JPH08118911A - 乗用車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りラジアルタイヤ

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JPH08118911A
JPH08118911A JP6255431A JP25543194A JPH08118911A JP H08118911 A JPH08118911 A JP H08118911A JP 6255431 A JP6255431 A JP 6255431A JP 25543194 A JP25543194 A JP 25543194A JP H08118911 A JPH08118911 A JP H08118911A
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JP
Japan
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tire
belt layer
belt
layer
circumferential direction
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JP6255431A
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English (en)
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Yasuo Morikawa
庸雄 森川
Toshihiko Suzuki
俊彦 鈴木
Koichiro Aikawa
孝一郎 相川
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤの軽量化および低転動抵抗化を図りな
がら、操縦安定性を向上させると共に高速耐久性、荷重
耐久性を向上させることができる乗用車用空気入りラジ
アルタイヤを提供すること。 【構成】 本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤ
は、左右一対のビード部間に装架されたカーカス層1の
外側のトレッド部に、カーカス層1からトレッド面の方
向に1番ベルト層1B、2番ベルト層2B、3番ベルト
層3Bのそれぞれが芳香族ポリアミド繊維コードからな
る3枚のベルト層をタイヤ周方向にタイヤ1周に亘って
環状に配置し、前記1番ベルト層1B又は前記3番ベル
ト層3Bのタイヤ周方向に対するコード角度を40°〜60
°にすると共に残りのベルト層のタイヤ周方向に対する
コード角度を10°〜30°になし、さらに、これらのベル
ト層のコードをプライ間で互いに交差させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤの軽量化および
低転動抵抗化を図りながら、操縦安定性を向上させると
共に高速耐久性、荷重耐久性を向上させることができる
乗用車用空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高速耐久性に優れる空気入りラジ
アルタイヤのベルト部構造としては、例えば、タイヤ周
方向に対するコード角度が10°〜30°であってプライ間
でコードが互いに交差した2層のスチールコードベルト
層の外周側に、ベルト補強層(ベルトカバー層、タイヤ
周方向に対するコード角度が実質的に0°)としてナイ
ロンコードを平行に引き揃えたゴムテープを螺旋状に巻
き付けるというものであった(特公平4-47618 号公報)
。しかしながら、この場合、2層のスチールコードベ
ルト層以外にナイロンコードベルト補強層を追加するた
めに、タイヤ重量が大きくなり結果的にタイヤの転動抵
抗を増大させてしまうという欠点があった。
【0003】そこで、これらの欠点を解消するために、
2層のスチールコードベルト層およびナイロンコードベ
ルト補強層に代えて3層の芳香族ポリアミド繊維コード
ベルト層を積層配置することが試みられている。すなわ
ち、スチールコードの強力が約60kg/1本(2+2(0.25))に
対して、芳香族ポリアミド繊維コードの強力は約50kg/1
本(1500d/2) と低いが、ナイロンコードの強力の15kg/1
本(840d/2)に対しては圧倒的に大きいことから、スチー
ルコードベルト層2層およびナイロンコードベルト補強
層に対して芳香族ポリアミド繊維コードベルト層を3層
にすれば、その強力不足を補えるからである。
【0004】しかしながら、実際の使用に際しては、ベ
ルト層には強さ以外に剛性も重要であり、芳香族ポリア
ミド繊維コードベルト層を単純に3層積層しただけで
は、2層のスチールコードベルト層の外周側にナイロン
コードベルト補強層を配置したベルト構造の場合に比し
てベルト剛性が低いため、操縦安定性が悪いという問題
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ベル
ト層を芳香族ポリアミド繊維コードベルト層の3層とす
ることによりタイヤの軽量化および低転動抵抗化を図り
ながら、操縦安定性を向上させると共に高速耐久性、荷
重耐久性を向上させることができる乗用車用空気入りラ
