JPH08122495A - 放射性廃液処理システム - Google Patents

放射性廃液処理システム

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JPH08122495A
JPH08122495A JP25779094A JP25779094A JPH08122495A JP H08122495 A JPH08122495 A JP H08122495A JP 25779094 A JP25779094 A JP 25779094A JP 25779094 A JP25779094 A JP 25779094A JP H08122495 A JPH08122495 A JP H08122495A
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JP
Japan
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filter
activated carbon
waste liquid
tank
nutsche
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Application number
JP25779094A
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English (en)
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Masahiko Inaguma
正彦 稲熊
Nobuaki Takahara
信明 高原
Satomi Hara
里美 原
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】設備の小規模化、配置スペースの減少、機器メ
ンテナンスの低減と放射線被ばく量の低減をはかる。 【構成】収集タンク1にポンプ2を介して繊維ろ過器4
を接続し、この繊維ろ過器4の下流側に活性炭ろ過器6
を接続し、この活性炭ろ過器6の下流側にサンプタンク
8とヌッチェ型ろ過乾燥機16を並列接続する。ヌッチェ
型ろ過乾燥機16のろ過液流出側は戻り配管14により収集
タンク1に接続するとともにサンプタンク戻り管17によ
りサンプタンク8に接続している。ヌッチェ型ろ過乾燥
機16により使用済廃粒状活性炭と破砕活性炭とを同時に
処理でき、また従来の脱水機,排出ホッパ,循環水タン
クおよび循環水ろ過機とそのドラム缶が不要となり、そ
の結果、上記目的を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所等で発生
する洗濯廃液,シャワードレン、または化学的酸素要求
量(COD)成分や油分等を含有する放射性廃液を処理
するための放射性廃液処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子力発電所等で発生する放射
性物質を含有する洗濯廃液または、シャワードレンは、
ろ過や活性炭による吸着処理を施し、洗剤成分および洗
濯などにより洗濯物から廃液に移行した汚れ成分と共に
放射性物質を除去した後、その処理水をプラント外へ放
出したりする。
【0003】洗濯廃液または、シャワードレンの処理
は、処理水の放射性物質濃度または、環境影響調査書記
載の水質[SS(浮遊物質)濃度、COD(化学的酸素
要求量)濃度、n−ヘキサン抽出物質濃度、pH]が各
発電所で定める管理値以下になるように実施される。
【0004】従来の放射性廃液処理システムを図7によ
り説明する。図7において、放射性廃液を集める収集タ
ンク1の底部にポンプ2を接続し、このポンプ2の吐出
側にポリプロピレン高分子繊維3を充填した繊維ろ過器
4が接続している。この繊維ろ過器4のろ過水出口側に
は粒状活性炭5を充填した活性炭ろ過器6が接続してい
る。
【0005】この活性炭ろ過器6のろ過水出口側には遠
心脱水機7とサンプタンク8が並列接続している。遠心
脱水機7のケーキ排出側にはホッパ9が接続し、ホッパ
9の出口側はドラム缶10に接続している。
