JPH0812829B2 - 超電導トランス - Google Patents
超電導トランスInfo
- Publication number
- JPH0812829B2 JPH0812829B2 JP5215009A JP21500993A JPH0812829B2 JP H0812829 B2 JPH0812829 B2 JP H0812829B2 JP 5215009 A JP5215009 A JP 5215009A JP 21500993 A JP21500993 A JP 21500993A JP H0812829 B2 JPH0812829 B2 JP H0812829B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- superconductor
- secondary coil
- transformer
- coil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、臨界電流密度Jcの非
常に大きい超電導体を用いた超電導トランスに関する。
常に大きい超電導体を用いた超電導トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超電導トランスは、一般のトラン
スと同様、珪素鋼板や他の磁性体を磁心にして1次コイ
ルおよび2次コイルを超電導線で形成している。
スと同様、珪素鋼板や他の磁性体を磁心にして1次コイ
ルおよび2次コイルを超電導線で形成している。
【0003】また、無鉄心型超電導トランスは、超電導
コイル製の1次コイルと2次コイルを互いに近接させて
巻いて、それらの磁気結合でトランスを形成している。
コイル製の1次コイルと2次コイルを互いに近接させて
巻いて、それらの磁気結合でトランスを形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導トランス
では、コイルでの損失は、超電導線を使用しているため
銅線に比して極めて小さいが、珪素鋼板や他の磁性体の
磁心での交番磁界によるヒステリシス損失、渦電流損失
などが非常に大きい欠点があり、実用面で多くの問題が
あった。また、無鉄心型では、磁気結合損失の問題があ
った。
では、コイルでの損失は、超電導線を使用しているため
銅線に比して極めて小さいが、珪素鋼板や他の磁性体の
磁心での交番磁界によるヒステリシス損失、渦電流損失
などが非常に大きい欠点があり、実用面で多くの問題が
あった。また、無鉄心型では、磁気結合損失の問題があ
った。
【0005】本発明は、このような従来の問題を解決
し、損失が少なく、変換効率の高いトランスを提供する
ことを目的とする。
し、損失が少なく、変換効率の高いトランスを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ために、本発明では完全反磁性体とほぼ同様な作用をす
る超電導体で空間領域(空領部)を囲んで磁心部分に相
当する部分とし、その空領部に1次および2次コイルを
設置して1次コイルで発生する磁束を空領部を通して2
次コイルに導き、電圧電流変換を行う。すなわち、本発
明による超電導トランスは、磁束が実質的に侵入しない
超電導体に囲まれた空間領域からなる閉磁路と、それぞ
れ該閉磁路内に設けられた1次側コイルおよび2次側コ
イルとを具えたことを特徴とする。
ために、本発明では完全反磁性体とほぼ同様な作用をす
る超電導体で空間領域(空領部)を囲んで磁心部分に相
当する部分とし、その空領部に1次および2次コイルを
設置して1次コイルで発生する磁束を空領部を通して2
次コイルに導き、電圧電流変換を行う。すなわち、本発
明による超電導トランスは、磁束が実質的に侵入しない
超電導体に囲まれた空間領域からなる閉磁路と、それぞ
れ該閉磁路内に設けられた1次側コイルおよび2次側コ
イルとを具えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】以上の構成によれば、磁心に相当する部分を空
領部とするので、従来の磁性体の磁場変動による大きい
損失を皆無にすることができる。また、1次側で発生し
た磁束は、ほぼ全磁束が2次側を通過するので、磁気結
合はほぼ1となり、超電導線の交流損失が小さければほ
ぼ100%のエネルギー変換を行うことができる。
領部とするので、従来の磁性体の磁場変動による大きい
損失を皆無にすることができる。また、1次側で発生し
た磁束は、ほぼ全磁束が2次側を通過するので、磁気結
合はほぼ1となり、超電導線の交流損失が小さければほ
ぼ100%のエネルギー変換を行うことができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例を示す超電導ト
ランスであり、(a)はトランスの中央部を通る断面
図、(b)はそのA−A′線に沿った断面図である。超
電導体を利用した実質的な完全反磁性体1の内部に、こ
の完全反磁性体1に囲まれた空領パス2が形成されてお
り、空領パス2内にそれぞれ超電導体からなる1次コイ
ル3および2次コイル4が設けられている。