ジアルタイヤを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の乗用車用空気入
りラジアルタイヤは、左右一対のビード部間に装架され
たカーカス層の外側のトレッド部に、カーカス層からト
レッド面の方向に1番ベルト層、2番ベルト層、3番ベ
ルト層のそれぞれが芳香族ポリアミド繊維コードからな
る3枚のベルト層をタイヤ周方向にタイヤ1周に亘って
環状に配置し、前記1番ベルト層又は前記3番ベルト層
のタイヤ周方向に対するコード角度を40°〜60°にする
と共に残りのベルト層のタイヤ周方向に対するコード角
度を10°〜30°になし、さらに、これらのベルト層のコ
ードをプライ間で互いに交差させてなることを特徴とす
る。
【0007】すなわち、本発明の乗用車用空気入りラジ
アルタイヤは、下記の二種類のタイヤを包含する(タイ
ヤ1、タイヤ2)。ここで、マイナス(−)は、コード
角度がタイヤ周方向に対して反対向きであることを意味
し、以下、コードの傾斜方向を明示するためにこのよう
に記載する。 タイヤ1 (別例) 1番ベルト層のコード角度 40°〜60°(−40°〜−60°) 2番ベルト層のコード角度 −10°〜−30°(10°〜30°) 3番ベルト層のコード角度 10°〜30°(−10°〜−30°) タイヤ2 1番ベルト層のコード角度 10°〜30°(−10°〜−30°) 2番ベルト層のコード角度 −10°〜−30°(10°〜30°) 3番ベルト層のコード角度 40°〜60°(−40°〜−60°) このように、芳香族ポリアミド繊維コードベルト層を3
層配置することによりスチールコードベルト層2層配置
の場合に匹敵するようにベルト層全体の強度を高め得る
ので耐久性(高速耐久性、荷重耐久性)を向上でき、さ
らに、これらのベルト層のコード角度を特定することに
よりベルト剛性(特に横剛性(タイヤ幅方向剛性))を
高めることができるから操縦安定性の向上が可能とな
る。
【0008】以下、図を参照して本発明の構成につき詳
しく説明する。空気入りラジアルタイヤは、一般に、左
右一対のビード部とこれらビード部に連結する左右一対
のサイドウオール部とこれらサイドウオール部間に配さ
れるトレッド部からなる。左右一対のビード部間にはタ
イヤ周方向に対するコード角度が略90°のカーカス層が
装架されており、トレッド部においてはこのカーカス層
の外周を取り囲むようにベルト層が配置されている。
【0009】カーカス層のコードの材質としては、一般
に、レーヨン、ナイロン、ポリエステル等の有機繊維が
用いられる。本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤ
は、このようなラジアルタイヤであって、トレッド部に
おいて、カーカス層からトレッド面の方向に1番ベルト
層、2番ベルト層、3番ベルト層のそれぞれが芳香族ポ
リアミド繊維コードからなる3枚のベルト層を配置した
前記のタイヤ1又はタイヤ2で示されるタイヤである。
【0010】 タイヤ1 図1は、タイヤ1のベルト部構造の一例を示す平面視説
明図である。図1において、カーカス層1の外側にはカ
ーカス層1に接するように1番ベルト層1Bが配されて
おり、この1番ベルト層1Bの外側には2番ベルト層2
Bが配され、2番ベルト層2Bの外側には3番ベルト層
3Bが配されている。
【0011】1番ベルト層1Bのタイヤ周方向EE’に
対するコード角度αは40°〜60°、2番ベルト層2Bの
タイヤ周方向EE’に対するコード角度βは−10°〜−
30°、3番ベルト層3Bのタイヤ周方向EE’に対する
コード角度γは10°〜30°となっている。これらのベル
ト層1B、2B、3Bのそれぞれは、芳香族ポリアミド
繊維コードからなる。2番ベルト層2Bは、1番ベルト
層1Bの幅方向端部を少なくとも覆う幅を有する。3番
ベルト層3Bの幅は、2番ベルト層2Bの幅よりも狭
い。
【0012】図2にタイヤ1のベルト部構造の別例を示
す。図2では、1番ベルト層1Bのタイヤ周方向EE’
に対するコード角度αは−40°〜−60°、2番ベルト層
2Bのタイヤ周方向EE’に対するコード角度βは10°
〜30°、3番ベルト層3Bのタイヤ周方向EE’に対す
るコード角度γは−10°〜−30°となっている。また、
3番ベルト層3Bの外側には、ナイロンコードからなる
ベルト補強層4(タイヤ周方向EE’に対するコード角
度は実質的に0°)が配されている。
【0013】 タイヤ2 図3は、タイヤ2のベルト部構造の一例を示す平面視説
明図である。図3では、1番ベルト層1Bのタイヤ周方
向EE’に対するコード角度αが10°〜30°で、3番ベ
ルト層3Bのタイヤ周方向EE’に対するコード角度γ
が40°〜60°となっていることを除いて図1におけると
同様である。
【0014】また、図4にタイヤ2のベルト部構造の別
例を示す。図4では、1番ベルト層1Bのタイヤ周方向
EE’に対するコード角度αは−10°〜−30°、3番ベ
ルト層3Bのタイヤ周方向EE’に対するコード角度γ
が−40°〜−60°となっていることを除いて図2におけ
ると同様である。 本発明において、1番ベルト層1B又は3番ベルト
層3Bのタイヤ周方向EE’に対するコード角度を40°
〜60°(又は−40°〜−60°)としたのは、後記実施例
から明らかなように、40°〜60°の範囲内において高速