【0006】遠心脱水機7のろ過液出口側は循環水タン
ク11に接続し、循環水タンク11の出口側はポンプ12を介
して循環水ろ過機13に接続している。循環水ろ過機13の
ろ過水出口側は戻り配管14を介して収集タンク1に接続
し、循環水ろ過機13のケーキ排出側はドラム缶15に接続
している。
【0007】従来の放射性廃液処理システムは、洗濯廃
液または、シャワードレンを収集タンク1に受け入れ、
バッチ毎に繊維ろ過器4および活性炭ろ過器6にポンプ
2で通液し、サンプタンク8に回収する。回収したろ過
処理後の廃液は、プラント内で再使用するか或いはプラ
ント外へ放出したりする。
【0008】繊維ろ過器4は、砂ろ過技術を応用し、高
分子繊維3を層状に充填し、この充填層中を廃液が流れ
るとき、その間隙に浮遊物質を捕捉する。活性炭ろ過器
6は、このろ過器6内に粒状活性炭5を充填し、浮遊物
質を除いた廃液が活性炭中を通過するとき、COD成分
や油分等を吸着除去する。
【0009】活性炭ろ過器6の廃活性炭の処理は、活性
炭と移送水とを混合した(以下スラリーと呼ぶ)状態で
遠心分離式の脱水機7で粒状活性炭と脱水液とに分離
し、粒状活性炭は排出ホッパ9に受け、ドラム缶10に充
填する。
【0010】活性炭ろ過器6内や脱水機7内等で破砕さ
れた活性炭が混合された脱水液は、循環水タンク11に回
収され、バッチ毎に循環水ろ過機13に通液される。循環
水ろ過機13でろ過・脱水されたケークは固いペースト状
になって排出され、ドラム缶15に充填される。ろ液は、
収集タンク1に回収する。
【0011】循環水ろ過機13は、ろ過室a内に撹拌板b
とろ過液cとが狭い間隔で交互に配列され、撹拌板bは
ろ過時にモータdの回転駆動により一定の速度で回転す
る。ろ過板cは、ろ液排出機構eを有し、板の両面にろ
布が張ってある。循環水タンク11からポンプ12を通して
供給する原液は、ろ過室aの一方から加圧供給され、ろ
過板cの間隔を縫って移動する間にろ過・脱水される。
【0012】ケークは、ろ過室aの他方に配設したケー
ク排出弁fから固いペースト状になって排出され、ろ液
はろ過板cのろ液排出機構eを経て外部に排出され、戻
り配管14から収集タンク1またはサンプタンク8へ移送
される。なお、撹拌板bはトルク制御装置によりトルク
が制御される。
【0013】脱水機は、スラリーを給液パイプからバス
ケット内面に張られているスクリーン上で、バスケット
内に供給されたスラリーを遠心力によりろ過分離する。
ここで分離された固形物は、スクリュにより円錐ボール
まで搬送させてくる。この固形物を円錐ボールで堰止め
し、遠心力によりさらに脱水させる。さらに脱水した固
形物(ケーキ)をスクリュで搬送し、ケーキ排出口から
下部に排出する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術に係る放射性廃液処理システムにおいては、廃粒状
活性炭スラリーを脱水機7で、脱水機7で破砕された破
砕活性炭スラリーを循環水ろ過機13で脱水処理してお
り、同じ活性炭でも粒子径等の形状に合わせ、個々に処
理装置を設置していた。そのため、脱水機7と循環水ろ
過機13の間に循環水タンク11を設けるなど設備が大きく
なる課題がある。
【0015】また、繊維ろ過器4で除去した浮遊物質等
逆洗水は、遠心分離式の脱水機7では分離脱水が難しい
課題がある。さらに、循環水ろ過機13のろ布でろ過する
と、ろ布をそのまま通過したり、スラッジがろ布の表面
を覆うなど、ろ過速度の低下の原因となる。このため、
繊維ろ過器4の逆洗は行わず、繊維ろ過器4に充填した
高分子繊維3を繊維3に吸着した捕捉浮遊物質と共に交
換廃棄しているため、廃棄物の量が多くなる課題があ
る。
【0016】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、粒状活性炭と浮遊物質や破砕活性炭を共に処
理でき、かつ、設備の小規模化,設置スペースの減小,
機器メンテナンスの低減と、放射線被ばく量の低減をは
かることができる放射性廃液処理システムを提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は放射性廃液の収
