JPH08131422A - 関節動揺性計測装置 - Google Patents

関節動揺性計測装置

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JPH08131422A
JPH08131422A JP6273500A JP27350094A JPH08131422A JP H08131422 A JPH08131422 A JP H08131422A JP 6273500 A JP6273500 A JP 6273500A JP 27350094 A JP27350094 A JP 27350094A JP H08131422 A JPH08131422 A JP H08131422A
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JP
Japan
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joint
load
knee joint
gripping
knee
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Withdrawn
Application number
JP6273500A
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English (en)
Inventor
Shigeto Morita
成人 森田
Hiroshi Fukuda
博司 福田
Kiyoharu Masuda
清春 増田
Hiroshi Niimi
弘 新美
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 損傷度計測を必要とする被測関節aの一方
で、被測関節aに近い生体表面部c1 ,c2 を把持し
て、固定する把持固定機構2と、被測関節aの他方で、
被測関節aから離れた生体表面部f1 ,f2 を把持し
て、従来のものより、小さい荷重Wを印加して、把持部
1 ,f2 を移動させる把持移動機構3と、把持固定機
構2に設置され、被測関節中心と荷重印加点の間を計測
する距離測定機構64,64′と、把持移動機構3に設
置され、荷重W印加による把持移動機構3による、生体
表面部把持部f1 ,f2 の移動量を測定する移動測定機
構45,117とからなる。 【効果】 これにより、X線を使用せず、関節損傷度が
計測でき、X線被爆による癌発病のリスクを回避できる
とともに、小さい荷重での計測が可能となるため、苦痛
を柔げる麻酔注射が不要になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用具として、人体
関節の靱帯の損傷度計測等に使用される関節動揺性計測
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人体関節の靱帯損傷度の診断で行
れている関節動揺性計測を説明する。図17は、被測関
節を膝関節とし、膝関節aの靱帯損傷度計測の為、膝関
節aの関節動揺性計測を行っている状況を示す図であ
る。この計測においては、ストレス印加治具01の荷重
スポット02を膝関節aの側方にあて、押圧し、該押圧
力をストレス印加治具01に設けられ、膝関節aの一側
である脛骨d、腓骨e、および膝関節aの他側である大
腿骨cをそれぞれ固定するようにした、固定ポール0
3,04で受けることにより、膝関節aへストレス印加
s状態にして、レントゲン装置05からエックス線06
を照射し、撮影し、撮影されたレントゲンフィルム07
で膝関節aの動揺性を直接計測するようにしている。こ
の場合、ストレス印加s前の膝関節aの初期状態もレン
トゲン撮影され、図18に示す如く、実線で示す初期状
態の動揺角θ1 と、点線で示すストレス印加s状態での
動揺角θ2 の差を、膝関節aの動揺性、即ち、靱帯の損
傷度の診断データとしている。
【0003】なお、荷重スポット02によるストレス印
加sは、通常15kgf程度が慣用されている。また、
膝関節aの動揺角θ1 ,θ2 には、被検者毎に個人差が
