JPH08125203A - CdTe素子の製造方法 - Google Patents

CdTe素子の製造方法

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JPH08125203A
JPH08125203A JP6278617A JP27861794A JPH08125203A JP H08125203 A JPH08125203 A JP H08125203A JP 6278617 A JP6278617 A JP 6278617A JP 27861794 A JP27861794 A JP 27861794A JP H08125203 A JPH08125203 A JP H08125203A
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JP
Japan
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cdte
electrode
wafer
layer
manufacturing
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JP6278617A
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English (en)
Inventor
Minoru Funaki
稔 船木
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 CdTe結晶ウェハ−の表面を20重量%の
硝酸水溶液でエッチングして、その表面にTe過剰組成
の層を形成し、さらにその上に金を真空蒸着して電極と
した放射線検出素子を製造する、。 【効果】 キャリアの移動に対するエネルギ−障壁が高
い電極となり暗電流を低くでき、また形成した電極が剥
離することなくなくなり素子作成の歩留まりが向上でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CdTe半導体素子、
特には放射線検出素子の電極を形成する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】CdTe放射線素子の作製は、数mm角
の高抵抗のCdTe結晶の対向する面に電極を形成して
行なう。従来、この電極の形成には、金属の真空蒸着、
あるいは、塩化金酸や塩化白金酸を使用した無電解メッ
キにより行なわれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属を
真空蒸着した電極はキャリアの移動に対するエネルギ−
障壁が低いため素子の暗電流が高く、良好な性能の素子
を得ることは困難であった。また、塩化金酸や塩化白金
酸を使用して無電解メッキにより形成した電極は、キャ
リアの移動に対するエネルギ−障壁が高い反面、形成し
た電極が剥離することがあり、素子作製の歩留まりが低
いといった問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者は、
無電解メッキで形成した電極のエネルギ−障壁が高いこ
とについて種々検討した結果、酸化性溶液でCdTe表
面をエッチングすることにより表面にTe過剰組成の層
を形成し、これを電極あるいは、電極の下地とすること
により、放射線検出素子に適した電極を形成することが
できることを見出だした。
【0005】即ち、本発明は、CdTe結晶を用いた半
導体素子の製造方法において、該CdTe結晶の表面を
酸化性溶液でエッチングして、該表面にTe過剰組成の
層を形成し、該Te過剰組成層を電極とすることを特徴
とするCdTe素子の製造方法を提供するものである。
【0006】このTe過剰組成層は、そのまま素子の電
極としても、また、電極の酸化に対する長期安定性を得
るために、この導電層の上にさらに金属層を乾式金属被
覆法で形成して、これを素子の電極としてもよい。この
時乾式被覆する金属としてはニッケル、銀、銅、金、白
金、アルミニウムおよびインジウムのいずれか1種また
は2種以上の合金が好ましいが、その他の金属であって
もかまわない。
【0007】なお、乾式金属被覆法としては、真空蒸着
法、スパッタリング、化学蒸着(CVD)や分子線エピ
タキシ−などが適用できるが、真空蒸着法がもっとも好
ましい。
【0008】この電極形成方法を用いるCdTe半導体
素子としては、放射線検出素子が最も好ましいが、さら
に、太陽電池、赤外線検出素子等への応用も可能であ
る。
【0009】導電層をCdTe表面に形成する際には、
予め、研磨したCdTeウエハ−の表面をBr−メタノ
−ル溶液等でエッチングして、表面の加工変質層を除い
て置くことが好ましい。この表面を酸化性水溶液でエッ
チングすることにより、Te過剰組成層を形成すること
ができる。この酸化性水溶液としては、CdをTeより
優先的にエッチングでき、適度のエッチング速度のある
種々の組成の酸化性水溶液が使用できるが、10重量%
以上30重量%以下の硝酸水溶液、過マンガン酸カリウ
ムを加えた硝酸水溶液、過マンガン酸カリウムを加えた
硫酸水溶液などが好ましい。
【0010】これらの酸化性水溶液でCdTeウエハ−
のエッチングを行なうと、CdTe表面は、黒色の状態
であったものが次第に、金属光沢をもった銀白色に変わ
っていく。この時のエッチング表面の深さ方向の元素分
布を、20重量%の硝酸水溶液を使用した場合を例に図
1に示す。これは、硫酸酸性過マンガン酸水溶液等でエ
ッチングしたときも同様な結果を示す。
【0011】これより表面から、Teの層、Cdが欠損
したTeの酸化物の層、CdTeの順に並んでいること
が判る。最表面のTeの層は導電体で、これを電極とす
ることもできるし、さらに酸化に対する長期安定性を得
るために、この層を電極の下地として、この上に電極と
なる金属を真空蒸着することもできる。表面から2番め
の層は、キャリアの移動に対して高いエネルギ−障壁を
形成する層で、塩化金酸や塩化白金酸を使用して無電解
メッキを行なった場合にも見られる層である。表面から
3番目の層はCdTeそのものである。
【0012】また、酸化性水溶液のエッチングによって
Te過剰組成の層を形成し、電極あるいは電極の下地と
して利用した場合、無電解メッキで見られるような電極
金属の剥離が生じない利点がある。
【0013】
【実施例】
(実施例1)以下、CdTe放射線検出素子の製造を実
施例として、本発明を説明する。THM法で成長した塩
素添加のCdTe結晶を加工し、厚さ2mmのウエハ−
を作製した。このウエハ−を2%のBr−メタノ−ル溶
液でエッチングして表面の加工変質層を除いたあと、さ
らに40℃の20重量%の硝酸水溶液(61%硝酸:水
=1:2)中で2分間エッチングした。この結果、表面
は銀白色の金属光沢に変化した。このウエハ−を2mm
角にダイシングして放射線検出素子を作製した。さら
に、図2に示す測定系を構成し、エネルギ−スペクトル
を測定した結果、60KeVの放射線ピ−クの半値幅は
5KeVと良好な素子特性を示した。
【0014】(実施例2)硝酸水溶液によるエッチング
までは実施例1と同様の処理を施したCdTeウエハ−
に、さらに真空蒸着装置で金を蒸着した。その後、この
ウエハ−を2mm角にダイシングして放射線検出素子を
作製した。エネルギ−スペクトルを測定した結果、60
KeVの放射線ピ−クの半値幅は5KeVと実施例1と
同様の素子特性を示した。この素子特性は、素子製造後
1年後も変化していない。
【0015】(比較例1)Br−メタノ−ルによる加工
変質層除去までは実施例1と同様に行ったCdTeウエ
ハ−に、塩化白金酸水溶液で白金を無電解メッキして電
極を形成した後、このウエハ−を2mm角にダイシング
して放射線検出素子を作製した。しかし、作製した約半
数の素子の片側面の電極が剥離してしまった。尚、剥離
のなかった素子のエネルギ−スペクトルを測定した結
果、60KeVの放射線ピ−クの半値幅は5KeVと実
施例1と同様の素子特性を示した。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
CdTeの表面を酸化性溶液でエッチングし、表面にT
e過剰組成の層を形成し、これを電極あるいは電極の下
地とすることにより、キャリアの移動に対するエネルギ
−障壁が高い電極となり暗電流を低くでき、また形成し
た電極が剥離することがなくなり素子作製の歩留まりが
向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 20重量%の硝酸水溶液を使用したエッチン
グ表面の深さ方向の元素分布を示す図である。
【図2】 放射線検出素子のエネルギ−スペクトルを測
定するための測定系の構成を示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CdTe結晶を用いた半導体素子の製造
    方法において、該CdTe結晶の表面を酸化性溶液でエ
    ッチングして、該表面にTe過剰組成の層を形成し、該
    Te過剰組成層を電極とすることを特徴とするCdTe
    素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記Te過剰組成層の上に金属層を乾式
    金属被覆法で形成し、該金属層を電極とすることを特徴
    とする請求項1記載のCdTe素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属層の金属がニッケル、銀、銅、
    金、白金、アルミニウムおよびインジウムのいずれか1
    種または2種以上の合金であることを特徴とする請求項
    2記載のCdTe素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化性溶液が10重量%以上30重
    量%以下の硝酸水溶液、過マンガン酸カリウムを加えた
    硝酸水溶液または過マンガン酸カリウムを加えた硫酸水
    溶液であることを特徴とする請求項1、2または3記載
    のCdTe素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記CdTe素子が放射線検出素子であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のC
    dTe素子の製造方法。
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