JPH08122140A - ギヤノイズ評価装置 - Google Patents

ギヤノイズ評価装置

Info

Publication number
JPH08122140A
JPH08122140A JP6255144A JP25514494A JPH08122140A JP H08122140 A JPH08122140 A JP H08122140A JP 6255144 A JP6255144 A JP 6255144A JP 25514494 A JP25514494 A JP 25514494A JP H08122140 A JPH08122140 A JP H08122140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
gear
rotation speed
sound pressure
noise
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6255144A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3298334B2 (ja
Inventor
Yoshiki Kawasaki
芳樹 川崎
Masahiko Karube
正彦 軽部
Tatsuhiko Nishioka
龍彦 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP25514494A priority Critical patent/JP3298334B2/ja
Publication of JPH08122140A publication Critical patent/JPH08122140A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3298334B2 publication Critical patent/JP3298334B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車変速機等のギヤノイズを絶対的に評価
するための装置に関し、官能評価と計器による評価とを
一致させる。 【構成】 FFTアナライザからの複数の音圧値をニュ
ーロコンピュータに与え、このときに各回転数に対して
評価者が教師信号として絶対官能評価値を同時に設定す
るので、ニューロコンピュータは各音圧値が各絶対官能
評価値になるように学習して行き両者の差が許容誤差範
囲になったときに学習を停止して関数値を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はギヤノイズ評価装置に関
し、特に自動車変速機のギヤノイズを絶対的に評価する
ための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ギヤノイズは高度の訓練を受
けた人による官能評価によって行われて来ており、この
ような官能評価の一例が下記の表1に示されている。
【0003】
【表1】
【0004】即ち、高度の訓練を積んだ検査員でも聞こ
えないようなギヤノイズの場合には点数10として評価
され、また全てのユーザーがノイズと感じるようなギヤ
ノイズは点数5として評価される、というようになって
いる。そして、この点数5以上が例えば変速機を出荷す
る場合に許容できる評価レベルである。
【0005】これに対して、全てのユーザーがうるさく
感ずるような場合には点数4として評価され、ギヤとし
て全く機能しないような場合には点数1として評価され
るようになっている。
【0006】そして、このような熟練者による官能評価
は各ギヤ段について可能なものである。
【0007】一方、上記のような人手による官能評価と
は別にFFTアナライザ(周波数分析装置)等の計器を
用いた相対評価方式も採用されている。
【0008】図7はこのような計器を用いた従来のギヤ
ノイズ評価装置を示したもので、図中、1は変速機を示
し、この変速機1にはインプットシャフト2とアウトプ
ットシャフト3が結合されており、インプットシャフト
2はエンジン(図示せず)に接続され、アウトプットシ
ャフト3は車輪(図示せず)へ接続される。
【0009】また、4はアウトプットシャフト3(また
はインプットシャフト2)の回転数を検出するために設
けられた回転数センサであり、5は変速機1のギヤノイ
ズを検出するためのマイクである。
【0010】そして、回転数センサ4の出力信号とマイ
ク5の出力信号はFFTアナライザ6に送られ、その表
示部には図8に示したように回転数(周波数)に対する
音圧が各ギヤ段毎に分析されて表示され且つ全体(オー
バーオール)ノイズも併せて表示されるようになってい
る。なお、この表示例は一次歯み合い周波数での回転数
対音圧特性を示している。
【0011】また、回転数センサ4の出力信号は制御台
7にも与えられており、官能評価者8が現在のアウトプ
ットシャフト3の回転数を監視できるようになってい
る。
【0012】すなわち、制御台7に座っているオペレー
タ8は上記の官能評価者である必要はなく、このオペレ
ータ8は回転数センサ4からの出力信号によって示され
るアウトプットシャフト3の回転数を制御台7に設置さ
れた対応する計器を見てこの回転数を例えば100rpm
毎に上昇させて行き(図8参照)、その都度、回転数セ
ンサ4からの回転数とマイク5からのギヤノイズとをF
FTアナライザ6に入力する。