ランスであり、(a)はトランスの中央部を通る断面
図、(b)はそのA−A′線に沿った断面図である。超
電導体を利用した実質的な完全反磁性体1の内部に、こ
の完全反磁性体1に囲まれた空領パス2が形成されてお
り、空領パス2内にそれぞれ超電導体からなる1次コイ
ル3および2次コイル4が設けられている。
【0010】図2は空領パス2の作製法の一例を示す図
である。超電導体11の一面に環状の溝12を形成す
る。溝12は1次コイルを収容する部分13、1次コイ
ルの端子引き出しのための部分13A,13Bおよび2
次コイルを収容するための部分14、2次コイルの端子
引き出しのための部分14A,14Bを有する。このよ
うな溝は超電導体のブロックにフライスなどの機械加
工、イオンビームミリングなどの加工により形成でき、
あるいは酸化物超電導体の焼結時に、型を用いてプレス
成形して焼結することによって形成することができる。
図2に示した溝を有する超電導体を2個作り、所定部に
1次コイルと2次コイルを設置して2個の超電導体を貼
り合わせることによって、図1に示した超電導トランス
を作成することができる。
である。超電導体11の一面に環状の溝12を形成す
る。溝12は1次コイルを収容する部分13、1次コイ
ルの端子引き出しのための部分13A,13Bおよび2
次コイルを収容するための部分14、2次コイルの端子
引き出しのための部分14A,14Bを有する。このよ
うな溝は超電導体のブロックにフライスなどの機械加
工、イオンビームミリングなどの加工により形成でき、
あるいは酸化物超電導体の焼結時に、型を用いてプレス
成形して焼結することによって形成することができる。
図2に示した溝を有する超電導体を2個作り、所定部に
1次コイルと2次コイルを設置して2個の超電導体を貼
り合わせることによって、図1に示した超電導トランス
を作成することができる。
【0011】超電導体は完全反磁性領域(マイスナー領
域=下部臨界磁場Hc1 以下)の高い材料を用いるのが
良いが、現状では、金属系超電導材料のNbが、温度
4.2KにおいてHc1 =0.14Tで最高である。従
って、さらに、高い磁束密度での動作は、酸化物超電導
体の極低温での高臨界電流密度による反磁性領域を利用
するとよい。YBa2 Cu3 O7-d のバルク超電導体の
臨界電流密度は77Kで約104 A/cm2 、4.2K
で106 〜107 A/cm2 である。この反磁性領域で
は磁束は超電導体にマイスナ領域よりわずかに深く侵入
するが、ほとんどヒステリシスもなく完全反磁性体とし
て振る舞う。
域=下部臨界磁場Hc1 以下)の高い材料を用いるのが
良いが、現状では、金属系超電導材料のNbが、温度
4.2KにおいてHc1 =0.14Tで最高である。従
って、さらに、高い磁束密度での動作は、酸化物超電導
体の極低温での高臨界電流密度による反磁性領域を利用
するとよい。YBa2 Cu3 O7-d のバルク超電導体の
臨界電流密度は77Kで約104 A/cm2 、4.2K
で106 〜107 A/cm2 である。この反磁性領域で
は磁束は超電導体にマイスナ領域よりわずかに深く侵入
するが、ほとんどヒステリシスもなく完全反磁性体とし
て振る舞う。
【0012】1次コイルに交流電流を流すことによって
発生した磁束は、1次コイルから超電導体で囲まれた空
領パスを通り、2次コイルを通過して元の1次コイルに
戻る。その時、2次コイルには、空領パスを通る磁束変
化に応じた電圧が誘起されることになる。一般には、こ
の空領パスの部分を強磁性体で作り、磁気抵抗を低くし
て磁束密度を高めているが、鉄心のヒステリシス損失や
渦電流損失が極めて大きいこと、また、そのため交番周
波数を高くできないなどの多くの問題がある。しかし、
本超電導トランスは、鉄心にまつわる損失は皆無であ
り、また、空領パスは完全反磁性体で囲まれているた
め、空領を通過するときの磁束変化による損失も皆無
で、1次コイルと2次コイルの結合係数もほぼ1と見な
すことができる。さらに、鉄心がないので高い周波数で
もほとんど損失なく動作することができる。なお、空領
部は必ずしも空間でなく、磁束変化に影響されない非磁
性の物質、例えばエポキシ樹脂などで埋められていても
かまわない。
発生した磁束は、1次コイルから超電導体で囲まれた空
領パスを通り、2次コイルを通過して元の1次コイルに
戻る。その時、2次コイルには、空領パスを通る磁束変
化に応じた電圧が誘起されることになる。一般には、こ
の空領パスの部分を強磁性体で作り、磁気抵抗を低くし
て磁束密度を高めているが、鉄心のヒステリシス損失や
渦電流損失が極めて大きいこと、また、そのため交番周
波数を高くできないなどの多くの問題がある。しかし、
本超電導トランスは、鉄心にまつわる損失は皆無であ
り、また、空領パスは完全反磁性体で囲まれているた
め、空領を通過するときの磁束変化による損失も皆無
で、1次コイルと2次コイルの結合係数もほぼ1と見な
すことができる。さらに、鉄心がないので高い周波数で
もほとんど損失なく動作することができる。なお、空領
部は必ずしも空間でなく、磁束変化に影響されない非磁
性の物質、例えばエポキシ樹脂などで埋められていても