集タンクと、この収集タンクの出口側に接続した繊維ろ
過器と、この繊維ろ過器のろ過水出口側に接続した活性
炭ろ過器と、この活性炭ろ過器の出口側に並列に接続し
たヌッチェ型ろ過乾燥機およびサンプタンクと、前記ヌ
ッチェ型ろ過乾燥機のろ過水流口側から前記サンプタン
クおよび前記収集タンクにそれぞれ接続する戻り配管と
を具備したことを特徴とする。
【0018】
【作用】繊維ろ過器および活性炭ろ過器により原子力発
電所等で発生する放射性物質を含む洗濯廃液またはシャ
ワードレンは放射性物質を除去し、環境影響調査書記載
の水質基準を満足させる。活性炭ろ過器で使用済の廃活
性炭は繊維ろ過器および活性炭ろ過器の逆洗水と共にヌ
ッチェ型ろ過乾燥機で脱水処理する。
【0019】しかして、粒状活性炭と破砕活性炭の処理
に当たり、個々の設置していたろ過器を単一の装置で処
理可能となる。また、浮遊物質処理のためのろ過器の逆
洗水処置が可能となり、ろ材等の廃棄物処理量の低減が
可能となる。
【0020】
【実施例】図1および図2を参照しながら本発明に係る
放射性廃液処理システムの第1の実施例を説明する。な
お、図中、図7と同一部分には同一符号を付しており、
図2は図1のヌッチェ型ろ過乾燥機を拡大して概略的に
示す縦断面図である。
【0021】図1において、放射性廃液を収集する収集
タンク1の底部にはポンプ2が接続され、このポンプ2
の吐出側には高分子繊維3が充填された繊維ろ過器4が
接続している。この繊維ろ過器のろ過液流出側には粒状
活性炭5が充填された活性炭ろ過器6が接続している。
【0022】活性炭ろ過器6のろ過液出口側はヌッチェ
型ろ過乾燥機16とサンプタンク8が並列接続している。
ヌッチェ型ろ過乾燥機16のろ液流出側は戻り配管14によ
り収集タンク1に接続し、またサンプタンク戻り管17に
よりサンプタンク8に接続している。
【0023】ヌッチェ型ろ過乾燥機16は図2に拡大して
示したようにろ過室18内に洗浄液が吹き出す洗浄スプレ
管19と、ろ過原液を撹拌する撹拌羽根20とが設けられ、
底部にろ過材としてのろ布21が敷設されている。撹拌羽
根20は回転シャフト22に取着され、このシャフト22を介
してモータ23に接続したものからなっている。回転シャ
フト22はろ過室18の上端に設けた軸受24により支承され
ている。
【0024】ろ過室18の外周面には冷熱媒ジャケット25
と外部断熱材26が設けられ、また下部側面にケーク自動
排出口27が設けられている。ろ過室18の上部にはろ過原
液供給管28と加圧空気供給管29が接続されており、ろ過
室18の底面にはろ過水排出弁30を有するろ過水排出管31
が接続されている。ケーク自動排出口27はドラム缶10に
接続し、ドラム缶10はケークを保管する。
【0025】撹拌羽根20は、ろ過室18の上部に設置した
モータ23により回転・上下動する。上流側の収集タンク
1からろ過室18内に一定量の被処理廃液のろ過原液を受
け入れた後、空気によって加圧し、脱水する。ろ過室18
内を一定値に加圧し、このろ過室18の下方に設置したろ
過水排出弁を30を開とすることによりろ過・脱水が開始
される。
【0026】ろ過・脱水中または終了後、ろ液はサンプ
タンク8へ移送され、ケークはろ布21上に堆積する。ケ
ークはモーター23を起動することにより撹拌羽根20が下
降・回転して遠心方向へケークをとばし、ケーク自動排
出口27から下部に設けたドラム缶10に排出される。ろ液
はろ布21を通過してろ過水排出弁30を開とすることによ
り、外周に押し出し、下部に加圧ろ過され、サンプタン
ク8へ移送される。
【0027】つぎに繊維ろ過器4の構造について説明す
る。繊維ろ過器4は、胴a内部にろ材充填筒bがあり、
このろ材充填筒b内にろ材として高分子繊維3としてポ
リプロピレンが設置されている。高分子繊維3は、ろ材
押さえ板cで押さえられている。廃液は、高分子繊維3
のろ材上部から供給し、ろ材を通りろ液は胴aの下部か
ら排出される。
【0028】所定の流量に達した場合または、処理水質
を満足しなくなった場合、ろ材の高分子繊維3を交換す
る。ろ材の交換は、ろ過器上部の蓋dを開することによ
りろ材充填筒bに入った高分子繊維3を取り出す。
