JPH08125233A - 熱電変換素子 - Google Patents

熱電変換素子

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JPH08125233A
JPH08125233A JP6264740A JP26474094A JPH08125233A JP H08125233 A JPH08125233 A JP H08125233A JP 6264740 A JP6264740 A JP 6264740A JP 26474094 A JP26474094 A JP 26474094A JP H08125233 A JPH08125233 A JP H08125233A
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JP
Japan
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electrode
electrodes
thermoelectric conversion
lump
conversion element
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JP6264740A
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Shuzo Kagawa
修三 香川
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱電変換素子において、熱エネルギーから電
気エネルギーへの変換効率を可及的に向上させる。 【構成】 p型又はn型の半導体からなる塊状体2に一
対の電極3A,3Bを備え、前記一対の電極3A,3B
のうちの一方の電極3Aの形成側を高温状態とし、且
つ、他方の電極3Bの形成側を低温状態とすることによ
って、前記一対の電極3A,3B間に起電力を生じる熱
電変換素子において、前記塊状体2の表面近傍におけ
る、前記高温状態とする側の電極3Aと接触する箇所の
うちの少なくとも一部、又は、何れの電極3A,3Bと
も接触しない箇所のうちの少なくとも一部が、他の部分
よりもバンドギャップの広い材料にて形成してある。
又、前記塊状体2の表面近傍における、前記低温状態と
する側の電極3Bと接触する箇所のうちの少なくとも一
部が、他の部分よりもバンドギャップの狭い材料にて形
成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、p型又はn型の半導体
からなる塊状体に一対の電極を備え、前記一対の電極の
うちの一方の電極の形成側を高温状態とし、且つ、他方
の電極の形成側を低温状態とすることによって、前記一
対の電極間に起電力を生じる熱電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる熱電変換素子は、p型又はn型の
半導体からなる塊状体に備えた一対の電極の一方を高温
状態とし、他方を低温状態とすると、塊状体における高
温状態側箇所において発生した正孔又は電子が低温状態
側に移動するため、一対の電極間に起電力が生じるとい
ういわゆるゼーベック効果を利用して、熱エネルギーを
電気エネルギーに変換する素子である。
【0003】この熱電変換素子は、従来、先ず、半導体
の構成元素の粉末状の混合物に必要に応じてp型又はn
型とするための不純物を混入して混合・粉砕し、ボール
ミルにより合金化する。その後圧縮成形したあと、ホッ
トプレス法やHIP法にて焼結することによって塊状体
を形成し、更にその塊状体に電極を固着させて作製す
る。このように作製すると、塊状体は、p型又はn型の
半導体となり、熱エネルギーの電気エネルギーへの変換
に供する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成では、塊状体と電極との界面及び塊状体の表面に
多数の再結合中心が存在し、塊状体における高温状態側
箇所に発生した正孔又は電子が、低温状態とする電極に
到達する前にその再結合中心を介して再結合してしまう
割合が多い。低温状態とする電極に到達する前に再結合
してしまうと、起電力に寄与することができず、熱エネ
ルギーから電気エネルギーへの変換効率を低下させる要
因となっている。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その第1の目的は、熱エネルギーから電気エ
ネルギーへの変換効率を可及的に向上させる点にある。
第2の目的は、熱電変換素子を容易に作製できるように
しながら、上記第1の目的を達する点にある。第3の目
的は、効率良く熱電変換素子の起電力を高くする点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の熱電変換素子
は、p型又はn型の半導体からなる塊状体に一対の電極
を備え、前記一対の電極のうちの一方の電極の形成側を
