JPH0812450A - 熱間等方加圧焼結体の製造方法 - Google Patents

熱間等方加圧焼結体の製造方法

Info

Publication number
JPH0812450A
JPH0812450A JP6167381A JP16738194A JPH0812450A JP H0812450 A JPH0812450 A JP H0812450A JP 6167381 A JP6167381 A JP 6167381A JP 16738194 A JP16738194 A JP 16738194A JP H0812450 A JPH0812450 A JP H0812450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capsule
glass
sheath
hip
fired
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6167381A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Kumaki
明彦 熊木
Atsushi Ishikawa
淳 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chichibu Onoda Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chichibu Onoda Cement Corp filed Critical Chichibu Onoda Cement Corp
Priority to JP6167381A priority Critical patent/JPH0812450A/ja
Publication of JPH0812450A publication Critical patent/JPH0812450A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2235/00Aspects relating to ceramic starting mixtures or sintered ceramic products
    • C04B2235/65Aspects relating to heat treatments of ceramic bodies such as green ceramics or pre-sintered ceramics, e.g. burning, sintering or melting processes
    • C04B2235/658Atmosphere during thermal treatment
    • C04B2235/6587Influencing the atmosphere by vaporising a solid material, e.g. by using a burying of sacrificial powder

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラスカプセルHIP法に於いて、カプセル
の対高圧ガス遮蔽効果を高め、かつ被焼成物に対する造
形性を損なわずにHIP処理中での変形防止効果を高め
る。 【構成】 粉末若しくは既成形された被焼成物を脱気封
入したガラスカプセルをカプセル上端よりも高い内寸側
面高さを有する焼成用鞘中に設置し、その際、所望の温
度圧力下でカプセル及び焼成用鞘の何れとも反応しない
反応防止材をカプセルと鞘底上部間および、鞘側面とカ
プセル側面との間隙にカプセル上端までの高さかそれ以
上の高さに介在させて、設置したカプセルが動かないよ
うにする。これを熱間等方加圧(HIP)処理すること
によって焼結体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はガラスカプセルHIP
法によりこのガラスの比重よりも高い比重を有する焼結
体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カプセルHIP法は成形体若しくは粉末
を高温高圧下で破損せず軟化変形可能なガラス若しくは
金属性の気体不透過性容器中に脱気密封し、カプセル外
面から気体を圧力媒体として数十〜数百MPa(メガパ