耐久性、荷重耐久性が良好となり、かつ60°以下がプラ
イステアーが小さいからである。また、残りのベルト層
のタイヤ周方向EE’に対するコード角度を10°〜30°
(又は−10°〜−30°)としたのは、10°未満ではタイ
ヤ成型作業性が困難となり、30°を超えるとベルト補強
効果が低下しタイヤ外径が大きくなり耐久性能も低下す
るからである。
【0015】図2および図4におけるようにベルト補強
層4を配置する場合には、ナイロンコードを平行に引き
揃え埋設したゴムテープを、3番ベルト層3B上に、そ
の側端を互いに突き合わせて実質的に重なり部分を生じ
ることなくタイヤ周方向に連続して螺旋状に巻き付ける
ことによりベルト補強層4を構成するのがよい。この場
合、ゴムテープの幅dと最広巾のベルト層2B又は1B
の幅Bdとの比d/Bdを0.03〜0.15とするのがよい。
これにより、ベルト補強層4にはスプライス部がなくな
るので、タイヤユニフォーミティーが良好となり、特
に、タイヤが半径方向に受ける反力の変化を表わすラジ
アル・フォース・バリエーション(RFV)を低減する
ことができる。
【0016】ここで、芳香族ポリアミド繊維コードと
は、密度が3g/cm3 未満であり、引張強さが15g/d
以上で引張弾性率が200 g/d 以上からなる有機繊維か
ら選ばれた繊維を撚り合わせてなるコードであり、1種
類の繊維からなるコードに限定されるものではなく、2
種類以上の有機繊維を撚り合わせたコードでもよい。
「密度が3g/cm3 未満であり、引張強さが15g/d 以
上で引張弾性率が200 g/d 以上からなる有機繊維」と
は、芳香族ポリアミド繊維(デュポン社製ケブラー、ア
クゾ社製トワロン、帝人社製テクノーラ)などであっ
て、この特性を満足するものであればよい。
【0017】密度が3g/cm3 超の場合、ベルト層の重
量が増加し、タイヤの軽量化を図るのが困難となる。引
張強さが15g/d 未満の場合、ベルト層の強度を維持す
るためには繊維コードの打ち込み本数を多くする必要が
あるので生産性が悪化するばかりでなく、ベルト層の重
量が増加し、タイヤの軽量化を図るのが困難となる。引
張弾性率が200 g/d 未満の場合、ベルト層のタイヤ周
方向剛性が不足し、高速走行時のベルト部のタイヤ半径
方向外方への成長が大きくなり、ベルト耐久性を悪化さ
せてしまう。また、ベルト層の引張弾性率を維持するた
めに、繊維コードの打ち込み本数を多くする場合には、
生産性が悪化するばかりでなく、ベルト層の重量が増加
し、タイヤの軽量化を図るのが困難となる。
【0018】つぎに、図5に従来の乗用車用空気入りラ
ジアルタイヤのベルト部構造の一例を示す。図5におい
て、カーカス層1の外側には、下側ベルト層10と上側ベ
ルト層11の2枚のベルト層が配置されている。下側ベル
ト層10のスチールコード10aのタイヤ周方向EE’に対
するコード角度θは10°〜30°であって、上側ベルト層
11のスチールコード11a のタイヤ周方向EE’に対する
コード角度θは−10°〜−30°である。下側ベルト層10
のスチールコード10a と上側ベルト層11のスチールコー
ド11a とは互いに交差している。
【0019】上側ベルト層11の外側には、ナイロンコー
ドのような熱収縮性有機繊維コード12a からなるベルト
補強層4が配されている。熱収縮性有機繊維コード12a
のタイヤ周方向EE’に対するコード角度は、実質的に
0°である。
【0020】
【実施例】
実施例1 タイヤサイズ 195/70R14 91Hであってカーカス層が1000
d/2 ポリエステルコード2枚のカーカス構造に下記ベル
ト部構造を有する従来タイヤA、対比タイヤB、本発明
タイヤC、本発明タイヤDにつき、タイヤユニフォーミ
ティー、高速耐久性、タイヤ転動抵抗、実車操縦安定性
能を評価した。
【0021】(A)従来タイヤAのベルト部構造(図
5) 1番ベルト層: 2+2(0.25) 、スチールコード40本/5c
m、コード角度タイヤ周方向に対し20°。 2番ベルト層: 2+2(0.25) 、スチールコード40本/5c
m、コード角度タイヤ周方向に対し−20°。
【0022】1番ベルト層と2番ベルト層とはプライ間
でコードが交差。 ベルト補強層: 840d/2 、ナイロンコード55本/5cm、コ
ード角度タイヤ周方向に対し実質的に0°、1番ベルト
層の幅の0.07倍の幅のゴムテープを螺旋状に巻き2番ベ
ルト層の幅方向端部を覆うことにより構成。 (B)従来タイヤBのベルト部構造 1番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し25°。
【0023】2番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミ
ド繊維コード50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し
−25°。 3番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し25°。 (C)本発明タイヤCのベルト部構造(図1) 1番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し55°。
【0024】2番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミ
ド繊維コード50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し
−25°。 3番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し25°。 (D)本発明タイヤDのベルト部構造(図2) 1番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し−55°。
【0025】2番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミ
ド繊維コード50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し
25°。 3番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し−25°。 ベルト補強層:840d/2、ナイロンコード55本/5cm、コー
ド角度タイヤ周方向に対し実質的に0°、最広巾の2番
ベルト層の幅の0.07倍のゴムテープを螺旋状に巻き2番
ベルト層の幅方向端部を覆うことにより構成。タイヤユニフォーミティーの評価方法 :(プライステア
ー) 本発明タイヤC(1番ベルト層のコード左下り、2番ベ
ルト層のコード右下り、3番ベルト層のコード左下り)
および本発明タイヤD(1番ベルト層のコード右下り、
2番ベルト層のコード左下り、3番ベルト層のコード左
下り)につき、1番ベルト層のタイヤ周方向に対するコ
ード角度を15°〜75°の間および−15°〜−75°の間で
種々変更して、空気圧1.9kg/cm2、リム14×51/2JJ、荷
重450kgの条件下に、JAS0 C 607「自動車用タイヤのユ
ニフォーミティー試験方法」に準拠してプライステアー
の試験を行った。この結果を、図6に示す。図6から、
1番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度が60°
以下でプライステアーが小さく維持できることがわかる
(図6の1番ベルト層のコード角度は簡単のために絶対
値で記載してある)。
【0026】高速耐久性の評価方法:本発明タイヤCに
つき、1番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度
を15°〜75°の間で種々変更して、空気圧1.9kg/cm2
リム14×51/2JJ、荷重450kgの条件下に、ドラム径1707m
mでJATMA高速耐久性試験終了後、10km/h毎に加速
してタイヤが破壊するまで試験を続行した。この結果を
図7に指数で示す。
【0027】図7から、1番ベルト層のコード角度が40
°〜60°が好ましいことがわかる。タイヤ転動抵抗の評価方法 :本発明タイヤCにつき、1
番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度を15°〜
75°の間で種々変更して、空気圧1.9kg/cm2、リム14×5
1/2JJ、荷重450kgの条件下に、室内ドラム式タイヤ転動
抵抗試験機よって測定した。測定速度は150km/h とし
た。
【0028】この結果を図8に指数で示す。図8から、
1番ベルト層のコード角度が大きい方がタイヤ転動抵抗
を小さく維持できることが理解される。実車操縦安定性能の評価方法 :国産2.5 リットルクラス
の車両に本発明タイヤCを装着して、テストパネラーが
フィーリング評価した。この結果、本発明タイヤCの操
舵フィーリングが著しく良好であることが確認された。
【0029】実施例2 タイヤサイズ 195/70R14 91Hであってカーカス層が1000
d/2 ポリエステルコード2枚のカーカス構造に下記ベル
ト部構造を有する従来タイヤ1、対比タイヤ2、本発明
タイヤ3、本発明タイヤ4につき、タイヤユニフォーミ
ティー、荷重耐久性、タイヤ転動抵抗、実車操縦安定性
能を評価した。
【0030】(1)従来タイヤ1のベルト部構造(図
5) 1番ベルト層: 2+2(0.25) 、スチールコード40本/5c
m、コード角度タイヤ周方向に対し20°。 2番ベルト層: 2+2(0.25) 、スチールコード40本/5c
m、コード角度タイヤ周方向に対し−20°。
【0031】1番ベルト層と2番ベルト層とはプライ間
でコードが交差。 ベルト補強層: 840d/2 、ナイロンコード55本/5cm、コ
ード角度タイヤ周方向に対し実質的に0°、1番ベルト
層の幅の0.07倍の幅のゴムテープを螺旋状に巻き1番ベ
ルト層の幅方向端部を覆うことにより構成。 (2)従来タイヤ2のベルト部構造 1番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し25°。
【0032】2番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミ
ド繊維コード50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し
−25°。 3番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し25°。 (3)本発明タイヤ3のベルト部構造(図3) 1番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し25°。