出る為、被検者の診断を必要とする患側は勿論こと、診
断を必要としない健側に対しても、膝関節aの動揺角θ
1 ,θ2 を計測するためのレントゲン撮影が行われ、左
右の膝関節aでの比較測定を行うことが、診断コンセプ
トとなっている。
【0004】しかしながら、このような、関節の動揺性
を計測する装置では、次の不具合がある。
【0005】(1)エックス線被爆 前記した、図17、図18に示す関節動揺性計測では、
荷重スポット02を膝関節aの外側に配置した前十字靱
帯、後十字靱帯、内側側副靱帯の損傷度計測の状態を示
したが、通常は、この状態から荷重スポット02を膝関
節aの内側へ配置変えし、前十字靱帯、後十字靱帯、外
側側副靱帯を計測することが行われる。このため、図1
7に示す左足は2回、生体内撮影のためのエックス線を
被爆する。また、左足を患側とすると、健側の右足も比
較測定の為、同様に、2回エックス線被爆することとな
る。即ち、1回の診断作業で4回のエックス被爆があ
る。通常の医療では、初診時、手術前、リハビリ(3回
として)で5回の計測が行われることから、被検者は合
計20回被爆することとなり、エックス線が癌発生要因
であることから、この侵襲的医療は大きな問題であっ
た。
【0006】(2)麻酔注射 前述したように、被測関節である膝関節aへ、15kg
fのストレス印加sが荷重スポット02で印加される
為、ストレス印加sによる苦痛を柔らげるため、ストレ
ス印加sのたび毎に、膝関節aへ通常麻酔注射が行われ
る。これが、初診、手術前、リハビリテーション(3回
として)のたびに行われ、患側、健側の合計で10回と
なる。このため、被検者は10回の苦痛を甘受しなけれ
ばならず、これも侵襲的医療となっていた。
【0007】(3)レントゲン撮影の場所的制約 エックス線照射は、エックス線遮蔽を行った場所で行わ
なければならない。従って、被検者を整形外科外来診療
室、又は手術室からレントゲン室等へ移動しなければな
らない。これに加えて、ストレス印加治具01の被検者
へのセッティングに、整形外科医の専門知識が要ること
から、専門医も移動を余儀なくされていた。但し、近年
では、ポータブル・エックス線撮影機による手術室での
撮影も行われることもあるが、各医療機関施設の状況に
よっては、ポータブル・エックス線撮影機が、整形外科
専用となっていないケースもあることから、ハンドリン
グ上の問題が生じるなどの不具合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の関節
動揺性計測に伴う上述不具合を解消するため、エックス
線を使用することなく、また、麻酔注射を必要としない
程度のストレス印加で、靱帯損傷度の診断データを得る
ことのできる関節動揺性計測装置を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の関節
動揺性計測装置は次の手段とした。 (1)動揺性計測を行う被測関節により連結される、生
体の一側の関節近傍の生体表面部を把持して、移動しな
いように固定する把持固定機構を設けた。 (2)動揺性計測を行う被測関節により連結される、生
体の他側の被測関節から離隔した位置の生体表面部を把
持して、一定の荷重を把持部の生体表面部に印加して、
移動させる把持移動機構を設けた。なお、一定の荷重と
は、通常の被検者が、動揺性計測を行う被測関節に印加
されても麻酔を必要とせず、耐え得る程度の荷重とし、
膝関節の場合2kgf程度の大きさにすることが好まし
い。 (3)被測関節の中心と、把持移動機構で把持した生体
表面部に印加する荷重点との間隔を測定する距離測定機
構を把持固定機構に設けた。 (4)把持移動機構で把持した生体表面部に、一定の荷
重を印加したときに生体表面部が移動する距離を測定す
る移動量測定機構を把持移動機構に設けた。
【0010】
【作用】本発明の関節動揺性計測装置は、上述の手段に
より、移動量測定機構による、荷重印加時の生体表面部
荷重印加点の移動量Dと、距離測定機構による被測関節
中心と、把持移動機構による生体表面への荷重印加点の
距離lから、関節の動揺角θ=tan-1D/Lが計測で