スカル)のパスカル圧を加えながら加熱することで保形
化し、焼結を行う方法である。この方法は被焼成物が開
気孔のかなり多い成形体や粉末でもカプセルという気体
不透過層を経て加圧が被処理物に対して行われる為、通
常の焼成方法では達し難い高緻密な焼結体が得られ、か
つ加圧ガスが直接被処理物表面に接触するカプセルフリ
−HIP法と異なり、圧力媒体との直接接触が無いので
気体との化学反応を生ずることなく焼結が進行する。
【0003】ガラスカプセルHIP法は既形状のガラス
容器中に処理物を封入する手法の他に、被処理物周囲を
加熱中にガラス状態になる粉体、粒子又は膜状のガラス
形成物質で予め覆い囲みHIP処理することによって被
焼成物周囲に溶融軟化させたガラスの気体不透過性層を
形成さす方法も同様の効果があり、予め成形された複雑
形状処理物の対応に適したカプセルHIP法の一つとし
て知られている。ガラスカプセルHIP処理に際しては
ガラスのHIP装置内の処理品設置箇所部材との直接接
触による反応や溶着、汚染を防ぐ為、通常は耐熱性の敷
板上や開口坩堝中にカプセルを置いて処理される。又、
焼結体の取扱い上、高温高圧下でカプセルとの反応防止
及び、焼結体をカプセルから外し易くする観点から一般
の焼成作業でも利用されている既知の離型剤、例えば窒
化硼素を粉末や皮膜という状態で被処理物とカプセルと
の間に介在させHIP処理することが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱間等方加圧は、圧力
媒体として気体を用いるので被焼成物が通気性であると
その効果が損なわれる。被焼成物が通気性であるか否か
は一般に被焼成物の相対密度に関係がある。一般に被焼
成物が95%以上の相対密度を有する場合は、気体不透
過性容器を用いずに直接圧力媒体である気体と接触させ
てもHIP効果が十分見られるが、それ未満では通気性
による影響で等方加圧効果が殆ど見られなくなる。カプ
セルHIPに於いても、少なくとも95%程度の相対密
度まで緻密化する前に圧力媒体である高温高圧ガスと僅
かでも接触すると、緻密化が進展し難くなる。この為、
少なくとも被焼成物の相対密度が95%程度に達するま
では、高温高圧に十分耐える気体不透過性層で被焼成物
の周囲を完全に覆いつくされる必要がある。
【0005】ガラスカプセルでは高温になるとガラスの
粘性が急激に低下し、概ね数百ポイズ以下の粘度では流
体化が顕著になり殆ど液状化する。単にカプセルを敷板
上や坩堝中に置いただけでは、低粘性状態のガラスの流
動、流下を抑えることは出来ず、被焼成物上部からガラ
スが流れ落ちて被焼成物が圧力媒体ガス中に露呈する可
能性が高い。この可能性は温度が高いほど、又、カプセ
ルが薄いほど顕著になる。更にこのようなガラスの流動
に加えて、表面張力によるカプセル形状の球体化も進行
し、全体としてカプセルが著しい変形を生じることにな
る。その結果、ガラスカプセルの変形に伴って被焼成物
も十分焼結が進む前の脆弱な段階から容易に変形が生じ
やすくなる。
【0006】一方、加熱過程中でガラス層を生成させる
ようなガラス形成物質を予め被焼成物の周囲に存在させ
ておく方法では、カプセルからの造形性付与が極めて困
難であり被焼成物として粉体を用いられることは殆どな
い。この場合、十分な対ガス遮蔽効果は被焼成物をガラ
ス形成物質中に埋没しておき、加熱によりガラス質の気
体不透過層を形成さすことで対処できるが、一般に周辺
にガラス形成物質を大量に存在させる必要があり、HI
P処理後の焼結体の取出しも大量のガラス塊中に在る為
かなりの手間がかかると共に、ガラス除去中に焼結体を
傷つけることが往々に生じやすい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、使用カプセル
材質よりも高い比重を有する焼結体を作製するガラスカ
プセルHIP法に於いて、成形体を気体不透過性ガラス
容器中に封入、若しくは成形型としての造形効果を兼ね
備えた既形状のガラス容器中に粉末を充填密封し、その
際被焼成物とガラスが全く反応を生じない場合を除き、
好ましくはガラスと成形体間を両物質と反応しない反応
防止剤で満たすかガラス容器内面に均一に塗布或いは成
膜化する。このような反応防止剤は既知の焼成用離形剤
を使用することができ、一例として窒化硼素が挙げられ