高温状態とし、且つ、他方の電極の形成側を低温状態と
することによって、前記一対の電極間に起電力を生じる
ものであって、その第1特徴構成は、前記塊状体の表面
近傍における、前記高温状態とする側の電極と接触する
箇所のうちの少なくとも一部、又は、何れの電極とも接
触しない箇所のうちの少なくとも一部が、他の部分より
もバンドギャップの広い材料にて形成してある点にあ
る。
【0007】又、本発明の熱電変換素子は、p型又はn
型の半導体からなる塊状体に一対の電極を備え、前記一
対の電極のうちの一方の電極の形成側を高温状態とし、
且つ、他方の電極の形成側を低温状態とすることによっ
て、前記一対の電極間に起電力を生じるものであって、
その第2特徴構成は、前記塊状体の表面近傍における、
前記低温状態とする側の電極と接触する箇所のうちの少
なくとも一部が、他の部分よりもバンドギャップの狭い
材料にて形成してある点にある。
【0008】第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構
成において、前記塊状体の表面近傍における、前記高温
状態とする側の電極との接触箇所の全部が、他の部分よ
りもバンドギャップの広い材料にて形成してある点にあ
る。第4特徴構成は、上記第3特徴構成において、前記
塊状体の表面近傍における、前記一対の電極と接触して
いない箇所の全部が、他の部分よりもバンドギャップの
広い材料にて形成してある点にある。第5特徴構成は、
上記第1、第2、第3又は第4特徴構成において、前記
p型の半導体からなる塊状体と前記n型の半導体からな
る塊状体とを、交互に複数個配置し、前記p型の半導体
からなる塊状体と前記n型の半導体からなる塊状体とが
電気的に直列となるように、隣接する塊状体同士を、高
温状態とする電極と低温状態とする電極とにて、交互に
接続してある点にある。
【0009】
【作用】本発明の熱電変換素子の第1特徴構成によれ
ば、塊状体の表面近傍における、高温状態とする側の電
極と接触する箇所のうちの少なくとも一部、又は、何れ
の電極とも接触しない箇所のうちの少なくとも一部が、
他の部分よりもバンドギャップの広い材料にて形成され
ている。このようにバンドギャップに広狭に差をつける
と、バンドギャップの広い材料で形成された箇所は、そ
の部分に過度に不純物をドーピングするようなことがな
い限り、バンドギャップの狭い材料で形成された箇所で
発生した正孔又は電子の通過を阻止するエネルギー障壁
を形成することになる。従って、塊状体における高温状
態側箇所で発生した正孔又は電子は、塊状体の表面近傍
のバンドギャップの広い材料で形成した箇所では、塊状
体の表面に存在する再結合中心に捕らえられることがな
いので、再結合してしまうことなくそのまま低温状態と
する側の電極に到達する確率が高くなる。
【0010】本発明の熱電変換素子の第2特徴構成によ
れば、塊状体の表面近傍における、高温状態とする側の
電極と接触する箇所のうちの少なくとも一部が、他の部
分よりもバンドギャップの狭い材料にて形成されてい
る。このようにバンドギャップの広狭に差をつけると、
バンドギャップの狭い材料で形成された箇所の不純物濃
度を過度に低くしない限り、バンドギャップの広い材料
で形成された箇所と狭い材料で形成された箇所との境界
でのエネルギー状態が、その境界を通過する正孔又は電
子を加速する状態となる。
【0011】従って、塊状体における高温状態側箇所で
発生して低温状態とする側の電極の近くまで移動した正
孔又は電子が、バンドギャップの広い材料で形成された
箇所と狭い材料で形成された箇所の境界で加速されて塊
状体と低温状態とする側の電極との界面に突入する。こ
のため、正孔又は電子が塊状体と低温状態とする側の電
極との界面に存在する再結合中心に捕らえられる割合が
低くなり、再結合してしまうことなくそのまま低温状態
とする側の電極に到達する確率が高くなる。
【0012】本発明の熱電変換素子の第3特徴構成によ
れば、塊状体の表面近傍における、高温状態とする側の
電極との接触箇所の全部が、他の部分よりもバンドギャ
ップの広い材料で形成してある。高温状態とする側の電
極に近い位置に位置する塊状体の部分は、温度が高いこ
とから正孔又は電子の発生する割合が高く、又、塊状体
と高温状態とする側の電極との界面に存在する再結合中
心に捕らえられ易いものとなる。このため、塊状体と高
温状態とする側の電極との界面に存在する再結合中心
は、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を低
下させる大きな要因の一つとなる。従って、塊状体の表
面近傍における、高温状態とする側の電極との接触箇所
の全部が、他の部分よりもバンドギャップの広い材料で
形成されていることから、塊状体と高温状態とする側の
電極との界面に存在する再結合中心の影響を排除するこ
とができる。
【0013】又、上記のようにバンドギャップの広い材
料の箇所を形成すると、熱電変換素子の作製を半導体の
ウェハ処理と同様の手法にて行い、容易に熱電変換素子