【0033】2番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミ
ド繊維コード50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し
−25°。 3番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し55°。 (4)本発明タイヤ4のベルト部構造(図4) 1番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し−25°。
【0034】2番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミ
ド繊維コード50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し
25°。 3番ベルト層: 1500d/2、芳香族ポリアミド繊維コード
50本/5cm、コード角度タイヤ周方向に対し−55°。 ベルト補強層:840d/2、ナイロンコード55本/5cm、コー
ド角度タイヤ周方向に対し実質的に0°、最広巾の1番
ベルト層の幅の0.07倍のゴムテープを螺旋状に巻き1番
ベルト層の幅方向端部を覆うことにより構成。タイヤユニフォーミティーの評価方法 :(プライステア
ー)本発明タイヤ3(1番ベルト層のコード左下り、2
番ベルト層のコード右下り、3番ベルト層のコード左下
り)および本発明タイヤ4(1番ベルト層のコード右下
り、2番ベルト層のコード左下り、3番ベルト層のコー
ド左下り)につき、1番ベルト層のタイヤ周方向に対す
るコード角度を15°〜75°の間および−15°〜−75°の
間で種々変更して、空気圧1.9kg/cm2、リム14×51/2J
J、荷重450kgの条件下に、JAS0 C 607「自動車用タイヤ
のユニフォーミティー試験方法」に準拠してプライステ
アーの試験を行った。この結果を、図9に示す。図9か
ら、1番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度が
60°以下でプライステアーが小さく維持できることがわ
かる(図9の3番ベルト層のコード角度は簡単のために
絶対値で記載してある)。
【0035】荷重耐久性の評価方法:本発明タイヤ3に
つき、3番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度
を15°〜75°の間で種々変更して、空気圧1.9kg/cm2
リム14×51/2JJ、荷重450kgの条件下に、ドラム径1707m
mでJIS D -4230 、JATMA規定荷重耐久性試験終了
後、荷重を20%/5h毎に加速してタイヤが破壊するまで試
験を続行した。この結果を図10に指数で示す。
【0036】図10から、3番ベルト層のコード角度が40
°〜60°が好ましいことがわかる。タイヤ転動抵抗の評価方法 :本発明タイヤ3につき、3
番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度を15°〜
75°の間で種々変更して、空気圧1.9kg/cm2、リム14×5
1/2JJ、荷重450kgの条件下に、室内ドラム式タイヤ転動
抵抗試験機よって測定した。測定速度は150km/h とし
た。
【0037】この結果を図11に指数で示す。図11から、
3番ベルト層のコード角度が大きい方がタイヤ転動抵抗
を小さく維持できることが理解される。実車操縦安定性能の評価方法 :国産2.5 リットルクラス
の車両に本発明タイヤ3を装着して、テストパネラーが
フィーリング評価した。この結果、本発明タイヤ3の操
舵フィーリングが著しく良好であることが確認された。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、左
右一対のビード部間に装架されたカーカス層の外側のト
レッド部に、カーカス層からトレッド面の方向に1番ベ
ルト層、2番ベルト層、3番ベルト層のそれぞれが芳香
族ポリアミド繊維コードからなる3枚のベルト層をタイ
ヤ周方向にタイヤ1周に亘って環状に配置し、前記1番
ベルト層又は前記3番ベルト層のタイヤ周方向に対する
コード角度を40°〜60°にすると共に残りのベルト層の
タイヤ周方向に対するコード角度を10°〜30°になし、
さらに、これらのベルト層のコードをプライ間で互いに
交差させたために、タイヤの軽量化および低転動抵抗化
を図りながら、操縦安定性を向上させると共に高速耐久
性、荷重耐久性を向上させることが可能となる。また、
下記の効果も奏することができる。
【0039】 1番ベルト層又は前記3番ベルト層の
タイヤ周方向に対するコード角度を40°〜60°にすると
共に残りのベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度
を10°〜30°になし、さらに、これらのベルト層のコー
ドをプライ間で互いに交差させたために、ベルトの非対
称性を小さく維持できタイヤユニフォーミティーのうち
のプライステアーを低く抑えることが可能となる。
【0040】 各ベルト層のタイヤ周方向に対するコ
ード角度を大きく異ならせたために、ベルト層の曲げ剛