る。次いでガラスカプセルを焼成用鞘中に側面間隙及び
カプセル底部と鞘底上面との間に鞘の振動や移動により
中のカプセルが動かないように反応防止材を介在させて
カプセルを設置する。カプセル底部と鞘底上面との間の
反応防止材は存在していれば良く、量的には特に限定さ
れるものではないが通常は少量で対応する。この発明で
用いる焼成用鞘は形状寸法として、鞘底上面の反応防止
材上に設置されたカプセル上端までの高さよりも鞘の内
寸側面部の高さが高くなるようにする。またカプセル外
形寸法とこの焼成用鞘内形寸法との差は極力小さくなる
よう設計されたものとする。この焼成用鞘は上部開口形
状のものでも、十分な通気性を有していれば蓋の類が装
着されていても良い。鞘の材質は圧力媒体気体と反応し
ない物であれば所望の温度に耐えうる通常の焼成方法で
用いられている既知の材質で殆ど対応できる。又、鞘と
カプセル間に介在させる反応防止材としては常温常圧か
らHIP処理を行う所定の温度圧力に於いてガラス材質
及び焼成用鞘の何れとも反応せず、かつ圧力媒体気体と
も反応しない粉末、シ−ト状、或いは皮膜状の物質を用
いる。この物質としては一般的には窒化硼素を用いるこ
とで対応出来るが、これらの条件に合致するのであれば
特に窒化硼素以外のものでも良い。カプセル側面と焼成
用鞘間での反応防止材の高さは少なくとも鞘底上面の反
応防止材上に設置されたカプセル上端までの高さと同程
度以上とし、カプセル外周側面が覆われた状態にする。
このようにカプセルが入った鞘をHIP装置内に設置し
て熱間等方加圧処理することを特徴とする焼結体の製造
方法である。
【0008】
【作用】既に知られているようにガラスカプセルHIP
法の特徴として条件により優れた造形性を与えることが
できる。予備成形加工された複雑形状成形体を処理する
場合、溶融ガラスを真空下でコ−トしカプセル化する
か、既成形状のガラス容器を用いる場合、成形体をその
まま或いはガラス容器内面に離形剤を塗布し脱気封入す
るか成形体とガラス間に粉末状の反応防止剤を充填する
ことにより対応可能であり、粉末状の被焼成物を用いる
際はガラスカプセル自体を成形型枠とし造形性を得る事
が出来る。本発明ではこのような被処理物の出発状態に
関する選択性や造形性に対する特徴を何ら損なうことな
く活用することが出来る。
【0009】カプセルをはめ込めるよう設計された焼成
用鞘及びその間に両者と反応しない物質から成る反応防
止材を介在させることによりカプセルとしての対高圧ガ
ス遮蔽効果を十分高めると共に、ガラスカプセルそのも
のの保形性を出来る限り維持し、被焼成物の保形性を著
しく高めた。即ち、カプセルは焼成用鞘に反応防止材を
挟み振動や移動等によっては容易に動かない固定化され
た状態にある。これは加熱時のガラス軟化段階でのガラ
スの流動化に対し制約を加えることになる。更に、ガラ
スの粘性が著しく低下するような高温下、例えば粘度数
百ポイズ以下のようなかなり液状化した場合でもガラス
融液の移動できる空間が殆ど存在しない為、ガラスが流
れ落ち被焼成物がガス中に露呈することがない。このこ
とは、ガラスカプセルがHIP処理工程を通じて高温ま
で原形状に近い形に留まると共に完全に被焼成物をガス
から遮蔽していることを意味し、従って被焼成物も加熱
中概ね固定された状態にある為、原形状からの相似形的
な収縮以外は殆ど見られず焼結体の変形、破損等が極め
て発生し難い。
【0010】焼成用鞘の側面高さを設置させるカプセル
高さよりも高くするのは特にガラス融液の粘度が数百ポ
イズ以下になるような液状化する温度でHIP処理が行
われた時やガラスの熱膨張等により鞘外にガラス溶融物
が容易に流れ落ちて被焼成物が加圧ガス中に露呈するの
を防ぐことができる為である。
【0011】カプセルと鞘内面との間にある反応防止材
は鞘とガラスカプセルとの化学反応を防止し、ガラスの
鞘への溶着を防ぐ。又、反応防止材内部を通して、また
は反応防止材とガラスとの僅かな通気性空間を通して加
圧ガス透過性が確保され、カプセル外面への等方加圧効
果が損なわれることは無い。この鞘側面とカプセル間に
存在する反応防止材は鞘側部と同時にガラスの流下、変
形を抑制する働きも担うので少なくとも鞘内に設置され
たカプセルと同程度の高さかそれ以上あると良い。カプ
セル側面と鞘内面との間隙の反応防止材があっても十分
埋め尽くす量ではなく予め空間が空いていたり、容易に
