JPH08124855A - 薄膜形成装置における材料供給装置 - Google Patents

薄膜形成装置における材料供給装置

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JPH08124855A
JPH08124855A JP5679795A JP5679795A JPH08124855A JP H08124855 A JPH08124855 A JP H08124855A JP 5679795 A JP5679795 A JP 5679795A JP 5679795 A JP5679795 A JP 5679795A JP H08124855 A JPH08124855 A JP H08124855A
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JP
Japan
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shaft
material container
inner shaft
lid member
thin film
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JP5679795A
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Yasuaki Mori
靖晃 森
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料供給装置自体で容器の供給開口を開閉す
ること。 【構成】 材料供給装置1は成膜室2に取付け、るつぼ
25に材料26を供給する。パイプ部材4の内部に配置
された操作軸5’は、材料容器6が取り付けられた内軸
5aと、蓋部材30が取り付けられた中空の外軸5bか
らなり、外軸は内軸に回転可能に軸支されている。内軸
に操作軸マグネット20を取付け、同マグネットと磁気
結合し、パイプ部材に嵌合している操作用マグネット7
を下降操作し、外軸に取り付けた係止ピン32が、操作
軸の移動ストロークを制限し、外軸の回転を防止するス
トッパ33に係合するまで、操作軸を軸方向に駆動し、
容器を材料供給位置まで下げる。内軸を回動操作し、容
器を回し、容器の開口6aと蓋部材の開口30aを合わ
せ、るつぼに材料を供給する。球面状の底部をもつ有底
筒状の材料容器と蓋部材により各種形状の材料を詰まら
ずに供給できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空中で試料基板に薄
膜を形成する真空蒸着装置、分子線エピタキシー装置等
における材料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空蒸着装置、分子線エピタキシー(M
BE)装置等の超高真空中で試料基板(ウエハ)に薄膜
を形成する装置、例えばMBE装置にあっては、所要の
元素の蒸発源である分子線セルが成膜室を形成する真空
チャンバに取り付けられており、分子線セルのるつぼ
(坩堝)から飛びでた分子(原子)線を試料基板に到達
させ、基板上に結晶を成長させている。
【0003】装置の運転に伴い、るつぼ内の蒸発材料が
消耗すると、材料を供給しなければならない。分子線セ
ルを取り外して材料の補給を行う場合には、超高真空下
にある真空チャンバを大気圧に戻し、再び真空排気しな
ければならないから、かなりの日数、手間がかかる。そ
こで、分子線セルを取り外さずに材料を補給することが
できるものが提案されている。
【0004】図5は、かかる材料供給装置の一例の構成
図である。材料供給装置1は成膜室2のポート・フラン
ジ3に取り付けられており、パイプ部材4の内部に操作
軸5を配置し、同軸の先端に補給材料を入れる容器6を
取り付ける。パイプ部材4には環状の操作用マグネット
7が嵌合しており、パイプ部材の上端は閉塞部材8で封
止し、そしてパイプ部材の下端にはフランジ部材9を取
り付け、パイプ部材4は、このフランジ部材に結合した
管路部材10を介してポート・フランジ3に取り付けら
れており、同管路部材の中間部には内部監視用のビュー
ポート11が設けられている。