を作製できるようにすることが可能となる。つまり、p
型又はn型の半導体からなる平板を形成し、その平板の
一方の面の全面にバンドギャップの広い材料の層を形成
した後、小さく切断して熱電変換素子を構成する塊状体
とすることができるのである。
【0014】本発明の熱電変換素子の第4特徴構成によ
れば、塊状体の表面近傍における、高温状態とする側の
電極との接触箇所の全部のみならず、更に、一対の電極
と接触していない箇所の全部をも、他の部分よりもバン
ドギャップの広い材料で形成してあり、塊状体における
高温状態側箇所で発生した正孔又は電子が再結合中心に
捕らえられるのを可及的に抑制できる。
【0015】本発明の熱電変換素子の第5特徴構成によ
れば、p型の塊状体とn型の塊状体とを交互に配置し、
隣接する塊状体同士すなわち隣接するp型の塊状体とn
型の塊状体とを高温状態とする電極と低温状態とする電
極とにて交互に接続して、電気的に直列となるようにし
てある。このように接続することで、高温側とする電極
が全て同じ側に位置させ、又、低温側とする電極も全て
同じ側に位置させることができ、しかも、各塊状体の起
電力の極性が電気的に同一方向を向くことになって、熱
電変換素子の総起電力は、全ての塊状体の起電力の総和
となる。
【0016】
【発明の効果】本発明の熱電変換素子の第1特徴構成に
よれば、塊状体における高温状態側箇所で発生した正孔
又は電子は、再結合してしまうことなくそのまま低温状
態とする側の電極に到達する確率が高くなるので、熱エ
ネルギーから電気エネルギーへの変換効率を可及的に向
上させることができる。本発明の熱電変換素子の第2特
徴構成によれば、塊状体における高温状態側箇所で発生
した正孔又は電子が、塊状体と低温状態とする側の電極
との界面に存在する再結合中心に捕らえられる割合が低
くなり、再結合してしまうことなくそのまま低温状態と
する側の電極に到達する確率が高くなるので、熱エネル
ギーから電気エネルギーへの変換効率を可及的に向上さ
せることができる。
【0017】本発明の熱電変換素子の第3特徴構成によ
れば、上記の如く、熱電変換素子の作製を半導体のウェ
ハ処理と同様の手法にて行い、容易に熱電変換素子を作
製できるようにすることを可能としながら、熱電変換効
率を低下させる大きな要因である塊状体と高温状態とす
る側の電極との界面に存在する再結合中心の影響を排除
して、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を
可及的に向上させることができる。
【0018】本発明の熱電変換素子の第4特徴構成によ
れば、塊状体における高温状態側箇所で発生した正孔又
は電子が再結合中心に捕らえられるのを可及的に抑制で
きるので、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効
率を可及的に向上させることができる。本発明の熱電変
換素子の第5特徴構成によれば、高温側とする電極が全
て同じ側に位置させ、又、低温側とする電極も全て同じ
側に位置させることができ、しかも、各塊状体の起電力
の極性が電気的に同一方向を向くことになって、熱電変
換素子の総起電力は、全ての塊状体の起電力の総和とな
るので、全ての塊状体の起電力が互いに打ち消し合うよ
うなことがなく、効率良く熱電変換素子の起電力を高く
することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の熱電変換素子の実施例を図面
に基づいて説明する。熱電変換素子1は、図1に示すよ
うに、p型の半導体であるp型PbTeとn型の半導体
であるn型PbTeとを夫々主要部分とする略立法体状
の塊状体2を夫々形成し、その塊状体2夫々を一対の電
極3A,3Bにて挟持する構成としてある。
【0020】塊状体2と一対の電極3A,3Bとの配置
は、p型の半導体からなる塊状体2とn型の半導体から
なる塊状体2とを交互に複数個配置し、隣接する塊状体
2同士を高温側状態とする電極3Aと低温状態とする電
極3Bとにて、交互に接続し、p型の半導体からなる塊
状体2とn型の半導体からなる塊状体2とが電気的に直
列となるようにしてあり、このように配置することで、
全ての塊状体2において電気回路として見た場合の起電
力の向きが揃うことになる。
【0021】又、塊状体2夫々の表面近傍における、塊
状体2と低温状態とする側の電極3Bと接触する箇所の
ほぼ全部に、他の部分よりバンドギャップの狭い材料に
て狭バンドギャップ層2bを形成してあり、塊状体2夫
々の表面近傍における、狭バンドギャップ層2bの形成
箇所以外の5面全部の箇所、すなわち、高温状態とする
側の電極3Aと接触する箇所の全部、及び、一対の電極
3A,3Bの何れとも接触しない箇所の全部に、他の部
分よりもバンドギャップの広い広バンドギャップ層2a
を形成してある。狭バンドギャップ層2bの構成材料は
具体的には他の部分と同一伝導型のBiTeであり、広
バンドギャップ層2aの構成材料は具体的には他の部分
と同一伝導型のSiGeである。
【0022】夫々18個のp型の半導体からなる塊状体
2及びn型の半導体からなる塊状体2を直列に接続した
場合の熱電変換素子1の全体図を図2に示す。尚、図示
を省略するが、隣接する塊状体2間及び電極3A,3B
間には、電気的に絶縁するための雲母等の絶縁体が挿入
してある。
【0023】上記の如く構成した熱電変換素子1の電極
3Aを高温状態とし、電極3Bを低温状態とすると、図
4のエネルギーバンド図に示すように、p型PbTeか
らなる塊状体2の高温側箇所では、熱励起により正孔が
発生し、低温状態の電極3Bに向かって移動する。又、
n型PbTeからなる塊状体2の高温側箇所では、熱励
起により電子が発生し、低温状態の電極3Bに向かって
移動する。従って、熱電変換素子1に適当な負荷を接続
した場合の電流の流れで表すと、図1では、概略矢印A
の方向に電流が流れ、図2では、概略矢印Bの方向に電
流が流れ、一対のリード線4から電力として外部に取り
出される。
【0024】この際、塊状体2の高温側箇所で発生した
正孔及び電子の夫々は、夫々の塊状体2に形成された広
バンドギャップ層2aとの間に形成されているエネルギ
ー障壁のために、高温側の電極3Aへの移動を阻止さ
れ、塊状体2と高温側の電極3Aとの界面に存在する再
結合中心に捕らえられる割合が極めて低くなり、又、低
温側の電極に向けて移動する途中においても、塊状体2
の表面近傍に形成されている広バンドギャップ層2aと
の間に形成されているエネルギー障壁のために、塊状体
2の表面への移動を阻止され、塊状体2の表面に存在す
る再結合中心に捕らえられる割合が極めて少なくなる。
【0025】更に、低温側の電極3Bの近くに達した正
孔及び電子は、狭バンドギャップ層2bとの間で形成さ
れるエネルギーバンドの傾斜により加速されて、低温側
の電極3Bに達する。これにより、塊状体2と低温側の
電極3Bとの界面に存在する再結合中心の捕らえられる
割合が低くなる。すなわち、塊状体2の高温側箇所で発
生した正孔又は電子は、広バンドギャップ層2a及び狭
バンドギャップ層2bの存在によって、再結合中心に捕
らえられる割合が低くなる状態で低温側の電極3Bに到
達し、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換が効率
良く行われ、変換効率が高くなる。
【0026】以下、上記構成の熱電変換素子1の製造工
程を説明する。p型PbTeからなる塊状体2の製造工
程とn型PbTeからなる塊状体2の製造工程とは、ド
ーピングする不純物が異なるのみであるので、一括して
説明する。先ず、n型又はp型のPbTeを図3(イ)
に断面を示すような薄板状の基材5としてホットプレス
法にて成形した後、一方の面に拡散長の約3倍以上の深
さとなるように、基材5と同一伝導型のBiTeを塗布
した後、適当な圧力下で加熱して狭バンドギャップ層2
bを形成する。
【0027】次に、図3(イ)中矢印で示す位置で基材
5を切断して、夫々が略立法体状の形状となるように分
離する。そして、図3(ロ)に示すように、狭バンドギ
ャップ層2bの形成面を下側にして支持台6上に載置
し、その狭バンドギャップ層2bの形成面以外の5面全
部に、基材5と同一伝導型のSiGeを塗布した後、適
当な圧力下で加熱して広バンドギャップ層2aを形成す
る。尚、この広バンドギャップ層2aの厚みは、狭バン
ドギャップ層2bと同程度である。上記の如くして塊状
体2が完成した後、塊状体2に一対の電極3A,3Bを
半田付け等によって固着させ、図1及び図2に示す状態
として、熱電変換素子1が完成する。
【0028】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。 上記実施例では、塊状体2の表面近傍における、低
温状態とする側の電極3Bと接触する箇所以外の全部に
広バンドギャップ層2aを形成してあるが、図5に示す
ように、塊状体2の表面近傍における、高温状態とする
側の電極3Aと接触する箇所のみに広バンドギャップ層
2aを形成するようにしても良い。このように広バンド
ギャップ層2aを形成する場合の熱電変換素子1の作製
方法を説明する。先ず、n型又はp型のPbTeを図6
に断面を示すような薄板状の基材5としてホットプレス
法あるいはHIP法にて成形した後、基材5の一方の面
に基材5と同一伝導型のBiTeを塗布し、その反対側
の面に基材5と同一伝導型のSiGeを塗布した後、適
当な圧力下で加熱して、広バンドギャップ層2a及び狭
バンドギャップ層2bを形成する。広バンドギャップ層
2a及び狭バンドギャップ層2bの層厚は、共に、拡散
長の約3倍以上で良い。
【0029】広バンドギャップ層2a及び狭バンドギャ
ップ層2bの形成を終了すると、図6中矢印で示す位置
で基材5を切断して、夫々が略立法体状の形状となるよ
うに分離して、熱電変換素子1を構成する塊状体2とす
る。この後の電極形成は上記実施例と同様であり説明を
省略する。
【0030】 上記実施例及び別実施例では、塊状体