空く可能性がある充填状態の場合、反応防止物質がとり
わけ粉末の時は下方に沈みやすくなりその結果上部近傍
を主とし部分的に空間が広がる。この空間に高温になる
につれ粘性が低下してガラスが流れ込む可能性が極めて
高まり、その結果、焼成物の上部が加圧ガス中に露呈し
たりカプセルの変形やそれに伴う被焼成物の変形が発生
し易くなる。このような自由空間が著しく広いとカプセ
ル側面が反応防止材や鞘と接触していない従来から行わ
れているカプセル設置様式と同様の現象を示すことにな
り、対ガス遮蔽効果の信頼性向上や被焼成物の変形防止
作用が激減する。この傾向はカプセル外形寸法と焼成用
鞘内形寸法との差が大きくなることによっても増大する
可能性があるので極力この寸法差を小さくする方が良
い。即ち、カプセル外形寸法よりも僅かに長い内形寸法
の焼成用鞘、好ましくは1ミリ程度以下の側面間隙を有
するような鞘を設計し用いるとカプセルそのものを十分
固定化出来るので変形防止や対ガス遮蔽効果の信頼性が
より完全なものとなる。
【0012】等方加圧効果は処理工程中もガラスと焼成
用鞘或いは反応防止材が接着することが無いので反応防
止粉末中の通気性箇所又は反応防止シ−トと鞘、ガラス
間もある程度の通気性を保有しそれらを通じて圧力媒体
である気体がカプセル底部を含む外周面に到達できる
他、ガラスカプセル自体も流体的性状を持つので上部に
かかるガス圧力もカプセルそのものを通じて伝達される
ことになるので、十分発現される。
【0013】この発明はガラス主要成分が昇華する直前
のかなりの高温までガラスカプセルの対ガス遮蔽効果を
十分に発揮できると共に、被焼成物の造形特性を損なう
ことなく変形や破損防止に著しい効果がある。尚、HI
P後のカプセルは間隙に反応防止材がある為、側部、下
部とも鞘に接着すること無く極めて簡単に、かつ鞘を全
く傷つけずに取出すことができ、従って焼成用鞘は繰り
返し使用可能である。焼結体のガラスカプセルからの取
出しも、大量のガラス塊中に留まらせることなく肉薄の
ガラス容器を使うことが出来る利点があり比較的容易で
ある。
【0014】
【実施例】以下本発明を実施例によって説明する。 (実施例1) 図1の被焼成物1は高さ20mm、直径
60mmの円柱状に予備成形された0.25体積%の酸
化マグネシウムを添加混合した酸化アルミニウム成形体
である。この成形体1はその周囲を窒化硼素粉末からな
る反応防止剤2で完全に覆うようにして内径64mm、
外径70mm、内寸高さ24mm、外形高さ30mmの
円柱形状のパイレックス(商品名)製のガラスカプセル
3中に真空脱気し密封してある。内径72mm、内寸高
さ35mmの円筒形底つきの黒鉛製焼成用鞘4の底部に
反応防止材5を約1mm厚に均一に敷き、カプセル3を
はめ込む。カプセル3と焼成用鞘4との僅かな側部隙間
は窒化硼素粉末からなる反応防止材5を設置されたカプ
セル側面上端部を僅かに越える高さまで充填介在させ
る。カプセル3を固定化した焼成用鞘4はHIP装置内
所定位置に設置されHIP処理されるが、ガラスの破損
を防ぐ為、パイレックスガラスが軟化する温度で加圧を
開始した。本実施例でのHIP処理条件は温度1700
℃で1時間保持、圧力媒体をArガスとし150MPa
で実施した。尚、加圧開始は約900℃とした。
【0015】(実施例2) 図1に於いて成形体1の代
わりに2.5体積%の酸化マグネシウムを添加した酸化
アルミニウム混合粉末を同様のガラスカプセル3内に充
填した場合について実施した。ここで窒化硼素よりなる
反応防止剤はガラスカプセル内面に予め均一に塗布して
おく。脱気した密封カプセル3は図1で示したものと同
様の焼成用鞘4に間隙を窒化硼素粉末より成る反応防止
材で覆い、はめ込む。HIP処理はArガスを媒体と
し、1700℃、1時間保持、加圧150MPaで行っ
た。
【0016】(比較例) 本発明をより明確に説明する
為、対比させるべき従来技術に基づく比較例を示す。比
較例1はカプセル封入化までの工程は本法と同様である
が、カプセルを固定化する焼成用鞘4と反応防止材5を
用いずにカプセルを黒鉛平板上に直接設置しHIP処理
した場合であり、比較例2は粉末状のガラス形成物質を
予め成形体1を完全に覆いつくすよう周囲に大量に存在
させ、HIP装置内で真空下での加熱により溶融ガラス
化させ、気体不透過層を形成した段階で等方加圧を開始