【0005】パイプ部材4の内部に設けた操作軸5は操
作用マグネット7の上下操作に連動して上下する。パイ
プ部材4の上端の閉塞部材8及びフランジ部材9にはそ
れぞれ腕部材12、13を取付け、この腕部材にスプロ
ケットギア14、15が軸支されており、両ギア間にチ
ェーン16が張設されている。操作用マグネット7は、
パイプ部材4に嵌合し、チェーン16の所要箇所に結合
した可動部材17の上に載置されており、例えばスプロ
ケットギア15を回転操作によるチェーンの上下駆動に
伴い操作用マグネット7は上下する。
【0006】操作軸5はパイプ部材4内で上下移動及び
回動できる。同操作軸の上部に軸受18を介して転動ロ
ーラ19が取り付けられており、この転動ローラがパイ
プ部材4の内壁に接触して転動する。そして、操作軸5
には操作用マグネット7と磁気結合する環状の操作軸マ
グネット20が取り付けられており、操作軸は操作用マ
グネットを上下させることにより連動して上下し、また
操作用マグネットをパイプ部材4の周りで回すことによ
り操作軸を回動させることもできる。
【0007】操作軸5の先端部に取り付けた材料容器6
の下部開口は蓋21で開閉される。この蓋に結合する連
結杆22は、蓋開放用の操作片23を有し、容器6に取
り付けたピン24で枢支されており、通常、蓋21はそ
の自重により容器の開口を閉じている。
【0008】成膜室2内のるつぼ25に材料26を補給
するとき、操作用マグネット7を下げることにより操作
軸5を所定ストローク下降させる。これに伴い、材料容
器6が矢印a方向に所定の材料供給位置まで低下する
と、蓋開閉用の操作片23が成膜室内の構造物等の操作
用係合部材、例えば、内部に液体窒素を供給することに
より冷却されて成膜室内の不要の材料蒸気を捕捉するシ
ュラウド27の端部に接触して跳ね上げられ、蓋21が
開き、材料がるつぼ25に落ちる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術によれ
ば、容器6の蓋21を開くとき、容器の蓋21を開閉操
作する操作片23を成膜室2内の構造物等に接触させる
ことを要するから、その接触時の衝撃で接触箇所或いは
成膜室内に付着していた生成物が落下し、被成膜試料の
パーティクル汚染の原因となり、特に超高真空MBE装
置としては好ましくない。さらに、操作片23について
は所定のるつぼ25近辺の操作用係合部材の形状、位置
に合わせて製作しなければならないし、操作片23が接
触しうる適当な構造物が存在しないこともあり、この場
合には成膜室内の操作用係合部材を別途設けなければな
らない。
【0010】本発明は、従来技術のように、材料容器の
蓋を開閉操作する操作片とその操作用係合部材を要する
ことなく、材料供給機構自体で容器の蓋を開けることが
できる薄膜形成装置における材料供給装置の提供を目的
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、真空
中で試料基板に薄膜を形成する装置のるつぼに材料を供
給する装置において、軸方向に駆動操作される同心の操
作軸を形成し、相対的に可動の内軸及び外軸と、前記内
軸の先端に取り付けられた材料容器と、前記外軸の先端
に取り付けられ、前記材料容器の開口を蔽う蓋部材とを
有することを主たる特徴とするものである。
【0012】材料をるつぼに供給するとき、内軸と外軸
からなる操作軸を軸方向に駆動し、材料供給位置まで材
料容器と蓋部材を下げる。そして、相対的に可動の、材
料容器が取り付けられた内軸と蓋部材が取り付けられた
外軸のいずれかを動かし、蓋部材で蔽われていた容器の
開口を開放し、材料をるつぼに供給する。
【0013】さらに本発明は、軸方向に駆動操作される
同心の上記操作軸が、相対的に回転可能の内軸と外軸で
形成され、この内軸の先端に、底部の中心から偏位した
位置に開口が形成された材料容器を取付け、そして、外
軸の先端に、底部の中心から偏位した位置に形成された
開口を有し、前記材料容器の底面を蔽う蓋部材を取り付
けたことを特徴とするものである。これにより、材料容
器と蓋部材をるつぼへの材料供給位置まで下げ、それか
ら、容器と蓋部材を相対的に回転させることにより、容
器と蓋部材の開口を合わせ、るつぼに材料を供給する。
【0014】そして本発明は、上記操作軸が、軸方向に
駆動操作されると共に回動操作される内軸並びに、この
内軸に回転可能に軸支され、内軸と同心の中空の外軸か
らなり、この外軸に設けられた係止ピンと、この係止ピ
ンに係合し、操作軸の軸方向の移動ストロークを制限す
ると共に前記外軸の回転を防止するストッパを有する。
したがって、るつぼへの材料供給位置で操作軸の移動は
止まり、そこで、内軸を回動操作することにより、容器
と蓋部材の開口を合わせ、るつぼに材料を供給する。
【0015】また本発明の薄膜形成装置における材料供
給装置は、軸方向に駆動操作される同心の操作軸を形成
し、相対的に軸方向に移動可能の内軸及び外軸と、前記
内軸の先端に取り付けられ、下部に開口が形成された材
料容器と、前記外軸の先端に取り付けられ、前記材料容
器の下部開口を開閉する蓋部材とを有することを特徴と
する。これにより、材料容器と蓋部材をるつぼへの材料
供給位置まで下げ、それから、容器と蓋部材を相対的に
軸方向に移動させることにより、容器の開口を開放す
る。
【0016】そして本発明は、かかる操作軸が、内軸並
びに、この内軸と同心で軸方向に駆動操作される中空の
外軸であって、側面部に長孔を有し、前記内軸との間に
圧縮バネを介在させて内軸に軸方向に摺動可能に軸支さ
れた外軸からなり、前記内軸に設けられ、前記外軸の長
孔から突き出たピンと、このピンに係合し、前記操作軸
の移動ストロークを制限するストッパを有する。したが
って、るつぼへの材料供給位置で容器が取り付けられた
操作軸における内軸の移動を止め、そこで、外軸に形成
した長孔の移動がピンで制限されるまで、さらに外軸を
圧縮バネに抗して軸方向に駆動することにより、蓋部材
を下げ、容器の開口を開放し、るつぼに材料を供給す
る。
【0017】また、さらに本発明は、真空中で試料基板
に薄膜を形成する装置のるつぼに材料を供給する装置に
おいて、軸方向に駆動操作される同心の操作軸を形成
し、相対的に軸方向に移動可能の内軸及び外軸と、前記
内軸の先端に取り付けられた有底筒状の材料容器であっ
て、その筒状部の下端半部を覆う球面状の底部を有する
材料容器と、前記外軸の先端に取り付けられ、前記材料
容器が嵌合していると共に材料容器の下部開口を開閉す
る有底筒状の蓋部材であって、その筒状部の下端半部を
覆う球面状の底部を有する蓋部材とを備えてなることを
特徴とする。
【0018】材料容器と蓋部材の底部は共に球面状に形
成されており、これら底部は筒状部に続く傾斜が急な部
分から各底部端に向かうにつれて傾斜が緩くなると共
に、開口面積を大きくすることができるから、材料が途
中でひっかかって留まることもなく、そして過大な速度
で蓋部材の開口から飛び出すことが防止され、同開口の
下に位置するるつぼに円滑に材料を供給することができ
る。
【0019】そして、本発明の薄膜形成装置における材
料供給装置は、上述の有底筒状の蓋部材に、同部材の下
部開口の周りを蔽う材料飛散防止カバーを取り付けたこ
とを特徴とするものであり、これにより、開口から大き
な勢いで飛びだしたり、開口から脇方向に飛び出す材料
についても、るつぼに落下させることができる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図1に実施例の構成を示し、同図(a)は全体の
構成図、同(b)ストッパ部の断面図であり、図3と同
一符号は同一もしくは同等部分を示す。図1(a)に示
すように、材料供給装置1は、そのパイプ部材4を管路
部材10を介してポート・フランジ3に結合することに
より、成膜室2に取り付ける。パイプ部材4の内部に配
置される操作軸5’は相対的に可動関係にある内軸5a
と中空の外軸5bの同心2軸で構成されており、内軸の
先端には材料容器6が、そして中空の外軸には材料容器
の開口を開閉する蓋部材30がそれぞれ取り付けられて
いる。材料容器6の底部には中心より偏位した位置に材
料の供給開口6aが形成されており、この開口を開閉す
る蓋部材30は、容器6の側面と底面部を蔽う、同容器
と同様形状のものであり、その底部には容器の開口6a
に合わせ、中心より変位した位置に開口30aが形成さ
れている。
【0021】操作軸5’を駆動する操作用マグネット7