【0029】つぎに、活性炭ろ過器6について説明する
と、活性炭ろ過器6内の廃粒状活性炭層上に新たに粒状
活性炭を仕込んだときに、破砕活性炭が発生する。新粒
状活性炭中の破砕活性炭を含む逆洗水を続けて通水する
ことにより、廃粒状活性炭層を利用して破砕活性炭を前
記繊維ろ過器4の高分子繊維3の間隙に捕捉して処理す
る。
【0030】活性炭ろ過器6は上部からろ過水を給液
し、給液は粒状活性炭5を通り、内部に設置したインタ
ーナル管(図示せず)に収液される。所定の流量に達し
た場合、または処理水質を満足しなくなった場合、粒状
活性炭5を交換する。使用済の廃活性炭は下部から水に
よって流動化させスラリー濃度を低くして押し流す。
【0031】しかして、図1において、原子力発電所内
で発生した洗濯廃液または、シャワードレン等の放射性
廃液は収集タンク1で受け入れ、繊維ろ過器4,活性炭
ろ過器6へポンプ2で通液される。髪の毛や糸屑や垢等
の不溶解性の浮遊物質は繊維ろ過器4で、洗剤成分やC
OD等の溶解性固形分は活性炭ろ過器6で除去される。
この時、不溶解性および溶解性の放射性物質も各々除去
される。
【0032】ろ液はサンプタンク8へ回収され、プラン
ト内で再使用されるか、またはプラント外へ放出され
る。活性炭ろ過器6からの使用済の廃活性炭は、スラリ
ー状態でヌッチェ型ろ過乾燥機16に移送された後、ろ過
・脱水される。ろ液はサンプタンク8へ送り、活性炭の
廃スラッジはドラム缶10へ排出される。
【0033】使用済の廃活性炭中には、粒状活性炭の
他、活性炭の廃棄運転中に破砕した活性炭が含まれてい
る。これら廃活性炭は、ヌッチェ型ろ過乾燥機16でバッ
チ式に廃棄処理されると、ヌッチェ型ろ過乾燥機16のろ
過室18内で粒子の大きいものから先に沈み、粒径の小さ
い破砕炭はその上やその間隙に堆積する。
【0034】粒状のものと破砕された粒子のものとで廃
粒状活性炭層を形成し、その間隙で粒径の小さい粒子を
捕捉する。そして脱水後、ろ布21に堆積した脱水活性炭
を廃棄することにより、ろ布面が破砕活性炭で目詰まり
することを防止できる。これにより粒径の異なる活性炭
を効率的にろ過脱水処理することができる。なお、ヌッ
チェ式ろ過乾燥機16は、ろ液水質保持のため、運転初期
時の一定時間上流側の収集タンク1へろ液を返送しても
よい。
【0035】つぎに図3により本発明に係る放射性廃液
処理システムの第2の実施例を説明する。この第2の実
施例が第1の実施例と異なる点は図1に示した戻り配管
14を削除し、図3に示したように活性炭ろ過器6の上端
側とヌッチェ型ろ過乾燥機16の上端側との間に中間タン
ク32を設け、活性炭ろ過器6の下端側とサンプタンク8
の上端側との間に連結管33を設け、この連結管33と繊維
ろ過器4の下端側のろ液流出管34にそれぞれ逆洗水を流
入する逆洗水流入管35,36を設けたことにある。
【0036】すなわち、活性炭ろ過器6の上端側と中間
タンク32の上端流入側との間には第1の流路配管37が接
続され、中間タンク32の下端流出側とヌッチェ型ろ過乾
燥機16の上端流入側との間にはポンプ38を接続した第2
の流路配管39が接続している。その他の部分は第1の実
施例と同様なので、その説明は省略する。
【0037】本実施例において、脱水処理するにあた
り、活性炭ろ過器6内の廃活性炭と繊維ろ過器4および
活性炭ろ過器6の逆洗水とを予め中間タンク32に受け、
これらの混合物をヌッチェ型ろ過乾燥機16へ通水して処
理することにある。
【0038】また、運転方法によっては、廃活性炭スラ
リーと逆洗水スラリーとを各々一旦中間タンク32に受
け、これを処理するに当たり廃活性炭スラリーに続いて
逆洗水スラリーをヌッチェ型ろ過乾燥機16に通水して処
理することもできる。
【0039】さらに、バッチ毎にろ布21上に堆積した脱
水粒状活性炭をドラム缶10に廃棄することにより、粒状
活性炭の間隙にある破砕活性炭も粒状活性炭とともに除
去でき、ろ布21の目詰まりを防止することができる。
【0040】しかして、本発明に係る放射性廃液処理シ
ステムの実施例によれば、繊維ろ過器4および活性炭ろ
過器6から発生する逆洗水等を活性炭ろ過器から発生す
る粒状活性炭とともにヌッチェ型ろ過乾燥機16で処理す