した場合である。比較例3は同様の粉末原料を1700
℃−1時間、25MPaの加圧でホットプレスしたも
の。比較例4は常圧焼結後相対密度95%の焼結体をカ
プセルフリ−HIPした場合についてである。HIP処
理条件は比較例3を除き何れも1700℃−1時間保
持、加圧150MPaで行った。
【0017】この発明に基づく実施例と既知の方法によ
る比較例について、造形性に対する一般的特徴を複雑形
状品への対応適否と熱間等方加圧過程中のカプセルその
ものの形状による造形付与効果として表1に示す。更
に、各例とも個数10の試料に対して行ったガラスカプ
セルの対ガス遮蔽不良試料個数、及び10個の試料のう
ちカプセルによる対ガス遮蔽効果があった焼結体につい
て保形性として得られるべき円柱形状焼結体の円形上面
若しくは下面のいずれか一方の面に於いて直径方向の最
大径と最小径の値の差が5%以上あるか又は円柱高さ方
向の最大値と最小値の差が5%以上あるかのいずれか一
つの項目でも見られた焼結体の発生個数及び着色染料含
浸により確認した亀裂発生焼結体の個数を示す。又、焼
結体性状特性として対ガス遮蔽効果が見られた焼結体に
ついてその相対密度とJIS−R1601に準拠した四
点曲げ強度の測定値も併せて表1に記す。
【0018】
【表1】
【0019】表1の結果から、ガラスカプセルとの間隙
を1mm程度にした焼成用鞘を用いその間を反応防止材
で充填させてカプセルをはめ込みHIP処理した本発明
例では、ガラスが溶融する温度に於いてもガラスの対ガ
ス遮蔽効果は十分得られ、処理後の焼結体も亀裂や著し
い変形が見られなかった。このような焼成用鞘を用いず
にガラスカプセルHIPを行った場合は、ガラスが被処
理物から流れ落ちその上部を中心として圧力媒体ガス中
に露呈する傾向が見られたり、ガラスカプセルの変形が
激しく焼結体の形状にもかなりの影響を及ぼし変形や亀
裂が発生したものも見られた。又、この発明で実施して
得られた焼結体の性状特性は他のカプセルHIP法、ホ
ットプレス焼結や常圧焼結後カプセルフリ−HIPによ
り処理した高緻密焼結体と比較しても勝るとも劣らない
性状を示した。
【0020】
【発明の効果】以上の説明からこの発明は、ガラスカプ
セルHIP法に於いて、カプセル上端よりも高い高さの
焼成用鞘を用いカプセルと焼成用鞘の間を粉体、シ−
ト、又は皮膜状の反応防止材を介在させて、ガラスカプ
セルを動かぬよう鞘内に設置することでガラスの移動を
極力抑え、その結果ガラスの粘性が著しく低くなるよう
な高温、即ちガラス主要成分が昇華する直前の温度でも
高圧ガスに対する遮蔽効果を十分有することができる。
更に溶融ガラスの移動に対する抑制作用により非常に優
れた保形性効果を与え、割れや反り等の変形が殆ど発生
しない高緻密な焼結体を得ることが出来る。また、この
方法は出発物質として粉体及び成形体の何れも用いるこ
とができ、従来法に何ら遜色のない造形性効果も兼ね備
えているので形状、性状とも優れた焼結体を高い良品得
率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被焼成物を反応防止剤で覆いガラスカプセル内
に封入し、このカプセルをカプセル側面及び底面と焼成
用鞘の隙間を反応防止材で充填して焼成用鞘に設置した
説明図である。
【符号の説明】
1 被焼成物 2 被焼成物とガラスとの反応防止剤 3 ガラスカプセル 4 焼成用鞘 5 反応防止材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被焼成物をガラス容器中に入れて脱気密
    封したカプセルを、カプセル上端までの高さよりも高い
    内寸側面高さを有する焼成用鞘中に、カプセル底部と鞘
    底上面間及び、カプセル上端までの高さと同じかそれよ
    り高くなるようにカプセル側面と鞘内部側面間に、焼成
    用鞘及びカプセルの何れとも所望の温度、圧力で反応を
    生じない反応防止材を介在させてカプセルが動かないよ
    うに設置し、熱間等方加圧(HIP)を行うことを特徴
    とする焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス容器に入れる被焼成物が成形体で
    ある請求項1記載の焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス容器に入れる被焼成物が粉末であ