【0013】FFTアナライザ6はこれらの入力により
回転数の上昇に従って次数毎のギヤノイズ(音圧)を図
8に示すように周波数分析して出力することとなる。
【0014】そして、オペレータ8はこの周波数分析結
果から、全体ノイズと他のギヤ段ノイズとの差が少ない
ときはノイズが大きいとか或いは波形パターンによって
現在のギヤノイズがどのようなものであるかを判断して
いる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように官能評価
者による評価では人によってバラツキが生じる欠点があ
り、また図7に示した計器によるギヤノイズの評価では
数量的に正しく判断することができないという問題があ
る。
【0016】また、図7に示したような実験室(ベン
チ)での評価と実際に車両に搭載して測定する場合の相
関が得られない。すなわち、実際に車両に搭載した場合
にはマイクにあらゆるノイズが混入してしまい、このよ
うな状況と全く環境の違う実験室での評価とは関連性が
大きく損なわれてしまい実用的でないという問題があっ
た。
【0017】したがって本発明は、官能評価と計器によ
る評価とを一致させたギヤノイズ評価装置を実現するこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段及び作用】
〔1〕上記のようにエキスパートによる官能評価と計器
による評価では評価そのものが異なることが多い。その
原因はFFTアナライザでは音圧と周波数分析しかでき
ず、音の三要素の内のもう一つの要素である『音色』の
評価ができないためである。
【0019】そこで本発明者は、音色は様々な周波数を
持った音の各スペクトルの強さの組合せ及び各スペクト
ルの減衰値により生じると見做されるので、周波数の組
合せ及び減衰をニューロコンピュータ(ニューラルネッ
トワーク)で自動的に評価して官能評価をコンピュータ
上で実現することに着目した。
【0020】即ち、ニューロコンピュータは、ある入力
信号に対する出力信号を、参照する教師信号に合わせる
ように内部で用いるパラメータ(重み付け係数)を自動
的に変更することができる。
【0021】そこで本発明に係るギヤノイズ評価装置
は、ギヤが取付けられているシャフトの回転数を検出す
る回転数センサと、該ギヤのノイズを検出するマイク
と、該回転数及びノイズを入力して所定ギヤ段について
複数の回転数に対する音圧値を出力するFFTアナライ
ザと、各回転数に対して評価者が教師信号としての絶対
官能評価値を設定する制御台と、各音圧値を入力して各
絶対官能評価値になるように学習して行き該官能評価値
との差が許容誤差範囲内になったとき学習を停止して関
数値を決定するニューロコンピュータと、を備えてい
る。
【0022】本発明においては、FFTアナライザは従
来と同様に、ギヤが取り付けられているシャフトの回転
数を回転数センサから入力するとともにギヤのノイズを
マイクから入力して所定ギヤ段についての複数の回転数
に対する音圧(図8参照)を出力する。
【0023】一方、制御台においては評価者がシャフト
の回転数を変化させたときに各回転数に対して絶対官能
評価値を教師信号として入力設定する。
【0024】FFTアナライザから出力された複数の音
圧値はニューロコンピュータに入力され、このニューロ
コンピュータにおいては複数の入力が教師信号としての
各絶対官能評価値になるように所定数の絶対官能評価値
を与えて学習して行き、官能評価値との差が許容誤差範
囲内になったときに学習を停止して関数値(パラメー
タ)を決定する。
【0025】このようにして関数値が決定されたニュー
ロコンピュータを組み合わせたギヤノイズ評価装置を実
際のギヤノイズ評価に用いる場合には、マイク及び回転
数センサからの各出力信号をFFTアナライザ6で各回
転数に対する音圧値としてニューロコンピュータに与え
ると、このニューロコンピュータではすでに関数値が設
定されているので、この関数値に従って官能評価値を出
力することとなる。
【0026】〔2〕また本発明に係るギヤノイズ評価装
置においては、上記のようにニューロコンピュータを用
いずにギヤノイズを評価するために、ギヤが取付けられ
ているシャフトの回転数を検出する回転数センサと、該
ギヤのノイズを検出するマイクと、該回転数の周波数を
複数のサイドバンド周波数に変換する変換部と、該サイ
ドバンド周波数及びノイズを入力し所定ギヤ段について
各サイドバンド周波数に対するサイドバンド音圧値を出
力するFFTアナライザと、各回転数に対して評価者が
絶対官能評価値を設定する制御台と、各サイドバンド音
圧値を入力して該サイドバンド音圧値以外の音圧値の平
均値を求め各サイドバンド音圧値と該平均値との偏差の
二乗値に係数を乗じた値を加算したときの平方根が各絶
対官能評価値になるように複数の回転数分の演算を行っ
て連立方程式により該係数を求める演算部と、を備える
ことができる。
【0027】すなわち、回転数センサから出力されるシ
ャフトの回転数を複数のサイドバン周波数に変換部によ
って変換しこれをギヤノイズとともに従来と同様にFF
Tアナライザに入力する。
【0028】これによりFFTアナライザは各サイドバ
ンド周波数に対応した音圧値を出力するので、演算部で
はこれらの音圧値を入力してその平均を求め、各音圧値
と該平均値との偏差の二乗値に係数を乗じた値を加算し
たときの平方根が制御台から与えられる各絶対官能評価
値になるように複数の回転数分の演算を行い、これによ