きる。これにより、関節動揺性計測を受ける被検者は、
エックス線被爆、麻酔注射という侵襲的医療診断から解
放されるとともに、診断を行う医療機関においても、レ
ントゲン撮影のための場所的制約から解放されて、関節
動揺性計測を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の関節動揺性計測装置の一実施
例を図面に基づき説明する。
【0012】本発明では、従来技術の課題である被検者
のエックス線被爆、麻酔注射という侵襲的診断を排除
し、および、エックス線撮影のために必要とする場所的
制約を排除して、被検者の関節動揺性を計測できる関節
動揺性計測装置を提供するが、その一実施例として、膝
関節動揺性計測に使用する装置について説明する。
【0013】本実施例では、靱帯gの損傷度を診断する
ために、図1に示すように、膝関節aの一側である大腿
骨cの膝関節a近傍、即ち、大腿骨cの先端部の外果c
1 と内果c2 を把持固定機構で把持固定し、膝関節aの
他側で膝関節aから離隔した位置にある、脛骨d、腓骨
eの先端部である足首部fの外果f1 と内果f2 を把持
・支承し、該外果f1 、内果f2 部分へ荷重Wを印加し
た場合の、外果f1 、内果f2 の物理的移動量Dと、膝
関節aの中心と荷重Wを印加する外・内果f1,f2
の距離Lから、膝関節aの動揺角、即ち角度θをθ=t
an-1(D/L)により計算し、膝関節aの動揺性を求
めるようにした。
【0014】まず、本実施例の概要について説明する
と、本実施例の全体上面図である図2、正面図である図
3に示すように、基板4上に、大腿骨cの先端部の外果
1 、内果c2 を把持固定する把持固定機構としての膝
内外果把持機構2、また脛骨d、腓骨eの先端部である
足首部fの外果f1 、内果f2 をはじめ、足全体を把
持、支承する把持移動機構としての足把持移動機構3、
を設けている。さらに、前記膝内外果把持固定機構2の
把持固定を、より確実化する為の大腿把持機構1を配設
している。
【0015】図1に示す、膝関節aの中心を支点とし
て、足把持移動機構3のノブ17への印加力により足把
持移動機構3を、膝関節aから足首部fへの方向と、直
角方向に移動させる。そして、足把持移動機構3に設置
され、ノブ17への印加力で、把持された外果f1 、内
果f2 とともに移動するプレート12に連動する鉄片4
5と、基板4上に固定されたプレート27上に配設した
移動しない渦電流センサー117からなる移動測定機構
で検出された、物理的な外果f1 、内果f2 の移動量D
を得ると共に、膝内外果把持機構2に設置したスケール
64と指針64′からなる移動量測定機構により、支点
としての膝関節aの中心とノブ17による印加力点の距
離Lを求め、関節動揺角θを、θ=tan-1(D/L)
で求めることにより、靱帯損傷度を計測可能とした。
【0016】以下、これらの機構の詳細を説明する。ま
ず、図2、図3に示す第1区画の足把持移動機構3の詳
細を説明する。
【0017】図4は、図2に示す足把持移動機構3のA
−A断面を示しており、プレート12がスピンドル、ベ
ヤリング14を介して回転自在に支承板28に接続され
ており、該支承板28はスライドバー38上で滑動自在
の状態で、ハウジング11,15に接続されている。な
お、20はベヤリング14の内輪固定用のリテーナであ
る。該ハウジング11,15は、プレート9に図示しな
いボルトで固定されている。
【0018】プレート9は、図3に示す第1区画の拡大
図である、図5に示す如くブレース111,115に支
承され、ブレース111,115はレール112,11
4に接続され、該レール112,114はスライドブッ
シュ113,116に滑動自在に接続されている。
【0019】また、図4において、プレート9に固定さ
れたブラケット10にロードセル25が接続されてお
り、該ロードセル25の片端がヨーク22に接続され、
該ヨーク22にはノブ17を有するバー18が接続され
ている。また、前記ヨーク22の下方には、スライド1
9,21が接続されており、これらが基板4に配設され