性が高まり操縦安定性を著しく高く維持できる。 ベルト層のコードを芳香族ポリアミド繊維コードか
ら構成したために、タイヤとしての寿命が終了して廃却
する際に、ベルト層の切断が簡単になり、しかも焼却し
ても残骸が少なく環境に優しくなる利点がある。
【0041】 ベルト層のコードを芳香族ポリアミド
繊維コードから構成したために、タイヤがカット傷を受
けてもベルト層に錆を発生することがなくベルト層全体
としてのカット傷に対する耐久性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤのベ
ルト部構造の一例を示す平面視説明図である。
【図2】本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤのベ
ルト部構造の一例を示す平面視説明図である。
【図3】本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤのベ
ルト部構造の一例を示す平面視説明図である。
【図4】本発明の乗用車用空気入りラジアルタイヤのベ
ルト部構造の一例を示す平面視説明図である。
【図5】従来の乗用車用空気入りラジアルタイヤのベル
ト部構造の一例を示す平面視説明図である。
【図6】1番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角
度とプライステアーとの関係図である。
【図7】1番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角
度と高速耐久性との関係図である。
【図8】1番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角
度とタイヤ転動抵抗との関係図である。
【図9】3番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角
度とプライステアーとの関係図である。
【図10】3番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角
度と荷重耐久性との関係図である。
【図11】3番ベルト層のタイヤ周方向に対するコード角
度とタイヤ転動抵抗との関係図である。
【符号の説明】
1 カーカス層 1B 1番ベルト層 2B 2番
ベルト層 3B 3番ベルト層 4 ベルト補強層 10 下
側ベルト層 11 上側ベルト層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のビード部間に装架されたカー
    カス層の外側のトレッド部に、カーカス層からトレッド
    面の方向に1番ベルト層、2番ベルト層、3番ベルト層
    のそれぞれが芳香族ポリアミド繊維コードからなる3枚
    のベルト層をタイヤ周方向にタイヤ1周に亘って環状に
    配置し、前記1番ベルト層又は前記3番ベルト層のタイ
    ヤ周方向に対するコード角度を40°〜60°にすると共に
    残りのベルト層のタイヤ周方向に対するコード角度を10
    °〜30°になし、さらに、これらのベルト層のコードを
    プライ間で互いに交差させてなる乗用車用空気入りラジ
    アルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記3番ベルト層の外側にタイヤ周方向
    に対するコード角度が実質的に0°のベルト補強層を配
    置する請求項1記載の乗用車用空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】 前記ベルト補強層は、ナイロンコードを
    平行に引き揃え埋設したゴムテープを、前記3番ベルト
    層上に、その側端を互いに突き合わせて実質的に重なり
    部分を生じることなくタイヤ周方向に連続して螺旋状に
    巻き付けることにより構成される請求項2記載の乗用車
    用空気入りラジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記ゴムテープの幅dと最広巾のベルト
    層の幅Bdとの比d/Bdを0.03〜0.15とした請求項3
    記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
JP6255431A 1994-10-20 1994-10-20 乗用車用空気入りラジアルタイヤ Pending JPH08118911A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100493829B1 (ko) * 2002-09-27 2005-06-08 한국타이어 주식회사 곡률반경의 벨트 코드층을 갖는 래디얼 타이어의 트레드
JP2007283807A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP2008120349A (ja) * 2006-11-15 2008-05-29 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ

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