ることができる。逆洗水中の浮遊物質は、粒状活性炭の
間隙や上面でろ過処理される。粒状活性炭を毎回排出し
てドラム缶に廃棄することにより浮遊物質もドラム缶へ
廃棄される。
【0041】また、廃粒状活性炭のろ過層形成に当たっ
て通常、ろ過性能を高くするため等に、ケイソウ土等の
ろ過助材を粒状活性炭および破砕活性炭、逆洗水等とと
もに混合して脱水処理することが行われる。
【0042】そこで、予め、ろ布21上にケイソウ土等の
ろ過助材の層を形成しておいてもよい。ここで、廃棄活
性炭中にケイソウ土等の異物質が混入すると、下流側の
二次処理として焼却処理する場合において未燃物として
残留し、最終処分時に廃棄物の増加となる。
【0043】そのため、粒状活性炭を予め、ミル破砕機
等を用いて破砕して、これをろ過助材として使用すると
よい。ろ過助材のミル破砕機での破砕に当たっては、活
性炭によるろ過層の間隙を小さくするため、平均粒径を
10μm程度にするとよい。これにより浮遊物質によりろ
布の目詰まり防止になる。
【0044】また、ヌッチェ型ろ過乾燥機16の脱水初期
時、ろ液水質向上のため、一定時間上流側の収集タンク
1へろ液を返送してよいが、凝集剤等を用いればろ過初
期時、上流側のタンクへろ液を返送しなくてもよく、そ
のためには、粒径の小さなろ布を用いてもよい。このよ
うにして、同材質の活性炭を破砕して予めろ過助材とし
て用いることにより、下流側での二次処理に当たり、新
たな残留廃棄物が発生することはない。
【0045】図4および図5に洗剤を主成分としたCO
Dやn−ヘキサンを吸着するときに用いた代表的なK社
およびT社製の粒状活性炭をスラリー移送するときの摩
耗破砕活性炭の粒径分布を示す。
【0046】図4は洗剤を主成分としたCODやn−ヘ
キサンを吸着するときに用いた代表的なK社の摩耗破砕
活性炭の粒度分布測定結果である。全体を 100%とした
場合の各々粒径を重量%で表示してある。
【0047】K社の摩耗破砕活性炭は、0.39〜25.1μm
の粒径に分布している。 0.3μm以下の小粒径の活性炭
も存在するが重量%で表示する場合、全体に対し微重量
のためカウントされない。
【0048】図5はT社の摩耗破砕活性炭の粒度分布測
定結果を示す。摩耗破砕活性炭は、3.13〜35.5μmの粒
径に分布している。上記K社の粒径分布と同様、2.21μ
m以下の粒径のものも存在するが重量%で表示した場
合、小粒径のものは、個数が多くない場合カウントする
のは難しい。
【0049】また、遠心脱水機等回転機を通過するとき
の破砕活性炭の粒径分布を図6に示す。図6は2500rp
mで遠心脱水後の破砕活性炭の粒径分布測定結果で、図
6から明らかなように2.21〜35.5μmの粒径に分布して
いる。
【0050】粒状活性炭の破砕活性炭で1μm以下の小
粒径のものは、全体の重量の1%未満である。従って発
生破砕活性炭のうち、1μm以下のものを無視すると、
ろ材の孔径を1μm以下のものを選定するとよい。この
場合、脱水初期のリーク活性炭を上流側へ戻す必要がな
く初期から平均的によい水質の脱水液が得られる。
【0051】通常、ろ布を編んで1μm以下の孔径を管
理するのは、困難であるため、ろ布表面でこの孔径を持
つテフロンフィルムをコーティングするとよい。また、
セラミックや焼結金属によるろ材を用いてもよい。
【0052】上述した本発明の実施例によれば、原子力
発電所等で発生した放射性物質を含む洗濯廃液,シャワ
ードレン,COD成分,油分等の不溶解性不純物を含有
する廃液を粒状活性炭を用いて吸着処理するシステムに
おいて、ヌッチェ型ろ過乾燥機により廃棄粒状活性炭お
よび逆洗等による破砕活性炭をともに処理することがで
きる。また、上流側に設けた浮遊物質を除去するろ過器
や活性炭ろ過器の逆洗操作で発生する浮遊物質を含む廃
液を廃活性炭含有廃液とともに処理することができる。
【0053】廃活性炭を脱水するヌッチェ型ろ過乾燥機
のろ材としては1μm以下のろ布を使用することが望ま
しく、粒状活性炭,破砕活性炭,逆洗による浮遊物質の
脱水にろ過助材として粒状活性炭を破砕して混合し処理
することが望ましく、ろ過助材の代わりに凝集材として