    る請求項1記載の焼結体の製造方法。
JP6167381A 1994-06-27 1994-06-27 熱間等方加圧焼結体の製造方法 Pending JPH0812450A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6167381A JPH0812450A (ja) 1994-06-27 1994-06-27 熱間等方加圧焼結体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6167381A JPH0812450A (ja) 1994-06-27 1994-06-27 熱間等方加圧焼結体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0812450A true JPH0812450A (ja) 1996-01-16

Family

ID=15848664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6167381A Pending JPH0812450A (ja) 1994-06-27 1994-06-27 熱間等方加圧焼結体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0812450A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900002123B1 (ko) 자동밀봉 유체 다이
US4112143A (en) Method of manufacturing an object of silicon nitride
JPS597323B2 (ja) 物品を粉末から製造する方法
JP2634213B2 (ja) アイソスタテイックプレスによる粉体成形物品の製造方法
US4692288A (en) Method of hot isostatic pressing of a porous silicon ceramic compact
JPS6245195B2 (ja)
TW434065B (en) Process for making an indium-tin-oxide shaped body
US4904538A (en) One step HIP canning of powder metallurgy composites
CA1133683A (en) Method for manufacturing an object of silicon nitride
JPH0812450A (ja) 熱間等方加圧焼結体の製造方法
US4952353A (en) Hot isostatic pressing
SE414920B (sv) Sett att framstella ett foremal av ett material i form av ett pulver genom isostatisk pressning av en av pulvret forformad kropp
US7763204B2 (en) Manufacturing process and apparatus
US4980126A (en) Process for HIP canning of composites
US4545955A (en) Can for containing material for consolidation into widgets and method of using the same
US4643322A (en) Can for containing material for consolidation into widgets and method of using the same
JP2709002B2 (ja) ガラスカプセルを用いた焼結方法
JPS6234711B2 (ja)
JPS6054795B2 (ja) 高密度圧電磁器の製造方法
JPH0354170A (ja) 熱間静水圧プレス方法
JPH0891947A (ja) 熱間等方加圧焼結体の製造方法
JPS63210201A (ja) 粉末焼結法
JPH058144B2 (ja)
JPH0348253B2 (ja)
JP2019069877A (ja) 焼結用トレイ