かまわない。
【0013】図3に本発明の他の実施例を示す。図3
(a)は超電導トランスの断面図、(b)はそのA−
A′線に沿った断面図である。図3の実施例は空領パス
2に分岐2A,2Bを設けてその内部にも2次コイル4
A,4Bを設置して種々の出力を取り出す実施例であ
る。各2次コイル4,4A,4Bの巻き数を変えること
により、あるいは分岐2A,2Bの断面積を変えること
によって各分岐の磁気抵抗を変えることにより、種々の
出力を取り出すことができる。分岐の数が図示の例に限
られないことは言うまでもない。
(a)は超電導トランスの断面図、(b)はそのA−
A′線に沿った断面図である。図3の実施例は空領パス
2に分岐2A,2Bを設けてその内部にも2次コイル4
A,4Bを設置して種々の出力を取り出す実施例であ
る。各2次コイル4,4A,4Bの巻き数を変えること
により、あるいは分岐2A,2Bの断面積を変えること
によって各分岐の磁気抵抗を変えることにより、種々の
出力を取り出すことができる。分岐の数が図示の例に限
られないことは言うまでもない。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
実質的な完全反磁性体で空間領域を囲み、この空間領域
をトランスの磁心に相当する部分とするので、従来の磁
性体の磁場変動による大きい損失を皆無にすることがで
きる。また、1次側で発生した磁束は、ほぼ全磁束が2
次側を通過するので、磁気結合はほぼ1となり、超電導
線の交流損失が小さければほぼ100%のエネルギー変
換を行うことができる。
実質的な完全反磁性体で空間領域を囲み、この空間領域
をトランスの磁心に相当する部分とするので、従来の磁
性体の磁場変動による大きい損失を皆無にすることがで
きる。また、1次側で発生した磁束は、ほぼ全磁束が2
次側を通過するので、磁気結合はほぼ1となり、超電導
線の交流損失が小さければほぼ100%のエネルギー変
換を行うことができる。
【0015】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】空領パスの作成法を示す斜視図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す断面図である。
1,11 超電導体 2 空領パス 2A,2B 分岐 3 1次コイル 4,4A,4B 2次コイル 12 溝
Claims (2)
- 【請求項1】 磁束が実質的に侵入しない超電導体に囲
まれた空間領域からなる閉磁路と、それぞれ該閉磁路内
に設けられた1次側コイルおよび2次側コイルとを具え
たことを特徴とする超電導トランス。 - 【請求項2】 前記空間領域からなる閉磁路が少なくと
も一つの分岐路を有し、該少なくとも一つの分岐路内に
も2次側コイルが設置されていることを特徴とする請求
項1に記載の超電導トランス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5215009A JPH0812829B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 超電導トランス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5215009A JPH0812829B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 超電導トランス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0750217A JPH0750217A (ja) | 1995-02-21 |
JPH0812829B2 true JPH0812829B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=16665206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5215009A Expired - Lifetime JPH0812829B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 超電導トランス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0812829B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3145618B2 (ja) * | 1995-08-31 | 2001-03-12 | 京セラ株式会社 | 光ファイバ用フェルール |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP5215009A patent/JPH0812829B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0750217A (ja) | 1995-02-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |