061】
【表16】
【0062】表16に示すように、温度が高くなり(4
0℃以上)、浸漬時間が長く(10分)なるとウレタン
樹脂も染色され易くなり室温で10分以内の浸漬で発色
状態を識別するのが好ましいことを示している。 (実施例6)染料として実施例1のアシッドレッド52
を用い、溶剤として乳酸を用いた。染料の濃度は10.
0%、1.0%、0.1%、0.01%、0,001%
の5水準とし、浸漬時間を0.1分、1分、10分、1
00分、1000分の5水準とした。なお、本実施例で
はpH調整剤を添加していない。その他の条件は、実施
例1と同じである。結果を表17に示した。
【0063】
【表17】
【0064】表17に示したように、染料の濃度が高く
浸漬時間が長いと、識別が困難となることを示してい
る。 (実施例7)識別試薬として、実施例1の0.1%アシ
ッドレッド52乳酸溶液を用いた。なお、本実施例では
pH調整剤を添加していない。対象材として白色、黒色
および濃緑色のメラミン塗装およびウレタン塗装のポリ
プロピレン樹脂バンパを用いた。その他の条件は、実施
例1と同じである。評価結果を表18に示した。
【0065】
【表18】
【0066】表18に示したように、黒、深緑濃厚色に
対しては、色変化の識別は困難であるが蛍光の有無によ
りメラミン系塗膜とウレタン塗膜の識別できることを示
している。 (実施例8)識別試薬として、実施例1の0.1%アシ
ッドレッド52乳酸溶液を用いた。なお、本実施例では
pH調整剤を添加していない。染色方法は刷毛塗りと
し、放置時間は0.1分、0.5分、1分、2分の4水
準とした。その他の条件は、実施例1と同じである。評
価結果を表19に示した。
【0067】
【表19】
【0068】表19に示したように、識別試薬の刷毛塗
り方法でメラミン系塗膜とウレタン塗膜の識別すること
ができる。 (実施例9)塗膜染色法の有効性を、市場回収バンパで
評価した。識別試薬として、実施例1の0.1%アシッ
ドレッド52乳酸溶液を用いた。
【0069】識別試薬をローラ刷毛により全面塗布し1
分程度放置後に、水洗する。次に、目視で染色の有無を
確認し、染色されていればメラミン系塗膜と判断する。
上記の方法で市場回収バンパ28本を識別試験をおこな
った。そのうち3本が部分的に染色されなかった。この
非染色部分の組成を赤外分光法により調べた結果、ウレ
タン塗料で補修されていることが判明した。
【0070】上記の結果から、本発明がメラミン系塗膜
とウレタン塗膜の識別法として有効であることがわか
る。 (実施例10)実施例9でメラミン系塗膜が塗布されて
いると識別されたバンパを粉砕して、オートクレーブ中
で150℃の水蒸気で1時間処理して塗膜を加水分解し
た。この加水分解した粉砕樹脂を乾燥し、押出機で混練
してペレット状の再生ポリプロピレン樹脂の成形材料と
した。この材料を用いて射出成形機で寸法が63×12
×6mmの衝撃試験用の試料を作製した。この試料にノ
ッチを付けてアイゾット衝撃試験をおこなったところ5
6kgfcm/cm2 の衝撃強度を示した。これは新材
のものとほぼ同じであった。したがって、通常の再生材
としてバンパなどに再使用することができる。
【0071】
【発明の効果】本発明により加水分解性に優れるアミノ
樹脂と他のウレタン樹脂とが識別試薬を塗布して発色の
有無で樹脂の種別が識別できるので、樹脂製品の樹脂の
識別・分別が容易にできる。その結果、樹脂塗膜が形成
され熱可塑性樹脂成形品で、その樹脂塗膜の組成が明確
でない市場回収品でも塗膜の種類が識別でき、再生材料
として同製品へのリサイクルが可能となる。したがっ
て、この識別方法は、資源の有効利用に貢献するもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村瀬 篤 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 谷口 拓未 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 福森 健三 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 佐藤 紀夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 岩井 久幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 鈴木 敏之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 池田 貞雄 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ樹脂品またはアミノ樹脂塗膜の塗
    装品と、ウレタン樹脂品またはウレタン樹脂塗膜の塗装
    品とを、アミノ樹脂とウレタン樹脂との染料染色性の差
    異を利用して識別することを特徴とする樹脂品または塗
    装品の識別方法。
  2. 【請求項2】 アミノ樹脂品またはアミノ樹脂塗膜の塗
    装品に、ウレタン樹脂塗膜による塗装補修がなされてい
    るか否かを、アミノ樹脂とウレタン樹脂との染料染色性
    の差異を利用して識別することを特徴とする樹脂品また
    は塗装品の識別方法。
  3. 【請求項3】 前記アミノ樹脂塗膜が、メラミン樹脂を
    用いた硬化反応で硬化された塗膜であることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の塗膜品の識別方法。
  4. 【請求項4】 前記メラミン樹脂を用いた硬化反応で硬
    化された塗膜が、A)メラミン樹脂で硬化されたアルキ
    ッド樹脂、B)メラミン樹脂で硬化されたアクリル樹
    脂、のいずれか一方、あるいは前記A)、B)の混合
    物、または前記A)、B)の積層体、からなる塗膜であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の樹脂品または塗装
    品の識別方法。
  5. 【請求項5】 アミノ樹脂塗膜またはウレタン樹脂塗膜
    で塗装された熱可塑性樹脂品および少なくとも一部表面
    に形成されたアミノ樹脂塗膜およびまたはウレタン樹脂
    塗膜をもつ熱可塑性樹脂品の塗膜の染料染色性の差異を
    利用して少なくともウレタン樹脂塗膜をもつ熱可塑性樹
    脂品とウレタン樹脂塗膜をもたないアミノ樹脂塗装の熱
    可塑性樹脂品とに分別し、 分別されたウレタン樹脂塗膜をもたないアミノ樹脂塗装
    の熱可塑性樹脂製品を再生処理する熱可塑性樹脂の再生
    方法。
JP27941394A 1994-11-14 1994-11-14 樹脂品または塗装品の識別方法およびその識別方法を用いた熱可塑性樹脂の再生方法 Pending JPH08136533A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002174632A (ja) * 2000-12-05 2002-06-21 Nippon Shokubai Co Ltd 材質識別剤およびこれを用いたプラスチック包装材
JP2010002339A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Asahi Kasei Homes Co 塗膜の劣化度評価方法

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