PACを使用することもできる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、粒状活性炭と破砕活性
炭とを同時に処理できるとともに、設備を構成する機器
点数の低減に相まって設備の小規模化をはかることがで
きる。また、設備が簡略化することにより信頼性も向上
し、機器のメンテナンスが少なくなり、作業に伴う放射
線被ばく低減になる。
【0055】さらに、浮遊物質とともに放射性物質を捕
捉した繊維充填層を遠隔自動運転により、逆洗して繰り
返し繊維を使用することにより、交換作業の短縮が計
れ、且つ作業員の放射線被ばくの低減になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性廃液処理システムの第1の
実施例を示す系統図。
【図2】図1における廃活性炭ろ過器を概略的に示す縦
断面図。
【図3】本発明に係る放射性廃液処理システムの第2の
実施例を示す系統図。
【図4】本発明の実施例で使用した摩耗破砕活性炭の粒
度分布測定結果の1例を示す棒線図。
【図5】本発明の実施例で使用した摩耗破砕活性炭の粒
度分布測定結果の他の例を示す棒線図。
【図6】本発明の実施例での遠心脱水後の破砕活性炭の
粒度分布測定結果を示す棒線図。
【図7】従来の放射性廃液処理システムを示す系統図。
【符号の説明】
1…収集タンク、2,12…ポンプ、3…高分子繊維、4
…繊維ろ過器、5…粒状活性炭、6…活性炭ろ過器、7
…遠心脱水機、8…サンプタンク、9…ホッパ、10…ド
ラム缶、11…循環水タンク、13…循環水ろ過機、14…戻
り配管、15…ドラム缶、16…ヌッチェ型ろ過乾燥機、17
…サンプタンク戻り管、18…ろ過室、19…洗浄スプレー
管、20…撹拌羽根、21…ろ布、22…回転シャフト、23…
モータ、24…軸受、25…冷熱媒ジャケット、26…外部断
熱材、27…ケーク自動排出口、28…原液供給管、29…加
圧空気供給管、30…ろ過水排出弁、31…ろ過水排出管、
32…中間タンク、33…連結管、34…ろ液流出管、35,36
…逆洗水流入管、37…第1の流路配管、38…ポンプ、39
…第2の流路配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 里美 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性廃液の収集タンクと、この収集タ
    ンクの出口側に接続した繊維ろ過器と、この繊維ろ過器
    のろ過水出口側に接続した活性炭ろ過器と、この活性炭
    ろ過器のろ過水出口側に並列接続したヌッチェ型ろ過乾
    燥機およびサンプタンクと、前記ヌッチェ型ろ過乾燥機
    のろ過水流口側から前記サンプタンクおよび前記収集タ
    ンクにそれぞれ接続する戻り配管とを具備したことを特
    徴とする放射性廃液処理システム。
  2. 【請求項2】 前記ヌッチェ型ろ過乾燥機はろ過原液の
    混合,ろ過,洗浄および乾燥の単位操作が単一の装置内
    で連続処理できるように各単位操作が組み込まれてなる
    ことを特徴とする請求項1記載の放射性廃液処理システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記活性炭ろ過器のろ過液入口側と前記
    ヌッチェ型ろ過乾燥機のろ過原液流入側との間に中間タ
    ンクを設けてなることを特徴とする請求項1記載の放射
    性廃液処理システム。
  4. 【請求項4】 前記繊維ろ過器のろ過液出口管に逆洗水
    流入配管を接続してなることを特徴とする請求項1記載
    の放射性廃液処理システム。
  5. 【請求項5】 前記ヌッチェ型ろ過乾燥機のろ過室内に
    孔径1μm以下のろ布を敷設してなることを特徴とする
    請求項1記載の放射性廃液処理システム。
  6. 【請求項6】 前記活性炭ろ過器にろ過助材として破砕
    粒状活性炭を充填してなることを特徴とする請求項1記
    載の放射性廃液処理システム。
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