2の主たる材料となる半導体としてPbTeを例示して
いるが、FeSi,RuSi又はZnSb等の各種の半
導体を用いても良い。
【0031】 上記実施例では、広バンドギャップ層
2aは、塊状体2の表面近傍における、高温状態とする
側の電極3Aと接触する箇所の全部、及び、電極3A,
3Bとは接触しない箇所の全部に形成しているが、夫々
の一部に箇所に形成するか、又は、電極3A,3Bとは
接触しない箇所のみに形成するようにしても良い。又、
狭バンドギャップ層2bは、塊状体2の表面近傍におけ
る、低温状態とする側の電極3Bと接触する箇所の全部
に形成しているが、その一部に形成しても良い。
【0032】 上記実施例では、n型の半導体からな
る塊状体2とp型の半導体からなる塊状体2との組み合
わせを、複数個直列接続する構成としているが、一組の
n型の半導体からなる塊状体2及びp型の半導体からな
る塊状体2のみによって熱電変換素子1を構成しても良
いし、n型の半導体からなる塊状体2のみによって又は
p型の半導体からなる塊状体2のみによって熱電変換素
子1を構成しても良い。
【0033】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる熱電変換素子の要部拡
大図
【図2】本発明の実施例にかかる熱電変換素子の全体斜
視図
【図3】本発明の実施例にかかる熱電変換素子の製造工
程の説明図
【図4】本発明の実施例にかかる熱電変換素子の動作説
明図
【図5】本発明の別実施例にかかる熱電変換素子の要部
拡大図
【図6】本発明の別実施例にかかる熱電変換素子の製造
工程の説明図
【符号の説明】
2 塊状体 3A,3B 電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型又はn型の半導体からなる塊状体
    (2)に一対の電極(3A),(3B)を備え、 前記一対の電極(3A),(3B)のうちの一方の電極
    (3A)の形成側を高温状態とし、且つ、他方の電極
    (3B)の形成側を低温状態とすることによって、前記
    一対の電極(3A),(3B)間に起電力を生じる熱電
    変換素子であって、 前記塊状体(2)の表面近傍における、前記高温状態と
    する側の電極(3A)と接触する箇所のうちの少なくと
    も一部、又は、何れの電極(3A),(3B)とも接触
    しない箇所のうちの少なくとも一部が、他の部分よりも
    バンドギャップの広い材料にて形成してある熱電変換素
    子。
  2. 【請求項2】 p型又はn型の半導体からなる塊状体
    (2)に一対の電極(3A),(3B)を備え、 前記一対の電極(3A),(3B)のうちの一方の電極
    (3A)の形成側を高温状態とし、且つ、他方の電極
    (3B)の形成側を低温状態とすることによって、前記
    一対の電極(3A),(3B)間に起電力を生じる熱電
    変換素子であって、 前記塊状体(2)の表面近傍における、前記低温状態と
    する側の電極(3B)と接触する箇所のうちの少なくと
    も一部が、他の部分よりもバンドギャップの狭い材料に
    て形成してある熱電変換素子。
  3. 【請求項3】 前記塊状体(2)の表面近傍における、
    前記高温状態とする側の電極(3A)との接触箇所の全
    部が、他の部分よりもバンドギャップの広い材料にて形
    成してある請求項1又は2記載の熱電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記塊状体(2)の表面近傍における、
    前記一対の電極(3A),(3B)と接触していない箇
    所の全部が、他の部分よりもバンドギャップの広い材料
    にて形成してある請求項3記載の熱電変換素子。
  5. 【請求項5】 前記p型の半導体からなる塊状体(2)
    と前記n型の半導体からなる塊状体(2)とを、交互に
    複数個配置し、 前記p型の半導体からなる塊状体(2)と前記n型の半
    導体からなる塊状体(2)とが電気的に直列となるよう
    に、隣接する塊状体(2)同士を、高温状態とする電極
    (3A)と低温状態とする電極(3B)とにて、交互に
    接続してある請求項1、2、3又は4記載の熱電変換素
    子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015125823A1 (ja) * 2014-02-18 2015-08-27 国立大学法人九州大学 半導体単結晶、及びこれを用いた発電方法
DE102016122893B4 (de) 2016-01-25 2018-03-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Leistungsgenerator für Fahrzeug

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