たレール23上で滑動自在となっている。以上の機構に
より、ノブ17の押引動作による被測靱帯の抗力をロー
ドセル25で検出できる。ここで、ロードセル25は、
定格負荷20kgの抵抗線歪ゲージ式引張圧縮両用型ロ
ードセルを使用した。
【0020】次に、図2の第1区画の拡大図である図6
に於いて、足把持移動機構3のベースとなるプレート2
7が、止めネジ46,35で固着される押圧板29,3
6によってそれぞれ基板4に固定されている。また、図
2の第2区画に示す膝内外果把持固定機構2のベースと
なるプレート31が、止めネジ33でプレート27に固
定されている。支承板28は、スライドバー38に支承
され、ハウジング15に内包されたスライドブッシュ3
4,37により滑動自在となっている。スプリング43
は、足支承部41へ足hを把持する場合の、足支承部4
1の初期ボジション容易化の為配設されている。また、
支承板28で回転自在のプレート12を、足把持後固定
する為、プレート12にプレート40とノブ30、バー
32の付いたブレーキ42が接続されている。該ブレー
キ42は、図5に示す如く、支承板28との摩擦により
ブレーキ力を発生させる。
【0021】図5、および図6に示す鉄片45、センサ
117の詳細を、図5に示す矢視C−C側面図である、
図7に示す。同図において、渦電流センサ117がブラ
ケット118を介してプレート27へ固定されている。
鉄片45は、通常渦電流センサの測定範囲が10ミリメ
ートル程度と狭く、プラス、マイナス50ミリメートル
のストロークを要する、本実施例の装置では実用できぬ
為、鉄片45を渦電流センサ117の測定軸の直角方向
で移動できるように配設した。170はセンサ117の
信号線であり、図6に示すコネクタ44へ、図4に示し
たロードセル25の信号線(図示は省略してある。)と
共に接続される。なお、鉄片45が固着された、プレー
ト9と、センサ117との移動距離を目視照合する為、
指針39が図6に示すようにプレート9上に設けられて
いる。
【0022】また、図3に示す第一区画の拡大図である
図5において、支承反28からスピンドル13を介して
回転自在なプレート12にプレート120が接続され、
該プレート120上に、ギヤボックス126を回転中心
124で支承、クランプするクランクメカ127が接続
され、該ギヤボックス126には、足支承部41が、ま
た該ギヤボックス126には、プレート134を介して
足支承部41′が接続されている。また、ギヤボックス
126には、駆動用のノブ129とホイール128が配
設されている。
【0023】ギヤボックス126からは、スライドバー
121,122が露出しており、これらに、スライドヨ
ーク211が片端・滑動自在に接続され、該スライドヨ
ーク211には、長穴135で押圧位置調節を可能と
し、足内外果f1 ,f2 を押圧把持する、押圧板13
6、クランプ137を有する支承材133が、ボルト1
32で接続されている。プレート130は、足hの足背
部と踵部を、足支承部41,41′へマジックテープ付
ゲートル131で密着させる為の部材である。尚リッド
125については、後述する。
【0024】次に、図5に示す矢視B−Bの断面図であ
る図8において、ギヤボックス126には、図5に示さ
れたノブ129で回転させるホイール128によって回
転するドライブギヤ205、およびベヤリング203,
207で支承されたスピンドル204に、ピン206,
209で固定され、ドライブギヤ205の回動に従動す
るドリブンギヤ208,210が内包され、前記ベヤリ
ング207の外輪はリッド125で固定されている。こ
こで、ドリブンギヤ210により、スライドブッシュ2
02内をスライドバー122が滑動し、該スライドバー
122にスライドヨーク211を介して接続された支承
材133が動くことにより、パッド200、押圧板13
6、クランプ137をして足・内外果f1 ,f2 を把持
する。
【0025】ギヤボックス126の外面に、足支承部4
1が取付けられている。212は、人体と金属の直接触
回避を目的とする鹿皮等の熱絶縁体である。201はス
ライドバー122のオーバートラベル時のスライドブッ
シュからの脱落防止用ストッパーである。
【0026】また、図8に示す矢視D−D断面図である
図9において、ギヤボックス126に配設されたスライ
ドブッシュ222,224の内周側でスライドバー12
1が、また、スライドブッシュ224′,222′の内
周側でスライドバー122が、ドリブンギヤ223の駆
動力を受けて滑動する。ここで、スライドバー121,
122には、ドリブンギヤ223に対応するラックギヤ
がそれぞれ設けられている。また、スライドヨーク21
1片端では、スライドバー122の一端がボルト220
で固定されると共に、該スライドヨーク211他端に
は、スライドブッシュ202が配設され、これの内周側
をスライドバー121が滑動する。一方、スライドヨー
ク226片端でも、スライドバー121の一端がボルト
225で固定され、スライドバー122が、スライドヨ
ーク226に配設されたスライドブッシュ202′内を
滑動する。
【0027】これらの機構を総括すると、ドリブンギヤ
223の回転によりスライドヨーク211と226が離
隔、又は接近運動を行い結果的に足・内外果f1 ,f2
の把持動作が可能となる。
【0028】次に、足把持移動機構3に関する総括を行
う。図6において、プレート9は図上で上下移動し、こ
れをX軸とする。次に、支承板28が図上で左右移動
し、これをY軸とする。また、プレート12が回転自在
となっており、これをC軸とする。更に、図5に於いて
足支承部41,41′が、スピンドル204の回転中心
124まわりに回転自在となっており、これをB軸とす
る。従って、足把持移動機構3は合計X,Y,C,B軸
の4自由度を持つ機構となっており、これにより、被検
体形状の個人差、関節動揺角計測に伴う足位置変化を吸
収している。
【0029】次に、図2、図3に示す、第2区画の膝内
外果把持固定機構2について説明する。図10は、図2
に示す膝内外果把持固定機構2の詳細平面図。図11は
正面図である。
【0030】図において、プレート31が図6において
説明したように、プレート27へ止めネジ33で固定さ
れている。膝内外果把持固定機構2のベースとなるプレ
ート31には、距離測定機構を構成するスケール64が
刻設されており、スケール64の直上を、図上左右に移
動する後述する支承台65の端部に設けられた指針6
4′で該スケール64の目盛りを読むことにより、膝関
節aの支点(中心)と、前述したノブ17の印加力によ
り押圧板136で荷重を加える足内外果f1 ,f 2 との
距離(下肢長)を測定できる。
【0031】また、プレート31には、図上で左右滑動
が可能なスライド50にハウジング145が接続され、
該ハウジング145には、その内周側を滑動するラッチ
141が配設され、該ラッチ141は、膝窩a3 を支承
する支承台65へ接続されている。該支承板65の側部
に固着した支承板63,66から突出させたボルト6
0,68には、位置調節用長穴を有するバー62,49
が装着され、これの上端には膝部の内外果を把持固定す
る末端機構としての押圧輪52,53、ツマミ56,4
8,57,47が配設されている。また、バー62,4
9の下端には、バー62,49固定用のツマミ61,6
7が配設されている。また、59,70は、スライド5
0を基板4に固定するための押圧板、58,69は、そ
のための止めネジである。なおプレート54,51は、
膝部補助固定用ゲートル(マジックテープ付)取付用部
材である。
【0032】次に、支承板63,66は、ネジ140,
147により、エックス線透過性の良い樹脂製支承台6
5と接続されている。膝窩位置を調整して、大腿部と下
肢部の関係を15度屈曲位とする為、支承台65には、
人手操作によるラッチ141の上下動に連動して上下さ
れ、ストッパ143で適正位置へ位置決めされる。ま
た、リリース144の下端部を押圧することにより、支
承台65を下死位置へ戻すことができる。
【0033】図10に示す矢視E−Eの断面図である図
12では、膝窩が支承台65に支承されている状態を示
している。膝部の内外果把持機構の詳細は、本図におけ
るツマミ47,48、粗調整リング154、ネジ15
3、ユニバーサル継手152、押圧輪52で示したが、
これらと対向して配置された内外果把持機構を、同図の
A部詳細図である図13で説明する。
【0034】図13において、バー62を貫通し、ツマ
ミ56で、図上で上下に3個所の位置に位置決めできる
粗調整リング154が、バー62に配設されており、該
粗調整リング154には、図上で逆E字のデッチ(溝)
155が設けられており、これがバー62に設けられた
ピン154′に、逆E字先端部がはまり位置決めされ
る。この際、図において、ツマミ56の位置が56′,
56″へ変化する。更に、押圧輪53の微調整は、粗調
整リング154に内包されたネジ153を、ツマミ57
で回すことによって行うことができる。
【0035】また、152は、膝部外果に合せて押圧輪
53の向きを変えるようにした、ユニバーサル継手であ
る。
【0036】次に、図2、図3に示す第3区画の大腿把
持機構1について説明する。大腿把持機構1は、前述し
たように、膝内外顆把持固定機構2による生体表面の把
持、固定を、より確実にするためのものである。図14
は、図2に示す第3区画の拡大平面図である。図におい
て、ベースとなるプレート100が、押圧板101,8
6と止めネジ71,87によって、基板4に固定されて
いる。プレート100には、ブラケット99,83が固
定接続され、該ブラケット99と83との間には、スラ
イド96,82を滑動させる為のレール72,97が配
設されている。スライド96には、スライドブッシュ9
5′,95、スライド82には、スライドブッシュ8
0,89が装着されており、これによりスライド96,
82がレール72,97上を滑動する。
【0037】一方、スライド96,82は、図14、お
よび図14に示す矢視F−Fの断面図である図15に示
す如く、夫々送りナット160,160′を介して、送
りネジ98,88と連接部94により機械的に結合され
ており、かつ送りネジ98が右ネジ、送りネジ88が左
ネジとしてあることから、ホイール84の回転でスライ
ド96とスライド82は、接近、又は離隔動作を行う。
ツマミ85は、ホイール84の回転容易化部材である。
なお送りネジ98と88の連接部94の外周部は、人
体、大腿部cが、金属体の連接部94と直接接触するの
を回避する為、熱絶縁性を有する弾性体93張着してい
る。
【0038】また、スライド96,82に、ボルト7
3,103により回転体75,90が取付けられ、該回
転体75,90に回転体76,91が取付けられ、該回
転体76,91に回転体77,92が取付けられ、該回
転体77,92に押圧板102,79が接続されてい
る。更に、該押圧板102,79には、若干の弾力性を
有するパッド103,78が接続されている。
【0039】以上の機構により、図15に示す矢視G−
G側面図である、図15に示すように、該パッド10
3,78が押圧板79,102からの押圧力を受けて、
大腿部cのあらゆる3次元形状に対応して、これを把持
固定することができる。ここで、大腿部cのファイナル
・ポジショニングが完了した時点で、図14に示すネジ
74,81を締めて、スライド96,82のレール7
2,97へのクランプを行い、大腿部cのクランプが完
了する。
【0040】以上、本発明の関節動揺性計測装置の実施
例を、図1に示す被検者の右足が患側、左足が健側であ
るとした場合について説明した。本実施例により、図1
における患側外反角を計測した事例を示す。被検者の患
側下肢長Lは、図8におけるスケール64と指針64′
からなる距離測定機構により、440ミリメートルと測
定された。ここで、図4に示すノブ17を図上で下方
へ、ロードセル25の表示にもとづき2kgfの力で引
張ってストレス印加sした。すると、足首部fの印加点
の物理的移動量Dは、図5に示す鉄片45と渦電流セン
サ117からなる移動測定機構により24ミリメールと
測定された。これにより、患側右足の関節動揺外反角、
3.1度(θ=tan-1D/L=tan -124/44
0)が得られた。
【0041】次に、健側左足外反角を計測した。健側下
肢長Lは450ミリメートル、前記患側と同一の方法に
よる計測で、物理的移動量Dは15ミリメートルとな
り、これより、健側左足の関節動揺外反角、1.9度
(θ=tan-1D/L=tan-115/450)が得ら
れた。即ち、患健側の測定差には、医療上、充分な有意
差があり、侵襲的なエックス線被爆を伴う従来技術によ
る計測方法に代替できることが実証されると共に、図4
に於ける、足首部fにストレス印加sする荷重Wも、1
5kgfから2kgfへ低減され、従来技術によるエッ
クス線被爆と麻酔注射という侵襲的医療を排除できるこ
とが実証された。
【0042】更に、実施例を示す図11における支承台
65は、膝窩a3 を支承し、大腿部cと下肢部d,e
を、従来計測技術と同様、15度屈曲位に設定するのみ
ならず、エックス線透過を可能とする樹脂材で構成して
あることより、従来技術の慣用医が、本発明による計測
と、従来技術との計測結果を、レントゲン写真レベルで
比較することができる。
【0043】更に、前記と同一の患者の患側、関節動揺
角をレントゲン写真により求めたところ、無負荷時と負
荷時の開大幅が2.5ミリメートル、脛骨d横径92ミ
リメートルで関節動揺外反角は、本実施例により計測さ
れた、外反角と同一となり、従来技術に代替できること
も実証された。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の関節動
揺性計測装置によれば、特許請求の範囲に示す構成によ
り、移動量測定機構による、荷重印加時の生体表面部荷
重印加点の移動量Dと、距離測定機構による被測関節中
心と把持移動機構による生体表面への荷重印加点の距離
lから、関節の動揺角θ=tan-1D/Lが計測でき
る。これにより、関節動揺性計測を受ける被検者は、エ
ックス線被爆、麻酔注射という侵襲的医療診断から解放
されるとともに、診断を行う医療機関においても、レン
トゲン撮影のための場所的制約から解放されて、関節動
揺性計測を行うことができる。
【0045】エックス線被爆と麻酔注射による侵襲医療
に供されている従来の医療用具は、全世界で3000台
ある。これに、1日当り平均1人の被検者があると判断
され、1年間では、約110万人が癌発病のリスクと、
麻酔注射の苦痛に耐えている。本発明の関節動揺性計測
装置はこれらの侵襲医療を一掃できる。
【0046】また、本発明の関節動揺性計測装置は、整
形外科のみならず、スポーツ整形外科に於ける、潜在的
靱帯損傷による関節不安定のメディカルチェックへの利
用が可能であり、従来の医師による触診に対し、定量的
客観データを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の関節動揺性計測装置による、膝関節動
揺性計測を示す基本概念説明図、
【図2】本発明の関節動揺性計測装置の一実施例を示す
全体平面図、
【図3】図2に示す実施例の正面図、
【図4】図2に示す矢視A−Aでの断面図、
【図5】図3に示す第1区画の拡大図、
【図6】図2に示す第1区画の拡大図、
【図7】図5に示す矢視C−Cでの側面図、
【図8】図3、図5に、それぞれ示す矢視B−Bでの断
面図、
【図9】図8に示す矢視D−Dでの断面図、
【図10】図2に示す第2区画の拡大図、
【図11】図3に示す第2区画の拡大図、
【図12】図10に示す矢視E−Eでの断面図、
【図13】図12のA部詳細側面図、
【図14】図2に示す第3区画の拡大図、
【図15】図14に示す矢視F−Fでの断面図、
【図16】図15に示す矢視G−Gでの側面図、
【図17】膝関節の動揺性を、従来の計測装置で計測し
ている状況を示す図、
【図18】エックス線撮影による膝関節を透視した図で
ある。
【符号の説明】
1 大腿把持機構 2 把持固定機構としての膝内外果
把持固定機構 3 把持移動機構としての足把持移
動機構 4 基板 9 プレート 10 ブラケット 11 ハウジング 12 プレート 13 スピンドル 14 ベアリング 15 ハウジング 17 ノブ 18 バー 19 スライド 20 リテーナ 21 スライド 22 ヨーク 23 レール 25 ロードセル 27 プレート 28 支承板 29 押圧板 30 ノブ 31 プレート 32 バー 33 止めネジ 34 スライドブッシュ 35 止めネジ 36 押圧板 37 スライドブッシュ 38 スライドバー 39 指針(プレート9とセンサ11