って得られる連立方程式(未定係数法)により上記の係
数を求める。
【0029】このようにして作られたギヤノイズ評価装
置を実際にギヤノイズ評価に用いるときには、演算部に
おいて既に演算係数が求められているので、FFTアナ
ライザから出力された各サイドバンド周波数に対する音
圧値を演算部に与えれば、演算部は各音圧値の平均値と
各音圧値との偏差の二乗値に上記の係数を乗じた値を加
算し且つその平方根を求め、これが求める官能評価値と
なる。
【0030】
【実施例】
〔1〕図1は本発明に係るギヤノイズ評価装置(1)を
示したもので、この実施例では、図7に示した従来例と
比較すると、FFTアナライザ6から出力される音圧値
Aを入力するとともに制御台7から官能評価者8による
評価値(教師信号)Eを入力して官能評価画面10を表
示するニューロコンピュータ9を用いている点が異なっ
ている。
【0031】このような実施例の動作においては、FF
Tアナライザ6へ回転数センサ4からの出力信号並びに
マイク5からの出力信号が与えられて図8に示すような
各ギヤ段についての次数及び回転数毎の分析結果(一次
噛み合い周波数の音圧値)が出力されることは図7の従
来例と同様である。
【0032】このような多くの音圧値Aを入力したニュ
ーロコンピュータ9は同時に制御台7から変速機1の回
転数を順次変化させるときに各回転数において官能評価
者であるオペレータ8から設定された絶対官能評価値E
を制御台7より入力する。この絶対官能評価値は上記の
表1に示した通りのものである。
【0033】そして、ニューロコンピュータ9において
は、図2に示すような演算過程によりその関数値を決定
する。
【0034】すなわち、図2に示すようなニューラルネ
ットワーク(バックプロパゲーション)においては入力
パターンは入力層と中間層と出力層とを経て出力される
が、このニューラルネットワークは或る入力信号に対す
る出力信号を、参照する教師信号に合わせるように内部
で用いるパラメータを自動的に変更する写像関数の一種
である。内部パラメータとはニューラルネットワークを
構成するニューロンの中に存在し、ニューロンに入力
される信号に乗ずる重み、該重みを乗じた信号に対し
て出力を与えるシグモイド関数の勾配、及びその出力
が有効な値に達しているかを判別する閾値を指してい
る。これらのパラメータを自動的に調整することで教師
信号の入出力関係の真似をしようとするものである。
【0035】具体的には、図示のように出力層において
3つの官能評価値「5」〜「7」を割り当てた場合、入
力パターンは各々のユニット間の全ての結合係数を計算
させ、その結果出力層で得られる信号のうちのいずれか
を“1”とし、その外を“0”に割り当てる。
【0036】例えば図示の例では官能評価値「6」が
“1”の場合にFFTアナライザ6から複数の音圧値が
入力された場合にユニット間の全ての結合係数を決定す
ることとなる。
【0037】このようにして回転数が変化することによ
り出力層における“1”の状態が順次ずれていくことに
より、このニューラルネットワークの係数が学習されて
徐々に収束されるようになる。通常、この学習には、5
0以上の教師信号データが必要とされる。
【0038】そして、このように学習して行った結果、
官能評価値と出力層で示される評価値との誤差が許容範
囲内になったときに学習を停止してこのような関数値、
すなわち係数を固定させる。
【0039】このようにしてニューロコンピュータ9に
おける関数値が決定されたので、このような装置を用い
てギヤノイズの評価を行う。
【0040】すなわち、回転数センサ4からの出力信号
とマイク5からのギヤノイズとをFFTアナライザ6が
入力して図8に示すような音圧値Aをニューロコンピュ
ータ9に与えると、ニューロコンピュータ9ではすでに
関数値が決定されているのでこの関数値に基づき演算が
行われて官能評価画面10が得られることとなる。この
例では、官能評価値が「5」であることを示している。
【0041】このようにして、従来から用いられている
FFTアナライザ6では音圧と周波数の関係しか評価に
加わることができなかったが、本発明ではニューロコン
ピュータを用いているために評価者による官能評価、す
なわち音圧及び周波数だけでなく「音色」をも含む“音
の3要素”にて行われている評価と等価となり、計器を
用いても常に官能評価とほぼ等しい評価を行うことが可
能となる。
【0042】また、図1に示すような実験室での評価に
加えて、本発明では図3に示すように車両に搭載した状
態でも正しいギヤノイズの評価を行うことができる。
【0043】すなわち、同図に示すように回転数センサ
4からの回転数信号とマイク5からのギヤノイズ信号と
を車両に搭載したディジタルオーディオテープ11に取
り込む。なお、このディジタルオーディオテープ11に
取り込むときには図示の如くすでにデータサンプリング
が行われている。
【0044】したがって、このようなディジタルオーデ
ィオテープ11をFFTアナライザ6にかけると、図1
に示したのと同様にFFTアナライザ6からは複数の音
圧値Aがニューロコンピュータ8に与えられて官能評価
画面10が与えられることとなる。
【0045】このように車両に搭載してギヤノイズを評
価する場合には、マイク5に様々なノイズが混入する
が、ニューロコンピュータ9では図1に示したように官
能評価者8からの官能評価値Eが同じようにして与えら
れるので、最終的にこのニューロコンピュータ9は官能
評価者による絶対評価値が得られるような関数値とな