は可動部材17で載置されており、これらはパイプ部材
4に嵌合し、同可動部材は、スプロケットギア14,1
5間に張設したチェーン16に結合されている。操作軸
5’の中空の外軸5bは上端部分で軸受31を介して内
軸5aに対して回転可能に結合されている。内軸5aは
この軸受結合部分より上に更に延び、上部に操作用マグ
ネット7に磁気結合する操作軸マグネット20を取り付
け、同マグネットの上下位置に軸受18を介してパイプ
部材4の内壁に接する転動ローラ19が取り付けられて
いる。したがって、スプロケットギア14,15により
チェーン16を介して可動部材17を駆動し、操作用マ
グネット7を上下操作すると、操作軸5’の内軸5aと
中空の外軸5bは一体となって軸方向に駆動されて上下
し、同マグネットをパイプ部材の周りで回動させると内
軸5aは回動する。
【0022】材料容器6からるつぼ25に材料を供給す
る容器の所定の矢印a方向における下降位置に対応させ
て、外軸5bの下部に係止ピン32が設けられており、
そして前記所定の下降位置に対応させて、パイプ部材4
の内側に、係止ピン32が嵌合する溝が形成されている
ストッパ33が設けられている。図1(b)にストッパ
部の拡大断面図を示し、ストッパ33に係止溝34が形
成されており、これにより、操作軸5’を所定ストロー
ク低下させると、外軸5bに設けた係止ピン32がスト
ッパの係止溝34に嵌合する位置で下降停止する。
【0023】この操作軸5’の下降停止位置でパイプ部
材4に嵌合している操作用マグネット7をパイプ部材4
の周りで回動操作することにより、同マグネットと操作
軸マグネット20との磁気結合力により内軸5aを回動
させ、同内軸に取り付けられている材料容器6を回転さ
せる。操作軸5’の外軸5bは係止ピン32が係止溝3
4に嵌合し回転が阻止されているから、材料容器6を矢
印bで示すように回転させて開口6aを、外軸5bに取
り付けられている蓋部材30の開口30aに合わせるこ
とにより、容器内の材料26はるつぼ25に落下供給さ
れる。所要の材料供給が終ると、内軸5aを回転させ
て、容器6の開口6aを蓋部材30で閉じる元の位置ま
で戻し、操作軸5’の内軸5a,外軸5bを引き上げ
る。
【0024】図2は他の実施例の構成図であり、図1,
図3と同一符号は同一もしくは同等部分を示す。図2
(a)の全体の構成図に示すように、操作用マグネット
7が嵌合しているパイプ部材4の内部に配置される操作
軸5’は相対的に可動関係にある内軸5aと中空の外軸
5bの同心2軸で構成されており、内軸の先端には材料
容器6が、そして中空の外軸には材料容器の下部開口を
開閉する蓋部材30’がそれぞれ取り付けられている。
【0025】操作軸5’の外軸5bの延長上部には操作
用マグネット7に磁気結合する操作軸マグネット20を
取り付け、同マグネット20の上下位置に軸受18を介
してパイプ部材4の内壁に接する転動ローラ19が取り
付けられている。内軸5aはその上部に配置された摺動
軸受35によって外軸5bに対して軸方向に移動可能に
構成されている。外軸5bには、2個の長孔36が対向
して形成されており、これら長孔から、内軸5aに貫通
して設けられたピン37が突き出ている。この部分の拡
大正面図を図2(b)に示す。内軸5aと外軸5bに
は、これら長孔とピンの設置位置の下方に、それぞれバ
ネ受け38,39を取付け、両バネ受け間に圧縮バネ4
0を配置する。これにより、通常、内軸5aは外軸5b
に対し、ピン37が長孔36の下端に接する偏位位置に
あり、このとき材料容器6の開口は蓋部材30’で閉じ
られている。パイプ部材4の内壁には、外軸5bの長孔
36から突き出ているピン37が当接する例えば環状の
ストッパ41が取付けられており、操作軸5’の下降行
程を制限する。
【0026】るつぼに材料26を補給するとき、パイプ
部材4に嵌合している操作用マグネット7を下げる。操
作軸マグネット19に磁気結合力が作用し、操作軸5’
の内軸5aと外軸5bは一緒に軸方向に駆動されて矢印
aで示すように所定ストローク下降し、内軸に設けたピ
ン37がストッパ41に当ると同軸したがって材料容器
6の下降は止まる。更に操作用マグネット7を下げるこ
とにより、圧縮バネ40の反発力に抗して外軸5bした