7の移動距離用) 40 プレート 41,41′ 足支承部 42 ブレーキ 43 スプリング 44 コネクタ 45 移動量測定機構を構成する鉄片 46 止めネジ 47 ツマミ 48 ツマミ 49 バー 50 スライド 51 (膝部補助固定用)プレート 52 押圧輪 53 押圧輪 54 (膝部補助固定用)プレート 56,56′,56″ ツマミ 57 ツマミ 58 止めネジ 59 押圧板 60 ボルト 61 (バー固定用)ツマミ 62 バー 63 支承板 64 移動量測定機構としてのスケー
ル 64′ 移動量測定機構としての指針 65 (膝窩支承用)支承台 66 支承板 67 (バー固定用)ツマミ 67′ ネジ 68 ボルト 69 止めネジ 70 押圧板 71 止めネジ 72 レール 73 ボルト 74 ネジ 75 回転体 76 回転体 77 回転体 78 パッド 79 押圧板 80 スライドブッシュ 81 ネジ 82 スライド 83 ブラケット 84 ホイール 85 ツマミ 86 押圧板 87 止めネジ 88 送りネジ 89 スライドブッシュ 90 回転体 91 回転体 92 回転体 93 弾性体 94 連接部 95,95′ スライドブッシュ 96 スライド 97 レール 98 送りネジ 99 ブラケット 100 プレート 101 押圧板 102 押圧板 103 パッド 104 ボルト 111 ブレース 112 レール 113 スライドブッシュ 114 レール 115 ブレース 116 スライドブッシュ 117 移動量測定機構としての渦電流
センサ 118 ブラケット 120 プレート 121 スライドバー 122 スライドバー 125 リッド 126 ギヤボックス 127 クランクメカ 128 ホイール 129 ギヤボックス駆動用ノブ 130 プレート 131 マジックテープ付ゲートル 132 ボルト 133 支承材 134 プレート 135 長穴 136 押圧板 137 クランプ 140 ネジ 141 ラッチ 142 止めネジ 143 ストッパ 144 リリース 145 ハウジング 147 ネジ 152 ユニバーサル継手 153 ネジ 154 粗調整リンク 154′ ピン 155 デッチ(溝) 160,160′ 送りナット 170 センサ 200 パッド 201 脱落防止用ストッパ 202 スライドブッシュ 203 ベヤリング 204 スピンドル 205 ドライブギヤ 206 ピン 207 ベヤリング 208 ドリブンギア 209 ピン 210 ドリブンギア 211 スライドヨーク 212 熱絶縁体 220 ボルト 221 ストッパ 222,222′ スライドブッシュ 223 ドリブンギヤ 224,224′ スライドブッシュ 225 ボルト 226 スライドヨーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新美 弘 名古屋市緑区鳴海町字中汐田20−1 株式 会社新菱設計内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測関節の一側の前記被測関節近傍生体
    表面部を把持して固定する把持固定機構と、前記被測関
    節の他側の前記被測関節から離隔した生体表面部を把持
    し、一定の荷重を印加して把持部を移動させる把持移動
    機構と、前記把持固定機構に設けられ前記被測関節中心
    と前記把持移動機構の印加点との長さを測定する距離測
    定機構と、前記把持移動機構に設けられ印加荷重による
    前記把持部の移動量を測定する移動測定機構とを設けた
    ことを特徴とする関節動揺性計測装置。
JP6273500A 1994-11-08 1994-11-08 関節動揺性計測装置 Withdrawn JPH08131422A (ja)

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