り、実験室での評価と車載状態での評価の相関関係が強
くなる。
【0046】〔2〕上記の実施例においてはニューロコ
ンピュータを用いて行ったが、本発明ではニューロコン
ピュータを用いずにギヤノイズ評価を行うことも可能で
ある。
【0047】図4はそのようなニューロコンピュータを
用いない場合の実施例を示しており、図1に示した実施
例と比較すると、回転数センサ4の出力信号をFFTア
ナライザ6に直接入れずに変換部12を経由して与えて
いる点が異なっている。
【0048】すなわち、この変換部12においては、官
能評価者であるオペレータ8が設定するシャフト3(又
は2)の回転数のサイドバンド周波数(回転数)を基に
して音圧をFFTアナライザ6から出力させようとする
ものである。
【0049】このサイドバンド周波数とは、歯車の一対
の組合せがドライブ側歯数Z1 であり被ドライブ側歯数
がZ2 であるとすると、ドライブ側のギヤノイズのみを
考えた場合、そのドライブ側のギアの中心周波数C
SOは、CSO=(Z1 ×N)/60となる。そして、この
ときの音圧をA0 とする。
【0050】そして、ドライブ側のギア歯数に1枚,2
枚,3枚・・・と歯数を仮想的に増減させたときの周波
数がサイドバンド周波数であり、変換部12からはこの
サイドバンド周波数が出力されることとなる。
【0051】すなわち、例えば実際には2000rpm の回転
数であっても、変換部12から与えられる回転数はこの
2000rpm の近傍の2つの回転数として与えられ、それぞ
れのサイドバンド周波数における音圧値がFFTアナラ
イザ6から出力されることとなる。
【0052】これを式で示すと次式(1)のようにな
る。
【0053】
【数1】
【0054】なお、サイドバンド周波数Cs1,CS2,C
S3・・・はそれぞれ2つのサイドバンド周波数が生ずる
が、簡略化のため、ここではその音圧値を1つで代表的
にA 1,A2,A3,・・・というように表している。
【0055】このようにしてサイドバンド周波数に基づ
き音圧値Aが演算部13に与えられると、演算部13で
は次の式(2)に従った演算を行う。
【0056】
【数2】
【0057】すなわち、各サイドバンド音圧値A1
2,A2,・・・以外の音圧値の平均値Xを求め、ここ
でこの平均値Xと各音圧値A1,A2,A3,・・・との
偏差(これにより各サイドバンド音圧値の雑音成分(直
流成分)を除去することができる)の二乗を求めるとと
もに各偏差の二乗に対して係数m1,m2,m3 をそれぞ
れ掛け合わせ且つ加算した上でその平方根をとることに
よってギヤノイズの官能評価値を計器で行った場合の代
表特性値である官能評価値Eと対応させる。
【0058】そして、オペレータ8が回転数を変化させ
ることにより、式(1)に示した音圧値も変化するの
で、式(2)における係数m1,m2,m3,・・・の数
だけ音圧値のデータを取れば係数mに関しての連立方程
式が成立することとなり、これらの係数が求められる。
これらの係数を「重み分け修整係数」として例えばm1
=1,m2=0.75,m3=0.75というように1以
下の値が得られる。
【0059】このようにして重み分け修整係数が得られ
た演算部13を用いて実際にギヤノイズ評価を行うと、
すでに演算部13では係数が定められているので、FF
Tアナライザ6から出力された音圧値Aを受けた演算部
13は式(2)の演算を実行することができ、この式
(2)の平方根の値Eがこのときの絶対官能評価値とな
る。
【0060】そして、この図4の実施例においても演算
部13においては図1と同様に官能評価画面10が同様
にして得られることとなる。
【0061】なお、上記の説明では、車両の変速機を例
にとって説明したが、本発明はこれに限らずギヤノイズ
が発生し得るあらゆる箇所に適用可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るギヤ
ノイズ評価装置によれば、FFTアナライザからの複数
の音圧値をニューロコンピュータに与え、このときに各
回転数に対して評価者が教師信号として絶対官能評価値
を同時に設定するので、ニューロコンピュータは各音圧
値が各絶対官能評価値になるように学習して行き両者の
差が許容誤差範囲になったときに学習を停止して関数値
を決定するように構成したので、音の三要素を含んでい
る評価者による官能評価と同様に音の三要素を含んだ形
でニューロコンピュータが関数値を決定していることか
ら評価値による官能評価と計器による官能評価とがほぼ
一致することとなり正しい評価が自動的に得られるここ
となる。
【0063】図5はニューロコンピュータを用いた場合
の評価と評価者による官能評価との判定結果(ニューロ
データのサンプル数=145)を示したもので、この判
定結果から判るようにニューロ評価点は官能評価点より
も最大で0.25点の許容誤差範囲内に収まっているこ
とが判る。
【0064】また図6に示した判定結果においては、ニ
ューロデータのサンプル数を183に増やした結果、や
はりこの場合でも最大の評価差は0.25点に止まって
いることが判る。
【0065】さらに本発明によっては実験室だけでなく
車両に搭載した場合でも官能評価値を基準にしてギヤノ
イズ判定を行っているので両者の相関関係が非常に強く
なる。
【0066】さらには、ニューロコンピュータを用いな
くても各回転数に対して複数のサイドバンド周波数とい
う概念を用いて所定の演算を行えば評価者による官能評
価値になるような修整係数を求めることができ、上記と