がって蓋部材30’が矢印cで示すように下り、材料容
器6の開口から材料26をるつぼに落下供給する。
【0027】上述の両実施例では、操作軸5’により材
料容器6と蓋部材30,30’を上下方向に移動させて
いるが、材料容器の材料供給開口は、操作軸の外軸5a
を操作することにより蓋部材で強制的に開閉することが
できるから、材料容器と蓋部材は斜め角度方向からるつ
ぼの材料供給位置に移動させても良い。
【0028】図3は更に他の実施例の材料容器と蓋部材
部分についての更に他の実施例の構成図で、同図(a)
は材料容器の下部開口閉止時の側面図、同図(b)は材
料容器と蓋部材の下方の一部を切り欠いて示した、るつ
ぼへの材料供給時の側面図であり、操作機構は図2に示
したものと同じで、同図に記載した符号を援用して説明
する。操作軸5’は軸方向に相対的に可動関係にある内
軸5aと中空の外軸5bの同心2軸で構成されており、
内軸の先端には有底筒状の材料容器50が取り付けられ
ており、また中空の外軸の先端には、材料容器5が嵌合
している有底筒状の蓋部材51が、取付け部材52を介
して取り付けられている。
【0029】材料容器50には筒状部50aの下端半部
を蔽うほぼ四半球面(全球面の1/4)による球面状の
底部50bが形成されており、蓋部材51も同様に筒状
部51aの下端半部を蔽うほぼ四半球面による球面状の
底部51bを有し、この有底外筒の底部51bによって
材料容器下部の底部50bが設けられていない部分、す
なわち材料容器の下部開口を閉じる。操作軸5’の内軸
5aと外軸5bの間には、材料容器50と取付け部材5
2との間隔部を利用して、材料容器の下部開口を閉じる
ように蓋部材51を変位させる圧縮バネ53が設けられ
ており、これにより図2に示した圧縮バネ40は取り除
いてもよい。
【0030】るつぼに材料26を補給するとき、先ず操
作軸5’の内軸5aと外軸5bを共に軸方向下方に駆動
し、内軸に設けたピン37がストッパ41に当るところ
まで所定ストローク下降させる。次いで、圧縮バネ53
の反発力に抗して外軸5bしたがって蓋部材51を図3
(b)に示すように下げることにより、蓋部材下部の底
部51bが設けられていない部分、すなわち蓋部材の下
部開口から材料26をるつぼに落下させる。
【0031】材料26は、粉状のもの、粒,球状のも
の、それも表面がでこぼこした粒,球状のもの、細長い
形状のもの、錠剤を小さくしたようなものなど様々な形
状のものがある。この点、材料容器50の底部50b及
び蓋部材51の底部51bは共に球面状に形成されてお
り、これら底部は筒状部50a,51aに続く傾斜が急
な部分から各底部端に向かうにつれて傾斜が緩くなると
共に、開口面積を大きくすることができるから、材料が
途中でひっかかって留まることもなく、そして過大な速
度で蓋部材の開口51bから飛び出すことが防止され、
同開口の下に位置するるつぼに各種形状の材料を円滑に
供給することができ、これは実験によって確認されてい
る。
【0032】ただ、なかには大きな勢いで飛びだすも
の、或いは蓋部材51の下部開口から脇に飛び出すもの
もある。材料の飛散防止カバーを設けた実施例を図4に
示す。同図(a)は側面図、(b)は(a)のA−A線
での断面図、(c)は飛散防止カバーの一部を切り欠い
て示した材料供給時の側面図である。蓋部材51の下部
開口の周囲に位置するように同部材にほぼ円筒を半割り
した形状の材料飛散防止カバー54を取り付ける。蓋部
材51の下部開口から大きな勢いで、また脇の方向に飛
び出した材料26は飛散防止カバー54に当たって下に
落ち、るつぼ内に供給される。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、材料をるつぼに供給するとき、材料供給位置まで
材料容器と蓋部材を下げ、相対的に可動の、材料容器が
取り付けられた内軸ないし蓋部材が取り付けられた外軸
を操作することにより、蓋部材で蔽われていた容器の開
口を開放し、材料をるつぼに供給することができ、外部
からの軸操作だけで済むから、材料供給時におけるパー
ティクルの発生、るつぼ内への付着生成物の落下等も少
なくなり、不純物ガスの発生も少なくなった。
【0034】内軸と中空の外軸の同心の操作軸の操作だ