同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るギヤノイズ評価装置の実施例を示
した図である。
【図2】本発明に係るギヤノイズ評価装置(1)に用い
られるニューロコンピュータの原理を説明するための図
である。
【図3】本発明に係るギヤノイズ評価装置を車両に搭載
して評価処理を行うときの図である。
【図4】本発明に係るギヤノイズ評価装置(2)の実施
例を示した図である。
【図5】本発明に係るギヤノイズ評価装置(1)による
ニューロコンピュータの判定結果(その1)を示したグ
ラフ図である。
【図6】本発明に係るギヤノイズ評価装置(1)による
ニューロコンピュータの判定結果(その2)を示したグ
ラフ図である。
【図7】従来のギヤノイズ評価装置を示した図である。
【図8】本発明及び従来のギヤノイズ評価装置に用いら
れるFFTアナライザによって得られる回転数(周波
数)対音圧の分析結果をギヤ段毎に示したグラフ図であ
る。
【符号の説明】
1 変速機 2 インプットシャフト 3 アウトプットシャフト 4 回転数センサ 5 マイク 6 FFTアナライザ 7 制御台 8 オペレータ(官能評価者) 9 ニューロコンピュータ 10 官能評価画面 12 変換部 13 演算部 図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギヤが取付けられているシャフトの回転
    数を検出する回転数センサと、該ギヤのノイズを検出す
    るマイクと、該回転数及びノイズを入力して所定ギヤ段
    について複数の回転数に対する音圧値を出力するFFT
    アナライザと、各回転数に対して評価者が教師信号とし
    ての絶対官能評価値を設定する制御台と、各音圧値を入
    力して各絶対官能評価値になるように学習して行き該官
    能評価値との差が許容誤差範囲内になったとき学習を停
    止して関数値を決定するニューロコンピュータと、を備
    えたことを特徴とするギヤノイズ評価装置。
  2. 【請求項2】 ギヤが取付けられているシャフトの回転
    数を検出する回転数センサと、該ギヤのノイズを検出す
    るマイクと、該回転数の周波数を複数のサイドバンド周
    波数に変換する変換部と、該サイドバンド周波数及びノ
    イズを入力し所定ギヤ段について各サイドバンド周波数
    に対するサイドバンド音圧値を出力するFFTアナライ
    ザと、各回転数に対して評価者が絶対官能評価値を設定
    する制御台と、各サイドバンド音圧値を入力して該サイ
    ドバンド音圧値以外の音圧値の平均値を求め各サイドバ
    ンド音圧値と該平均値との偏差の二乗値に係数を乗じた
    値を加算したときの平方根が各絶対官能評価値になるよ
    うに複数の回転数分の演算を行って連立方程式により該
    係数を求める演算部と、を備えたことを特徴とするギヤ
    ノイズ評価装置。
JP25514494A 1994-10-20 1994-10-20 ギヤノイズ評価装置 Expired - Fee Related JP3298334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25514494A JP3298334B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 ギヤノイズ評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25514494A JP3298334B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 ギヤノイズ評価装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08122140A true JPH08122140A (ja) 1996-05-17
JP3298334B2 JP3298334B2 (ja) 2002-07-02

Family

ID=17274700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25514494A Expired - Fee Related JP3298334B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 ギヤノイズ評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3298334B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010059037A (ko) * 1999-12-30 2001-07-06 이계안 차량의 변속기 소음/진동 발생 근접 방법
FR2828280A1 (fr) * 2001-08-01 2003-02-07 Renault Procede et dispositif de surveillance automatique du fonctionnement d'une boite de vitesses de vehicule automobile
KR100440144B1 (ko) * 2001-12-18 2004-07-12 현대자동차주식회사 변속기의 인라인 검사장치 및 방법
WO2005022095A1 (ja) * 2003-08-28 2005-03-10 Honda Motor Co., Ltd. 音振解析装置および音振解析方法、並びに音振解析用のプログラムおよび音振解析用のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN106198062A (zh) * 2016-07-27 2016-12-07 哈尔滨市科佳通用机电有限公司 轨道交通工具故障车载声学检测系统及检测方法
CN106441548A (zh) * 2016-09-13 2017-02-22 同济大学 变速器齿轮敲击实验及噪声声品质分析方法
WO2019184892A1 (zh) * 2018-03-26 2019-10-03 京东方科技集团股份有限公司 一种测试箱
JP2020101411A (ja) * 2018-12-20 2020-07-02 株式会社小野測器 聴感実験ツールおよび聴感実験サーバ
CN112985582A (zh) * 2021-04-29 2021-06-18 四川虹美智能科技有限公司 冰箱噪音检测方法及装置
CN114279557A (zh) * 2022-03-02 2022-04-05 山东卓朗检测股份有限公司 一种分布式声学检测设备及其检测方法
JP2022055513A (ja) * 2020-09-29 2022-04-08 トヨタ自動車株式会社 車載部品の動作音推定装置
JP2022061072A (ja) * 2020-10-06 2022-04-18 トヨタ自動車株式会社 車両の異音判定装置
US11776331B2 (en) 2020-11-09 2023-10-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Noise estimation device and vehicle control device

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01260327A (ja) * 1988-04-12 1989-10-17 Ono Sokki Co Ltd 音あるいは振動の定量並びに官能評価方法およびその装置
JPH02272326A (ja) * 1989-04-14 1990-11-07 Hitachi Ltd 機器/設備の状態診断システム
JPH06241297A (ja) * 1993-02-10 1994-08-30 Hitachi Ltd 変速機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01260327A (ja) * 1988-04-12 1989-10-17 Ono Sokki Co Ltd 音あるいは振動の定量並びに官能評価方法およびその装置
JPH02272326A (ja) * 1989-04-14 1990-11-07 Hitachi Ltd 機器/設備の状態診断システム
JPH06241297A (ja) * 1993-02-10 1994-08-30 Hitachi Ltd 変速機

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010059037A (ko) * 1999-12-30 2001-07-06 이계안 차량의 변속기 소음/진동 발생 근접 방법
FR2828280A1 (fr) * 2001-08-01 2003-02-07 Renault Procede et dispositif de surveillance automatique du fonctionnement d'une boite de vitesses de vehicule automobile
KR100440144B1 (ko) * 2001-12-18 2004-07-12 현대자동차주식회사 변속기의 인라인 검사장치 및 방법
WO2005022095A1 (ja) * 2003-08-28 2005-03-10 Honda Motor Co., Ltd. 音振解析装置および音振解析方法、並びに音振解析用のプログラムおよび音振解析用のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2005098984A (ja) * 2003-08-28 2005-04-14 Honda Motor Co Ltd 音振解析装置及び音振解析方法並びに音振解析用のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び音振解析用のプログラム
US7401000B2 (en) 2003-08-28 2008-07-15 Honda Motor Co., Ltd. Acoustic vibration analyzing apparatus and acoustic vibration analyzing method, program for analyzing acoustic vibration, and recording medium, readable by computer, on which program for analyzing acoustic vibration is stored
CN106198062A (zh) * 2016-07-27 2016-12-07 哈尔滨市科佳通用机电有限公司 轨道交通工具故障车载声学检测系统及检测方法