けで材料の供給が行えるから、成膜室内の構造物を利用
して容器の蓋を開く従来装置と比較して、成膜室の構
造、内部構造物の取付け精度に左右されにくくなり、単
に、るつぼとの位置関係を考慮するだけでよいから、容
器と蓋部材の取付け角度調整も簡単になり、材料の供給
が簡単、確実になった。
【0035】外部から操作により、容器の材料供給開口
を強制的に開閉できるから、材料をストックする容器の
形状に自由度が生じ、操作軸による容器の移動方向につ
いても上下方向に留まらず、斜め方向からるつぼに材料
を供給することができ、材料供給装置の取付けについて
の制限が少なくなった。
【0036】材料容器と蓋部材を有底筒状とし、それら
底部を共に球面状に形成することにより、これら底部は
筒状部に続く傾斜が急な部分から各底部端に向かうにつ
れて傾斜が緩くなると共に、開口面積を大きくすること
ができるから、材料が途中でひっかかって留まったり、
詰まることがなくなり、そして過大な速度で蓋部材の開
口から飛び出すことが防止され、材料の各種形状に幅広
く対応し、るつぼに円滑に材料を供給することができ
る。
【0037】有底筒状の蓋部材に開口の周囲を蔽う材料
の飛散防止カバーを取り付けることにより、材料容器内
の材料をこぼさずに全てるつぼに供給することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成図である。
【図2】他の実施例の構成図である。
【図3】材料容器と蓋部材部分についての更に他の実施
例の構成図であり、(a)は材料容器の下部開口閉止時
の側面図、(b)は材料容器と蓋部材の下方の一部を切
り欠いて示した、るつぼへの材料供給時の側面図であ
る。
【図4】図3に示した蓋部材に材料の飛散防止カバーを
設けた実施例の構成図であり、(a)は側面図、(b)
は(a)のA−A線での断面図、(c)は飛散防止カバ
ーの一部を切り欠いて示した材料供給時の側面図であ
る。
【図5】従来の材料供給装置の構成図である。
【符号の説明】
1 材料供給装置 2 成膜室 3 ポート・フランジ 4 パイプ部材 5' 操作軸 5a 操作軸の内軸 5b 操作軸の中空の外軸 6 材料容器 6a 容器の開口 7 操作用マグネット 18 ベアリング軸受 19 転動ローラ 20 操作軸マグネット 25 るつぼ 26 材料 30,30’ 蓋部材 30a 蓋部材30の開口 31 軸受 32 係止ピン 33 ストッパ 34 係止溝 35 摺動軸受 36 長孔 37 ピン 38,39 バネ受け 40 圧縮バネ 41 ストッパ 50 材料容器 50b 材料容器の底部 51 蓋部材 51b 蓋部材の底部 53 圧縮バネ 54 材料飛散防止カバー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で試料基板に薄膜を形成する装置
    のるつぼに材料を供給する装置において、軸方向に駆動
    操作される同心の操作軸を形成し、相対的に可動の内軸
    及び外軸と、前記内軸の先端に取り付けられた材料容器
    と、前記外軸の先端に取り付けられ、前記材料容器の開
    口を蔽う蓋部材とを有することを特徴とする薄膜形成装
    置における材料供給装置。
  2. 【請求項2】 真空中で試料基板に薄膜を形成する装置
    のるつぼに材料を供給する装置において、軸方向に駆動
    操作される同心の操作軸を形成し、相対的に回転可能の
    内軸及び外軸と、この内軸の先端に取り付けられ、底部
    の中心から偏位した位置に開口が形成された材料容器
    と、前記外軸の先端に取り付けられ、底部の中心から偏
    位した位置に形成された開口を有し、前記材料容器の底
    面を蔽う蓋部材とを備えてなることを特徴とする薄膜形
    成装置における材料供給装置。
  3. 【請求項3】 真空中で試料基板に薄膜を形成する装置
    のるつぼに材料を供給する装置において、軸方向に駆動
    操作されると共に回動操作される内軸並びに、この内軸
    に回転可能に軸支され、内軸と同心の中空の外軸からな
    る操作軸と、この外軸に設けられた係止ピンと、この係
    止ピンに係合し、前記操作軸の軸方向の移動ストローク
    を制限すると共に前記外軸の回転を防止するストッパ
    と、前記内軸の先端に取り付けられ、底部の中心から偏
    位した位置に開口が形成された材料容器と、前記外軸の
    先端に取り付けられ、底部の中心から偏位した位置に形
    成された開口を有し、前記材料容器の底面を蔽う蓋部材
    とを備えたことを特徴とする薄膜形成装置における材料
    供給装置。
  4. 【請求項4】 真空中で試料基板に薄膜を形成する装置
    のるつぼに材料を供給する装置において、軸方向に駆動
    操作される同心の操作軸を形成し、相対的に軸方向に移
    動可能の内軸及び外軸と、前記内軸の先端に取り付けら
    れ、下部に開口が形成された材料容器と、前記外軸の先
    端に取り付けられ、前記材料容器の下部開口を開閉する
    蓋部材とを有することを特徴とする薄膜形成装置におけ
    る材料供給装置。
  5. 【請求項5】 真空中で試料基板に薄膜を形成する装置
    のるつぼに材料を供給する装置において、内軸並びに、
    この内軸と同心で軸方向に駆動操作される中空の外軸で
    あって、側面部に長孔を有し、前記内軸との間に圧縮バ
    ネを介在させて内軸に軸方向に摺動可能に軸支された外
    軸からなる操作軸と、前記内軸に設けられ、前記外軸の
    長孔から突き出たピンと、このピンに係合し、前記操作
    軸の移動ストロークを制限するストッパと、前記内軸の
    先端に取り付けられ、下部に開口が形成された材料容器
    と、前記外軸の先端に取り付けられ、前記材料容器の下
    部開口を開閉する蓋部材とを備えたことを特徴とする薄
    膜形成装置における材料供給装置。
  6. 【請求項6】 真空中で試料基板に薄膜を形成する装置
    のるつぼに材料を供給する装置において、軸方向に駆動
    操作される同心の操作軸を形成し、相対的に軸方向に移
    動可能の内軸及び外軸と、前記内軸の先端に取り付けら
    れた有底筒状の材料容器であって、その筒状部の下端の
    半部を覆う球面状の底部を有する材料容器と、前記外軸
    の先端に取り付けられ、前記材料容器が嵌合していると
    共に材料容器の下部開口を開閉する有底筒状の蓋部材で
    あって、その筒状部の下端半部を覆う球面状の底部を有
    する蓋部材とを備えてなることを特徴とする薄膜形成装
    置における材料供給装置。
  7. 【請求項7】真空中で試料基板に薄膜を形成する装置の
    るつぼに材料を供給する装置において、軸方向に駆動操
    作される同心の操作軸を形成し、相対的に軸方向に移動
    可能の内軸及び外軸と、前記内軸の先端に取り付けられ
    た有底筒状の材料容器であって、その筒状部の下端の半
    部を覆う球面状の底部を有する材料容器と、前記外軸の
    先端に取り付けられ、前記材料容器が嵌合していると共
    に材料容器の下部開口を開閉する有底筒状の蓋部材であ
    って、その筒状部の下端半部を覆う球面状の底部を有す
    る蓋部材と、この蓋部材に取り付けられ、蓋部材の下部
    開口の周りを蔽う材料飛散防止カバーとを備えてなるこ
    とを特徴とする薄膜形成装置における材料供給装置。
JP5679795A 1994-08-31 1995-02-22 薄膜形成装置における材料供給装置 Pending JPH08124855A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021080093A1 (ko) * 2019-10-22 2021-04-29 에스케이실트론 주식회사 원료 공급 유닛 및 이를 포함하는 실리콘 단결정 잉곳의 성장 장치

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WO2021080093A1 (ko) * 2019-10-22 2021-04-29 에스케이실트론 주식회사 원료 공급 유닛 및 이를 포함하는 실리콘 단결정 잉곳의 성장 장치

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