CN106441548A (zh) * 2016-09-13 2017-02-22 同济大学 变速器齿轮敲击实验及噪声声品质分析方法
WO2019184892A1 (zh) * 2018-03-26 2019-10-03 京东方科技集团股份有限公司 一种测试箱
JP2020101411A (ja) * 2018-12-20 2020-07-02 株式会社小野測器 聴感実験ツールおよび聴感実験サーバ
JP2022055513A (ja) * 2020-09-29 2022-04-08 トヨタ自動車株式会社 車載部品の動作音推定装置
JP2022061072A (ja) * 2020-10-06 2022-04-18 トヨタ自動車株式会社 車両の異音判定装置
US11776331B2 (en) 2020-11-09 2023-10-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Noise estimation device and vehicle control device
CN112985582A (zh) * 2021-04-29 2021-06-18 四川虹美智能科技有限公司 冰箱噪音检测方法及装置
CN114279557A (zh) * 2022-03-02 2022-04-05 山东卓朗检测股份有限公司 一种分布式声学检测设备及其检测方法
CN114279557B (zh) * 2022-03-02 2022-05-17 山东卓朗检测股份有限公司 一种分布式声学检测设备及其检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3298334B2 (ja) 2002-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5574646A (en) Gear noise evalutation system
JP3298334B2 (ja) ギヤノイズ評価装置
CN109920439B (zh) 基于音调能量和人耳频率选择性的减变速机啸叫评判方法
US7401000B2 (en) Acoustic vibration analyzing apparatus and acoustic vibration analyzing method, program for analyzing acoustic vibration, and recording medium, readable by computer, on which program for analyzing acoustic vibration is stored
JP7462400B2 (ja) 問題騒音の発音源を識別するための騒音データの人工知能装置および前処理方法
CN114383711B (zh) 车辆的异响判定装置
CN104918536B (zh) 听力测定自测试
JP3251799B2 (ja) 機器の診断装置
CN108613806A (zh) 一种齿轮检测方法及装置
US6324290B1 (en) Method and apparatus for diagnosing sound source and sound vibration source
Jay Sound/vibration quality engineering
JP2001108579A (ja) 自動車の走行特性評価方法及びその評価装置
JP3885297B2 (ja) 異音判定装置及び異音判定方法
JP5077847B2 (ja) 残響時間推定装置及び残響時間推定方法
US5661659A (en) Instrumentation power supply and read unit for testing gearboxes through various speeds and gears
Younes et al. Experimental study of real gear transmission defects using sound perception
Lee et al. Design of new sound metric and its application for quantification of an axle gear whine sound by utilizing artificial neural network
Listewnik et al. An on-line diagnostics application for evaluation of machine vibration based on standard ISO 10816-1
Lee et al. Sound quality analysis of a passenger car based on rumbling index
JP3769654B2 (ja) 周波数解析装置
JPH1194642A (ja) 音源・振動源の寄与診断装置
JP3328824B2 (ja) Vベルト式無段変速機のベルトノイズ解析装置
JP3626917B2 (ja) 非定常騒音のノイジネス評価装置
JP2001159586A (ja) 音評価方法及び装置並びに音評価用プログラムを記憶した記憶媒体
JP3150531B2 (ja) 音質評価装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020319

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees